【文献】
「エンターブレインムック コネクト!オン モンスタードラゴン」,日本,株式会社エンターブレイン,2013年 3月12日,p.2,26,33
【文献】
"拡散性ミリオンアーサー",「ファミ通App iPhone & Android NO.003」,日本,株式会社エンターブレイン,2012年 8月 2日,p.40-43,(特に、p.42左下「回せ回せ!11連ガチャ」の項)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
オブジェクトを使用して対戦を実行し、前記オブジェクトが、前記対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータ、及び前記比較処理又は前記演算処理の対象とならない第2パラメータと関連付けられているゲーム制御装置であって、
ユーザの入力情報に基づいて、複数のオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段と、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段と、
前記選択手段によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段と、
を備えたゲーム制御装置。
オブジェクトを使用して対戦を実行し、前記オブジェクトを、前記対戦におけるオブジェクトの攻撃力又は防御力を示す第1パラメータ、及び前記オブジェクトのゲーム内での希少価値の程度を示す指標、若しくは前記オブジェクトの評価指標を示す第2パラメータと関連付けて記憶する記憶装置にアクセス可能なゲーム制御装置であって、
ユーザの入力情報に基づいて、前記記憶装置が記憶するオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段と、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより大きくなるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段と、
前記選択手段によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段と、
を備え、
前記抽選条件において、第2パラメータの値が大きいオブジェクトであるほど前記選択手段によって選択される確率が低くなっている、
ゲーム制御装置。
オブジェクトを使用して対戦するゲーム要素を含み、前記オブジェクトが、前記対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータ、及び前記比較処理又は前記演算処理の対象とならない第2パラメータと関連付けられているゲームにおいて、コンピュータを、
ユーザの入力情報に基づいて、複数のオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段、及び、
前記選択手段によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段、
として機能させるためのプログラム。
オブジェクトを使用して対戦を実行し、前記オブジェクトが、前記対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータ、及び前記比較処理又は前記演算処理の対象とならない第2パラメータと関連付けられているゲームシステムであって、
通信端末と、当該通信端末と通信可能に構成されるサーバと、を含み、
ユーザの入力情報に基づいて、複数のオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段、及び、
前記選択手段によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段、
の各手段を、前記通信端末又は前記サーバのいずれか一方が備えた、
ゲームシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のソーシャルゲームでは、ユーザに対してオブジェクトとしてのカードを抽選により付与する抽選機能が設けられている。従来のソーシャルゲームでは、ゲーム上のカードの希少価値の程度を示す指標であるレア度が設定されている場合、抽選によって選択されるカードのレア度を保証した抽選機能が設けられている場合もある。レア度は、例えば、ノーマル、レア、レア+、Sレア、レジェンドの順で希少価値が高くなる、といった具合に、複数のレベルで規定される。カードのレア度が高くなる(カードの希少価値が高くなる)につれて総じてカードのゲーム内での能力も高くなる場合もあるが、必ずしもそのような場合に限られず、レア度が高いカードであるにも関わらずゲーム内での能力が、レア度がそれより低いカードに対して劣る、といった場合もある。
【0006】
また、従来のソーシャルゲームでは、ユーザが引きなおし(つまり、再抽選)をすることができる抽選機能(引きなおし可能抽選)が設けられている。この引きなおし可能抽選は、抽選で決定されたカードをユーザが気に入らない場合、ユーザはそのカードを受け取らずに再度新たな抽選ができる、というものである。引きなおし可能抽選は、最終的にユーザにカードが付与されるまでの間にカード選択についてのユーザの意思を反映させることが可能であるため、人気を博している。引きなおし可能抽選では、引きなおし可能な回数が制限されているものが通常である。また、いったん引いたカードを受け取らずに新たな抽選を行った場合、ユーザはそのカードを後で受け取ることはできない。
【0007】
従来のソーシャルゲームにおいて、レア度を保証した引きなおし可能抽選(つまり、再抽選を行った場合に、既に引いたカードのレア度以上のカードが選択されることを保証した抽選)も考えられたが、ユーザの満足度がそれほど高くないという問題があった。これは、高いレア度のカードが抽選によって選択される確率は一般的に低く抑えられており、ユーザが引きなおしを繰り返し行っても選択されるカードのレア度に変化がない場合が多く、既に引いたカードよりも高いレア度を求めるユーザの希望と合致しないためである。
【0008】
本発明は上述した観点に鑑みてなされたもので、ユーザに付与するオブジェクトを連続的な抽選によって選択されるオブジェクトの中から決定する場合に、従来よりもユーザの満足度を高められるようにしたゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点は、対戦結果を決定するための処理に用いられる第1パラメータと対戦結果を決定するための処理に用いられない第2パラメータとが関連付けられたオブジェクトを用いるゲーム制御装置である。
このゲーム制御装置は、
入力情報に基づいて複数のオブジェクトの中から抽選によってオブジェクトを選択する第1選択手段(52)と、
前記第1選択手段によって選択されたオブジェクトを所有物として抽選を終了する第1選択肢と、当該オブジェクトを所有せずに再抽選させる第2選択肢とを、ユーザに提示する第1提示手段(53)と、
前記第2選択肢が選択された場合に、前記選択されたオブジェクトを記憶部に記憶するとともに、再抽選によって複数のオブジェクトの中からオブジェクトを選択する第2選択手段(52)と、
再抽選によって選択されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータと、前記記憶部に記憶されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータとを、それぞれ比較する比較手段(55)と、
前記比較手段(55)によって比較された結果が所定の条件を満たす場合に、再抽選によって選択されたオブジェクトをユーザに提示する第2提示手段(56)と、を備え、
前記所定の条件は、再抽選によって選択されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータが、前記記憶部に記憶されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータと同等以上であることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るゲーム制御装置は、ユーザが単独で使用するスタンドアローンのゲーム機であってもよいし、ユーザの通信端末上でゲームを表示するために当該通信端末との間で無線又は有線による通信を確立できるサーバ等の情報処理装置であってもよい。
本発明において「記憶部」は、ゲーム制御装置に内蔵されているものに限られず、ゲーム制御装置からアクセス可能な外部の装置であってもよい。
本発明において「オブジェクト」とは、例えば、ゲーム上のキャラクタやアイテム等を含む。キャラクタは、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、それらがカードに表示されているものをも含む。
【0011】
このゲーム制御装置では、抽選によってオブジェクトが選択されると、その選択されたオブジェクトを所有して抽選を終了するか、又は当該オブジェクトを所有せずに再抽選させるかいずれかについての選択肢がユーザに提示される。ユーザが再抽選させることを選択した場合には、再抽選が行われ、選択されたオブジェクトがユーザに提示される。このとき、先に選択されたオブジェクトに対して、再抽選によって選択されるオブジェクトは、第1パラメータおよび第2パラメータが同等以上のものとなるため、ユーザにとっては、再抽選を行うことの利益があり、再抽選を促進することが図られる。特に、高い第2パラメータを備えたオブジェクトが抽選によって選択される可能性が低い状況下では、再抽選によって第2パラメータが変化しない場合もあるが、このような場合でも、再抽選によって選択されたオブジェクトの第1パラメータがそれ以前に選択されたオブジェクトのそれよりも増加することで、ユーザは対戦を有利に進められるオブジェクトを得る機会が与えられることから、積極的に再抽選を選択するように動機付けられる。そのため、ユーザに付与するオブジェクトを連続的な抽選によって選択されるオブジェクトの中から決定する場合に、従来よりもユーザの満足度を高められるようになる。
【0012】
本発明の第2の観点は、オブジェクトを使用して対戦を実行し、前記オブジェクトが、前記対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータ、及び前記比較処理又は前記演算処理の対象とならない第2パラメータと関連付けられているゲーム制御装置である。
このゲーム制御装置は、
ユーザの入力情報に基づいて、複数のオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段(52)と、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段(54)と、
前記選択手段(52)によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段(57)と、
を備える。
【0013】
本発明において、「ユーザの入力情報」は、例えば、ゲーム機、又は通信端末に対する所定の指示釦の押下操作のユーザ入力や、タッチパネル機能を備えたゲーム機、又は通信端末に対する表示画面上のタッチ操作のユーザ入力に基づく情報であるが、そのような入力形態に限られない。ユーザ入力は、加速度センサを備えたゲーム機、又は通信端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えたゲーム機、又は通信端末に対する所定のジェスチャを行うことでゲーム機、又は通信端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能なゲーム機、又は通信端末の場合には、ユーザ入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
【0014】
このゲーム制御装置では、連続的な抽選が行われる。この連続的な抽選においてN回目の抽選においてオブジェクトが選択され、そのオブジェクトがユーザに付与されない場合には、次のN+1回目の抽選が行われる。このN+1回目の抽選(再抽選)では、選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように抽選条件が決定される。つまり、再抽選によって、対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象とならない第2パラメータのみならず対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータが同等以上となる。特に、高い第2パラメータを備えたオブジェクトが抽選によって選択される可能性が低い状況下では、再抽選によって第2パラメータが変化しない場合もあるが、このような場合でも、再抽選によって選択されたオブジェクトの第1パラメータがそれ以前に選択されたオブジェクトのそれよりも増加することで、ユーザは対戦を有利に進められるオブジェクトを得る機会が与えられることから、積極的に再抽選を選択するように動機付けられる。その結果、ユーザに付与するオブジェクトを連続的な抽選によって選択されるオブジェクトの中から決定する場合に、従来よりもユーザの満足度を高められるようになる。
【0015】
上記ゲーム制御装置において、前記選択手段(52)は、1回の抽選において複数のオブジェクトを選択してもよい。1回の抽選で複数のオブジェクトが選択される場合、ユーザは1回の抽選で自身の好みのオブジェクトが選択される可能性が高くなり、抽選をより楽しめるようになる。
【0016】
1回の抽選において複数のオブジェクトが選択される場合、前記決定手段(54)は、N+1回目の抽選において選択される複数のオブジェクトの各オブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択された複数のオブジェクトのいずれかのオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定してもよい。この場合、N+1回目の抽選で選択される複数のオブジェクトの各々について、N回目の抽選で選択される複数のオブジェクトの各々と比較して、各パラメータが同等以上となる。そのため、1回の抽選で1つのオブジェクトが選択される場合と比較して、より一層ユーザの満足度を高められるようになる。
【0017】
1回の抽選において複数のオブジェクトが選択される場合、前記決定手段(54)は、N+1回目の抽選において選択される複数のオブジェクトの各オブジェクトの第1パラメータ又は第2パラメータが、N回目の抽選で選択された複数のオブジェクトの中で最も有利な第1パラメータ又は第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定してもよい。この場合、N+1回目の抽選で選択される複数のオブジェクトのすべてについて、N回目の抽選で選択される複数のオブジェクトと比較して、少なくともいずれかのパラメータが同等以上となる。そのため、1回の抽選で1つのオブジェクトが選択される場合と比較して、より一層ユーザの満足度を高められるようになる。
【0018】
1回の抽選において複数のオブジェクトが選択される場合、前記決定手段(54)は、N+1回目の抽選において選択される複数のオブジェクトの第1パラメータ又は第2パラメータの平均値が、N回目の抽選で選択された複数のオブジェクトの第1パラメータ又は第2パラメータの平均値と同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定してもよい。この場合、N+1回目の抽選で選択される複数のオブジェクトについて、N回目の抽選で選択される複数のオブジェクトと比較して、全体として各パラメータが同等以上となる。そのため、1回の抽選で1つのオブジェクトが選択される場合と比較して、より一層ユーザの満足度を高められるようになる。
【0019】
本発明の第2の観点は、オブジェクトを使用して対戦を実行し、前記オブジェクトを、前記対戦におけるオブジェクトの攻撃力又は防御力を示す第1パラメータ、及び前記オブジェクトのゲーム内での希少価値の程度を示す指標、若しくは前記オブジェクトの評価指標を示す第2パラメータと関連付けて記憶する記憶装置(30)にアクセス可能なゲーム制御装置である。
このゲーム制御装置は、
ユーザの入力情報に基づいて、前記記憶装置(30)が記憶するオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段(52)と、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより大きくなるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段(54)と、
前記選択手段(52)によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段(57)と、
を備え、
前記抽選条件において、第2パラメータの値が大きいオブジェクトであるほど前記選択手段(52)によって選択される確率が低くなっていることを特徴とする。
【0020】
このゲーム制御装置において、オブジェクトの「評価指標」は、様々な観点で決定することができる。評価指標は、例えばオブジェクトのゲーム上の人気度合いを示す指標であってもよいし、ゲーム上でオブジェクトが流通している量を示す指標であってもよいし、ゲーム上の特定のゲーム要素における能力、若しくは特定のゲーム要素によらない全体的な能力を示す指標であってもよい。
【0021】
本発明の第3の観点は、オブジェクトを使用して対戦するゲーム要素を含み、前記オブジェクトが、前記対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータ、及び前記比較処理又は前記演算処理の対象とならない第2パラメータと関連付けられているゲームについてのゲーム制御方法である。
このゲーム制御方法は、
N回目(N:1以上の整数)の抽選において複数のオブジェクトの中からオブジェクトを選択するステップと、
前記選択するステップにおいて選択されたオブジェクトをユーザに付与するか、又は当該オブジェクトを前記ユーザに付与せずにN+1回目の抽選を実行するかのいずれかについての選択を、前記ユーザの入力情報を基に決定するステップと、
前記決定するステップにおいてN+1回目の抽選を実行することが決定された場合、N+1回目の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定するステップと、
前記抽選条件を満足するように、N+1回目の抽選において複数のオブジェクトの中からオブジェクトを選択するステップと、
を含む。
【0022】
本発明の第4の観点は、対戦結果を決定するための処理に用いられる第1パラメータと対戦結果を決定するための処理に用いられない第2パラメータとが関連付けられたオブジェクトを用いるゲームにおいて、コンピュータを、
入力情報に基づいて複数のオブジェクトの中から抽選によってオブジェクトを選択する第1選択手段(52)と、
前記第1選択手段によって選択されたオブジェクトを所有物として抽選を終了する第1選択肢と、当該オブジェクトを所有せずに再抽選させる第2選択肢とを、ユーザに提示する第1提示手段(53)と、
前記第2選択肢が選択された場合に、前記選択されたオブジェクトを記憶部に記憶するとともに、再抽選によって複数のオブジェクトの中からオブジェクトを選択する第2選択手段(52)と、
再抽選によって選択されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータと、前記記憶部に記憶されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータとを、それぞれ比較する比較手段(55)と、
前記比較手段(55)によって比較された結果が所定の条件を満たす場合に、再抽選によって選択されたオブジェクトをユーザに提示する第2提示手段(56)と、
として機能させるためのプログラムであって、
前記所定の条件は、再抽選によって選択されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータが、前記記憶部に記憶されたオブジェクトの第1パラメータおよび第2パラメータと同等以上であることを特徴とする、プログラムである。
【0023】
本発明の第5の観点は、オブジェクトを使用して対戦するゲーム要素を含み、前記オブジェクトが、前記対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータ、及び前記比較処理又は前記演算処理の対象とならない第2パラメータと関連付けられているゲームにおいて、コンピュータを、
ユーザの入力情報に基づいて、複数のオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段(52)、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段(54)、及び、
前記選択手段(52)によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段(57)、
として機能させるためのプログラムである。
【0024】
コンピュータは、例えばネットワークサーバ、大型計算機等であってよい。また、このプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてもよい。
【0025】
本発明の第6の観点は、オブジェクトを使用して対戦を実行し、前記オブジェクトが、前記対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータ、及び前記比較処理又は前記演算処理の対象とならない第2パラメータと関連付けられているゲームシステムである。
このゲームシステムは、通信端末(10)と、当該通信端末(10)と通信可能に構成されるサーバ(20)と、を含み、
ユーザの入力情報に基づいて、複数のオブジェクトの中から連続的な抽選によってオブジェクトを順次選択する選択手段(52)、
前記連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータが共に、N回目の抽選で選択されたオブジェクトの第1パラメータ及び第2パラメータと同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する決定手段(54)、及び、
前記選択手段(52)によって順次選択されるオブジェクトの中で、前記ユーザによって選択されるオブジェクトを前記ユーザに付与する付与手段(57)、
の各手段を、前記通信端末(10)又は前記サーバ(20)のいずれか一方が備える。
【0026】
なお、上記では、本発明の理解を容易にするため、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載しているが、これにより本発明に係るゲーム制御装置等が図示の態様に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0027】
本発明のゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステムによれば、ユーザに付与するオブジェクトを連続的な抽選によって選択されるオブジェクトの中から決定する場合に、従来よりもユーザの満足度を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(1)ゲームシステムの構成
図1は、実施形態のゲームシステムのシステム構成例を示している。
図1に示すように、このゲームシステムは、例えばインターネットなどの通信網NW(ネットワーク)に接続可能な通信端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各通信端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)などの通信端末である。なお、以下の説明において、各通信端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、通信端末10と表記する。
このゲームシステムにおいて、ゲームサーバ20は、クライアントである通信端末10と通信可能に構成されており、通信端末10に対してゲーミングサービスを提供する。ゲームサーバ20には、ゲーム用アプリケーションとしてウェブブラウザ上で動作可能なアプリケーションが実装されている。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と例えば有線で接続される。
通信端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、ユーザは、通信端末10をウェブページ上で操作してゲームを実行する。
【0030】
また、
図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各通信端末10のユーザを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くの通信端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
【0031】
(2)通信端末の構成
図2A,
図2B及び
図3を参照して通信端末10について説明する。
図2A,
図2Bはそれぞれ、通信端末10の外観の例を示す図である。
図2Aは、例えば折り畳み式の携帯端末(携帯電話機)などの釦入力方式の通信端末を例示したものである。
図2Bは、例えばスマートフォンなどのタッチパネル入力方式の通信端末を例示したものである。
図3は、通信端末10の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、指示入力部15、表示部16、及び、信号送受信部としての通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
【0032】
CPU11は、ROM12内のウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、指示入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を、通信インタフェース部17を介して取得し、ウェブブラウザを実行してHTMLデータを解釈する。なお、通信端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。そのようなプラグインの一例は、アドビシステムズ社(米国)によるフラッシュプレイヤである。あるいは、本実施形態でのHTMLデータを、動画及び音声の再生機能を備えたHTML5形式としてもよい。
【0033】
ウェブブラウザは、ゲームサーバ20とHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従った通信を行う。ウェブブラウザは、ユーザによる指示入力部15の操作によってウェブページ上のURL(Uniform Resource Locator)またはメニューが選択されると、ウェブページの更新のために、その選択結果を含むHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。ウェブブラウザは、HTTPレスポンスとしてゲームサーバ20からHTMLデータを取得し、解釈して、画像処理部14を介してウェブページを表示部16に表示する。
【0034】
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
【0035】
通信端末10が釦入力方式の通信端末(
図2A)である場合、指示入力部15は、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦と決定釦などの複数の指示入力釦を含む釦群15a、及び、テンキーなどの複数の指示入力釦を含む釦群15bを備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のURLまたはメニューが表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されているURLまたはメニューをユーザが選択することをCPU11へ指示するために設けられる。なお、通信端末10を小型の携帯端末によって構成する場合には、これらの釦は、ユーザが通信端末10を片手で保持したままその親指で操作(クリック)しやすいように、通信端末10の前面に配置されていることが好ましい。
図2Aに示す例では、釦群15bは、釦群15aの下方に配置され、「0」〜「9」、「*」、「#」(テンキー)が表記された複数の指示入力釦を含む。
【0036】
通信端末10がタッチパネル入力方式の通信端末(
図2B)である場合、指示入力部15は、主として表示画面16aに指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式などの公知の方式でよい。なお、
図2Bに示すように、通信端末10がタッチパネル入力方式の場合であっても釦群15aが設けられる場合もある。
【0037】
通信端末10に表示されるウェブページ上の指示釦に対する操作は、例えば通信端末10が携帯端末である場合には、方向指示釦の押下操作によってメニューを選択し、決定釦の押下操作によって、選択したメニューを確定することによって行われる。また、ウェブページ上の指示釦に対する操作は、例えば通信端末10がタッチパネル入力方式の場合には、ウェブページが表示されている表示画面16a上のメニューの位置を指あるいはペンで指示(タッチ操作)することによって行われる。
【0038】
(3)ゲームサーバの構成
図4を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなるゲームのウェブサイトを管理しており、通信端末10に対してゲームのウェブサービスを提供する。
図4に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、及び、通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
【0039】
ROM22には、クライアントである通信端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラムが格納されている。ROM22には、アプリケーションプログラム以外にもCPU21によって参照される各種データが格納されている。
CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
【0040】
例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、ゲームサーバ20のウェブブラウザとの間でHTTPに従った通信を行う。例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、通信端末10から受信したHTTPリクエスト(例えば、前述したように、ウェブページ上でのユーザのURLまたはメニューの選択結果を含む。)に基づいて所定のデータ処理や、演算処理を行い、その処理結果を含むHTTPレスポンスをゲームサーバ20のウェブブラウザに返す。HTTPレスポンスには、ウェブページを更新するためのHTMLデータが含まれる。また、ゲームサーバ20が通信端末10のユーザの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。
データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
【0041】
(4)データベースサーバの構成
データベースサーバ30(記憶装置)は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。
図5に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。
図5に示すように、データベースサーバ30は、ユーザデータベース31と、ゲームデータベース32とを備える。
【0042】
本実施形態のゲームサーバ20によって実現されるゲームのタイプは特に限定されるものではないが、以下では、実施形態の説明の便宜上、ゲームサーバ20によって実現されるゲームの一例として、ユーザの通信端末10に対する操作に応じて、ユーザ同士で、あるいはユーザ対CPUでの、ゲーム上で仮想的に保有するモンスターカード(以下、適宜単に「カード」という。)を使用した対戦ゲームを採り上げる。この対戦ゲームを、以下では適宜、単に「ゲーム」あるいは「本実施形態のゲーム」という。
本実施形態のゲームにはカードの抽選機能が設けられている。後述するが、抽選機能には、通常抽選と特別抽選が含まれる。通常抽選は、ユーザが所定量のポイントと引き換えに1回、カードを引くことができる抽選である。特別抽選は、ユーザが所定量のポイントと引き換えにカードを引くことができ、ユーザがカードを引きなおす(再抽選する)ことができる引きなおし可能抽選である。なお、カードを引きなおすことができる回数は予め決められていることが好ましいが、そのような回数を設定しなくてもよい。
【0043】
図6に、本実施形態のゲームにおいて適用されるユーザデータベース31の一例を示す。この例では、ユーザデータベース31は、ユーザID(ユーザ識別情報)ごとに、ユーザ名、ユーザ画像、進行レベル、保有ポイント、及び保有カードの各項目についての情報を含む。ユーザデータベース31に含まれる情報は、ゲームサーバ20によって逐次更新されうる。
【0044】
以下の説明では、ユーザデータベース31に含まれるユーザID、あるいはユーザを特定するユーザ名(後述する)ごとのデータを総称してユーザデータという。ユーザデータを構成する各項目のデータは、以下のとおりである。
・ユーザ名
ユーザ名は、ゲームの実行時に通信端末10のユーザを特定するために表示されるユーザ名である。ユーザ名は、例えばユーザによって予め指定される所定長以下のテキストである。ユーザ名は、ゲームサーバ20によって提供されるネットワーク環境(あるいはゲームコミュニティ)上でユーザを特定する名称である。
・ユーザ画像
ユーザ画像は、ゲームの実行時に通信端末10のユーザを特定するために表示される画像であり、例えばユーザによって予め指定されるアバタ画像であってもよい。
・進行レベル
ユーザのゲームにおける進行度合いを示すデータであり、ユーザによるゲームの進行に伴って増加する値である。例えば、進行レベルは、例えばLv1(レベル1)からLv100(レベル100)までの範囲のレベル値である。進行レベルは、本実施形態のゲームにおいて予め規定された規則に従って増加する。進行レベルは例えば、対戦でユーザが勝利した数、又は対戦での勝率が増加するにつれて増加してもよい。
・保有ポイント
保有ポイントは、ユーザがゲーム上で保有しているポイントであり、ユーザがゲームを進行するときに使用される。例えば、本実施形態のゲームには、後述するように、抽選によってモンスターカードをユーザに付与する抽選機能が備わっているが、この抽選機能をユーザが利用するときに所定量のポイントが使用されるようにしてもよい。なお、抽選機能をユーザが利用するに当たって所定量のポイントを要することは必須ではない。
・保有カード
保有カードは、ユーザがゲーム上で保有しているモンスターカードである。
図6に示すように、ユーザデータには、保有カードのカードID(MC003等)が書き込まれている。
【0045】
図5に戻り、ゲームデータベース32は、ゲームサーバ20からのアクセスに基づき、ゲームサーバ20によって実行されたゲームの進行に関する情報を記憶、更新する。ゲームの進行に関する情報は、ゲームの性質によって多様な情報を含みうる。本実施形態のゲームの場合を例に挙げれば、ゲームの進行に関する情報は、ユーザ同士の対戦の結果などを含む。ゲームデータベース32はさらに、カードデータベース及び抽選確率データを含む。
【0046】
図7にカードデータベースのデータ構成例を示す。
図7に示すように、カードデータベースには、カードIDごとに、カードに表示されるモンスターキャラクタの画像データ、カードに表示されるモンスターキャラクタの名称、カードのレア度、カードの攻撃力及び防御力が記述される。
レア度は、ゲーム内におけるカードの希少価値の程度を示す指標であって、本実施形態の例では1〜5のいずれかの値である。レア度が1であるカードは最も希少価値が低く、レア度が5であるカードは最も希少価値が高い。カードのレア度が高いほど、概してそのカードがゲーム上で出現し難くなっているため、ユーザが入手しづらくなっている。
カードの攻撃力及び防御力は、カードを使用して対戦を行うときに参照されるカードのパラメータである。
【0047】
図8に抽選確率データのデータ構成例を示す。抽選確率データは、上述した抽選機能を実現するときのレア度ごとの抽選確率を規定しているデータであり、ゲームの実行時にはRAM23にロードされてCPU21から参照される。
図8に示す抽選確率データでは、所定のレア度を保証する抽選条件ごとに、抽選によって出現する(つまり、選択される)カードのレア度の抽選確率が記述されている。例えば、「レア度:3以上を保証」の抽選条件の場合には、抽選によって出現するカードのレア度は3〜5のいずれかであり、レア度3、4、5のカードが出現する確率がそれぞれ、65%、25%、10%である。
図8に例示するように、各抽選条件において、出現するカードのレア度の確率は、各レア度で同一ではなく、レア度が高くなるほどその確率が小さくなっていることが好ましい。このように設定することで、高いレア度のカードをユーザが抽選によって引き難くなるため、高いレア度のカードのゲーム上での希少価値を維持することができる。
【0048】
(5)本実施形態のゲーム
以下、本実施形態のゲームについて、
図9〜11を参照しながら説明する。
図9〜11はそれぞれ、本実施形態のゲームをプレイするときに通信端末10上に表示されるウェブページの一例を示す図である。以下では、処理対象のユーザのユーザ名が「ABC」であるユーザ(以下、ユーザABC)を例として説明する。
なお、以下の説明において、通信端末10に表示されるウェブページ上で表示されるメニュー、マーク等はウェブページ上で所望の位置に配置されるものであって、通信端末10で視認されるメニュー、マーク等の表示画面上の位置は、ユーザの方向指示釦あるいはタッチパネル操作によるウェブページのスクロール操作によって変化しうる。
【0049】
図9のウェブページP0は、本実施形態のゲームのトップページの一例であり、個々のユーザIDに応じて構成される。
図9の例では、ユーザデータ表示領域101、及び指示釦表示領域102を含む。
ユーザデータ表示領域101は、処理対象のユーザABCのユーザデータに含まれるユーザ画像とともに、ユーザABCの「進行レベル」(図では単に「レベル」)、及び保有ポイントが表示される領域である。指示釦表示領域102は、本実施形態のゲームに設けられる複数の指示釦が表示される領域である。
図9の例では、指示釦b1(「対戦」)、指示釦b2(「編成」)、及び指示釦b3(「抽選」)が指示釦表示領域102に含まれる。
【0050】
図9のウェブページP0上で指示釦b1(「対戦」)が操作されると、P1に示すようにウェブページが更新される。このウェブページP1には、ユーザABCの対戦相手の候補となる複数の他のユーザのリストが表示される。ウェブページP1に表示されているリストの中からいずれかの対戦相手がユーザABCによって選択されると、P2に示すようにウェブページが更新される。このウェブページP2には、ユーザABCと対戦相手として選択されたユーザXYZの画像等が確認のために表示される。なお、ウェブページP2には、ユーザABCの対戦時における攻撃力及び防御力の値が表示されているが、これらの値は例えば、ユーザABCが対戦に使用する複数のカード(後述する対戦使用カード)の攻撃力及び防御力の総和である。ウェブページP2において指示釦b4(「バトル開始」)が選択されると、P3に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP3には、対戦結果が表示される。
【0051】
図10のウェブページP0上で指示釦b2(「編成」)が操作されると、P4に示すようにウェブページが更新される。このウェブページP4には、処理対象のユーザABCの保有カードの中で対戦で使用される複数のカード(以下、「対戦使用カード」という。)が表示される。ウェブページP4に示す例では、対戦使用カードとして5枚のカードが表示されている。ウェブページP4では、5枚の対戦使用カードに対して、それぞれ指示釦b5−1〜b5−5が対応して表示されている。図示しないが、ユーザがいずれかの対戦使用カードを変更したい場合には、その対戦使用カードに対応する指示釦を操作することで、ユーザの保有カードの中から入れ替え可能な複数のカードのリストが表示され、そのリストの中からカードを選択できるように構成される。
【0052】
図11のウェブページP0上で指示釦b3(「抽選」)が操作されると、P5に示すようにウェブページが更新される。このウェブページP5には、指示釦b10(「通常抽選」)と指示釦b11(「特別抽選」)が表示される。前述したように、本実施形態のゲームには、通常抽選と特別抽選が含まれる。ウェブページP5に例示する通常抽選では、例えば100ポイント(100P)と引き換えに1回、カードを引く(抽選する)ことができる。他方、特別抽選(引きなおし可能抽選)では、例えば500ポイント(500P)と引き換えにカードを引く(抽選する)ことができるが、ユーザはカードを引きなおす(再抽選する)ことができるように構成されている。ここで、指示釦b11(「特別抽選」)が操作されると、P6に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP6には、特別抽選の内容を説明するためのテキストが表示される。すなわち、特別抽選では、ユーザは、カードを引きなおすことができ、さらに一度引いたカードのレア度と攻撃力が、その後の抽選において保証される。また、好ましくは、引きなおし回数の上限値(図の例では、5回)が規定される。
【0053】
ウェブページP6において指示釦b12(「抽選する」)が操作されると、P7に示すようにウェブページが更新されて、1回目の抽選結果が表示される。この例では、レア度:2、攻撃力:150のカード(名称:KNP)が抽選によって選択された例が示される。指示釦b13−1(「このカードにする」)を操作することで、ユーザは1回目に選択されたカードを入手することができる。他方、ユーザが引きなおしをすること(つまり、2回目の抽選)を望む場合には、指示釦b14−1(「引きなおす」)を操作する。この場合、2回目の抽選では、1回目に選択されたカードのレア度:2、攻撃力:150が保証される。すなわち、ウェブページP7の表示領域103内のテキストで示すように、2回目の抽選における抽選条件は、「レア度:2以上、かつ、攻撃力:150以上」となる。
指示釦b14−1(「引きなおす」)を操作した後は、ユーザは1回目の抽選において選択されたカードを入手することはできない。
【0054】
ウェブページP7において指示釦b14−1(「引きなおす」)が操作されると、P8に示すようにウェブページが更新されて、2回目の抽選結果が表示される。この例では、レア度:3、攻撃力:180のカード(名称:WEG)が抽選によって選択された例が示される。指示釦b13−2(「このカードにする」)を操作することで、ユーザは2回目に選択されたカードを入手することができる。他方、ユーザがさらに引きなおしをすること(つまり、3回目の抽選)を望む場合には、指示釦b14−2(「引きなおす」)を操作する。この場合、3回目の抽選では、2回目に選択されたカードのレア度:3、攻撃力:180が保証される。すなわち、ウェブページP8の表示領域104内のテキストで示すように、3回目の抽選における抽選条件は、「レア度:3以上、かつ、攻撃力:180以上」となる。
指示釦b14−2(「引きなおす」)を操作した後は、ユーザは2回目の抽選において選択されたカードを入手することはできない。
以下、同様にしてユーザは、選択されたカードが気に入らない場合にはそのカードを取得しない代わりに引きなおし(再抽選)をすることができ、所望のカードが出現した時点でそのカードを所有物として抽選を終了させることができる。
【0055】
(6)ゲーム制御装置が備える機能の概要
次に、上述した本実施形態のゲームを実現するためゲーム制御装置が備える機能について説明する。
本実施形態では、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によってゲーム制御装置が構成されている。以下では、上述した実施形態のゲームが適用される場合を例として、本実施形態のゲーム制御装置で実現される機能について、
図12を参照して説明する。
図12は、本実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
なお、
図12に示す機能ブロック図に含まれる手段のすべてが本発明に必須の要素とは限らない。第1の観点では、本発明は、選択手段52(第1選択手段、第2選択手段)、第1提示手段53、比較手段55、及び、第2提示手段56を含む。また、第2の観点では、本発明は、選択手段52、抽選条件決定手段54、及び、付与手段57を含む。
【0056】
本実施形態のゲームで使用されるオブジェクトとしてのカードに関し、例えば攻撃力及び防御力は、対戦結果を決定するための処理に用いられる第1パラメータ、又は、対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となる第1パラメータの一例である。カードのレア度は、対戦結果を決定するための処理に用いられない第2パラメータ、又は、比較処理又は演算処理の対象とならない第2パラメータの一例である。
【0057】
対戦実行手段51は、カードを使用して、ユーザ間、あるいはユーザ対コンピュータの間で対戦を実行する機能を備える。
対戦実行手段51の機能は、例えば以下のようにして実現することができる。ゲームサーバ20のCPU21は、処理対象のユーザの通信端末10から、対戦相手の選択結果についての情報を取得すると、処理対象のユーザと対戦相手の保有カードのうち対戦使用カードのデータをカードデータベースから読み出し、RAM23に展開する。CPU21は、RAM23に展開された対戦使用カードのデータに基づいて、対戦結果を決定する。なお、本実施形態のゲームの対戦では、処理対象のユーザはゲームにログイン済みであるが、対戦相手についてはログインの有無に関わらず両者の対戦が行われる。つまり、ユーザ間の対戦が非同期で行われる。
【0058】
対戦結果の決定方法は様々な方法を採ることができる。例えば、第1の対戦結果の決定方法の例では、処理対象のユーザと対戦相手には予め所定量のHP(Hit Point)が割り当てられ、両者の対戦使用カードが交互に攻撃を行うことで、攻撃を受けた側のHPを低下させる処理を行ってもよい。そして、HPが先にゼロになった側、あるいはすべての対戦使用カードの攻撃が終了した時点、若しくは所定の対戦時間が経過した時点でHPの残量が少ない側を負けとすることができる。この場合、対戦使用カードの攻撃力をPaとし、所定の、あるいはランダムに変化しうる補正係数をkとすると、1回の攻撃操作によって、攻撃を受けた側のHPの低下量ΔHPは、以下の式(1)に示すようになる。なお、攻撃を受けた側の対戦使用カードのすべての防御力、あるいは特定のカードの防御力に基づいて、ΔHPの低下量を抑制するようにしてもよい。更新後のHPの値は、対戦実行中に逐次RAM23に上書きされる。
ΔHP=Pa×k …(1)
上述した第1の対戦結果の決定方法の例は、対戦使用カードの第1パラメータとしての攻撃力及び防御力が、対戦の結果を決定するための演算処理の対象となる場合、換言すれば、第1パラメータとしての攻撃力及び防御力が対戦結果を決定するための処理に用いられる場合の一例である。この第1の対戦結果の決定方法の例では、対戦使用カードの第2パラメータとしてのレア度は、対戦の結果を決定するための演算処理の対象とならず、また、対戦結果を決定するための処理に用いられない。
【0059】
他方、第2の対戦結果の決定方法の例では、処理対象のユーザと対戦相手の対戦使用カードの攻撃力の総和の比較処理、あるいは攻撃力及び防御力の総和の比較処理を行い、総和の大小に基づいて勝敗を決定してもよい。例えば、総和の大きい方が勝利し、総和の小さい方が負けとする。この第2の対戦結果の決定方法の例は、対戦使用カードの第1パラメータとしての攻撃力及び防御力が、対戦の結果を決定するための比較処理の対象となる場合、換言すれば第1パラメータとしての攻撃力及び防御力が対戦結果を決定するための処理に用いられる場合の一例である。この第2の対戦結果の決定方法の例においても、対戦使用カードの第2パラメータとしてのレア度は、対戦の結果を決定するための演算処理の対象とならず、また、対戦結果を決定するための処理に用いられない。
【0060】
選択手段52は、ユーザの入力情報に基づいて、複数のカードの中から連続的な抽選によってカードを順次選択する機能を備える。別の観点では、選択手段52は、入力情報に基づいて複数のカードの中から抽選によってカードを選択する機能(本発明の第1選択手段の機能)と、抽選によって選択されたカードをユーザが所有せずに再抽選させることが決定された場合に、その選択されたカードを記憶部に記憶するとともに、再抽選によって複数のカードの中からカードを選択する機能(本発明の第2選択手段の機能)とを備える。
ここで、本実施形態の「連続的な抽選」とは、複数回の抽選を連続して行うことである。本実施形態での「連続的な抽選」では、抽選操作を契機として順次選択されたカードがユーザに提示されるが、ユーザが取得できるカードは、1回の抽選でユーザに提示される枚数(本実施形態では、1)のカードである。「連続的な抽選」では、各抽選においてユーザに提示されたカードをユーザが所有物として抽選を終了させるか、又はそのカードをユーザが所有せずに再抽選させるか(すなわち、抽選を継続させるか)についてユーザによる選択操作が行われる。つまり、「連続的な抽選」とは、1回の選択によって提示されたカードのみをユーザが取得できるという条件付きで、1又は複数回連続して選択されたカードが順次ユーザに対して提示される抽選である。
【0061】
選択手段52によって実現される連続的な抽選は、
図11に例示した特別抽選に相当する。選択手段52の機能は、例えば以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10から抽選指示又は再抽選指示を受けると、カードデータベースを参照して、抽選条件を満足するように抽選によりカードを選択する。なお、CPU21は、通信端末10からの抽選指示を、例えば
図11の指示釦b12の操作結果を含むHTTPリクエストを通信端末10から受信することによって取得する。CPU21は、通信端末10からの再抽選指示を、例えば
図11の指示釦b14−1,14−2,…の操作結果を含むHTTPリクエストを通信端末10から受信することによって取得する。抽選条件を満足する限りカードの選択方法は問わない。例えば、カードデータベースに含まれ、かつ抽選条件を満足する複数のカードの中から無作為に、若しくはカードごとに設定されている確率に基づいてカードを選択してもよいし、その複数のカードの中から一定の規則に従ってカードを選択してもよい。一定の規則は、例えば攻撃力が低い順であってもよいし、カードごとに設定されている確率であってもよい。
CPU21は、抽選によって選択されたカードについてユーザが所有せずに再抽選されることが決定された場合には、そのカードについての情報を記憶部としてのRAM23に一時的に記憶させる。
【0062】
第1提示手段53は、選択手段52によって選択されたカードをユーザの所有物として抽選を終了する第1選択肢と、当該カードをユーザが所有せずに再抽選させる第2選択肢とを、ユーザに提示する機能を備える。
図11のウェブページP7,P8において、指示釦b13−1,b13−2,…はそれぞれ第1選択肢の一例であり、指示釦b14−1,b14−2,…はそれぞれ第2選択肢の一例である。
第1提示手段53の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザによる抽選指示又は再抽選指示を受けると、抽選によって選択されたカードとともに、第1選択肢及び第2選択肢に対応する指示釦を含むウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して、通信端末10へ送信する。通信端末10は、受信したHTMLデータを解釈してウェブページを表示する。
【0063】
抽選条件決定手段54は、連続的な抽選において、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択されるカードのレア度と攻撃力が共に、N回目の抽選で選択されたカードのレア度と攻撃力と同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定する機能を備える。
本実施形態の例では、抽選条件は、選択されるカードのレア度と攻撃力が規定される条件であり、ユーザが既に引いたカードのレア度と攻撃力を保証するようにして決定される。1回目の抽選条件は、実質的に設定されなくてもよいが、例えば一定のレア度を保証するように設定されてもよい。1回目の抽選で選択されたカードをユーザが所有せずに再抽選させることが決定される場合、2回目の抽選では、1回目の抽選で選択されたカードのレア度と攻撃力と同等以上となるように、抽選条件が設定される。例えば、「レア度:3以上、かつ、攻撃力:250以上」といった具合に抽選条件が決定される。3回目以降の抽選においても同様である。つまり、N+1回目の抽選において選択されるカードのレア度と攻撃力が共に、N回目の抽選で選択されたカードのレア度と攻撃力と同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件が決定される。
【0064】
比較手段55は、再抽選によって選択されたカードのレア度および攻撃力と、記憶部としてのRAM23に記憶されたカードのレア度および攻撃力とを、それぞれ比較する機能を備える。上述した抽選条件は、RAM23に記憶されたカードのレア度および攻撃力に基づいて決定されるため、カードが抽選条件を満足するか否かの判定処理は、再抽選によって選択されたカードのレア度および攻撃力と、記憶部としてのRAM23に記憶されたカードのレア度および攻撃力との比較処理によって行ってもよい。
比較手段55の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、「再抽選によって選択されたカード」を、カードデータベースの中から無作為に選択されたカードとして上記比較処理を実行してもよいし、カードデータベースに含まれる各カードを順に「再抽選によって選択されたカード」と決定して上記比較処理を行ってもよい。
抽選確率データ(
図8)に示したように、レア度ごとの抽選確率が規定されている場合には、カードデータベースに含まれるカードごとに、抽選確率データで規定される抽選確率が適用される。つまり、例えば「レア度:3以上、かつ、攻撃力:250以上」という抽選条件の場合には、抽選確率データの抽選条件の項目の「レア度3以上を保証」に対して設定されているレア度の抽選確率に従ってカードの選択が行われる。この例では、レア度が2以下のカードが選択されることはないため、レア度についての上記比較処理の結果は、抽選条件を常に満足するような結果となる。
なお、抽選確率データを参照することは必須ではなく、CPU21は、カードデータベースに含まれるカードを1つずつ順に比較対象として、RAM23に記憶されたカードとの間でレア度および攻撃力を比較することによって、抽選条件を満足するカードを特定してもよい。
【0065】
本実施形態において、比較手段55は必須ではない。すなわち、抽選条件決定手段54によって決定された抽選条件を満足するようにカードデータベースの中からカードを選択できればよく、必ずしも比較処理は必須ではない。
【0066】
第2提示手段56は、比較手段55によって比較された結果が所定の条件として上記抽選条件を満たす場合に、再抽選によって選択されたカードをユーザに提示する機能を備える。ここで、抽選条件は、上述したように、再抽選によって選択されたカードのレア度および攻撃力が、RAM23に記憶されたカード(抽選によって既に選択されたカード)のレア度および攻撃力と同等以上、という条件である。
第2提示手段56の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、上述した比較処理の結果、再抽選によって選択されたカードとして、RAM23に記憶されたカードのレア度および攻撃力と同等以上のレア度および攻撃力と判定されたカードを特定した場合には、その特定したカードを表示するウェブページ用のHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する。通信端末10は、受信したHTMLデータを解釈してウェブページを表示する。
【0067】
付与手段57は、選択手段52によって順次選択されるカードの中で、ユーザによって選択されるカードをユーザに付与する機能を備える。ここで、ユーザがカードを選択することは、第1提示手段53によって提示される第1選択肢を選択すること(例えば、
図11のウェブページP7,P8において、指示釦b13−1,b13−2,…を操作すること)であってもよい。
付与手段57の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、例えばウェブページP7,P8のように抽選、あるいは再抽選によって順次ユーザに提示されるカードを含むウェブページにおいて、指示釦b13−1,b13−2,…のいずれかをユーザが操作したことを認識すると、操作対象の指示釦に対応するカードをユーザに付与することを決定する。具体的には、CPU21は、付与対象のカードのデータを、処理対象のユーザのユーザデータの保有カードの欄に書き込む。
【0068】
(7)本実施形態の抽選処理のフロー
次に、本実施形態の抽選処理のフローの一例について、
図13のフローチャートを参照して説明する。
図13は、本実施形態のゲームにおける特別抽選の処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
図13において、例えば
図11のウェブページP6の指示釦b12の操作結果を含むHTTPリクエストを受信することによって抽選開始指示を受けると(ステップS10:YES)、ゲームサーバ20のCPU21は、変数Nの初期化(つまり、N=1)を行うとともに(ステップS12)、抽選条件の初期化を行う(ステップS14)。つまり、CPU21は1回目の抽選条件を設定する。1回目の抽選条件は、実質的に設定されなくてもよいが、例えば一定のレア度を保証するように設定されてもよい。次いで、CPU21は、1回目の抽選指示に応じて1回目の抽選によってカードを選択する処理を行う(ステップS16)。CPU21は、1回目の抽選指示を、例えば
図11のウェブページP6の指示釦b12の操作結果を含むHTTPリクエストを受信することによって認識する。このときCPU21は、カードデータベースにアクセスして、抽選条件を満足するカードを選択する。
【0070】
なお、
図13に示す特別抽選の処理の例では、ユーザが引きなおし(再抽選)可能な回数が制限されている場合を示すが、回数制限は必須ではない。変数Nが引きなおし回数の上限値によって設定される閾値thに達していない場合には(ステップS18:NO)、CPU21は、ステップS16で選択されたカードをユーザの所有物として抽選を終了する第1選択肢と、ステップS16で選択されたカードをユーザが所有せずに再抽選させる第2選択肢とを提示する(ステップS20)。具体的には、CPU21は、
図11のウェブページP7に例示したように、ステップS16で選択されたカードとともに、第1選択肢としての指示釦b13−1と第2選択肢としての指示釦b14−1を含むウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する。
【0071】
次いでCPU21は、第1選択肢(つまり、抽選終了)又は第2選択肢(再抽選)のいずれかの選択肢に対するユーザの選択結果を判定する(ステップS22)。つまりCPU21は、ユーザの通信端末10から送信されるHTTPリクエストに含まれる指示釦の操作結果に基づいて、選択肢の判定を行う。ユーザが第2選択肢(再抽選)を選択したことを認識した場合(ステップS22:再抽選)、CPU21はステップS16で選択したカードをRAM23に記憶させ(ステップS26)、抽選条件を決定する(ステップS28)。この抽選条件の決定は、ステップS16で選択したカードのレア度および攻撃力の各パラメータを保証するようにして行われる。例えば、
図11のウェブページP7に示したように、レア度:2であり攻撃力:150のカードが選択された場合には、抽選条件は「レア度:2以上、かつ、攻撃力:150以上」となる。
なお、図示しないが、第2選択肢(再抽選)を選択したことを認識した場合には、CPU21は、ステップS16で選択したカードをユーザに付与しないことを決定する。
【0072】
次に変数NがインクリメントされてN=2となり(ステップS30)、2回目の抽選のためにステップS16へ戻る。
2回目の抽選では、CPU21は、ステップS28で決定した抽選条件を満足するようにしてカードを選択する処理を行う(ステップS16)。抽選条件を満足するカードの選択は、1回目の抽選におけるステップS26においてRAM23に記憶させたカードのレア度と攻撃力の各パラメータを、カードデータベースに含まれる各カードのレア度と攻撃力の各パラメータと順次比較することによって行われてもよい。RAM23に記憶させたカードのレア度および攻撃力と共に同等以上のレア度および攻撃力を備えたカードが特定された場合に、そのカードを2回目の抽選によって選択されたカードとする。
【0073】
次いで、変数N(N=2)が引きなおし回数の上限値によって設定される閾値thに達していない場合には(ステップS18:NO)、CPU21は、2回目の抽選においてステップS16で選択されたカードをユーザの所有物として抽選を終了する第1選択肢と、2回目の抽選においてステップS16で選択されたカードをユーザが所有せずに再抽選させる第2選択肢とを提示する(ステップS20)。具体的には、CPU21は、
図11のウェブページP8に例示したように、ステップS16で選択されたカードとともに、第1選択肢としての指示釦b13−2と第2選択肢としての指示釦b14−2を含むウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する。
【0074】
次いでCPU21は、第1選択肢(抽選終了)又は第2選択肢(再抽選)のいずれかの選択肢に対するユーザの選択結果を判定する(ステップS22)。つまりCPU21は、ユーザの通信端末10から送信されるHTTPリクエストに含まれる指示釦の操作結果に基づいて、選択肢の判定を行う。ユーザが第2選択肢(再抽選)を選択したことを認識した場合(ステップS22:再抽選)、CPU21は、2回目の抽選においてステップS16で選択したカードをRAM23に記憶させ(ステップS26)、新たに抽選条件を決定する(ステップS28)。この抽選条件の決定は、2回目の抽選においてステップS16で選択したカードのレア度および攻撃力の各パラメータを保証するようにして行われる。例えば、
図11のウェブページP8に示したように、レア度:3であり攻撃力:180のカードが選択された場合には、抽選条件は「レア度:3以上、かつ、攻撃力:180以上」となる。
1回目の抽選と同様に2回目の抽選においても、第2選択肢(再抽選)を選択したことを認識した場合には、CPU21は、2回目の抽選においてステップS16で選択したカードをユーザに付与しないことを決定する。
【0075】
次に変数NがインクリメントされてN=3となり(ステップS30)、3回目の抽選のためにステップS16へ戻る。以下、同様にして、ユーザが第2選択肢(再抽選)を選択する限り、ステップS16〜S30の間をループして各処理が行われ、ユーザが既に引いたカードのレア度と攻撃力の各パラメータの値が保証された状態で、再抽選が継続して行われる。
一方、変数Nが引きなおし回数の上限値によって設定される閾値thに達した場合(ステップS18:YES)、あるいは第1選択肢(抽選終了)が選択された場合(ステップS22:抽選終了)には、CPU21はカードの付与処理を行う(ステップS24)。変数Nが閾値thに達したことでステップS24へ移行した場合には、ユーザに付与されるカードは、ユーザに対して最後に提示されたカードとなる。なお、最後にカードが提示されるよりも前に提示されたカードはユーザに付与されない。第1選択肢(抽選終了)が選択されたことでステップS24へ移行した場合には、ユーザに付与されるカードは、第1選択肢を選択した時点でユーザに提示されたカードとなる。カードの付与処理ではCPU21は、付与対象のカードのデータを、処理対象のユーザのユーザデータの保有カードの欄に書き込む。
【0076】
以上説明したように、このゲーム制御装置によって実現される特別抽選(引きなおし可能抽選)では、抽選によってカードが選択されると、その選択されたカードを所有物として抽選を終了するか、又は当該カードを所有せずに再抽選させるかいずれかについての選択肢がユーザに提示される。ユーザが再抽選させることを選択した場合には、再抽選が行われ、選択されたカードがユーザに提示される。このとき、先に選択されたカードに対して、再抽選によって選択されるカードは、第1パラメータとしての攻撃力および第2パラメータとしてのレア度が同等以上のものとなる。そのため、ユーザにとっては、再抽選を行うことの利益があるため、再抽選を促進することが図られる。そのため、ユーザに付与するカードを連続的な抽選によって選択されるカードの中から決定する場合に、従来よりもユーザの満足度を高められるようになる。
【0077】
本実施形態の特別抽選(引きなおし可能抽選)の例では、
図8の抽選確率データに示したように、第2パラメータとしてのレア度の値が大きいカードであるほど選択手段52によって選択される確率が低くなっている。例えば、抽選条件として「レア度:2以上」という条件を含む場合、レア度:2のカードが選択される確率が非常に高く、レア度が3〜5の順に、そのレア度のカードが選択される確率が低く抑えられている。また、抽選条件として「レア度:4以上」という条件を含む場合、レア度:4のカードが選択される確率が非常に高く、レア度が5のカードが選択される確率が低く抑えられている。つまり、再抽選を行う場合において、既に引いたカードのレア度を保証する抽選条件で抽選が行われる場合でも、既に引いたカードのレア度を超えるレア度を備えたカードが選択される確率は低く抑えられている。このように抽選確率データが設定されている理由は、レア度の採り得る値の範囲が狭く(本実施形態の例では、5値)、また、高いレア度のカードを多く出現させる(流通させる)ことは高いレア度のカードの希少価値を逆に低めることになって好ましくないためである。従来の抽選におけるレア度ごとの確率も概ね、レア度が大きくなるにつれて抽選によってカードが選択される確率が低く設定されている場合が多い。
そのため、従来のように、仮にカードのレア度のみを保証することで引きなおし可能な抽選機能が提供されたならば、ユーザが再抽選を繰り返しても同じレア度のカードが選択される確率が高い。このとき、引きなおしによって選択されたカードのレア度が既に引いたカードと同じレア度であるが、レア度以外のパラメータが低くなってしまった場合には、既に引いたカードを改めて自身の保有物とすることはできないため、ユーザが再抽選に結果に不満を感じる場合がある。
【0078】
一方、本実施形態の特別抽選では、カードのレア度のみならず、対戦結果を決定するための処理に用いられるパラメータである攻撃力が保証されるため、再抽選によって選択されたカードのレア度が増加しない場合であっても、レア度よりも広範囲な値をとる攻撃力については既に引いたカードよりも増加している可能性が高く、ユーザが再抽選の結果に不満を感じることを抑制することができる。つまり、再抽選によって選択されたカードのレア度が増加しない場合であっても、再抽選によって対戦ゲームに有用なカードが得られるため、ユーザに対して一定の満足感を与えることが図られる。
【0079】
(8)変形例
上述した各実施形態では、抽選対象のオブジェクトの一例としてモンスターカードを挙げたが、これに限られない。オブジェクトであれば如何なるものでもよい。例えば、オブジェクトは、ゲーム上のキャラクタやアイテム等を含むものでよく、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、本実施形態で示したように、それらがカードに表示されているものをも含む。
上述した実施形態では、本発明の記憶部の一例としてゲームサーバ20のRAM23の場合を例示したが、この場合に限られない。記憶部は、通信端末10、データベースサーバ30、あるいはゲームサーバ20からアクセス可能な外部の記憶装置であってもよい。
【0080】
上述した実施形態では、第1パラメータの例として攻撃力の場合を示したが、この場合に限られない。第1パラメータとしては、対戦結果を決定するための処理に用いられるパラメータ、あるいは対戦の結果を決定するための比較処理又は演算処理の対象となるパラメータであればよく、例えば防御力であってもよい。あるいは、第1パラメータとして、攻撃力と防御力の総和であってもよい。
また、上述した実施形態では、第2パラメータの例としてレア度の場合を示したが、この場合に限られない。第2パラメータとしては、オブジェクトとしてのカードを評価する別の指標であってもよい。そのような指標としては、ゲーム上の人気度合いを示す指標やカードの属性、カテゴリー、カードの総合的な価値を示すレベルであってもよい。
以下、上述した各実施形態の変形例についてさらに説明する。
【0081】
(8−1)変形例1
上述した実施形態の特別抽選(引きなおし可能抽選)において、選択手段52は、1回の抽選において複数のカードを選択してもよい。上述した実施形態の特別抽選のように引きなおし可能抽選において、1回の抽選又は再抽選において選択されるカードの枚数はその都度異なっていてもよく、一定数であってもよい。1回の抽選で複数のカードが選択される場合、ユーザは1回の抽選で自身の好みのカードが選択される可能性が高くなるため、抽選をより楽しめるようになる。
本変形例を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10から抽選指示又は再抽選指示を受けると、カードデータベースを参照して、抽選条件を満足するように抽選により、例えば所定枚数のカードを選択する。CPU21は、抽選によって選択された所定枚数のカードについてユーザが所有せずに再抽選されることが決定された場合には、そのカードについての情報を記憶部としてのRAM23に一時的に記憶させる。
以下の変形例2〜4は、1回の抽選において複数のカードが選択されるときの変形例である。
【0082】
(8−2)変形例2
上述した実施形態の特別抽選(引きなおし可能抽選)において1回の抽選において複数のカードが選択される場合、抽選条件決定手段54は、N+1回目(N:1以上の整数)の抽選において選択される複数のカードの各カードのレア度および攻撃力の各パラメータが共に、N回目の抽選で選択された複数のカードのいずれかのカードのレア度および攻撃力と同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定してもよい。この場合、N+1回目の抽選で選択される複数のカードの各々がN回目の抽選で選択される複数のカードの各々と比較して、各パラメータが同等以上となる。そのため、1回の抽選で1つのカードが選択される場合と比較して、より一層ユーザの満足度を高められるようになる。
【0083】
例えば、N回目の抽選において選択された、例えば3枚のカードが以下の場合を想定する。
[N回目の抽選]
・カードA レア度:2、攻撃力:150
・カードB レア度:2、攻撃力:170
・カードC レア度:3、攻撃力:120
この場合に、N+1回目の抽選では、カードA,B,Cに対応した以下の3つの抽選条件が決定される。
・カードAに対応する第1の抽選条件:「レア度:2以上、かつ、攻撃力:150以上」
・カードBに対応する第2の抽選条件:「レア度:2以上、かつ、攻撃力:170以上」
・カードCに対応する第3の抽選条件:「レア度:3以上、かつ、攻撃力:120以上」
その結果、N+1回目の抽選では、例えば、第1〜第3の抽選条件にそれぞれ従って以下のカードD〜Fが選択される。
[N+1回目の抽選]
・カードD レア度:3、攻撃力:155
・カードE レア度:2、攻撃力:180
・カードF レア度:3、攻撃力:140
【0084】
本変形例の抽選条件決定手段54の機能を実現するために、再抽選が行われる都度に、選択するカード枚数に対応する数の抽選条件が個別に更新される。例えば1度に選択されるカードが3枚である場合、ゲームサーバ20のCPU21は、1回目に選択される3枚のカードのうち1枚目のカードを第1の抽選条件、2枚目のカードを第2の抽選条件、3枚目のカードを第3の抽選条件、という具合に対応付ける。CPU21は、再抽選(つまり、2回目以降の抽選)では、各抽選条件に基づいて3枚のカードを選択して、その3枚のカードが選択されたときのカード順に基づいて第1〜第3の抽選条件を個別に更新する。各抽選条件に基づくカードの選択は、上述した実施形態で述べた通りである。
【0085】
(8−3)変形例3
上述した実施形態の特別抽選(引きなおし可能抽選)において1回の抽選において複数のカードが選択される場合、抽選条件決定手段54は、N+1回目の抽選において選択される複数のカードの各カードのレア度又は攻撃力が、N回目の抽選で選択された複数のカードの中で最も有利なレア度又は攻撃力と同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定してもよい。この場合、少なくともいずれかのパラメータについて、N+1回目の抽選で選択される複数のカードのすべてがN回目の抽選で選択される複数のカードと比較して同等以上となる。そのため、1回の抽選で1つのカードが選択される場合と比較して、より一層ユーザの満足度を高められるようになる。
【0086】
例えば、N回目の抽選において選択された、例えば3枚のカードが以下の場合を想定する。
[N回目の抽選]
・カードA レア度:2、攻撃力:150
・カードB レア度:2、攻撃力:170
・カードC レア度:3、攻撃力:120
この場合、本変形例においてN+1回目の抽選における抽選条件は、カードA〜Cの攻撃力の中で最大の攻撃力と、カードA〜Cのレア度の中で最大のレア度とが保証されるようにして、単一の抽選条件が設定されてもよい。つまり、抽選条件は、「レア度:3以上、かつ、攻撃力:170以上」となる。
一方、攻撃力とレア度の優先度を予め設定するか、又はユーザが選択可能なようにし、攻撃力又はレア度の何れかパラメータが最大のカードに基づいて、単一の抽選条件が設定されてもよい。例えばユーザがレア度を選択した場合には、選択されたカードA〜Cのうちレア度が最大のカードCのレア度が保証されるようにして、抽選条件が設定される。つまり、抽選条件は「レア度:3以上、かつ、攻撃力:120以上」となる。
【0087】
本変形例の抽選条件決定手段54の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、再抽選が行われる都度に、選択した複数のカードに基づいて、上述したようにして単一の抽選条件を決定し、再抽選が行われて複数のカードが行われる都度に、抽選条件が更新される。抽選条件が決定された後のカードの選択方法については、上述した実施形態とは、選択されるカードの枚数が異なるのみである。
【0088】
(8−4)変形例4
上述した実施形態の特別抽選(引きなおし可能抽選)において1回の抽選において複数のカードが選択される場合、抽選条件決定手段54は、N+1回目の抽選において選択される複数のカードのレア度又は攻撃力の平均値が、N回目の抽選で選択された複数のカードのレア度又は攻撃力の平均値と同一か、若しくはそれより有利となるように、N+1回目の抽選の抽選条件を決定してもよい。この場合、N+1回目の抽選で選択される複数のカードがN回目の抽選で選択される複数のカードと比較して全体として各パラメータが同等以上となる。そのため、1回の抽選で1つのカードが選択される場合と比較して、より一層ユーザの満足度を高められるようになる。
【0089】
例えば、N回目の抽選において選択された、例えば3枚のカードが以下の場合を想定する。
[N回目の抽選]
・カードA レア度:3、攻撃力:150
・カードB レア度:2、攻撃力:170
・カードC レア度:4、攻撃力:220
この場合、本変形例においてN+1回目の抽選における抽選条件は、カードA〜Cの攻撃力の平均値と、カードA〜Cのレア度の平均値とが保証されるようにして、単一の抽選条件が設定されてもよい。つまり、抽選条件は、「レア度:3以上、かつ、攻撃力:180以上」となる。
一方、攻撃力とレア度の優先度を予め設定するか、又はユーザが選択可能なようにし、例えば優先度が高いか、又は選択された一方のパラメータについてはカードA〜Cの中で最大のパラメータの値を保証し、かつ他方のパラメータについてはカードA〜Cのパラメータの平均値が保証されるようにして、単一の抽選条件が設定されてもよい。例えばユーザがレア度を選択した場合には、選択されたカードA〜Cのうちレア度が最大の4を保証し、かつ攻撃力はカードA〜Cのそれの平均値である180を保証するようにして、抽選条件が設定される。つまり、抽選条件は「レア度:4以上、かつ、攻撃力:180以上」となる。
【0090】
本変形例の抽選条件決定手段54の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、再抽選が行われる都度に、選択した複数のカードに基づいて、上述したようにして単一の抽選条件を決定し、再抽選が行われて複数のカードが行われる都度に、抽選条件が更新される。抽選条件が決定された後のカードの選択方法については、上述した実施形態とは、選択されるカードの枚数が異なるのみである。
【0091】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。上記実施形態及び各変形例に記載された技術的事項は適宜組合せて適用してもよい。
【0092】
上述した実施形態では、ユーザによる通信端末に対する所定の操作入力は、ユーザの通信端末に対する所定の指示釦の押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えた通信端末に対する表示画面上のタッチ操作の入力であるとしたが、操作入力はこれに限られない。操作入力は、加速度センサを備えた通信端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えた通信端末に対する所定のジェスチャを行うことで通信端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能な通信端末の場合には、操作入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
【0093】
上述した実施形態では、ネットワーク上のゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によって、
図12に示した各手段が備える機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。
図12に示した手段のすべて、あるいは少なくとも一部の手段を通信端末10によって実現する構成としてもよい。通信端末10とゲームサーバ20とでは実質的に同一のハードウエア構成を採るため、上記実施形態に記載したようにして通信端末10によっても各機能を実現できる。
図14A,
図14Bには、本実施形態のゲーム制御装置の各機能(
図12に示す各機能)について、通信端末10と、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30との間の機能を分担した場合の例を示す。
図12に示した各機能を通信端末10において主体的に実現するために、ユーザデータベースを各ユーザの通信端末10に記憶させ、複数のカードIDを基に抽選処理を通信端末10において実行し、その抽選処理で選択されたカードIDに対応するカードのデータの送信をゲームサーバ20へ要求するようにしてもよい。
【0094】
上述した実施形態では、ユーザ間の対戦ゲームがネットワーク上のサーバを介して実現される場合について説明したが、この場合に限られない。サーバを用いずに直接ユーザ端末間で行われる通信方式、例えばP2P(Peer to Peer)や無線アドホックネットワークによる通信を利用して、ユーザ間の対戦ゲームを実現してもよい。