(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に開示されたエアーマッサージ器Aは、支持台221と回動板226,227との間に介在させたエアーバッグ230,233により回動板226,227を回動させて位置を保持させる構成であるため、エアーバッグ230,233を背面側から支える支持台221の構成が必須となる。つまり、支持台221及びエアーバッグ230,233により、回動板230,233を所望の位置で保持(固定)する回動保持手段を構成している。従って、部品点数が増加する上、装置が大型化してしまう。
【0006】
一方、上記特許文献2の
図5及び
図6に開示された足支持部材5は、回動手段を背面側から支える部材を必要とせず装置が小型である。しかし、側壁部18が底壁部17に対して使用姿勢(
図5の状態)において、側壁部18は外側への回動は規制されているものの内側への回動は規制されておらず、側壁部18の位置を保持することができない。
【0007】
また、上記特許文献2の
図4に開示された足支持部材5は、側壁部18に外端部を連結したアクチュエータ33(回動手段)により側壁部18を回動させることができる。しかし、上記特許文献1と同様、アクチュエータ33の内端部を支持するための部材が必要となり装置が大型化する上、使用姿勢へと状態遷移させると、アクチュエータ33が底壁部17内に侵入する構造であるため底壁部17の構造が複雑化してしまう。
【0008】
本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、簡単な構造で身体支持具の姿勢を変更及び維持することが可能であって、身体支持具を小型化したマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本第1発明は、被施療者の身体を支持する身体支持面を有する支持部材と、前記支持部材の左右方向の端部を回動支点として回動可能に取り付けられた回動部材と、からなる身体支持具と、前記支持部材
の身体支持面又は前記回動部材
の載置面の裏側面に設けられたマッサージ具と、前記回動部材を所望の角度に調節して保持する回動保持手段と、を備え、
前記支持部材は、前記回動部材の回動範囲を規制するストッパーを有し、前記回動保持手段は、前記支持部材の側部に設けられ、前記回動部材と一体的に回動可能であり、前記回動部材
の載置面の裏側面が前記支持部材
の身体支持面に重なって前記身体支持具が略平坦となる第1位置と、前記回動部材
の載置面の裏側面が前記支持部材
の身体支持面に対して略垂直となる第2位置と、の少なくとも2つの位置で前記回動部材を保持可能であることを特徴とする。
このような構成とすることにより、回動保持手段が支持部材の側部に設けられているため、回動保持手段が支持部材の内部に侵入することがなく身体支持具の構造を簡素化することができる。また、回動保持手段が回動部材と一体的に回動可能であるため、回動保持手段を背面側から支える部材を別途必要とせず、身体支持具をコンパクトに作製することができる。
また、支持部材と回動部材との間にストッパーを設けるだけで、第2位置にある回動部材が更に外側に移動することを防止でき、簡単な構造で回動部材を第2位置で保持することができる。
【0011】
本第2発明は、被施療者の身体を支持する身体支持面を有する支持部材と、前記支持部材の左右方向の端部を回動支点として回動可能に取り付けられた回動部材と、からなる身体支持具と、前記支持部材
の身体支持面又は前記回動部材
の載置面の裏側面に設けられたマッサージ具と、前記回動部材を所望の角度に調節して保持する
ための複数のラッチ部を有する回動保持手段と、を備え、前記回動保持手段は、前記回動支点の近傍に設けられており、前記回動部材
の載置面の裏側面が前記支持部材
の身体支持面に対して略垂直となる第2位置と、前記回動部材
の載置面の裏側面が前記支持部材
の身体支持面に対して展開して前記身体支持具が略平坦となる第3位置と、の少なくとも2つの位置で前記回動部材を保持可能であることを特徴とする。
このような構成とすることにより、回動保持手段を背面側から支える部材を別途必要とせず、部品点数を削減できる上、身体支持具をコンパクトに作製することができる。
また、身体を身体支持面から退避させることなく、回動部材の位置調節を行うことができる。
【0013】
また、前記回動保持手段は、前記第1位置又は前記第3位置と、前記第2位置との間の複数位置で前記回動部材を保持できることが好ましい。
このような構成とすることにより、回動部材の位置調節幅が広がり、被施療者の好みにより対応することができる。例えば、マッサージ具によるマッサージ力や施療位置を調節することができる。
【0014】
また、前記回動保持手段は、ラチェット機構により構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、簡単な構造で回動部材を複数位置に調節することができる。
【0015】
また、前記回動部材が前記第1位置に位置するときには前記マッサージ具を非作動状態とする制御手段を備えたことが好ましい。
このような構成とすることにより、身体支持面と施療面が略対向状態(支持部材と回動部材が重なった状態)のときにマッサージ具が作動することを防止できる。
【0016】
また、前記回動部材は、左右で対をなし、左右別々に角度調節及び保持できることが好ましい。
このような構成とすることにより、対の回動部材の位置をそれぞれ調節することができる。また、回動部材にマッサージ具を設けた場合は、左半身と右半身のそれぞれに対して所望する位置をマッサージすることができる。
【0017】
また、前記回動部材は、左右で対をなし、左右連動して角度調節及び保持できることが好ましい。
このような構成とすることにより、対の回動部材の位置を左右対称に保ったまま、対の回動部材の離間距離を調節することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、簡単な構造で身体支持具の姿勢を変更及び維持することが可能であって、身体支持具を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】フットレストを第1位置としたマッサージ機の斜視図である。
【
図2】フットレストを第2位置としたマッサージ機の斜視図である。
【
図4】第1実施形態に係る第1位置におけるフットレストの斜視図である。
【
図5】第1実施形態に係る第1位置におけるフットレストの平面図である。
【
図6】第1実施形態に係る第2位置におけるフットレストの斜視図である。
【
図7】第1実施形態に係る第2位置におけるフットレストの平面図である。
【
図8】第2実施形態に係る第3位置におけるフットレストの斜視図である。
【
図9】第2実施形態に係る第3位置におけるフットレストの平面図である。
【
図10】第2実施形態に係る第2位置におけるフットレストの斜視図である。
【
図11】第2実施形態に係る第2位置におけるフットレストの平面図である。
【
図12】第2実施形態に係る回動保持手段の平面図であり、(a)は第1位置を示しており、(b)は第2位置を示している。
【
図13】第3実施形態に係るフットレストの平面図である。
【
図14】回動部材を座部、背凭れ部、フットレスト、及び肘掛け部に設けたマッサージ機の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態(本第1発明)に係るマッサージ機1の全体構成について、
図1〜
図3に基づいて説明する。
図1は、フットレスト4を第1位置としたマッサージ機1の斜視図である。
図2は、フットレスト4を第2位置としたマッサージ機1の斜視図である。
図3は、マッサージ機1の機能ブロック図である。
【0021】
[マッサージ機の全体構成]
図1に示すとおり、本発明の第1実施形態に係るマッサージ機1は、被施療者の身体を支持する身体支持具として、被施療者が着座する座部2、座部2の後端部に設けられた被施療者が凭れる背凭れ部3、座部2の前端部に設けられた被施療者の脚部を支持するフットレスト4、座部2の左右両側方に設けられた被施療者の腕部を支持する肘掛け部5と、を有している。背凭れ部3は、座部2の後端部において左右方向を軸方向とする回動軸(図示せず)によってリクライニング可能に枢支されており、フットレスト4は、座部3の前端部において左右方向を軸方向とする回動軸(図示せず)によって上下揺動可能に枢支されている。また、身体支持具である座部2、背凭れ部3、フットレスト4には、対応する被施療部をマッサージするマッサージ具7〜10が設けられており、マッサージ具7〜10の動作を制御するマイコン等よりなる制御手段6(
図3参照)が座部2の下方に設けられている。
【0022】
なお、以下の説明で用いる方向の概念は、
図2の状態のマッサージ機1に着座した被施療者から見たときの方向の概念と一致するものとする。すなわち、マッサージ機1に着座した被施療者から見て、前方が「前」、後方が「後」、左手側が「左」、右手側が「右」、頭側が「上」、腰側が「下」である。
【0023】
[身体支持具の構成]
背凭れ部3には、マッサージ具として、上下方向(身長方向)に沿って昇降機構7c(
図3参照)により昇降可能な機械式のマッサージユニット7が設けられている。このマッサージユニット7は、左右で対をなすアーム7aと、アーム7aの上下両端部に設けられた施療子7bと、対のアーム7aを左右方向へ近接離反させて揉み動作を行わせる揉み駆動機構7d(
図3参照)と、対のアーム7aを前後方向へ交互に揺動させて叩き動作を行わせる叩き駆動機構7e(
図3参照)と、を有しており、被施療者の背中にマッサージを行うことができる。
【0024】
座部2には、マッサージ具として、被施療者の臀部又は大腿部を押圧する左右で対をなすエアセル8が設けられている。このエアセル8は、座部2の下方に設けられたポンプ及びバルブからなる給排気装置11からエアが給排気されることによって膨張収縮し、使用者の臀部又は大腿部を側方から押圧するよう構成されている。
【0025】
以下、本第1発明の身体支持具の構成について、
図4〜
図7に基づいてフットレスト4を代表して説明する。
図4は、第1実施形態に係る第1位置におけるフットレスト4の斜視図である。
図5は、第1実施形態に係る第1位置におけるフットレスト4の平面図である。
図6は、第1実施形態に係る第2位置におけるフットレスト4の斜視図である。
図7は、第1実施形態に係る第2位置におけるフットレスト4の平面図である。なお、
図4〜
図7においては、視認性を考慮して載置面21bの図示を省略している。
【0026】
フットレスト4は、脚部の背面を支持する略平板状の支持部材20と、支持部材20の左右方向の両端部において前後方向に回動可能に設けられた略平板状の回動部材21と、回動部材21を所望の角度で保持する回動保持手段22と、を有している。支持部材20及び回動部材21には、マッサージ具として、被施療者の脚部を押圧するエアセル9,10が設けられている。このエアセル9,10は、座部2に設けられたエアセル8と同様、給排気装置11からエアが給排気されることによって膨張収縮する。支持部材20における脚部の背面が当接する身体支持面20aに設けられたエアセル9は、左右で対をなしており、外側9aを支点として内側9bが扇状に膨張するよう構成されている。
【0027】
回動部材21について詳述する。回動部材21は、連結部材23を介して上下方向を軸方向とする回動軸24によって支持部材20に枢支されている。そして、回動部材21は、回動部材21が支持部材20と重なってフットレスト4(身体支持具)が略平坦状となる第1位置と、回動部材21が支持部材20に対して略垂直となってフットレスト4(身体支持具)が略凹状となる第2位置と、の2箇所において、後述する回動保持手段22によって位置保持が可能である。
【0028】
第2位置において脚部の側面が当接する回動部材21の施療面21aにはエアセル10が設けられており、このエアセル10は後側10aを支点として前側10bが扇状に膨張するよう構成されている。すなわち、支持部材20に設けられたエアセル9と回動部材21に設けられたエアセル10とにより、脚部を挟持開放することができる。このように回動部材21を第2位置に位置させた姿勢は、脚部にマッサージを行うための使用姿勢である。また、施療面21aの裏側面は被施療者の脚部を載置する載置面21bが形成されている。回動部材21を第1位置に位置させた姿勢は、被施療者の脚部を拘束しない収納姿勢である。
【0029】
回動保持手段22について詳述する。回動保持手段22は、支持部材20の左右両側部に設けられている。具体的には、支持部材20の左右両端部に設けられたブラケット25に上下方向を軸方向とする回動軸26により枢支されたリンク部材27と、回動部材21の内部に設けられたリンク部材27を移動可能に支持するリンク支持部材28と、により構成されている。回動部材21が第2位置に位置するときを例示して説明すると、このリンク部材27は、後端部が支持部材20に枢支され、前端部に上下方向に延びる軸部材29を有している。そして、この軸部材29がリンク支持部材28に設けられた前後方向に長く形成されたガイド溝28aに挿通されている。ガイド溝28aの長手方向両端部には、軸部材29をラッチして回動部材21を第1位置と第2位置の2箇所で位置保持するラッチ部28bが設けられている。この回動保持手段22を構成するリンク部材27及びリンク支持部材28は、回動部材21と一体的に回動するよう構成されている。連結部材23の回動軸24、及びリンク部材27の回動軸26は同一軸心であり、回動部材21の回動支点である。
【0030】
このように、回動保持手段22が支持部材20の側部に設けられているため、回動部材21の回動に伴い回動保持手段22が支持部材20の内部に侵入することがなく、フットレスト4の構造を簡素化することができる。また、回動保持手段22が回動部材21と一体的に回動可能であるため、回動保持手段22を背面側から支える部材を別途必要とせず、フットレスト4をコンパクトに作製することができる。
【0031】
更に、支持部材20の左右両端部には、回動部材21が第1位置よりも内側に回動することを防止し、かつ第2位置よりも外側に回動することを規制するストッパー30が設けられている。このストッパー30は、回動軸24の近傍に位置しており、上下方向を軸方向とするピンにより構成されている。連結部材23には切欠部23aが形成されており、切欠部23a内において連結部材23がストッパー30に当接することにより、回動部材21の所定角度以上の回動が規制されている。
【0032】
第2位置においてマッサージを受ける場合、身体支持面20aに設けられたエアセル9が膨張し、脚部が回動部材21側(外側)に押動されることにより、回動部材21を外側に移動させる力が作用する。あるいは、施療面21aに設けられたエアセル10が膨張し、脚部を押す反力により回動部材21を外側に移動させる力が作用する。しかし、第1実施形態では、回動部材21の移動範囲を前述した第1位置と第2位置の2箇所に設定しているため、支持部材20と回動部材21の間にストッパー30を設けるだけで、第2位置にある回動部材21が更に外側に移動することを防止でき、簡単な構造で回動部材21を第2位置で保持することができる。
【0033】
このマッサージ機1には、回動部材21の位置を検出するセンサ31が設けられている。このセンサ31について詳述する。センサ31は、回動部材21の内部に設けられ、リンク部材27が有する軸部材29の接触/非接触を検出する当接部31aを有するスイッチ等よりなる接触式のセンサにより構成されている。第1実施形態では、当接部31aに軸部材29が接触することにより第2位置が検出される。一方、軸部材29の接触が解除された状態で保持された回動部材21の位置が第1位置となる。
【0034】
図3に示すとおり、前述した昇降機構7c、揉み駆動機構7d、叩き駆動機構7e、及び給排気装置11は、制御手段6に電気的に接続されている。そして、制御手段6からの指示に従ってマッサージ具(マッサージユニット7及びエアセル8〜10)が予め設定されたプログラムにより動作するコース動作や、被施療者が所望する被施療部を選択してマッサージするマニュアル動作を、適宜選択して実行することができる。コース動作及びマニュアル動作の選択は、制御手段6に電気的に接続されたリモコン32を被施療者が操作することにより行うようになっている。動作内容の異なる複数のコース動作が制御手段6に記憶されており、リモコン32に設けられたコース動作ボタン32a〜32cにより好みのコース動作を選択することができる。マニュアル動作については、所望する被施療部をマニュアル動作ボタン32d〜32fにより選択することができる。
【0035】
また、センサ31も制御手段6に電気的に接続されている。そして、回動部材21が第1位置であることをセンサ31によって検出されると、制御手段6はフットレスト4のエアセル9,10を非作動状態とするよう給排気装置11を制御する。第1位置において、コース動作が選択された(又はされている)場合は、フットレスト4を除くマッサージ具(マッサージユニット7及び座部2のエアセル8)のみが動作し、マニュアル動作を選択する場合は、脚部に対応するマニュアル動作ボタン32fが選択できないようになる。このように制御することにより、身体支持面20aと第一面21aが略対向状態のときにエアセル9,10が作動することを防止できる。従って、フットレスト4の破損を防止したり、被施療者が望まない回動部材21の移動を防止したりすることができる。
【0036】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態(本第2発明)に係るマッサージ機1の構成について、
図8〜
図12に基づいて説明する。
図8は、第2実施形態に係る第3位置におけるフットレスト40の斜視図である。
図9は、第2実施形態に係る第3位置におけるフットレスト40の平面図である。
図10は、第2実施形態に係る第2位置におけるフットレスト40の斜視図である。
図11は、第2実施形態に係る第2位置におけるフットレスト40の平面図である。
図12は、第2実施形態に係る回動保持手段52の平面図であり、(a)は第1位置を示しており、(b)は第2位置を示している。
なお、第1実施形態と共通する構成については、同一符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なるフットレスト40の構成についてのみ説明する。
【0037】
フットレスト40は、脚部の背面を支持する略平板状の支持部材50と、支持部材50の左右方向の両端部を回動支点50bとして前後方向に回動可能に設けられた略平板状の回動部材51と、回動部材51を所望の角度で保持する回動保持手段52と、を有している。支持部材50及び回動部材51には、マッサージ具として、被施療者の脚部を押圧するエアセル9,10が設けられている。このエアセル9,10は、座部2に設けられたエアセル8と同様、給排気装置11からエアが給排気されることによって膨張収縮する。支持部材50における脚部の背面が当接する身体支持面51aに設けられたエアセル9は、左右で対をなしており、外側9aを支点として内側9bが扇状に膨張するよう構成されている。
【0038】
回動部材51及び回動保持手段52について詳述する。回動保持手段52は、支持部材50と回動部材51の間に設けられたラチェット機構により構成されている。この回動保持手段52は、付勢手段(図示せず)により支点52c回りに常時前方へ付勢されている爪52bを有するとともに、支持部材50側に連結される基部52aと、爪52bに噛合する上下方向を軸方向とする歯車52eを有するとともに、回動部材51側に連結される可動部52dと、により構成されている。そして、この可動部52dは、基部52aに対して回動支点50b回りに前後方向に回動可能である。すなわち、回動部材51は、ラチェット機構である回動保持手段52を介して、支持部材50に対して回動支点50b回りに回動可能に取り付けられている。この歯車52eには、回動部材21が第2位置よりも内側へ回動すること、及び第3位置よりも後側へ回動することを規制する回動規制部52fが設けられている。
【0039】
この回動部材51は、ラチェット機構により構成される回動保持手段52により、回動部材51の施療面51aと支持部材50の身体支持面50aが略面一となり、フットレスト40(身体支持具)が略平坦状となる第3位置と、回動部材51が支持部材50に対して略垂直となってフットレスト40(身体支持具)が略凹状となる第2位置と、において位置保持が可能であるとともに、第2位置と第3位置との間の複数位置で位置保持が可能である。第2位置においては、第1実施形態と同様、支持部材50に設けられたエアセル9と回動部材51に設けられたエアセル10とにより、脚部を挟持開放することができる。このように回動部材51を第2位置に位置させた姿勢は、脚部にマッサージを行うための使用姿勢である。また、回動部材51を第3位置に位置させた姿勢は、被施療者の脚部を拘束しない開放姿勢である。
【0040】
第2実施形態では、回動部材51の移動範囲を前述した第2位置と第3位置との間に設定しているため、脚部を支持部材50の身体支持面50aから退避させることなく、回動部材51の位置調節を行うことができる。また、回動保持手段52を回動部材51の回動支点50bの近傍に設けたラチェット機構で構成したことにより、回動保持手段52を背面側から支える部材を別途必要とせず、部品点数を削減できる上、フットレスト40をコンパクトに作製することができる。更には、回動部材51を複数位置(角度)に調節することができる。
【0041】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係るマッサージ機1の構成について、
図13に基づいて説明する。
図13は、第3実施形態に係るフットレスト70の平面図である。
フットレスト(身体支持具)70は、前述した本第1発明の身体支持具(フットレスト4)と、回動部材21の可動範囲が異なっている。すなわち、フットレスト70は、前述した第2位置(実線)から、回動部材21の施療面21aと支持部材20の身体支持面20aが略面一となる第3位置(二点鎖線)まで、回動部材21が回動可能に構成されている。連結部材23の切欠部230aの範囲を第1実施形態と比べて大きくして、回動部材21を第3位置まで回動可能とするとともに、ラッチ部28bの個数又は配置を変更して、回動部材21を第1位置〜第3位置の各位置で保持可能としている。なお、第1位置及び第3位置においては、回動保持手段22及びストッパー30によって回動部材21の位置が保持されるが、第2位置においては、回動保持手段22のみによって回動部材21の位置が保持されることとなる。
【0042】
また、本発明のマッサージ機は、図示する形態に限らず、この発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。
図14は、回動部材21(51)を座部2、背凭れ部3、フットレスト4、及び肘掛け部5に設けたマッサージ機100の斜視図である。
例えば、前述した各実施形態では、回動部材21,51が左右で対をなしている身体支持具4,40を例示したが、回動部材21,51は左右いずれか一方のみであってもよい。
また、
図14に示すとおり、身体支持具である座部2、背凭れ部3、及び肘掛け部5についても、前述したフットレスト4(40)と略同一の構成としてもよい。座部2においては、被施療者の臀部又は大腿部の背面が当接する部材が支持部材20(50)であり、支持部材20(50)の左右両端部に設けられた部材が回動部材21(51)である。背凭れ部3においては、被施療者の背中が当接する部材が支持部材20(50)であり、支持部材20(50)の左右両端部に設けられた部材が回動部材21(51)である。肘掛け部5においては、前腕部における手の平に連なる部分が当接する部材が支持部材20(50)であり、左右外端部に設けられた部材が回動部材21(51)である。