(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御器は、30分未満の間に前記容量の薬物を単回ボーラスとして前記患者に送達するように、前記容器を作動させるように構成される、請求項1から請求項10のうちのいずれか1つに記載の送達デバイス。
前記制御器は、6秒未満の間に前記容量の薬物を単回ボーラスとして前記患者に送達するように、前記容器を作動させるように構成される、請求項11に記載の送達デバイス。
前記制御器は、前記針が前記展開状態から前記後退状態に一度だけ移動するように、前記注入器を作動させるように構成される、請求項1から請求項12のうちのいずれか1つに記載の送達デバイス。
前記制御器に連結される入力デバイスを備え、前記制御器は、前記入力デバイスの作動に応答して前記制御器の動作を開始する、請求項1から請求項13のうちのいずれか1つに記載の送達デバイス。
前記制御器は、前記注入器を作動させ、かつ前記容器を作動させるようにプログラムされるマイクロプロセッサを備える、請求項1から請求項14のうちのいずれか1つに記載の送達デバイス。
ポンプをさらに備え、前記制御器は、前記容量の薬物が前記容器から前記針に移動するように、ポンプを作動させる、請求項1から請求項15のうちのいずれか1つに記載の送達デバイス。
前記ポンプと前記針との間に配置されるピンチ弁をさらに備え、前記制御器は、前記ポンプを作動させる前に、前記ピンチ弁を開放する、請求項16に記載の送達デバイス。
単回適用時に前記ハウジングを皮膚に解放可能に固定するように適合される接着剤をさらに備え、前記接着剤は、前記外部表面の一部上に配置され、かつ患者の皮膚への前記ハウジングの適用前に着脱可能の使い捨てシートで覆われる、請求項1から請求項18のうちのいずれか1つに記載の送達デバイス。
前記容器と流体連通している注入口を備え、前記注入口は、前記ハウジングの前記外部表面上に配置される入口を有する、請求項1から請求項19のうちのいずれか1つに記載の送達デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の様々な実施形態の詳細な説明を以下に記載するが、本発明の法的範囲は、本特許の末尾に記載にする請求項の文言により定義されることを理解すべきである。あらゆる可能な実施形態を説明することは不可能ではないにしろ、実際的ではないため、発明を実施するための形態は、例示としてのみ解釈され、本発明のあらゆる可能な実施形態を説明するものではない。現在の技術または本特許の出願日後に開発される技術を使用して、多数の代替的な実施形態が実施され得るが、それらもやはり本発明を定義する請求項の範囲内に含まれる。
【0010】
用語が、「本明細書で使用される場合、用語‘______’は、...を意味するように定義される」という文章または同様の文章を使用して、本特許において明確に定義されている場合を除き、明示的であろうと暗示的であろうと、明白なまたは通常の意味を超えて、その用語の意味を限定する意図はなく、そのような用語は、(特許請求の範囲の文言以外の)本特許のいかなる段落のいかなる文章に基づく範囲においても限定されるように解釈されるべきではない。本特許の末尾の特許請求の範囲に示されるあらゆる用語が、本特許において単一の意味で一貫して参照される限りにおいて、それは、読み手を混乱させないように明確にするためになされるのであり、そのような請求項の用語が、暗示によって、あるいはその他の方法によって、その単一の意味に限定されると意図されるものではない。最後に、請求項の要素が、「手段」という語といかなる構造の詳細も伴わない機能を列挙することによって定義される場合を除き、いずれの請求項の要素の範囲も米国特許法第112条第6項の適用に基づいて解釈されることは意図されない。
【0011】
図1〜3は、装着可能な使い捨ての単回使用薬物送達デバイス50を示す。デバイス50は、例えば、接着剤を用いて、患者または着用者に取り付けられてもよい使い捨てハウジング52を有する。
図2および3に見られるように、針54および注入器56は、ハウジング52内に配置され、針54は、尖端58(実際には、針54全体)がハウジング52内に抜脱されてもよい後退状態と、尖端58がハウジング52から突出する展開状態とを有し(
図5〜8参照)、注入器56は、針54を後退状態から展開状態に移動させる。デバイス50はまた、注入器56と、ある容量の薬物を含む薬物供給部62とに連結される制御器60も含み、制御器60は、針54を移動させるように注入器56を操作し、かつその容量の薬物を送達するように薬物供給部62を操作する。
【0012】
薬物送達デバイス50は、特に、癌治療のために化学療法を受けている患者に対する特定の問題に対処する際の使用によく適しているが、この特定の用途以外の使用もあり得る。フルダラビン、ミトキサントロン、およびシクロホスファミド等の化学療法薬剤は、癌細胞の増殖を止めるように様々な方法で作用する。癌細胞を殺すように作用する薬剤もあれば、癌細胞の分裂を止めるように作用する薬剤もある。一度に1つを超える薬剤の投与は、治療の効果を高める場合がある。
【0013】
これらの化学療法薬剤が癌細胞に作用するのと同時に、それらは、患者の免疫系を抑制する副作用も有し得る。免疫系に対する化学療法薬剤の作用に対抗するため、骨髄または末梢血に見られる免疫細胞(例えば、白血球)の数を増加させるよう、G−CSF等のコロニー刺激因子が投与されてもよい。そのようなG−CSF薬剤は、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム)およびNeulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム)を含むがこれらに限定されない。しかしながら、従来の考え方では、G−CSFを有効にするためには、G−CSFの投与が化学療法薬剤の最後の用量が投与されてから少なくとも24時間後に行うべきという程度に、G−CSFは、化学療法薬剤の投与中に投与されるべきでないことが勧められている。結果として、患者は、G−CSFの注射を受ける別の予約のために、診療所等の治療場所を再訪問しなければならない。
【0014】
種々の他の実施形態において、薬物送達デバイスは、種々の医薬品と併用されてもよく、その使用は、G−CSFに関して上述した条件と同じ条件下で生じてもよく、生じなくてもよい。これらの製品は、例えば、液体または凍結乾燥された形態であってもよい赤血球生成促進剤(ESA)を含んでもよい。ESAは、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコールエポエチンベータ)、ヘマタイド(登録商標)、MRK−2578、INS−22、Retacrit(登録商標)(エポエチンゼータ)、Neorecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Silapo(登録商標)(エポエチンゼータ)、Binocrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、エポエチンアルファHexal、Abseamed(登録商標)(エポエチンアルファ)、Ratioepo(登録商標)(エポエチンシータ)、Eporatio(登録商標)(エポエチンシータ)、Biopoin(登録商標)(エポエチンシータ)、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンゼータ、エポエチンシータ、およびエポエチンデルタ等の、赤血球生成を刺激する何らかの分子、ならびに参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、以下の特許または特許出願に開示されているような分子またはその変異体もしくは類似体である:米国特許第4,703,008号、第5,441,868号、第5,547,933号、第5,618,698号、第5,621,080号、第5,756,349号、第5,767,078号、第5,773,569号、第5,955,422号、第5,986,047号、第6,583,272号、第7,084,245号、および第7,271,689号、ならびにPCT公開公報WO91/05867、WO95/05465、WO96/40772、WO00/24893、WO01/81405、およびWO2007/136752。
【0015】
ESAは、赤血球生成刺激タンパク質であり得る。本明細書で使用される場合、「赤血球生成刺激タンパク質」は、例えば、受容体に結合し、受容体の二量体化を引き起こすことによって、エリスロポエチン受容体の活性化を直接または間接的に引き起こす何らかのタンパク質を意味する。赤血球生成刺激タンパク質は、エリスロポエチン受容体に結合し、活性化させるエリスロポエチンおよびその変異体、類似体、または誘導体、エリスロポエチン受容体に結合し、受容体を活性化させる抗体、あるいはエリスロポエチン受容体に結合し、活性化させるペプチドを含む。赤血球生成刺激タンパク質は、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンデルタ、エポエチンオメガ、エポエチンイオタ、エポエチンゼータ、およびそれらの類似体、ペグ化エリスロポエチン、カルバミル化エリスロポエチン、模倣ペプチド(EMP1/ヘマタイドを含む)、ならびに模倣抗体を含むがこれらに限定されない。例示的な赤血球生成刺激タンパク質は、エリスロポエチン、ダルベポエチン、エリスロポエチンアゴニスト変異体、およびエリスロポエチン受容体に結合し、活性化させるペプチドまたは抗体(米国公開公報第2003/0215444号および第2006/0040858号に報告される化合物を含み、それぞれの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、ならびに以下の特許または特許出願に開示されているようなエリスロポエチン分子またはそれらの変異体もしくは類似体を含み、それぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる:米国特許第4,703,008号、第5,441,868号、第5,547,933号、第5,618,698号、第5,621,080号、第5,756,349号、第5,767,078号、第5,773,569号、第5,955,422号、第5,830,851号、第5,856,298号、第5,986,047号、第6,030,086号、第6,310,078号、第6,391,633号、第6,583,272号、第6,586,398号、第6,900,292号、第6,750,369号、第7,030,226号、第7,084,245号、および第7,217,689号、米国公開公報第2002/0155998号、第2003/0077753号、第2003/0082749号、第2003/0143202号、第2004/0009902号、第2004/0071694号、第2004/0091961号、第2004/0143857号、第2004/0157293号、第2004/0175379号、第2004/0175824号、第2004/0229318号、第2004/0248815号、第2004/0266690号、第2005/0019914号、第2005/0026834号、第2005/0096461号、第2005/0107297号、第2005/0107591号、第2005/0124045号、第2005/0124564号、第2005/0137329号、第2005/0142642号、第2005/0143292号、第2005/0153879号、第2005/0158822号、第2005/0158832号、第2005/0170457号、第2005/0181359号、第2005/0181482号、第2005/0192211号、第2005/0202538号、第2005/0227289号、第2005/0244409号、第2006/0088906号、および第2006/0111279号、ならびにPCT公開公報WO91/05867、WO95/05465、WO99/66054、WO00/24893、WO01/81405、WO00/61637、WO01/36489、WO02/014356、WO02/19963、WO02/20034、WO02/49673、WO02/085940、WO03/029291、WO2003/055526、WO2003/084477、WO2003/094858、WO2004/002417、WO2004/002424、WO2004/009627、WO2004/024761、WO2004/033651、WO2004/035603、WO2004/043382、WO2004/101600、WO2004/101606、WO2004/101611、WO2004/106373、WO2004/018667、WO2005/001025、WO2005/001136、WO2005/021579、WO2005/025606号、WO2005/032460、WO2005/051327、WO2005/063808、WO2005/063809、WO2005/070451号、WO2005/081687、WO2005/084711、WO2005/103076、WO2005/100403、WO2005/092369、WO2006/50959、WO2006/02646、およびWO2006/29094。
【0016】
デバイスと伴に使用するための他の医薬品の例としては、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xgeva(商標)(デノスマブ)、およびProlia(商標)(デノサマブ)等の抗体、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF阻害薬)、Neulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム、ペグ化フィルガストリム、ペグ化G−CSF、ペグ化hu−Met−G−CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G−CSF、hu−MetG−CSF)、およびNplate(登録商標)(ロミプロスチム)等の他の生物学的製剤、Sensipar(登録商標)(シナカルセト)等の小分子薬物を含んでもよいがこれらに限定されない。デバイスはまた、治療抗体、ポリペプチド、タンパク質、または、例えば、フェルモキシトール、鉄デキストラン、グルコン酸第二鉄、および鉄スクロース等の、鉄等の他の化学薬品と併用されてもよい。医薬品は、液体の形態であってもよく、または凍結乾燥された形態から再構成されてもよい。
【0017】
特定の例示的なタンパク質の中には、その融合物、断片、類似体、変異体、または誘導体を含む、以下に記載する特定のタンパク質がある。
【0018】
OPGL特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等(RANKL特異抗体、ペプチボディー等とも称される)として、完全ヒト化およびヒトOPGL特異抗体、特に、完全ヒト化モノクローナル抗体を含み、OPGL特異抗体および抗体関連タンパク質に関して、その全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開公報WO03/002713に記載された抗体を含むがこれらに限定されず、特に、そこに記載された配列を有するもの、具体的には、そこに表示された抗体9H7、18B2、2D8、2E11、16E1、および22B3があるが、これらに限定されず、また、上記の公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、その
図2に記載の配列番号2の軽鎖および/またはその
図4に記載の配列番号4の重鎖のいずれかを有するOPGL特異抗体を含む。
【0019】
ミオスタチン結合タンパク質、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、ミオスタチン特異ペプチボディー、特に、ミオスタチン特異ペプチボディーに関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2004/0181033号およびPCT公開公報WO2004/058988に記載されたものがあり、具体的には、mTN8−19ファミリーのペプチボディー、すなわち、配列番号305〜351のもの、すなわち、TN8−19−1からTN8−19−40、TN8−19con1、およびTN8−19con2を含むがこれらに限定されず、また上記の公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、配列番号357〜383のmL2ファミリー、配列番号384〜409のmL15ファミリー、配列番号410〜438のmL17ファミリー、配列番号439〜446のmL20ファミリー、配列番号447〜452のmL21ファミリー、配列番号453〜454のmL24ファミリー、配列番号615〜631のペプチボディー等がある。
【0020】
IL−4受容体特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、受容体に対するIL−4および/またはIL−13の結合によって媒介される活性を阻害するもの、特に、IL−4受容体特異抗体に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開公報WO2005/047331またはPCT出願第PCT/US2004/03742号および米国公開公報第2005/112694号に記載されたものを含み、特に、そこに記載されたようなそのような抗体、特に、上記の公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、そこで指定された抗体L1H1、L1H2、L1H3、L1H4、L1H5、L1H6、L1H7、L1H8、L1H9、L1H10、L1H11、L2H1、L2H2、L2H3、L2H4、L2H5、L2H6、L2H7、L2H8、L2H9、L2H10、L2H11、L2H12、L2H13、L2H14、L3H1、L4H1、L5H1、L6H1等があるがこれらに限定されない。
【0021】
インターロイキン1−受容体1(「IL1−R1」)特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、IL1−R1特異結合タンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2004/097712A1号に記載のものがあり、特に、モノクローナル抗体、具体的には、上記の米国公開広報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、そこで指定されるモノクローナル抗体15CA、26F5、27F2、24E12、および10H7等があるがこれらに限定されない。
【0022】
Ang2特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、Ang2特異抗体およびペプチボディー等に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開公報WO03/057134および米国公開公報第2003/0229023号に記載のものがあり、具体的には、そこに記載された配列のものL1(N)、L1(N)WT、L1(N)1K WT、2xL1(N)、2xL1(N)WT、Con4(N)、Con4(N)1K WT、2xCon4(N)1K、L1C、L1C 1K、2xL1C、Con4C、Con4C 1K、2xCon4C 1K、Con4−L1(N)、Con4−L1C、TN−12−9(N)、C17(N)、TN8−8(N)、TN8−14(N)、Con1(N)等があるがこれらに限定されず、同様に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開公報WO2003/030833に記載されたもの等の抗Ang2抗体および製剤も含み、特に、上記の公開公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、そこに種々の順列で記載されているAb526、Ab528、Ab531、Ab533、Ab535、Ab536、Ab537、Ab540、Ab543、Ab544、Ab545、Ab546、A551、Ab553、Ab555、Ab558、Ab559、Ab565、AbF1AbFD、AbFE、AbFJ、AbFK、AbG1D4、AbGC1E8、AbH1C12、AblA1、AblF、AblK、AblP、およびAblP等がある。
【0023】
NGF特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、NGF特異抗体および関連タンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2005/0074821号および米国特許第6,919,426号に記載のものを含むがこれらに限定されず、特に、上記の公開公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、そこに指定されたNGF特異抗体4D4、4G6、6H9、7H2、14D10、および14D11を含むがこれらに限定されない。
【0024】
CD22特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、CD22特異抗体および関連タンパク質に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,789,554号に記載されるもの等があり、特に、ヒトCD22特異抗体、例えば、ヒト化および完全ヒト抗体等があるがこれらに限定されず、また、ヒト化および完全ヒトモノクローナル抗体を含むがこれらに限定されず、例えば、ヒト−マウスモノクローナルhLL2γ鎖がヒト−マウスモノクローナルhLL2κ鎖にジスルフィド結合した二量体等のヒトCD22特異IgG抗体を含むがこれに限定されず、例えば、限定するものであるが、CAS登録番号501423−23−0のエプラツズマブ中のヒトCD22特異完全ヒト化抗体等がある。
【0025】
IGF−1受容体特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、IGF−1受容体特異抗体および関連タンパク質に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開公報WO06/069202に記載されたもの等があり、上記の国際公開公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、そこで指定されるIGF−1特異抗体L1H1、L2H2、L3H3、L4H4、L5H5、L6H6、L7H7、L8H8、L9H9、L10H10、L11H11、L12H12、L13H13、L14H14、L15H15、L16H16、L17H17、L18H18、L19H19、L20H20、L21H21、L22H22、L23H23、L24H24、L25H25、L26H26、L27H27、L28H28、L29H29、L30H30、L31H31、L32H32、L33H33、L34H34、L35H35、L36H36、L37H37、L38H38、L39H39、L40H40、L41H41、L42H42、L43H43、L44H44、L45H45、L46H46、L47H47、L48H48、L49H49、L50H50、L51H51、L52H52、ならびにそれらのIGF−1R−結合断片および誘導体等を含むがこれらに限定されない。
【0026】
また、本発明の方法および組成物において使用するための抗IGF−1R抗体の非限定的な例のうち、その一部または全部が以下に記載されている。
(i)米国公開公報第2006/0040358号(2006年2月23日公開)、第2005/0008642号(2005年1月13日公開)、第2004/0228859号(2004年11月18日公開)、そこに記載される、例えば、抗体1A(DSMZ寄託番号DSM ACC 2586)、抗体8(DSMZ寄託番号DSM ACC 2589)、抗体23(DSMZ寄託番号DSM ACC 2588)、および抗体18を含むがこれらに限定されない。
(ii)PCT公開公報WO06/138729(2006年12月28日公開)およびWO05/016970(2005年2月24日公開)、ならびにLu et al.,2004,J Biol.Chem.279:2856−65、そこに記載される抗体2F8、A12、およびIMC−A12を含むがこれらに限定されない。
(iii)PCT公開公報WO07/012614(2007年2月1日公開)、WO07/000328(2007年1月4日公開)、WO06/013472(2006年2月9日公開)、WO05/058967(2005年6月30日公開)、およびWO03/059951(2003年7月24日公開)。
(iv)米国公開公報第2005/0084906号(2005年4月21日公開)、そこに記載される抗体7C10、キメラ抗体C7C10、抗体h7C10、抗体7H2M、キメラ抗体*7C10、抗体GM607、ヒト化抗体7C10バージョン1、ヒト化抗体7C10バージョン2、ヒト化抗体7C10バージョン3、および抗体7H2HMを含むがこれらに限定されない。
(v)米国公開公報第2005/0249728号(2005年11月10日公開)、第2005/0186203号(2005年8月25日公開)、第2004/0265307号(2004年12月30日公開)、および第2003/0235582号(2003年12月25日公開)、ならびにMaloney et al.,2003,Cancer Res.63:5073−83、そこに記載される抗体EM164、表面再構成EM164、ヒト化EM164、huEM164 v1.0、huEM164 v1.1、huEM164 v1.2、およびhuEM164 v1.3を含むがこれらに限定されない。
(vi)米国特許第7,037,498号(2006年5月2日発行)、米国公開公報第2005/0244408号(2005年11月30日公開)、および第2004/0086503号 (2004年5月6日公開)、ならびにCohen,et al.,2005,Clinical Cancer Res.11:2063−73、例えば、抗体CP−751,871、そこに記載されるATCC受託番号PTA−2792、PTA−2788、PTA−2790、PTA−2791、PTA−2789、PTA−2793を有するハイブリドーマによって生成される抗体、ならびに抗体2.12.1、2.13.2、2.14.3、3.1.1、4.9.2、および4.17.3を含むがこれらに限定されない。
(vii)米国公開公報第2005/0136063号(2005年6月23日公開)および第2004/0018191号(2004年1月29日公開)、そこに記載される抗体19D12、ならびにATCC受託番号PTA−5214で寄託されたプラスミド15H12/19D12 HCA(γ4)中のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖と、ATCC受託番号PTA−5220で寄託されたプラスミド15H12/19D12 LCF(κ)中のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖とを含む抗体を含むがこれらに限定されない。
(viii)米国公開公報第2004/0202655号(2004年10月14日公開)、そこに記載される抗体PINT−6A1、PINT−7A2、PINT−7A4、PINT−7A5、PINT−7A6、PINT−8A1、PINT−9A2、PINT−11A1、PINT−11A2、PINT−11A3、PINT−11A4、PINT−11A5、PINT−11A7、PINT−11A12、PINT−12A1、PINT−12A2、PINT−12A3、PINT−12A4、およびPINT−12A5を含むがこれらに限定されない。これらの記載内容のそれぞれまたは全ては、特に、IGF−1受容体を標的にする上記の抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等に関して、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
【0027】
B−7関連タンパク質1特異抗体、ペプチボディー、関連タンパク質等(「B7RP−1」は、文献においてB7H2、ICOSL、B7h、およびCD275とも称される)として、特に、B7RP特異完全ヒトモノクローナルIgG2抗体、特に、B7RP−1の第一免疫グロブリン様ドメイン中のエピトープに結合する完全ヒトIgG2モノクローナル抗体、具体的には、B7RP−1と、活性化T細胞上のその天然の受容体ICOSとの相互作用を阻害するもの、特に、そのような抗体および関連タンパク質に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2008/0166352号およびPCT公開公報WO07/011941に開示されているものがあり、上記の米国公開公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、16H(配列番号1および配列番号7のそれぞれに記載された軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する抗体)、5D(配列番号2および配列番号9のそれぞれに記載された軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する抗体)、2H(配列番号3および配列番号10のそれぞれに記載された軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する抗体)、43H(配列番号6および配列番号14のそれぞれに記載された軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する抗体)、41H(配列番号5および配列番号13のそれぞれに記載された軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する抗体)、ならびに15H(配列番号4および配列番号12のそれぞれに記載された軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する抗体)としてそこで指定される抗体を含むがこれらに限定されない。
【0028】
IL−15特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、具体的には、ヒト化モノクローナル抗体、特に、IL−15特異抗体および関連タンパク質に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2003/0138421号、第2003/023586号、および第2004/0071702号、ならびに米国特許第7,153,507号に開示されるもの等の抗体があり、ペプチボディー、特に、例えば、HuMax IL−15抗体および関連タンパク質、例えば、146B7等があるがこれらに限定されない。
【0029】
IFNγ特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、具体的には、ヒトIFNγ特異抗体、特に、完全ヒト抗IFNγ抗体、例えば、IFNγ特異抗体に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2005/0004353号に記載されるもの等、特に、例えば、そこで指定される抗体1118、1118*、1119、1121、および1121*等がある。これらの抗体のそれぞれの重鎖および軽鎖の全配列、ならびにそれらの重鎖および軽鎖可変領域および相補性決定領域の配列は、上記の米国公開公報およびThakur et al.,Mol.Immunol.36:1107−1115(1999)に開示される通り、参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる。加えて、上記の米国公開公報に提供されるこれらの抗体の性質の記載もまた、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。特異抗体は、上記の米国公開公報に開示されているような配列番号17の重鎖および配列番号18の軽鎖を有するもの、配列番号6の重鎖可変領域および配列番号8の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号19の重鎖および配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号10の重鎖可変領域および配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号32の重鎖および配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号30の重鎖可変領域および配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖配列および配列番号22の軽鎖配列を有するもの、配列番号14の重鎖可変領域および配列番号16の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖および配列番号33の軽鎖を有するもの、ならびに配列番号14の重鎖可変領域および配列番号31の軽鎖可変領域を有するものを含む。検討される特異抗体は、上記の米国公開公報に開示され、そこに開示されるような配列番号17の完全な重鎖を有し、かつそこに開示されるような配列番号18の完全な軽鎖を有するような抗体1119である。
【0030】
TALL−1特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等、ならびに他のTALL特異結合タンパク質として、特に、TALL−1結合タンパク質に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2003/0195156号および第2006/0135431号に記載のもの等があり、特に、上記の米国公開公報に開示される通り参照により十分にその全体が本明細書に個別にかつ具体的に組み込まれる、表4および5Bの分子等がある。
【0031】
副甲状腺ホルモン(「PTH」)特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、PTHに結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,756,480号に記載のもの等がある。
【0032】
トロンボポエチン受容体(「TPO−R」)特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、特に、TPO−Rに結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,835,809号に記載のもの等がある。
【0033】
肝細胞増殖因子(「HGF」)特異抗体、ペプチボディー、および関連タンパク質等として、HGF/SF:cMet軸(HGF/SF:c−Met)を標的とするものを含み、例えば、特に、HGFに結合するタンパク質に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2005/0118643号およびPCT公開公報WO2005/017107に記載の肝細胞増殖因子/散乱因子(HGF/SF)を中和する完全ヒトモノクローナル抗体、米国特許第7,220,410号に記載のhuL2G7、米国特許第5,686,292号および第6,468,529号ならびにPCT公開公報WO96/38557に記載のOA−5d5等がある。
【0034】
TRAIL−R2特異抗体、ペプチボディー、関連タンパク質等として、特に、TRAIL−R2に結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第7,521,048号に記載のもの等がある。
【0035】
アクチビンA特異抗体、ペプチボディー、関連タンパク質等として、特に、アクチビンAに結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開公報第2009/0234106号に記載のものを含むがこれらに限定されない。
【0036】
TGF−β特異抗体、ペプチボディー、関連タンパク質等として、特に、TGF−βに結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,803,453号および米国公開広報第2007/0110747号に記載のものを含むがこれらに限定されない。
【0037】
アミロイド−βタンパク質特異抗体、ペプチボディー、関連タンパク質等として、特に、アミロイド−βタンパク質に結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開公報WO2006/081171に記載のものを含むがこれらに限定されない。検討される一抗体は、国際公開公報に開示されるような、配列番号8を含む重鎖可変領域と、配列番号6を有する軽鎖可変領域とを有する抗体である。
【0038】
c−Kit特異抗体、ペプチボディー、関連タンパク質等として、特に、c−Kitおよび/または他の幹細胞因子受容体に結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる公開第2007/0253951号に記載のものを含むがこれらに限定されない。
【0039】
OX40L特異抗体、ペプチボディー、関連タンパク質等として、特に、OX40Lおよび/またはOXO40受容体の他のリガンドに結合するタンパク質に関する部分において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国出願第11/068,289号に記載のものを含むがこれらに限定されない。
【0040】
他の例示的なタンパク質として、Activase(登録商標)(アルテプラーゼ、tPA)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ、またはエリスロポエチン)、Avonex(登録商標)(インターフェロンβ−1a)、Bexxar(登録商標)(トシツモマブ、抗CD22 モノクローナル抗体)、Betaseron(登録商標)(インターフェロンβ)、Campath(登録商標)(アレムツズマブ、抗CD52モノクローナル抗体)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、MLN0002(抗α4β7mAb)、MLN1202(抗CCR2ケモカイン受容体mAb)、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF阻害薬)、Eprex(登録商標)(エポエチンアルファ)、Erbitux(登録商標)(セツキシマブ、抗EGFR/HER1/c−ErbB−1)、Genotropin(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ、抗HER2/neu(erbB2)受容体mAb)、Humatrope(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Humira(登録商標)(アダリムマブ)、溶液中インスリン、Infergen(登録商標)(インターフェロンアルファコン−1)、Natrecor(登録商標)(ネシリチド、組換え型ヒトB型ナトリウム利尿ペプチド(hBNP)、Kineret(登録商標)(アナキンラ)、Leukine(登録商標)(サルグラモスチム、rhuGM−CSF)、LymphoCide(登録商標)(エプラツズマブ、抗CD22mAb)、Benlysta(商標)(リンフォスタットB、ベリムマブ、抗BlyS mAb)、Metalyse(登録商標)(テネクテプラーゼ、t−PA類似体)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコールエポエチンベータ)、Mylotarg(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、Raptiva(登録商標)(エファリズマブ)、Cimzia(登録商標)(セルトリズマブペゴル、CDP 870)、Soliris(商標)(エクリズマブ)、パキセリズマブ(抗C5補体)、Numax(登録商標)(MEDI−524)、Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ)、Panorex(登録商標)(17−1A、エドレコロマブ)、Trabio(登録商標)(レルデリムマブ)、TheraCim hR3(ニモツズマブ)、Omnitarg(ペルツズマブ、2C4)、Osidem(登録商標)(IDM−1)、OvaRex(登録商標)(B43.13)、Nuvion(登録商標)(ビジリズマブ)、カンツズマブメルタンシン(huC242−DM1)、NeoRecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Neumega(登録商標)(オプレルベキン、ヒトインターロイキン11)、Neulasta(登録商標)(ペグ化フィルガストリム、ペグ化G−CSF、ペグ化hu−Met−G−CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G−CSF、hu−MetG−CSF)、Orthoclone OKT3(登録商標)(ムロモナブ−CD、抗CD3モノクローナル抗体)、Procrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ、抗TNFαモノクローナル抗体)、Reopro(登録商標)(アブシキシマブ、抗GP lIb/Ilia受容体モノクローナル抗体)、Actemra(登録商標)(抗IL6受容体mAb)、Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、HuMax−CD4(ザノリムマブ)、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ、抗CD20 mAb)、Tarceva(登録商標)(エルロチニブ)、Roferon−A(登録商標)(インターフェロンアルファ−2a)、Simulect(登録商標)(バシリキシマブ)、Prexige(登録商標)(ルミラコキシブ)、Synagis(登録商標)(パリビズマブ)、146B7−CHO(抗IL15抗体、米国特許第7,153,507号参照)、Tysabri(登録商標)(ナタリズマブ、抗α4インテグリンmAb)、Valortim(登録商標)(MDX−1303、抗炭疽菌防御抗原mAb)、ABthrax(商標)、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xolair(登録商標)(オマリズマブ)、ETI211(抗MRSA mAb)、IL−1トラップ(ヒトIgG1のFc部分およびIL−1受容体成分の両方(I型受容体および受容体アクセサリータンパク質)の細胞外領域)、VEGFトラップ(IgG1 Fcに融合したVEGFR1のIgドメイン)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ、抗IL−2Rα mAb)、Zevalin(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、Zetia(登録商標)(エゼチミブ)、Orencia(登録商標)(アタシセプト、TACI−Ig)、抗CD80モノクローナル抗体(ガリキシマブ)、抗CD23mAb(ルミリキシマブ)、BR2−Fc(huBR3/huFc融合タンパク質、可溶性BAFF拮抗薬)、CNTO148(ゴリムマブ、抗TNFαmAb)、HGS−ETR1(マパツズマブ、ヒト抗TRAIL受容体−1mAb)、HuMax−CD20(オクレリズマブ、抗CD20ヒトmAb)、HuMax−EGFR(ザルツムマブ)、M200(ボロシキシマブ、抗α5β1インテグリンmAb)、MDX−010(イピリムマブ、抗CTLA−4mAbおよびVEGFR−1(IMC−18F1)、抗BR3mAb、抗クロストリジウムディフィシルトキシンAおよびトキシンB CmAbs MDX−066(CDA−1)およびMDX−1388)、抗CD22dsFv−PE38抱合体(CAT−3888およびCAT−8015)、抗CD25mAb(HuMax−TAC)、抗CD3mAb(NI−0401)、アデカツムマブ、抗CD30mAb(MDX−060)、MDX−1333(抗IFNAR)、抗CD38mAb(HuMax CD38)、抗CD40LmAb、抗CriptomAb、抗CTGF特発性肺線維症フェーズIフィブリノーゲン(FG−3019)、抗CTLA4mAb、抗エオタキシン−1mAb(CAT−213)、抗FGF8mAb、抗ガングリオシドGD2mAb、抗ガングリオシドGM2mAb、抗GDF−8ヒトmAb(MYO−029)、抗GM−CSF受容体mAb(CAM−3001)、抗HepCmAb(HuMax HepC)、抗IFNαmAb(MEDI−545、MDX−1103)、抗IGF1RmAb、抗IGF−1RmAb(HuMax−Inflam)、抗IL12mAb(ABT−874)、抗IL12/IL23mAb(CNTO 1275)、抗IL13mAb(CAT−354)、抗IL2RamAb(HuMax−TAC)、抗IL5受容体mAb、抗インテグリン 受容体mAb(MDX−018、CNTO95)、抗IP10潰瘍性大腸炎mAb(MDX−1100)、抗LLY抗体、BMS−66513、抗マンノース受容体/hCGβmAb(MDX−1307)、抗メソテリンdsFv−PE38抱合体(CAT−5001)、抗PD1mAb(MDX−1106(ONO−4538))、抗PDGFRα抗体(IMC−3G3)、抗TGFβmAb(GC−1008)、抗TRAIL受容体−2ヒトmAb(HGS−ETR2)、抗TWEAKmAb、抗VEGFR/Flt−1mAb、抗ZP3mAb(HuMax−ZP3)、NVS抗体#1、およびNVS抗体#2を含む。
【0041】
本開示によれば、上述のデバイス50の操作方法は、特定の処置後の特定の時間に、単回ボーラスが投与されなければならない場合の問題に対処する。デバイス50は、おそらく、限定されるわけではないが、処置と関連して医療従事者によって設置された後、患者の皮膚に付着する。デバイス50は、空間内に含まれる制御器60の構成に従って、注射部位を一度だけ画定するように、送達デバイス50のハウジング52によって画定される内部(可能性として、密封)空間から患者に針54の尖端58を自動的に注射する。加えて、デバイス50は、制御器60の構成に従って、事前選択された時間が経過したことを一度だけ自動的に判定してもよく、制御器60は、制御器60が空間内に配置される前に事前選択された時間を判定するように構成される。さらに、デバイス50は、制御器60の構成に従って、ある容量の薬物を単回ボーラスとして注射部位を通して患者に送達するように薬物供給部62を自動的に作動させる。制御器60がマイクロプロセッサ等によって定義されるそれらの実施形態によれば、制御器60の構成は、制御器のプログラミングに対応してもよい。
【0042】
そのようなデバイス50の使用の結果として、患者は、単に1回の注射を受けるために医療提供者を再訪問する必要はない。このことは、患者が医療提供者を再訪問する必要がなく、したがって、さらに即時に再訪問することなく治癒工程を進めることができるという点において、患者にとって利点がある。このことはまた、医療提供者にとっても、タイミングの問題に関して注射を確実に遠隔制御することができ、そうでなければ再訪問で使われる資源を、代わりに、他の患者の医療のために使用することが可能になるという点で、利点がある。
【0043】
したがって、デバイス50およびその用途を概説したが、ここで、デバイス50の構造および操作をより詳細に説明する。
図1は、使い捨てハウジング52を示す。使い捨てハウジング52は、プラスチック材料で作られてもよい。
図2に見られるように、ハウジング52は、着用者の皮膚に対して適用されるプレート70と、好ましくは、プレート70の周辺端部74とドーム72の周辺端部76との間の界面において密封によってプレート70に取り付けられるドーム72との2つのセクションによって画定されてもよい。
【0044】
図2に見られるように、ハウジング52は、内部空間82を画定する内部表面80と、外部表面84とを有する。特に、プレート70は、内部表面90と外部表面92とを有し、ドーム72は、内部表面94と外部表面96とを有する。図示した実施形態によれば、ハウジング52の内部表面80は、プレート70およびドーム72の内部表面90、94によって画定され、一方、ハウジング52の外部表面84は、プレート70およびドーム72の外部表面92、96によって画定される。
【0045】
上述の通り、ハウジング52は、着用者の皮膚に取り付けられてもよい。特に、接着剤が使用されてもよい。接着剤は、単回適用時にハウジングを皮膚に解放可能に固定するように適合されてもよい。
図2に見られるように、接着剤は、ハウジング52の外部表面84の一部102上に、特に、プレート70の外部表面92上に、層100として配置される。接着剤は、着用者の皮膚へのハウジング52の適用前に、着脱可能の使い捨てシート104で覆われる。
【0046】
図4に見られるように、ハウジング52は、医療提供者または患者が薬物供給部62を視認することを可能にする、形成される点検窓110を有してもよい。
図4に示した点検窓110は、ハウジング52のドーム72において形成されているが、代わりに、ドーム72とプレート70との間の分割線112(
図1参照)の配置によっては、プレート70において、またはドーム72およびプレート70において形成され得る。点検窓110は、デバイス50が充填された/デバイス50の起動前に適切に充填されたという保証、品質を保証するための薬物の点検、および薬物が患者に送達されている/送達されたという確認、の理由のうちのいずれか1つ以上により目視点検を許可してもよい。
【0047】
上述の通り、デバイス50は、尖端58を伴う針54を備えてもよい。針54は、針54の尖端58が、ハウジング52によって画定される空間82の内側に抜脱される後退状態を有し、事実、本明細書に示したもの等の特定の実施形態によれば、後退状態において、針54全体が、空間82の内側に抜脱される。針54はまた、針54の尖端58が、ハウジング52の外部表面84を越えて空間82から患者の注射部位に突出する展開状態(
図2に示す)も有する。針54は、カテーテル120と組み合わせて使用されてもよく、針54は、カテーテル120を、注射部位を通して患者に挿入するために使用され、薬物は、投与時にカテーテル120を通って患者内に入る。若干異なる言葉で表現すると、デバイス50は、特定の実施形態によれば、柔らかいカニューレを皮下組織に自動的に挿入してもよい。しかしながら、針54を単独で使用することの利点としては、薬物供給部62から患者までの流路における妨害物に対するより低い感受性、より正確な注射深度および位置、ならびに医療提供者または患者がカテーテルに関して有し得る何らかの否定的見方の回避が挙げられる。
【0048】
図2および5〜8に示したように、ハウジング52(特に、プレート70)は、針54(およびカテーテル120)が通過することを可能にするように形成されたアパーチャまたは開口部130を有してもよい。特定の実施形態(例えば、
図2)によれば、アパーチャ130は、開口部130を通る針54(およびカテーテル120)の移動に対して妨害または障害がないように、遮るものがなくてもよい。しかしながら、針54の無菌性およびデバイスの容器閉鎖完全性(CCI)をより良く維持するために、アパーチャ130内またはアパーチャ130上に、あるいはハウジング52によって画定される空間82内に、
図5〜8のように開口部130を覆うようにセプタム132(
図5に示す)または遮蔽物134(
図7に示す)が配置されてもよい。
【0049】
図5および6は、ゴムで作られてもよいセプタム132が含まれる変形を示す。針54が後退状態(
図5)にある場合、セプタム132は、針54(および空間82)と患者の皮膚との間に配置される。展開状態において(
図6)、針54の少なくとも一部(つまり、尖端58)は、セプタム132を通って空間82から依存する。したがって、セプタム132は、内部空間82と外部環境との間のバリアとして常に存在する。
【0050】
図7および8は、剛性材料または可撓性材料で作られてもよい遮蔽物134が含まれる変形を示す。針54が後退状態(
図7)にある場合、セプタム132等の遮蔽物134は、針54(および空間82)と患者の皮膚との間に配置される。しかしながら、展開状態において(
図8)、遮蔽物134は、針54(およびカテーテル120)の患者への挿入前に、針54の経路から移動されなければならない。例えば、バネ136は、遮蔽物134をその後退状態に向けてバイアスするように、遮蔽物134に取り付けられてもよい。制御器60は、遮蔽物134をその未後退状態に維持するように、遮蔽物134と連携するラッチ138を開放してもよく、すると、遮蔽物134は、バネ136によって適用されるバイアス力に従って、後退状態へ移動する。他の機構もまた可能である。
【0051】
デバイスは、注入器56(
図3)を備える。注入器56は、針54が後退状態と展開状態との間を移動するように、針54に連結される。例示的な注入器の実施例は、米国特許第7,144,384号および第7,128,727号で見られ得、これらの特許はあらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
図2に見られるように、薬物供給部62はまた、空間82内に配置され、針54と流体連通しており、好ましくは、薬物供給部62は、針54と選択的にまたは制御可能に流体連通している。薬物供給部62は、ある容量の薬物を含む。特定の実施形態によれば、薬物は、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)もしくはペグ化G−CSFまたは他の何らかの所望の医薬品であってもよい。例えば、医薬品は、赤血球生成促進剤、TNF阻害薬、インターロイキン受容体特異抗体、IGF受容体特異抗体、またはTGF特異抗体であってもよい。
【0053】
図示した実施形態によれば、薬物供給部62は、ポンプ150および容器152(
図2および3)を備えてもよい。本開示の実施形態によれば、容器152およびポンプ150は、剛性壁で囲まれたシリンダー154と、シリンダー154の縦軸158(
図2)に沿って移動するのに適したプランジャー156との組み合わせによって一部画定されてもよい。一変形によれば、プランジャー156の移動は、モーターに接続される歯車列の動作によって引き起こされてもよい。シリンダーに沿ってプランジャーを移動させるための他の同様の機構は、米国特許第7,144,384号、第7,128,727号、第6,656,159号、第6,656,158号で見られ得、これらの特許はあらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
他の変形によれば、非剛性折り畳み式ポーチが、
図2に示す剛性壁で囲まれたシリンダー154およびプランジャー156の代わりとなってもよい。容器152が非剛性折り畳み式ポーチの形態である場合、容器を圧迫および加圧するために、バネベースの機械システムが使用されてもよいことが認識される。よりさらなる変形によれば、プランジャー156を移動させるか、またはバッグを圧迫するために、非機械システム使用がされてもよい。例えば、併用される構成要素が、ガスが生成されるまで離れたままである二構成要素システムを含む、ガス発生システムが使用されてもよい。さらなる代替案として、膨潤性ゲルが使用されてもよく、デバイス内部の源からの水の導入により、ゲルの寸法が増大し、プランジャーを移動させるか、またはポーチを圧迫する。そのような代替的機構の実施例は、米国特許第5,957,895号、第5,858,001号、および第5,814,020号で見られ得、これらの特許はあらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。
【0055】
さらに、送達デバイス50は、容器152と流体連通している注入口160を備えてもよく、注入口160は、ハウジング52(
図2)の外部表面84上に配置される入口162を有する。入口162は、注射器(例えば、
図1に示す注射器163)のルアー先端を受容するように適合されてもよいが、例えば、貫通可能なゴムセプタムが代わりに使用されてもよい。注入口160はまた、注入口160を閉鎖するように、入口162に配置されるカバーを備えてもよい。注入口160の出口164は、容器152に接続される。薬物に伴った容器152への空気または微粒子状物質の通過を制限するため、入口162と出口164との間に、1つ以上のフィルターが配置されてもよい。使用時、医療提供者は、注射器163から注入口160を通して容器152に薬物を注射してもよく、注射器163は、キットとしての送達デバイス50と伴に、(上記の材料のいずれかで充填された)事前充填された注射器として医療提供者に提供されてもよい。
【0056】
加えて、薬物供給部62は、容器152と針54との間に配置されるピンチ弁168または他の種類の弁を備えてもよい(
図2および3)。弁168の包含は、薬物送達のタイミングのより優れた制御を可能にする。薬物の流れを制御するために、容器152と患者との間の流路に、流量調整器等の他のデバイスが配置されてもよい。
【0057】
制御器60は、注入器56と薬物供給部62とに連結される。制御器60は、特定の活動を実行するために、注入器56および薬物供給部62を制御するように構成される。制御器60は、使い捨てハウジング52内に画定される内部空間82内に配置され、空間82内に配置される前に構成される。したがって、制御器60が空間82内に配置され、ハウジング52が閉鎖されると(かつ、可能性として密封される)、制御器60は、再構成されなくてもよい。
【0058】
一実施形態によれば、制御器60は、プログラム可能なマイクロプロセッサ180(
図2および3)と、マイクロプロセッサ180に連結される電源(図示せず)とを備えてもよい。電源は、1つ以上の電池を備えてもよい。代替的に、制御器60は、機械デバイス、機械デバイスの組み合わせ、電気デバイス(ハードワイヤード回路もしくは回路構成要素)の組み合わせ、または機械デバイスと電気デバイスの組み合わせであってもよい。
【0059】
例えば、上述の通り、制御器60は、事前選択された時間が経過したことを判定しなければならない。制御器は、マイクロプロセッサ180内のタイマー回路またはタイマー機能にアクセスすることによって、この措置を実施するようにプログラムされてもよい。代替的に、機械制御器において、タイマーは、代わりに、時計の機構、バネ駆動のタイマー、またはダッシュポットタイマーを言ってもよい。機械タイマーを利用する機械制御器の使用の利点は、電池の排除であり、処分の目的上、デバイスをより環境に優しくさせる。
【0060】
制御器60の動作を開始し、そのプログラミングを実行させるよう、またはその構成に従って動作させるよう、多くの異なる機構または入力デバイスが使用されてもよい。作動機構の実施形態によれば、1つのボタン184(
図2および3)が、制御器60に連結されてもよい。ボタン184は、ハウジング52の外部表面84を通じて依存するように配置されてもよく、制御器60は、ボタン184の作動(例えば、ボタン184の押下)に応答して、制御器プログラムを開始してもよい。代替的に、入力デバイスは、ツールまたは機器(ピンまたはキー等)がハウジング52の外部表面84における開口部または空孔内にまたは開口部または空孔を通って必ず配置され、入力デバイスを作動させるように、ハウジング52内に埋め込まれてもよい。
【0061】
制御器60は、針54が後退状態から展開状態に一度だけ移動するように注入器56を作動させるようにプログラムされる。制御器60はまた、事前選択された時間が経過したことを一度だけ判定するようにもプログラムされる。さらに、制御器60は、その量の薬物を単回ボーラスとして患者に送達するように薬物供給部を作動させるようにプログラムされる。
【0062】
特に、制御器60は、入力デバイス50の作動後(例えば、ボタン184の押下によって)少なくとも24時間が経過したことを判定するようにプログラムされてもよい。代替的に、制御器60は、デバイス50の作動後27時間経過したことを判定するようにプログラムされてもよい。さらに、制御器60は、例えば、24、25、26、もしくは27時間、またはさらに24.5時間等のそれらの分数等、デバイス50の作動後24から27時間以内の時間が経過したことを判定するようにプログラムされてもよい。加えて、制御器60は、例えば、22、23、24、25、26、27、28、もしくは29時間、またはさらに22.5時間等のそれらの分数等、デバイス50の作動後22から29時間以内の時間が経過したことを判定するようにプログラムされてもよい。よりさらなる代替案として、制御器は、デバイス50の作動後、前述の範囲以外の事前選択された時間が経過したことを判定するようにプログラムされてもよい。さらに、制御器60が、例えば、24時間または少なくとも24時間経過したことを判定するようにプログラムされる範囲では、約24時間(例えば、±10分)の範囲内の時間を含むことが理解される。
【0063】
特定の実施形態によれば、送達デバイス50は、制御器60が追跡するようにプログラムされる時間にわたって安定している薬物または他の材料(例えば、タンパク質)と組み合わせて使用されてもよい。例えば、送達デバイス50は、少なくとも27時間安定している薬物と組み合わせて使用されてもよい。代替的に、送達デバイス50は、少なくとも24から27時間安定している薬物と組み合わせて使用されてもよい。さらに、送達デバイス50が少なくとも24から27時間安定している薬物と組み合わせて使用されてもよい範囲では、21から30時間等のさらにより広範囲の安定性を含んでもよいことが理解される。
【0064】
さらに、制御器60は、30分未満の間にその容量の薬物を単回ボーラスとして患者に送達するように薬物供給部62を作動させるようにプログラムされてもよい。例えば、制御器60は、10分未満の間にその容量の薬物を単回ボーラスとして患者に送達するように、薬物供給部を作動させるようにプログラムされてもよい。実際、制御器60は、6秒未満の間にその容量の薬物を単回ボーラスとして患者に送達するように薬物供給部62を作動させるようにプログラムされてもよい。薬物供給部62が弁168(
図2および3)を備える実施形態において、制御器60は、その量の薬物を送達するために、薬物供給部62の残りを作動させる前に、弁168を開放するようにプログラムされてもよい。さらに、制御器60が、例えば10分間の間にその容量を送達する範囲では、約10分(例えば、±3分)の範囲内の時間を含むことが理解される。いずれの場合においても、その容量の薬物の単回ボーラスとしての送達は、その容量の薬物の単回注射と同じまたは同様であることが理解されるべきである。
【0065】
制御器60はまた、他の措置を生じさせるようにプログラムされてもよい。例えば、制御器60は、針54が展開状態から後退状態に一度だけ移動するように注入器56を作動させるようにプログラムされてもよい。
【0066】
加えて、制御器60は、1つ以上のインジケーター190、192(
図2および3)に連結されてもよい。可視、可聴、またはさらには可触であってもよい、これらのインジケーター190、192は、制御器60が何らかの状態に従って動作していることを、医療提供者または患者に合図するために使用されてもよい。例えば、制御器60は、デバイス50が起動したこと、針54がまさに挿入されようとしていること、または薬物送達が開始された、もしくは完了したことを患者に合図するように、例えば発光ダイオード(LED)であってもよいインジケーター190を制御してもよい。他の可能な電気インジケーターは、ブザーおよび他のノイズメーカーを含む。
【0067】
また、電気機械または機械インジケーターを利用することも可能であることが認識される。例えば、スイッチまたはフラグが使用されてもよく、スイッチまたはフラグは、最初に、後退状態においてハウジング内に配置され、展開状態においてハウジングから依存してもよい。スイッチまたはフラグは、それらの視感度を向上させるために、患者と逆方向のハウジングの部分から依存してもよく、あるいは可視信号と同様にまたは代わりに可触信号を提供するために、患者の方向を向く、または患者に近接するハウジングの部分から依存してもよい。また、歯付き車輪またはパドル車輪が固定爪を通過する時に可聴の「クリック」音を作るラチェット等の、機械デバイスが使用されてもよい。
【0068】
本開示による薬物送達デバイス50のよりさらなる実施形態によれば、デバイス50は、注射部位(つまり、針54およびカテーテル120が患者に挿入される位置、
図2参照)を清潔にする、または滅菌するための機構を含んでもよい。例えば、上記の遮蔽物134のように、バネベースのイソプロピルアルコールスワブがハウジング52内に維持されてもよく、制御器60は、針54およびカテーテル120の挿入前に、開口部130を横断するようにスワブを起動する。代替的に、滅菌剤(イソプロピルアルコール等)の加圧供給部が、開口部130に近接してハウジング52内に配置され得、制御器60は、針54の挿入前に、適切な量の滅菌剤を噴霧あるいは適用するように、滅菌剤供給部を起動し得る。
【0069】
次いで、デバイス50の使用および操作に移ると、医療提供者は、上記の開示に従って、充填されていないデバイスを入手してもよい。その充填されていない状態において、容器152(
図2)は空であってもよいが、制御器60は、針54を注射するステップと、事前選択された時間が経過したことを判定するステップと、ある容量の薬物を患者に送達するように薬物供給部62を作動させるステップとを実行するように既に構成されている。医療提供者は、次いで、デバイスが少なくとも患者に送達する容量の薬物で充填された注射器(例えば、注射器163)を入手してもよい。注射器は、実際、患者に送達される量より多い量で充填されてもよく、バイアル、カートリッジ、またはバッグ等の容器から所望の量を引き出すことにより、医療提供者によって事前に充填されてもよく、または充填されてもよい。注射器は、次いで、注入口160に接続されてもよく、その容量の薬物は、容器152に注入される。
【0070】
医療提供者は、次いで、接着剤層100(
図2)から使い捨てシート104を除去してもよく、接着剤層100を有する外部表面84の一部102を、所望の注射部位にわたって患者の皮膚に対して設置してもよい。デバイス50は、好ましくは、その容量の薬物が患者に送達された後まで、デバイス50が自由に皮膚から脱離しないような様式で、患者の皮膚に付着する。医療提供者は、次いで、例えば、ボタン184を押下することによって制御器60を起動してもよい。
【0071】
上記のように、デバイス50は、空間82(
図5から8)内に含まれる制御器60の構成に従って、針54の尖端58を、送達デバイス50のハウジング52内に画定される空間82から患者に一度だけ自動的に注射する。特定の実施形態によれば、針54は、制御器60が起動する際に患者に挿入されてもよい。デバイス50の適用の直前に滅菌剤(例えば、イソプロピルアルコール)で皮膚が清潔にされていると仮定すると、この様式で動作するデバイス50の一利点は、注射部位の無菌性のより確かな保証であり得る。他の実施形態によれば、針54は、事前選択された時間が経過するまで、患者に挿入されない。いずれの場合においても、制御器60は、デバイス50が起動したという可視、可聴、または可触信号を提供するように、1つ以上のインジケーター190、192(
図2)を起動してもよく、この時点で針54が患者に挿入されていない場合、針54の遅延挿入の直前に、さらなる可視、可聴、または可触信号が提供されてもよい。
【0072】
デバイス50は、次いで、事前選択された時間が経過した時を自動的に判定する。デバイス50は、制御器60の構成に従ってこれを一度だけ行い、制御器60は、制御器60が空間82内に配置される前に事前選択された時間を判定するように構成される。この点でデバイス50の構成は、医療提供者または患者に応じて変化し得ないが、時間は、特定の用途の状況に応じて異なってもよい。針54が患者に既に挿入されている場合、薬物の送達は、薬物送達が切迫しているという患者への可視または可聴表示を伴ってもよい。
【0073】
デバイス50は、次いで、空間82(
図5から8)内に含まれる制御器60の構成に従って、針54を介して、ある容量の薬物を単回ボーラスとして患者に送達するように薬物供給部62を自動的に作動させる。使用される薬物供給部62の構造に依存して、制御器60は、容器152を効率的に加圧し、薬物を患者に投与するために、弁168を開放し、ポンプ150を開始してもよい。薬物の送達は、薬物送達が生じているというよりさらなる可視または可聴表示を伴ってもよい。特定の実施形態によれば、可視または可聴表示は、薬物送達が完了するまで維持されてもよく、他の実施形態によれば、表示は、送達工程の開始時または終了時に別々に生じてもよい。
【0074】
空気検知器または感知器を参照して制御器60によって判定されてもよい、薬物の送達が完了した時、制御器は、送達工程を停止するために、弁168(
図2および3)を閉鎖してもよい。制御器60はまた、注入器56に、針54を展開状態から後退状態に移動させてもよい。弁168が閉鎖され、針54が抜脱された後、制御器60は、工程が完了し、かつ針54が抜脱されたという可視または可聴信号を提供するように、インジケーター190、192を制御してもよい。患者は、次いで、皮膚からデバイスを除去し、適切な医療廃棄物容器にデバイス50を処分する。
【0075】
この一般的な工程に加えて、デバイス50は、他の副操作を含んでもよい。例えば、特定の実施形態によれば、デバイス50は、内部空間に含まれる制御器60の構成に従って、針54の尖端を空間82(
図5または7)に一度だけ自動的に抜脱してもよい。また、上記のように、デバイス50は、事前選択された時間が経過したことを自動的に判定してもよく、24時間が経過したことを自動的に判定することを含む。
【0076】
認識されるように、本開示によるデバイスは、従来の技術に対して1つ以上の利点を有してもよく、それらのうちのいずれか1つ以上は、特定の実施形態に含まれる本開示の特徴に従って、その実施形態に現れてもよい。本明細書に特に記載されていない他の利点もまた認識され得る。