特許第5981680号(P5981680)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5981680
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】シートコイルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01F 41/04 20060101AFI20160818BHJP
【FI】
   H01F41/04 C
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-509194(P2016-509194)
(86)(22)【出願日】2015年11月13日
(86)【国際出願番号】JP2015082048
【審査請求日】2016年3月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591013997
【氏名又は名称】株式会社 五十嵐電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣
(72)【発明者】
【氏名】多田 純一
【審査官】 五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−251006(JP,A)
【文献】 特開昭62−7345(JP,A)
【文献】 特開2004−218033(JP,A)
【文献】 特開2015−214120(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 41/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性の基材の表面に、導電性のコイルを形成するシートコイルの製造方法において、
導電性の金属箔の表裏両面を、形成しようとするコイル部分の表面および裏面と同一か、または対応する形状をなす表面側レジストおよび裏面側レジストをもって、同時に、または異なる時期にマスキングし、前記金属箔の表裏いずれか一方から、裏面もしくは表面に達するか、または前記金属箔の厚さより浅い深さまでエッチングすることにより、凹部を形成し、その後、前記金属箔の表裏いずれか他方から、前記凹部に到達するまでエッチングすることにより、最初のエッチングにより除去できなかった未浸食部を確実に除去し、前記金属箔の裏面を、適時に前記基材に貼着することを特徴とするシートコイルの製造方法。
【請求項2】
いずれかのエッチング時に、前記金属箔の片面を、前記金属箔を剥離可能として支持する支持板または前記基材に貼着しておくことを特徴とする請求項1記載のシートコイルの製造方法。
【請求項3】
前記金属箔の表裏いずれか一方に、2層の未露光の感光性樹脂皮膜を、互いに剥離可能として重ねて貼着し、その外側からマスクを介在させて露光し、かつ現像液により現像することにより、同一形状の2枚のレジストを形成し、その外側のレジストを内側のレジストから剥離して、前記金属箔の表裏いずれか他方に、前記内側のレジストと位置合わせして貼着することにより、表面側レジストおよび裏面側レジストを形成することを特徴とする請求項1または2記載のシートコイルの製造方法。
【請求項4】
前記支持板と前記金属箔と前記基材とを、位置決め手段をもって互いに位置決めすることを特徴とする請求項2、またはそれを引用する請求項3記載のシートコイルの製造方法。
【請求項5】
前記位置決め手段を、前記支持板と前記金属箔と前記基材との互いに対応する位置に設けた位置決め孔と、それらに嵌脱しうるガイドピンとを備えるものとした請求項4記載のシートコイルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁性の基材の表面に、導電性のコイルを形成するシートコイルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシートコイルの製造方法は、例えば、図3(a)に示すように、絶縁性の基板51上に、導電性の金属層52を積層してなるベース材53上に、感光性材料を用いて、パターンマスクすなわちレジスト54を形成した後、図3(b)に示すように、レジスト54で被覆されていない金属層52の部分をエッチング除去することにより行われている(例えば特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特公平3−7127号公報
【特許文献2】特許第2518310号公報
【特許文献3】特開2000−358351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のような従来のシートコイルの製造方法によると、エッチングにより金属層52に形成された凹部55の食刻された側面は完全な垂直面ではなく、図3(b)に示すように、基板51に近い部分に、不均一な未浸食部55aが残り、凹部55の断面形状、ひいては金属層52におけるコイルとして残る部分の断面積が不均一になるおそれがある。
このような未浸食部55aの存在によるコイル部分の断面積の不均一は、シートコイルを電気素子として使用する際に、周波数等の電気的な要素の変動を招き、電気的な性能の低下を招くことになる。
【0004】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑みてなされたもので、導電性の金属層のエッチング時に、不均一な未浸食部が残存するのを防止し、コイル部分の断面積の均一化を図ることができるようにしたシートコイルの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)絶縁性の基材の表面に、導電性のコイルを形成するシートコイルの製造方法において、導電性の金属箔の表裏両面を、形成しようとするコイル部分の表面および裏面と同一か、または対応する形状をなす表面側レジストおよび裏面側レジストをもって、同時に、または異なる時期にマスキングし、前記金属箔の表裏いずれか一方から、裏面もしくは表面に達するか、または前記金属箔の厚さより浅い深さまでエッチングすることにより、凹部を形成し、その後、前記金属箔の表裏いずれか他方から、前記凹部に到達するまでエッチングすることにより、最初のエッチングにより除去できなかった未浸食部を確実に除去し、前記金属箔の裏面を、適時に前記基材に貼着する。
【0006】
このような方法によると、金属箔の表面から1回エッチングするだけでは、どうしても残存する、図3(b)に示すような不均一な未浸食部55aを、金属箔の表裏両面からエッチングすることにより、確実に除去することができ、もってコイル部分の断面積の均一化を図ることができる。
ひいては、このシートコイルを電気素子として使用する際の、周波数等の電気的な要素の不均一な変動を防止し、このシートコイルが組み込まれた電気装置の性能を高めることができる。
【0007】
(2)上記(1)項において、いずれかのエッチング時に、前記金属箔の片面を、前記金属箔を剥離可能として支持する支持板または前記基材に貼着しておく。
【0008】
このような方法によると、エッチング時に、支持板または基材により、金属箔を安定よく支持することができる。
【0009】
(3)上記(1)または(2)項において、前記金属箔の表裏いずれか一方に、2層の未露光の感光性樹脂皮膜を、互いに剥離可能として重ねて貼着し、その外側からマスクを介在させて露光し、かつ現像液により現像することにより、同一形状の2枚のレジストを形成し、その外側のレジストを内側のレジストから剥離して、前記金属箔の表裏いずれか他方に、前記内側のレジストと位置合わせして貼着することにより、表面側レジストおよび裏面側レジストを形成する。
【0010】
このような方法によると、表面側レジストと裏面側レジストとを高精度の同一形状とすることができとともに、金属箔への位置決めも容易に行うことができる。
【0011】
(4)上記(2)項、または上記(2)項を引用する上記(3)項において、前記支持板と前記金属箔と前記基材とを、位置決め手段をもって互いに位置決めする。
【0012】
このような方法によると、金属箔に対する支持板の位置と、金属箔に貼着する基材の位置とを正確に一致させることができる。
【0013】
(5)上記(4)項において、前記位置決め手段を、前記支持板と前記金属箔と前記基材との互いに対応する位置に設けた位置決め孔と、それらに嵌脱しうるガイドピンとを備えるものとする。
【0014】
このような方法によると、支持板と金属箔と基材との相互の位置決めを簡単にかつ迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、導電性の金属層のエッチング時に、不均一な未浸食部が残存するのを防止し、コイル部分の断面積の均一化を図ることができるようにしたシートコイルの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のシートコイルの製造方法の第1の実施要領を模式的に示す説明図である。
図2】本発明のシートコイルの製造方法の第2の実施要領を模式的に示す説明図である。
図3】従来のシートコイルの製造方法の実施要領を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のシートコイルの製造方法の実施要領を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のシートコイルの製造方法の第1の実施要領を模式的に示す説明図である。
【0018】
図1(a)に示すように、まず、支持板1上に、銅箔等の導電性の金属箔2を、剥離可能なように貼着し、さらにその上面(後にシートコイル完成時の裏面となる)に、未露光の感光性樹脂皮膜3を積層する。
支持板1は、金属箔2を剥離可能として支持するためだけのものであるので、材質はどのようなものでもよい。
金属箔2は、コイルを形成するためのものであり、エッチングできる材質であることが必要であることから、銅箔とするのが望ましい。その厚さは、シートコイルの用途に基づいて定められるが、支持板1から剥離させることを考えると、ある程度の厚さを有することが好ましく、少なくとも5μ以上、好ましくは70μ以上とする。
感光性樹脂皮膜3は、光硬化性樹脂よりなり、例えばデュポン社製のT1010(商品名)(25μ厚)のようなドライフィルムや、コダック社製の747(商品名)のような液体レジストを使用することができる。
【0019】
次に、感光性樹脂皮膜3に、マスクMを重合させて露光し、かつ現像液により現像して未露光部分を除去して、図1(b)に示すような、後述するコイル部分2aの裏面の形状と同一とした貫通孔4a、4bを有するレジスト4を形成する。
【0020】
次に、図1(c)に示すように、レジスト4により、後述するコイル部分2aがマスキングされた金属箔2におけるマスキングされていない部分、すなわち、レジスト4の貫通孔4aに相当する部分を、金属箔2の下面に達するか、または金属箔2の厚さより浅い深さまで上方よりエッチングすることにより、金属箔2の上面に、金属箔2を貫通する凹部5や、金属箔2の下面まで達しない有底の凹部6を形成する。
【0021】
このとき、金属箔2を貫通する凹部5の下端開口縁部や、有底の凹部6の底部には、図3(b)に示す不均一な未浸食部55aと同様の未浸食部5aや、貫通を妨げる未浸食部6aが残存することとなるが、この未浸食部5a、6aは、後の工程で除去されるので、この時点では、無視して差し支えない。
【0022】
エッチング液としては、塩化第2鉄液、アンモニア性アルカリエッチング液、塩化第2銅液等を用いることができる。
【0023】
エッチング完了後、図1(c)に示す状態から、レジスト4を金属箔2から剥離した後、金属箔2を支持板1から剥離し、次いで上下反転させて、それまでの上面を裏面とし、この裏面を、図1(d)に示すように、絶縁性の基材7上に貼着する。
基材7は、シートコイルの基板またはベースシートとなるもので、例えば、プリプレグとするのが好ましいが、アクリル系等の熱可塑性樹脂、フェノール系等の熱硬化性樹脂等からなる基板またはベースシートとすることもできる。
基材7の厚さは、5ミクロン以上とするのが好ましい。
【0024】
次に、図1(d)に示すように、金属箔2の上面(シートコイル完成時の表面となる)に、感光性樹脂皮膜3と同様の未露光の感光性樹脂皮膜8を積層し、その感光性樹脂皮膜8に対して、上記のマスクMを上下反転させて介在させて露光し、かつ現像液により現像して、未露光部分を除去し、図1(e)に示すように、後述するコイル部分2aの表面の形状と合致する貫通孔9a、9bを有するレジスト9を形成する。この貫通孔9a、9bの形状および寸法は、原理的には、金属箔2における凹部5、6の形状および寸法と合致している。
【0025】
その後、レジスト9によりマスキングされていない金属箔2の部分を、上記と同様の要領でエッチングすることにより、図1(e)に2点鎖線で示す不均一な未浸食部5a、6aを除去すると、図1(f)に示すように、浸食面が平坦で均一な凹部5、6を形成することができ、もって、コイル部分2aの断面積が均一なシートコイル10を形成することができる。
【0026】
その後、レジスト9を除去し、必要に応じて、基材7およびコイル部分2aの上面を、絶縁材料(図示略)によりコーティングする。
【0027】
このようにして形成されたシートコイル10は、コイル部分2aの断面積が均一であるので、電気素子として使用した際の、周波数等の電気的な要素の不均一な変動を防止することができ、このシートコイル10が組み込まれた電気装置の性能を高めることができる。
【0028】
なお、図示は省略してあるが、基材7を、本体部と、該本体部から延出する配線部とからなるものとし、本体部にコイルを形成するのと同時に、配線部に、コイルから延出する配線を、金属箔2から形成するのがよい。
こうすることによって、コイルを形成するのと同時に、他の機器への接続用の配線部を同時に形成することができる。
【0029】
図2は、本発明のシートコイルの製造方法の第2の実施要領を模式的に示す説明図である。なお、図1におけるのと同一または類似の部材には、同一の符号を付して図示するに止め、それらについての詳細な説明は省略する。
【0030】
本発明のシートコイルの製造方法の第2の実施要領においては、まず図2(a)に示すように、支持板1上に、銅箔等の導電性の金属箔2、未露光の感光性樹脂皮膜3および感光性樹脂皮膜8を、互いに剥離可能として貼着して順次積み重ね、それらの対応する複数個所、例えば、それらをすべて四角形としたときは、それらの四隅に、位置決め孔11、12、13、14を設け、それらにガイドピン15を挿入して、相互の位置決めをする。
なお、支持板1に設けた位置決め孔11は、有底孔としてあるが、貫通孔としてもよい。
【0031】
次に、感光性樹脂皮膜8上にマスクMを載置し、その上方より感光性樹脂皮膜8、3を露光し、かつ現像液により現像して、未露光部分を除去し、図2(b)に示すような、後に表面側レジストとなる貫通孔9a、9bのあるレジスト9、および後に裏面側レジストとなる貫通孔4a、4bのあるレジスト4を形成する。
なお、マスクMにも、位置決め孔14に対応する位置決め孔16を設け、それをガイドピン15に通して、マスクMと感光性樹脂皮膜8との位置決めを図るのが好ましい。
【0032】
次に、図2(b)における、最上位のレジスト9を、その直下のレジスト4から上方に剥離するとともに、すべてのガイドピン15を金属箔2側に残して、支持板1を、金属箔2およびガイドピン15から下方に剥離し、レジスト4から上方に剥離した上記レジスト9を、そのままの姿勢で、すなわち上下反転させることなく、平行移動させる形で、支持板1の位置決め孔11とレジスト9の位置決め孔14とが整合するように位置決めして、支持板1上に載置し、その後、ガイドピン15を、金属箔2およびレジスト4と一体とした状態で、レジスト9の位置決め孔14および支持板1の位置決め孔11に挿入して、図2(c)に示すように、レジスト9上に、金属箔2の下面を位置決めして、剥離可能として貼着する。
【0033】
次に、図2(d)に示すように、レジスト4により、後述するコイル部分2aがマスキングされた金属箔2におけるマスキングされていない部分、すなわち、レジスト4の貫通孔4a、4bに相当する部分を、金属箔2の下面に達するか、または金属箔2の厚さより浅い深さまで上方よりエッチングすることにより、金属箔2の上面に、金属箔2を貫通する凹部5や、金属箔2の下面に達しない有底の凹部6を形成する。
【0034】
このとき、金属箔2を貫通する凹部5の下端開口縁部や、有底の凹部6の底部には、図1(c)に示すのと同様の不均一な未浸食部5a、6aが残存するが、この未浸食部5a、6aは、後の工程で除去されるので、この時点では無視しても差し支えない。
【0035】
最初のエッチング終了後、図2(d)における最上位のレジスト4を除去し、次いで、図2(e)に示すように、金属箔2の上面に基材7を載置して、その下面を金属箔2の上面に貼着する。
このとき、基材7にも、金属箔2の位置決め孔12と対応する位置決め孔17を設けておき、この位置決め孔17をガイドピン15に通して、基材7を金属箔2に対して位置決めするのが好ましい。
【0036】
次に、図2(e)に示す全体を、その状態のまま、上下反転させ、その最上位となった支持板1を、その直下のレジスト9から上方へ剥ぎ取って、図2(f)に示す状態とし、その状態で、最上位のレジスト9によりマスキングされていない金属箔2の部分を、上記と同様の要領でエッチングする。これにより、図2(f)に2点鎖線で示す凹部5、6における不均一な未浸食部5a、6aは確実に除去され、図2(g)に示すように、浸食面が平坦で均一な凹部5、6を形成することができ、もって、図1(f)に示すのと同様の、コイル部分2aの断面積が均一なシートコイル10を形成することができる。
【0037】
基材7における位置決め孔17、および金属箔2における位置決め孔12は、シートコイル10をシートコイル使用機器に取り付けるための取付孔として使用することができる。
【0038】
本発明のシートコイルの製造方法の第2の実施要領によると、互いに重ね合わせた2層の感光性樹脂皮膜3、8を、1枚のマスクMを介して同時に露光し、かつ現像するので、同一形状のレジスト4、9を、精度よく能率的に形成することができる。
また、位置決め孔11、12、13、14、16、17とガイドピン15とによって形成される位置決め手段により、図2(b)における最上位のレジスト9を、その直下のレジスト4から剥離して、図2(c)に示すように、支持板1と金属箔2との間に挟み込む際に、レジスト9を、金属箔2およびレジスト4に対して正確かつ迅速に位置決めすることができる。
【0039】
本発明のシートコイルの製造方法の第2の実施要領においては、図2(c)に示すように、金属箔2の表裏両面に、レジスト9、4を、それらの貫通孔4a、4bと貫通孔9a、9bとが互いに上下方向に整合するようにして貼着するのに、図2(a)〜図2(b)に示すように、互いに重ね合わせた2層の感光性樹脂皮膜3、8を、1枚のマスクMを介して同時に露光し、かつ現像し、その後、図2(b)における最上位のレジスト9を、その直下のレジスト4から剥離して、図2(c)に示すように、支持板1と金属箔2との間に挟み込むようにしているが、別の方法によっても、図2(c)に示す状態とすることもできる。
例えば、金属箔2の表裏両面に、感光性樹脂皮膜8、3を貼着し、その両面から、同一形状のマスクMを介して、同時か、または時期をずらして露光し、かつ現像して、金属箔2の表裏両面にレジスト9、4を形成するようにしてもよい。
【0040】
本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することなく、例えば、次のような幾多の変形した態様での実施が可能である。
(1) レジスト4、9の貫通孔4a、4b、9a、9bの形状を、形成しようとするコイル部分2aの表面および裏面の形状と同一ではなく、エッチングによる浸食を見越して、それらよりわずかに大としておく。
(2) 支持板1と金属箔2と基材7とを、同一形状の平面視四角形とし、位置決め手段を、それらの四隅の角部に内面が当接するようにした、平面視L字状の4個の案内枠(図示略)からなるものとする。
(3) コイル部分2aの形状を、渦巻き状、蛇行状、平歯車状の凹凸のある円形、その他の形状とする。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のシートコイルの製造方法により製造したシートコイルは、レゾルバその他のシートコイル使用装置に好適に使用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 支持板
2 金属箔
2aコイル部分
3 感光性樹脂皮膜
4 レジスト(裏面側)
4a、4b 貫通孔
5、6 凹部
5a、6a 未浸食部
7 基材
8 感光性樹脂皮膜
9 レジスト(表面側)
9a、9b 貫通孔
10 シートコイル
11、12、13、14 位置決め孔
15 ガイドピン
16、17 位置決め孔
M マスク
【要約】
導電性の金属層のエッチング時に、不均一な未浸食部が残存するのを防止し、コイル部分の断面積の均一化を図ることができるようにしたシートコイルの製造方法を提供する。
導電性の金属箔2の裏面を、形成しようとするコイル部分2aの裏面と同一形状をなすレジスト4をもってマスキングし、金属箔2の裏面から表面に達するか、または金属箔2の厚さより浅い深さまでエッチングすることにより、凹部5、6を形成し、その後、金属箔2の表面を、レジスト4と同一形状をなすレジスト9をもってマスキングし、金属箔2の表面から凹部5、6に到達するまでエッチングすることにより、最初のエッチングにより除去できなかった未浸食部5a、6aを確実に除去し、金属箔2の裏面を、適時に前記基材7に貼着する。
図1
図2
図3