(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記本体部が、該本体部の第二端部から延出する第二の一連のねじ部を備え、当該動物用噛み具が更に第二の端部アセンブリを備えることを特徴とする、請求項1に記載の動物用噛み具。
第二の端部ノブを備える第二の端部アセンブリを更に備え、前記本体部が前記第一の一連のねじ部に対向する機械的連動装置を更に備え、該機械的連動装置が前記第二の端部ノブにより受容されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の動物用噛み具。
更にピンを備え、該ピンが第一端部と、第二端部と、前記第一端部と前記第二端部との間に画定されたピン鍔部とを備え、前記ピンの前記第一端部が少なくとも部分的に前記本体部の開口部内に保持され、前記第一の一連のねじ部が前記ピンの前記第二端部に画定されることを特徴とする、請求項1〜9の何れか1項に記載の動物用噛み具。
前記第一の回転式機械的固定具が、一連のねじ部を備え、前記第二の回転式機械的固定具が、噛みあう一連のねじ部を備えることを特徴とする、請求項13に記載の動物用噛み具。
第二の端部ノブを更に備え、前記本体部が第一の回転式機械的固定具と対向する機械的連動装置を更に備え、該機械的連動装置が該第二の端部ノブにより受容されることを特徴とする、請求項13〜17の何れか1項に記載の動物用噛み具。
前記ナットが鍔部を備え、前記側壁の前記構造体が棚部と停止肩部とを備え、前記鍔部が、前記棚部と停止肩部との間において、前記端部ノブ内で摺動可能であることを特徴とする、請求項13〜18の何れか1項に記載の動物用噛み具。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[詳細な説明]
本開示の更に別の目的および効果は、本発明の好適な実施形態が示され、説明されている以下の詳細な説明から、当業者には容易に明らかになるであろう。明確に理解されるように、本装置は他の様々な実施形態が可能であり、本発明から逸脱することなく、本装置のそれぞれの細部は様々な点について変更が可能である。したがって、本説明は、本来例示的なものと見なされるべきであり、制限的なものと見なされるべきではない。しかし、幾つかの実施形態において、動物用噛み具は、本明細書に記載されているか、または特定された図面に示されている種々の特徴で構成され得るか、または実質上構成され得る。
【0014】
本開示の様々な実施形態に共通する要素に関して、参照番号は実施形態間で一定であるが、英数字によって既出の参照番号と区別される。言い換えれば、例えば第一実施形態において10で参照された要素は、それ以降の実施形態においてはこれに対応して10A、10B等で参照される。したがって、一実施形態がある要素を参照するためにある参照番号を用いる場合、その参照番号は、英数字によって区別はされるが、その要素が共通している他の実施形態にも同じく適用される。
【0015】
本開示は、動物用噛み具を対象とし、特に、第一の部分と第二の部分とを備える動物用噛み具を対象とする。動物用噛み具の第一の部分は、第一の回転式機械的固定具を備えてもよい。動物用噛み具の第二の部分は、動物用噛み具の第一の部分に着脱可能に取り付けられてもよく、第二の部分は、ナットと、係合・解放可能部材と、弾性部材とを備えてもよい。ナットは、第二の回転式機械的固定具と第一の連結機構とを備えてもよい。係合・解放可能部材は、第一端部に画定された、ナットの少なくとも一部分が受容される開口部を備えてもよく、該開口部は、側壁における構造体であってナットを保持するための構造体を含む側壁および端壁により画定される。係合・解放可能部材は、また、ナットの第一の連結機構と係合するための第二の連結機構を備えてもよい。弾性部材は、ナットと係合・解放可能部材とが互いに対して回転可能な解放配置において、第一および第二の連結機構を付勢してもよい。力が係合・解放可能部材にかかると、第一および第二の連結機構が係合し、ナットと係合・解放可能部材とが互いに対して回転不能になってもよい。一実施形態において、ペット用噛み具は、該ペット用噛み具を形成する要素の交換を可能にする着脱可能な端部アセンブリを備えてもよい。例えば、端部アセンブリなどの係合・解放可能部材は、係合・解放可能部材が不用意に取り外されることを抑制するためのロック機構を備えてもよい。具体的には、係合・解放可能部材は、係合・解放可能部材を押すまたは引くと同時に端部アセンブリを回転させる、十分な運動技能能力を有する者によってのみ取り外すことができ、したがって子供などその機構をよく知らない者、またはペットの噛む動作によって係合・解放可能部材が装置から外れることが抑制される。
【0016】
図1および2に示すように、動物用噛み玩具10は、一般的には、本体部12と、2つの端部アセンブリ14、16とを備えてもよく、端部アセンブリ14、16の少なくとも1つは本体部12に着脱可能に取り付けられてもよい。端部アセンブリ14、16は、圧力をかけると同時に所定の方向に端部アセンブリを回転させると、本体部12から取り外すことができる。
図2に示すように、1)矢印Aで示される、中心軸C−Cを中心とする方向と、2)矢印Bで示される、本体部12に向かう、軸C−Cとほぼ平行な方向と、の2方向への力の付加は、端部アセンブリ14、16の不用意な取外しを抑制するのに役立つであろう。他の実施形態において、力の付加は、1)矢印Aで示される、中心軸C−Cを中心とする方向と、2)矢印Bで示される方向と反対の、本体部12から遠ざかる、軸C−Cとほぼ平行な方向と、の2方向であってもよい。このように、押力または引張力が回転力と組み合わせられて用いられてもよい。図に示すように、動物用噛み具10は、犬用の骨の形をとってもよい。しかし、例えば動物、または雪だるま、飛行機、自動車等を含む物体など、他の形も考えられる。
【0017】
端部アセンブリは、例えばねじ、分離可能なスナップジョイント等の回転式機械的固定具を回転させることにより本体部と嵌合してもよく、固定具の嵌合は回転動作に依存する。一実施例においては、
図3に示されるように、本体部の第一端部22から延出する第一の一連のねじ部20および/または本体部の第二端部、すなわち反対側の端部26から延出する第二の一連のねじ部24などのような第一の回転式機械的固定具を、本体部12が備えてもよい。
【0018】
図4に示された別の実施形態においては、ねじ部20Aが、本体部12Aによって支持されたピン30に設けられてもよい。ピン30は、第一ピン端部34と、第二ピン端部36と、ピン鍔部38とを備えてもよい。第一ピン端部34は、本体部12Aに画定された開口部40内に受容されて、ピン30の少なくとも一部分と開口部40との間の締り嵌めにより開口部40内に保持されてもよい。
【0019】
さらに、締り嵌めをもたらすことに加えて、またはその代わりに、本体部12
A内にピン30を固定するために回転式機械的固定具が設けられてもよい。例えば、
図4に示されるように、開口部40を画定する面に設けられた凹部44内に嵌まり得る1つ以上のリップ部42が、ピン鍔部38に設けられてもよい。第一ピン端部34は円形の断面を有してもよく、あるいは本体部12
Aに対するピン30の回転を抑制するために、第一ピン端部34が1つ以上の比較的平らな面46を有してもよい。上記で言及したように、ねじ部20Aはピン30の第二
ピン端部36に画定されてもよい。開口部40は、
図5に示すように、本体部12の長さに沿って延在してもよく、あるいは本体部の各端部に別々の開口部が設けられてもよい。
【0020】
さらに、
図5に示すように、本体部12は開口部40に肩部48を画定してもよい。一実施形態においては、肩部48の一方側が、本体部12の端部22、26の近くに、本体部12の2つの端部22、26の間に延在する開口部40の第二の部分56より相対的に大きい内径を有する、開口部40の第一の部分52、54を画定してもよい。肩部48は、ピン鍔部38(
図4に示されている)または少なくともその一部を受容してもよい。肩部48の外径が本体部12および/またはスリーブ50の外径より大きくなり得るため、肩部48の他方側は、本体部12を覆うスリーブ50を保持し得る。
【0021】
実施形態によっては、スリーブ50が
第一の部分52、54間の本体部12と同じ長さであってもよく、あるいは
第一の部分52、54間の本体部12の長さより短くてもよい。スリーブ50は、隆起した突部またはスリーブの表面のくぼみを含む、多くの特徴を有してもよい。さらに、スリーブ50は、比較的円筒状であるように例示されているが、1つ以上のスリーブが、肉片や繊維組織、野菜や果物の断片、または、シシ・カバブや「骨付き肉」の全体的な外観を呈する他の形状で設けられてもよい。他の実施形態において、スリーブは、他の形を形成する1つ以上のピースで形成されてもよく、単独で見た場合、または端部アセンブリと組み合わせられた場合に、動物、雪だるま、または他の無生物もしくは生物の外観を呈してもよい。
【0022】
スリーブ50は、可食性樹脂組成物、または、ナイロン、ポリウレタン等の比較的耐久性の高い非消耗材を含む、多くの材料から形成されてもよい。可食性樹脂組成物は、天然または植物由来のあらゆるデンプンまたは炭水化物を含んでもよい。デンプンは、アミロースおよび/またはアミロペクチンを含んでもよく、またジャガイモ、米、タピオカ、とうもろこし、およびライ麦・小麦・オーツ麦などの穀類を含む植物、ただしこれらに限定されない植物から抽出してもよい。デンプンは、また、果物類、ナッツ類、および根茎類、またはクズウコン、グアーガム、ローカストビーン、アラカチャ、ソバ、バナナ、大麦、キャッサバ、こんにゃく、葛、オカ、サゴ、ソルガム、サツマイモ、タロイモ、ヤムイモ、ソラマメ、レンズ豆およびエンドウ豆から抽出してもよい。デンプンは、可食性樹脂組成物中に、例えば50%、85%等を超えるレベルなど、約30〜99%の間の全ての増分および値を含む、約30〜99%の間で存在してもよい。
【0023】
本明細書中で用いられるデンプンは、樹脂が熱の存在下で成形される押出成形またはその他の溶融加工工程などの、先行する熱成形を経ないデンプンとして理解され得る、生デンプンであってもよい。生デンプン自体は、抽出により本来の形態で回収され、物理的にも化学的に変性されていない、非変性デンプンとして理解され得る天然のものでもよい。生デンプンは、また、粒径の異なる粉末状のものでもよく、その粒径は、約1〜2000μmの範囲内の全ての範囲および増分を含む、約1〜2000μmの範囲内であってよく、生デンプンは、製粉されたおよび/またはふるいにかけられたデンプンと理解されてもよい。当然のことながら、生デンプンは、また、様々な程度の水分を有してもよい。一実施形態において、生デンプンに存在する水分は、例えば40%、20%、10%等、1〜60%の間の全ての増分および値を含む、1〜60%の間であってもよい。
【0024】
本明細書中の可食性樹脂組成物は、Manildra Group USAから以下の商品名で供給されてもよい:精製された食品用の小麦デンプンである「GEMSTAR 100」、精製された食品用の小麦デンプンである「GEMSTAR100+」、小麦粉から抽出されたグルテンの低温乾燥による粉末製品である「GEM OF THE WEST VITAL WHEAT GLUTEN」、有機小麦粉から抽出されたグルテンの低温乾燥による粉末製品である「ORGANIC GEM OF THE WEST VITAL WHEAT GLUTEN」、有機小麦粉から抽出された小麦デンプンである「ORGANIC GEMSTAR 100」、および/またはアルファ化有機小麦デンプンである「ORGANIC GEMGEL 100」。さらに、樹脂組成物は、ADMから、小麦樹脂組成物である「EDIGEL 100」、および変性されていない食品用の小麦デンプンである「AYTEX P」という商品名で供給されてもよい。
【0025】
例えばカゼイン、変性または加水分解したカゼイン、コラーゲン、変性または加水分解したコラーゲン、生皮、ゼラチン、動物粉のような他の動物性タンパク質製品などの、動物源に由来し得るその他の可食性樹脂材料も検討されてよい。樹脂材料は、また、例えばグルテン、植物性物質、ナッツ粉・ナッツペースト・ナッツビットなどのナッツ類、果物等の植物に由来してもよい。また、当然のことながら、種々の可食性樹脂材料(すなわち、デンプン、動物由来源、植物由来源)を、熱可塑性材料および/または熱硬化性材料だけでなく他の可食性の樹脂組成物と混合してもよい。
【0026】
例えば、グルテンを可食性樹脂組成物に加えてもよい。グルテンは、トウモロコシおよび小麦などの穀類から抽出された不水溶性のタンパク質複合体として理解されてもよい。グルテンは、樹脂組成物の約0.1〜50重量%の間、および0.1〜5.0%、15%、25%等を含む約0.1〜50重量%の間の全ての増分および値で、個々に、または累積的に存在してもよい。
【0027】
さらに、種々の添加物を可食性樹脂組成物に加えてもよい。例えば、可食性樹脂組成物はセルロースを含んでもよい。セルロースは、例えば、多糖炭水化物の長鎖重合体であってもよい。セルロースは、また、植物に由来するか、または植物から抽出されてもよい。セルロースは、樹脂組成物の約1〜15重量%の間、および4%、10%、11%等を含む約1〜15重量%の間の全ての増分または値で樹脂組成物に加えられてもよい。
【0028】
乳化剤または界面活性剤も、可食性樹脂組成物に加えられてもよい。乳化剤は、3%、4%等の約1〜10重量%の間の全ての増分および値を含む、樹脂組成物の約1〜10重量%の間で存在してもよい。乳化剤は、例えば、卵黄または大豆などから抽出または生成し得る、例えばレシチンを含んでもよい。
【0029】
可食性樹脂組成物は、また、可塑剤を含んでもよい。可塑剤は、例えばグリセリンを含んでもよい。可塑剤は、例えば15%、21%、27%等を超えるレベルなど、約15〜30%の間の全ての増分および値を含む、約15〜30%の間で含まれてもよい。
【0030】
可食性樹脂組成物には、吸湿材が含まれてもよい。吸湿材は、例えば、オート麦ファイバを含んでもよい。吸湿材は、1%、25%等を含む約0.1〜5重量%の間の全ての範囲および値を含む、樹脂組成物の約0.1〜5重量%の間で含まれてもよい。吸湿材は、材料中の水分を吸収し得るあらゆる添加物と理解されてもよい。
【0031】
可食性樹脂組成物は、水分を含んでいてもよい。水分は、可食性樹脂組成物の約1〜40重量%の間、および4%、20〜40%、10〜20%等を含む、約1〜40重量%の間の全ての増分または値で組成物に導入されてもよい。製品が形成された後、水分は、20%未満、4%、5〜10%等、1〜20重量%の間の全ての増分または値を含む、樹脂組成物の1〜20重量%の間で存在してもよい。
【0032】
可食性組成物は、通常、機能性食品を含んでもよい。機能性食品は、発酵大豆であってもよい。発酵大豆機能性食品は、ニュージャージー州パインブルックのバイオフード社から入手可能であり、Soynatto(登録商標)の一般商標で販売されている。発酵大豆は、10%、20%等を含む、約1〜40重量%の間の全ての増分および値を含む、樹脂組成物の約1〜40重量%の間で存在する。
【0033】
可食性組成物は、また、同様にニュージャージー州パインブルックのバイオフード社から入手可能であり、BT−CoQ10(登録商標)の商標で販売されている酵素および/または補酵素を含んでもよい。報告によれば、これは生物学的に形質転換された(発酵した)細胞ミトコンドリア補酵素であり、コエンザイムQ10、酸化防止剤、植物栄養素および補因子無機栄養素、およびその他の細胞構成要素を含む。酵素および/または補酵素は、1%、5%等の、0.1〜10重量%の間の全ての増分および値を含む、樹脂組成物の0.1〜10重量%の間で存在してもよい。
【0034】
さらに、栄養価を与えるため、ハーブ抽出物、ビタミン、ミネラル、着色剤、酵母製品、大豆製品、誘引剤等が可食性組成物に加えられてもよい。酵母製品は、例えば、サッカロマイセス・セレビシエなどの栄養酵母または醸造酵母、クリベロマイセス・マルキシアナスなどの酪農酵母、またはサッカロマイセス・フェルメンタティなどのワイン酵母を含んでもよい。当然のことながら、可食性組成物は、着色剤、誘引剤、香料等を含んでもよい。
【0035】
相対的により耐久性の高い組成物は、比較的高い硬度(ショアD硬度計で50以上)のポリアミドまたはポリウレタンなどの、比較的硬い熱可塑性ポリマを含んでもよい。ショアDは20〜80の範囲であってもよい。スリーブ50を構成し得るその他のポリマは、ゴム材料、熱可塑性エラストマー、ナイロン共重合体、スチレンブタジエン共重合体、ポリエーテルアミド共重合体、シリコーン、ポリカーボネート、ポリカーボネート共重合体、熱硬化性重合体および天然ゴムを含む。相対的により耐久性の高い組成物に、誘引剤、香料および増量剤が含まれてもよい。材料は、色透過性または光透過性を有してもよい。
【0036】
スリーブ50は、本体部および/または端部アセンブリ部品を形成するものと同じ材料で形成してもよく、また他の材料で形成してもよい。例えば、本体部および/または端部アセンブリが相対的により耐久性の高い組成物で形成され、スリーブが、可食性樹脂組成物を含み得る、耐久性のより低い組成物で形成されてもよい。相対的に耐久性の高い組成物は、相対的に耐久性の低い組組成物と比較した場合に、以下の特徴の1つ以上を有する組成物として理解されてもよい。
【0037】
(1)より高いショア硬度
(2)より高いTmすなわち高レベルの結晶度
(3)例えば比較的高い重量平均分子量(Mw)または数平均分子量(Mn)などのより高い分子量平均
(4)より高い密度
(5)より低い相対含水量
(6)相対的に厚い断面
(7)より高い曲げ弾性率および/または引張係数
(8)より高い引張強度
(9)より低い降伏点伸び
(10)より高い切り欠きアイゾッド衝撃力
動物用噛み具の様々な構成要素の説明に戻ると、
図6は端部ノブ60とナット62とを備えた端部アセンブリ14の分解図を示している。端部アセンブリ14が示されているが、端部アセンブリ16(
図1参照)は同様に構成されていてもよい。ナット62は、第二の回転式機械的固定具を受容するための第一端部66内に画定された第一開口部64を備え、本体部12から延出するねじ部20、20A(
図3および4参照)を受容するための接合ねじ68などの第二の回転式機械的固定具は、第一の回転式機械的固定具と係合する。鍔部70は、ナット62の外表面72の少なくとも一部分の周囲に延在する。実施形態によっては、鍔部70がナット62の外表面72全体の周囲に延在してもよい。
【0038】
さらに、端部ノブに力が加えられて端部ノブが回転すると、ナットが端部ノブとともに回転するように、連結機構が端部ノブおよびナットに設けられてもよい。したがって、ナットに第一の連結機構が設けられ、端部ノブに第二の連結機構が設けられてもよい。第一および第二の連結機構は、下向きの力または下向きの回転力が加えられると、機械的に連動または係合してもよい。
【0039】
以上から発展して、
図7および8は、ナット62の外表面から延出する1つ以上の鍵部74を備えるナット62の一実施形態を示している。鍵部74は、第一の連結機構を画定してもよく、
図6に示すように、端部ノブ60の開口端壁84に設けられた1つ以上の鍵溝86が第二の連結機構を画定してもよい。図示のように、鍵部74は規則的に間隔を空けた環状パターンに配置されてもよい。鍵部74は、また、不規則または無作為な間隔が空けられていてもよい。更に、1から20までの間で、どの個数の鍵部が存在してもよい。鍵部は、また、例えば鍔部から突出するなど、ナットの外表面の側面から延出してもよい。その他の連結機構は、例えば、ナットに設けられた1つ以上のスロットまたは溝、および該スロットまたは溝に受容されるように構成された、端部ノブに設けられた1つ以上のタブまたは隆起した機構、あるいはその逆の構成を含んでもよい。
【0040】
本明細書中で更に説明されるように、端部ノブとナットとの間に、解放状態において連結機構を付勢する弾性部材が設けられてもよい。再び
図7および8に戻り、弾性部材76は、第一端部66と反対側の、ナット62の端部78から延出する片持ち突起を備えてもよい。他の実施形態において、弾性部材は鍔部から延出してもよい。弾性部材76は、ナット62と一体的に全体が単体として形成されてもよく、弾性部材がナットに取り付けられた別体であってもよい。更なる実施形態においては、圧縮バネが弾性部材として設けられてもよく、該弾性部材は、やはりナットの一端に位置するか、ナットの周囲において鍔部から上方に延出してもよい。弾性部材は、端部ノブ60の側壁82または端壁84から延出してもよい(
図6参照)。
【0041】
図9および10は、端部アセンブリ14の一実施形態を示しており、
図9は係合した第一および第二の連結機構74、86を示し、
図10は解放された第一および第二の連結機構74、86を示す。この場合もやはり、端部アセンブリ14が示されているが、どちらの端部アセンブリ14、16(
図1参照)も以下のように構成されてよい。
【0042】
以上で示唆されたように、端部ノブ60はナット62を受容するための開口部80を画定してもよく、該開口部80は側壁82および端壁84により画定されてもよい。図示されているように、ナット62に設けられた鍵部74を受容するために、1つ以上の鍵溝86が第二の連結機構として端壁84に設けられてもよい(
図6から8参照)。
図9に示されるように、端部ノブ60に力Fがかかると、弾性部材が圧縮されて連結機構が係合してもよく、すなわち、ナット62から延出する鍵部74が端部ノブ60に画定された鍵溝86と係合してもよい。端部ノブ60がナット62と係合することによって、端部ノブ60が回転した場合、ナットは端部ノブ60とともに回転することができる。したがって、ナット62と端部ノブ60とは、互いに対して回転不能になることができる。また、
図10に示されるように、力Fが弾性部材(図示なし)にかかっていない場合、弾性部材76(例えば
図7および8参照)は、ナット62を端壁84から離すように押すことができる。更に、連結機構は解放されることができ、すなわち鍵部74が鍵溝86から解放され、端部ノブ60が回転すると、端部ノブ60はナット62とは独立して回転することができる。したがって、解放配置において、端部ノブ60とナット62とは互いに対して回転可能になることができる。実施形態によっては、鍵部が端部ノブに設けられ、鍵溝がナットに設けられてもよい。
【0043】
端部ノブ60は、また、開口部
80内にナット62を保持するための構造的特徴を、側壁82に備えてもよい。例えば、側壁82から延出する棚部88が設けられてもよい。一実施形態においては、ナット62の鍔部70が棚部88と干渉してもよく、その場合、鍔部70の外径が棚部88の内径に比べて相対的に大きくてもよい。ナット62の鍔部70は、棚部88を通過して開口部80内に強く挿入されてもよい。すると、ナット62は、鍔部70と棚部88との間の干渉によって保持され得る。鍔部70ひいてはナット62は、棚部88と、側壁82に形成された停止肩部90との間において、開口部80内で上下に摺動することができる。停止肩部90は、ナットが端部ノブ内に挿入されたり、弾性部材に付勢する力がかけられたりした際に、端部ノブ内にある連結機構の部分への損傷を抑制することができる。
【0044】
図11に戻り、端部ノブ60は、また、端部ノブ60の表面94から隆起した1つ以上の不連続形状部92を備えてもよい。不連続形状部92は、多数の形状を示してもよく、規則的または不規則的に間隔を空けていてもよい。さらに、端部ノブ60は、また、表面94に画定された1つ以上の溝96を備えてもよい。溝は、端部ノブ60の周囲に、径方向に規則的または不規則的な間隔が空けられていてもよい。実施形態によっては、不連続形状部92が、表面94上に加えて、または表面上にある代わりに、溝96内にあってもよい。理解されるように、溝96および/または不連続形状部が、端部ノブ60にトルクを与える助けとなる、増加した表面すなわち追加表面積を提供してもよい。更に、追加的な凹み98も表面94に設けられてよい。
【0045】
スリーブを受容し得る本体部12Bおよび端部アセンブリ14B、16Bの別の例示的な実施形態が、
図12に示されている。図示のように、この実施形態においては、2つの端部アセンブリのうちの一方の端部アセンブリ14Bが、本体部12Bに取り外し可能に取り付けられ、他方の端部アセンブリ16Bは、第二の端部アセンブリ16Bが容易に取り外されるのを抑制するように、本体部12Bに取り付けられている。
【0046】
図13、14は、それぞれ本体部12Bの断面図および斜視図を示している。ねじ部などの回転式機械的回転式機械的固定具20Bが、本体部12Bの第一端部22Bに設けられてもよい。本体部12Bの第二端部26Bには、端部ノブ60B(
図12参照)を含むか、またはそれに限定される端部アセンブリ16Bを本体部12Bの端部26Bに取り付けるための、機械的連動装置102が設けられてもよい。機械的連動装置102は、鍔部104を含むスナップジョイントアセンブリを備えてもよい。
【0047】
図15に示されるように、溝などの構造体106は、機械的連動装置102(
図13および14参照)を受容するために,端部ノブ60B内の開口部80Bの側壁82Bに設けられてもよい。上記の実施形態と同様に、端部ノブ60B内において、例えば棚部88Bと停止肩部90Bとの間に溝106が画定されてもよい。他の機械的連動装置は、例えば圧入アセンブリを含んでもよい。さらに、端部ノブ60Bは、鍵部または鍵溝などの連結機構86Bを備えてもよい。
【0048】
再び
図12および13に関連して、本体部12B内に、第二端部26Bから延在し、第一端部22B付近で終わる開口部40Bが画定されてもよい。あるいは、開口部40Bが、本体部12Bの一部のみを貫通して延在し、図示されているものより第二端部26Bの近くで終わってもよい。さらに、
図5の説明と同様に、開口部40Bが本体部12B全体を貫通して延在してもよい。
【0049】
図16および17は、上記の実施形態のどちらとも一緒に使用することができ、端部ノブ60に受容され得る(
図12参照)、ナット62Bの別の例を示している。ナット62Bは、やはり、ナット62Bの一方の端部78B(
図17参照)に画定された1つ以上の鍵部または鍵溝などの連結機構74Bを備えてもよい。鍔部70Bは、ナット62Bの外表面72Bの少なくとも一部分の周囲に延在してもよい。ナット62B内に画定された開口部64Bは、ナット62Bの全長にわたって貫通してもよい。さらに、ナット62Bは、例えばねじのように、本体部から延出する回転式機械的固定具20B(
図13および14参照)と係合する回転式機械的固定具68Bを備えてもよい。
【0050】
連結機構74Bを備えるナット62Bの端部78Bに、凹部110が設けられてもよい。凹部110は、ナット62Bの一部分を貫通して延在してもよい。さらに、1つ以上のリブ112が、ナット62Bの外壁114とナット62Bの内壁116との間に延在してもよい。リブ112は、凹部110の全長すなわちナット62Bの一端66Bから他端78Bに亘って延在してもよく、あるいは凹部110の長さの一部に沿って延在してもよい。バネ(
図12参照)などの弾性部材76Bが、外壁114と内壁116との間に位置してもよく、実施形態によっては、リブ112上に置かれてもよい。したがって、弾性部材は、端部ノブの開口部内であって、かつ端部ノブの端壁とナットとの間に位置する。バネは圧縮バネであってもよく、螺旋または様々な形状の1つ以上のワッシャ(湾曲バネ、波形バネ等)など、多くの形状を取ることができる。他の実施形態において、凹部がナットの他端に設けられてもよく、凹部がナットの両端に設けられてもよい。ここでも同様に、弾性部材がナットと端部ノブとの連結機構を解放するように付勢されてもよく、その場合、端部ノブはナットに束縛されずに回転することができる。弾性部材が圧縮されると、連結機構が係合して、端部ノブがナットに対して回転するのを抑制することができる。
【0051】
以上に記載した特徴に加えて、
図18に示すように、端部ノブ60Bは、弾性部材76B(
図12参照)を受容するために端壁84Bに画定された凹部118を随意に含んでもよい。端壁84Bから延出する突起120も設けられてよい。突起120は、弾性部材76Bが端部ノブ60B内で傾いたり変位したりするのを抑制して、弾性部材76B(
図12参照)を凹部118内に案内および/または着座させるのに役立つ。
【0052】
更に別の実施形態において、連結機構は、ナットの鍔部からナットの第一表面/開口部に向かって延出する鍵部と、鍵部を受容するため、ナットを保持する構造的形状、すなわち棚部、に画定された鍵溝と、を備えてもよい。引張バネなどの弾性部材は、ナットと端部ノブとが互いに対して回転可能になるように、ナットを、端部ノブの端壁に向かい、端部ノブの開口部から遠ざかるように付勢し、連結機構を解放する。本体部から離れるように端部ノブを引っ張ると、連結機構が係合して、ナットが端部ノブとともに回転するのを可能にし、この場合ナットと端部ノブとは、互いに対して回転不能になる。
【0053】
本明細書において説明された種々の構成要素は、特に射出成形または圧縮成形につながるが、他の製法もまた個々の構成要素を形成するために利用できると考えられる。例えば、本体部とスリーブとは押出成形されてもよい。
【0054】
理解され得るように、連結機構を上下方向に係合させる力と、回転式機械的固定具を回転させる力との両方を用いることにより、動物または子供が動物用噛み具の本体部から端部アセンブリを取り外す能力を低減または抑制することができる。さらに、連結機構が解放された際に端部ノブがナットの上に「浮き上がる」ことにより、使用中に動物が噛み具をつかんでいる場合に、ねじ部の磨耗を低減することができる。さらに、動物が少なくとも部分的に端部アセンブリを噛んだ場合、端部ノブはナットおよびねじ部を損傷から守り、端部アセンブリの交換と本体部の更なる使用を可能にする。
【0055】
本明細書中に記載された動物用噛み具の様々な構成要素の交換可能な特性によって、噛まれたり、それ以外の損傷を受けたりしたが、動物用噛み具の残りの部分がまだ損傷を受けないままである、使い古しの構成要素の取替えが可能になることは理解されよう。したがって、本動物用噛み具は、全体を処分しなければならない従来の噛み具より、廃棄物が少なく、より環境に優しくなり得る。さらに、種々の構成要素は、様々な特徴を有する構成要素と交換することができる。例えば、上記で示唆したように、端部ノブは、様々な材料特性または様々な不連続な隆起形状を示す他の端部ノブと交換することができる。
【0056】
本開示の具体的な実施形態が図示および説明されたが、本開示の精神および範囲から逸脱することなく様々なその他の変更および修正が行われてもよいことは、当業者には明らかであろう。したがって、本開示の範囲内である上記の変更および修正が添付のクレームに含まれるよう意図されている。