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特許5981658通信デバイス、ベースバンドユニット、および通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5981658
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】通信デバイス、ベースバンドユニット、および通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/03 20060101AFI20160818BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20160818BHJP
   H04B 7/04 20060101ALI20160818BHJP
   H04B 7/10 20060101ALI20160818BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20160818BHJP
【FI】
   H04L25/03 Z
   H04J11/00 Z
   H04B7/04
   H04B7/10 B
   H04W88/08
【請求項の数】28
【全頁数】54
(21)【出願番号】特願2015-533444(P2015-533444)
(86)(22)【出願日】2014年1月7日
(65)【公表番号】特表2015-532076(P2015-532076A)
(43)【公表日】2015年11月5日
(86)【国際出願番号】CN2014070226
(87)【国際公開番号】WO2015027675
(87)【国際公開日】20150305
【審査請求日】2014年12月16日
(31)【優先権主張番号】201310392709.6
(32)【優先日】2013年9月2日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504277388
【氏名又は名称】▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲暉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲鵬▼程
(72)【発明者】
【氏名】方 冬▲梅▼
【審査官】 森谷 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−521592(JP,A)
【文献】 特開2013−150268(JP,A)
【文献】 特開2011−024099(JP,A)
【文献】 特開2006−287501(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/056398(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 25/03
H04B 7/04
H04B 7/10
H04J 11/00
H04W 88/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信デバイスであって、
ベースバンドユニットと、中間周波数/無線周波数(IF/RF)ユニットと、デュアルカラム交差偏波アンテナとを備え、
前記ベースバンドユニットが光ファイバを介して、前記IF/RFユニットに接続され、前記IF/RFユニットがケーブルを介して、前記デュアルカラム交差偏波アンテナに接続され、前記IF/RFユニットが4つの送信チャネルを含み、前記デュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、前記通信デバイスが、mが正の整数である、m個の論理ポートが存在するモードで動作し、
前記ベースバンドユニットが、
前記4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定し、
ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、前記第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と前記第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定し、
前記m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成し、
前記4つの送信チャネルにそれぞれ対応する前記補償係数および前記ケーブル補償位相に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を補正し、前記4つのチャネルの補正後のベースバンド信号を前記IF/RFユニットに送信するように構成され、
前記IF/RFユニットが、
前記4つの送信チャネルおよび前記デュアルカラム交差偏波アンテナを介して、前記4つのチャネルの補正後のベースバンド信号を前記UEに送信するように構成されることを特徴とする通信デバイスであって、
前記ベースバンドユニットは、
前記UEから受信した前記アップリンクサウンディング信号に従って、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間のチャネル応答を決定し、
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線(LOS)経路に存在すると決定し、
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記ケーブル補償位相を決定するように構成される、通信デバイス
【請求項2】
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定し、
前記全帯域空間相関行列に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項3】
前記第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、前記第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、前記第1のチャネルが前記第1のアンテナに対応し、前記第2のチャネルが前記第2のアンテナに対応し、前記第3のチャネルが前記第3のアンテナに対応し、前記第4のチャネルが前記第4のアンテナに対応し、
前記全帯域空間相関行列に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項2に記載の通信デバイス。
【請求項4】
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記ケーブル補償位相を決定するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
前記全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の位相差である、前記第1の位相と前記第2の位相との間の差分値を決定し、
前記ケーブル補償位相を取得するために前記第1の位相と前記第2の位相との間の前記差分値をフィルタリングするように構成される、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項3に記載の通信デバイス。
【請求項5】
前記ベースバンドユニットがp番目の時間中に前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号を受信する際の、前記全帯域空間相関行列は、
【数1】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、前記ベースバンドユニットが前記p番目の時間中に前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号を受信する際の、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数であり、
前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
以下の不等式が双方とも真である場合、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記ベースバンドユニットであって、
【数2】
および
【数3】
ここで、Threは前記閾値を表す、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項4に記載の通信デバイス。
【請求項6】
前記全帯域空間相関行列に従って、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
以下の数式に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、前記第1の位相と前記第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定するように構成される、前記ベースバンドユニットであって、
Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p))
ここで、phase(R20(p))は前記第1の位相を表し、phase(R31(p))は前記第2の位相を表す、前記ベースバンドユニットを含み、
前記ケーブル補償位相を取得するために前記第1の位相と前記第2の位相との間の前記差分値をフィルタリングするように構成される、前記ベースバンドユニットは、
前記ベースバンドユニットであって、
pが1より大きい場合、以下の数式
【数4】
に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数5】
を取得し、
ここで、
【数6】
は、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、
pが1の場合、以下の数式
【数7】
に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数8】
を取得するように構成される、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項5に記載の通信デバイス。
【請求項7】
mが2であり、
前記m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
以下の数式に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記ベースバンドユニットであって、
【数9】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)は前記k番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数であり、
x0(k)およびx2(k)が前記第1のグループの共偏波アンテナに対応し、x1(k)およびx3(k)が前記第2のグループの共偏波アンテナに対応する、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項8】
mが4であり、
前記m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項9】
第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、前記ベースバンドユニットは、
以下の数式に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記ベースバンドユニットであって、
【数10】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)は前記k番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、
x0(k)およびx2(k)が前記第1のグループの共偏波アンテナに対応し、x1(k)およびx3(k)が前記第2のグループの共偏波アンテナに対応する、前記ベースバンドユニットを含むことを特徴とする請求項8に記載の通信デバイス。
【請求項10】
前記通信デバイスが基地局であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項11】
プロセッサと、メモリとを備える、ベースバンドユニットであって、
前記メモリは、データバスを介して、前記プロセッサに接続され、
前記メモリは、実行可能な命令を記憶するように構成され、
前記メモリに記憶された前記実行可能な命令を実行する前記プロセッサは、
中間周波数/無線周波数(IF/RF)ユニットの4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定し、
ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、前記ベースバンドユニットが属する基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、前記第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と前記第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定し、
mが正の整数である、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成し、
前記4つの送信チャネルおよび前記デュアルカラム交差偏波アンテナを介して、前記4つのチャネルの補正後のベースバンド信号を前記UEに送信するために、前記4つの送信チャネルにそれぞれ対応する前記補償係数および前記ケーブル補償位相に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を補正するように構成されることを特徴とするベースバンドユニットであって、
前記プロセッサは、
前記UEから受信した前記アップリンクサウンディング信号に従って、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間のチャネル応答を決定し、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線(LOS)経路に存在すると決定し、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記ケーブル補償位相を決定するように構成される、ベースバンドユニット
【請求項12】
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記プロセッサは、
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定し、前記全帯域空間相関行列に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項11に記載のベースバンドユニット。
【請求項13】
前記第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、前記第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、前記第1のチャネルが前記第1のアンテナに対応し、前記第2のチャネルが前記第2のアンテナに対応し、前記第3のチャネルが前記第3のアンテナに対応し、前記第4のチャネルが前記第4のアンテナに対応し、
前記全帯域空間相関行列に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記プロセッサは、
前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項12に記載のベースバンドユニット。
【請求項14】
前記UEと前記ベースバンドユニットとの間の前記チャネル応答に従って、前記ケーブル補償位相を決定するように構成される、前記プロセッサは、
前記全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の位相差である、前記第1の位相と前記第2の位相との間の差分値を決定し、
前記ケーブル補償位相を取得するために前記第1の位相と前記第2の位相との間の前記差分値をフィルタリングするように構成される、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項13に記載のベースバンドユニット。
【請求項15】
前記ベースバンドユニットがp番目の時間中に前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号を受信する際の、前記全帯域空間相関行列は、
【数11】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、前記ベースバンドユニットが前記p番目の時間中に前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号を受信する際の、前記UEと前記ベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数であり、
前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記プロセッサは、
以下の不等式が双方とも真である場合、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、前記プロセッサであって、
【数12】
および
【数13】
ここで、Threは前記閾値を表す、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項14に記載のベースバンドユニット。
【請求項16】
前記全帯域空間相関行列に従って、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するように構成される、前記プロセッサは、
以下の数式に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、前記第1の位相と前記第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定するように構成される、前記プロセッサであって、
Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p))
ここで、phase(R20(p))は前記第1の位相を表し、phase(R31(p))は前記第2の位相を表し、pが正の整数である、前記プロセッサを含み、
前記ケーブル補償位相を取得するために前記第1の位相と前記第2の位相との間の前記差分値をフィルタリングするように構成される、前記プロセッサは、
前記プロセッサであって、
pが1より大きい場合、以下の数式
【数14】
に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数15】
を取得し、
ここで、
【数16】
は、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、
pが1の場合、以下の数式
【数17】
に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数18】
を取得するように構成される、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項15に記載のベースバンドユニット。
【請求項17】
mが2であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記プロセッサは、
以下の数式に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記プロセッサであって、
【数19】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)は前記k番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数であり、
x0(k)およびx2(k)が前記第1のグループの共偏波アンテナに対応し、x1(k)およびx3(k)が前記第2のグループの共偏波アンテナに対応する、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載のベースバンドユニット。
【請求項18】
mが4であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記プロセッサは、
第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載のベースバンドユニット。
【請求項19】
第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、前記プロセッサは、
以下の数式に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、前記プロセッサであって、
【数20】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)は前記k番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、
x0(k)およびx2(k)が前記第1のグループの共偏波アンテナに対応し、x1(k)およびx3(k)が前記第2のグループの共偏波アンテナに対応する、前記プロセッサを含むことを特徴とする請求項18に記載のベースバンドユニット。
【請求項20】
通信方法であって、
4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定するステップと、
ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、前記第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と前記第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定するステップと、
mが正の整数である、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップと、
前記4つの送信チャネルおよび前記デュアルカラム交差偏波アンテナを介して、前記4つのチャネルの補正後のベースバンド信号を前記UEに送信するために、前記4つの送信チャネルにそれぞれ対応する前記補償係数および前記ケーブル補償位相に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を補正するステップとを含むことを特徴とする通信方法であって、
前記UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相を決定するステップは、
前記UEから受信した前記アップリンクサウンディング信号に従って、前記UEと前記基地局との間のチャネル応答を決定するステップと、
前記UEと前記基地局との間の前記チャネル応答に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線(LOS)経路に存在すると決定するステップと、
前記UEと前記基地局との間の前記チャネル応答に従って、前記ケーブル補償位相を決定するステップとを含む、方法
【請求項21】
前記UEと前記基地局との間の前記チャネル応答に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するステップは、
前記UEと前記基地局との間の前記チャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定するステップと、
前記全帯域空間相関行列に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するステップとを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、前記第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、前記UEと前記基地局との間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、前記第1のチャネルが前記第1のアンテナに対応し、前記第2のチャネルが前記第2のアンテナに対応し、前記第3のチャネルが前記第3のアンテナに対応し、前記第4のチャネルが前記第4のアンテナに対応し、
前記全帯域空間相関行列に従って、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するステップは、
前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記UEと前記基地局との間の前記チャネル応答に従って、前記ケーブル補償位相を決定するステップは、
前記全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の位相差である、前記第1の位相と前記第2の位相との間の差分値を決定するステップと、
前記ケーブル補償位相を取得するために前記第1の位相と前記第2の位相との間の前記差分値をフィルタリングするステップとを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、前記全帯域空間相関行列は、
【数21】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、前記UEと前記基地局との間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数であり、
前記第1のチャネルと前記第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、前記第2のチャネルと前記第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するステップは、
以下の不等式が双方とも真である場合、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、前記UEと前記デュアルカラム交差偏波アンテナとの間の前記チャネルがLOS経路に存在すると決定するステップであって、
【数22】
および
【数23】
ここで、Threは前記閾値を表す、ステップを含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記全帯域空間相関行列に従って、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するステップは、
以下の数式に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、前記第1の位相と前記第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定するステップであって、
Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p))
ここで、phase(R20(p))は前記第1の位相を表し、phase(R31(p))は前記第2の位相を表す、ステップを含み、
前記ケーブル補償位相を取得するために前記第1の位相と前記第2の位相との間の前記差分値をフィルタリングするステップは、
pが1より大きい場合、以下の数式
【数24】
に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が前記p番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数25】
を取得し、
ここで、
【数26】
は、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、
pが1の場合、以下の数式
【数27】
に従って、前記UEからの前記アップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数28】
を取得するステップとを含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
mが2であり、
前記m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップは、
以下の数式に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップであって、
【数29】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)は前記k番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数であり、
x0(k)およびx2(k)が前記第1のグループの共偏波アンテナに対応し、x1(k)およびx3(k)が前記第2のグループの共偏波アンテナに対応する、ステップを含むことを特徴とする請求項20から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
mが4であり、
前記m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップは、
第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するステップを含むことを特徴とする請求項20から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するステップは、
以下の数式に従って、前記4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップであって、
【数30】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)は前記k番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、
x0(k)およびx2(k)が前記第1のグループの共偏波アンテナに対応し、x1(k)およびx3(k)が前記第2のグループの共偏波アンテナに対応する、ステップを含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書にその全体を組み込まれる、「COMMUNICATIONS DEVICE, BASEBAND UNIT, AND COMMUNICATION METHOD」と題する2013年9月2日に中国特許庁に出願された中国特許出願第201310392709.6号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、通信分野に関し、具体的には通信デバイス、ベースバンドユニット、および通信方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムにおいて、デュアルカラム交差偏波アンテナを備える基地局は、ベースバンドユニットと、中間周波数/無線周波数(IF/RF)ユニットとを一般的に備える。IF/RFユニットは、ケーブル(Cable)を介して、デュアルカラム交差偏波アンテナに接続されていてもよい。ベースバンドユニットは、ベースバンド信号生成して、ベースバンド信号をIF/RFユニットに送信してもよいし、IF/RFユニットは、ベースバンド信号を無線周波数信号に変換して、デュアルカラム交差偏波アンテナを介して、無線周波数信号をユーザ機器(User Equipment、UE)に送信してもよい。しかしながら、例えば、IF/RFユニットの送信チャネル間、およびIF/RFユニットとデュアルカラム交差偏波アンテナとを接続するケーブル間に差異が存在するため、送信信号の様々なチャネル間の位相を正確に制御することはできない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御することができない問題を解決するために、通信デバイス、ベースバンドユニット、および通信方法を提供する。
【0005】
第1の態様によれば、ベースバンドユニットと、IF/RFユニットと、デュアルカラム交差偏波アンテナとを備える通信デバイスであって、ベースバンドユニットが、光ファイバを介して、IF/RFユニットに接続され、IF/RFユニットが、ケーブルを介して、デュアルカラム交差偏波アンテナに接続され、IF/RFユニットが4つの送信チャネルを含み、デュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、通信デバイスが、mが正の整数である、m個の論理ポートが存在するモードで動作し、
ベースバンドユニットが、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定し、ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定し、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成し、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正し、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をIF/RFユニットに送信するように構成され、
IF/RFユニットが、4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信するように構成される、通信デバイスが提供される。
【0006】
第1の態様に関連して、第1の可能な実施形態においては、ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、ベースバンドユニットは、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答を決定し、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線LOS経路に存在すると決定し、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、ベースバンドユニットを含む。
【0007】
第1の態様の第1の可能な実施形態に関連して、第2の可能な実施形態においては、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、ベースバンドユニットは、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定し、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、ベースバンドユニットを含む。
【0008】
第1の態様の第2の可能な実施形態に関連して、第3の可能な実施形態においては、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、UEとベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応し、
全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、ベースバンドユニットは、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、ベースバンドユニットを含む。
【0009】
第1の態様の第3の可能な実施形態に関連して、第4の可能な実施形態においては、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、ベースバンドユニットは、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定し、ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするように構成される、ベースバンドユニットを含む。
【0010】
第1の態様の第4の可能な実施形態に関連して、第5の可能な実施形態においては、ベースバンドユニットがp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、全帯域空間相関行列は、
【数1】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、ベースバンドユニットがp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、UEとベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数であり、
第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、ベースバンドユニットは、
以下の不等式が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、ベースバンドユニットであって、
【数2】
および
【数3】
ここで、Threは閾値を表す、ベースバンドユニットを含む。
【0011】
第1の態様の第5の可能な実施形態に関連して、第6の可能な実施形態においては、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するように構成される、ベースバンドユニットは、
以下の数式に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定するように構成される、ベースバンドユニットであって、
Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p))
ここで、phase(R20(p))は第1の位相を表し、phase(R31(p))は第2の位相を表す、ベースバンドユニットを含み、
ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするように構成される、ベースバンドユニットは、
ベースバンドユニットであって、
pが1より大きい場合、以下の数式
【数4】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数5】
を取得し、
ここで、
【数6】
は、UEからのアップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、
pが1の場合、以下の数式
【数7】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数8】
を取得するように構成される、ベースバンドユニットを含む。
【0012】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のうちのいずれかに関連して、第7の可能な実施形態においては、mが2であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、ベースバンドユニットは、
以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、ベースバンドユニットであって、
【数9】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)はk番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、ベースバンドユニットを含む。
【0013】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のうちのいずれかに関連して、第8の可能な実施形態においては、mが4であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、ベースバンドユニットは、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、ベースバンドユニットを含む。
【0014】
第1の態様の第8の可能な実施形態に関連して、第9の可能な実施形態においては、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、ベースバンドユニットは、
以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、ベースバンドユニットであって、
【数10】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)はk番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、ベースバンドユニットを含む。
【0015】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施形態から第9の可能な実施形態のいずれかに関連して、第10の可能な実施形態においては、通信デバイスが基地局である。
【0016】
第2の態様によれば、プロセッサと、メモリとを備える、ベースバンドユニットであって、
実行可能な命令を記憶するように構成されるメモリは、データバスを介して、プロセッサに接続され、
メモリに記憶された実行可能な命令を実行するプロセッサは、IF/RFユニットの4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定し、ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ベースバンドユニットが属する基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定し、mが正の整数である、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成し、4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信するために、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正するように構成される、ベースバンドユニットが提供される。
【0017】
第2の態様に関連して、第1の可能な実施形態においては、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、プロセッサは、
UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答を決定し、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線LOS経路に存在すると決定し、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、プロセッサを含む。
【0018】
第2の態様の第1の可能な実施形態に関連して、第2の可能な実施形態においては、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、プロセッサは、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定し、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、プロセッサを含む。
【0019】
第2の態様の第2の可能な実施形態に関連して、第3の可能な実施形態においては、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、UEとベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応し、
全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、プロセッサは、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、プロセッサを含む。
【0020】
第2の態様の第3の可能な実施形態に関連して、第4の可能な実施形態においては、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、プロセッサは、
全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定し、ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするように構成される、プロセッサを含む。
【0021】
第2の態様の第4の可能な実施形態に関連して、第5の可能な実施形態においては、ベースバンドユニットがp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、全帯域空間相関行列は、
【数11】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、ベースバンドユニットがp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、UEとベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数であり、
第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、プロセッサは、
以下の不等式が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、プロセッサであって、
【数12】
および
【数13】
ここで、Threは閾値を表す、プロセッサを含む。
【0022】
第2の態様の第5の可能な実施形態に関連して、第6の可能な実施形態においては、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するように構成される、プロセッサは、
以下の数式に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定するように構成される、プロセッサであって、
Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p))
ここで、phase(R20(p))は第1の位相を表し、phase(R31(p))は第2の位相を表し、pが正の整数である、プロセッサを含み、
ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするように構成される、プロセッサは、
プロセッサであって、
pが1より大きい場合、以下の数式
【数14】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数15】
を取得し、
ここで、
【数16】
は、UEからのアップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、
pが1の場合、以下の数式
【数17】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数18】
を取得するように構成される、プロセッサを含む。
【0023】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のいずれかに関連して、第7の可能な実施形態においては、mが2であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、プロセッサは、
以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、プロセッサであって、
【数19】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)はk番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、プロセッサを含む。
【0024】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のいずれかに関連して、第8の可能な実施形態においては、mが4であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、プロセッサは、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、プロセッサを含む。
【0025】
第2の態様の第8の可能な実施形態に関連して、第9の可能な実施形態においては、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、プロセッサは、
以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、プロセッサであって、
【数20】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)はk番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、プロセッサを含む。
【0026】
第3の態様によれば、通信方法であって、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定するステップと、ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定するステップと、mが正の整数である、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップと、4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信するために、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正するステップとを含む、通信方法が提供される。
【0027】
第3の態様に関連して、第1の可能な実施形態においては、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相を決定するステップは、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEと基地局との間のチャネル応答を決定するステップと、UEと基地局との間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線LOS経路に存在すると決定するステップと、UEと基地局との間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するステップとを含む。
【0028】
第3の態様の第1の可能な実施形態に関連して、第2の可能な実施形態においては、UEと基地局との間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するステップは、UEと基地局との間のチャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定するステップと、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するステップとを含む。
【0029】
第3の態様の第2の可能な実施形態に関連して、第3の可能な実施形態においては、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、UEと基地局との間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応し、
全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するステップは、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するステップを含む。
【0030】
第3の態様の第3の可能な実施形態に関連して、第4の可能な実施形態においては、UEと基地局との間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するステップは、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するステップと、ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするステップとを含む。
【0031】
第3の態様の第4の可能な実施形態に関連して、第5の可能な実施形態においては、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、全帯域空間相関行列は、
【数21】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEと基地局との間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数であり、
第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するステップは、以下の不等式が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するステップであって、
【数22】
および
【数23】
ここで、Threは閾値を表す、ステップを含む。
【0032】
第3の態様の第5の可能な実施形態に関連して、第6の可能な実施形態においては、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するステップは、以下の数式に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定するステップであって、Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p))
ここで、phase(R20(p))は第1の位相を表し、phase(R31(p))は第2の位相を表す、ステップを含み、
ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするステップは、
pが1より大きい場合、以下の数式
【数24】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数25】
を取得し、
ここで、
【数26】
は、UEからのアップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、
pが1の場合、以下の数式
【数27】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数28】
を取得するステップとを含む。
【0033】
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のいずれかに関連して、第7の可能な実施形態においては、mが2であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップは、以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップであって、
【数29】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)はk番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、ステップを含む。
【0034】
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のいずれかに関連して、第8の可能な実施形態においては、mが4であり、m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップは、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するステップを含む。
【0035】
第3の態様の第8の可能な実施形態に関連して、第9の可能な実施形態においては、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するステップは、
以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するステップであって、
【数30】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)はk番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、ステップを含む。
【0036】
第4の態様によれば、ベースバンドユニットであって、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定するように構成される、決定ユニットであって、ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ベースバンドユニットが属する基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定するようにさらに構成される、決定ユニットと、mが正の整数である、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成する、生成ユニットと、4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信するために、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正するように構成される、補正ユニットとを備える、ベースバンドユニットが提供される。
【0037】
第4の態様に関連して、第1の可能な実施形態においては、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、決定ユニットは、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答を決定し、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線LOS経路に存在すると決定し、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、決定ユニットを含む。
【0038】
第4の態様の第1の可能な実施形態に関連して、第2の可能な実施形態においては、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、決定ユニットは、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定し、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、決定ユニットを含む。
【0039】
第4の態様の第2の可能な実施形態に関連して、第3の可能な実施形態においては、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、UEとベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応し、
全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、決定ユニットは、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、決定ユニットを含む。
【0040】
第4の態様の第3の可能な実施形態に関連して、第4の可能な実施形態においては、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定するように構成される、決定ユニットは、
全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定し、ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするように構成される、決定ユニットを含む。
【0041】
第4の態様の第4の可能な実施形態に関連して、第5の可能な実施形態においては、ベースバンドユニットがp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、全帯域空間相関行列は、
【数31】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、ベースバンドユニットがp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、UEとベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数であり、
第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように構成される、決定ユニットは、
以下の不等式が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定するように特に構成される、決定ユニットであって、
【数32】
および
【数33】
ここで、Threは閾値を表す、決定ユニットを含む。
【0042】
第4の態様の第5の可能な実施形態に関連して、第6の可能な実施形態においては、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定するように構成される決定ユニットは、
以下の数式に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定するように構成される、決定ユニットであって、
Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p))
ここで、phase(R20(p))は第1の位相を表し、phase(R31(p))は第2の位相を表す、決定ユニットを含み、
ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングするように構成される、決定ユニットは、
決定ユニットであって、
pが1より大きい場合、以下の数式
【数34】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数35】
を取得し、
ここで、
【数36】
は、UEからのアップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、
pが1の場合、以下の数式
【数37】
に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数38】
を取得するように構成される、決定ユニットを含む。
【0043】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のいずれかに関連して、第7の可能な実施形態においては、mが2であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、生成ユニットは、以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成され、
【数39】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)はk番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、生成ユニットを含む。
【0044】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実施形態から第6の可能な実施形態のいずれかに関連して、第8の可能な実施形態においては、mが4であり、
m個の論理ポートに対応する信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、生成ユニットは、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、生成ユニットを含む。
【0045】
第4の態様の第8の可能な実施形態に関連して、第9の可能な実施形態においては、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成するように構成される、生成ユニットは、
以下の数式に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成するように構成される、生成ユニットであって、
【数40】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)はk番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する、生成ユニットを含む。
【0046】
本発明の実施形態においては、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相が決定され、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御するために、4つの送信チャネルの補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号が補正される。
【0047】
本発明の実施形態の技術的解決法をより明確に記載するために、本発明の実施形態を記載するのに必要となる添付の図面を、以下に簡潔に記載する。以下に記載の添付の図面はいくつかの本発明の実施形態を示しているに過ぎず、当業者がいかなる発明上の取り組みをせずにこれらの添付の図面から他の図面をさらに派生し得ることは、明白である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は、本発明の実施形態による通信方法の概略フローチャートの図である。
図2図2は、本発明の実施形態で適用され得るシナリオの概略図である。
図3図3は、本発明の実施形態による論理ポートマッピングの概略図である。
図4図4は、別の本発明の実施形態による論理ポートマッピングの概略図である。
図5図5は、本発明の実施形態によるベースバンドユニットの概略ブロック図である。
図6図6は、別の本発明の実施形態によるベースバンドユニットの概略ブロック図である。
図7図7は、本発明の実施形態による通信デバイスの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態の技術的解決法を以下に明確に記載する。記載した実施形態が本発明の実施形態の全てではなく一部分であることは、明白である。発明上の取り組みをせずに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られた他の実施形態の全ては、本発明の保護範囲内に収まるものとする。
【0050】
図1は、本発明の実施形態による通信方法の概略フローチャートの図である。図1の方法は、基地局のベースバンドユニットによって実行される。例えば、方法は、分散型基地局、マクロ基地局、または小規模セル基地局などの基地局のベースバンドユニットによって実行されてもよい。
【0051】
110:4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定する。
【0052】
120:ユーザ機器(User Equipment、UE)の受信したアップリンクサウンディング(Sounding)信号に従って、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定する。
【0053】
130:m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成する。
【0054】
140:4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信するために、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正する。
【0055】
基地局は、ベースバンドユニットと、IF/RFユニットと、デュアルカラム交差偏波アンテナとを備えていてもよい。ベースバンドユニットは、光ファイバを介して、IF/RFユニットに接続されていてもよいし、IF/RFユニットは、ケーブルを介して、デュアルカラム交差偏波アンテナに接続されていてもよいし、IF/RFユニットは、4つの送信チャネルを含んでもよいし、デュアルカラム交差偏波アンテナは、第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備えていてもよいし、基地局は、mが正の整数である、m個の論理ポートが存在するモードで動作してもよい。異なるタイプの基地局においてIF/RFユニットが異なる名称であってもよい、例えば、分散型基地局ではIF/RFユニットが無線リモートユニット(Radio Remote Unit、RRU)と称されることを理解されるべきである。本発明の本実施形態は、そのことに限定されない。
【0056】
本発明の本実施形態においては、デュアルカラム交差偏波アンテナは、第1のカラムの+45度偏向したアンテナ、第1のカラムの-45度偏向したアンテナ、第2のカラムの+45度偏向したアンテナ、第2のカラムの-45度偏向したアンテナといった、偏波アンテナの4つのカラムを含み得る。したがって、第1のグループの共偏波アンテナが第1のカラムの+45度偏向したアンテナと第2のカラムの+45度偏向したアンテナとを備えていてもよいし、第2のグループの共偏波アンテナが第1のカラムの-45度偏向したアンテナと第2のカラムの-45度偏向したアンテナとを備えていてもよい。以上のように、第1のグループの共偏波アンテナが共偏波アンテナの第1のペアと称されてもよいし、第2のグループの共偏波アンテナが共偏波アンテナの第2のペアと称されてもよい。
【0057】
IF/RFユニットは4つのアンテナインターフェースを備えていてもよいし、各アンテナインターフェースは1つのケーブルを介して、デュアルカラム交差偏波アンテナにおけるあるカラムのアンテナに接続される。したがって、アンテナの各カラムは、1つのケーブルに対応する。
【0058】
第1のグループの共偏波アンテナ間のケーブル位相差は第1のグループの共偏波アンテナにおける2つのカラムのアンテナに対応するケーブル間の位相差であり得る、例えば、第1のグループの共偏波アンテナ間のケーブル位相差は第1のカラムの+45度偏向したアンテナに接続したケーブルと第2のカラムの+45度偏向したアンテナに接続したケーブルとの間の位相差であり得る。
【0059】
第2のグループの共偏波アンテナ間のケーブル位相差は第2のグループの共偏波アンテナにおける2つのカラムのアンテナに対応するケーブル間の位相差であり得る、例えば、第2のグループの共偏波アンテナ間のケーブル位相差は第1のカラムの-45度偏向したアンテナに接続したケーブルと第2のカラムの-45度偏向したアンテナに接続したケーブルとの間の位相差であり得る。ケーブル補償位相は第1のグループの共偏波アンテナ間のケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナ間のケーブル位相差との間の差分である、したがって、ケーブル補償位相は2つのグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差間の差分を補償するために使用され得る。
【0060】
アンテナインターフェースをデュアルカラム交差偏波アンテナに接続するケーブル間に差異が存在するので、ケーブル間に位相差が存在する。具体的には、様々なグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差はバラバラである。従来技術の補正スキームにおいては、ベースバンドユニットは、送信チャネルの補償係数のみを使用することによって送信信号を補正している、つまり、ケーブル間の位相差を考慮せずにIF/RFユニットの送信チャネルのみを補正している。しかしながら、そのような位相差の所為で、送信信号の位相は正確に制御することはできず、ダウンリンクスループットを低下させる。本発明の本実施形態においては、信号が送信された場合、様々なグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差間の差分は十分考慮される。具体的には、ベースバンドユニットは、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相を決定してもよい。そして、ベースバンドユニットは、信号の様々なチャネルの位相を正確に制御し、システムダウンリンクスループットを改善するために、4つの送信チャネルの補償係数およびケーブル補償位相に従って、生成された4つのチャネルのベースバンド信号を補正してもよい。
【0061】
本発明の本実施形態においては、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相が決定され、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御するために、4つの送信チャネルの補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号が補正される。
【0062】
加えて、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御しているので、ダウンリンクスループットが改善され得る。
【0063】
本発明の本実施形態は、1つのグループのデュアルカラム交差偏波アンテナを用いてシステムに適用されてもよいだけでなく、複数のグループのデュアルカラム交差偏波アンテナを用いて適用されてもよいことを理解されるべきである。例えば、8カラムの交差偏波アンテナを、2つのグループのデュアルカラム交差偏波アンテナとして見なしてもよい。各グループのデュアルカラム交差偏波アンテナに対して、ステップ110からステップ140までのプロセスが実行されてもよい。
【0064】
任意ではあるが、実施形態として、ステップ110では、4つの送信チャネルの補償係数は、従来技術の補正スキームに従って、決定されてもよい。例えば、分散型基地局について、BBUは、各送信チャネルで送信補正参照信号を送信してもよいし、送信補正参照信号は、送信チャネル、補正結合回路、および補正受信チャネルを経由した後、BBUに帰還する。BBUは、各送信チャネルによる帰還信号と送信補正参照信号との間の振幅および/または位相差を計算し、各送信チャネルの補償係数として振幅および/または位相差を使用してもよい。送信チャネルの補償係数は、送信チャネルの幅および/または位相を補正するために使用されてもよい。
【0065】
加えて、各受信チャネルの補償係数は、さらに計算されてもよい、例えば、分散型基地局について、BBUは、補正送信チャネルで受信補正参照信号を送信してもよいし、受信補正参照信号は、補正送信チャネル、補正結合回路、および受信チャネルを経由した後、BBUに帰還する。BBUは、各受信チャネルによる帰還信号と受信補正参照信号との間の振幅および/または位相差を計算し、各受信チャネルの補償係数として振幅および/または位相差を使用してもよい。受信チャネルの補償係数は、基地局によって受信したUEからの信号を補正するために使用されてもよい。例えば、基地局がUEによって送信されたアップリンクサウンディング信号を受信した後、上述のUEからのアップリンクサウンディング信号は受信チャネルの補償係数を使用する補正を介して、基地局によって取得されてもよい。受信チャネルの補償係数は、受信チャネル振幅および/または位相を補正するために使用されてもよい。
【0066】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ120では、UEと基地局との間のチャネル応答は、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、決定されてもよい。UEと基地局との間のチャネル応答に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルが見通し線(Line of sight、LOS)経路に存在すると決定されてもよい。ケーブル補償位相は、UEと基地局との間のチャネル応答に従って、決定されてもよい。
【0067】
本発明の本実施形態においては、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルは、UEの送信アンテナと基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルを指してもよい。UEと基地局との間のチャネルは、UEの送信アンテナと基地局のベースバンドユニットとの間のチャネルを指してもよい。したがって、UEと基地局との間のチャネルは、UEの送信アンテナと基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルと、ケーブルと、IF/RFユニットの受信チャネルとを含んでいてもよい。
【0068】
デュアルカラム交差偏波アンテナについて、4つのチャネルがUEの送信アンテナと基地局のベースバンドユニットとの間に存在してもよいし、同様に、4つのチャネルがUEの送信アンテナとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間に存在していてもよい。UEの送信アンテナと基地局のベースバンドユニットとの間の各チャネルは、UEの送信アンテナと1つのカラムの偏波アンテナとの間のチャネルと、そのカラムの偏波アンテナと、そのカラムの偏波アンテナと基地局のアンテナインターフェースとの間のケーブルと、基地局の受信チャネルとを含んでいてもよい。したがって、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとのチャネルは、UEとベースバンドユニットとの間のチャネルと一対一対応の関係にある。
【0069】
方法がベースバンドユニットによって実行されるので、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、決定される、UEと基地局との間のチャネル応答は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答を指してもよい。例えば、デュアルカラム交差偏波アンテナを備える分散型基地局について、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、決定される、UEと基地局との間のチャネル応答は、UEの送信アンテナとBBUとの間のチャネル応答を指してもよい。
【0070】
LOS経路は、2つの通信の通話者間に障害物が存在しない経路のことを指す。デュアルカラム交差偏波アンテナについて、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在する場合、1つのグループの共偏波アンテナとUEとの間の2つのチャネル間の位相差が別のグループの共偏波アンテナとUEとの間の2つのチャネル間の位相差と同一である。加えて、ベースバンドユニットが受信チャネルを補正した後、受信チャネルの応答は一致する、つまり、位相差は存在しない。
【0071】
したがって、UEの送信アンテナと基地局のベースバンドユニットとの間のチャネル応答は、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、決定される。このように、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在する場合、ケーブル補償位相は、UEと基地局との間のチャネル応答、つまり、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答に従って、決定される。チャネル応答を決定するステップについて、従来技術のプロセスを参照してもよい、その詳細をここで重ねて記載しない。
【0072】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ120では、全帯域空間相関行列は、UEと基地局との間のチャネル応答に従って、決定される。そして、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定されてもよい。
【0073】
具体的には、全帯域空間相関行列は、UEと基地局との間のチャネルの応答結果に従って、決定されてもよい。全帯域空間相関行列の各要素は、UEと基地局との間の2つのチャネルの各々の間の相関を表し得る。したがって、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在するかどうかが決定されてもよい。
【0074】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ120では、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備えていてもよいし、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備えていてもよいし、UEと基地局との間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含んでいてもよいし、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応する。
【0075】
第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定されてもよい。
【0076】
例えば、第1のアンテナが第1のカラムの+45度のアンテナを指してもよいし、第2のアンテナが第1のカラムの-45度のアンテナを指してもよいし、第3のアンテナが第2のカラムの+45度のアンテナを指してもよいし、第4のアンテナが第2のカラムの-45度のアンテナを指してもよい。上述したように、UEと基地局との間のチャネルは、デュアルカラム交差偏波アンテナと一対一対応の関係にある。したがって、UEと基地局との間のチャネルは、本発明の実施形態において、第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルと称する、4つのチャネルを含んでいてもよい。
【0077】
UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在する場合、あるグループの共偏波アンテナとUEの送信アンテナとの間のチャネル応答は、全帯域にわたって同一の振幅を有し、1つの位相のみが異なる。したがって、共偏波アンテナとUEの送信アンテナとの間の2つのチャネル間には、高い相関が存在する。UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在しない場合、あるグループの共偏波アンテナとUEの送信アンテナとのチャネル応答は、各サブキャリアにおいて異なり、共偏波アンテナとUEの送信アンテナとの間の2つのチャネルには、低い相関が存在する。
【0078】
全帯域空間相関行列の各要素は、UEと基地局との間の2つのチャネルの各々の間の相関を表し得る。受信チャネルの応答は同一であり、2つのグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差間の差分は、全帯域にわたってチャネル間に一定の位相差を引き起こすが、チャネル相関の振幅値には影響を与えない。したがって、LOS経路は、UEと基地局との間のチャネルにおいて第1のグループの共偏波アンテナに対応するチャネル間の相関の振幅と第2のグループの共偏波アンテナに対応するチャネル間の相関の振幅とを使用することによって、全帯域空間相関行列に従って、決定されてもよい。つまり、LOS経路は、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関の振幅と第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関の振幅とを使用することによって、決定されてもよい。具体的には、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関が閾値より大きいかどうか、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が閾値より大きいかどうかが決定されてもよい。2つの相関が双方とも閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在することを示す。閾値が既定であってもよい、その値域が0から1であってもよい、例えば、閾値が0.8または0.9に設定されてもよい。
【0079】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ120では、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在する場合、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値は、全帯域空間相関行列に従って、決定されてもよい。ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値がフィルタリングされてもよい。
【0080】
デュアルカラム交差偏波アンテナについて、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在する場合、第1のグループの共偏波アンテナとUEとの間の2つのチャネル間の位相差が第2のグループの共偏波アンテナとUEとの間の2つのチャネル間の位相差と同一である。具体的には、第1のアンテナとUEとの間に存在するチャネルと第3のアンテナとUEとの間に存在するチャネルとの間の位相差がA、第2のアンテナとUEとの間に存在するチャネルと第4のアンテナとUEとの間に存在するチャネルとの間の位相差がBと仮定する。UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在する場合、AがBと同一である。受信チャネルの応答が同一であるので、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差と第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差とが決定され得る、そして第1の位相と第2の位相との間の差分値が計算され得る。誤差を低減するため、最終ケーブル補償位相を取得するために差分値がフィルタリングされてもよい。
【0081】
UEからのアップリンクサウンディング信号が連続的に受信されるので、UEからのアップリンクサウンディング信号が受信されるごとに、1つのケーブル補償位相が計算され得ることを理解されるべきである。したがって、UEから受信したアップリンクサウンディング信号はUEから現在受信したアップリンクサウンディング信号として理解され得る、そしてケーブル補償位相は現在のケーブル補償位相として理解され得る。UEの現在受信したサウンディング信号に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在しないと決定された場合、UEからの以前のアップリンクサウンディング信号が受信された際に取得されるケーブル補償位相は、現在のケーブル補償位相として使用されてもよい、つまり、ケーブル補償位相は変わらない。第1の時間中のUEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在しないと決定された場合、ケーブル補償位相は、デフォルトで、0と見なしてもよいことに留意されるべきである。
【0082】
どの様にケーブル補償位相を決定するかを、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される例を使用することによって、以下に記載する。
【0083】
任意ではあるが、別の実施形態として、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、全帯域空間相関行列は、
【数41】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数である。
【0084】
以下の不等式(1)および(2)が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【数42】
【数43】
ここで、Threは閾値を表す。閾値は、既定であってもよい。例えば、Threは、0.8または0.9に設定されてもよい。
【0085】
任意ではあるが、別の実施形態として、数式(3)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定してもよい。
Δ(p)=phase(R20(p))-phase(R31(p)) (3)
ここで、phase(R20(p))は第1の位相を表し、phase(R31(p))は第2の位相を表す。
【0086】
Δ(p)をフィルタリングするプロセスにおいて、2つのケースが存在し得る。
【0087】
pが1より大きい場合、数式(4)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングして、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数44】
を取得してもよい。
【数45】
ここで、
【数46】
は、UEからのアップリンクサウンディング信号が(p-1)番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相を表し、αはフィルタリング係数を表し、通常は0<α<1。
【0088】
pが1の場合、数式(5)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数47】
を取得してもよい。
【数48】
【0089】
本発明の本実施形態においては、数式のシンボル「^」は、推定値を表す。
【0090】
以上のように、本発明の本実施形態においては、UEからのアップリンクサウンディング信号が受信されるごとに、ケーブル補償位相を計算する1つのプロセスが実行されてもよいし、取得されるケーブル補償位相が現在のベースバンド信号の位相を補正するための基準として使用され、それによりベースバンド信号のリアルタイム補正を実施し、誤差を低減している。
【0091】
任意ではあるが、別の実施形態として、pが1より大きい場合には、不等式(1)または不等式(2)が偽である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在しないと決定されてもよい。同様に、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相は、
【数49】
である。具体的には、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在しない場合、UEからの以前のアップリンクサウンディング信号が受信された際に取得されるケーブル補償位相は、現在のベースバンド信号の位相を補正するために使用されてもよい。pが1の場合には、1番目の時間中に受信したUEからのアップリンクサウンディング信号に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在しないと決定された場合、ケーブル補償位相は、デフォルトで、0と見なしてもよい。
【0092】
ケーブル補償位相を決定する詳細なプロセスを上述した。ケーブル補償位相を取得した後、基地局は、論理ポートと物理アンテナとの間のマッピング操作を実行してもよい。つまり、4つのチャネルのベースバンド信号は、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号に従って、生成されてもよい。
【0093】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ130では、mが2である、つまり、基地局は、2つの論理ポートが存在するモードで動作し得る。4つのチャネルのベースバンド信号は、数式(6)に従って、生成されてもよい。
【数50】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)およびs1(k)はk番目のサブキャリアの2つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、dは循環遅延のポイント数を表し、Nfftはシステム高速フーリエ変換FFTのポイント数を表し、kが正の整数である。x0(k)およびx2(k)が第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)が第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する。
【0094】
以上のように、本実施形態において、UEによって受信される2つの論理ポートの信号のエネルギー総量を一定にするために、2つの論理ポートの信号は相補的となっており、それによりチャネル周波数領域の揺らぎを回避し、ダウンリンクスループットを改善し、ダイバーシチゲインを改善している。
【0095】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ130では、mが4であってもよい。ベースバンド信号の第1のチャネルが第1の論理ポートに対応する信号に従って生成されてもよいし、ベースバンド信号の第2のチャネルが第3の論理ポートに対応する信号に従って生成されてもよいし、ベースバンド信号の第3のチャネルが第2の論理ポートに対応する信号に従って生成されてもよいし、ベースバンド信号の第4のチャネルが第4の論理ポートに対応する信号に従って生成されてもよい。
【0096】
具体的には、基地局が4つの論理ポートが存在するモードで動作する場合、第1のポートの信号が第1の送信チャネルにマッピングされてもよいし、第3のポートの信号が第2の送信チャネルにマッピングされてもよいし、第2のポートの信号が第3の送信チャネルにマッピングされてもよいし、第4のポートの信号が第4の送信チャネルにマッピングされてもよい。閉ループMIMOシステムにおいては、大抵のコードワードについて、第1の2つの論理ポート間の重み付け位相差が第2の2つの論理ポート間の重み付け位相差と同一である。このように、MIMO基地局とUEとの間のチャネル応答は閉ループMIMOコードブックとより一致し、それによりダウンリンクスループットを改善している。
【0097】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ130では、mが4であってもよい。4つのチャネルのベースバンド信号が、数式(7)に従って、生成されてもよい。
【数51】
ここで、kはサブキャリアインデックスを表し、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)はk番目のサブキャリアの4つのチャネルのベースバンド信号を表し、s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)はk番目のサブキャリアの4つの論理ポートにそれぞれ対応する信号を表し、kが正の整数であり、x0(k)およびx2(k)は第1のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応し、x1(k)およびx3(k)は第2のグループの共偏波アンテナにそれぞれ対応する。
【0098】
任意ではあるが、別の実施形態として、ステップ140では、4つのチャネルのベースバンド信号は、4つのチャネルのベースバンド信号に対応する送信チャネルの補償係数がそれぞれ乗算されてもよい、そのうち1つのチャネルのベースバンド信号は、補正後の信号を取得するためにケーブル補償位相がさらに乗算されてもよい。
【0099】
任意ではあるが、別の実施形態として、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号が取得された後に、1つのチャネルの補正後のベースバンド信号が、各送信チャネルおよび対応するカラムの偏波アンテナを介して、UEに送信されてもよい。例えば、第1の送信チャネルおよび第1のカラムの+45度偏向したアンテナを介して、補正後のベースバンド信号の第1のチャネルはUEに送信されてもよいし、第2の送信チャネルおよび第1のカラムの-45度偏向したアンテナを介して、補正後のベースバンド信号の第2のチャネルはUEに送信されてもよい。
【0100】
具体的な例を参照して、以下に本発明の詳細な実施形態を記載する。以下の例は、当業者が本発明の実施形態をより理解するのを助けることを意図したものに過ぎず、本発明の実施形態の範囲を限定するものではないことに留意されるべきである。
【0101】
図2は、本発明の実施形態で適用され得るシナリオの概略図である。
【0102】
図2に示すシナリオにおいて、基地局210は、分散型基地局であってもよく、通信は、基地局210とUE220との間で実行され得る。
【0103】
基地局210は、BBU211と、RRU212と、デュアルカラム交差偏波アンテナ213とを備えていてもよい。BBU211は、光ファイバを介して、RRU212に接続されていてもよく、RRU212は、4つのアンテナインターフェース(図2には図示せず)を有し、アンテナインターフェースは、4つのケーブルを介して、デュアルカラム交差偏波アンテナ213にそれぞれ接続されていてもよい。
【0104】
RRU212は、送信チャネル0乃至送信チャネル3と、受信チャネル0乃至受信チャネル3と、補正送信チャネルと、補正受信チャネルと、補正結合回路とを備えていてもよい。デュアルカラム交差偏波アンテナ213は、第1のカラムの+45度偏向したアンテナと、第1のカラムの-45度偏向したアンテナと、第2のカラムの+45度偏向したアンテナと、第2のカラムの-45度偏向したアンテナとを備えていてもよい。
【0105】
以上のように、送信チャネル、受信チャネル、ケーブル、および偏波アンテナの間には、一対一対応関係が存在している。
【0106】
図2に示すシナリオに基づいて、基地局210とUE220との間の信号送受信の詳細なプロセスを以下に記載する。
【0107】
ステップ1:BBU211が、RRU212の送信チャネルおよび受信チャネルの補償係数を計算する。
【0108】
具体的には、BBU211は送信補正参照信号を送信チャネル0乃至3の各々に送信してもよいし、送信補正参照信号は補正結合回路および補正受信チャネルを経由してBBU211に帰還する。BBU211は、各フィードバック信号と送信補正参照信号との間の振幅および位相差を計算し、計算された振幅および位相差を対応する送信チャネルの補償係数として使用する。
【0109】
BBU211は受信補正参照信号を補正送信チャネルに送信してもよいし、受信補正参照信号は補正結合回路および受信チャネル0乃至3の各々を経由してBBU211に帰還する。BBU211は、各フィードバック信号と受信補正参照信号との間の振幅および位相差を計算し、計算された振幅および位相差を対応する受信チャネルの補償係数として使用する。
【0110】
送信チャネルの補償係数は、送信チャネルの応答を一致させるために使用される、つまり、T0=T1=T2=T3であり、ここでT0、T1、T2、およびT3は送信チャネル0乃至3の応答特性をそれぞれ表す。
【0111】
受信チャネルの補償係数は、受信チャネルの応答を一致させるために使用される、つまり、R0=R1=R2=R3であり、ここでR0、R1、R2、およびR3は受信チャネル0乃至3の応答特性をそれぞれ表す。
【0112】
ステップ2:BBU211が、ケーブル補償位相を計算する。
【0113】
図2において、
【数52】
は、RRU212と第1のカラムの+45度偏向したアンテナとの間、RRU212と第1のカラムの-45度偏向したアンテナとの間、RRU212と第2のカラムの+45度偏向したアンテナとの間、およびRRU212と第2のカラムの-45度偏向したアンテナとの間のケーブルの応答特性を表すためにそれぞれ使用され得る。
【0114】
h0(k)、h1(k)、h2(k)、およびh3(k)は、kが正の整数である、デュアルカラム交差偏波アンテナ213とk番目のサブキャリアのUE220の送信アンテナとの間のチャネル応答を表すために使用され得る。BBU211がUEからのアップリンクサウンディング信号220を受信するごとに、BBU211は1つのケーブル補償位相を計算する。BBU211が、pが正の整数である、p番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号220を受信する、例について以下に記載する。
【0115】
A) BBU211が、UE220の送信アンテナとBBU211との間のチャネル応答を計算する。
【0116】
4つのチャネルが、UE220の送信アンテナとBBU211との間に存在する。UE220の送信アンテナとBBU211との間の各チャネルは、UE220とあるカラムの偏波アンテナとの間のチャネルと、あるカラムの偏波アンテナとRRU212との間のケーブルと、対応する受信チャネルとを含む。例えば、UE220の送信アンテナとBBU211との間のチャネル0は、UE220と第1のカラムの+45度偏向したアンテナとの間のチャネルと、第1のカラムの+45度偏向したアンテナとRRU212との間のケーブルと、受信チャネル0とを含んでいてもよい。
【0117】
BBU211は、p番目の時間中に受信されるアップリンクサウンディング信号に従って、UE220の送信アンテナとk番目のサブキャリアのBBU211との間のi番目のチャネルのチャネル応答
【数53】
を決定し得る。アップリンクサウンディング信号を受信すると、BBU211は、ステップ1で計算した受信チャネルの補償係数を使用することによって、アップリンクサウンディング信号をまず補償する、そして、補償されたアップリンクサウンディング信号を使用することによって、UE220の送信アンテナとk番目のサブキャリアのBBU211との間のi番目のチャネルのチャネル応答
【数54】
を決定する。
【0118】
UE220の送信アンテナとBBU211との間の各チャネルが、受信チャネルと、ケーブルと、デュアルカラム交差偏波アンテナとUEとの間のチャネルとを含み得るので、UE220の送信アンテナとBBU211との間のi番目のチャネルのチャネル応答
【数55】
とi番目の受信チャネルの応答特性との間の関係と、UE220の送信アンテナとデュアルカラム交差偏波アンテナ213との間のi番目のチャネルの応答特性とi番目のケーブルの応答特性との間の関係とが、数式(8)によって表され得る。
【数56】
ここで、iは0、1、2、または3である。
【0119】
Ri,pは、i番目の受信チャネルの補償係数に従って、補正が実行された後に取得される、i番目の受信チャネルの応答特性である。ステップ1の記載に基づき、受信チャネルが受信チャネルの補償係数を使用することによって補正された後は、受信チャネルの応答特性は同一となる。
【0120】
B) BBU211が、数式(9)およびUE220の送信アンテナとBBU211との間のチャネルについてのチャネル応答に従って、全帯域空間相関行列Rを計算して得る。
【数57】
ここで、Kは信号帯域幅のサブキャリア数を表す、例えば、20MHzの帯域幅を用いるLTEシステムではK=1200である。
【0121】
C) BBU211が、上述の2つの不等式(1)および(2)が真であるかどうかを決定し得る。
【0122】
D) 不等式(1)および(2)が双方とも真であると決定された場合、BBU211は、UE220と基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナ210との間のチャネルがLOS経路に存在すると決定する。
【0123】
UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在する場合、第1のグループの共偏波アンテナとUEとの間の2つのチャネル間の位相差が第2のグループの共偏波アンテナとUEとの間の2つのチャネル間の位相差と同一である、つまり、数式(10)を満足する。
【数58】
【0124】
したがって、この特性を使用することによって、BBU211は、数式(11)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号220がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を計算し得る。第1の位相は、UE220の送信アンテナとBBU211との間に存在するチャネル0とUE220の送信アンテナとBBU211との間に存在するチャネル2との間の位相差であり得る。第2の位相は、UE220の送信アンテナとBBU211との間に存在するチャネル1とUE220の送信アンテナとBBU211との間に存在するチャネル3との間の位相差であり得る。
Δ(p)=(φ20)-(φ31)=phase(R20(p))-phase(R31(p)) (11)
【0125】
そして、数式(11)を使用することによって取得される差分値が、数式(4)に従って、最終ケーブル補償位相
【数59】
を取得するためにフィルタリングされる。実際には、数式(11)に従って、取得される結果は、フィルタリングされていないケーブル補償位相である。
【0126】
ステップ3:BBU211が、論理ポートと一対一対応の関係にある信号に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成する。
【0127】
具体的には、このステップでは、BBU211は、論理ポートと送信チャネルとの間のマッピング操作を実行する。
【0128】
A) 基地局210が2つの論理ポートが存在するモードで動作する場合、BBU211は2つの論理ポートを4つの送信チャネルにマッピングしてもよい。
【0129】
図3は、本発明の実施形態による論理ポートマッピングの概略図である。図3に示すように、BBU211は、論理ポートと一対一対応の関係にある信号についてMIMO符号化を行い、数式(6)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)と、MIMO符号化によって取得される信号s0(k)およびs1(k)を生成してもよい。
【0130】
以上のように、UEによって受信される2つのポートの信号のエネルギー総量を一定にするために、2つのポートの信号は相補的となっており、それによりチャネル周波数領域の揺らぎを回避し、ダウンリンクスループットを改善している。
【0131】
B) 基地局210が4つの論理ポートが存在するモードで動作する場合、BBU211は4つの論理ポートを4つの送信チャネルにマッピングしてもよい。
【0132】
図4は、別の本発明の実施形態による論理ポートマッピングの概略図である。図4に示すように、BBU211は、論理ポートと一対一対応の関係にある信号についてMIMO符号化を行い、数式(7)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)と、MIMO符号化によって取得される信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、およびs3(k)を生成してもよい。
【0133】
この場合、論理ポート0が送信チャネル0にマッピングされ、論理ポート2が送信チャネル1にマッピングされ、論理ポート1が送信チャネル2にマッピングされ、論理ポート3が送信チャネル3にマッピングされる。
【0134】
表1は、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)プロトコル(36.211)によって規定されている閉ループコードブックである。4ポートの閉ループコードブックは、総数16のコードワードを有し、最初の12のコードワードが共通の特性を有する。表1に示すように、共通の特性とは、ポート0とポート1との間の重み付け位相差がポート2とポート3との間の重み付け位相差と同一である、ことである。
【0135】
【表1】
【0136】
以上のように、上述のマッピングスキームを使用することによって、基地局とUEとの間のチャネル応答は閉ループMIMOコードブックの特性と一致し、それにより基地局とUEとの間のチャネル応答間のよりよいマッチングと閉ループMIMOコードブックとを実現し、閉ループMIMO性能を改善している。
【0137】
ステップ4:BBU211が、ステップ1で得られた送信チャネルの補償係数およびステップ2で得られたケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)を補正する。
【0138】
具体的には、BBU211は、信号
【数60】
をそれぞれ取得するために、x0(k)、x1(k)、x2(k)、およびx3(k)を対応する送信チャネルの補償係数とそれぞれ乗算し、例えば、x0(k)を送信チャネルの補償係数0と乗算し、x1(k)を送信チャネルの補償係数1と乗算する。
【0139】
そして、BBU211は、信号
【数61】
のケーブル位相を保障してもよい、つまり、
【数62】
を取得するために
【数63】

【数64】
と乗算する。
【0140】
図3または図4に示すように、4つのチャネルのベースバンド信号が論理ポートに対応する信号に従って、取得された後、取得された4つのチャネルのベースバンド信号は補正される。
【0141】
ステップ5:BBU211が、対応する送信チャネルおよび偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUE220に送信する。
【0142】
具体的には、BBU211が、送信チャネル0および第1のカラムの+45度偏向したアンテナを介して、信号
【数65】
をUE220に送信してもよいし、送信チャネル1および第1のカラムの-45度偏向したアンテナを介して、信号
【数66】
をUE220に送信してもよいし、送信チャネル2および第2のカラムの+45度偏向したアンテナを介して、信号
【数67】
をUE220に送信してもよいし、送信チャネル3および第2のカラムの-45度偏向したアンテナを介して、信号
【数68】
をUE220に送信してもよい。
【0143】
本発明の本実施形態においては、基地局UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相を決定し、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御するために、4つの送信チャネルの補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正する。
【0144】
図5は、本発明の実施形態によるベースバンドユニットの概略ブロック図である。図5のベースバンドユニット500は、決定ユニット510と、生成ユニット520と、補正ユニット530とを備える。
【0145】
決定ユニット510は、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定する。決定ユニット510は、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ベースバンドユニット500が属する基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相をさらに決定する。生成ユニット520は、mが正の整数である、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成する。補正ユニット530は、4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信するために、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正する。
【0146】
本発明の本実施形態においては、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相が決定され、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御するために、4つの送信チャネルの補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号が補正される。
【0147】
任意ではあるが、実施形態として、決定ユニット510は、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答500を決定してもよい。決定ユニット510は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答500に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。決定ユニット510は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答500に従って、ケーブル補償位相を決定してもよい。
【0148】
任意ではあるが、別の実施形態として、決定ユニット510は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答500に従って、全帯域空間相関行列を決定してもよい。決定ユニット510は、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【0149】
任意ではあるが、別の実施形態として、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、UEとベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応する。決定ユニット510は、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【0150】
任意ではあるが、別の実施形態として、決定ユニット510は、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定してもよい。決定ユニット510は、ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングしてもよい。
【0151】
任意ではあるが、別の実施形態として、ベースバンドユニット600がp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、全帯域空間相関行列は、
【数69】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、ベースバンドユニット500がp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、UEとベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関500を表し、pは正の整数である。
【0152】
決定ユニット510は、以下の不等式(1)および(2)が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【0153】
任意ではあるが、別の実施形態として、決定ユニット510は、数式(3)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定してもよい。
【0154】
pが1より大きい場合、決定ユニット510は、数式(4)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングして、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数70】
を取得してもよい。
【0155】
pが1の場合、決定ユニット510は、数式(5)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数71】
を取得してもよい。
【0156】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが2であってもよい。
【0157】
生成ユニット520は、数式(6)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成してもよい。
【0158】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが4であってもよい。生成ユニット520は、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成してもよい。
【0159】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが4であってもよい。生成ユニット520は、数式(7)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成してもよい。
【0160】
図1の通信方法の対応するプロセスを実施するために、ベースバンドユニット500が、図1の通信方法を実行するベースバンドユニットに対応していてもよいことに留意されるべきである。図1の通信方法の実施形態と、ベースバンドユニット500の実施形態とは、互いに参照していてもよい。
【0161】
図6は、別の本発明の実施形態によるベースバンドユニットの概略ブロック図である。図6のベースバンドユニット600は、メモリ610と、プロセッサ620とを備える。
【0162】
メモリ610は、データバス630を介して、プロセッサ620に接続される。
【0163】
メモリ610は、実行可能な命令を記憶する。
【0164】
メモリに記憶された実行可能な命令610を実行するプロセッサ620は、IF/RFユニットの4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定し、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、ベースバンドユニット600が属する基地局のデュアルカラム交差偏波アンテナが第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定し、mが正の整数である、論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成し、4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナを介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信するために、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正するように構成される。
【0165】
本発明の本実施形態においては、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相が決定され、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御するために、4つの送信チャネルの補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号が補正される。
【0166】
任意ではあるが、実施形態として、プロセッサ620は、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答600を決定してもよい。プロセッサ620は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答600に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。プロセッサ620は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答600に従って、ケーブル補償位相を決定してもよい。
【0167】
任意ではあるが、別の実施形態として、プロセッサ620は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答600に従って、全帯域空間相関行列を決定してもよい。プロセッサ620は、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定する。
【0168】
任意ではあるが、別の実施形態として、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、UEとベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応する。プロセッサ620は、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【0169】
任意ではあるが、別の実施形態として、プロセッサ620は、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定してもよい。プロセッサ620は、ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングしてもよい。
【0170】
任意ではあるが、別の実施形態として、ベースバンドユニット600がp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、全帯域空間相関行列は、
【数72】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、ベースバンドユニット600がp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、UEとベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関600を表し、pは正の整数である。
【0171】
プロセッサ620は、以下の不等式(1)および(2)が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【0172】
任意ではあるが、別の実施形態として、プロセッサ620は、数式(3)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定してもよい。
【0173】
pが1より大きい場合、プロセッサ620は、数式(4)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングして、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数73】
を取得してもよい。
【0174】
pが1の場合、プロセッサ620は、数式(5)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数74】
を取得してもよい。
【0175】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが2であってもよい。
【0176】
プロセッサ620は、数式(6)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成してもよい。
【0177】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが4であってもよい。
【0178】
プロセッサ620は、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成してもよい。
【0179】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが4であってもよい。プロセッサ620は、数式(7)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成してもよい。
【0180】
図1の通信方法の対応するプロセスを実施するために、ベースバンドユニット600が、図1の通信方法を実行するベースバンドユニットに対応していてもよいことに留意されるべきである。図1の通信方法の実施形態と、ベースバンドユニット600の実施形態とは、互いに参照していてもよい。
【0181】
図7は、本発明の実施形態による通信デバイスの概略ブロック図である。図7の通信デバイス700は、ベースバンドユニット710と、IF/RFユニット720と、デュアルカラム交差偏波アンテナ730とを備える。
【0182】
ベースバンドユニット710は、光ファイバを介して、IF/RFユニット720に接続され、IF/RFユニット720は、ケーブルを介して、デュアルカラム交差偏波アンテナ730に接続され、IF/RFユニットは、4つの送信チャネルを含む。デュアルカラム交差偏波アンテナ730が、第1のグループの共偏波アンテナと第2のグループの共偏波アンテナとを備え、通信デバイス700が、mが正の整数である、m個の論理ポートが存在するモードで動作する。
【0183】
ベースバンドユニット710は、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数を決定し、
ユーザ機器UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、第1のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差と第2のグループの共偏波アンテナに対応するケーブル位相差との間の差分である、ケーブル補償位相を決定し、m個の論理ポートと一対一対応の関係にある信号のm個のチャネルに従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成し、4つの送信チャネルにそれぞれ対応する補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を補正し、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をIF/RFユニット720に送信するように構成される。
【0184】
IF/RFユニット720は、4つの送信チャネルおよびデュアルカラム交差偏波アンテナ730を介して、4つのチャネルの補正後のベースバンド信号をUEに送信する。
【0185】
本発明の本実施形態においては、UEからのアップリンクサウンディング信号に従って、ケーブル補償位相が決定され、送信信号の様々なチャネルの位相を正確に制御するために、4つの送信チャネルの補償係数およびケーブル補償位相に従って、4つのチャネルのベースバンド信号が補正される。
【0186】
任意ではあるが、実施形態として、通信デバイス700は、基地局であってもよいし、例えば、分散型基地局、マクロ基地局、または小規模セル基地局であってもよい。
【0187】
例えば、デュアルカラム交差偏波アンテナを備える分散型基地局は、ベースバンドユニット(Baseband Unit、BBU)と、RRUと、デュアルカラム交差偏波アンテナとを備えていてもよい。BBUは、光ファイバを介して、RRUに接続されていてもよい。RRUは、4つの受信チャネルと4つの送信チャネルとを含んでいてもよい。RRUは、4つのアンテナインターフェースをさらに備える。各アンテナインターフェースは、1つのケーブルを介して、1つのカラムの偏波アンテナに接続されていてもよい。
【0188】
任意ではあるが、別の実施形態として、ベースバンドユニット710は、UEから受信したアップリンクサウンディング信号に従って、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答710を決定してもよい。ベースバンドユニット710は、UEとベースバンドユニットとの間のチャネル応答710に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。ベースバンドユニット710は、UEとベースバンドユニット710との間のチャネル応答に従って、ケーブル補償位相を決定してもよい。
【0189】
任意ではあるが、別の実施形態として、ベースバンドユニット710は、UEとベースバンドユニット710との間のチャネル応答に従って、全帯域空間相関行列を決定してもよい。ベースバンドユニット710は、全帯域空間相関行列に従って、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定する。
【0190】
任意ではあるが、別の実施形態として、第1のグループの共偏波アンテナが第1のアンテナと第3のアンテナとを備え、第2のグループの共偏波アンテナが第2のアンテナと第4のアンテナとを備え、UEとベースバンドユニットとの間のチャネルが第1のチャネルと、第2のチャネルと、第3のチャネルと、第4のチャネルとを含み、第1のチャネルが第1のアンテナに対応し、第2のチャネルが第2のアンテナに対応し、第3のチャネルが第3のアンテナに対応し、第4のチャネルが第4のアンテナに対応する。ベースバンドユニット710は、第1のチャネルと第3のチャネルとの間の相関がプリセット閾値より大きく、第2のチャネルと第4のチャネルとの間の相関が前記閾値より大きい場合、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【0191】
任意ではあるが、別の実施形態として、ベースバンドユニット710は、全帯域空間相関行列に従って、第1の位相が第1のチャネルと第3のチャネルとの間の位相差であり、第2の位相が第2のチャネルと第4のチャネルとの間の位相差である、第1の位相と第2の位相との間の差分値を決定してもよい。ベースバンドユニット710は、ケーブル補償位相を取得するために第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングしてもよい。
【0192】
任意ではあるが、別の実施形態として、ベースバンドユニット710がp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、全帯域空間相関行列は、
【数75】
であり、
ここで、R(p)の要素rij(p)は、ベースバンドユニットがp番目の時間中にUEからのアップリンクサウンディング信号を受信する際の、UEとベースバンドユニットとの間のi番目のチャネルとj番目のチャネルとの間の相関を表し、pは正の整数である。
【0193】
ベースバンドユニット710は、以下の不等式(1)および(2)が双方とも真である場合、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、UEとデュアルカラム交差偏波アンテナとの間のチャネルがLOS経路に存在すると決定してもよい。
【0194】
任意ではあるが、別の実施形態として、ベースバンドユニット710は、数式(3)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値Δ(p)を決定してもよい。
【0195】
pが1より大きい場合、ベースバンドユニット710は、数式(4)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、第1の位相と第2の位相との間の差分値をフィルタリングして、UEからのアップリンクサウンディング信号がp番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数76】
を取得してもよい。
【0196】
pが1の場合、ベースバンドユニット710は、数式(5)に従って、UEからのアップリンクサウンディング信号が1番目の時間中に受信される際の、ケーブル補償位相
【数77】
を取得してもよい。
【0197】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが2であってもよい。
【0198】
ベースバンドユニット710は、数式(6)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成してもよい。
【0199】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが4であってもよい。
【0200】
ベースバンドユニット710は、第1の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第1のチャネルを生成し、第3の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第2のチャネルを生成し、第2の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第3のチャネルを生成し、第4の論理ポートに対応する信号に従ってベースバンド信号の第4のチャネルを生成してもよい。
【0201】
任意ではあるが、別の実施形態として、mが4であってもよい。ベースバンドユニット710は、数式(7)に従って、4つのチャネルのベースバンド信号を生成してもよい。
【0202】
図1の通信方法の対応するプロセスを実施するために、通信デバイス700のベースバンドユニット710が、図1の通信方法のベースバンドユニットに対応していてもよいし、図5のベースバンドユニット500に対応、図6のベースバンドユニット600に対応していてもよいことに留意されるべきである。図1の通信方法の実施形態と、通信デバイス700の実施形態とは、互いに参照していてもよい。
【0203】
当業者であれば、本願明細書に記載の実施形態に記載の例を組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムのステップが、電子機器またはコンピュータソフトウェアと電子機器との組み合わせによって実施されてもよいことに理解されよう。機能がハードウェアまたはソフトウェアによって実行されるかどうかは、技術的解決法の特定の用途および設計の制約条件に依存する。当業者は特定の用途の各々について記載した機能を実施するために異なる方法を使用してもよいが、その実施が本発明の範囲を越える範囲については検討すべきではない。
【0204】
簡易かつ簡潔な記載を目的として、上述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについて、上述の方法の実施形態の対応するプロセスを参照してもよいし、その詳細をここで重ねて記載しないことを、当業者であれば、明確に理解されよう。
【0205】
本出願において提供されるいくつかの実施形態において、記載したシステム、装置、および方法が、他の形式で実施されてもよいことを理解されるべきである。例えば、記載した装置の実施形態は、例示に過ぎない。例えば、ユニット区分は、論理的機能区分に過ぎず、実際の実施においては他の区分であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントを組み合わせても別のシステムに統合してもよいし、いくつかの特徴を無視しても実施しなくてもよい。加えて、図示または記載した相互接続または直接接続または通信接続は、いくつかのインターフェースを介して、実装されていてもよい。装置またはユニット間の間接接続または通信接続は、電子的に、機械的に、または他の形式で、実施されていてもよい。
【0206】
別々の部分として記載したユニットは、物理的に分離されていてもいなくてもよいし、ユニットとして記載した部分は、物理ユニットであってもなくてもよいし、一ヶ所に存在してもよいし、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。一部または全てのユニットは、実施形態の解決法の目的を実現するための実際の必要性に応じて、選択されてもよい。
【0207】
加えて、本発明の実施形態の機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されていてもよいし、ユニットの各々が物理的に単独で存在していてもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されていてもよい。
【0208】
機能がソフトウェア機能ユニット形式で実施され、独立した製品として市販または使用される場合、その機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されていてもよい。そのような理解に基づいて、基本的に本発明の技術的解決法、従来技術に対する貢献の一部、またはその技術的解決法の一部は、ソフトウェア製品の形式で実施されてもよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであってもよい)コンピュータデバイスに本発明の実施形態に記載した方法の全てまたは一部のステップを実施するように指示するためのいくつかの命令を備える。記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバルハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光学ディスクなどの、プログラムコードを記憶する任意の媒体を含む。
【0209】
上述の記載は、特定の本発明の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明に記載の技術範囲の当業者によって容易に理解される任意の変形または置換は、本発明の保護範囲内に収まるものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を前提とする。
【符号の説明】
【0210】
210 基地局
213 デュアルカラム交差偏波アンテナ
510 決定ユニット
520 生成ユニット
530 補正ユニット
610 メモリ
620 プロセッサ
630 データバス
710 ベースバンドユニット
720 IF/RFユニット
730 デュアルカラム交差偏波アンテナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7