(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5980850
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】ターゲット広告の位置ベースサービス(LBS)システム及び方法
(51)【国際特許分類】
H04M 11/00 20060101AFI20160818BHJP
H04W 8/18 20090101ALI20160818BHJP
H04W 4/02 20090101ALI20160818BHJP
【FI】
H04M11/00 302
H04W8/18
H04W4/02 150
【請求項の数】37
【外国語出願】
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-148118(P2014-148118)
(22)【出願日】2014年7月18日
(62)【分割の表示】特願2011-247480(P2011-247480)の分割
【原出願日】2005年8月31日
(65)【公開番号】特開2014-241600(P2014-241600A)
(43)【公開日】2014年12月25日
【審査請求日】2014年8月15日
(31)【優先権主張番号】10/931,309
(32)【優先日】2004年8月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ジャック・スティーンストラ
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ガントマン
(72)【発明者】
【氏名】カーク・スティーブン・テイラー
(72)【発明者】
【氏名】リレン・チェン
【審査官】
望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−197111(JP,A)
【文献】
特開2002−277279(JP,A)
【文献】
特開2002−315059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M11/00
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線端末に広告を提供する方法において、
前記無線端末のプロセッサが、機能を無線端末から起動することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記無線端末から、前記機能に関連付けられた位置ベースサービスに登録することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記機能のユーザプロフィールを作成することと、ここで、前記機能のユーザプロフィールを作成することは、少なくとも1つの所望の候補の特徴を特定する所望のプロフィールを作成することを含み、
前記無線端末のプロセッサが、前記位置ベースサービスに登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに前記無線端末を登録することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記グループイベントへの無線端末の登録と、前記無線端末または前記グループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに基づく、製品またはサービスの広告を提示することと、
前記無線端末のプロセッサが、アクティビティ地図を前記機能に関連付けることとを含み、
前記広告の提示は、前記関連付けられたアクティビティ地図上に前記無線端末が表示されている場合になされ、前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示する方法。
【請求項2】
前記無線端末の地理的位置が、全地球測位システム(GPS)に基づく請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記機能のユーザプロフィールを作成することは、前記機能を起動するユーザプロフィールを作成することを含む請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記所望の候補の特徴を特定することは、前記候補のユーザ定義された特徴を特定することを含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記無線端末のプロセッサが、前記候補を選択することをさらに含む請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記無線端末のプロセッサが、前記候補に前記選択を通知することをさらに含む請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記通知することは、行動の提案を示唆する請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記候補が、前記行動の提案を受諾することを可能にすることをさらに含む請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記広告を提示することは、前記受諾に応答して実行される請求項8記載の方法。
【請求項10】
モバイルデバイスにおけるソーシャルネットワーキングおよびターゲット広告のためのシステムにおいて、
命令群を保持するメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサを具備し、
前記命令群は、
ユーザの無線端末の地理的位置を決定する位置ベースサービス構成要素と、
前記ユーザの無線端末に関連付けられたプロフィールを保持するソーシャルネットワーキング構成要素と、ここで、前記プロフィールは、少なくとも1つの所望の候補の特徴を特定する所望のプロフィールを含み、
前記位置ベースサービス構成要素に登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに前記ユーザが登録されたことと、前記無線端末またはグループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに少なくとも部分的に基づいて、無線ネットワークを通して、製品またはサービスの広告の少なくとも1つを含むデータを、前記ユーザの無線端末に送信する広告サーバ構成要素と、ここで、前記データは、アクティビティ地図に関連付けられ、前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示する、のための命令群であるシステム。
【請求項11】
前記ソーシャルネットワーキング構成要素は、前記ユーザの地理的位置およびプロフィールに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザと少なくとも1人の他ユーザとの相性を定量化するマッチャエンジン構成要素を含む請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記ソーシャルネットワーキング構成要素によって、前記ユーザは、少なくとも1人の他ユーザをインスタントデートに誘うことができ、ここで、前記ユーザと少なくとも1人の他ユーザとの相性は、第1のしきい値以上である請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記ユーザのプロフィールは、年齢、身長、体重、性別、人種、民族、宗教、教育、および趣味のうちの少なくとも1つを含む請求項10記載のシステム。
【請求項14】
前記ソーシャルネットワーキング構成要素は、開催地指定交際機能を含み、前記ユーザは、開催地に関連付けられたグループに加入し、他のグループメンバの無線端末に通信を送信することができる請求項10記載のシステム。
【請求項15】
前記広告サーバ構成要素は、前記開催地に少なくとも部分的に基づいて、グループメンバの無線端末に広告を送信する請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記広告サーバ構成要素は、時刻に少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザの無線端末にデータを送信する請求項10記載のシステム。
【請求項17】
前記広告サーバ構成要素は、前記無線端末上で動作するアプリケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザの無線端末にデータを送信する請求項10記載のシステム。
【請求項18】
無線端末において、
機能を無線端末上で起動する手段と、
前記無線端末から、前記機能に関連付けられた位置ベースサービスに登録する手段と、
前記機能のユーザプロフィールを作成する手段と、ここで、前記機能のユーザプロフィールを作成する手段は、少なくとも1つの所望の候補の特徴を特定する所望のプロフィールを作成することを含み、
前記無線端末によって、前記位置ベースサービスに登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに登録する手段と、
前記グループイベントへの無線端末の登録と、前記無線端末または前記グループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに基づく、製品またはサービスの広告を提示する手段と、
アクティビティ地図を前記機能に関連付ける手段とを具備し、
前記広告を提示する手段は、前記関連付けられたアクティビティ地図上に前記無線端末が表示されている場合に、前記広告を提示し、前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示する無線端末。
【請求項19】
無線端末にソーシャルネットワーキングを提供する方法において、
前記無線端末のプロセッサが、前記無線端末から、ソーシャルネットワーキングサービスに関連付けられた位置ベースサービスに登録することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記位置ベースサービスに登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに前記無線端末を登録することと、
前記無線端末のプロセッサが、ユーザプロフィールを作成することと、
前記無線端末のプロセッサが、候補の所望のプロフィールを作成することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記無線端末において、前記ユーザによって確立されたアクティビティ地図上に、位置と前記所望のプロフィールとに基づく少なくとも1つの候補を表示することと、ここで、前記位置は、前記アクティビティ地図の地理的範囲に基づき、
前記無線端末のプロセッサが、前記無線端末において、前記グループイベントへの無線端末の登録と、前記無線端末または前記グループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに基づく、製品またはサービスの広告を提示することと
を含み、
前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示する方法。
【請求項20】
前記無線端末のプロセッサが、前記少なくとも1つの候補を表示することに応答して、前記候補の選択を受け取ることと、
前記無線端末のプロセッサが、前記選択された候補に前記選択を通知すること
をさらに含む請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記無線端末のプロセッサが、前記通知に応答して、前記ユーザおよび前記選択された候補のための待ち合わせ場所をアレンジすることをさらに含む請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記製品またはサービスの広告を提示することは、前記アレンジされた待ち合わせ場所に関連付けられる請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの候補を表示することは、前記アクティビティ地図上に、前記少なくとも1つの候補の現在位置を表示する請求項19記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの候補を表示することは、前記選択された候補が選択されたことが前記選択された候補に通知される前に、前記アクティビティ地図上に前記少なくとも1つの候補を表示する請求項20記載の方法。
【請求項25】
無線端末によって実行されるときに、前記無線端末に動作を実行させる、プログラムコードを備える非一時的なコンピュータ読取可能記憶媒体において、
前記コンピュータ読取可能記憶媒体は、
前記無線端末から、ソーシャルネットワーキングサービスに関連付けられた位置ベースサービスに登録するためのプログラムコードと、
前記無線端末によって、前記位置ベースサービスに登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに前記無線端末を登録するためのプログラムコードと、
ユーザプロフィールを作成するためのプログラムコードと、
候補の所望のプロフィールを作成するためのプログラムコードと、
前記無線端末において、前記ユーザによって確立されたアクティビティ地図上に、位置と前記所望のプロフィールとに基づく少なくとも1つの候補を表示するためのプログラムコードと、ここで、前記位置は、前記アクティビティ地図の地理的範囲に基づき、
前記無線端末において、前記グループイベントへの無線端末の登録と、前記無線端末または前記グループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに基づく、製品またはサービスの広告を提示するためのプログラムコードと
を含み、
前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示するコンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項26】
無線端末に広告を提供する方法において、
前記無線端末のプロセッサが、ソーシャルネットワーキング機能のために、無線端末のユーザプロフィールを確立することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記ソーシャルネットワーキング機能のために、前記ユーザによって所望される少なくとも1つの候補の特徴を特定する所望のプロフィールを確立することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記ソーシャルネットワーキング機能に関連付けられた位置ベースサービスに登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに前記無線端末を登録することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記グループイベントへの無線端末の登録と、前記無線端末または前記グループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに基づく、製品またはサービスの少なくとも1つの広告を、前記無線端末において受信することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記少なくとも1つの広告を、アクティビティ地図上に前記無線端末が表示されている間に表示するために前記無線端末のユーザに提示することと、ここで、前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示する、
を含む方法。
【請求項27】
前記受信することは、前記無線端末と、前記グループイベントに同様に登録された少なくとも1つの他の無線端末との各々が、前記少なくとも1つの広告に関連付けられた製品またはサービスのプロバイダに地理的に近接して位置していることに応答して、前記製品またはサービスの少なくとも1つの広告を受信する請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの広告によって広告される製品またはサービスは、前記無線端末のユーザと、前記少なくとも1つの他の無線端末のユーザとの間でのソーシャルネットワーキングを容易にするように構成される請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの広告に関連付けられた製品またはサービスのプロバイダは、ナイトクラブであり、
前記少なくとも1つの広告によって広告される製品またはサービスは、前記グループイベントに登録し、かつ、現在前記ナイトクラブにいる、前記ソーシャルネットワーキング機能のユーザが利用できる、割引料金の飲み物の特典に対応する請求項28記載の方法。
【請求項30】
無線端末に広告を提供する方法において、
前記無線端末のプロセッサが、ソーシャルネットワーキング機能のために、無線端末のユーザプロフィールを確立することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記ソーシャルネットワーキング機能のために、前記ユーザからの入力に基づいて、前記ユーザによって所望される少なくとも1つの候補の特徴を特定する所望のプロフィールを確立することと、
前記無線端末のプロセッサが、前記ソーシャルネットワーキング機能に関連付けられた位置ベースサービスに登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに前記無線端末を登録することと、
サーバが、前記無線端末または前記グループイベントの地理的位置を決定することと、
前記サーバが、前記グループイベントへの無線端末の登録と、前記決定された無線端末またはグループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに応答して、製品またはサービスの少なくとも1つの広告を、アクティビティ地図上に前記無線端末が表示されている間に表示するために、前記無線端末に送信することと、ここで、前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示する、
を含む方法。
【請求項31】
前記送信することは、前記無線端末の地理的位置と、前記グループイベントに登録された少なくとも1つの他の無線端末とが両方とも、前記少なくとも1つの広告に関連付けられた製品またはサービスのプロバイダに近接していると決定することに応答して実行される請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの広告によって広告される製品またはサービスは、前記無線端末のユーザと、前記少なくとも1つの他の無線端末のユーザとの間のソーシャルネットワーキングを容易にするように構成される請求項31記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの広告に関連付けられた製品またはサービスのプロバイダは、ナイトクラブであり、
前記少なくとも1つの広告によって広告される製品またはサービスは、前記グループイベントに登録し、かつ、現在前記ナイトクラブにいる、前記ソーシャルネットワーキング機能のユーザが利用できる、割引料金の飲み物の特典に対応する請求項32記載の方法。
【請求項34】
無線端末において、
メモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を具備し、
前記プロセッサは、
無線端末において機能を起動し、
前記無線端末から、前記機能に関連付けられた位置ベースサービスに登録し、
前記機能のユーザプロフィールを作成し、ここで、前記機能のユーザプロフィールを作成することは、少なくとも1つの所望の候補の特徴を特定する所望のプロフィールを作成することを含み、
前記位置ベースサービスに登録された無線端末のユーザが利用できるグループイベントに登録し、
前記グループイベントへの無線端末の登録と、前記無線端末または前記グループイベントの地理的位置と、前記無線端末によって使用されているアプリケーションのタイプとに基づく、製品またはサービスの広告を提示し、
アクティビティ地図を前記機能に関連付ける
ように構成され、
前記広告の提示は、前記関連付けられたアクティビティ地図上に前記無線端末が表示されている場合になされ、前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示する無線端末。
【請求項35】
広告サーバにおいて、
広告コンテンツを格納する手段と、
無線端末のユーザにより使用されるアプリケーションのタイプと、前記ユーザの位置とに基づいて、前記無線端末に前記広告コンテンツを配信する手段とを具備し、
前記広告コンテンツを配信する手段は、前記無線端末が、関連付けられたアクティビティ地図上に表示されていることに基づいて、前記広告コンテンツを配信し、
前記無線端末は、位置ベースサービスで使用され、
アンテナと、
位置情報を含む無線信号を前記アンテナから送受信するように構成された全地球測位システム受信機と、
ターゲット広告を含む位置ベースサービスアプリケーションを、前記位置情報に基づいて操作するように構成されたプロセッサと、
前記位置情報に基づいて広告を表示するように構成されたディスプレイとを備え、
前記アクティビティ地図は、他のアクティブユーザの位置履歴統計量を表示し、
前記広告は、移動期間中および待機期間中に表示される広告サーバ。
【請求項36】
前記ターゲット広告は、時刻に基づく請求項35記載の広告サーバ。
【請求項37】
前記全地球測位システム受信機は、前記位置情報をGPS衛星から受信する請求項35記載の広告サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に通信に関し、特に、位置決めを行い、位置情報を提供し、無線端末上に広告を提供するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの場合、無線ユーザの位置を知ることは望ましい。実際、それはしばしば必要となる。例えば、連邦通信委員会(FCC)は、無線端末から911通話がなされる毎にPublic Safety Answering Point(PSAP)に無線端末の位置が提供されることを必要とする高度な911(E−9−1−1)無線サービスに対する報告及び要求を採用した。このFCCの命令に加えて、ネットワークオペレーター/サービスプロバイダは、位置ベースのサービスを利用する様々なアプリケーションをサポートすることができる。そのようなサービスは、無線端末の位置を提供する。「アプリケーション」は、位置情報で構成される特定の用途を指す。しばしばアプリケーションは、無線端末内のプロセッサ、あるいは無線端末と通信している無線インフラストラクチャーネットワーク内にあるプロセッサによって実行されるコンピュータソフトウェアで実現される。この情報を使用するアプリケーションは例えば、位置に影響される課金、アセットトラッキング、アセットモニタリング及び回収、フリート及びリソース管理、個人位置サービス等を含みうる。個人位置サービスのアプリケーションのいくつかの具体例は、(1)位置に基づいて、無線端末にローカルの地図を提供すること、(2)無線端末の位置に基づいて施設(例えばホテルまたはレストラン)の提案をすること、及び(3)無線端末の位置から、提案された施設までの道案内を提供することを含む。
【0003】
位置ベースサービスのためのシステム及び方法の一例は、2004年1月30日に出願され、本明細書の譲受人に譲渡され、本明細書において参照により明確に組み込まれている"Location Based Service (LBS) System, Method and Apparatus For Authorization Of Mobile Station LBS Applications"と題された米国特許出願10/769,420で見られる。
【0004】
LBSによる広告は、無線端末ユーザの特徴及び位置をターゲットとして広告する際に役に立つであろう。従って、位置決めを行い、位置ベースサービス(LBS)アーキテクチャによって位置情報を提供し、無線端末ユーザの特徴及び位置に基づきターゲット広告を表示するシステム及び方法に対するニーズがある。
【発明の概要】
【0005】
ある局面では、位置ベースサービスを提供し、ソーシャルネットワークを形成する方法は、無線端末から機能を起動することと、この機能に関連した位置ベースサービスに、無線端末から登録することと、この機能のユーザプロフィールを作成することと、このプロフィールに基づき、及び無線端末の地理的位置に基づき広告を表示することとを含む。
【0006】
ある局面では、無線端末の地理的位置は、全地球測位システム(GPS)に基づく。ある局面では、表示される広告は、この機能に関連したアクティビティ地図上に表示されている広告スポンサーに基づく。
【0007】
ある局面では、無線端末は、無線端末上で機能を起動する手段と、この機能に関連した位置ベースのサービスに、無線端末から登録する手段と、この機能のユーザプロフィールを作成する手段と、このプロフィールに基づき、及び無線端末の地理的位置に基づき広告を表示する手段とを備える。
【0008】
ある局面では、コンピュータによって実行可能な命令からなるプログラムを組み込んだコンピュータ読取可能媒体は、無線端末から機能を起動するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、この機能に関連した位置ベースサービスに、無線端末から登録するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、この機能のユーザプロフィールを作成するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、このプロフィールに基づき、及び無線端末の地理的位置に基づき広告を表示するコンピュータ読取可能プログラムコード手段とを備える。
【0009】
本発明の様々な実施形態が示され、例示によって説明されている以下の詳細説明から、本発明の他の実施形態が、当業者に容易に明らかになることが理解されよう。理解されるように、本発明は、他の実施形態及び異なる実施形態も可能であり、その幾つかの詳細は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な観点において変形することが可能である。従って、図面及び詳細説明は、本質における例示とみなされるものであって、限定とみなされるものではない。本発明の様々な局面及び実施形態が、以下により詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に従った無線ネットワークを用いて無線リンクによって通信する無線端末の簡略ブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に従った無線端末の構成要素の簡略ブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態内で使用されるプロトコルスタックの例の概略図である。
【
図4】
図4は、実施形態に従ったQsocialユーザのための3つの可能な選択を表示しているハンドセットを示す。
【
図5】
図5は、地理的領域内のアクティブな男性及び女性を表示するインスタントデートに使用されるアクティビティ地図を示す。
【
図6】
図6は、実施形態に従って位置ベースのサービスを提供しソーシャルネットワークを作成する方法のための一般的なフローチャートを示す。
【
図7】
図7は、ターゲット広告を用いてソーシャルネットワークを作成するための位置ベースサービスシステムの機能ブロック図を示す。
【
図8】
図8は、実施形態に従って、位置ベースサービスを提供し広告を表示する方法の一般的なフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
開示する方法及び装置は、同じキャラクタが同じ要素を示す図面と連携した場合、以下に示す詳細記述からより明らかになるであろう。
【0012】
図1は、実施形態に従って無線端末101と、基地局104を含む無線通信ネットワーク103と、モバイル位置決めセンタ(MPC)106及び位置決め機器(PDE)107を備える位置ベースシステム105と含むシステム100を例示する簡略ブロック図である。無線端末101は、位置ベースサービス(LBS)アプリケーションを実行できる任意の無線デバイスでありうる。本明細書の目的のため、LBSアプリケーションは、任意のプログラム、アプレット、ルーチン、あるいは他のそのようなコンピュータにより実現されるアルゴリズムを含む。このアルゴリズムは、アプリケーションが動作している無線端末の位置か、別の無線端末の位置かの何れかを用いて、ユーザに情報又はサービスを提供する。そのようなLBSアプリケーションの例は、1)別の人によって操作されている無線端末の位置を識別し、LBSクライアント(すなわち、LBSサービスを要求している人)が、適切に装備された無線端末を用いて、この別の人を位置決めすることを可能にすること、2)例えばATMやレストランなど、近くの製品又はサービスアウトレットを位置決めし、そのアウトレットへの道案内をユーザに提供すること、3)適切に装備された無線端末を追跡すること等を行うことが可能なプログラムを含む。LBSアプリケーションを実行できる無線デバイスの例は、セルラ電話、無線モデム、個人情報管理ソフト(PIM)、携帯情報端末など(PDA)等を含む。
【0013】
図1に示すように、無線端末101は、無線リンク102によって無線ネットワーク103と通信する。無線ネットワーク103は、無線リンク102によって無線端末101と情報を送受信できる少なくとも基地局104を含んでいる。本開示の目的で、基地局104は、無線ネットワーク103の他の様々な構成要素を含んでいる。それらは簡略のために図示されていないが、例えば基地局コントローラ(BSC)、モバイル交換局(MSC)等である。
【0014】
基地局104は、限定される訳ではないがケーブル、マイクロ波リンク、衛星通信リンク等の通信媒体によってMPC106に接続されている。同様に、MPC 106も通信媒体によってPDE 107に接続される。
【0015】
図2は、実施形態に従った無線端末101の構成要素の簡略ブロック図である。
図2に示す無線端末101は、トランシーバ201、全地球測位システム(GPS)受信機ハードウェア202、プロセッサ203、アプリケーションメモリ205、汎用メモリ207、アンテナ211,212を含んでいる。トランシーバ201はアンテナ211から無線信号を送受信する。GPS受信機ハードウェア202は、アンテナ212から位置情報を含む無線信号を送受信する。
【0016】
プロセッサ203は1つのブロックとして示される。しかしながら、プロセッサ203によって実施されるとして開示する機能は、協調あるいは独立の何れかで動作するディスクリートなプロセッサの集合によって実行されることが当業者によって理解されるべきである。従って、そのようなプロセッサの集合は、開示する機能を実行するために共に結合されるか、あるいは互いに完全に独立して動作するかの何れかである。更に、代替実施形態に従って、アプリケーションメモリ205及び汎用メモリ207は、これらの2つのメモリ205,207に格納されるとして本明細書で記載された情報を格納する単一のメモリデバイスへ結合されるかもしれない。また別の代替実施形態では、無線端末101は、無線端末101内で情報を格納する責任を共有するいくつかの独立した追加メモリデバイスを含むかもしれない。
【0017】
プロセッサ203は、プロトコルスタックとして協調動作するいくつかの機能を含む。
図3は、実施形態内で使用されるプロトコルスタックの一例を示す概略図である。本開示の目的では、プロトコルスタックは、ともに動作するソフトウェアルーチン又はプログラム命令の任意のセットである。これらは一般に、1つのルーチンが構築され、別の下層レベルのルーチン又はプログラムの機能を用いる。
図3のプロトコルスタック内の第1の機能は、オペレーティングシステム301である。オペレーティングシステム301は、他の機能がそれを基礎とする基本的な機能である。すなわち、オペレーティングシステム301は、プロセッサ203内で実行される他の機能によってアクセスされ使用される機能を含んでいる。実施形態に従うと、オペレーティングシステム301は、Binary Run-time Environment for Wireless(BREW)オペレーティングシステムである。代替実施形態では、オペレーティングシステム301は、無線アプリケーションプロトコル(WAP)システムである。別の代替実施形態では、オペレーティングシステムは、ショートメッセージサービス(SMS)オペレーティングシステムである。また別の代替実施形態では、オペレーティングシステムは、Java(登録商標)オペレーティングシステム等である。Javaは、サンマイクロシステムズのオペレーティングシステムの登録商標である。当業者であれば、使用される具体的なオペレーティングシステムは、位置決めを実行し、位置決めベースサービス(LBS)アーキテクチャによって位置情報を提供する本開示の方法及び装置に直接関係していないことを理解するであろう。
【0018】
実施形態に従って、LBSアプリケーション303は、オペレーティングシステム301上で動作する。一例として、LBSアプリケーション303は、例えばキーボードやタッチスクリーンのような従来式のデータ入力デバイスによって無線端末ユーザから情報を受け取るため、ユーザインタフェース機能にアクセスして利用する。LBSアプリケーションはまた、LCDディスプレイスクリーンによって無線端末ユーザへ情報を返すために、オペレーティングシステム機能にアクセスして利用する。
【0019】
LBSアプリケーションの1つの機能は、無線端末ユーザに無線端末を位置決めする機能を与えることと、無線端末の近くにどんな興味のあるポイントやサービスアウトレット(例えば、店舗、ATM、レストラン、博物館等)があるのかを判定することと、無線端末の位置と、具体的なサービスアウトレット及び興味のあるポイントの位置との知見に基づいて、ユーザに対してナビゲーション指示と地図とを提供することである。
【0020】
LBSアプリケーション303は、位置決めエンジン305にアクセスすることにより無線端末101を位置決めする。位置決めエンジン305は、無線端末101の位置を決定することができる任意の機能でありうる。実施形態では、位置決めエンジン305は、全地球測位システム(GPS)システムのコンポーネントである。この例において、位置決めエンジン305は、無線端末101の位置決めをする目的で、無線端末が(GPS受信機ハードウェア202とともに)、GPS衛星から情報を受信することを可能にするGPS受信機機能を含む。
【0021】
更に、実施形態では、位置決めエンジン305は、支援情報を要求し、PDE 107から支援情報を受け取る。例えば、実施形態では、無線端末は、どの衛星が「見える」かに関する情報を要求する。衛星が見える場合、無線端末101はその衛星から情報を受け取り、復調ができるに違いない。
【0022】
さらに、無線端末101は、見える衛星の位置に関する情報と、見える衛星から得られた情報を用いて無線端末101の位置を計算する際に使用される補正係数に関する情報と、見える衛星から信号を受け取る際に、無線端末101が遭遇するかもしれないドップラーシフトの量に関する情報と、その他の必要な情報とを要求とするかもしれない。無線端末101は、この情報によってより迅速に衛星を検知し、かつ「捕捉」する。衛星の捕捉とは、無線端末101が衛星から送信される信号を受信し、衛星によって送信された信号について変調された情報を無線端末101が解釈するために、無線端末101内のローカルタイミングで受信した情報を揃える処理を指す。
【0023】
図3はまた、実施形態に従った伝送コントロールプロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)ラッパ307を示す。TCP/IPラッパ307は、周知のTCP/IP通信プロトコルに従ってメッセージを送受信することをサポートをするプロトコルレイヤである。従って、TCP/IPプロトコルに従って無線端末101によって送信されることになっている情報は、TCP/IPラッパ307に渡される。そして、この情報が送信されることになっている他のデバイスが、無線端末101によって送られた情報を受信し、解釈できるように、TCP/IPラッパ307は、TCP/IPプロトコル仕様に従ってこの情報を適切にフォーマットする。
【0024】
一旦TCP/IPラッパ307がこの情報をフォーマットすると、フォーマットされた情報は、TCP/IPレイヤ309に渡される。TCP/IPレイヤ309は、TCP/IPプロトコル(つまり、TCP/IPプロトコルに従って、送信デバイスと受信デバイスとの間で起こるハンドシェイクを構成するメッセージの要求/応答手順)に従ってこの情報を送信する。
【0025】
Qsocialは、無線マルチメディアサービス及び高速データサービスを組み合わせたLBSアプリケーションである。実施形態では、Qsocialは、オンラインデートアプリケーションである。オンラインデートアプリケーションとしてQsocialを使用して、ユーザは、Qsocialのマルチメディア機能及び位置ベースサービスを用いてソーシャルな約束をアレンジすることができる。
【0026】
Qsocialユーザは、別のQsocialユーザとインスタントなデートをアレンジすることもできる。そのようなアレンジは、ソーシャルネットワークを形成するだろう。ソーシャルネットワークは、ソーシャルな目的によってつながれた複数のユーザである。
【0027】
実施形態に従うと、インスタントデートは、Qsocialユーザのプロフィール及び位置に基づいて自発的にアレンジされうる。例えば、ベティーとジェーンは、ナイトクラブ地区で夜を過ごしているかもしれない。彼らは、デートをしたら楽しいと思うであろう。実施形態に従うと、彼らは、Qsocialのインスタントデート機能を使用し、積極的にデートしたいことを登録する。
【0028】
Qsocialサーバは、以前に格納されて与えられた彼らのプロフィールにアクセスする。あるいは、Qsocialサーバは、彼らのプロフィールについてQsocialユーザに問い合わせる。
【0029】
Qsocialサーバ(図示せず)は、
図1の無線ネットワーク103の一部になりえるか、あるいは別のネットワークの一部になりえる。Qsocialサーバは、互いに対して地理的に近い必要は必ずしもない単一サーバ又はサーバのバンクで良いことが当業者に明らかであろう。更に、サーバはラベルされたサーバである必要もないことも当業者に明らかであろう。サーバは、プロセッサとメモリを有するネットワーク上の共有デバイスである。
【0030】
一度登録されると、Qsocialサーバは、ベティーとジェーンのプロフィール及び位置にアクセスする。そして、Qsocialサーバは、彼らのプロフィール及び位置に一致する人々であるベティーとジェーンのプロフィールを送る。ベティーとジェーンは、一致したプロフィール及び位置のリストから選択する。Qsocialのインスタントデート機能は、彼らが選択されたということを通知する。この選択は、選択された中からの暗黙の提案の受諾かもしれないし、あるいは拒否かもしれない。選択、つまり選択された人が、暗黙の提案を受諾すると、待ち合わせ場所をアレンジすることができる。
【0031】
図4は、実施形態に従ったQsocialユーザのための3つの可能な選択を表示しているハンドセットを示す。可能な選択が更にある場合、Qsocialユーザは、より多くの可能な選択に対して、スクロールアップ又はスクロールダウンすることができる。
【0032】
実施形態では、選択は、登録済みのインスタントデートユーザのプロフィールと一致する。あるいは、選択は、希望のプロフィールと一致するか、あるいはプロフィールのサブセットと一致するかもしれない。
【0033】
プロフィールは、Qsocialユーザに関する複数の機能を含む。実施形態に従うと、プロフィールは、年齢、身長、体重、性別、人種/民族、宗教、教育、趣味、及びQsocialユーザのユーザ定義特徴を含む。
【0034】
Qsocialユーザは、一致する希望のプロフィールを定義することができる。ユーザは、いくつかの特徴に関しては関心がないかも知れず、これら特定の特徴に関しては「気にしない」を指定することができる。例えば、Qsocialユーザは、他人の人種、民族、又は宗教を気にしないかもしれない。一方、Qsocialユーザは、希望一致に関する非常に具体的な要求を持っているかもしれない。例えば、Qsocialユーザは、サーファーまたはスケートボーダーとのデートを望み、プロフィールにそのような特徴を定義するかもしれない。
【0035】
実施形態では、Qsocialは、アクティビティ地図機能を含んでいる。アクティビティ地図は、地理的な領域内でアクティブなQsocialユーザの地図を提供する。アクティビティ地図は、アクティブユーザの位置履歴統計量を提供するかもしれない。
【0036】
何がアクティブと考えられるかは、アクティビティ地図のアプリケーションに依存する。例えば、インスタントデートのために使用されるアクティビティ地図は、
図5に示すように、領域内の全てのアクティブな男性502及び女性504を示すかもしれない。実施形態では、アクティブユーザは、アクティブであることを示すユーザである。
【0037】
実施形態では、インスタントデート機能は、アクティビティ地図機能を利用する。表示された候補は、プロフィールと一致し、選択されたアクティビティ地図上でアクティブなものである。したがって、プロフィールと一致するが、選択されたアクティビティ地図上で表示されないQsocialユーザは、実施形態に従うと、候補として示されない。実施形態では、Qsocialユーザは、インスタントデート機能にアクティビティ地図を関連させる。Qsocialユーザは、アクティビティ地図のパラメータを変更することにより、動的にアクティビティ地図を変更してもよい。そのようなパラメータは、経度及び緯度範囲を含んでいるかもしれない。Qsocialユーザはまた、アクティビティ地図の中心を示したり、アクティビティ地図を上下左右にスクロールすることもできる。
【0038】
実施形態に従うと、アクティビティ地図の地理的な大きさは、予め定めたパラメータについてユーザ入力によって動的に変更されうる。例えば、予め定めたパラメータが、候補の表示番号を含んでいるかもしれない。したがって、Qsocialユーザが、候補の表示番号のための入力として「10」を入力すると、現在選択されているアクティビティ地図は、10の候補が表示されるように拡大又は縮小されることになる。アクティビティ地図は入力パラメータに対応する。
【0039】
実施形態では、マッチャ(matcher)エンジンが、プロフィールを入力として考慮し、周知の人口知能技術を用いて、入力されたプロフィールに相応するQsocialユーザに対する一致を明確化する。マッチャエンジンは、Qsocialサーバ上で実行するソフトウェアモジュールである。マッチャエンジンは、単なるパターンマッチングに限定されず、例えば、社会学的研究に従って、入力されたプロフィールの特徴がパラメータ化され重み付けられる機能である。別の実施形態に従うと、マッチャエンジンはまた、ユーザが関連すると考えうるあらゆるデータを入力として考慮するユーザによって動的に修正される。
【0040】
実施形態に従うと、Qsocialは、クラブ交際機能を含む。実施形態では、クラブ交際機能は、仮登記のみを必要とする。この登録は、ある期間のみ有効である。実施形態では、この期間はプログラム可能である。プロフィールは、インスタントデート機能に用いることができるように、マッチング及びフィルタリングのために使用することが可能である。
【0041】
実施形態によれば、クラブ交際アプリケーションは、位置ベースサービスを必要としない。例えば、ベティーとジェーンがナイトクラブへ行く。ナイトクラブに入った後に、彼らはクラブ交際機能を使用し、ナイトクラブ交際グループに登録する。彼らは、クラブ内で互いに認識できるように、カメラ電話を使用して、現在の画像を送る。ベティーは、ダンスをしたい男性を突き止め、彼が登録しているかを確認するために自分の電話で、この交際グループをブラウズする。ベティーは、ナイトクラブ交際グループの男性を見つけ、彼に、ダンスの誘いを送る。
【0042】
実施形態に従うと、Qsocialは、会議相手機能を含んでいる。会議相手機能もまた仮登録を持っているが、イベント及び位置ベースである。登録は、特定イベントのための特定の地理的位置内においてアクティブなユーザに限定される。ベティーは、アイダホから、サンディエゴでデベロッパーの会議に出席する。ベティーは、自分の会議相手機能を用いて、会議相手グループに登録する。これは、LBSアプリケーションに興味を持っていることを示す。会議相手グループの他の登録者は、ベティーが会議相手グループに登録したことを自分の無線端末ディスプレイ上で見る。そして、会議相手グループの登録者のうちの2人は、彼女をランチに招待する招待状をベティーのもとへ送る。ベティーは自分の無線端末のディスプレイを見て、自分に2つの招待が来ていることを知る。そして、彼女は、これら招待のうちの1つを選択する。この選択は、選択された招待者の無線端末ディスプレイ上に表示される。
【0043】
実施形態に従うと、Qsocialは、興味グループ機能を含んでいる。興味グループ機能は、LBSアプリケーションを必要とする。興味グループ機能は、必ずしもロマンチックではない。実施形態では、興味グループ機能は、自発的になりえ、オンラインで設定されうる。例えば、土曜の朝に、アレックスはピックアップバスケットボールをしたい。アレックスは、自分がバスケットボールのために作る興味グループ機能において、アクティブであると登録する。Qsocialの他のアクティブな5人のユーザが、プロフィールにあるように、アレックスと同じ地理的地域をベースとし、バスケットボールに興味を有する新たに作られた興味グループを知る。この5人のユーザは応答し、興味グループ特徴を用いて、近隣の公園で会い、3対3のバスケットボールをプレイするアレンジをする。バスケットボール興味グループ機能を作る際に、アレックスは、バスケットボール興味グループ機能にタイムリミットを課することができる。
【0044】
実施形態では、興味グループ機能は、固定された興味グループになりえる。固定された興味グループではタイムリミットはない。例えば、バスケットボール興味グループ機能は既に存在しているかもしれない。したがって、興味グループ機能は、静的又は動的になりえる。
【0045】
実施形態に従って、Qsocialは、製品特徴を含んでいる。クラブ交際機能を用いて、例えばナイトクラブのようなビジネス施設は、クラブ交際機能の広告主として登録し、クラブ交際機能のアクティブなユーザに対して飲み物を割引料金で提供することができる。この割引を提供する広告は、能動的にも受動的にもなりうる。広告は、このビジネス施設において交際している場合に、クラブ交際特徴を利用するアクティブなユーザに対してプッシュ(push)される。広告は更に、アクティブなユーザに対して受動的に利用することも可能である。ユーザは、広告データベースから広告を引き出さねばならない。広告をプッシュすることとは対照的に、データベースから広告を引き出すことは、アクティブなユーザが広告スポンサーのQsocialデータベースから広告を探索し、見つけ出した場合にのみ、広告がアクティブなユーザに対して利用可能になったことを意味する。
【0046】
インスタントデート機能はまた、クラブ交際機能のように重要な広告機能をも含んでいる。広告はプッシュ(push)されることも、プル(pull)されることも可能である。インスタントデート機能に対するプッシュ広告の一例は、近くの花屋を位置決めし、ピックアップの準備ができたアクティブなユーザに対して、オンライン購入へのアクセスを与えるQsocialサーバを含む。
【0047】
更に、このインスタントデート機能を使用すると、アクティブユーザは、デート相手の住所を知らずに、デート相手のためにプリペイドタクシーによるピックアップ/ドロップオフをアレンジすることができる。したがって、デート相手の自宅住所は、第三者に秘密にしておくことができる。実施形態では、デート相手のアクティブ状態は、タクシーのピックアップ/ドロップオフの支払いがなされると自動的に非アクティブとなる。実施形態では、デート相手は、第三者に住所を知られることを防ぐために、帰宅する前に自分のアクティブ状態をマニュアルで非アクティブにしなければならない。
【0048】
更に、インスタントデート機能と協力して、一旦デートが受諾され合意されれば、LBSは、例えば地方の劇場を認識しチケットを購入するために使用される。別の例では、LBSは、地元のレストランを認識し予約をするために使用される。
【0049】
実施形態では、Qsocial機能は、インスタントデート、アクティビティ地図、クラブ交際、会議相手、興味グループ、及び製品機能を選択として持つメニューを含む。
【0050】
実施形態では、マルチメディアメッセージサービス(MMS)がQsocial機能と共に使用される。
【0051】
図6は、実施形態に従ってソーシャルネットワークを作成する位置ベースサービスを提供する方法の一般的なフローチャート600を示す。ステップ602では、無線端末から機能が起動される。この機能を起動するため、当該技術におけるあらゆる周知技術が使用されうることが、当業者に明白となるであろう。ステップ604では、ユーザは、無線端末から、機能に関連する位置ベースサービスに登録する。ステップ606では、この機能のユーザのプロフィールが作成される。ステップ608では、プロフィール及び地理的位置に基づいて、デートの候補者が表示される。
【0052】
実施形態では、無線端末ユーザのプロフィール及び位置に基づいて、無線端末が広告のターゲットとされる。
図7は、ターゲット広告を有するソーシャルネットワークを作成するための位置ベースサービスシステムの機能ブロック図を示す。
図7は、実施形態に従って、位置ベースサービス705に接続された無線ネットワーク703と、Qsocialサーバ707と、広告サーバ(ADサーバ)711とを備えた無線リンクによって通信する無線端末701を示す。Qsocialサーバ707は更に、マッチャ708およびユーザプロフィール709を含む。
【0053】
Qsocialサーバ707は、無線ネットワーク703の一部になりえるか、あるいは別のネットワークの一部にもなりえる。Qsocialサーバ707、LBS 705、及び広告サーバ711は、単一のサーバ、あるいは互いに必ずしも地理的に近接する必要はない複数のサーバのバンクを用いて実現できることが当業者に明らかになるであろう。更に、Qsocialサーバ707の要素を、個別のサーバを使用して実現することもできる。したがって、マッチャ708およびユーザプロフィール709は、個別のサーバ上に配置することができるが、マッチャが、ユーザプロファイル709との読み書きを行うために、互いに結合することもできる。
【0054】
図7の機能ブロックには多くの構成があることが当業者には明らかになるであろう。従って、例えば、無線ネットワーク703にQsocialサーバ707を直接的に接続する一方、無線ネットワーク703およびQsocialサーバ707にLBS 705を直接的に接続することもできる。
【0055】
実施形態では、ユーザは、LBSアプリケーション又はLBS機能を使用するために、自分のプロフィールを入力しなければならない。あるいは、別の実施形態では、LBSアプリケーション又はLBS機能を使用するためにプロフィールは必要とされない。実施形態では、ユーザは、ターゲット広告のために自分のプロフィールが使用されることに対して許可を与えねばならない。あるいは、別の実施形態では、ユーザのプロフィールがターゲット広告のために使用されることについての許可は必要ではない。
【0056】
ターゲット広告に関する実施形態では、Qsocialアプリケーションは、次の拡張サービス(extention)を含みうる。 ・アプリケーションの使用が許可される各ユーザによってプロフィールが登録されることを必要とする拡張サービス。 ・加入者のアクティビティ状態を返す拡張サービス。 ・加入者のリアルタイム位置情報を返す拡張サービス。 ・ユーザによるLBSのアクティブな使用の間、広告を表示するための無線端末ユーザインタフェースにおける拡張サービス及び対策。
【0057】
広告サーバ711は、広告コンテンツを含むメモリを含んでいる。実施形態では、広告サーバ711は、ユーザのプロフィール及び位置に基づいて広告コンテンツを配信する。LBS 705は、Qsocialサーバ707へ、アクティブユーザの位置を示すメッセージを送る。Qsocialサーバ707は、アクティブユーザのプロフィールおよび位置を示すメッセージを広告サーバ711へ送る。広告サーバ711は、アクティブユーザのプロフィール及び位置を読む。広告サーバ711は、アクティブユーザのプロフィール及び/又は位置に基づいて、広告コンテンツを含むメッセージをQsocialサーバ707へ送る。Qsocialサーバ707は、それを無線ネットワーク703を介して無線端末701へ送信する。
【0058】
実施形態では、広告は、無線端末ユーザが使用しているアプリケーションのタイプと、無線端末ユーザの位置とのみに基づいてサーバ711から無線端末701へと配信される。例えば、広告サーバ711は、無線端末ユーザのプロフィールを必要とせずに、ピザ用の広告を配信するが、ボウリングアプリケーションを使用しており、かつこのピザ広告のスポンサーであるピザレストランの地理的に近くにいる無線端末ユーザに基づいてピザ広告を配信するかもしれない。広告サーバ711へプログラムされたこの仮定は、ボウリングアプリケーションを使用する人々が更にピザを望む可能性がありそうであるということである。
【0059】
実施形態では、広告サーバ711は、広告サーバ711から配信された広告コンテンツを利用する無線端末ユーザのプロフィールを追跡する。例えば、広告サーバ711は、配信された広告コンテンツに関する更なる情報を必要とする無線ユーザのプロフィールを追跡することができる。広告サーバ711は、無線ユーザのプロフィールを追跡するのみならず、広告コンテンツが無線ユーザに配信された後、無線ユーザによってなされた動作をも追跡する。例えば、広告サーバ711は、ユーザが、この広告コンテンツのスポンサーに頻繁に通うかどうかを追跡することができる。これは、スポンサーの最も近い地域内の無線端末を位置決めすることによって決定することができる。
【0060】
広告コンテンツのオンラインスポンサーは、履歴トラッキングデータを使用できるのみならず、従来のオフライン広告もまた、例えば、広告コンテンツを通知するために、そのような履歴トラッキングデータを利用することができる。
【0061】
広告サーバ711は、広告されている広告コンテンツを追跡する課金ソフトウェアを含む。当該技術で周知の多くの課金システムのうちの何れもが利用されうることが当業者に明白になるであろう。
【0062】
実施形態では、無線端末ユーザは、アプリケーションダウンロード合意の一部として広告を受信することに合意する。無線端末ユーザのプロフィール及び位置によってターゲットとされている広告に加えて、広告は時刻にも基づくことができる。したがって、レストランは、このレストランの地理的領域にある無線端末ユーザのために朝は朝食の、昼は昼食の、夕方は夕食の広告をプッシュする広告サーバ711を持つことができる。
【0063】
実施形態では、無線端末ユーザは、そのようなポップアップによる広告を見るために邪魔されない。むしろ、広告は、移動中及び待ち時間中に、アプリケーションへ組み込まれる。加入者が無線端末上で既にアプリケーションを使用している間、広告が表示される。
【0064】
実施形態では、広告は、関連する表示期間を持っている。したがって、広告は、例えば5秒間表示されるかもしれない。この表示期間は、加入者の広告に対する許容度、統合されるアプリケーション、及び広告に対するスポンサーの支払いを含む多くの要因に依存しうる。
【0065】
表示される広告に加えて、広告はまた、加入者の無線端末の広告メールボックスに送られうる。したがって、広告は、加入者が将来見るために、広告メールボックスに保存される。例えば、そのような広告はクーポンを含んでいる。
【0066】
図8は、実施形態に従って広告を表示する位置ベースのサービスを提供する方法の一般的なフローチャート800を示す。ステップ802では、無線端末から機能が起動される。この機能を起動するために、当該技術におけるあらゆる周知技術が使用可能であることが当業者に明白になるであろう。ステップ804では、ユーザは、無線端末から、デート機能に関連する位置ベースサービスに登録する。ステップ806では、この機能のユーザのプロフィールが作成される。ステップ808では、プロフィールと、無線端末の地理的位置とに基づいて広告が表示される。
【0067】
実施形態では、アクティビティ地図が機能に関連しうる。無線端末の地理的位置に基づいて広告を表示することは、関連するアクティビティ地図上に表示されている無線端末に基づく。例えば、1平方マイルのアクティビティ地図は、2つの広告スポンサーを含むかもしれない。この場合、1平方マイルのアクティビティ地図を持つ無線端末ユーザは、2つのスポンサーからターゲットにされる。一方、2平方マイルのアクティビティ地図は、7つの広告スポンサーを含むかもしれない。この場合、2平方マイルのアクティビティ地図を持つ無線端末ユーザは、7つのスポンサーからターゲットにされる。
【0068】
当業者であれば、更に、ここで開示された実施形態に関連して記載された様々な説明的論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子工学ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせとして実現されることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの相互互換性を明確に説明するために、様々に例示された部品、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能に関して一般的に記述された。それら機能がハードウェアとして又はソフトウェアとして実現されているかは、特定のアプリケーション及びシステム全体に課せられている設計制約に依存する。熟練した技術者であれば、各特定のアプリケーションに応じて変更した方法で上述した機能を実施しうる。しかしながら、この適用判断は、本発明の範囲から逸脱したものと解釈されるべきではない。
【0069】
ここで開示された実施形態に関連して記述された様々の説明的論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、アプリケーションに固有の集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートあるいはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、又は上述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現又は実行されうる。汎用プロセッサとしてマイクロプロセッサを用いることが可能であるが、代わりに、従来技術によるプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、あるいは状態機器を用いることも可能である。プロセッサは、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに接続された1つ以上のマイクロプロセッサ、またはこのような任意の構成である計算デバイスの組み合わせとして実現することも可能である。
【0070】
ここで開示された実施形態に関連して記述された方法やアルゴリズムのステップは、ハードウェアや、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールや、これらの組み合わせによって直接的に具現化される。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、あるいは当該技術分野で知られているその他の型式の記憶媒体に収納されうる。好適な記憶媒体は、プロセッサがそこから情報を読み取り、またそこに情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。または、記憶媒体はプロセッサに統合されうる。このプロセッサと記憶媒体は、ASIC内に存在することができる。ASICは、ユーザ端末内に存在することもできる。あるいはこのプロセッサと記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリート部品として存在しうる。
【0071】
開示された実施形態における上述の記載は、当該技術分野におけるいかなる人であっても、本発明の活用または利用を可能とするように提供される。これらの実施形態への様々な変形例もまた、当該技術分野における熟練者に対しては明らかであって、ここで定義された一般的な原理は、本発明の主旨または範囲を逸脱せずに他の実施形態にも適用されうる。このように、本発明は、ここで示された実施形態に制限されるものではなく、ここで記載された原理と新規の特徴に一致した最も広い範囲に相当するものを意図している。