【文献】
XIAOCHENG YAO ET AL,An improved channel detection method for IEEE 802.11N MIMO system,JOURNAL OF ELECTRONICS (CHINA),SP SCIENCE PRESS,2011年11月,vol. 28, no. 4 - 6,p.658-663
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記比較に基づいて前記CSDモードを決定することは、前記OFDM信号におけるテンポラル差分を決定することを備え、前記テンポラル差分は、送信機間における前記ODFM信号のサイクリックシフト間隔である、
請求項1に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0016】
[0018]発明の実施形態は、例としてのみ、図面を参照して記述されるだろう。
【
図1】RSSI測定値を使用する三辺測量を例示する。
【
図2】RTT測定値を使用する三辺測量を例示する。
【
図4】RSSIおよびRTT測定値の相対的不確実性を比較する。
【
図5】RSSIおよびRTT測定値の相対的不確実性を比較する。
【
図6】CSDモードの様々な規格および規格外実装を示す。
【
図7】CSDモードの様々な規格および規格外実装を示す。
【
図8】CSDモードの様々な規格および規格外実装を示す。
【
図9】CSDモードの様々な規格および規格外実装を示す。
【
図10】CSDモードの様々な規格および規格外実装を示す。
【
図11】CSDモードの様々な規格および規格外実装を示す。
【
図12】サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
【
図13】サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
【
図14】サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
【
図15】サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
【
図16】サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
【
図17】サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
【
図18】サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
【
図23】サイクリックシフトダイバーシティの効果を例示する。
【
図24】サイクリックシフトダイバーシティの効果を例示する。
【
図25】サイクリックシフトダイバーシティの効果を例示する。
【
図26】サイクリックシフトダイバーシティの効果を例示する。
【
図27】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図28】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図29】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図30】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図31】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図32】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図33】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図34】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定する第1の方法を定義する。
【
図35】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図36】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図37】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図38】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図39】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図40】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図41】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図42】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図43】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図44】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図45】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図46】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図47】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図48】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図49】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図50】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図51】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図52】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図53】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図54】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【
図55】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、チャネルインパルス応答計算を使用することによってCSDモードを決定する別の方法を例示する。
【
図56】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、チャネルインパルス応答計算を使用することによってCSDモードを決定する別の方法を例示する。
【
図57】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、チャネルインパルス応答計算を使用することによってCSDモードを決定する別の方法を例示する。
【
図58】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、チャネルインパルス応答計算を使用することによってCSDモードを決定する別の方法を例示する。
【
図59】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、チャネルインパルス応答計算を使用することによってCSDモードを決定する別の方法を例示する。
【
図60】本発明のいくつかの実施形態にしたがって、チャネルインパルス応答計算を使用することによってCSDモードを決定する別の方法を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0030]添付の図面に関連して以下に述べられる詳細な記述は、本開示の様々な態様の記述として意図されるものであり、本開示が実現されうる唯一の態様を表すよう意図されるものではない。本開示内において記述される各態様は、単に本開示の例または例示として提供され、他の態様に対して、必ずしも好ましいまたは有利であるとして解釈されるべきでない。詳細な記述は、本開示の完全な理解を提供することを目的とする特定の詳細を含む。しかしながら、本開示がこれらの特定の詳細なしに実現されうることは、当業者にとって明らかであろう。いくつかの事例において、周知の構造およびデバイスは、本開示の概念をあいまいにすることを避けるためにブロック図形式で示される。頭文字および他の記述的な用語は、単に利便性および明確性のために使用されうるが、本開示の範囲を限定するよう意図されない。
【0018】
[0031]本明細書において記述される位置決定技法は、ワイヤレス広域ネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、等のような様々なワイヤレス通信ネットワークと連動して実装されうる。「ネットワーク」および「システム」という用語は、交換可能に使用されることが多い。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)、等でありうる。CDMAネットワークは、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA)、等のような、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装しうる。Cdma2000は、IS−95、IS−2000、およびIS−856規格を含む。TDMAネットワークは、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))、デジタルアドバンスドモバイル電話システム(D−AMPS)、または何らかの他のRATを実装しうる。GSMおよびW−CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の団体からの文書内において記述される。Cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の団体からの文書内において記述される。3GPPおよび3GPP2の文書は、公的に入手可能である。WLANは、IEEE802.11xネットワークであり、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE802.15x、または何らかの他のタイプのネットワークでありうる。技術はまた、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組み合わせと連動して実装されうる。
【0019】
[0032]衛星測位システム(SPS)は典型的に、エンティティが、送信機から受信される信号に、少なくとも部分的に基づいて、地球上におけるそれらのロケーションを決定することを有効にするよう配置される送信機のシステムを含む。そのような送信機は典型的に、規定数のチップの繰り返す疑似ランダム雑音(PN)コードで特徴付けられる信号を送信し、地上の制御局、ユーザ機器および/または宇宙ビークル上に位置付けられうる。特定の例において、そのような送信機は、地球周回軌道衛星ビークル(SV)上に位置付けられうる。例えば、全地球測位システム(GPS)、ガリレオ(Galileo)、GLONASSまたはコンパス(Compass)のような全地球航法衛星システム(GNSS)のコンステレーション内におけるSVは、コンステレーション内における他のSVによって送信されるPNコードから区別可能なPNコードで特徴付けられる信号を送信しうる(例えば、GPS等の場合、衛星ごとに異なるPNコードを使用する、またはGLONASS等の場合、異なる周波数上において同じコードを使用する)。ある特定の態様にしたがって、本明細書において提示される技法は、SPSのためのグローバルシステム(例えば、GNSS)に限定されない。例えば、本明細書において提供される技法は、例えば、日本上空における準天頂衛星システム(QZSS)、インド上空におけるインド地域航法衛星システム(IRNSS)、中国上空における北斗、等のような、様々な地域システム、および/または、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムに関連付けられうる、あるいはそうでなければともに使用するために有効にされうる様々な補強システム(例えば、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS))に適用されうる、またはそうでなければ使用するために有効にされうる。限定ではなく例として、SBASは、例えば、広域補強システム(WASS)、欧州静止衛星航法オーバレイサービス(EGNOS)、運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS)、GPS支援静止衛星補強航法またはGPSおよび静止衛星補強航法システム(GAGAN)、および/または同様のもののようなインテグリティ情報、微分補正、等を提供する補強システムを含みうる。したがって、本明細書において使用されるように、SPSは、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムおよび/または補強システムの任意の組み合わせを含み、SPS信号は、SPS信号、SPSのような信号、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連付けられる他の信号を含みうる。
【0020】
[0033]本明細書において使用されるように、モバイルデバイスは、セルラ電話、モバイル電話または他のワイヤレス通信デバイス、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、個人情報マネージャ(PIM)、携帯情報端末(PDA)、ラップトップあるいはワイヤレス通信および/またはナビゲーション信号を受信することができる他の適したモバイルデバイスのような、モバイル局(MS)またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。「モバイル局」という用語はまた、例えば、短距離ワイヤレス、赤外線、有線接続、あるいは他の接続などによって、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)と通信するデバイスを含むよう意図されており、衛星信号受信、支援データ受信、および/または位置に関連する処理がデバイスまたはPDNにおいて起こるかどうかに関わらない。また、「モバイル局」は、例えば、インターネット、WiFi、または他のネットワークを介して等、サーバと通信することができる、ワイヤレス通信デバイス、コンピュータ、ラップトップ、等を含む、全てのデバイスを含むよう意図され、衛星信号受信、支援データ受信、および/または位置に関連する処理が、デバイス、サーバ、あるいはネットワークに関連付けられる別のデバイスにおいて起こるかどうかに関わらない。上記のうちの任意の動作可能な組み合わせはまた、「モバイルデバイス」と考えられる。
【0021】
[0034]
図1は、RSSI測定値を使用する三辺測量を例示する。モバイルデバイス(例えば、モバイル局、ユーザ機器またはMS200)は、多数のアクセスポイント100(例えば、AP
1 100−1、AP
2 100−2およびAP
3 100−3)から信号を受信する。MS200は、各アクセスポイントからRSSI測定値(例えば、RSSI
1、RSSI
2およびRSSI
3)を記録する。各アクセスポイントのロケーションを知ることで、MS200は、位置推定値を形成するようRSSI測定値によってそれらのロケーションを重みづけする。
【0022】
[0035]
図2は、RTT測定値を使用する三辺測量を例示する。MS200は、多数のアクセスポイント100(例えば、AP
1 100−1、AP
2 100−2、およびAP
3 100−3)に信号を送信する。各アクセスポイント100は、ラウンドトリップ信号を形成するよう肯定応答を速やかに返信する。ラウンドトリップ信号の移動時間は、それぞれ、RTT
1、RTT
2、およびRTT
3としてアクセスポイントごとに決定されうる。各アクセスポイント100のロケーションおよびそれぞれのRTTの知識を用いて、MS200は、その位置推定値を計算しうる。
【0023】
[0036]
図3は、RTT測定値に関連付けられる遅延を示す。合計の遅延は、ターンアラウンド較正係数またはTCF300と呼ばれる。TCF300は、概算、想定、測定または推定されうる。302では、第1の遅延は、MS送信機遅延である(t
MSTX)。304では、第2の遅延は、範囲を示す、アップリンクパス伝搬遅延である(t
UP)。306では、第3の遅延は、アクセスポイント内における受信機遅延を表す(t
APRX)。308では、第4の遅延は、アクセスポイント内におけるプロセッサ遅延である(t
APPR)。310では、第5の遅延は、アクセスポイント内における送信機遅延である(t
APTX)。312では、第6の遅延は、これもまた範囲を示す、ダウンリンクパス伝搬遅延である(t
DOWN)。314では、第7の遅延は、MS200内における受信機遅延である(t
MSRX)。
【0024】
[0037]範囲を示す両方の遅延(すなわち、t
UPおよびt
DOWN)は、TCF300から除外されうる。したがって、測定される遅延は、信号移動時間に帰結するようTCF300によって調整されうる。すなわち、測定されるRTT−TCF=RTTである。最後に、RTTは、一方向時間を計算し、光速を調整することによって範囲に変換されえる(範囲=C
*{RTT/2}、Cは、光速を表し、{RTT/2}は、信号移動の一方向時間を表す)。
【0025】
[0038]
図4および5は、RSSIおよびRTT測定値の相対的不確実性を比較する。
図4において、確率密度関数(PDF)は、電力[dBm]から範囲[m]に変換されるRSSI測定値のために示される。PDFは、RSSI測定値の標準偏差(σ
RSSI)または分散(σ
2RSSI)によって表される。
図5において、PDFは、時間[s]から範囲[m]に変換されるRTT測定値のために示される。RTT測定値は、RTT測定値の標準偏差(σ
RTT)または分散(σ
2RTT)によって表される。示されるように、RSSI分散の範囲推定不確実性は、RTT分散の範囲推定不確実性よりもはるかに大きい。したがって、RTT測定値が利用可能な場合、RTTは、RSSI測定値よりもより正確性を有する(またはより不確実性を有さない)位置推定値を提供しうる。方程式において、分散は、(σ
2RSSI>>σ
2RTT)と比較される。
【0026】
[0039]
図6〜11は、CSDモードの様々な規格および規格外実装を示す。
図6において、推奨されるCSDモードを表にする。第1のモード(CSDモード1)は、CSDを無効にし、1つの送信機のみを使用する。残りのモードは、CSDを有効にする。第2のモード(CSDモード2)は、200ナノセカンド(ns)だけ間隔が空けられる2つの送信機を使用する。第1の送信機は、テンポラルシフトなしに元の信号を送信する。第2の送信機は、200nsだけ元の信号を進め、最後の200nsを第1の200nsとしてラップする。第3のモード(CSDモード3)は、100nsだけ各々テンポラルに間隔が空けられる3つの送信機を使用する。第1の送信機は、0nsのサイクリックシフトで元の信号を送信する。第2の送信機は、100nsのサイクリックシフトで元の信号を送信する。第3の送信機は、200nsのサイクリックシフトで元の信号を送信する。第4のモード(CSDモード4)は、50nsだけ各々テンポラルに間隔が空けられる4つの送信機を使用する。第1の送信機は、0nsのサイクリックシフトで元の信号を送信する。第2の送信機は、50nsのサイクリックシフトで元の信号を送信する。第3の送信機は、100nsのサイクリックシフトで元の信号を送信する。第4の送信機は、150nsのサイクリックシフトで元の信号を送信する。追加のモードは、将来において定義されうる。加えて、アクセスポイントまたはモバイル電話製造者は、送信機の数および送信機間におけるテンポラル間隔を定義することによって、CSDモードをカスタマイズしうる。
【0027】
[0040]
図7において、CSDモード1を使用して送信される受信される信号の自己相関R
1(τ)が示される。自己相関は、τ=0に集中する単一ピークを含む。
図8において、CSDモード2を使用して送信される受信される信号の自己相関R
2(τ)が示される。自己相関は、τ=0およびτ=−200nsに集中する2つのピークを含む。
図9において、CSDモード3を使用して送信される受信される信号の自己相関R
3(τ)が示される。自己相関は、τ=0、τ=−100およびτ=−200nsに集中する3つのピークを含む。
図10において、CSDモード4を使用して送信される受信される信号の自己相関R
4(τ)が示される。自己相関は、τ=0、τ=−50、τ=−100およびτ=−150nsに集中する4つのピークを含む。
図11において、CSDモード5を使用して送信される規格外の受信される信号の自己相関R
5(τ)が示される。自己相関は、Xnsだけ間隔が空けられるnのピークを含む。
【0028】
[0041]
図12〜18は、サイクリックシフトを伴うおよび伴わないOFDMシンボルの送信のための構造を示す。
図12において、送信されるOFDM信号が示される。OFDM信号は、プリアンブル(N
PRE=16μs)および信号フィールド(N
SF=4μs)を含み、OFDMシンボルを備えるペイロードが続く(それぞれ、OFDMシンボルN
SYM=5、7または8の可変数のためのN
PAYLOAD=20μs、28μsまたは32μs)。5つのOFDMシンボルは、112ビットまたは14バイトで表される。7つのOFDMシンボルは、160ビットまたは20バイトで表される。8つのOFDMシンボルは、192ビットまたは24バイトで表される。1つのOFDMシンボルは、N=4μsの長さである。
【0029】
[0042]
図13において、OFDMシンボルの構造が示される。OFDMシンボルの可変数は、8ビットバイトの可変数から作成される。示される例において、14の8ビットバイトまたは112ビットは、6Mbpsで送信される必要がある。必要とされるOFDMシンボルの数を決定するために、6Mbpsによる112ビットの除算は、4.667のシンボルから5つのOFDMシンボルへ、シンボルの整数になるよう端数を切り上げられる。(継続時間N=4μsまたは160のサンプルの)各OFDMシンボルは、情報(開始部分から終了部分までN
g=0.8μsまたは32のサンプル)と並んで1つのセクションの長さのガードインターバル(GI)を含み、4つのセクションを備え、合計で5つのセクションとなる。GI(N−N
g=3.2μsまたは128のサンプル)は、情報の第2の終了部分をコピーすることから作成される。また示されるのは、前方にサイクリックシフトされるOFDMシンボルである。サイクリックシフトされるOFDMシンボルは、CSDモード2のために200nsだけシフトされることが示される。したがって、第1の送信機は、OFDMシンボルを送信し、第2の送信機は、サイクリックシフトされるOFDMシンボルを送信する。
【0030】
[0043]
図14〜18は、ガードインターバル(GI)およびサイクリックシフト遅延(CSD)を生成する処理についてより詳細に示す。
図14において、OFDMシンボルは、継続時間N=4μsで示される。OFDMシンボルは、GIおよび情報を含む。
図15において、GIを作成する処理は、GIとして情報の終了部分をコピーすることによって示される。GIは、2つの長さ(N
g=0.4μsまたは0.8μs)のうちの1つである。情報は、N
S=3.2μsの長さである。
図16において、200ns(CSDモード2)、100ns(CSDモード3)または50ns(CSDモード4)だけシフトされる第1のサイクリックシフトされるシンボルは、以前の図に負わせうる。
【0031】
[0044]
図17において、第1の送信機のための2つの連続するOFDMシンボル(kおよびk+1)が示される。
図18において、第2の送信機のための、200nsのサイクリックシフトを有する2つの連続するOFDMシンボル(kおよびk+1)が示される。
【0032】
[0045]
図19〜22は、マルチパスの効果を例示する。
図19において、アクセスポイント(AP
1 100)は、単一の信号を送信する。信号は、直接パス(パスA)および間接パス(パスB)をたどり、MS200における受信機へと至る。間接パスをたどる信号は、直接パスの信号と比較される場合にΔの遅延を引き起こす。
図20において、3つのシーケンシャルなシンボルの送信が示される。それぞれ、時間t
k-1、t
kおよびt
k+1において、第1のシンボルk−1に第2のシンボルkが続き、それに第3のシンボルk+1が続く。
図21において、3つのシンボルは、直接パス(パスA)および間接パス(パスB)という2つのパスに沿って受信される。直接パスに沿って、シンボルkは、t
k+Dにおいて受信され、t
kは、時間であり、シンボルkは、送信され、Dは、移動時間である。間接パスに沿って、シンボルkは、t
k+Δ+Dにおいて受信され、Δは、間接パスおよび直接パス間における時間差である。
図22において、
図21の受信される信号の自己相関R(τ)が示される。Δによって間隔が空けられる相互関係ピークのペアは、OFDMシンボルごとに生じる。下記において説明されるように、相互関係ピークのペアは、CSDモード1の信号として解釈されうる。
【0033】
[0046]
図23〜26は、サイクリックシフトダイバーシティの効果を例示する。
図23において、2つの直接パスが示される。AP
1は、第1のパス(パス1)に沿ってMS200に対して第1の信号を送信する第1の送信機Tx
1、および第2のパス(パス2)に沿ってMS200に対して第2の信号を送信する第2の送信機Tx
2を含む。2つのパス間における時間遅延Δは、0であると想定される。このケースにおいて、第1の信号は、元の信号であり、第2の信号は、サイクリックシフトされる信号である。
図24において、2つの信号の3つのシンボルが示される。第1の信号は、第1の送信機Tx
1から3つのシンボル(シンボルk−1、シンボルkおよびシンボルk+1)を含み、第2の信号は、サイクリックシフトされるバージョンの同じシンボル(CSシンボルk−1、CSシンボルkおよびCSシンボルk+1)を含むが、第2の送信機Tx
2から−200nsだけサイクリックシフトされる。3つのシンボルは、t
k-1、t
kおよびt
k+1において送信される。
図25において、2つの信号は、重複する信号として受信される。Δが0であると想定されるため、各シンボルおよびサイクリックシフトされるバージョンのシンボルは、同じ時間t
k+Dにおいて受信され、t
kは、送信時間を表し、Dは、移動時間の遅延を表す。
【0034】
[0047]
図26において、
図25の受信される信号の自己相関R(τ)が示される。200nsだけ間隔が空けられる相互関係ピークのペアは、OFDMシンボルごとに生じる。相互関係ピークのペアは、2つのピークが200nsの間隔をあけて存在するため、CSDモード1の信号として解釈されうる。上記の
図22において、Δが200nsである場合、マルチパス信号の
図22の自己相関は、CSモード1および−200nsのサイクリックシフトとして誤って解釈されうる。
【0035】
[0048]
図27〜34は、本発明のいくつかの実施形態にしたがって、アクセスポイントおよびモバイルデバイス間においてCSD情報をシグナリングすることによってCSDモードを決定するよう第1の方法を定義する。第1の方法において、CSDモードは、ネットワーク側からモバイルデバイスにシグナリングすることによって通信される。
【0036】
[0049]CSDモードは、(1)IEEE 802.11n仕様からのCSDモード、(2)送信機の数、(3)送信機間におけるサイクリックシフトの(テンポラル)間隔、(4)CSDモードを有効/無効にするための基準、または(5)これらの表現のうちの2つ以上の任意の組み合わせ(例えば、送信機の数および送信機間の間隔)によって表わされうる。
【0037】
[0050]
図27において、サーバは、サーバからモバイルデバイスに現在のCSDモードをシグナリングする。
図28は、サイクリックシフト動作のために使用される送信機の数を含むシグナリングメッセージを示す。
図29は、送信機間におけるサイクリックシフトの(テンポラル)間隔(例えば、50、100または200ns)を含むシグナリングメッセージを示す。
図30は、CSDモードを有効/無効にするための基準を含むシグナリングメッセージを示す。
【0038】
[0051]
図31において、AP100は、現在のCSDモードを識別する支援データを含むシグナリングメッセージをMS200に送信する。MS200は、CSDモード送信を適切に復調するよう支援データを使用する。
図32において、サーバ300は、APごとにどのCSDモードが動作可能なのかを含む、支援データをMS200に送信する。繰り返すが、MS200は、CSDモード送信を適切に復調するよう支援データを使用する。
【0039】
[0052]
図33は、上記の表現のうちの2つ以上の組み合わせを示す。AP100は、支援データを含むシグナリングメッセージをMS200に送信する。支援データは、(1)現在のCSDモード、(2)送信機の数、(3)送信機間におけるテンポラルサイクリックシフト遅延の間隔、および/または(4)CSDモードを有効または無効にするための基準を含む。前述のように、MS200は、CSDモード送信を適切に復調するよう支援データを使用する。
【0040】
[0053]
図34は、クラウドソーシングを示す。クラウドソーシングにおいて、1つまたは複数のモバイルデバイスは、どのCSDモードが使用されるのかを決定し、この情報をサーバにレポートする。モバイルデバイスはまた、CSDを有効および無効にするようどの基準が使用されるのかをサーバが決定することを試みうるよう、現在のシグナリング条件についての他の情報を中継しうる。第1のモバイル(MS200−1)または複数のモバイルは各々、検出されるCSDモード、検出されるCSDパラメータ、アクセスポイントがトリガのために使用しうるパラメータ(例えば、RSSI値、パケットエラーレート(PER)、データレート(DR)、または同様のもの)および/またはチャネルインパルス応答(CIR)を含むモバイルレポートをサーバ300に送信する。サーバ300は、現在のCSDモードおよび/またはトリガを決定するようクラウドソーシングとしてこのレポートされる情報を使用する。次に、サーバ300は、この現在のCSDモードおよび/またはトリガを含む、支援データを第2のモバイル(MS200−2)に送信する。
【0041】
[0054]シグナリングは、固有であり、メッセージを分離しうる、または、支援データメッセージの一部のような、既存のメッセージの一部でありうる。このシグナリングは、アクセスポイント内において発信しえる、または代替として、このシグナリングは、サーバから発信しえる。サーバは、例えば、ネットワークオペレータによって、どのCSDモードが現在使用されるかについて命令されうる。代替として、クラウドソーシングは、どのCSDモードが現在使用されるかについて決定するよう使用されうる。
【0042】
[0055]
図35〜54は、本発明のいくつかの実施形態にしたがって、遅延に基づく自己相関およびサイクリックシフトに基づく自己相関の組み合わせを使用することによってCSDモードをどのように決定するかを示す。
【0043】
[0056]
図35は、2つの自己相関間における差分をしきい値と比較することによってCSDモード決定を示す。第1の自己相関は、遅延に基づく自己相関602であり、第2の自己相関は、サイクリックシフトに基づく自己相関604である。受信されるOFDM信号y(t)は、両方の相関器に対する入力として使用される。加算器606は、自己相関出力間における差分を取り、相互関係出力として差分をしきい値比較回路608に提供する。相互関係出力は、現在のCSDモードを導出するようしきい値と比較される。
【0044】
[0057]
図36は、遅延に基づく自己相関を定義する。遅延に基づく自己相関は、マルチパスが受信されるOFDM信号に悪影響をおよぼしたかどうかを決定するよう試みる。いくつかの実施形態において、遅延に基づく自己相関R(τ)は、以下のように定義される。
【数1】
【0045】
[0060]見られるように、遅延に基づく相互関係は、いずれのサイクリックシフトも考慮に入れない。
【0046】
[0061]
図37は、サイクリックシフトに基づく自己相関を定義する。サイクリックシフトに基づく自己相関は、有効にされるCSDモードが受信されるOFDM信号に影響をおよぼしたかどうかを決定するよう試みる。いくつかの実施形態において、サイクリックシフトに基づく自己相関R(τ)は、以下のように定義される。
【数2】
【0047】
[0063]
図38および39は、それぞれ、マルチパス信号およびサイクリックシフト信号上における各自己相関内においての使用のための範囲(N
C)を示す。
図38において、受信される信号は、y(t)=x(t)+x(t+Δ
MP)のように、マルチパスを経験する。マルチパス信号は、Δ
MPによって遅延される。間接パス信号x(t+Δ
MP)の終了部分は、直接パス信号上における次のシンボルのガードインターバルが干渉するように、遅延する。自己相関の範囲は、この重複する領域を除外する。具体的には、直接パス信号x(t)の始まりは、時間0において受信される。間接パス信号x(t+Δ
MP)の始まりは、時間Δ
MPにおいて受信される。よりひどいケースにおいて、マルチパス遅延Δ
MPは、200nsである。直接パス信号のガードインターバルの終了部分は、N
gにおいて受信される。直接パスのシンボルの終了部分は、N
S+N
gにおいて起こり、N
Sは、シンボルの長さであり、N
gは、ガードインターバルの長さである。範囲N
Cは、N
S+N
gにおいて終了するよう設定される。始まりは、N
S+N
g−N
Cにおいてである。N
Cの幅は可変である。
【0048】
[0064]
図39において、受信される信号y(t)は、2つの直接パスのサイクリックシフトされる信号の和である。すなわち、0において生じる信号ごとにシンボルの始まりで、y(t)=x(t)+x
CS(t)である。シフトされない信号は、x(t)によって表わされ、サイクリックシフトされる信号は、x
CS(t)によって表わされる。このケースにおいて、サイクリックシフトは、Δ
CS=200nsである。
【0049】
[0065]マルチパスにとって最もひどいケースは各々、2つの異なる受信される信号が200nsだけ遅延される、3つの異なる受信される信号が100nsだけ遅延される、または3つの異なる受信される信号が50nsだけ遅延されることを引き起こすマルチパスである。これらのバージョンのマルチパスは、サイクリックシフト遅延システムから来るものとして現れ、以下のように考慮される。
【0050】
[0066]マルチパス信号y(t)は、考慮される。
図40は、マルチパス信号y(t)が受信される場合の遅延に基づく自己相関器R(τ)の出力を示す。この例において、マルチパス信号y(t)は、2つの異なるパス(例えば、直接パスおよび間接パス)に沿って到着する。マルチパス信号の結果として生じる遅延に基づく自己相関は、2つのピークを示す。
図41は、同じマルチパス信号y(t)が受信される場合のサイクリックシフトに基づく自己相関器の出力を示す。マルチパス信号の結果として生じるサイクリックシフトに基づく自己相関はまた、遅延に基づく自己相関器の出力から区別可能でない2つのピークを示す。
図42は、マルチパス信号y(t)のための2つの自己相関器間における差分を示す。差分は、しきい値を超えるピークを有さない。
【0051】
[0067]サイクリックシフト信号y(t)は、考慮される。
図43は、サイクリックシフト信号y(t)が受信される場合の遅延に基づく自己相関器の出力を示す。この例において、2つの送信機は、CSDモード(例えば、CSDモード2)を使用する同様の信号(もう一方のサイクリックシフトである信号)を送信する。結果として生じる出力は、単一の相互関係ピークを示す。
図44は、同じサイクリックシフト信号y(t)が受信される場合のサイクリックシフトに基づく自己相関器の出力を示す。結果として生じる出力は、2つの相互関係ピークを示す。
図45は、サイクリックシフト信号y(t)のための2つの自己相関器間における差分を示す。差分は、しきい値を超える1つのピークを有する。
【0052】
[0068]したがって、遅延に基づく自己相関器およびサイクリックシフトに基づく自己相関器の出力を比較することによって、マルチパス信号およびサイクリックシフト信号間を区別しうる。すなわち、自己相関器がしきい値上において異なる場合、サイクリックシフト信号は、受信される。
【0053】
[0069]つまり、純粋にマルチパス信号のために、遅延に基づく自己相関器の出力は、サイクリックシフトに基づく自己相関器の出力と同様である。純粋にサイクリックシフト信号のために、しかしながら、遅延に基づく自己相関器の出力は、サイクリックシフトに基づく自己相関器の出力とは有意に異なる。差分が検出されると、送信機の数は、サイクリックシフト自己相関器からの出力結果内における、しきい値を超えるピークの数(例えば、2つ、3つ、または4つ)から識別されうる。連続するピーク間におけるテンポラル差分は、信号間におけるサイクリックシフト遅延(例えば、50ns、100nsまたは200ns)を識別する。
【0054】
[0070]2つのパスのマルチパス信号およびCSDモード2の信号に対して上記において適用された同じ分析は、3つのパスのマルチパス信号およびCSDモード3の信号に対して適用される。
【0055】
[0071]
図46〜51は、
図40〜45内において示される同じグラフを示すが、受信される信号は、第3の信号パスからの追加のマルチパスまたは第3の送信機からの追加のCSDの送信される信号のいずれかを有する。
【0056】
[0072]1つの直接パスおよび2つの間接パスを有するマルチパス信号y(t)は、考慮される。
図46は、マルチパス信号y(t)が受信される場合の遅延に基づく自己相関器R(τ)の出力を示す。この例において、マルチパス信号y(t)は、3つの異なるパス(例えば、1つの直接パスおよび2つの間接パス)に沿って到着する。マルチパス信号の結果として生じる遅延に基づく自己相関は、3つのピークを示す。
図47は、同じマルチパス信号y(t)が受信される場合のサイクリックシフトに基づく自己相関器の出力を示す。マルチパス信号の結果として生じるサイクリックシフトに基づく自己相関はまた、遅延に基づく自己相関器の出力から区別可能でない3つのピークを示す。
図48は、マルチパス信号y(t)のための2つの自己相関器間における差分を示す。差分は、しきい値を超えるピークを有さない。
【0057】
[0073]サイクリックシフト信号y(t)は、考慮される。
図49は、CSDモード3を使用するサイクリックシフト信号y(t)が受信される場合の遅延に基づく自己相関器の出力を示す。この例において、3つの送信機は、CSDモード3を使用する同様の信号(第1の信号のサイクリックシフトである2つの信号)を送信する。結果として生じる出力は、2つの相互関係ピークを示す。
図50は、同じサイクリックシフト信号y(t)が受信される場合のサイクリックシフトに基づく自己相関器の出力を示す。結果として生じる出力は、3つの相互関係ピークを示す。
図51は、サイクリックシフト信号y(t)のための2つの自己相関器間における差分を示す。差分は、しきい値を超える2つのピークを有する。
【0058】
[0074]
図52は、受信されるOFDM信号y(t)から現在のCSDモードを決定する方法500を示す。502では、プロセッサは、OFDM信号y(t)を受信する。504では、プロセッサは、N
C個のサンプルに対する遅延に基づく自己相関
【数3】
【0059】
を計算する。506では、プロセッサは、N
C個のサンプルに対するサイクリックシフトに基づく自己相関
【数4】
【0060】
を計算する。ステップ504および506は、いずれかの順番で、または並行に遂行されうる。508では、プロセッサは、差分
【数5】
【0061】
を計算する。510では、プロセッサは、差分をしきい値と比較する。512では、プロセッサは、CSDが有効であり、どのCSDモードが有効なのかを決定する。514では、プロセッサは、位置推定値のために使用される適切なRTT信号を決定する。RTTのために使用する適切な信号は、時間内における最後の信号またはサイクリックシフトを伴わずに第1の送信機から送信される信号である。
【0062】
[0075]
図53および54は、規格化される自己相関を提供するよう時間とともに平均の相互関係をどのように取るのかを示す。
【0063】
[0076]
図53において、遅延に基づく自己相関を規格化する方法600が示される。602では、プロセッサは、最後のN
C個のサンプルにわたって、K個のOFDMシンボルの各々に対して、遅延に基づく自己相関
【数6】
【0064】
を計算する。代替として、第1のN
C個のサンプルは、検査されうる。次に604では、プロセッサは、例えば、
【数7】
【0065】
として、K個のOFDMシンボルにわたって平均の遅延に基づく自己相関を計算する。最後に606では、プロセッサは、例えば、
【数8】
【0066】
として、規格化される遅延に基づく自己相関を計算する。
【0067】
[0077]
図54において、サイクリックシフトに基づく自己相関を規格化する方法610が示される。612では、プロセッサは、最後のN
C個のサンプルにわたって、K個のOFDMシンボルの各々に対して、サイクリックシフトに基づく自己相関
【数9】
【0068】
を計算する。代替として、第1のN
C個のサンプルは、検査されうる。次に614では、プロセッサは、例えば、
【数10】
【0069】
として、K個のOFDMシンボルにわたって平均のサイクリックシフトに基づく自己相関を計算する。最後に616では、プロセッサは、例えば、
【数11】
【0070】
として、規格化される遅延に基づく自己相関を計算する。
【0071】
[0078]
図55〜60は、本発明のいくつかの実施形態にしたがって、チャネルインパルス応答計算を使用することによってCSDモードを決定する別の方法を例示する。CSDモードは、受信されるOFDM信号のチャネルインパルス応答内においてしきい値を超える極大値を検査することによって決定される。
【0072】
[0079]チャネルインパルス応答内においてしきい値を超える極大値またはピークの数は、CSD送信機の数を決定する。CSD送信機のテンポラル間隔は、これらのピーク間における時間差を見出すことによって決定される。いくつかのOFDMシンボル期間後において時間とともに局所ピークおよびそれらの時間間隔の数を表集計することによって、どのCSDモードが現在使用されるかを決定しうる。
【0073】
[0080]
図55は、δtのサイクリックシフトでCSD信号を送信する2つの送信機システムからOFDM信号のチャネルインパルス応答(CIR)の例を示す。高すぎるしきい値は、実際の(非理論的な)チャネルインパルス応答データ内におけるピークを見逃すだろう。低すぎるしきい値は、実際のチャネルインパルス応答データ内における余剰ピークをカウントするだろう。中間のしきい値を有する、時間にわたるいくつかのシンボル(K個のOFDMシンボル)のチャネルインパルス応答は、妥協に帰結し、ほとんどの場合、ピークの正しい数が見出される。
【0074】
[0081]
図56は、ピークの連続するペア間におけるδtのサイクリックシフトでCSD信号を送信する3つの送信機システムからOFDM信号のチャネルインパルス応答の例を示す。
図57は、単一の送信機のみが使用される場合のチャネルインパルス応答の実際のデータを示す。
図58は、3つの送信機のみが使用される場合のチャネルインパルス応答の実際のデータを示す。プロットデータは、測定されるOFDM信号内における2つの強いピークおよび1つの弱いピークを示す。単一のウィンドウのために、ピークのうちの1つは、単一のOFDMシンボル時間のために見逃されうる。いくつかのウィンドウにわたって、しかしながら、ピークの正しい数は、見出されるだろう。典型的なケースにおいて、見出されるピークの正しい数は、ピークが見逃される回数の数を上回るだろう。
【0075】
[0082]
図59は、CSD送信機の数を、K個のOFDMシンボルの時間にわたって、決定する方法700を示す。702では、ループが測定値を受信および処理するために、K個のOFDMシンボルごとにある。各シンボルのために、ループは、より詳細に示される。704では、受信機は、OFDMシンボルの測定値を受信する。706では、プロセッサは、受信されるサンプルに基づいてチャネルインパルス応答(CIR)を計算する。708では、プロセッサは、ある特定のしきい値を超える極大値の数を決定する。710では、プロセッサは、時間とともに見出される極大値の数を表わすカウンタを増分する。ループは、新しいOFDMシンボルで繰り返す。712では、ループが完了すると、プロセッサは、使用される送信機の数を決定するよう最大数のカウンタを選択する。
【0076】
[0083]
図60は、CSD送信機およびそれらCSD送信機間におけるテンポラルサイクリックシフトの数を、K個のOFDMシンボルの時間にわたって、決定する方法800を示す。802では、ループが測定値を受信および処理するようK個のOFDMシンボルごとにある。各シンボルのために、ループは、より詳細に示される。804では、受信機は、OFDMシンボルの測定値を受信する。806では、プロセッサは、受信されるサンプルに基づいてチャネルインパルス応答(CIR)を計算する。808では、プロセッサは、しきい値を超える極大値の数を決定する。810では、プロセッサは、しきい値を超える極大値の各隣接ペア間における時間差(δt)を決定する。812では、プロセッサは、しきい値を超える極大値の数によってインデックス付けされるセットとして1つのプロット(δt
1、δt
2、またはδt
3)から時間差を記録する。ループは、新しいOFDMシンボルで繰り返す。814では、ループが完了すると、プロセッサは、ほとんどのセットで極大値の数を選択し、その後、現在のCSDモードを決定するようそれら時間差の平均を決定する。オプションとして、プロセッサはまた、δtの標準偏差がしきい値を下回るかどうかを決定する。
【0077】
[0084]本明細書において記述される方法は、アプリケーションに依存して様々な手段により実装されうる。例えば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装されうる。ハードウェア実装のために、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、制御器、マイクロ制御器、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書において記述される機能を遂行するよう設計される他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせ内において実装されうる。
【0078】
[0085]ファームウェアおよび/またはソフトウェア実装のために、方法は、本明細書において記述される機能を遂行するモジュール(例えば、プロシージャ、機能、等)を用いて実装されうる。命令を有形に具現化する任意の機械可読媒体は、本明細書において記述される方法を実装するために使用されうる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリ内において記憶され、プロセッサユニットによって実行されうる。メモリは、プロセッサユニット内部またはプロセッサユニット外部において実装されうる。本明細書で使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリを指し、任意の特定のタイプのメモリまたはメモリの数、あるいはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されるべきではない。
【0079】
[0086]ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上において1つまたは複数の命令あるいはコードとして記憶されうる。例は、データ構造を用いて符号化されるコンピュータ可読媒体およびコンピュータプログラムを用いて符号化されるコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、または他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するよう使用されることができ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を備えることができる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書において使用される場合、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光学ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生するが、ディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせはまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0080】
[0087]コンピュータ可読媒体上における記憶装置に加えて、命令および/またはデータは、通信装置内において含まれる送信媒体上における信号として提供されうる。例えば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有するトランシーバを含みうる。命令およびデータは、1つまたは複数のプロセッサに、特許請求の範囲内において概説される機能を実装させるよう構成される。すなわち、通信装置は、開示される機能を遂行するための情報を示す信号を有する送信媒体を含む。第1の時間では、通信装置内において含まれる送信媒体は、開示される機能を遂行するよう情報の第1の部分を含みうるが、一方で第2の時間において、通信装置内において含まれる送信媒体は、開示される機能を遂行するための情報の第2の部分を含みうる。
【0081】
[0088]開示される態様の先の記述は、いかなる当業者であっても本開示を製造または使用できるよう提供される。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書において定義される包括的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく他の態様に適用されうる。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
自己相関を使用してサイクリックシフトダイバーシティ(CSD)を見出すための方法であって、
直交周波数分割多重(OFDM)信号を受信することと、
遅延に基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号の遅延に基づく自己相関を計算することと、
サイクリックシフトに基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号のサイクリックシフトに基づく自己相関を計算することと、
比較を形成するために前記遅延に基づく自己相関結果を前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果と比較することと、
前記比較に基づいてCSDモードを決定することと
を備える、方法。
[C2]
前記遅延に基づく自己相関と前記サイクリックシフトに基づく自己相関は、Nc個のサンプルの自己相関を備える、
[C1]に記載の方法。
[C3]
前記遅延に基づく自己相関は、
【数12】
として定義される、
【数13】
を備え、
Ngは、ガードバンドのサンプルの数であり、
Nsは、1つのOFDMシンボルのサンプルの数であり、
Ncは、前記遅延に基づく自己相関のサンプルの数であり、
kは、OFDMシンボルのインデックスである、
[C1]に記載の方法。
[C4]
前記サイクリックシフトに基づく自己相関は、
【数14】
として定義される、
【数15】
を備え、
Ngは、ガードバンドのサンプルの数であり、
Nsは、1つのOFDMシンボルのサンプルの数であり、
Ncは、前記遅延に基づく自己相関のサンプルの数であり、
kは、OFDMシンボルのインデックスであり
yk()は、前記OFDM信号におけるk番目のOFDMシンボルの入力サンプルを表す、
[C1]に記載の方法。
[C5]
前記遅延に基づく自己相関と前記サイクリックシフトに基づく自己相関の両方は、前記OFDM信号の立ち上がり区間(leading edge)から取られたNc個のサンプルの自己相関を備える、
[C1]に記載の方法。
[C6]
前記遅延に基づく自己相関および前記サイクリックシフトに基づく自己相関は、前記OFDM信号の立ち下り区間(trailing edge)から取られたNc個のサンプルの自己相関を備える、
[C1]に記載の方法。
[C7]
前記比較を形成するために前記遅延に基づく自己相関結果を前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果と比較することは、
前記遅延に基づく自己相関結果と前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果との間の差を計算することと、
前記差をしきい値と比較することと
を備える、[C1]に記載の方法。
[C8]
前記比較に基づいて前記CSDモードを決定することは、前記OFDM信号における送信機の数を決定することを備える、
[C1]に記載の方法。
[C9]
前記比較に基づいて前記CSDモードを決定することは、前記OFDM信号におけるテンポラル差分を決定することを備える、
[C1]に記載の方法。
[C10]
前記比較に基づいて前記CSDモードを決定することは、
前記OFDM信号における送信機の数を決定することと、
前記OFDM信号におけるテンポラル差分を決定することを備える、
[C1]に記載の方法。
[C11]
前記CSDモードに基づいてラウンドトリップタイム(RTT)信号を選択することをさらに備える、
[C1]に記載の方法。
[C12]
前記選択されたRTT信号に基づいて位置を推定することをさらに備える、
[C11]に記載の方法。
[C13]
前記OFDM信号を受信することは、k個のOFDMシンボルを受信することを備え、
前記遅延に基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号の前記遅延に基づく自己相関を計算することは、
前記k個のODFM信号のk個の遅延に基づく自己相関を計算することと、
前記遅延に基づく自己相関結果を形成するために前記遅延に基づく平均を規格化することと、
前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号の前記サイクリックシフトに基づく自己相関を計算することと、
前記k個のODFM信号のk個のサイクリックシフトに基づく自己相関のサイクリックシフトに基づく平均を計算することと、
前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果を計算するために前記サイクリックシフトに基づく平均を規格化することと
を備える、[C1]に記載の方法。
[C14]
自己相関を使用してサイクリックシフトダイバーシティ(CSD)を見出すためのモバイルデバイスであって、
トランシーバと、ここにおいて、前記トランシーバは、直交周波数分割多重(OFDM)信号を受信するためのものである、
前記トランシーバに結合されたプロセッサと
を備え、前記プロセッサは、
遅延に基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号の遅延に基づく自己相関を計算することと、
遅延に基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号の遅延に基づく自己相関を計算することと、
比較を形成するために前記遅延に基づく自己相関結果を前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果と比較することと、
前記比較に基づいてCSDモードを決定することと
を行うためのものである、モバイルデバイス。
[C15]
自己相関を使用してサイクリックシフトダイバーシティ(CSD)を見出すためのモバイルデバイスであって、
直交周波数分割多重(OFDM)信号を受信するための手段と、
遅延に基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号の遅延に基づく自己相関を計算するための手段と、
サイクリックシフトに基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号のサイクリックシフトに基づく自己相関を計算するための手段と、
比較を形成するために前記遅延に基づく自己相関結果を前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果と比較するための手段と
前記比較に基づいてCSDモードを決定するための手段と
を備える、モバイルデバイス。
[C16]
その上に、記憶されたプログラムコードを含む不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、
直交周波数分割多重(OFDM)信号を受信することと、
サイクリックシフトに基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号のサイクリックシフトに基づく自己相関を計算することと、
サイクリックシフトに基づく自己相関結果を形成するために前記ODFM信号のサイクリックシフトに基づく自己相関を計算することと、
比較を形成するために前記遅延に基づく自己相関結果を前記サイクリックシフトに基づく自己相関結果と比較することと、
前記比較に基づいてCSDモードを決定することと
を行うためのプログラムコードを備える、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。