(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5980969
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】ダイナミックブレーキ回路故障検出機能を備えたモータ駆動装置
(51)【国際特許分類】
H02P 3/22 20060101AFI20160818BHJP
H02P 29/00 20160101ALI20160818BHJP
【FI】
H02P3/22 A
H02P29/00
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-16072(P2015-16072)
(22)【出願日】2015年1月29日
(65)【公開番号】特開2016-144232(P2016-144232A)
(43)【公開日】2016年8月8日
【審査請求日】2016年1月14日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 総
(72)【発明者】
【氏名】鹿川 力
【審査官】
森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−322663(JP,A)
【文献】
特開平08−033195(JP,A)
【文献】
特開2000−253687(JP,A)
【文献】
特開2003−009560(JP,A)
【文献】
特開2009−142115(JP,A)
【文献】
特開2011−135750(JP,A)
【文献】
特開2012−075294(JP,A)
【文献】
特開2009−165296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 3/00− 3/26
H02P 29/00−29/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同期モータの励磁を遮断した際に、同期モータの発電制動によって減速トルクを発生させるためのダイナミックブレーキ回路を有するモータ駆動装置において、
直流電源に接続されたパワートランジスタのスイッチングにより、同期モータの巻線と前記ダイナミックブレーキ回路に電圧を所定時間印加する電圧印加回路と、
前記パワートランジスタから出力される電流値を検出する電流検出回路と、
前記電流検出回路により検出された電流値と予め設定されている閾値から前記ダイナミックブレーキ回路の故障の有無を判定する故障判定回路と、を有し、
前記ダイナミックブレーキ回路の故障検出時において、前記ダイナミックブレーキ回路の抵抗値を通常動作時の抵抗値よりも小さい値に変化させる、
ことを特徴とするモータ駆動装置。
【請求項2】
前記ダイナミックブレーキ回路の抵抗値を変化させるために、前記ダイナミックブレーキ回路は可変抵抗を含む、請求項1に記載のモータ駆動装置。
【請求項3】
前記ダイナミックブレーキ回路の抵抗を短絡させるために、前記ダイナミックブレーキ回路の抵抗と並列に設けられた短絡用スイッチを有する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
【請求項4】
前記ダイナミックブレーキ回路の抵抗値を変化させるために、前記ダイナミックブレーキ回路の抵抗と並列に設けられた付加抵抗と、該付加抵抗の接続及び遮断を切り替える切替スイッチとをさらに有する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
【請求項5】
ダイナミックブレーキ回路の故障検出時において、前記閾値を、前記ダイナミックブレーキ回路の抵抗値、もしくは前記同期モータのインダクタンスに応じて変化させる、請求項1乃至4の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ駆動装置に関し、特にダイナミックブレーキ回路故障検出機能を備えたモータ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
停電時やアンプが故障した際、モータの端子間を、抵抗を介して短絡し、回転エネルギーを熱消費させて速やかに停止させるためにダイナミックブレーキ回路が使用されている。また、ダイナミックブレーキ回路の故障の有無を判定するモータ駆動装置が報告されている(例えば、特許文献1)。この従来のモータ駆動装置における故障の有無の判定方法は以下の通りである。まず、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値と直流電圧に応じて閾値を設定する。次に、ダイナミックブレーキ回路のリレーをオープンにする指令を出力し、短時間だけパワートランジスタをオンにしてダイナミックブレーキ回路に直流電圧を印加する。このとき、パワートランジスタから流れ出す電流値を検出する電流検出手段を用いて検出する。検出した電流値と閾値とを比較をすることで、ダイナミックブレーキ回路の故障の有無を判定する。ダイナミックブレーキ回路のリレーが溶着していた場合、閾値以上の電流が流れるため、溶着故障と判定する。ダイナミックブレーキ回路のリレーが溶着していなかった場合、モータのインダクタンスにより電流がゆるやかに上昇するが、閾値に到達しないため、故障なしと判定する。
【0003】
図1に従来のモータ制御装置のブロック図を示す。従来のモータ制御装置1000は、モータ駆動制御回路1010と、故障判定回路1011と、パワートランジスタユニット1003と、電流検出回路1006と、ダイナミックブレーキ回路1005と、を備えている。直流電源1002は、交流電源(図示せず)からの交流電力を整流して直流電力に変換してパワートランジスタユニット1003に出力する。パワートランジスタA〜Fを備えたパワートランジスタユニット1003はインバータを構成し、モータ1004を駆動するために整流された直流電力を3相の交流電力に変換する。モータ1004は、抵抗r
u、r
v、r
wと、インダクタンスL
u、L
v、L
wを備えている。
【0004】
パワートランジスタユニット1003とモータ1004とを接続する配線にはダイナミックブレーキ回路1005が接続されている。ダイナミックブレーキ回路1005は抵抗R
u、R
v、R
wを備えており、モータ1004で発電された電力を抵抗で消費させる場合にはリレーの接点であるスイッチS
1及びS
2を閉じる。
【0005】
図1に示した従来のダイナミックブレーキ回路の故障の検出方法は以下の通りである。まず、モータ駆動制御回路1010がダイナミックブレーキ回路制御信号を故障判定回路1011に出力する。故障判定回路1011は、パワートランジスタユニット1003内のパワートランジスタA〜Fにパワートランジスタ制御信号を出力し、モータ1004の駆動、停止を制御する。電流検出部1006はパワートランジスタユニット1003からモータ1004に流れる電流を検出し、検出した電流値をアナログ/デジタル変換して故障判定回路1011に入力する。
【0006】
故障判定回路1011はモータ駆動制御回路1010から出力されるダイナミックブレーキ回路制御信号と電流検出部1006から出力される電流値を取得し、これらの信号からダイナミックブレーキ回路1005のリレーの接点の溶着あるいは接点の動作不良、抵抗の断線、接続ケーブルの未接続等の故障を検出する。
【0007】
故障判定回路1011は、電流検出部1006が検出した電流値Iを閾値I
THと比較することにより、ダイナミックブレーキ回路の故障の有無を判定する。
図1においてパワートランジスタA及びFをオンさせ、その他のパワートランジスタをオフさせたときの電流I(=I
u)は、下記の式で表される。
I≒V
DC/2L×t+V
DC/2R
ここで、V
DCは直流電流源1002の電圧、2L(=L
u+L
w)はモータ1004のインダクタンス、tは時間、2R(=R
u+R
w)はダイナミックブレーキ回路1005の抵抗である。また、V
DC/2L×tはモータ1004に流れる電流を表し、V
DC/2Rはダイナミックブレーキ回路1005に流れる電流を表す。
【0008】
上記の式を用いてダイナミックブレーキ回路のリレーの故障の有無を検出する方法について説明する。ダイナミックブレーキ回路1005をモータ1004の巻線L
u、L
v、L
wから切り離す指令を出しているにもかかわらず、パワートランジスタA〜Fに流れる電流I(I
u、I
v、I
w)が閾値より大きい場合は、ダイナミックブレーキ回路1005を接続するリレーの接点が溶着し、故障していると判断する。
【0009】
ダイナミックブレーキ回路1005のリレーの故障(溶着)検出を行う際は、故障検出指令を出力し、ダイナミックブレーキ回路1005のリレーS
1,S
2をオープン状態とし、パワートランジスタをオンにして、短時間Δtだけダイナミックブレーキ回路1005に直流電圧V
DCを印加する。
【0010】
図2に、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値Rが小さい時のリレーが溶着している場合と溶着していない場合における電流Iの時間的変化を示す。
図2の曲線Aに示すように、ダイナミックブレーキ回路1005のリレーが溶着していた場合、直流電圧V
DCがダイナミックブレーキ回路に印加され、時間Δt以内に閾値I
THを超えた電流を電流検出回路が検出し、溶着と判定する。一方、ダイナミックブレーキ回路1005のリレーが溶着しておらず、正常にオープンしていた場合、モータに直流電圧V
DCが印加されるが、
図2の曲線Bに示すように、時間Δt以内に、電流Iは閾値I
THを超えることはなく、故障なしと判定される。このように、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値Rが小さい場合は、閾値I
THを大きな値に設定可能なため、ダイナミックブレーキ回路のリレーの溶着/非溶着判定を正常に行うことができる。
【0011】
上述のように、閾値I
THはダイナミックブレーキ回路1005の抵抗値Rと、直流電圧V
DCに応じて決定され、下記の式(1)のような条件がある。
V
DC/2R>I
TH (1)
ここで、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値Rが大きい場合、閾値I
THを小さくする必要がある。
図3に、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値Rが大きい時のリレーが溶着している場合と溶着していない場合における電流Iの時間的変化を示す。
図3の曲線Cに示すように、ダイナミックブレーキ回路のリレーが溶着している場合、時間Δt以内に閾値I
THを超えた電流を電流検出回路が検出し、溶着と判定する。しかし、
図3の曲線Dに示すように、ダイナミックブレーキ回路のリレーが溶着していない場合、閾値I
THを小さくしすぎると、パワートランジスタをオンにしてモータに直流電圧V
DCを印加した時、モータのインダクタンスによりゆるやかに上昇する電流でも、閾値I
THを小さな値に設定しなければならないため、短時間Δtの間に閾値I
THを超えてしまい、ダイナミックブレーキ回路のリレーが溶着していなくとも溶着していると判定されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2009−165296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来のモータ制御装置は、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値が大きい場合、閾値を小さくする必要があるが、小さくし過ぎると、モータのインダクタンスによりゆるやかに上昇した電流でも閾値を超えてしまい、ダイナミックブレーキ回路のリレーが溶着していなくとも溶着と判定されてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例に係るモータ駆動装置は、同期モータの励磁を遮断した際に、同期モータの発電制動によって減速トルクを発生させるためのダイナミックブレーキ回路を有するモータ駆動装置において、直流電源に接続されたパワートランジスタのスイッチングにより、同期モータの巻線とダイナミックブレーキ回路に電圧を所定時間印加するモータ駆動制御回路と、パワートランジスタから出力される電流値を検出する電流検出回路と、電流検出回路により検出された電流値と予め設定されている閾値からダイナミックブレーキ回路の故障の有無を判定する故障判定回路と、を有し、ダイナミックブレーキ回路の故障検出時において、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値を変化させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施例に係るモータ制御装置によれば、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値が大きい場合でもダイナミックブレーキ回路の故障検出が可能なモータ制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】従来のダイナミックブレーキ回路の故障検出機能を有するモータ制御装置のブロック図である。
【
図2】ダイナミックブレーキ回路の抵抗が小さい場合における、ダイナミックブレーキ回路に流れる電流と閾値との関係を表すグラフである。
【
図3】ダイナミックブレーキ回路の抵抗が大きい場合における、ダイナミックブレーキ回路に流れる電流と閾値との関係を表すグラフである。
【
図4】本発明の実施例1に係るダイナミックブレーキ回路の故障検出機能を有するモータ制御装置のブロック図である。
【
図5】本発明の実施例1に係るダイナミックブレーキ回路の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【
図6】本発明の実施例2に係るダイナミックブレーキ回路の故障検出機能を有するモータ制御装置のブロック図である。
【
図7】本発明の実施例3に係るダイナミックブレーキ回路の故障検出機能を有するモータ制御装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明に係るモータ制御装置について説明する。
【0018】
[実施例1]
まず、本発明の実施例1に係るモータ制御装置について図面を用いて説明する。
図4に本発明の実施例1に係るモータ制御装置のブロック図を示す。本発明の実施例1に係るモータ駆動装置101は、同期モータ4の励磁を遮断した際に、同期モータ4の発電制動によって減速トルクを発生させるためのダイナミックブレーキ回路51を有するモータ駆動装置において、直流電源2に接続されたパワートランジスタユニット3内のパワートランジスタA〜Fのスイッチングにより、同期モータ4の巻線(L
u,L
v,L
w)とダイナミックブレーキ回路51に電圧を所定時間印加するモータ駆動制御回路10と、パワートランジスタから出力される電流値を検出する電流検出回路6と、電流検出回路6により検出された電流値と予め設定されている閾値からダイナミックブレーキ回路51の故障の有無を判定する故障判定回路11と、を有し、ダイナミックブレーキ回路51の故障検出時において、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値を変化させる、ことを特徴とする。
【0019】
従来のモータ制御装置では、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値が大きい場合、閾値を小さくし過ぎると、モータのインダクタンスによりゆるやかに上昇した電流でも閾値を超えてしまうという問題があった。この問題を解決するために、本発明の実施例1に係るモータ制御装置においては、故障検出指令を出力し、パワートランジスタをオンにして、ダイナミックブレーキ回路51に直流電圧V
DCを印加する時間(短時間Δt)のみ、ダイナミックブレーキ回路51の抵抗値Rを変化させ、より小さい抵抗値R2とする。ダイナミックブレーキ回路51の抵抗値Rをより小さい抵抗値R2にすることで、閾値I
THの上限がV
DC/(2R)より大きなV
DC/(2×R2)となるため、閾値I
THを大きな値に設定することができる。
【0020】
本発明の実施例1に係るモータ制御装置においては、ダイナミックブレーキ回路51の抵抗値を変化させるために、ダイナミックブレーキ回路51は可変抵抗R
u1,R
v1,R
w1を含む点を特徴としている。
図4においては、ダイナミックブレーキ回路51のU相、V相、W相の抵抗511を全て可変抵抗R
u1、R
v1、R
w1としている場合を例にとって示したがこのような例には限られない。即ち、3つの抵抗のうちの1つのみを可変抵抗としてもよく、3つの抵抗のうちの2つを可変抵抗としてもよい。
【0021】
さらに、ダイナミックブレーキ回路51の故障検出時において、閾値I
THを、ダイナミックブレーキ回路51の抵抗値R
u1、R
v1、R
w1、もしくは同期モータのインダクタンスL
u、L
v、L
wに応じて変化させるようにしてもよい。
【0022】
次に本発明の実施例1に係るモータ制御装置においてダイナミックブレーキ回路の故障検出を行う場合の動作手順について説明する。
図5は、本発明の実施例1に係るダイナミックブレーキ回路の動作手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、リレーの溶着の有無を検出する場合の手順について説明する。
【0023】
まず、ステップS101において、故障判定回路11がダイナミックブレーキ回路51の可変抵抗の値を故障検出用に変更する。即ち、ダイナミックブレーキ回路51の通常動作時の抵抗をRとしたとき、Rより小さい値R2となるように変更する。
【0024】
次に、ステップS102において、故障判定回路11がダイナミックブレーキ回路51の故障検出のための制御信号をパワートランジスタA〜Fに出力する。例えば、ダイナミックブレーキ回路51のV相及びW相の抵抗及びリレーの状態を検出する場合には、パワートランジスタC及びFをオンさせ、他のパワートランジスタをオフさせる。また、同時に、故障判定回路11はダイナミックブレーキ回路51にリレーのスイッチS
1及びS
2をオープンさせる信号である故障検出指令を送信する。
【0025】
次に、ステップS103において、電流検出回路6がパワートランジスタから出力される電流I(I
v,I
w)を検出する。検出した電流値は電流検出回路6から故障判定回路11に送信される。
【0026】
次に、ステップS104において、故障判定回路11は、検出した電流値Iが閾値I
THを超えているか否かを判定する。電流値Iが閾値I
THを超えている場合は、ステップS105において、ダイナミックブレーキ回路51は故障していると判定する。
【0027】
一方、電流値Iが閾値I
TH以下である場合は、ステップS106において、ダイナミックブレーキ回路51は故障していないと判定する。
【0028】
以上説明したように、本発明の実施例1に係るモータ制御装置によれば、可変抵抗を用いて、ダイナミックブレーキ回路の抵抗値Rをより小さい抵抗値R2にすることで、ダイナミックブレーキ回路のリレーの故障を判断するための電流閾値I
THを大きな値に設定することができるためリレーの故障の有無を正確に判断することができる。
【0029】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2に係るモータ制御装置について図面を用いて説明する。
図6に本発明の実施例2に係るモータ制御装置のブロック図を示す。本発明の実施例2に係るモータ駆動装置102は、ダイナミックブレーキ回路52の抵抗521(R
u2、R
v2、R
w2)を短絡させるために、ダイナミックブレーキ回路52の抵抗521(R
u2、R
v2、R
w2)と並列に設けられた短絡用スイッチS
u2、S
v2、S
w2を有する点を特徴とする。実施例2に係るモータ制御装置102の他の構成は、実施例1に係るモータ制御装置101における構成と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0030】
実施例2に係るモータ制御装置によればダイナミックブレーキ回路52の故障検出時に抵抗521(R
u2、R
v2、R
w2)を短絡させることができるため、ダイナミックブレーキ回路52の抵抗521の大きさを小さくすることができる。その結果、ダイナミックブレーキ回路52のリレーの故障を判断するための電流閾値I
THを大きな値に設定することができるためリレーの故障の有無を正確に判断することができる。
【0031】
なお、
図6に示した実施例2に係るモータ制御装置102においては、抵抗R
u2、R
v2、R
w2の全てについて並列に短絡用スイッチS
u2、S
v2、S
w2を設ける例を示したが、このような例には限られない。即ち、抵抗R
u2、R
v2、R
w2のうちの1つのみと並列に短絡用スイッチを設けるようにしてもよいし、抵抗R
u2、R
v2、R
w2のうちの2つと並列に短絡用スイッチを設けるようにしてもよい。
【0032】
さらに、ダイナミックブレーキ回路52の故障検出時において、閾値I
THを、ダイナミックブレーキ回路52の抵抗値R
u2、R
v2、R
w2、もしくは同期モータのインダクタンスL
u、L
v、L
wに応じて変化させるようにしてもよい。
【0033】
[実施例3]
次に、本発明の実施例3に係るモータ制御装置について図面を用いて説明する。
図7に本発明の実施例3に係るモータ制御装置のブロック図を示す。本発明の実施例3に係るモータ駆動装置103は、ダイナミックブレーキ回路53の抵抗値を変化させるために、ダイナミックブレーキ回路53の抵抗531(R
u3、R
v3、R
w3)と並列に設けられた付加抵抗R
u3´、R
v3´、R
w3´と、該付加抵抗の接続及び遮断を切り替える切替スイッチS
u3、S
v3、S
w3とをさらに有する点を特徴とする。実施例3に係るモータ制御装置103の他の構成は、実施例1に係るモータ制御装置101における構成と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0034】
実施例3に係るモータ制御装置によればダイナミックブレーキ回路53の故障検出時に抵抗531(R
u3、R
v3、R
w3)を付加抵抗R
u3´、R
v3´、R
w3´との並列抵抗とすることができるため、ダイナミックブレーキ回路53の抵抗531の大きさを小さくすることができる。その結果、ダイナミックブレーキ回路53のリレーの故障を判断するための電流閾値I
THを大きな値に設定することができ、リレーの故障の有無を正確に判断することができる。
【0035】
なお、
図7に示した実施例3に係るモータ制御装置103においては、抵抗R
u3、R
v3、R
w3の全てについて並列に付加抵抗R
u3´、R
v3´、R
w3´と切替スイッチS
u3、S
v3、S
w3を設ける例を示したが、このような例には限られない。即ち、抵抗R
u3、R
v3、R
w3のうちの1つのみと並列に付加抵抗及び切替スイッチを設けるようにしてもよいし、抵抗R
u3、R
v3、R
w3のうちの2つと並列に付加抵抗及び切替スイッチを設けるようにしてもよい。
【0036】
さらに、ダイナミックブレーキ回路53の故障検出時において、閾値I
THを、ダイナミックブレーキ回路53の抵抗値R
u3、R
v3、R
w3、もしくは同期モータのインダクタンスL
u、L
v、L
wに応じて変化させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0037】
2 直流電源
3 パワートランジスタユニット
4 同期モータ
6 電流検出回路
10 モータ駆動制御回路
11 故障判定回路
51,52,53 ダイナミックブレーキ回路
101,102,103 モータ駆動装置