【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2014年9月13・14日さいたまスーパーアリーナにおいて開催されたSAITAMA Smile Women フェスタ2014にて展示
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の携帯用小物入れは、使用者の衣服又は服飾品に留めることができるように構成されている留め具を設けた収納本体と、前記収納本体裏面上部から、前記収納本体表面にかけて覆う蓋部材と、前記蓋部材を前記収納本体に係止する係止手段とを少なくとも有する小物入れであって、前記収納本体と前記蓋部材とが別体に構成され、前記収納本体と前記蓋部材の基部とが係止手段で着脱自在に係止されることを特徴とする携帯用小物入れである。
以下、本発明の携帯用小物入れについて、各図によって詳細に説明する。
【0009】
前記係止手段が、前記収納本体に取り付けられたボタンと、前記蓋部材の基部に設けられたボタンホールである携帯用小物入れについてまず説明する。
図1は本発明に係る蓋部材を取り付け折りたたむ前の状態の携帯用小物入れの一例についての背面概略図である。
図1は収納本体2と蓋部材3とが別体に構成され、収納本体2の裏面上端の両端近傍に設けられた2個のボタン4と、蓋部材3の基部の両端近傍に設けられた2個のボタンホール10により組み合わされた係止手段で着脱自在に係止されることを特徴とする携帯用小物入れ1である。
収納本体2は、ポケットティッシュやハンカチ等の小物がある程度のゆとりを持って入れられる大きさとする。
収納本体2の背面ポケット7上辺の左右2箇所に紐状留め具6にて背面ポケット7に係止されているサスペンダークリップ5を主に使い、使用者の衣服等に留めることができるように構成されている。
また、収納本体2と蓋部材3の係止された状態としては
図1に示すように、収納本体2の裏面上端に設けられた一対のボタン4を蓋部材3の基部の両端に設けられた一対のボタンホール10とをそれぞれ両端を合わせて係止し、蓋部材3を折りたたんだ状態としては、
図8に示すように、蓋部材3で収納本体2の裏面上部から収納本体2の表面にかけて覆う形となっている(
図8のストラップ本体11と帯状の留め具9を除く)。
前記係止手段としてボタン4とボタンホール10を使ったものを例示したが、係止手段は他にもマジックテープ、スナップ等も含み、ボタン4とボタンホール10の組み合わせに限られるものではない。
蓋部材3の素材においては、蓋部材で直接濡れた手等を拭く機能を有した使い方が好ましく、吸水性の優れたタオル地にすることがなお好ましく、蓋部材3の全てがタオル地だとさらになお好ましい。タオル地は1枚仕立てでも2枚合わせでもよく、タオル地を一部使ったもの、他濡れた手等を拭ける素材であれば対象の範囲とする。蓋部材3の形状等についても図示は一例とする。
また、皺になりにくいタオル地を用い蓋部材3にすることで見栄えがよいといった利点もある。さらに蓋部材3を取り付けた状態の携帯用小物入れ1は、ハンカチ等を別に用意したり選ぶ手間を省け、また収納本体2と蓋部材3を係止手段で係止できるので落としてしまう心配も減らすことができる。
サスペンダークリップ5においては、衣服等に挟み留める開閉部分が上向きになった状態で収納本体2に取り付けられているため、使用者の衣服が引っ掛かりのないワンピースや浴衣等の際でも取り付けることができ、サスペンダークリップ5は
図5に例示しているクリップの向きをはじめ容易に向きを変えることができるため使用に差し支えることなく、ウエスト部分に引っ掛かりのあるスカートやズボンにも取り付けられるので、衣服の選択の手間が減る。
さらに、サスペンダークリップ5を用いることで、従来の安全ピンを使っての装着時の心理的な恐れや衣服等の穴あき等の負担を減らすことができる。
また例えばサスペンダークリップ5は、紐状留め具6を使い収納本体2の背面ポケット7の上辺に縫いつけているためサスペンダークリップ5をなくす心配が減る。
背面ポケット7においては、
図1に示したとおり、ボタン4とボタンホール10を係止する際にサスペンダークリップ5を邪魔せず、かつ、サスペンダークリップ5で衣服等に取り付ける際等に問題のない範囲に取り付けている。
図1の背面ポケット7の形状や開口部は一例とし、例えば開口部においてはファスナー等でも問題ない。
ボタンホール10においては、ボタン4に合わせて問題なく係止できる大きさとする。また、蓋部材3の基部の両端近傍にボタンホール10を設けることで、収納本体2に蓋部材3を取り付ける際、サスペンダークリップ5に蓋部材3の基部が覆いかぶさる等の無駄が生じることなく好ましい位置としている。
なお蓋部材3の基部とは
図1に示すように、係止手段によって係止する側を指し、反対側の係止手段を伴わない側を先端部としている。
【0010】
図2は本発明に係る蓋部材を取り付け折りたたむ前の状態の携帯用小物入れの一例についての正面概略図である。
図2に示すように、係止されたボタン4やボタンホール10、およびボタン4の縫い目はこの図の状態のように表からは見えない構造になっている。
収納本体2の開口部は、収納物が落ちる心配を減らすこと、濡れた蓋部材3の水分の侵入を減らすこと等の理由によりファスナーが好ましい。
【0011】
図3は本発明に係る携帯用小物入れに取り付けることができるストラップ本体の一例についての概略図である。
例えば、ストラップ本体11には少なくとも1個のナスカン12を設けており、ナスカン12の数は1個に限られるものではなく、
図3、
図7、
図8、
図9に示したように、紐部13の両端にナスカン12が2個ついている状態で説明をする。
図3では、ストラップ本体11の紐部13の両端にそれぞれナスカン12がついており、一方のナスカン12を携帯用小物入れ1に係止し、他方のナスカン12にて使用者の衣服やバッグ等服飾品に留めたり等、サスペンダークリップ5で留める方法だけでなくストラップ本体11も併用することによって用途を更に広げることができる。
図3では一方のナスカン12を他方のナスカン12よりも小さくしているが、これは重さを少しでも軽減させ身体等への負担を減らすためであり、ナスカン12の大きさは使用状況に応じ適宜変更することができる。
ストラップ本体11は1本に限らず2本以上を携帯用小物入れ1に取り付けることも可能である。
ストラップ本体11の長さは、装着物とのバランスから15cm〜30cm程度が好ましく、20cm〜25cm程度がより好ましい。
係止手段においては着脱自在なナスカン12による係止が好ましく、サイズ、色、材質は公知の物を用いることとする。また、ナスカン12に限らず公知の係合手段を採用できるものとする。
ストラップ本体11の紐部13の素材においては使用上柔らかい布地がよく、また図示の紐部13は1本状としたが輪状になっていてもよい。
【0012】
図4は本発明に係る携帯用小物入れの収納本体の一例についての正面概略図である。
図4に示すように、収納本体2の表面にあるファスナー8付きのポケットと、他に
図5に示した背面ポケット7の計2つのポケットの構成により小物を仕分けして収納することができる。
収納本体2の素材においては、張りのある帆布等の素材であれば型崩れが少なく見た目に好ましい。ファスナー8付きのポケットはコンシールファスナーだと収納本体2の表面から見て目立たず見た目にすっきりとし好ましいが、ファスナー8の種類においては公知の物で差し支えない。
ファスナー8付きのポケットにすることで落としたくないものをしっかりと守れる。
また、ファスナー8付きのポケットにすることで、蓋部材3を取り付けた際に手等を拭いて濡れた蓋部材3の水分が収納本体2の内部まで侵入しにくくさせる効果もある。
ファスナー8は
図4に示す位置が製作上およびポケットの有効利用上使い勝手がよいが、これに限られるものではない。
【0013】
図5は本発明に係る携帯用小物入れの収納本体の一例についての背面概略図である。
図5に示すように、収納本体2の背面ポケット7上辺の左右2箇所に紐状留め具6で背面ポケット7に係止されているサスペンダークリップ5を使い、衣服等に留めることができるように構成されている。サスペンダークリップ5は
図5に示したように所定の間隔だけを離して一対つけるのが望ましい。
図5に示すように、サスペンダークリップ5の開閉部分が各々内側横向きになっている状態は、
図1に示したように開閉部分が上方向の状態から容易に向きを変えることができ、形状の異なる衣服でも容易に取り付けることができる。
また、収納本体2の裏面上端についた一対のボタン4については、収納本体2のみで使う際は特に使用しないため、収納本体2の裏面に配置することにより表面からは見えなくしている。
サスペンダークリップ5を使用しない時は、
図5に示すようにサスペンダークリップ5の開閉部分が各々内側横向きにした状態で背面ポケット7上辺に挟み留めておくこともできるため安定するとともに邪魔にならない。
サスペンダークリップ5と背面ポケット7を繋ぐ紐状留め具6は柔らかい布地又は柔らかい紐等を用いることでサスペンダークリップ5がよりしなやかに動かしやすくなる。
【0014】
図6は本発明に係る携帯用小物入れに取り付ける蓋部材の一例についての正面概略図である。
すなわち、
図6では、ボタンホール10が蓋部材3の基部の両端部近傍に2個設けられているものである。
また、一例として蓋部材3の素材は、タオル地にすれば手等を直接蓋部材3で拭くことができ柔らかく吸水性に優れ好ましい。また、タオル地だと皺になりにくいため蓋部材3を収納本体2と係止させて使用する際の意匠性がよい。
蓋部材3のタオル地は、表面と裏面とを2枚のタオル地を組み合わせる形が最も好ましいが、1枚のタオル地でも、別の素材の組み合わせ等でも濡れた手等が拭けるハンカチや手ぬぐいの素材であってもよい。
また、蓋部材3を2枚のタオル地を組み合わせる形にした場合の一例として、蓋部材3の表面、裏面をリバーシブルとすることができ、さらに蓋部材3の表面と裏面の絵柄等を異なるものにすれば好みの面を見える側に設定することができ、装飾性を向上させることができる。
また、収納本体2に蓋部材3を取り付けて使用する際、タオル地でできた蓋部材3にすれば、ハンカチ等の収納物を1つ減らすことができる役目も果たせる。さらに蓋部材3のみ単体で使用したり、蓋部材3をたたんで収納本体2に入れておくこともできる。
蓋部材3の大きさにおいては、
図8に示すように収納本体2の表面を90%以上覆う程度の大きさが好ましく、その大きさは手を拭く時の許容範囲とする。
蓋部材3の係止手段については、手を拭く際に引っ掛かりを少なくすることが危険回避になるため、ボタンホール10を用いることが最も好ましいがこれに限られるものではない。
図6は蓋部材3
が1枚
のものを例示しているが、複数枚あれば洗い替えの対応が容易にでき利便性が向上する。
さらに蓋部材3の表面と裏面で絵柄等の異なる蓋部材にした場合においては、新しい柄の組み合わせに係る多種多様なバリエーションの携帯用小物入れ1にすることができる。
【0015】
図7は本発明に係る携帯用小物入れの収納本体の他の例についての正面概略図である。
図7は、
図4に示した収納本体2に帯状の留め具9とストラップ本体11をつけたものである。ストラップ本体11の取り付けは、例えば
図1に示すように、紐状留め具6の一方にストラップ本体11の一方のナスカン12を使って係止している。
収納本体2に帯状の留め具9をつけることによりワンポイントとなり意匠性が加わるとともに、
図8に示したように、収納本体2に蓋部材3を取り付けた際に蓋部材3の先端部を帯状の留め具9に挟み込めば風等による蓋部材3のめくれ防止となり実用性がある。帯状の留め具9については収納本体2についていることが最も好ましいが、蓋部材3についていてもよい。
帯状の留め具9とすることで、蓋部材3の先端部の差し込みと引き抜きを容易に行うことができる。
このように帯状の留め具9とするのが最も好ましいが、例えばゴムによる伸縮等の機能が加わったりすることや紐状の留め具にする等、他の係止手段でもよい。この場合においても、帯状の留め具9はワンポイントとなり意匠性が加わる。
ただし、携帯用小物入れ1を逆さにする等がない状況や風が吹いていない時等の使用であれば、帯状の留め具9に蓋部材3の先端部を差し込まなくとも装飾性、機能性ともになんら問題はない。
収納本体2にストラップ本体11を取り付けることで、サスペンダークリップ5を用いて使用者の衣服等に装着する方法だけでなく、ストラップ本体11を使用してバッグの持ち手に巻き付けて使える等、使い方がより広くなりさらに便利になる。
さらに詳しく、収納本体2の一方の紐状留め具6にストラップ本体11の一方のナスカン12を係止した状態での便利な使用例を2点挙げる。
1点目は、ストラップ本体11をバッグの持ち手に巻き付けて他方のナスカン12で収納本体2の他方の紐状留め具6に係止すれば、バッグの外側及び内側どちらでも携帯用小物入れ1がつけられハンカチやティッシュ、電車のカード等を入れてより便利に使うことができる。さらにこの時サスペンダークリップ5は未使用であるため、このサスペンダークリップ5にはバッグに入りきらない大きな帽子等を挟み留めておく等の使い方ができる。
2点目は、使用者の衣服にサスペンダークリップ5で装着したまま、ストラップ本体11の他方のナスカン12に自転車の鍵等を一時保管としてつけておくことができる。この場合は、収納本体2に係止されたストラップ本体11をそのまま背面ポケット7に入れることもでき、より安心である。
【0016】
図8は本発明に係る折りたたんだ状態の携帯用小物入れの一例についての概略図である。
図8に示すように、収納本体2に蓋部材3、帯状の留め具9、ストラップ本体11を取り付けているところである。
この形態によれば、例えば収納本体2にタオル地の蓋部材3を取り付けた場合の蓋部材は、覆う役割としてだけでなくハンカチ等で手等を拭く用途を兼ねることができることで収納物を減らせ、重みによる身体への負担を減らすことができる。
また、蓋部材3を収納本体2に係止する際は蓋部材3は全て広がった形状となっており蓋部材3が濡れている場合に乾きやすい利点もある。
また、収納本体2に帯状の留め具9を取り付けたことで意匠性の向上と風等でのめくれ防止になり実用性がある。
この図の状態によれば
図7で前述したように、収納本体2にストラップ本体11を組み合わせたことにより、使用者の衣服等にサスペンダークリップ5で留め付けるだけでなく、ストラップ本体11が係止手段となり機能がさらに広がる。
総じて、
図8に示すように、収納本体2に蓋部材3を取り付け、さらに帯状の留め具9、さらにまたストラップ本体11を取り付けた携帯用小物入れ1が利便性が高くより好ましい。
【0017】
図9は本発明に係る蓋部材にストラップ本体を取り付けた概略図である。
このような本発明の携帯用小物入れによれば、例えば
図8に示すように、収納本体2に係止されたタオル地でできた蓋部材3とストラップ本体11を係止する際、ストラップ本体11の一方のナスカンを使ってタオル地でできた蓋部材3の一方のボタンホール10に係止しておけば、収納本体2から蓋部材3を外す際には
図9に示すように、ストラップ本体11が付帯した状態の蓋部材3となる。
この図の状態であれば、濡れた蓋部材3を早く乾かしたい時や収納本体2に濡れた蓋部材3を密着させたくない時等、ストラップ本体11を使って別の場所で乾かす等で係止させたい時に有効活用ができる。
また、一例としてストラップ本体11の一方のナスカン12を蓋部材3の一方のボタンホール10に係止し、ストラップ本体11の他方のナスカン12を蓋部材3の他方のボタンホールに係止すれば手提げバッグの持ち手のようになり突起物等に引っ掛けておくことができる。
蓋部材3のボタンホール10にストラップ本体11を取り付ける方法としては、ボタンホール10に係止させる方法の他に、蓋部材3に輪上の紐等の留め具を設けそこにナスカン12を留めたり、あらかじめ蓋部材3にストラップ本体を縫い付けておく等の方法もあり、また、ストラップ本体11の紐部13においては、一本状でも輪状でもよく、これらは状況に応じて種々の形態を適用することができる。
【解決手段】使用者の衣服又は服飾品に留めることができるように構成されている留め具を設けた収納本体と、前記収納本体裏面上部から、前記収納本体表面にかけて覆う蓋部材と、前記蓋部材を前記収納本体に係止する係止手段とを少なくとも有する小物入れであって、前記収納本体と前記蓋部材とが別体に構成され、前記収納本体と前記蓋部材の基部とが係止手段で着脱自在に係止されることを特徴とする携帯用小物入れを提供することにある。