(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5981569
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】糸を交絡させるための方法および装置
(51)【国際特許分類】
D02J 1/08 20060101AFI20160818BHJP
【FI】
D02J1/08
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-556998(P2014-556998)
(86)(22)【出願日】2013年2月11日
(65)【公表番号】特表2015-510557(P2015-510557A)
(43)【公表日】2015年4月9日
(86)【国際出願番号】EP2013052637
(87)【国際公開番号】WO2013124177
(87)【国際公開日】20130829
【審査請求日】2014年12月18日
(31)【優先権主張番号】12156165.8
(32)【優先日】2012年2月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】501469803
【氏名又は名称】テイジン・アラミド・ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100169085
【弁理士】
【氏名又は名称】為山 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ジュルネ,マリヌス
(72)【発明者】
【氏名】ファン アッセンベルフ,カレル,ヨハネス
【審査官】
斎藤 克也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−052043(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/053170(WO,A1)
【文献】
特表平08−510019(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 69/00 − 69/08
D02G 1/00 − 3/48
D02J 1/00 − 13/00
D06B 1/00 − 23/30
D06C 3/00 − 29/00
D06G 1/00 − 5/00
D06H 1/00 − 7/24
D06J 1/00 − 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の糸(101)を主糸(102)に実質的に平行に配列し、
該第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を互いに分離するために、該第一の糸(101)に流体ジェットを吹き付け、
該第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、該主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせて、
該第一の糸(101)と該主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に、機械的な摩擦点を形成する工程を含み、
該流体ジェットは、少なくとも音速で、該第一の糸(101)に吹き付ける、
第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させる方法。
【請求項2】
第二の糸を前記主糸(102)に実質的に平行に配列し、
流体ジェットが、前記第一の糸(101)、該第二の糸、および前記主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に、機械的な摩擦点を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第一の糸(101)は、前記主糸(102)の速度の少なくとも105%の速度で走行させる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の糸(101)は、前記第一の糸(101)を構成するポリマーの重量に基づいて少なくとも10wt%の液体を含む、請求項1から3いずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第一の糸(101)にかかる張力が、前記主糸(102)にかかる張力の95%以下である、請求項1から4いずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記流体ジェットは、0.3秒以下の時間で、前記第一の糸(101)に吹き付ける、請求項1から5いずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、前記主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせた後に、
前記流体ジェットを反射し、
前記主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を互いに分離するために、前記主糸(102)に前記流体ジェットを吹き付けて、
前記主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、前記第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせて、
前記主糸(102)と前記第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に、機械的な摩擦点を形成する、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
第一の糸(101)を主糸(102)に実質的に平行に配列するための手段と、
該第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を互いに分離し、該第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、該主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせて、該第一の糸(101)と該主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に機械的な摩擦点を形成するために、該第一の糸(101)に吹き付ける流体ジェットを生じさせるための手段を含み、
流体ジェットを生じさせるための該手段は、使用時に少なくとも音速の流体ジェットを生じさせる、第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【請求項9】
流体ジェットを生じさせるための前記手段は、圧縮流体を含有するためのレセプタクル(111)、および前記第一の糸(101)の方向に圧縮流体のパルスを放出させるための弁(112)を含む、請求項8に記載の第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【請求項10】
前記レセプタクル(111)は、前記第一の糸(101)から1m以内に位置する、請求項9に記載の第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【請求項11】
前記装置は、前記第一の糸(101)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、前記主糸(102)を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせた後に、流体ジェットを反射させるための手段(114)を含む、請求項9または10に記載の第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【請求項12】
前記第一の糸(101)を前記主糸(102)に実質的に平行に配列するための前記手段は、前記第一の糸(101)を前記主糸(102)から10mm未満の距離に配列することができる、請求項8から11いずれかに記載の第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【請求項13】
前記装置は、前記主糸(102)にかかる張力を調整するための手段(115)を含む、請求項8から12いずれかに記載の第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【請求項14】
前記装置は、前記第一の糸(101)にかかる張力を調整するための手段(117)を含む、請求項8から13いずれかに記載の第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【請求項15】
前記装置は、前記第一の糸(101)の先端部を切断除去するための手段(116)を含む、請求項8から14いずれかに記載の第一の糸(101)を走行する主糸(102)中に交絡させるための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主糸中に糸を交絡させる方法に関する。さらに本発明は、主糸中に糸を交絡させるための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の糸を同時に製造するための紡糸装置において、例えば、紡糸口金を交換する場合、または糸が破断した場合に、糸の運動が中断されることが起こり得る。糸の製造を開始し、または再開するにあたっては、紡糸ラインを通して糸を巻取機まで導入するための種々の方法がある。運転者は、例えば、糸を吸引して、糸の過剰な長さを除去し、手動で紡糸ラインを通じて糸をガイドし、巻取機まで運ぶ吸引器を用いることができる。しかしながら、この方法は多量の廃棄物を生じさせ、特に、高速で糸を紡糸する場合には、過剰な長さの糸が廃棄される。さらに、オペレーターが隣接する糸の運動を乱し、その結果、なお多くの廃棄物をもたらす危険性がある。
【0003】
別法として、紡糸ラインに導入されるべき糸は、紡糸ラインを通じて既に巻取機まで導入された、隣接して走行している糸に繋げることができる。次いで、走行している糸は、巻取機まで糸をガイドし、そこで双方の糸は、オペレーターによって手動または糸を分割する装置によって自動的に、再度分離することができ、その結果、各糸は別々に巻き取ることができる。走行している隣接する糸への紡糸ラインに導入されるべき糸の結合は、走行している糸に導入されるべき糸を交絡させることによって達成することができる。糸は、隣接する糸の現実の速度において、紡糸ラインを通じて(再)導入され、他の糸の運動を乱す危険性は低下するため、廃棄物のレベルは低下する。
【0004】
第一の糸を主糸中へ交絡させるとは、2つの糸を互いに結合する方法であり、結びの適用、接着剤または熱結合剤の適用、あるいは糸への撚りの適用は必要としない。一方または双方の糸に吹き付けられた流体ジェットは、第一の糸におけるフィラメントおよび/またはフィラメントの群を互いに分離し、次いで、第一の糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせて、双方の糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に機械的摩擦点を形成して、双方の糸の間に結合を達成する。
【0005】
第一の糸および主糸の双方が流れていない、すなわち、走行していない場合には、糸が絡まったセクションのサイズおよび糸の間の結合の強さは、流体ジェットの適切なサイズ、および流体ジェットを第一の糸に吹き付ける時間を選択することによって、制御することができる。しかしながら、第一の糸が流れておらず、主糸が走行している場合、または双方の糸が走行している場合は、糸の間の結合のサイズおよび強さを制御するのは困難である。
【0006】
結合させるべき糸の番手が増大すると、さらに、1つの糸が走行している場合、または双方の糸が走行している場合には、糸の間に十分に強い結合を達成するのはますます困難となる。番手は糸の厚みの尺度であって、dtex、すなわち、10,000mの糸の長さ当たりのグラムで表した糸の重量で表され、糸を構成するフィラメントの数にフィラメント当たりのdtex(dpf)、すなわち、10,000mのフィラメント長さ当たりのグラムで表したフィラメントの重量を、掛け合わせたものに等しい。
【0007】
一方または双方の糸が湿っている場合には、糸の間に十分に強い結合を達成するのは困難となる。というのは、湿った糸におけるフィラメントおよび/またはフィラメントの群の有効重量が増加し、かつ湿った糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間の凝集力が、湿った糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を分離する流体ジェットの作用を妨げるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、走行する主糸中に糸を絡める改良された方法を提供することにあり、特に、高い番手を有する糸を絡めるための、および/または湿った糸を絡めるための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、第一の糸を主糸に実質的に平行に配列し、第一の糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を互いに分離するために、第一の糸に流体ジェットを吹き付け、第一の糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせて、第一の糸と主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に、機械的
な摩擦点を形成する工程を含み、該流体ジェットは少なくとも音速で第一の糸上に吹き付ける、第一の糸を走行する主糸中に交絡させる方法によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明による装置の一実施形態を示す図である。
【
図2】本発明による装置の一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
驚くべきことに、流体ジェットを少なくとも音速で第一の糸上に吹き付ける場合には、高い番手を有する糸を絡ませ、湿った糸を交絡させることが可能であり、高い番手を有する糸および/または湿った糸を、隣接する糸の速度で紡糸ラインに(再)導入することを可能とし、これによって、生じる廃棄物の量および/または糸製造の間に必要とされる運転者の数を減少できることが判明した。音速とは、20℃における海抜ゼロにおける音の速度であると理解される。
【0012】
本発明の好ましい実施態様において、第一の糸を主糸中に交絡させる方法は、多数の流体ジェットを第一の糸に吹き付ける工程を含み、ここで、各流体ジェットは少なくとも音速で第一の糸に吹き付ける。
本発明による方法は、1を超える糸を主糸中に交絡させる場合にも適用できる。好ましい実施態様において、本発明による方法は、第一の糸および第二の糸の双方を主糸中に絡ませて、3つの糸間に結合を形成することが可能である。
【0013】
本発明の好ましい実施態様となる、複数の糸を主糸中に交絡させる方法は、多数の流体ジェットを、主糸中に交絡させるべき各糸に吹き付ける工程を含み、ここで、各流体ジェットは少なくとも音速で糸に吹き付ける。
第一の糸の速度および/または第一の糸にかかる張力は、流体ジェットを第一の糸に吹き付ける前に所望の値に設定することができ、例えば、好ましくは流体ジェット近傍に位置した別の巻取機上に第一の糸を巻き取ることによって設定することができる。
【0014】
流体ジェットを第一の糸に吹き付け、第一の糸を主糸中に交絡させる場合、第一の糸は2つの部分、すなわち、第一の糸の先端部(leading part)および後続部(trailing part)に完全に分割される。第一の糸の後続部は、紡糸ラインの最後における巻取機まで、主糸によってガイドされる第一の糸の部分となる。かくして、第一の糸の後続部は、紡糸口金と主糸との絡み合い結合との間の第一の糸の部分となる。第一の糸の先端部は、別の巻取機上に巻き取られ、一般には廃棄物と考えられる第一の糸の部分となる。かくして、第一の糸の先端部は、別の巻取機と主糸との絡み合い結合との間の第一の糸の部分となる。主糸もまた、2つの部分、すなわち、主糸の先端部(leading part)および後続部(trailing part)に完全に分割される。主糸の後続部は、紡糸ラインの最後における巻取機までガイドされる主糸の部分である。絡みの前および後における主糸の速度は、実質的に同一のままである。かくして、主糸の後続部は、紡糸口金と第一の糸との絡み合い結合との間の主糸の部分となる。主糸の先端部は、紡糸ラインの最後における巻取機上に巻かれる主糸の部分となる。そして、主糸の先端部は、紡糸ラインの最後における巻取機と第一の糸との絡み合い結合との間の主糸の部分となる。
【0015】
第一の糸が主糸中に絡むとき、第一の糸の後続部および先端部の双方は、主糸の先端部によって紡糸ラインの最後までガイドされうる。好ましくは、本発明による方法は、第一の糸の先端部が紡糸ラインにおいて隣接する糸を乱すことを妨げることを目的として、第一の糸と主糸との間に結合が形成された後に、第一の糸の先端部を切断除去する工程を含む。第一の糸の先端部は、糸を切断するためのいずれかの公知の手段によって切断除去することができ、例えば、空気圧駆動カッターまたはスタティックナイフが挙げられる。好ましくは、第一の糸の先端部は、スタティックナイフによって切断される。
【0016】
本発明による方法は、高い番手を有する糸を交絡させるのに特に有利であり、乾燥ポリマーの重量に基づいて、特に、糸の少なくとも1本が少なくとも100dtex、好ましくは少なくとも150dtex、より好ましくは少なくとも500dtex、最も好ましくは少なくとも1000dtexの番手を有する場合に有利である。最大番手は制限されるものではないが、本方法は、最大で10,000dtex、好ましくは最大で5000dtex、最も好ましくは最大3360dtexの番手を有する糸を交絡させるのに特に有利である。
【0017】
本発明による方法は、結合させるべき糸を構成する個々のフィラメントが、乾燥ポリマーの重量に基づいて、少なくとも0.2dtex、より好ましくは少なくとも0.3dtex、最も好ましくは少なくとも0.5dtexのフィラメント当たりのdtexを有する糸を交絡させるのに特に有利である。フィラメント当たりの最大dtexは制限されるものではないが、本方法は、10dtex以下、好ましくは7.5dtex以下、最も好ましくは5dtex以下のフィラメント当たりのdtexを持つフィラメントを有する糸を交絡させるのに特に有利である。
【0018】
本発明による方法において、主糸の速度は、広く変化させることができる。しかしながら、主糸の速度が少なくとも10m/分、好ましくは少なくとも100m/分、より好ましくは少なくとも200m/分、なおより好ましくは少なくとも300m/分、最も好ましくは少なくとも400m/分である場合に、本方法は特に有利である。流体ジェットが少なくとも音速で第一の糸に吹き付けることにより、主糸が高速で動く場合でさえ、十分な絡み合いの達成を可能とする。該方法における主糸の最大速度は制限されないが、主糸の速度は1500m/分以下、より好ましくは1200m/分以下、なおより好ましくは900m/分以下、最も好ましくは600m/分以下であることが好ましい。
【0019】
主糸中に交絡させるべき第一の糸および任意のさらなる糸の速度も、本発明による方法において広く変化させることができる。しかしながら、本方法においては、第一の糸および/または任意のさらなる各糸の速度は、主糸の速度の少なくとも20%、好ましくは主糸の速度の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも90%、なおより好ましくは少なくとも100%、最も好ましくは少なくとも105%である場合に、特に有利である。好ましくは、第一の糸および/または任意のさらなる各糸の速度は、主糸の速度の150%以下、好ましくは主糸の速度の130%以下、より好ましくは主糸の速度の120%以下である。最も好ましくは、第一の糸および/または任意のさらなる各糸の速度は、主糸の速度と等しい。
【0020】
糸に対して実質的に不活性ないずれの流体も、本発明の方法における流体ジェットに適用することができる。圧縮流体は、実質的に非圧縮性の流体と比較して、進行する流体ジェットにおける速度の低下傾向が小さいため、圧縮流体を適用する場合は特に有利である。好ましくは、流体ジェットに適用される流体は、空気である。
【0021】
糸は、フィラメントを紡糸するのに適切ないずれのポリマーから作成されたフィラメントも含んでいてもよい。限定されるものではないが、しかしながら、例えば、メタ−アラミド、パラ−アラミド、またはこれらのコポリマーのようなアラミドとして知られた芳香族ポリアミド、または高分子量ポリエチレン、特に超高分子量ポリエチレンを含めた高性能ポリマーの糸を交絡させるのに、本方法は特に有利である。本方法は、例えば、アラミド、より好ましくはパラ−アラミド、最も好ましくはポリ(パラ−フェニレンテレフタルアミド)(PPTA)で作成されたフィラメントを含む糸のような、ポリマーと溶媒を含む溶液から紡糸された糸を交絡させる方法として、特に有利である。アラミド糸は、一般には、繊維形成性アラミドポリマー、および例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、およびそれらの混合物から選択される極性アミド溶媒、水、および塩化カルシウム(CaCl
2)または塩化リチウム(LiCl)のようなアルカリまたはアルカリ土類金属塩化物の混合物、または硫酸のような適当な溶媒を含む液体紡糸ドープ溶液から紡糸される。好ましくは、溶媒は硫酸である。紡糸ラインにおける糸を構成するアラミドフィラメントは、依然として、液状溶媒を含んでよい。あるいは、アラミドフィラメントは洗浄流体、好ましくは水で洗浄して、液状溶媒を除去したものであってよく、アラミドフィラメントは、洗浄流体を含んでよい。
【0022】
本発明の方法は、糸を構成するポリマーの重量に基づいて、少なくとも10wt%の液体を含む湿った糸を主糸中に交絡させるのに特に有利である。好ましくは、糸を構成するポリマーの重量に基づいて、少なくとも50wt%、より好ましくは少なくとも100wt%、最も好ましくは少なくとも150wt%の液体を含む湿った糸を主糸中に交絡させるに特に有利である。好ましくは、湿った糸は、糸を構成するポリマーの重量に基づいて、500wt%以下、好ましくは400wt%以下、より好ましくは300wt%以下、最も好ましくは200wt%以下の液体を含む。湿った糸を主糸中に交絡させる場合には、本方法は、吸引を適用して、流体ジェットを湿った糸に吹き付けることによって形成されたエアロゾルを、除去する工程を含むことができる。また主糸は、前記した湿った糸であってもよい。
【0023】
第一の糸、および任意のさらなる糸、および主糸の間に十分に強い結合を達成するためには、流体ジェットは、第一の糸、および任意のさらなる糸に、少なくとも0.1秒、より好ましくは少なくとも0.15秒、最も好ましくは少なくとも0.2秒の間、吹き付けるのが好ましい。流体ジェットは、長い時間、第一の糸、および任意のさらなる糸上に吹き付けることもできるが、糸の製造の間に流体ジェットによって生じる騒音を低下させるため、1.0秒以下、より好ましくは0.5秒以下、最も好ましくは0.3秒以下の間、第一の糸に吹き付けることが好ましい。
【0024】
流体ジェットは、好ましくは、圧縮流体を含有する加圧容器または加圧シリンダーのようなレセプタクルから圧縮流体を放出することによって生じる。好ましくは、加圧容器中の圧縮流体の圧力としては、少なくとも音速の流体ジェットを生じさせるためには、少なくとも5バール、より好ましくは少なくとも7.5バール、なおより好ましくは少なくとも10バール、最も好ましくは少なくとも15バールである。所望の強度の第一の糸と主糸との間の結合を得るために、圧縮流体の圧力を調整することによって、第一の糸に吹き付ける流体ジェットを最適化することができる。流体ジェットを形成するための圧縮流体のパルスの放出により、高い番手を持つ糸および/または湿った糸さえを絡めるのに十分な力積を生じさせることができる。
【0025】
第一の糸、および任意のさらなる糸、および主糸の間の結合の強さをさらに向上させるために、流体ジェットは、第一の糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群、および任意のさらなる糸を、主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせた後に、平坦な表面を有する板、または1以上の凹断面を含む板などのような、適切な反射手段によって反射させることができ、その結果、流体ジェットは、主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を互いに分離するために、主糸に吹き付けられて、主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、第一の糸、および任意のさらなる糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせて、主糸および第一の糸、および任意のさらなる糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に機械的摩擦点を形成させることができる。
【0026】
主糸にかかる張力は、本発明による方法において広く変化させることができる。流体ジェットが少なくとも音速で第一の糸に吹き付けることにより、紡糸ラインの他の加工要件のために、主糸が高い張力下にある場合でさえ、十分な絡みの達成を可能とする。
【0027】
主糸中に絡めるべき第一の糸、および任意のさらなる糸にかかる張力は、本発明による方法において、やはり広く変化させることができる。しかしながら、本方法においては、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸にかかる張力を、主糸にかかる張力以下として、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸の先端部が、例えば、スタティックナイフのような切断手段によって切断されるのを確実とすることが、特に有利である。好ましくは、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸にかかる張力は、主糸にかかる張力の95%以下、より好ましくは主糸にかかる張力の90%以下、最も好ましくは75%以下である。主糸にかかる張力が、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸にかかる張力を超える場合には、主糸は、切断手段と直接的に接触しなくなるであろう。その代わりに、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸は、直接的に切断手段と接触し、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸の先端部は切断除去される。
【0028】
好ましい実施態様において、第一の糸と主糸との間の距離は、第一の糸と主糸との間の結合の強さについて高制御を達成するために、10mm以下とする。好ましくは、第一の糸と主糸との間の距離は、5mm以下、より好ましくは3mm以下とする。1を超える糸を主糸中に絡める場合には、主糸中に絡めるべき糸の各々と主糸との間の距離は、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下、最も好ましくは3mm以下とする。
【0029】
本発明のもう1つの目的は、糸を主糸中に絡めるための、特に、高い番手を有する糸を絡めるための、および/または湿った糸を絡めるための装置を提供することにある。
この目的は、第一の糸を主糸に実質的に平行に配列するための手段と、第一の糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を互いに分離し、第一の糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせて、第一の糸と主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群の間に機械的摩擦点を形成するために、第一の糸に吹き付ける流体ジェットを生じさせるための手段を含み、流体ジェットを生じさせるための該手段は、使用時に少なくとも音速の流体ジェットを生じさせる、第一の糸を主糸中に交絡させるための装置によって達成される。該装置は、本発明に従って第一の糸を主糸中に絡めるための方法を実施することができ、特に、高い番手を有する糸を絡めるための、および/または湿った糸を絡めるための方法を実施できる。
【0030】
好ましくは、流体ジェットを生じさせるための手段は、レセプタクルを含み、例えば、圧縮流体を含有するための加圧容器または加圧シリンダー、および第一の糸の方向に圧縮流体のパルスを放出するための弁を含む。好ましくは、該レセプタクルは、例えば、圧縮流体の源および第一の糸の間の配管における摩擦による、流体ジェット速度の損失を最小化するために、第一の糸から1m以内、より好ましくは0.5m以内、最も好ましくは第一の糸から0.3m以内に位置させる。第一の糸の直接近傍に位置するレセプタクルのさらなる利点としては、弁の開口と、絡みによる第一の糸および主糸の間の結合の取得との間の時間的遅延の減少が挙げられ、すなわち、絡める方法の制御を向上させる。
【0031】
流体ジェットを生じさせるための手段は、好ましくは、流体ジェットを第一の糸に吹き付ける時間を制御するための制御ユニットを含む。好ましくは、流体ジェットを第一の糸に吹き付ける時間は、少なくとも0.1秒、より好ましくは少なくとも0.15秒、最も好ましくは少なくとも0.2秒となるように制御される。流体ジェットは、長時間、第一の糸および任意のさらなる糸に吹き付けることができるが、糸の製造の間に流体ジェットによって生じる騒音を低下させるために、流体ジェットを第一の糸上に吹き付ける時間は、1.0秒以下、より好ましくは0.5秒以下、最も好ましくは0.3秒以下となるように制御することが好ましい。
【0032】
流体ジェットを生じさせるための手段は、好ましくは、流体ジェットの放出後に、一定量の圧縮流体をレセプタクル中に補充するための第二の弁を含む。
使用時には、レセプタクル中の圧縮流体の圧力は、流体ジェットを少なくとも音速で生じさせるために、好ましくは少なくとも5バール、より好ましくは少なくとも7.5バール、なおより好ましくは少なくとも10バール、最も好ましくは少なくとも15バールとする。所望の強度の第一の糸と主糸との間の結合を得るために、圧縮流体の圧力を調整することによって、第一の糸に吹き付ける流体ジェットの速度および力積を調整することができる。
【0033】
流体ジェットを生じさせるための手段に含まれる弁によって放出される圧縮流体のパルスは、チャネルを含む本体を通って、第一の糸の方向に吹き付けることができる。該チャネルは、圧縮流体のパルスを放出させるための弁に接続される。該チャネルの断面形状は、いずれの形状を有してもよい。好ましくは、圧縮流体と該チャネルの壁との間の摩擦を最小化するために、該チャネルの断面は円形である。該チャネルは、高い番手を有する糸および/または湿った糸を絡めることを可能とするために、好ましくは少なくとも0.3mm、より好ましくは少なくとも0.5mm、最も好ましくは少なくとも0.75mmの有効直径を有する。該チャネルの有効半径は、現実のチャネルと同一の断面積を有する円形チャネルの直径であると理解されるべきである。好ましい実施態様において、該チャネルの断面積は、拡大するチャネルを形成するために弁からの距離を増加させるにつれて増加し、これは、流体ジェットの速度のさらなる増加を可能とする。好ましくは、最小の有効直径は、少なくとも0.3cm、より好ましくは少なくとも0.5cm、なおより好ましくは少なくとも0.7cm、最も好ましくは0.8cmである。流体ジェットは、該チャネルの最小断面積において、少なくとも音速を有する。
【0034】
流体ジェットを生じさせるための手段は、さらに、第一の糸の方向に圧縮流体の多数のパルスを放出するための、および/または主糸中に絡めるべき多数の糸の方向に圧縮流体の多数のパルスを放出するための弁を含むことができる。別法として、流体ジェットを生じさせるための手段に含まれた弁によって放出される圧縮流体のパルスは、多数のチャネルを通して、第一の糸の方向に、および/または主糸中に絡めるべきさらなる糸の方向に吹き付けることができる。
好ましくは、圧縮流体を含有するレセプタクルは、流体ジェットを生じさせるために十分な量の圧縮流体を十分な時間供するために、少なくとも0.5リットル、より好ましくは少なくとも1.0リットル、最も好ましくは少なくとも1.25リットルの体積を有する。
【0035】
圧縮流体のパルスを第一の糸の方向に放出するための弁は、例えば、本発明による方法を、例えば、液状溶媒または洗浄流体を含む湿った糸に適用する場合に、汚染がチャネルに入るのを回避するために、流体ジェットが生じない時間において、少量の圧縮流体を連続的に放出することができる。
第一の糸を主糸中に絡めるための本発明の装置は、さらに、エアロゾル、例えば、流体ジェットを湿った糸上に吹き付けることによって形成されたエアロゾルを除去するために、例えば、吸引器またはエアームーバーのような吸引手段を含むことができる。
【0036】
第一の糸を主糸中に絡めるための本発明の装置は、好ましくは、第一の糸を主糸に実質的に平行に配列するための糸ガイドを含む。糸ガイドは、主糸と第一の糸との偶発的な接触を妨げ、すなわち、流体ジェットを第一の糸上に吹き付けていない状態で起こる、隣接する糸を乱す制御できない固着を防止する。
第一の糸を主糸中に絡めるための本発明の装置は、さらに、第二の糸、および任意のさらなる糸を主糸に実質的に平行に配列するために、糸ガイドを含むことができる。
【0037】
好ましくは、糸ガイドは、主糸から10mm未満、より好ましくは5mm未満、最も好ましくは3mm未満の距離において、第一の糸を主糸に実質的に平行に配列することができる。1を超える糸を主糸に交絡させる場合には、糸ガイドは、主糸に交絡させるべき糸の各々を、好ましくは、主糸から10mm未満、より好ましくは5mm未満、最も好ましくは3mm未満の主糸への距離で配列することができる。
【0038】
主糸の速度は広く変化させることができ、一般には、紡糸方法の他の要件によって、および/または紡糸ライン中の他の機器によって決定される。第一の糸を主糸中に交絡させるための本発明の装置は、主糸にかかる張力を調整するための手段を含むことができる。好ましくは、主糸にかかる張力を調整するための手段は、主糸にかかる張力を、第一の糸にかかる張力と同等、またはそれよりも高くなるように制御することができる。主糸にかかる張力を調整するための手段は、糸において張力を増加させるためのいずれの公知の手段とすることができ、例えば、調整可能な糸ブレーキを挙げることができる。
【0039】
第一の糸を紡糸ラインに(再)導入する速度は、第一の糸と主糸との間の十分に強い結合を達成するために、調整することができる。第一の糸を主糸に実質的に平行に配列する場合、好ましくは、別の巻取機であって、第一の糸を主糸中に交絡させるための装置の直接近傍に位置する巻取機に、第一の糸を巻き取ることができる。最も好ましくは、流体ジェットを第一の糸に吹き付けるに先立って、主糸と配列させる間に第一の糸を巻き取るための巻取機は、第一の糸を主糸中に交絡させるための装置に直接的に接続させる。好ましくは、巻取機は、主糸の速度の少なくとも20%、好ましくは主糸の速度の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも90%、なおより好ましくは少なくとも100%、最も好ましくは少なくとも105%の速度で、第一の糸を巻き取ることができる。好ましくは、巻取機は、主糸の速度の150%以下、より好ましくは主糸の速度の130%以下、なおより好ましくは主糸の速度の120%以下の速度で、第一の糸を巻き取ることができる。最も好ましくは、巻取機は、主糸の速度と等しい速度で、第一の糸を巻き取ることができる。
【0040】
第一の糸を主糸中に交絡させるための本発明の装置は、さらに、主糸中に交絡させるべき、第一の糸および任意のさらなる糸にかかる張力を調整するための手段を含むことができる。好ましくは、第一の糸および任意のさらなる糸にかかる張力を調整するための手段は、第一の糸および任意のさらなる糸にかかる張力を、主糸にかかる張力の95%以下、より好ましくは主糸にかかる張力の90%以下、最も好ましくは75%以下となるように制御して、第一の糸および任意のさらなる糸と、主糸との間の結合の強さを向上することができる。第一の糸および任意のさらなる糸にかかる張力を調整するための手段は、糸において張力を低下させるためのいずれの公知の手段とすることができ、例えば、調整可能な糸ブレーキが挙げられる。
【0041】
第一の糸を主糸中に交絡させるための本発明の装置は、さらに、第一の糸および任意のさらなる糸の先端部を切断除去するための手段を含むことができ、例えば、空気圧駆動カッターまたはスタティックナイフが挙げられる。好ましくは、第一の糸の先端部を切断除去するための手段は、特に、主糸の高い速度下にて第一の糸の先端部を切断除去するための手段としては、スタティックナイフである。
【0042】
好ましくは、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸にかかる張力を調整するための手段、および主糸にかかる張力を調整するための手段は、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸にかかる張力を、主糸にかかる張力と同等、またはそれ未満に調整し、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸の先端部が、切断手段によって切断除去されるのを確実となるように構成される。より好ましくは、第一の糸、および/または任意のさらなる各糸にかかる張力は、主糸にかかる張力の95%以下、なおより好ましくは主糸にかかる張力の90%以下、最も好ましくは75%以下である。
【0043】
主糸にかかる張力を調整するための手段によって制御された主糸にかかる張力が、第一の糸にかかる張力を調整するための手段によって制御された第一の糸にかかる張力を超える場合には、第一の糸の先端部は切断手段と直接的に接触し、かくして、切断手段と接触することなく主糸が紡糸ラインの最後における巻取機の方向に走行しつつ、第一の糸の先端部を切断除去することができる。
【0044】
第一の糸を主糸中に交絡させるための本発明の装置は、さらに、第一の糸および任意のさらなる糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群を、主糸を構成するフィラメントおよび/またはフィラメントの群と混ぜ合わせた後に、流体ジェットを反射させるための手段を含むことができる。流体ジェットを反射させるための手段は、流体ジェットを第一の糸、および任意のさらなる糸に吹き付ける側と反対側に位置させた、少なくとも1つの板を含むことができる。流体ジェットを反射させるための手段が1を超える板を含む場合には、各板は、好ましくは、1以上の流体ジェットを第一の糸または任意のさらなる糸に吹き付ける側に対して反対側に位置させる。好ましくは、各板は、流体ジェットを吹き付けるためのチャネルを含む本体から10mm以内、より好ましくは流体ジェットを吹き付けるためのチャネルを含む本体から8mm以内、最も好ましくは6mm以内に位置させて、第一の糸、および任意のさらなる糸と主糸との間の結合の強さを最適化する。各板は平坦な表面を有することができ、該表面は、好ましくは、主糸に対して平行とする。好ましくは、各板は、流体ジェットを反射させるときに流体ジェットの速度の損失を低下させるために、流体ジェットを反射させるための少なくとも1つの凹断面を有する。各板は、多数の流体ジェットを反射させるための多数の凹断面を含むことができる。
【0045】
図1は、本発明の装置を模式的に表した図である。第一の糸101は、矢印の方向に走行する主糸102に実質的に平行に配列している。レセプタクル111は圧縮流体を含み、圧縮流体は弁112によって本体113中のチャネルを通って放出され、第一の糸101上に吹き付ける流体ジェットを形成する。流体ジェットは未だ第一の糸101に到達しておらず、第一の糸101は、かくして、未だ主糸102中に絡んでいない。流体ジェットは、凹断面を含む板114によって反射させることができる。主糸102にかかる張力は、糸ブレーキ115によって増加させることできる。第一の糸101にかかる張力は、糸ブレーキ117によって低下させることができる。該装置は、第一の糸101の先端部を切断除去するためのスタティックナイフ116を含む。
【0046】
図2は、第一の糸101が、丁度、主糸102中に絡められて、第一の糸101および主糸102の間に結合103を形成している状態の本発明の装置を模式的に表す。糸ブレーキ115によって制御される主糸102にかかる張力は、糸ブレーキ117によって制御される第一の糸101にかかる張力より大きく、これは、第一の糸101をスタティックナイフ116と直接的に接触させ、かくして、主糸102が矢印の方向に走行するにつれて、第一の糸101の先端部を切断除去する。
【実施例】
【0047】
本発明の方法および装置を用いて、第一の糸を主糸中に絡ませた。第一の糸および主糸の双方はパラ−アラミドで作成され、オランダ国のTeijin Aramid B.V.によって販売されるTwaron(登録商標)D2200として公知のタイプのものであった。第一の糸および主糸の双方は、含有量0から500wt%の間の流体を含むものであった(例えば、100wt%の水)。流体ジェットを0.2秒間、第一の糸に吹き付け、レセプタクル中の圧縮空気の圧力は11バールとして、第一の糸が主糸によって、紡糸ラインの最後における巻取機までガイドされるように、第一の糸と主糸との間に十分に強い結合を作成した。第一の糸および主糸の番手、第一の糸および主糸の速度、および/または第一の糸および主糸にかかる張力は、表1に示されるように変化させた。
【0048】
【表1】
【0049】
表1における結果は、10080dtexまでの非常に高い番手を有する湿った糸についてさえ、第一の糸が主糸によって、紡糸ラインの最後における巻取機までガイドされるために、第一の糸と主糸との間に十分に強い結合が達成可能であることを示す。