(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5980460
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】自動化及び動作制御システム、緊急停止制御装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G05B 9/02 20060101AFI20160818BHJP
【FI】
G05B9/02 B
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-501055(P2016-501055)
(86)(22)【出願日】2014年3月10日
(65)【公表番号】特表2016-517573(P2016-517573A)
(43)【公表日】2016年6月16日
(86)【国際出願番号】US2014022760
(87)【国際公開番号】WO2014159264
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2015年10月30日
(31)【優先権主張番号】13/827,812
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514241009
【氏名又は名称】テイト タワーズ マニュファクチャリング、 エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100170346
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 望
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】ラブ ジェームス ディー.
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー スコット
【審査官】
川東 孝至
(56)【参考文献】
【文献】
再公表特許第2002/097542(JP,A1)
【文献】
再公表特許第2003/001306(JP,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0171554(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 9/02
G05B 19/04−19/05
B25J 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の舞台上のオブジェクトを制御する自動化及び動作制御システムであって、
リアルタイムネットワークを介して互いに通信し、それぞれがマイクロプロセッサ及びメモリ装置を有する複数のノードと、
前記複数のノードの一つと接続され、緊急停止システムを実装することが可能な安全コントローラと、
前記複数のノードの一つに接続させることが可能なコネクタを有し、前記一つのノードに接続されたことに応じて、前記リアルタイムネットワーク上で前記安全コントローラと通信し、一旦前記一つのノードに接続されると緊急停止コマンドを前記安全コントローラに発行することが可能な制御装置と、
を具備し、
前記コネクタは、前記制御装置と前記複数のノードの第1のノードとの接続を切り、前記第1のノードとは異なる場所で前記制御装置を前記複数のノードの第2のノードに接続することができるように構成される
自動化及び動作制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記コネクタは、電力と通信の両方を前記制御装置に供給するインターフェースで前記ノードに接続する
自動化及び動作制御システム。
【請求項3】
請求項2に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記コネクタと前記インターフェースは、パワーオーバーイーサネット接続又はユニバーサルシリアルバス接続のいずれかのために構成される
自動化及び動作制御システム。
【請求項4】
請求項1に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記制御装置は、前記制御装置のオペレータによって使用される少なくとも一つの入力装置を具備する
自動化及び動作制御システム。
【請求項5】
請求項4に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記少なくとも一つの入力装置は、ストップ制御入力装置を具備する
自動化及び動作制御システム。
【請求項6】
請求項5に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記少なくとも一つの入力装置は、一つ以上のリセット制御入力装置又はプログラマブル制御入力装置をさらに具備する
自動化及び動作制御システム。
【請求項7】
請求項6に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記少なくとも一つの入力装置は、プッシュボタン又はタッチスクリーンボタンの少なくとも一つを具備する
自動化及び動作制御システム。
【請求項8】
請求項5に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記ストップ制御入力装置はプッシュボタンである
自動化及び動作制御システム。
【請求項9】
請求項1に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記複数のノードのうち、前記制御装置に接続している前記ノードは、前記自動化及び動作制御システムのコンポーネントも加えて制御する
自動化及び動作制御システム。
【請求項10】
請求項1に記載の自動化及び動作制御システムであって、
前記制御装置はバッテリ駆動である
自動化及び動作制御システム。
【請求項11】
自動化及び動作制御システム用緊急停止制御装置であって、
オペレータが携帯し掴むことが可能な所定のサイズを有する筺体と、
前記筺体の内部に位置するマイクロプロセッサ及びメモリデバイスと、
前記筺体から延び、前記自動化及び動作制御システムのノードに接続するコネクタと、
前記筺体の外面に位置し、前記ノードに接続され、ストップ制御ボタンが起動されたことに応じて、緊急停止コマンドを前記自動化及び動作制御システムの安全コントローラに発行することが可能なストップ制御ボタンと、
を具備し、
前記コネクタは、前記制御装置と前記ノードとの接続を切り、異なる場所で前記自動化及び動作制御システムの他のノードに接続することができるように構成される
緊急停止制御装置。
【請求項12】
請求項11に記載の緊急停止制御装置であって、
前記コネクタは、電力と通信の両方を前記制御装置に供給するインターフェースで各ノードに接続する
緊急停止制御装置。
【請求項13】
請求項12に記載の緊急停止制御装置であって、
前記コネクタと前記インターフェースは、パワーオーバーイーサネット接続又はユニバーサルシリアルバス接続のいずれかのために構成される
緊急停止制御装置。
【請求項14】
請求項11に記載の緊急停止制御装置であって、
前記ストップ制御ボタンは、プッシュボタン又はタッチスクリーンボタンの少なくとも一つを具備する
緊急停止制御装置。
【請求項15】
請求項11に記載の緊急停止制御装置であって、
一つ以上のリセット制御ボタン又はプログラマブル制御ボタンをさらに具備し、
前記リセット制御ボタンは、前記ノードに接続されたことと前記リセット制御ボタンが起動されたことに応じて、リセットコマンドを前記自動化及び動作制御システムの安全コントローラに発行することが可能であり、
前記プログラマブル制御ボタンは、前記ノードに接続されたことと、前記プログラマブル制御ボタンが起動されたことに応じて、オペレータによって設定されたコマンドを前記自動化及び動作制御システムに発行することが可能である
緊急停止制御装置。
【請求項16】
自動化及び動作制御システムと共に緊急停止制御装置を使用する、コンピュータによって実行される方法であって、
緊急停止制御装置が自動化及び動作制御システムに接続されたかどうかを判定し、
前記緊急停止制御装置が接続されたことを前記自動化及び動作制御システムの安全コントローラに通知し、
前記接続された緊急停止制御装置において、前記安全コントローラから承認を受信し、
前記緊急停止制御装置上の制御ボタンが起動されたかどうかを判定し、
前記緊急停止制御装置上の前記制御ボタンが起動されたという判定に応じて、前記安全コントローラに前記緊急停止制御装置からのコマンドを提供する
方法。
【請求項17】
請求項16に記載のコンピュータによって実行される方法であって、さらに
前記緊急停止制御装置上の前記制御ボタンが起動されなかったという判定に応じて、前記緊急停止制御装置が前記自動化及び動作制御システムにまだ接続されているかどうかを判定する
ことを具備する
方法。
【請求項18】
請求項17に記載のコンピュータによって実行される方法であって、さらに
前記緊急停止制御装置がまだ接続されているという判定に応じて、前記緊急停止制御装置上の制御ボタンが起動されたかどうかを判定する前記ステップに戻る
ことを具備する
方法。
【請求項19】
請求項16に記載のコンピュータによって実行される方法であって、
前記緊急停止制御装置は、パワーオーバーイーサネット接続又はユニバーサルシリアルバス接続のいずれかを使って前記自動化及び動作制御システムに接続される
方法。
【請求項20】
請求項16に記載のコンピュータによって実行される方法であって、さらに
緊急停止制御装置が接続されたかどうかを判定する前記ステップと、前記緊急停止制御装置が接続されたことを安全コントローラに通知する前記ステップと、前記安全コントローラから承認を受信する前記ステップと、前記緊急停止制御装置が別の場所で前記自動化及び動作制御システムに接続されたことに応じて、前記緊急停止制御装置上の制御ボタンが起動されたかどうかを判定する前記ステップとを繰り返す
ことを具備する
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、一般的にはエンタテインメント産業のための自動化及び動作制御システムに関する。より詳細には、この出願は、携帯可能なハンドヘルド装置が、自動化及び動作制御システムにおけるどの場所からでも緊急停止コマンドに接続し且つ緊急停止コマンドを送信することが可能な、自動化及び動作制御システム用緊急停止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エンタテインメント産業では、舞台上の演出物にリアルな雰囲気を与えるため、ステージ上でのシーンや映画製作セット上の撮影シーンの間中(及び間)に、自動化及び動作制御システムにより舞台上のオブジェクト又はコンポーネントを移動又は制御することができる。舞台上のオブジェクト又はコンポーネントの移動や制御の自動化は、安全性、予測可能性、効率性及び経済性のために望ましい。緊急停止(e−ストップ)システムを自動化及び動作制御システムと共に使用することで、人や物を傷つけるかもしれない危険な状況の発生を防ぐことが可能である。e−ストップシステムは、同時に且つ即座に、e−ストップシステムに接続されている全てのコンポーネントの通電をオフし停止させるために使用することが可能である。以前は、e−ストップシステムは、自動化及び動作制御システムとは別個のシステムとして実装されていた。換言すると、e−ストップシステムはそれ自身のネットワーク、制御システム及び制御装置、例えばプッシュボタンを有し、それらは自動化及び動作制御システムのネットワークとは別途設けられていた。システムが重複して設けられることを避けるため、e−ストップシステムは自動化及び動作制御システムに統合され、通信に同一のネットワークが使用された。しかし、従来のe−ストップシステムでは、当該e−ストップシステムが自動化及び動作制御システムに統合されているかいないかに関わらず、「ストップ」コマンドを開始することができる制御装置の設置場所が固定されており、オペレータが制御装置の付近にいない場合、その制御装置を探し出すのに余計な時間を要するという欠点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、オペレータが、携帯可能なハンドヘルド制御装置をシステム内のどこからでも自動化及び動作制御装置に接続可能であり、「ストップ」コマンドを緊急停止システムに提供することが可能な、自動化及び動作制御システム用緊急停止システムが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、複数の舞台上のオブジェクトを制御するための自動化及び動作制御システムを対象とする。上記制御システムは、リアルタイムネットワークを介して互いに通信する複数のノードを有する。複数のノードの各ノードは、マイクロプロセッサ及びメモリ装置を有する。また、上記制御システムは、上記複数のノードの一つと接続される安全コントローラを有する。上記安全コントローラは、緊急停止システムを実装することが可能である。上記制御システムはさらに制御装置を有する。上記制御装置は、上記制御装置を上記複数のノードの一つに接続させることが可能なコネクタを有する。上記制御装置は、上記一つのノードに接続されたことに応じて、上記リアルタイムネットワーク上で上記安全コントローラと通信する。上記制御装置は、一旦上記一つのノードに接続されると緊急停止コマンドを上記安全コントローラに発行することが可能である。上記コネクタは、上記制御装置と上記複数のノードの第1のノードとの接続を切り、上記第1のノードとは異なる場所で上記制御装置を上記複数のノードの第2のノードに接続することができるように構成される。
【0005】
また、本出願は、自動化及び動作制御システム用緊急停止制御装置を対象とする。上記制御装置は、オペレータが携帯し掴むことが可能な所定のサイズを有する筺体と、上記筺体の内部に位置するマイクロプロセッサ及びメモリデバイスとを有する。また、上記制御装置は、上記筺体から延び、上記自動化及び動作制御システムのノードに接続するコネクタと、上記筺体の外面に位置するストップ制御ボタンとを有する。上記ストップ制御ボタンは、上記ノードに接続されたこととストップ制御ボタンが起動されたことに応じて、緊急停止コマンドを上記自動化及び動作制御システムの安全コントローラに発行することが可能である。上記コネクタは、上記制御装置と上記ノードとの接続を切り、異なる場所で上記自動化及び動作制御システムの他のノードに接続することができるように構成される。
【0006】
さらに、本出願は、自動化及び動作制御システムと共に緊急停止制御装置を使用する、コンピュータによって実行される方法を対象とする。上記方法は、緊急停止制御装置が自動化及び動作制御システムに接続されたかどうかを判定することと、上記緊急停止制御装置が接続されたことを上記自動化及び動作制御システムの安全コントローラに通知することと、上記接続された緊急停止制御装置において、上記安全コントローラから承認を受信することとを含む。また、上記方法は、上記緊急停止制御装置上の制御ボタンが起動されたかどうかを判定することと、上記緊急停止制御装置上の上記制御ボタンが起動されたという判定に応じて、上記安全コントローラに上記緊急停止制御装置からのコマンドを提供することとを含む。
【0007】
本出願の一つの利点は、自動化及び動作制御システムにおいて、任意の場所にe−ストップ制御装置を設置可能であることである。
【0008】
本出願の他の特徴及び利点は、一例として本願の原理を例示する添付図面と併せて以下の好ましい実施形態のより詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】自動化及び動作制御システムの一実施形態を概略的に示している。
【
図2】自動化及び動作制御システムの他の実施形態を概略的に示している。
【
図3】緊急停止システムコンポーネントを統合した自動化及び動作制御システムの一実施形態を概略的に示している。
【
図4】緊急停止制御装置の一実施形態を概略的に示している。
【
図5】緊急停止制御装置と接続されるノードの一実施形態を概略的に示している。
【
図6】自動化及び動作制御システムと共に緊急停止制御装置を使用するための処理の一実施形態を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
可能な限り、同じ参照番号が同一又は同様の部分を示すために図面全体を通して用いられる。
【0011】
図1は、本出願の自動化及び動作制御システムの一実施形態を示す。自動化及び動作制御システム100は、オペレータコンソール115、リモートステーション120、安全システム125、マシーン130、入力/出力デバイス135及び外部システム140と相互に接続されたリアルタイムネットワーク110を含むことができる。この一実施形態では、安全システム125は、緊急停止(e−ストップ)システムを含むことができる。マシーン130は、リフト、チェーンホイスト、ウインチ、エレベータ、カルーセル、ターンテーブル、油圧システム、空気圧システム、多軸システム、リニア動作システム(例えば、デッキトラック及びラインセット)、オーディオデバイス、照明デバイス及び/又はビデオデバイスを含むことができる。入力/出力デバイス135は、インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダ、可変電圧フィードバック装置、抵抗フィードバック装置、タコメータ及び/又は負荷のセルを含むことができる。そして、外部システム140は、ショーの制御システム、工業用プロトコル及びサードパーティー製のソフトウェアのインターフェースを含むことができる。当該ソフトウェアのインターフェースは、0〜10V(ボルト)システム、Modbusシステム又はModbus TCPシステム、プロフィバスシステム、アートネット・システム、BMS(ビル管理システム)システム、Ether CAT(登録商標)システム、DMXシステム、SMPTE(映画テレビ技術者協会)システム、VITCシステム、MIDI(楽器のディジタルインタフェース)システム、MANET(モバイルアドホックネットワーク)システム、Kバスシステム、シリアルシステム(RS 485及びRS 232を含む)、イーサネットシステム、オープンソースコントロール(OSC)、TCP/IP(伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル)システム、UDP(ユーザ・データグラム・プロトコル)システム、ControlNetシステム、デバイスネットシステム、RS 232システム、RS 45システム、CANバス(コントローラエリアネットワークバス)システム、Mayaシステム、Lightwaveシステム、Catalystシステム、3ds Max又は3Dスタジオマックスシステム及び/又はカスタム設計されたシステムを含む。
【0012】
図2は、自動化及び動作制御システムの他の実施形態を示している。
図2に示すように、自動化及び動作制御システム100は、論理ノード210を相互に接続して形成することができる。各ノード210は、リモートステーション120、安全システム125、マシーン130、入力/出力デバイス135及び外部システム140から特定のコンポーネント又はデバイス(或いはデバイスのグループ)に関連付けることができる。オペレータコンソールノード215は、オペレータコンソール115から特定のデバイスに関連付けることができ、オペレータが制御システム100と対話することを可能にする。例えば、オペレータが制御システム100にデータ及び命令を送信し、制御システム100からデータ及び情報を受信することを可能にする。オペレータコンソールノード215は、オペレータが制御システム100と対話するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)又はヒューマンマシーンインターフェース(HMI)を含むことができることを除いて、他のノード210と似ている。一実施形態として、オペレータコンソールノード215は、Windows(登録商標)コンピュータとすることができる。
【0013】
一実施形態では、オペレータは、一つ以上の入力装置、例えば、マウス、キーボード、ボタンのパネル又は他の類似の装置のようなポインティングデバイスを用いて、オペレータコンソールノード215でこの制御システム100に入力を行うことができる。
図2に示すように、ノード210及びオペレータコンソールノード215は、相互に接続されている。従って、どのノード210、215もシステムコントローラ100内のどの他のノード210、215とも通信することができ、例えばデータ及び/又は命令を送受信することができる。一実施形態では、グループ内のノード210を相互に接続して他のノード210、215との接続数を減らしたネットワーク212に、ノード210のグループを配置又は構成することができる。他の実施形態では、ノード210、215及び/又はノードネットワーク212は、スター、デイジーチェーン、リング、メッシュ、デイジーチェーンループ、トークンリング又はトークンスター配列又はそれらの配列の組み合わせで相互に接続することができる。更なる一実施形態では、制御システム100は、
図2に示したものよりも、ノード210、215及び/又はノードネットワーク212が多かったり少なかったりして構成することができる。
【0014】
一実施形態では、各ノード210、215は独立して動作及び自己認識をすることができ、そしてまた少なくとも1つの他のノード210、215を識別することができる。換言すれば、各ノード210、215は、少なくとも1つの他のノード210、215がアクティブ又は非アクティブであるかを(例えば、オンライン又はオフラインかを)認識することができる。
【0015】
他の実施形態では、各ノード210、215は分散処理を用いて独立して動作し、それによって、ノード210、215に障害があっても、他の作動ノード210、215がそのノード210、215の作動データにまだアクセスしているので、制御システム100が動作を維持することができる。各ノード210、215は、制御システム100に現時点での接続とすることができ、そして各ノード210、215は、ネットワーク110にたこ足接続していることができ、それぞれが、対応するノード210、215を介して制御システム100にノードの通信を提供している。このように、それぞれのうちの1つのノード210、215が「オフライン」であるとき、残りのノード210、215は、作動及び負荷のシェアを継続することができる。更なる一実施形態では、制御システム100は、各ノード210、215が各他のノード210、215にどのように関連しているかにかかわりなく、ノード210、215ごとの作動データを、いつでもすべての他のノード210、215に提供することができる。
【0016】
ノード210、215間の通信では、事前に選ばれた通信プロトコルを使用することができる。当該通信プロトコルは、ノード210、215が情報、データ及び制御命令をノード210、215の間で理解し共有することを可能にする。ノード210、215間で使用されることができる通信プロトコルには、例えば、Ether CAT(登録商標)、TCP/IP、UDP、Modbus、Modbus TCP、CAN、ArtNet、OSC及びDMXが含まれる。各ノード210、215とその対応する接続装置又はコンポーネントとの通信を可能にするため、自動化及び動作制御システム100は、必要に応じて各ノード210、215において汎用の変換器を使用することができ、それによりコンポーネント又は装置に関連付けられた情報、データ及び制御命令を、ノード210、215及び自動化及び動作制御システム100に使用される、事前に選ばれた通信プロトコルに変換又は解釈することができる。汎用の変換器は、コンポーネント又は装置によって使用される通信プロトコルにかかわりなく、各ノード210、215とコンポーネント又は装置との間の双方向通信を可能にする。
【0017】
図3は、e−ストップシステムコンポーネントを備えた自動化及び動作制御システムの一実施形態を概略的に示している。
図3に示すように、制御システム100は、ネットワーク110によって互いに接続された、いくつかのノード210を含むことができる。ノード210はコンポーネント302、303、安全コントローラ304及びe−ストップコントロールステーション306に関連付けることができる。コンポーネント302、303は、ウインチ、リフト、エレベータ、カルーセル、ターンテーブル、油圧システム、空気圧システム、多軸システム、リニア動作システム(例えば、デッキトラック及びラインセット)、オーディオデバイス、照明デバイス、ビデオデバイス、入力/出力デバイス又はチェーンホイストのような、あらゆる好適な種類の装置であることができる。安全コントローラ304は、あらゆる好適な制御装置(例えば、プログラマブルロジックコントローラ(PLC))、e−ストップシステムを実装することができる制御システム及び/又は制御アルゴリズム、及びその他の適切な安全システムであることができる。e−ストップコントロールステーション306は、プッシュボタンステーション(壁掛け式及びハンドヘルド式共に含む)及びハンドヘルドコントローラ(プログラマブルボタン有り又は無し)を含むあらゆる好適な制御装置であることができる。e−ストップシステムはまた、制御システム100内のどのノード210にも接続される(且つ接続を切られる)ことができる、携帯可能なハンドヘルド式の緊急停止制御装置310を含むことができる。緊急停止制御装置310は、オペレータに携行されることができることを除いて、e−ストップコントロールステーション306と同様に動作する。オペレータは、e−ストップの機能を必要とするとき、ノード210を設置し、緊急停止制御装置310をそのノード210に接続することにより、緊急停止制御装置310においてe−ストップの機能を即時得ることができる。オペレータは、他の場所に移動する必要があるとき、ノード210から緊急停止制御装置310の接続を切り、他のノード210へ移動してその新たなノード210に緊急停止制御装置310を再接続させることにより、緊急停止制御装置310におけるe−ストップ機能を回復することができる。
【0018】
安全コントローラ304は、e−ストップコントロールステーション306又は接続された緊急停止制御装置310からe−ストップコマンドを受信した後「ストップ」コマンドを発行して、同時に且つ即座に全てのコンポーネントの通電をオフし停止させることができる。他の実施形態では、e−ストップコントロールステーション306又は接続された緊急停止制御装置310からの「ストップ」コマンドは、事前に選ばれたシステムコンポーネントのグループだけに適用されるように構成してもよい(例えば、フライングシステムにおける全てのウインチの通電をオフするが、照明システムは作動させておく)。
【0019】
一実施形態では、各ノード210及び/又は安全コントローラ304に組み込まれた、事前に選ばれたe−ストップ入力端子及び/又は出力端子(又はウォッチドッグ)を用いて、e−ストップシステムコンポーネントを制御システム100に接続することができる。他の実施形態では、制御システム100のe−ストップシステムは、Twin SAFE(登録商標)論理端子EL6900、Twin SAFE(登録商標)入力端子EL1904及びTwin SAFE(登録商標)出力端子EL2904(全てベッコフオートメーション製)を含むことができる。他の実施形態では、イーサネット接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)接続又はワイヤー端子を含むあらゆる標準的な接続技術を使って、e−ストップシステムコンポーネントを制御システム100に接続することができる。
【0020】
図4はe−ストップシステムと共に使用することができる、携帯可能なハンドヘルド制御装置の一実施形態を示している。緊急停止制御装置310は、オペレータが容易に掴むことができ携行できる筺体又はユニット401を含むことができる。筺体401は、ストップ制御の入力装置、インターフェース又は制御ボタン402、リセット制御の入力装置、インターフェース又は制御ボタン404及び一つ以上のプログラマブル制御の入力装置、インターフェース又は制御ボタン406を含むことができる。緊急停止制御装置310は、マイクロプロセッサと、緊急停止制御装置310のための制御アルゴリズムを格納する一つ以上のメモリデバイスを含んでもよい。制御アルゴリズムはe−ストップシステムと関連付けることができ、又はプログラマブル制御入力装置406を実装して、各プログラマブル制御入力装置406に対応するコマンドを実行するために使用されることができる。ストップ制御入力装置402は、安全コントローラに「ストップ」コマンドを発行し、一つ以上のシステムコンポーネントをシャットダウンするために使用することができる。リセット制御入力装置404は、シャットダウンした全てのコンポーネントをそれぞれの初期動作状態に「リセット」するために使用することができる。プログラマブル制御入力装置406は、「スタート」又は「起動」のような、関連するe−ストップの機能を提供するように、又は制御システム100に関連する他の機能を提供するようにプログラムすることができる。ストップ制御入力装置402、リセット制御入力装置404及びプログラマブル制御入力装置406は、プッシュボタン、切り替えスイッチ又はタッチスクリーンのコントロール装置やボタンを含むあらゆる好適な機構又は技術を使って、緊急停止制御装置310に組み込むことができる。その他の実施形態では、緊急停止制御装置310はストップ制御入力装置402及びリセット制御入力装置404のみを、又はストップ制御入力装置402のみを含むことができる。
【0021】
緊急停止制御装置310は、筺体401から延びるコネクタ又はプラグ410を使ってノード210に接続することができる。コネクタ又はプラグ410は、あらゆる好適な電気接続構成、すなわち、電力及び制御又は通信がパワーオーバーイーサネット(PoE)又はUSBを含む同一の接続で提供される構成を取り入れることができ、それによってノード210に接続することができる。電気接続は、緊急停止制御装置310に直接電力を供給するために、又は緊急停止制御装置310におけるバッテリを充電するために使用することができ、それにより緊急停止制御装置310に電力を供給する。他の実施形態では、緊急停止制御装置310はバッテリ駆動であってもよく、Ethernet接続のようなあらゆる好適な通信接続を使用して、ノード210に接続することができる。
【0022】
図5において、筺体502は、ノード210と当該ノード210により制御されるコンポーネント又は装置303とを両方含むことができる。コンポーネント又は装置303は、ウインチ、リフト、エレベータ、カルーセル、ターンテーブル、油圧システム、空気圧システム、多軸システム、リニア動作システム(例えば、デッキトラック及びラインセット)、オーディオデバイス、照明デバイス、ビデオデバイス、入力/出力デバイス又はチェーンホイストのような、筺体502内に収まる又は部分的に収まることが可能なあらゆる好適な種類のデバイスであることができる。筺体502内には、電力制御装置504を設けることができる。電力制御装置504には、インターフェース接続508を通して電力線506から電力が供給され、装置303、ノード210及び筺体502において電力を要するその他のあらゆるコンポーネントに電力を供給することができる。一実施形態では、電力制御装置504は図示しない一つ以上の変圧器を含むことができる。ノード210は、筺体502を介したインターフェース接続508と、筺体502を介したインターフェース接続510とを含むことができる。インターフェース接続508は、ネットワーク110と他のノード210との入力及び/又は出力接続を提供することができる。インターフェース接続510は、緊急停止制御装置310に電気接続(例えば、POE接続又はUSB接続)を提供することができる。他の実施形態では、緊急停止制御装置310がバッテリのようなそれ自身の電源を有する場合、当該緊急停止制御装置は、ネットワーク110及び他のノード210に接続される際に使用するのと同じインターフェース接続508を使って接続されることができる。
【0023】
ノード210は制御/処理盤又は装置512を有する。制御/処理盤512は基本制御機能をノード210に付与することができ、一つ以上の制御プログラム又は処理を実行することにより、コンポーネント303の動作を制御し且つ/又は情報、データ及び制御命令を他のノード及び/又は外部装置と共有することができる。制御/処理盤512は、一つ以上のマイクロプロセッサ及び一つ以上のメモリデバイスを含むことができる。一実施形態では、制御/処理盤512は、データ、信号、命令及び/又は情報を、ネットワーク110及び/又は任意の外部接続装置に接続された他のノード210と交換、すなわち送受信することができる。
【0024】
一実施形態では、制御/処理盤512のマイクロプロセッサは、コンポーネント303に関連付けられたメモリデバイスに格納された、一つ以上の制御プログラム又はアルゴリズムを実行することができる。制御/処理盤512により実行される制御プログラム又はアルゴリズムは、コンポーネント303の動作を制御するために必要な制御命令を提供することができる。例えば、制御/処理盤512はコンポーネント303の動作を制御するための命令又はコマンドを供給することにより、出力をオンし、アナログ信号を送信し、入力信号又は入力を監視し、且つ/又はオーディオコマンドを出力することができる。さらに、制御/処理盤512は信号、命令及び/又は情報を制御システム100及び/又は他のノード210、215から受信することができ、そして受信した入力に基づき、コンポーネント303のための適切な応答指示又はコマンドを生成することができる。他のノード210、215の動作についての情報を有することにより、制御/処理盤512はコンポーネント303のための適切な指示又はコマンドを生成し、システムを円滑に運用することができる。
【0025】
一実施形態では、制御盤512に格納された制御アルゴリズムは、制御システム100からの特定のコマンド又は信号の受信に応じて実行することができる。制御システム100からのコマンド又は信号は、コンポーネント303がとるいくつかの個別の動作につながりうる、制御盤512における制御アルゴリズムを実行する契機となってもよい。例えば、制御システム100からの信号に応じてコンポーネント303がとる一連の動作は、所定の時間が経過した後に他のノード210、215と協働するようにしてもよい。
【0026】
一実施形態では、コンポーネント303は、コンポーネント303の動作条件又はパラメータを測定する一つ以上のセンサを含むことができる。測定可能な動作条件又はパラメータには、例えば、温度、電流、負荷又は重量(ロードセル)、角度、重力加速度又は加速度(加速度計)、移動方向又は移動速度が含まれる。そして上記センサは、計測された動作データを制御/処理盤512に送信することができる。制御/処理盤512は、制御プログラム及びアルゴリズムの実行中、この情報の一部又は全てを使用してもよいし、全く使用しなくてもよく、適切なコマンドを判定し且つ/又は生成することができる。一実施形態では、制御/処理盤512はまた、センサデータを他のノード210、215及び/又は制御システム100に送信して、他のノード210、215及び/又は制御システム100の制御プログラム又はアルゴリズムによって使用されるようにすることができる。
【0027】
自動化及び動作制御システムと共に緊急停止制御装置を使用するための処理の一実施形態を
図6に示す。上記処理は、緊急停止制御装置310がノード210に接続されたかどうかを判定又は検出することによって開始される(ステップ602)。ノードによる緊急停止制御装置310の検出はあらゆる好適な技術によって行われることができる。緊急停止制御装置310が接続されなかった場合、処理はスタートに戻り、緊急停止制御装置310がノード210に接続されたかを検出し続ける。緊急停止制御装置310が接続された場合、ノード210又は緊急停止制御装置310は(ノード210を通して)安全コントローラ304にメッセージを送信し、緊急停止制御装置310が接続されたことを安全コントローラ304に通知する(ステップ604)。安全コントローラ304は、緊急停止制御装置310が接続されたことを示すメッセージを受信した後、ノード210及び/又は緊急停止制御装置310に承認を返送する(ステップ606)。このことは、緊急停止制御装置310が接続されたことを安全コントローラ304が認識しており、安全コントローラ304は入力、例えば、警告、警報、コマンド、命令等を緊急停止制御装置310から受け付けることを示している。
【0028】
緊急停止制御装置310が安全コントローラ304によって承認されると、緊急停止制御装置310上の入力装置又は制御ボタンが起動されたか或いは押されたかを判定又は検出することにより、処理は継続される(ステップ608)。緊急停止制御装置310上の入力装置又は制御ボタンが起動されると、送信信号又はメッセージが安全コントローラ304に送信され、緊急停止制御装置310上の入力装置が起動されたことを安全コントローラに通知し(ステップ612)、起動された入力装置に対応する入力、例えば、データ、情報、コマンド、命令又は警報を安全コントローラ304に供給する。安全コントローラ304は緊急停止制御装置310からの入力を処理し、緊急停止制御装置310からの入力を考慮して適切な処置を取る。適切な処置は、全ての(又は一部の)システムコンポーネントを通電オフにする、停止する又はシャットダウンすること、又は通電オフにされたか停止させられたコンポーネントの元の状態をリセットすることを含んでもよい。緊急停止制御装置310上の入力装置が起動されない場合、処理は、緊急停止制御装置310はノード210との接続を切られたかどうかを判定あるいは検出する(ステップ610)。緊急停止制御装置310は接続を切られた場合、処理はスタートに戻り、緊急停止制御装置310がノード210に接続されたかどうかを検出する。緊急停止制御装置310は接続を切られていない場合、処理はステップ608に戻り、緊急停止制御装置310上の入力装置が起動されたかどうかを判定する。
【0029】
一実施形態では、緊急停止制御装置310は、緊急停止システムと共に作動するようにプログラム又は構成されることが可能な、あらゆる好適な携帯可能なハンドヘルド装置であることができる。携帯可能なハンドヘルド装置には、例えば、産業用制御装置又はステーション、スマートフォン、タブレット型コンピュータ又はラップトップ型コンピュータが含まれる。
【0030】
一実施形態では、各ノードは、プロセスコントローラ、シン・クライアント、パームトップコンピュータ、シングルボードコンピュータ(SBC)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイス又はマイクロプロセッサのようなコンピューティングデバイスを含むことができ、又はノードは、「プレイヤー」又は「仮想マシーン」のようなソフトウェアデバイスであることができる。ここで「プレイヤー」又は「仮想マシーン」は、手で持つことができる有形の機械の部品ではなく、代わりにデバイスとなる制御システムによってみなされるソフトウェア構造物である。ソフトウェアデバイスは、コマンドを供給し、ステータスの返送を受けることができるが、けれども物理的なデバイスとして存在していない。一実施形態では、コンピューティングデバイス又はソフトウェアデバイスのいずれかの各ノードは、QNXリアルタイム・オペレーティング・システムを実行することができる。
【0031】
一実施形態では、ノード又はデバイスのプロセスに関連するデータを含むすべてのノード又はデバイスのデータは、すべてのノード又はデバイスが他のノード又はデバイスを認識するように、いつでもネットワーク上の他のすべてのノード又はデバイスに普遍的に利用可能にすることができる。データの転送に関しては、プロセッサの境界ではなく、データが別々のプロセッサ上に常駐するものではない。他のノード又はデバイスがあまりに速いかどうかを注意するために、ノード又はデバイスが制御される場合には、対応するデータを、そのノード又はデバイスによって知ることができ、それはすべてのノード又はデバイスが常に一つ以上のデータ・ベクトルを含む情報パケット(例えば、IPプロトコルパケット)を介して情報をやり取りしているからである。一実施形態では、データを、マークアップ言語形式(例えば、eXtensible Markup Language--XML)で、すべてのノードに格納し、利用可能にすることができる。
【0032】
他の実施形態において、ノードは、冗長、負荷分散、損傷したセクションのデータトラフィックを再ルーティングすることができるリアルタイムネットワークを用い、ネットワーク上のすべての他のノードとデータを共有でき、ネットワーク上の問題をオペレータに警告することができる。各ノードは、ノードが役割を実行するのに必要とするすべての情報を蓄積することができる。ノードは互いに現在のステータス(位置、動きのステータス、方向、速度、ノードの状態、サービスがどれだけの長さか(サービスの長さ)、どれくらい使われるか(使用の量))を通信することができる。一つのノードに問題が発生した場合、他のノードは、直ちに問題について知ることができ、他のノードに問題/障害に対応する方法をプログラムすることができる。
【0033】
本出願は、その動作を達成するためのいずれかのコンピュータで読み取ることができる媒体上の方法、システム及びプログラム製品を意図する。本出願の実施形態では、既存のコンピュータのプロセッサを使用し、又は適当なシステムの専用コンピュータのプロセッサによって、又はハードワイヤードシステムによって、実装してもよい。
【0034】
本出願の範囲内の実施形態は、その上に記憶されたコンピュータ上で実行可能な命令又はデータ構造を移送する又は有するコンピュータで読み取ることができる媒体を備えたプログラム製品を含む。コンピュータで読み取ることができる媒体は、プロセッサを備えた汎用又は専用コンピュータ又は他のマシーンによってアクセスできる、いずれかの利用可能な非一過性の媒体とすることができる。一例として、コンピュータで読み取ることができる媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、CD-ROM又は他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶又は他の磁気記憶デバイス、又はプロセッサを備えた汎用又は専用のコンピュータ又は他のマシーンによってアクセスできる、コンピュータ上で実行可能な命令又はデータ構造の形式の所望のプログラムコードを移送又は記憶するのに用いられる他のいずれかの媒体を具備することができる。情報が、マシーンにネットワーク又は別の通信接続(有線、無線又は有線と無線の組み合わせのいずれか)を介して転送又は提供されると、マシーンが接続をコンピュータで読み取ることができる媒体として適当にみなす。上記の組み合わせもまたコンピュータで読み取ることができる媒体の範囲に含まれる。コンピュータ上で実行可能な命令は、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は専用処理マシーンに特定の機能または機能群を実行させることできる命令及びデータを含む。ソフトウェアの実装をルールベースのロジック及び他のロジックによる標準的なプログラミング技術で達成し、様々な接続ステップ、処理ステップ、比較ステップ及び決定ステップを達成することができる。
【0035】
本開示において、図面に示された実施形態は現在好ましいものであるが、これらの実施形態が例としてのみ提供されていることを理解すべきである。他の置換、修正、変更及び省略は、本出願の範囲から逸脱することなく、一実施形態の設計、動作条件及び配置で行われてもよい。したがって、本出願は、特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の範囲内に入る種々の変形に及ぶものである。また、本明細書中で用いられる表現および用語は説明のためであり、限定とみなされるべきではないことを理解すべきである。
【0036】
様々な実施形態で示した本出願の構成及び配置は、例示に過ぎないことに注意することが重要である。発明の特定の特徴及び態様のみが本出願に示され、記載され、多くの修正及び変更は、特許請求の範囲に記載された主題の新規な教示及び利点から逸脱することなく、当該技術分野の当業者が想到することができる(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び比率のばらつき、パラメータの値(例えば、温度、圧力など)、取り付け配置、使用材用、方向など)。例えば、一体的に形成されたとして示されている要素は、複数の部品又は要素で構成することができ、要素の位置は逆に、又はそうでなければ変化させることができ、個別の要素又は位置の性質又は数は変更又は変化させることができる。任意のプロセス又は方法のステップの順番又は順序を、代替の実施形態に従って変化させてもよいし、並べ直してもよい。従って、特許請求の範囲は、本発明の正しい思想に入るこのようなすべての修正及び変更を包含するものと理解されたい。更に、一実施形態を簡潔に説明するために、実際の実装のすべての特徴を説明していない(すなわち、これらは、本発明を実施するための現在考えられる最良の形態と無関係、又はこれらは特許請求の範囲の発明を有効なものとするのとは無関係)。任意のこのような実際の実装の開発において、任意のエンジニアリング又は設計のプロジェクトにおけるように、多数の実装の固有の決定がなされてもよいと、認識すべきである。このような開発の努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、過度の実験をすることなく、本開示の利益を有する当業者にとっては設計、加工、及び製造の日常的な仕事であろう。