特許第5980864号(P5980864)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5980864照準線およびソールプレートを一体化させたパター
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5980864
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】照準線およびソールプレートを一体化させたパター
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20160818BHJP
【FI】
   A63B53/04 H
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-181846(P2014-181846)
(22)【出願日】2014年9月8日
(65)【公開番号】特開2015-58358(P2015-58358A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2014年10月21日
(31)【優先権主張番号】14/031,976
(32)【優先日】2013年9月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/253,041
(32)【優先日】2014年4月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(72)【発明者】
【氏名】ドン ティー. キャメロン
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06261190(US,B1)
【文献】 特開2007−029648(JP,A)
【文献】 特開2008−132197(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0137027(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターであって、
シャフトおよびグリップに連結されるホーゼルまたはネックと、打撃フェースと、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、打撃表面の後方の上側表面とを有する本体と、
上記本体の底部表面にファスナによって結合されるソールプレートとを有し、
上記本体は少なくとも1つの開口を上記上側表面に有し、上記ソールプレートは上記開口中伸びる照準線突起を含み、上記本体の上記開口と上記ソールプレートの上記照準線突起とが上記パター上に照準線を形成し、上記照準線は、上記アドレス位置のプレーヤに対して可視であることを特徴とするパター。
【請求項2】
上記開口は上記上側表面に沿って、上記打撃フェースと実質的に直角に伸びる請求項1記載のパター。
【請求項3】
上記本体は、実質的に平行して1.27cm(0.5インチ)から5.08cm(2.0インチ)だけ離間している複数の開口を上記上側表面中に含み、上記ソールプレートは、上記開口中へと伸びる対応する複数の照準線突起を含む請求項1記載のパター。
【請求項4】
上記照準線突起は、上記開口を通り抜けて0.254cm(0.1インチ)から1.27cm(0.5インチ)の間の距離だけ上記上側表面を越えて伸びる請求項1記載のパター。
【請求項5】
打撃フェース部材、および、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、打撃表面の後方の上側表面を有する本体と、
上記本体の底部表面にファスナによって結合されるソールプレートとを有し、
上記本体は複数の開口を上記上側表面に有し、上記ソールプレートは、上記開口のそれぞれの中を伸びる複数の照準線突起を含み、上記本体の上記複数の開口と上記ソールプレートの対応する上記複数の照準線突起とが、対応する照準線を、上記パター上に形成し、上記照準線は、上記アドレス位置のプレーヤに対して可視であることを特徴とするパター。
【請求項6】
上記ソールプレートは上記打撃フェースの一部をさらに有する請求項1〜5のいずれかに記載のパター。
【請求項7】
上記照準線突起は上記上側表面を越えて上記開口を通り抜ける請求項1または5記載のパター。
【請求項8】
上記本体は第1の比重を有する第1の金属からなり、上記ソールプレートは、上記第1の比重より小さな第2の比重を有する第2の金属からなる請求項1〜7のいずれかに記載のパター。
【請求項9】
打撃フェース部材、および、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、打撃表面の後方の上側表面を有する本体であって、第1の比重を有する第1の金属からなる上記本体と、
上記本体の底部表面に結合されるソールプレートであって、上記第1の比重より小さな第2の比重を有する第2の金属からなる上記ソールプレートとを有し、
上記本体は少なくとも1つの開口を上記上側表面に有し、上記ソールプレートは上記開口中を伸びる照準線突起を含み、上記照準線突起が上記パター上に照準線を形成し、上記照準線は、上記アドレス位置のプレーヤに対して可視であることを特徴とするパター。
【請求項10】
上記ソールプレートは、上記第2の比重より大きな第3の比重を有する第3の金属からなる1または複数のウエイト部材を含む請求項8または9記載のパター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はゴルフクラブに関し、より具体的には、この発明は、本体と、ソールプレートにより形成された照準線とを具備するゴルフパターに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブヘッドには、多くの異なる形態および型があり、例えば、メタルウッド、アイアン(ウェッジを含む)、ユーティリティまたはハイブリッドまたはスペシャル型のクラブ、およびパターである。これらのスタイルの各々は予め定められた機能および全般的な構造を有する。この発明は、主に、パターに関し、これは典型的にはコースのグリーンにおいてゴルフボールを打撃し、ローリング経路を付与するために使用される。
【0003】
多くのスタイルのパターがあり、これには、ブレード、マレット、ヒールトウウエイト(heel−toe weighted)、およびT−ラインパターが含まれる。例えば、T−ラインパターは典型的にはフェースから後方に伸びる本体部分を具備する。これにより、ゴルファーがパットの意図する方向を可視化することを支援し、また、機械的な属性を改善させることができる。ヒール・トウに重み付けされたいくつかのパターは、慣性モーメントが最大化するように設計され、フェースの中心から外れた位置でボールが打撃されたときにパターが回転に対して抵抗するようになっている。
【0004】
パターは、またUSGAにより定められたゴルフ規則に規制される。この規則は、ヒール・トウ寸法、フロント・バック寸法、ネック長、フェース角、ライ角、および、パターが、慣例的で伝統的な形態から顕著にかけ離れていないということを含む。
【発明の開示】
【0005】
この発明は、本体および打撃フェースを有するパターに向けられている。本体は、シャフトおよびグリップに連結されるホーゼルまたはネックを含む。本体は、また、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、打撃表面の後方の上側表面を含む。ソールプレートは、本体の底部表面に結合され、種々の密度および/または色を有する、パターの部分を形成できる。本体は、さらに、少なくとも1つの開口を上側表面に有し、ソールプレートは開口中に伸びる照準線突起を含んで上記アドレス位置のプレーヤに対して可視の照準線をパター上に形成する。好ましくは、開口および照準線突起は、上側表面に沿って、打撃フェースと実質的に直角な方向に伸びる。1実施例において、開口および照準線突起は、照準線突起の延長線が打撃フェースの中心と交差するように整合させられる。他の実施例において、パターは、相互に実質的に平行で、約0.5インチから2.0インチだけ離間している複数の開口を伴って形成され、沿う準線突起は、打撃フェースの中心の回りで等間隔に罹患させられた平行な照準線を形成する。
【0006】
好ましい実施例において、ソールプレートからの照準線突起は、開口を通り抜けて0.1インチから0.5インチの間の距離だけ伸びる。照準線突起が本体の上側表面の上まで伸びているので、照準線突起を用いて、アドレス時にパター越しに目の適切な位置を確実なものにできる。
【0007】
パター本体は、第1の密度が約7g/ccから8g/ccのステンレス鋼のような第1の材料から形成され、ソールプレートが、第2の密度が約2.5g/ccから約3g/ccのアルミニウムのような第2の材料から形成されることが好ましい。より好ましくは、第2の密度は第1の密度の50%より小さい。
【0008】
他の実施例において、アルミニウムから製造された本体から形成される。これらパターは一般的には大きなマレット型のパターであり、第1の密度は約2.5g/ccから3.0g/ccであろう。これらのパターにおいて、ソールプレートはステンレス鋼のような第2の材料から形成されて良く、その密度は本体の密度の120%より大きい。ソールプレートは、本体の密度の200%より大きい密度を有するように形成されて良い。
【0009】
この発明のさらに他の好ましい実施例において、パターの本体は2つの離間した開口を含んで良く、これらは相互に平行で、対応する照準線突起との関係で打撃フェースと直角である。パターは、また、好ましくは、2つの直角な照準線突起により形成されて良く、第1のそれは、フェースと直交し、第2のそれはフェースと平行である。好ましくは第1および第2の照準線突起はT−形状の照準を形成する。第2の照準線突起は、好ましくは、フェースから、打撃フェースの長さの1/2と同じまたはそれ以上の距離だけ離間されている。さらに、第1の照準線突起は第2の照準線突起とほぼ同じか、それより大きい。
【0010】
この発明の他の好ましい実施例において、ソールプレートはL−形状であり、ソールの他に、打撃フェースの部分も形成する。好ましくは、L−形状ソールプレートは、パターのソール上およびパターのバックフェース上の複数のファスナを通じてパター本体に結合される。
【0011】
この発明の他の好ましい実施例において、パターはフェース部材を含み、このフェース部材は、打撃フェースを形成し、また、打撃フェースの反対側の第1の実質的に垂直な背面と、打撃フェースおよび第1の背面の間を伸びる第2の実質的に水平な背面と、ヒールと、トウとを具備する。本体部材は第1の背面に結合され、打撃フェースから離れるように後方に伸びる。本体部材は、その上側表面に貫通する少なくとも1つの穴を含む。ソールプレートは少なくとも底面で本体部材と結合し、本体部材の穴を通り抜けて伸びる照準線突起を含む。本体部材および照準線突起は、好ましくは色が異なる。例えば、本体部材は銀色および黒色からなるグループから選択された色を有するように形成されて良く、ソールプレートおよび照準線突起は赤色に形成されて良い。
【0012】
この発明は、また、打撃フェース部材、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、打撃表面の後方の上側表面、および、本体の底面に結合されるソールプレートを有するパターに向けられている。この実施例において、本体は上側表面上に少なくとも1つの開口を有し、ソールプレートは、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、開口を通り抜ける複数の照準線を含む。好ましくは、本体は、打撃フェース部材の後方表面から後方に伸びる複数の離間した本体部分を有し、開口はこれら離間した本体部分の間を伸びる。より具体的には、本体は、その上側表面に、本体部材の間で、開口を含み、ソールプレートは少なくとも2つの照準線、すなわち、ヒール側照準線およびトウ側照準線を含み、これらは約0.5インチから2.0インチだけ離間されている。
【0013】
この発明に従うパターの他の実施例は、打撃フェースを形成し、トウ側照準線、ヒール側照準線、および、シャフトを収容する穴を具備するフェース部材を有する。シャフトは、下方部分が下方部分シャフト軸を有し、上方部分が上方部分シャフト軸を有するように形成されている。好ましくは、下側部分シャフト軸は、上側表面から前方方向に伸び、かつ上側表面からヒール方向に伸び、上側部分シャフト軸はヒール方向に伸びる。より好ましくは、下側部分シャフト軸は、上側表面から前方方向に、垂直面から10から15度の間の角度で伸び、かつ上側表面からヒール方向に、垂直面から2から5度の間の角度で伸びる。シャフト下側部分およびヒール側照準線は、パターがアドレス位置にあるときに整合する。
【0014】
この発明は添付図面を参照して説明され、これらの図において類似の参照記号は類似の要素を指し示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】この発明のパターの頂部斜視図である。
図2図1のパターの底部斜視図である。
図3図1のパターの断面図である。
図4】この発明の他のパターの頂部斜視図である。
図5図4のパターの背面図である。
図6図4のパターの底面図である。
図7】この発明のパターの他の実施例の平面図である。
図8】この発明のパターの他の実施例の正面図である。
図9図8のパターの底面図である。
図10】この発明のパターの他の実施例の平面図である。
図11】この発明のパターの他の実施例の底部斜視図である。
図12図11のパターの平面図である。
図13図11のパターのヒール側面図である。
図14図11のパターの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1図3を参照する。この発明はパター10に向けられている。パターは、パッティングストローク中に、ゴルフボールに衝撃を与えるための打撃フェース部分14を含む。この実施例のパターはホーゼル12を含み、このホーゼル12はシャフトおよびグリップに結合され、この点は、当業界においては周知のとおりである。本体部分16は、打撃フェース部材の後ろ側表面から後方へと伸びている。この実施例において、本体部材16は中央部分30、周囲部分32、および拡張部分34を含む。
【0017】
パター10は、また、ソールプレート部材20を含み、これが、パターの底表面18の部分を形成する。ソールプレート部材20は、底表面18に位置づけられた複数のファスナ22によって本体部材16に結合される。パターは、また、複数のウエイト部材36を含む。ウエイト部材36は好ましくはパターの前および後ろでヒールおよびトウの近くに位置決めされてパター10の慣性モーメントを増大させるようになっている。
【0018】
パター10は、また、複数の照準線24を含みプレーヤが所定のショットをラインアップするのを支援するようになっている。照準線24は本体16中の複数の開口、および、複数の照準線突起24によって形成され、これら突起24はソールプレート20から、開口を通り抜け、パター10の上側表面まで伸びる。図3に示すように、照準線突起は、距離dだけ、本体16の上側表面の上に伸びていることが好ましく、この距離は0.01インチおよび0.5インチの間である。本体16は第1の厚さdを伴い、ソールプレート20は厚さdを伴う。好ましくは、照準線突起の出っ張りdは、本体の厚さdより短く、かつソールプレートの厚さdより短い。照準線突起24を本体16の上側表面より上に伸ばしているので、照準線突起はプレーヤが適切なアドレス位置を確認するのを支援できる。例えば、凹み、またはペイントのようなマークを本体16の上側表面に、プレーヤが適切なアドレス位置にいないときには、突起が遮って、その視界からマークが見えないように、位置づけて良い。
【0019】
この実施例において、照準線突起24は相互に平行であり、打撃フェースに直角に伸びるように位置づけられる。好ましくは、照準線突起は0.5インチから2.0インチだけ離間し、より好ましくは約1.0インチだけ離間する。他の実施例において、照準線突起24は約1.6インチだけ離間し、これはゴルフボールの幅に対応する。照準線突起24は好ましくは打撃フェースの中心、すなわち衝撃位置の回りに等間隔で離間される。
【0020】
図4図6を参照すると、この発明の第2の実施例は、シャフトおよびグリップに結合するためのネック112を含むパターヘッド100を含む。パターは、また、パッティングストローク中に、ゴルフボールに衝撃を与えるための打撃フェース114を含む。上側表面116が打撃フェース114から後方に伸びており、この上側表面116はアドレス位置のゴルファーから視認できる。パター100には照準線124が観察され、これが打撃フェース114の中心から打撃フェース114に直角に後方へと伸びる。
【0021】
図5により詳細に示されるように、照準線124は、好ましくは、上側表面116の高さ分、または上側表面116を越えて上に伸びる。先の実施例と同様に、照準線124はソールプレート120の部分である。図6に示す小児、ソールプレート120はパター100の底面118に複数のファスナ122によって固着される。
【0022】
好ましい実施例において、上側表面116は好ましくは灰色または黒色のような一色であり、照準線124はこれと異なる対照的な色、例えば赤色である。最も好ましい実施例において、パターの上側表面はスチールで形成されその比重が約7g/ccから8g/ccであり、ソールプレート120および照準線124は、比重が約2.5g/ccから3g/ccである陽極酸化アルミニウムから形成され、赤色または他の対照的な色である。例えば、上側表面116が黒であれば、照準線124は赤色、白色、銀色、または他の明るい色であって良い。上側表面116が灰色であれば、照準線124は赤色、白色、黒色、または他の対照的な色であって良い。好ましい実施例において、ゴルファーはそのパターを個性化するためにソールプレート120および照準線124の色を選択して良い。
【0023】
図7を参照すると、パター200は、フェース214およびホーゼル220を含む。上側表面216はフェース214から後方に伸び、これは、照準線224および226に対応して横切る開口を含む。照準線224および226は相互に直角であり、T字形状の照準線を形成し、ここでは、第1の部分224がフェース214と直角であり、第2の部分226はフェース214と平行である。好ましくは、第2の部分226の長さはブレードの長さのほぼ1/2、またはこれより長い。さらに第1の部分は好ましくはフェース214の中心から伸びる。
【0024】
図8および図9を参照すると、この発明の他の好ましい実施例はパター300を含む。この実施例において、ソールプレート320はパター300の底面318の一部を形成するとともに打撃フェース314の一部も形成する。この実施例において、フェースおよびソールプレートはアルミニウムから形成されて良く、ウエイト部材がソールプレートの下に、またはトウおよびヒール領域において付加されて、クラブヘッドの慣性モーメントを大きくして良い。好ましくは、ウエイト部材はタングステン、または、比重が約14g/ccまたはこれ以上の他の材料から形成される。一例として、ウエイト部材はそれぞれ20から50グラムへと形成できる。
【0025】
図10を参照すると、この発明の他の好ましい実施例は打撃フェース414を具備するパター400を含む。パターは照準線424および426を含み、これらがソールプレートと一体となり、上側表面416において開口を通り抜けて伸びている。複数の照準線424および426は、それぞれ、打撃フェース414と直角であり、また打撃フェース414と平行である。この実施例において、照準線424および426は一緒になって十字形状となる。ホーゼル420はパター400を、図示しないシャフトおよびグリップに結合するために使用される。
【0026】
図11図14を参照すると、この発明の他の好ましい実施例はパター500を含む。この実施例において、ソールプレート520はパター500の底面518の一部を形成する。パターはパッティングストローク中にゴルフボールに衝撃を与えるための打撃フェース部分514を含む。複数の離間した本体部分504が打撃フェース部材514の後ろ側表面から後方に伸びている。
【0027】
この実施例において、ソールプレート520はアルミニウムまたはスチールかれ形成されて良く、ウエイト部材536は、ソールプレート520およびヒール506およびトウ508の部分に並べて配置されて良い。好ましくは、ウエイト部材はタングステン、または、比重が約14g/ccまたはこれ以上の他の材料から形成される。一例として、ウエイト部材はそれぞれ20から50グラムへと形成できる。ソールプレート部材520は、底面518に位置決めされた複数のファスナ516によってパター500に結合される。ウエイト部材536は、好ましくは、ヒール506およびトウ508に近くでパター前面においてフェース中心515から距離に位置決めされパター500の慣性モーメントを増大させる。
【0028】
図12を参照すると、パター500は、また、複数の照準線524を含みプレーヤが所定のショットをラインアップするのを支援する。ソールプレート520を、離間した2つの本体部分504に近接させ、そこに形成された開口502中に整合させることにより、照準線524が形成される。この実施例において、照準線524は本体部材504の上側表面から、0.01インチおよび0.5インチの間の距離だけ、下側のままであることが好ましい。
【0029】
この実施例のパターはさらに穴512を含み、この穴512はシャフトの下方部分を収容する穴軸Bを伴う。好ましくは、穴512の、ヒール506から最も遠い端部が、ヒール506に最も近い照準線524と実質的に整合させられている。整合をさらに改善させるために、穴軸Bがパター中に上側表面から伸びるときに、前方−後方方向に10から15度の間の角度で、またヒール−トウの方向に2から5度の間の角度で、穴軸Bが形成される。図13および図14に示されるように、シャフト600は穴512に挿入される。シャフトは下方シャフト部分602および上方シャフト部分604を具備し、下方シャフト部分602は下方シャフト部分シャフト軸LSPSAを伴い、上方シャフト部分604は上方シャフト部分シャフト軸USPSAを伴う。下方シャフト部分シャフト軸LSPSAは、穴軸Bと共線形であり、この結果、パターの後方−前方方向に、垂直平面から10および15度の間の角度αを形成してオフセットをもたらし、水平平面から92から95度の角度αを形成して、もって、下方シャフト部分がヒール−トウ方向にヒールに横たわって、ヒール−トウ照準線524のプレーヤの視覚像と整合するようになっている。最も好ましくは、下方シャフト部分シャフト軸LSPSAは穴軸Bと共線形であり、垂直平面から13度の角度αを形成し、水平平面から93度の角度αを形成し、これは図示のとおりである。上方シャフト部分シャフト軸USPSAは水平平面から68および73度の間の角度αのライ角を形成するように構成され、これは当業界で知られるとおりである。下方シャフト部分の高さHは、上方シャフト部分シャフト軸USPSAが、パターのフェース中心515および重心CGを含む軸と交差して、もって、パターがフェースバランスさせられるような高さと等しくまたはそれ未満とされる。好ましくは、下方シャフト部分の高さHは、上方シャフト部分シャフト軸USPSAが、パターのフェース中心515および重心CGを含む軸と交差するような高さより小さく、もって、パターがフェースバランスされるような高さより小さくされ、もって、パターがフェースバランスされず、トウドループを伴う。
【0030】
この発明の好ましい実施例を先に説明したけれども、これらは一例として提示されるものであり、それに限定されるものではないことに留意されたい。この発明の趣旨および範囲を逸脱することなく形態上または詳細における種々の変更が可能であることは当業者に自明である。例えば、照準線は他の形態、例えば、花または他の物体として形成されても良く、この発明の利点を実現する。したがって、この発明は上述の事例的な実施例に制約されず、以下の特許請求の範囲およびその均等物のみに従って決定されるべきである。さらに、この発明の所定の効果が説明されたけれども、この発明の任意の具体的な実施例によっては必ずしもそのような効果のすべてが実現されるわけではないことに留意されたい。例えば、ここで説明した1つの効果または一群の効果を達成または最適化する一方で、ここで説明され示唆された他の効果を必ずしも実現しないような態様で、この発明を実装し、または実行できることは当業者の理解するところである。
【0031】
実施例の外に、または、とくにことわらない限りは、すべての数の範囲、量、値およびパーセンテージ例えば明細書中の材料の量、慣性モーメント、重心位置、ロフト、ドラフト角度、種々の性能比、その他に関するそのようなものは、値、量、または範囲とともに明瞭に「約」の用語が表示されていなくてもそのような用語「約」があるものとして認識することができる。したがって、そうでないと示されない限り、明細書および特許請求の範囲の数字のパラメータは近似であり、これはこの発明により実現されることがのぞまれる所望の特性に応じて変化する。特許請求の範囲の均等理論の適応を排除する意図はないが、少なくとも、各数量のパラメータは報告された実行桁数の下で理解され、通常の丸め手法により把握すべきである。
【0032】
この発明の広い範囲を示す数量の範囲およびパラメータは近似であるけれども、明細書の例に示された数量の値はできる限り正確に報告されている。ただし、いずれの数量の値も、各実験の測定に見いだされる標準偏差に起因する必然的な誤差を内在する。さらに、種々のことがらについて数量の範囲が示される場合には、指摘した値の範囲で、それらを組み合わせたものが利用できることを理解されたい。
【0033】
以上は、この発明の例示の実施例に関するものであり、以下の特許請求の範囲で示される発明の範囲および程度を逸脱することなく修正を行えることはもちろんであることに留意されたい。
以下、ここで説明した技術的特徴を列挙する。
[技術的特徴1]
パターであって、
シャフトおよびグリップに連結されるホーゼルまたはネックと、打撃フェースと、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、上記打撃表面の後方の上側表面とを有する本体と、
上記本体の底部表面に結合されるソールプレートとを有し、
上記本体は少なくとも1つの開口を上記上側表面に有し、上記ソールプレートは上記開口中に伸びる照準線突起を含んで上記アドレス位置のプレーヤに対して可視の照準線を上記パター上に形成することを特徴とするパター。
[技術的特徴2]
上記開口は上記上側表面に沿って、上記打撃フェースと実質的に直角に伸びる技術的特徴1記載のパター。
[技術的特徴3]
上記本体は、実質的に平行して約0.5インチから2.0インチだけ離間している複数の開口を上記上側表面中に含み、上記ソールプレートは、上記開口中へと伸びる対応する複数の照準線突起を含む技術的特徴1記載のパター。
[技術的特徴4]
上記照準線突起は、上記開口を通り抜けて0.1インチから0.5インチの間の距離だけ伸びる技術的特徴1記載のパター。
[技術的特徴5]
打撃フェース部材、アドレス位置のプレーヤに対して可視である、上記打撃表面の後方の上側表面とを有するパター本体と、
上記本体の底部表面に結合されるソールプレートとを有し、
上記本体は少なくとも1つの開口を上記上側表面に有し、上記ソールプレートは、上記開口を通り抜けて上記アドレス位置のプレーヤに対して可視である照準線を含むことを特徴とするパター。
[技術的特徴6]
打撃フェースを形成し、上側表面、トウ側照準線、ヒール側照準線、および、シャフトを収容する穴を具備するフェース部材を有し、上記シャフトは、下方部分が下方部分シャフト軸を有し、上方部分が上方部分シャフト軸を有するように形成され、上記下側部分シャフト軸は、上記上側表面から前方方向に伸び、かつ上記上側表面からヒール方向に伸び、上記上側部分シャフト軸はヒール方向に伸びることを特徴とするパター。
[技術的特徴7]
上記下側部分シャフト軸は、上記上側表面から前方方向に、垂直面から10から15度の角度で伸び、かつ上記上側表面からヒール方向に、垂直面から2から5度の角度で伸びる技術的特徴6記載のパター。
[技術的特徴8]
上記シャフト下側部分および上記ヒール側照準線は、上記パターがアドレス位置にあるときに整合する技術的特徴7記載のパター。
【符号の説明】
【0034】
10 パター
12 ホーゼル
14 打撃フェース部分
16 本体部分
18 底表面
20 ソールプレート部材
22 ファスナ
24 照準線
30 中央部分
32 周囲部分
34 拡張部分
36 ウエイト部材
図1
図2
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図5
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