特許第5981246号(P5981246)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5981246
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】超音波診断装置及びセンサ選定装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20160818BHJP
【FI】
   A61B8/14
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-147412(P2012-147412)
(22)【出願日】2012年6月29日
(65)【公開番号】特開2014-8256(P2014-8256A)
(43)【公開日】2014年1月20日
【審査請求日】2015年4月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100159651
【弁理士】
【氏名又は名称】高倉 成男
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】米山 直樹
【審査官】 樋熊 政一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−253031(JP,A)
【文献】 特開2006−340745(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00−8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定空間内における位置及び向きを表す物理量を検出するセンサがそれぞれ装着された複数の超音波プローブの間で、超音波送受信に使用する超音波プローブを切り替えるプローブ切替部と、
前記プローブ切替部により超音波送受信に使用する超音波プローブが切り替えられたとき、前記各センサの検出結果から特定される位置及び向きの少なくとも一方の変化に基づいて、当該切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサを前記各センサの中から選定するセンサ選定部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記各センサは、前記物理量として磁場発生源が発生する磁場を検出し、
前記センサ選定部は、前記各センサのうちその検出結果から特定される位置及び向きの少なくとも一方の変化が予め定められた閾値を超えるセンサを、前記プローブ切替部による切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサとして選定し、前記位置及び向きの少なくとも一方の変化が前記閾値を超えるセンサが複数存在する場合、これらセンサの検出結果から導出される磁場の乱れを表す指標が最も良好なセンサを、当該切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサとして選定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記プローブ切替部による切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブを用いて得られる超音波画像に含まれる画素の輝度に関するヒストグラムを生成するヒストグラム生成部をさらに備え、
前記センサ選定部は、前記ヒストグラム生成部が生成するヒストグラムに所定の変化が生じた際に、検出結果から特定される位置及び向きの少なくとも一方が変化したセンサを、前記プローブ切替部による切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサとして選定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記ヒストグラム生成部は、前記プローブ切替部による切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブによる超音波送信のフォーカス点近傍に設定された領域、前記超音波画像の中心部近傍に設定された領域、或いは操作者により指定された任意領域のいずれかに含まれる画素の輝度に関するヒストグラムを生成することを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記センサ選定部がセンサを選定できない場合にエラーを報知する報知部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
所定空間内における位置及び向きを表す物理量を検出するセンサがそれぞれ装着された複数の超音波プローブの間で超音波送受信に使用する超音波プローブが切り替えられたとき、前記各センサの検出結果から特定される位置及び向きの少なくとも一方の変化に基づいて、当該切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサを前記各センサの中から選定するセンサ選定部を備えることを特徴とするセンサ選定装置。
【請求項7】
前記各センサは、前記物理量として磁場発生源が発生する磁場を検出し、
前記センサ選定部は、前記各センサのうちその検出結果から特定される位置及び向きの少なくとも一方の変化が予め定められた閾値を超えるセンサを、前記切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサとして選定し、前記位置及び向きの少なくとも一方の変化が前記閾値を超えるセンサが複数存在する場合、これらセンサの検出結果から導出される磁場の乱れを表す指標が最も良好なセンサを、前記切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサとして選定することを特徴とする請求項6に記載のセンサ選定装置。
【請求項8】
前記切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブを用いて得られる超音波画像に含まれる画素の輝度に関するヒストグラムを生成するヒストグラム生成部をさらに備え、
前記センサ選定部は、前記ヒストグラム生成部が生成するヒストグラムに所定の変化が生じた際に、検出結果から特定される位置及び向きの少なくとも一方が変化したセンサを、前記切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサとして選定することを特徴とする請求項6に記載のセンサ選定装置。
【請求項9】
前記ヒストグラム生成部は、前記切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブによる超音波送信のフォーカス点近傍に設定された領域、前記超音波画像の中心部近傍に設定された領域、或いは操作者により指定された任意領域のいずれかに含まれる画素の輝度に関するヒストグラムを生成することを特徴とする請求項8に記載のセンサ選定装置。
【請求項10】
前記センサ選定部がセンサを選定できない場合にエラーを報知する報知部をさらに備えることを特徴とする請求項6乃至9のうちいずれか1に記載のセンサ選定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、超音波により被検体の体内を画像化する超音波診断装置及びセンサ選定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、生体内情報の超音波画像を取得し表示する装置であり、X線診断装置やX線CT(Computer Tomography)装置などの他の画像診断装置に比べ、安価で被曝が無く、被検体の体内をリアルタイムで観測するための有用な装置として利用されている。
【0003】
超音波診断装置は、癌検診の確定診断のための生検や、RFA(Radiofrequency Ablation)治療のための穿刺のガイドなど、超音波診断のリアルタイム性を活かした用途への需要が高い。特に近年では、超音波プローブに位置及び向きを検出するためのセンサを装着し、病巣部分を含むCT画像或いはMRI(Magnetic Resonance Imaging)画像を参照画像として超音波画像とともに表示し、上記センサによって検出される位置及び向きに基づいて参照画像を超音波画像と連動するように切り替えることにより、超音波プローブを病巣の位置にナビゲートする技術も開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−151131号公報
【特許文献2】米国特許第6775404号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
超音波診断装置を用いた診療に際しては、使用する超音波プローブを切り替えつつ作業を進めることがある。例えば被検体の体内を観察する際には汎用の超音波プローブを使用し、穿刺作業を行う際には穿刺専用の超音波プローブを使用している。
【0006】
上述のセンサが1つのみ用意されている場合、超音波プローブの切り替えに際し、当該センサを切り替え元のプローブから切り替え先のプローブに付け替えなければならず、作業に手間を取られる。一方で、超音波プローブごとに上述のセンサを用意する場合には、センサと超音波プローブとの対応関係の誤認を生じる虞があり、誤診に繋がる危険性が有る。
【0007】
このように、超音波プローブに位置及び向きを検出するためのセンサを装着して実施する診断や治療等においては、種々の問題が存在する。
【0008】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、位置及び向きを検出するためのセンサを超音波プローブに装着して実施する診断や治療等における利便性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態に係る超音波診断装置は、プローブ切替部と、センサ選定部とを備える。上記プローブ切替部は、所定空間内における位置及び向きを表す物理量を検出するセンサがそれぞれ装着された複数の超音波プローブの間で、超音波送受信に使用する超音波プローブを切り替える。上記センサ選定部は、上記プローブ切替部により超音波送受信に使用する超音波プローブが切り替えられたとき、上記各センサの検出結果から特定される位置及び向きの少なくとも一方の変化に基づいて、当該切り替えにより超音波送受信に使用することとなった超音波プローブに装着されたセンサを上記各センサの中から選定する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態における超音波診断装置(センサ選定装置)の要部構成を示すブロック図。
図2】同実施形態における位置情報取得装置の要部構成を示すブロック図。
図3】同実施形態における磁気センサの超音波プローブへの装着態様の一例を示す図。
図4】同実施形態におけるナビゲーション画面の一例を示す図。
図5】同実施形態における超音波診断装置の動作の流れを示すフローチャート。
図6図5のフローチャートに含まれるセンサ選定処理の流れを示すフローチャート。
図7】同実施形態においてヒストグラムが配置されたナビゲーション画面の一例を示す図。
図8】同実施形態においてヒストグラムが配置されたナビゲーション画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[超音波診断装置]
図1は、本実施形態に係る超音波診断装置1(センサ選定装置)の要部構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る超音波診断装置1は、複数の超音波プローブ2、装置本体3、モニタ4、入力装置5、及び位置情報取得装置6等を備える。特に本実施形態においては、超音波診断装置1が4つの超音波プローブ2a,2b,2c,2dを備えるものとする。但し、超音波診断装置1が備える超音波プローブの数は、4つ未満或いは5つ以上であってもよい。以下の説明において、各超音波プローブ2a,2b,2c,2dを特に区別しない場合には、単に超音波プローブ2と称す。
【0012】
超音波プローブ2は、複数の圧電振動子、各圧電振動子に設けられる整合層、及び各圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を備える。各圧電振動子は、装置本体3から供給される駆動信号に基づき超音波を発生し、さらに、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。超音波プローブ2は、セクタ型、リニア型又はコンベックス型など如何なる種類のプローブであってもよい。
【0013】
超音波プローブ2から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ2が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
【0014】
入力装置5は、オペレータからの各種指示、関心領域(ROI)の設定指示、及び種々の画質条件設定に係る指示等を装置本体3に取り込むためのマウス、トラックボール、キーボード、及びタッチパネル等を含む。
【0015】
モニタ4は、超音波診断装置1のオペレータが入力装置5を用いて各種指示を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体3において生成された超音波画像を表示したりする。
【0016】
位置情報取得装置6は、所定空間内における超音波プローブ2の位置及び向きに関する情報を取得する。位置情報取得装置6の詳細な構成については、図2の説明にて後述する。
【0017】
装置本体3は、プローブコネクタ10、送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13、画像生成部14、画像メモリ15、内部記憶部16、インターフェース部17、及び制御部18等を備える。
【0018】
プローブコネクタ10は、超音波プローブ2aから延出するプローブケーブル20a、超音波プローブ2bから延出するプローブケーブル20b、超音波プローブ2cから延出するプローブケーブル20c、及び、超音波プローブ2dから延出するプローブケーブル20dをそれぞれ接続する。以下の説明において、各プローブケーブル20a,20b,20c,20dを特に区別しない場合には、単にプローブケーブル20と称す。プローブケーブル20は、装置本体3と超音波プローブ2との間における電力供給及び情報伝達を担う。
【0019】
送受信部11は、送信系の回路として、トリガ発生回路、遅延回路及びパルサ回路等を備える。パルサ回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。遅延回路は、超音波プローブ2が発生する超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルサ回路が発生する各レートパルスに対し与える。トリガ発生回路は、レートパルスに基づくタイミングで超音波プローブ2に駆動信号(駆動パルス)を供給する。すなわち、遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
【0020】
また、送受信部11は、受信系の回路として、アンプ回路、A/D変換器、及び加算器等を備える。アンプ回路は、超音波プローブ2が受信した反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行う。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理された反射波信号の加算処理を行って反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
【0021】
Bモード処理部12は、送受信部11から反射波データを受信し、受信した反射波データに対して対数増幅や包絡線検波処理等を施して、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
ドプラ処理部13は、送受信部11から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流、組織、或いは造影剤エコー成分等を抽出し、平均速度、分散、及びパワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
【0022】
画像生成部14は、Bモード処理部12が生成したBモードデータや、ドプラ処理部13が生成したドプラデータから、超音波画像データを生成する。具体的には、画像生成部14は、超音波スキャンの走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)することにより、Bモードデータやドプラデータから表示用の超音波画像データ(Bモード画像データやドプラ画像データ)を生成する。
【0023】
画像メモリ15は、画像生成部14によって生成された超音波画像データを記憶する。また、画像メモリ15は、送受信部11を経た直後の出力信号(RF:Radio Frequency)や画像の輝度信号、種々の生データ、及びネットワークを介して取得した画像データ等を必要に応じて記憶する。画像メモリ15が記憶する画像データのデータ形式は、モニタ4に表示されるビデオフォーマット変換後のデータ形式であっても、Bモード処理部12及びドプラ処理部13によって生成された生データである座標変換前のデータ形式であってもよい。
【0024】
内部記憶部16は、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や診断プロトコル等の各種データ、データベース160、ボリュームデータ161等を記憶する。さらに、内部記憶部16は、必要に応じて、画像メモリ15が記憶する画像データの保管等にも使用される。データベース160の用途については、図5図6の説明にて後述する。ボリュームデータ161は、X線CT装置やMRI装置等の他のモダリティによって生成された被検体Pの所定部位に関するものである。
【0025】
インターフェース部17は、入力装置5、位置情報取得装置6、及びネットワーク等と装置本体3との間での各種情報の送受信を制御する。
【0026】
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、超音波診断装置1を統括的に制御する。具体的には、制御部18は、入力装置5を介してオペレータが入力した各種設定要求や、内部記憶部16或いは上記ROM等から読み込んだ各種制御プログラム及び各種設定情報に基づき、送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13および画像生成部14の動作を制御したり、画像メモリ15が記憶する超音波画像データ等をモニタ4に表示させたりする。
【0027】
特に本実施形態において、制御部18は、上記ROM等に記憶された制御プログラムを実行することにより、主処理部100、表示処理部101、プローブ切替部102、位置記録部103、ヒストグラム生成部104、センサ選定部105、及び報知部106としての機能を実現する。これら各部の詳細については、以降の説明にて明らかにする。
【0028】
[位置情報取得装置]
続いて、位置情報取得装置6の詳細について述べる。
図2は、位置情報取得装置6の要部構成を示すブロック図である。位置情報取得装置6は、トランスミッター7(磁場発生源)、複数の磁気センサ8、及び装置本体9等を備える。特に本実施形態においては、位置情報取得装置6が4つの磁気センサ8a,8b,8c,8dを備えるものとする。但し、位置情報取得装置6が備える磁気センサ8の数は、4つ未満或いは5つ以上であってもよい。以下の説明において、各磁気センサ8a,8b,8c,8dを特に区別しない場合には、単に磁気センサ8と称する。
【0029】
トランスミッター7は、自機を中心として外側に向かって磁場を形成する。
【0030】
磁気センサ8は、トランスミッター7によって形成された3次元の磁場の強さ及び方向を検出し、検出結果に応じた信号を生成して、装置本体9に出力する。
【0031】
位置情報取得装置6の装置本体9は、コネクタ90、インターフェース部91、及び制御部92等を備える。
【0032】
コネクタ90は、トランスミッター7から延出するトランスミッターケーブル70、磁気センサ8aから延出するセンサケーブル80a、磁気センサ8bから延出するセンサケーブル80b、磁気センサ8cから延出するセンサケーブル80c、及び、磁気センサ8dから延出するセンサケーブル80dを接続する。以下の説明において、各センサケーブル80a,80b,80c,80dを特に区別しない場合には、単にセンサケーブル80と称す。トランスミッターケーブル70は、装置本体9とトランスミッター7との間の情報伝達を担う。センサケーブル80は、装置本体9と磁気センサ8との間における情報伝達を担う。
【0033】
インターフェース部91は、超音波診断装置1の装置本体3と位置情報取得装置6の装置本体9との間で各種情報の送受信を制御する。
【0034】
制御部92は、CPUやROM、RAM等を備え、位置情報取得装置6を統括的に制御する。
【0035】
磁気センサ8は、超音波プローブ2に着脱される。磁気センサ8を超音波プローブ2に装着する態様の一例を、図3に示す。この例においては、磁気センサ8が超音波プローブ2に接続されたプローブケーブル20の付け根部分に任意の形体の着脱機構を介して装着されている。但し、磁気センサ8が超音波プローブ2に対して装着される位置は、他の位置であってもよい。
【0036】
制御部92は、磁気センサ8から受信した信号に基づいて、例えばトランスミッター7を原点とするX軸,Y軸,Z軸にて定義される3次元座標空間(X,Y,Z)における磁気センサ8の位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)を算出する。ここに、θxはX軸を中心とした磁気センサ8の回転角度であり、θyはY軸を中心とした磁気センサ8の回転角度であり、θzはZ軸を中心とした磁気センサ8の回転角度である。
【0037】
また、制御部92は、磁気センサ8の位置における磁場の乱れの強さ(磁場の単位時間当りの変化頻度)を表すQI(Quality Index)値を算出する。制御部92は、このQI値を、例えば単位時間当りにおける位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の変化回数や変化量を予め定めた計算式に代入することで算出する。本実施形態において、この計算式は、磁場の乱れが大きいほどQI値が大きく、磁場の乱れが小さいほどQI値が小さくなり、さらには位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の低周波な変化(人の手による磁気センサ8の移動時等)よりも高周波な変化(周辺に存在する金属による磁場の乱れ等)がQI値に良く反映されるように定義されているものとする。
【0038】
制御部92は、算出した位置(x,y,z)、向き(θx,θy,θz)、及びQI値を、インターフェース部91を介して超音波診断装置1の装置本体3に出力する。
【0039】
[ナビゲーション機能]
以上のような構成の超音波診断装置1を用いて実施される診断・治療の一態様について説明する。
【0040】
超音波診断装置1は、超音波プローブ2を用いた超音波の送受信により得られる超音波画像(Bモード画像)と、他のモダリティにより得られたボリュームデータ161から生成される2次元画像(以下、参照画像と称す)とを同一の画面内に表示し、超音波プローブ2の操作による超音波画像の変化に連動して参照画像を切り替えることにより、ボリュームデータ161を用いた診断にて発見された腫瘍等のターゲットに超音波プローブ2の位置及び向きを案内するナビゲーション機能を備える。
【0041】
ナビゲーション機能に係る主な処理は、主処理部100が実行する。さらに、表示処理部101、プローブ切替部102、位置記録部103、ヒストグラム生成部104、センサ選定部105、及び報知部106が補助的な処理を実行する。
【0042】
ナビゲーション機能を利用する際には、磁気センサ8を超音波の送受信に使用する超音波プローブ2(以下、使用対象の超音波プローブ2と称す)に装着するとともに、正確な位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の検出を担保すべく当該超音波プローブ2の使用範囲の近くにトランスミッター7を配置する。さらに、ナビゲーションの準備作業として、腫瘍等のターゲットの設定、ボリュームデータ161と超音波プローブ2の軸(角度)を合わせる軸合わせ、軸合わせ後の座標の中の1点同士を合わせる目印合わせを行う。なお、本実施形態においては、この準備作業を行う際に、使用対象の超音波プローブ2と、当該超音波プローブ2に装着された磁気センサ8の組み合わせが既知であるとする。
【0043】
ターゲットの設定において、オペレータは、ボリュームデータ161に含まれる腫瘍等の中心位置及び範囲を入力装置5の操作によって指定する。この操作がなされると、主処理部100は、当該指定された中心位置及び範囲の座標をターゲットに設定するための処理を行う。
【0044】
軸合わせにおいて、オペレータは、使用対象の超音波プローブ2を被検体Pの体軸と垂直(Axial面方向)に置き、入力装置5の操作によって軸合わせの実施を指示する。この指示に応じて、主処理部100は、当該超音波プローブ2に装着された磁気センサ8の3軸X,Y,Zと、ボリュームデータ161の3軸とを合わせるための処理を行う。
【0045】
目印合わせにおいて、オペレータは、使用対象の超音波プローブ2に超音波を送受信させることによって得られる超音波画像及びボリュームデータ161から生成される参照画像の双方に描出された特徴的部分を入力装置5の操作によって指定する。この指示に応じて、主処理部100は、ボリュームデータ161と磁気センサ8の座標とを関連付けるための処理を行う。
【0046】
以上のような準備処理を経れば、超音波プローブ2による超音波画像と同一の断面に係る参照画像をボリュームデータ161から生成し、使用対象の超音波プローブ2をターゲットへとナビゲートすることが可能となる。
【0047】
準備処理が完了した後、表示処理部101が、例えば図4に示すようにリアルタイムの超音波画像201と、ボリュームデータ161から生成された参照画像202とを含むナビゲーション画面200をモニタ4に表示させる。
【0048】
表示処理部101は、画像生成部14によって使用対象の超音波プローブ2に係る超音波画像データが生成され、当該超音波画像データが画像メモリ15に記憶される度に、超音波画像201を当該超音波画像データに基づく画像で置き換える。これにより、被検体Pの体内を描出する超音波画像201がライブ表示される。また、表示処理部101は、使用対象の超音波プローブ2に装着された磁気センサ8の位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)に基づいてボリュームデータ161から超音波画像201に対応する断面の2次元画像データを生成し、参照画像202をこの2次元画像データに基づく画像で置き換える。これにより、超音波画像201と参照画像202とが連動する。さらに、表示処理部101は、超音波画像201及び参照画像202に設定したターゲットが描出された際には、両画像201,202上にマーカを付すなどして当該ターゲットを強調する。
【0049】
[超音波プローブの切り替え及び磁気センサの選定]
上記のようなナビゲーション機能を用いた診断や治療を行う最中に、使用対象の超音波プローブ2を超音波プローブ2a〜2dの間で切り替える必要が生じる場合がある。例えば、RFA療法の実施に際しては、上述の準備作業を浅部から深部までを良好な解像度及びコントラストで描出した画像を得られる大口径のコンベックス型プローブにて行い、その後の穿刺を小口径のコンベックス型プローブにて行うことが一般的である。
【0050】
使用対象の超音波プローブ2を切り替えるにあたり、オペレータは入力装置5を操作して、切り替え後に使用するプローブを超音波プローブ2a〜2dの中から指定する。この指定は、例えばプローブコネクタ10の各接続端子に対応するボタンを入力装置5に設け、これらのボタンを操作することによって行えるようにすればよい。
【0051】
切り替え後に使用する超音波プローブ2が指定されると、プローブ切替部102は、駆動パルス及び反射波信号の入出力先となる超音波プローブ2を、当該指定された超音波プローブ2に設定するように送受信部11に指示する。この指示を受けた後、送受信部11は、当該指定された超音波プローブ2に駆動パルスを順次供給して超音波を発生させるとともに、当該超音波プローブ2からの反射波信号を順次受信して反射波データを生成していく。この反射波データに基づく超音波画像データがBモード処理部12及び画像生成部14を経て生成され、画像メモリ15に記憶されていく。したがって、ナビゲーション画面200に表示される超音波画像201も、当該切り替え後の超音波プローブ2を用いて得られた画像となる。
【0052】
使用対象の超音波プローブ2が切り替えられた際には、切り替え後の超音波プローブ2に装着された磁気センサ8を超音波診断装置1が認識する必要がある。本実施形態においては、使用対象の超音波プローブ2の切り替え時に、図5図6のフローチャートに示す処理を制御部18、特に位置記録部103、ヒストグラム生成部104、センサ選定部105、及び報知部106が実行することにより、この認識に係る手順を自動化する。
【0053】
以下、これらのフローチャートについて説明する。なお、前提として、位置情報取得装置6が各磁気センサ8a〜8dすべての位置(x,y,z)、向き(θx,θy,θz)、及びQI値を周期的に算出し、超音波診断装置1の装置本体3に送信しているものとする。
【0054】
図5のフローチャートにおいて、先ず位置記録部103が、インターフェース部17によって位置情報取得装置6から受信される各磁気センサ8a〜8dの位置(x,y,z)、向き(θx,θy,θz)、及びQI値をデータベース160に書き込む(ステップS1)。
【0055】
続いて、ヒストグラム生成部104が、現在表示されている超音波画像201中に定義された所定領域に含まれる画素のヒストグラムデータを生成する(ステップS2)。このヒストグラムデータは、輝度ごとの画素数の分布を表すデータである。上記所定領域は、例えば超音波送信のフォーカス点近傍や表示画像の中心部近傍に予め定義された領域、或いはオペレータによって任意に設定されるROI等の領域である。
【0056】
ステップS2にて生成されるヒストグラムデータに基づくヒストグラムを、ナビゲーション画面200に表示させてもよい。図7図8に、ヒストグラムデータに基づくヒストグラム203を表示したナビゲーション画面200の一例を示す。図7図8中の矩形破線204は、上記所定領域を示す。ヒストグラム203の横軸は輝度であり、縦軸は画素数である。図7に示したナビゲーション画面200は、使用対象の超音波プローブ2を被検体Pの体表面に近づけていない状態で表示される画面の一例である。この場合、視野内からの反射波がほとんど得られないため、超音波画像201は全体的に最低輝度の画像となる。したがって、ヒストグラム203には画素数の分布がほとんど見られない。一方、図8に示したナビゲーション画面200は、使用対象の超音波プローブ2を被検体Pの対表面に接触させた状態で表示される画面の一例である。この場合、視野内から良好な反射波が得られるため、超音波画像201は全体的に高輝度の画像となる。したがってヒストグラム203にも明確な画素数の分布が現れる。
【0057】
ステップS2の後、ヒストグラム生成部104は、今回のステップS2にて生成したヒストグラムデータと、前回のステップS2にて生成したヒストグラムデータとに基づき、被検体Pの体表面に接触していない状態にあった使用対象の超音波プローブ2が被検体Pの体表面に接触するまで動かされたか否かを判定する(ステップS3)。なお、図5のフローチャートに示す処理を開始した当初においては、前回のヒストグラムデータが存在しない。この場合、ヒストグラム生成部104は、使用対象の超音波プローブ2が被検体Pの体表面に接触するまで動かされていないと判定し(ステップS3のNo)、ステップS1,S2が再度実行される。
【0058】
ステップS3における判定には、例えばヒストグラムデータから求まる平均輝度値を用いることができる。すなわち、ヒストグラム生成部104は、今回生成したヒストグラムデータの平均輝度値B1と前回生成したヒストグラムデータの平均輝度値B2を算出し、これらの差分ΔB(=B1−B2)と予め定められた閾値Bsとを比較する。閾値Bsは、被検体Pの体表面に接触していない状態にあった使用対象の超音波プローブ2が被検体Pの体表面に接触或いは近接したと判定できる場合とそうでない場合とを隔てるものであり、具体的な値は実験的、経験的、或いは理論的に定めればよい。上記比較の結果、ΔB≦Bsが成立するならば、ヒストグラム生成部104は、使用対象の超音波プローブ2が被検体Pの体表面に接触するまで動かされていないと判定する(ステップS3のNo)。この場合、ステップS1,S2が再度実行される。
【0059】
一方、ΔB>Bsが成立するならば、ヒストグラム生成部104は、使用対象の超音波プローブ2が被検体Pの体表面に接触するまで動かされたと判定する(ステップS3のYes)。この場合、センサ選定部105がセンサ選定処理を実行する(ステップS4)。
【0060】
センサ選定処理において、センサ選定部105は、図6のフローチャートに沿って動作する。すなわち、先ずセンサ選定部105は、使用対象の超音波プローブ2が被検体Pの体表面に接触した際に、位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の少なくとも一方が変化した磁気センサ8を特定する(ステップS41)。具体的には、センサ選定部105は、データベース160を参照し、直前のステップS2におけるヒストグラムデータの生成元である超音波画像データを得るための超音波送受信時付近において、位置(x,y,z)が予め定められた距離Ds以上変化したか、或いは角度θx,θy,θzの少なくとも1つが予め定められた角度θs以上変化した磁気センサ8を特定する。距離Ds及び角度θsは、磁気センサ8が使用対象の超音波プローブ2とともに移動したと判定できる場合とそうでない場合とを隔てる閾値であり、具体的な値は実験的、経験的、或いは理論的に定めればよい。
【0061】
続いて、センサ選定部105は、ステップS41において磁気センサ8を1つでも特定できたか否かを判定する(ステップS42)。1つでも特定できたならば(ステップS42のYes)、センサ選定部105は、特定できた磁気センサ8が1つのみであるか否かを判定する(ステップS43)。特定できた磁気センサ8が1つのみである場合(ステップS43のYes)、センサ選定部105は、当該磁気センサ8を使用対象の超音波プローブ2に装着された磁気センサとして選定する(ステップS44)。
【0062】
一方、ステップS41において特定できた磁気センサ8が複数存在する場合(ステップS43のNo)、センサ選定部105は、これら磁気センサ8の中から1つを選定する(ステップS45)。具体的には、センサ選定部105は、データベース160を参照し、直前のステップS2におけるヒストグラムデータの生成元である超音波画像データを得るための超音波送受信時付近においてQI値が最も低い(最も良好な)磁気センサ8を、使用対象の超音波プローブ2に装着された磁気センサとして選定する。QI値は、特定の1時点の値を用いてもよいし、所定時間内の値の平均値を用いてもよい。
【0063】
ステップS44或いはステップS45を以って、センサ選定処理が終了する。また、ステップS41において磁気センサ8を1つも特定できなかった場合には(ステップS42のNo)、磁気センサ8を選定することなくセンサ選定処理が終了する。
【0064】
センサ選定処理の後、図5のフローチャートに示すように、主処理部100が、使用対象の超音波プローブ2に装着された磁気センサ8がセンサ選定処理において選定されたか否かを判定する(ステップS5)。ステップS44或いはステップS45を経てセンサ選定処理が終了している場合、主処理部100は磁気センサ8が選定されたと判定し(ステップS5のYes)、当該選定された磁気センサ8を以降のナビゲーション用に設定する(ステップS6)。ステップS6を以って図5のフローチャートに示す処理が終了となる。これ以降、表示処理部101は、ステップS6にて設定された磁気センサ8の位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)に基づいてボリュームデータ161から超音波画像201に対応する断面の2次元画像データを生成し、参照画像202をこの2次元画像データに基づく画像で置き換えていく。
【0065】
なお、センサ選定処理において磁気センサ8が選定さていない場合には(ステップS5のNo)、報知部106がエラーを報知する(ステップS7)。この報知は、例えば磁気センサ8が使用対象の超音波プローブ2に正しく装着されていない旨のメッセージをモニタ4に表示することなどにより行えばよい。この報知の後、処理はステップS1に戻る。このとき、オペレータが使用対象の超音波プローブ2を被検体Pの体表面から離していずれかの磁気センサ8を装着し、当該超音波プローブ2を被検体Pの体表面に再度接触させれば、センサ選定処理にて当該磁気センサ8が選定され、選定された磁気センサ8がナビゲーション用に設定されて、図5のフローチャートに示す処理が終了する。
【0066】
以上説明したように、本実施形態に係る超音波診断装置1は、使用対象の超音波プローブ2が超音波プローブ2a〜2dの間で切り替えられたとき、各磁気センサ8a〜8dの出力から特定される位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の少なくとも一方の変化に基づいて、当該切り替えにより新たに使用対象となった超音波プローブ2に装着された磁気センサを各磁気センサ8a〜8dの中から選定する。このような構成であれば、使用対象の超音波プローブ2を切り替えた際に、オペレータが当該超音波プローブ2に装着された磁気センサ8を指定する必要がない。さらに、オペレータが磁気センサ8を指定する場合においては、オペレータが超音波プローブ2と磁気センサ8の対応関係を間違えて誤診に繋がる危険性が有るが、本実施形態の構成においてはそのような事態も生じない。
【0067】
具体的には、超音波診断装置1は、各磁気センサ8a〜8dのうちその出力から特定される位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の少なくとも一方の変化が予め定められた閾値を超えるセンサを使用対象の超音波プローブ2に装着されたセンサとして選定し、該当するセンサが複数存在するならばそれらセンサの出力から算出されるQI値が最も小さいセンサを使用対象の超音波プローブ2に装着されたセンサとして選定する。通常、使用対象の超音波プローブ2を被検体Pの体表面に接触させた状態において、当該超音波プローブ2に装着された磁気センサ8の磁場検出感度が良好になるように、トランスミッター7や周辺機器が配置される。そのため、使用対象の超音波プローブ2が被検体Pの体表面に接触した状態において、当該超音波プローブ2に装着された磁気センサ8に係るQI値は良好な値(低い値)を示すと想定される。したがって、本実施形態のようにQI値を考慮することにより、使用対象の超音波プローブ2に装着された磁気センサ8を正確に選定できるようになる。
【0068】
また、超音波診断装置1は、超音波画像201中の所定領域に含まれる画素の輝度に関するヒストグラムに所定の変化(閾値Bsを超える平均輝度値の変化)が生じた際に位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の少なくとも一方が変化した磁気センサ8を、使用対象の超音波プローブ2に装着されたセンサとして選定する。このようにヒストグラムに変化が生じる際には、使用対象の超音波プローブ2がオペレータによって動かされて被検体Pの体表面に接触等したと想定される。このタイミングにおいては、当該超音波プローブ2に装着された磁気センサ8も動いているはずなので、同タイミングにおける各磁気センサ8a〜8dの位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)の変化に着目することにより、磁気センサ8の選定の精度が向上する。
【0069】
さらに、超音波診断装置1は、使用対象の超音波プローブ2に装着された磁気センサ8を選定できない場合にエラーを報知する。この報知により、オペレータに対して使用対象の超音波プローブ2への磁気センサ8の装着忘れ等を気付かせることができる。
【0070】
このように、本実施形態に係る構成によれば、磁気センサ8を超音波プローブ2に装着して実施する診断や治療等における利便性を、格段に高めることができる。
【0071】
[変形例]
なお、上記実施形態にて開示した構成は、種々の変形実施が可能である。
例えば、上記実施形態では位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)を検出するセンサとして磁気センサ8を用いる場合を例示した。しかしながら、磁気センサ8に代えて、位置(x,y,z)及び向き(θx,θy,θz)を表す磁場以外の物理量を検出するセンサを用いてもよい。このようなセンサとしては、例えば受光した光に応じた信号を出力する光学センサを利用することができる。
【0072】
また、上記実施形態ではステップS3の判定においてヒストグラムデータから求まる平均輝度値を用いる場合を例示した。しかしながら、ステップS3の判定において平均輝度値以外のパラメータを用いてもよい。このようなパラメータとしては、例えばヒストグラムデータから求まる分散の値を利用することができる。
【0073】
また、上記実施形態では使用対象の超音波プローブ2に装着された磁気センサ8の位置(x,y,z)に基づいてボリュームデータ161から参照画像202の画像データを生成するとした。しかしながら、超音波プローブ2に対する磁気センサ8の装着位置は、超音波プローブ2の形状等に依存して異なる場合も想定されるため、切り替え前後の超音波プローブ2において磁気センサ8の装着位置が異なれば、切り替え前後で位置(x,y,z)にずれが生じてしまう。この場合、目印合わせ等の準備作業を再度実行する必要がある。この点に鑑み、切り替え前後の超音波プローブ2における磁気センサ8の装着位置等を考慮してナビゲーションに使用する位置(x,y,z)を補正し、再度の準備作業を不要としてもよい。
【0074】
また、超音波診断装置1の装置本体3が備える制御部18が実現するとした主処理部100、表示処理部101、プローブ切替部102、位置記録部103、ヒストグラム生成部104、センサ選定部105、及び報知部106の一部或いは全てを、位置情報取得装置6の装置本体9が備える制御部92に実現させてもよい。特にセンサ選定部105を含む要素を制御部92に実現させた場合には、位置情報取得装置6がセンサ選定装置として機能することとなる。
【0075】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0076】
1…超音波診断装置、2…超音波プローブ、6…位置情報取得装置、7…トランスミッター、8…磁気センサ、18…制御部、100…主処理部、101…表示処理部、102…プローブ切替部、103…位置記録部、104…ヒストグラム生成部、105…センサ選定部、106…報知部、160…データベース、161…ボリュームデータ、200…ナビゲーション画面、201…超音波画像、202…参照画像、203…ヒストグラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8