特許第5981694号(P5981694)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5981694
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】平板屋根材
(51)【国際特許分類】
   E04D 1/12 20060101AFI20160818BHJP
【FI】
   E04D1/12 E
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-119210(P2011-119210)
(22)【出願日】2011年5月27日
(65)【公開番号】特開2012-246677(P2012-246677A)
(43)【公開日】2012年12月13日
【審査請求日】2014年5月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】503367376
【氏名又は名称】ケイミュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
(74)【代理人】
【識別番号】100155745
【弁理士】
【氏名又は名称】水尻 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100155756
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 武
(74)【代理人】
【識別番号】100161883
【弁理士】
【氏名又は名称】北出 英敏
(72)【発明者】
【氏名】森 周一
【審査官】 森次 顕
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭53−084322(JP,A)
【文献】 実開昭62−121321(JP,U)
【文献】 実開昭57−140516(JP,U)
【文献】 特開2009−243201(JP,A)
【文献】 特開2002−129707(JP,A)
【文献】 特開平10−231586(JP,A)
【文献】 特開昭58−058356(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 1/04
E04D 1/12
E04D 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根の傾斜方向で重ね葺きされる平板屋根材において、
前記平板屋根材は曝露部と非曝露部とを有し、前記傾斜方向で隣接する平板屋根材のうち、前記傾斜方向で下側に位置する平板屋根材の非曝露部の上に、前記傾斜方向で上側に位置する平板屋根材の曝露部が重ねられるようにして施工される平板屋根材であり、
前記非曝露部には固定具を打入することができる固定用穴が左右に4個形成され、前記曝露部には固定具を打入することができる補強用穴が左右に2個形成され、
重ね葺き施工したときに前記補強用穴の下方に重なる位置となる前記固定用穴の上面を塞ぐ防水シートがあらかじめ設けられ、
千鳥状に重ね葺き施工したときに前記傾斜方向で上側に位置する平板屋根材の前記2個の補強用穴と、前記傾斜方向で下側に位置する平板屋根材の前記4個の固定用穴のうちの内側2個とが互いに重なって位置するように、前記固定用穴と前記補強用穴とが設けられていることを特徴とする平板屋根材。
【請求項2】
重ね葺き施工したときに前記補強用穴の下側に重なる前記固定用穴の面積は、前記補強用穴の面積よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の平板屋根材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家屋等の屋根上に葺かれる平板屋根材に関する。
【背景技術】
【0002】
家屋等の建物の屋根30を形成するために使用される平板屋根材1は、図6(a)に示すように、野地板20の軒側(傾斜方向下側)から棟側(傾斜方向上側)に向かって、順次ラップするように重ね葺きされて施工される。特に風が強いような地域においては、平板屋根材1が強風によって、その傾斜方向の下側からめくれ上がることを防止するために、種々の方法が検討されている。
【0003】
具体的には、図6(b)に示すように、まず、複数の釘穴40が形成された平板屋根材1を、軒側から棟側に向かって重ね葺きする。次いで、釘穴40を貫通するように、釘等の固定具3を野地板20へ向かって打入させる。さらに、強風地域においては、上側の平板屋根材1の釘穴40より軒側の位置に補強用ビス45を、下側の平板屋根材1を貫通するように打入させ、強風が吹き付けても平板屋根材1がめくり上がらないようにさせている。
【0004】
また、上記以外の方法にも種々検討されており、例えば、平板屋根材1表面にクリップを釘等で固定させて設け、このクリップに掛止させるように他の平板屋根材1を載置させることも開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−40438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、図6のような方法で施工する場合、補強用ビス45を打ち込むための穴を、施工現場にてコンクリートドリル等で形成させる必要があったため、施工に手間がかかる上、平板屋根材1にひびや割れ等の破損が生じてしまうおそれもあった。また、補強用ビス45を打ち込むための穴を形成させた後、止水性を高めるために、防水シート等の止水材5を上側の平板屋根材1と下側の平板屋根材1との間に差し込む必要もあったので、さらに施工に手間がかかってしまう問題があった。
【0007】
また、特許文献1のように平板屋根材1表面にクリップを設ける場合でも、クリップを釘等で固定する際に平板屋根材1が破損したりしてしまう問題や、構成部材も多くなってしまう問題もあった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、重ね葺き施工時に釘穴等を形成する手間が省けると共に、平板屋根材の破損を抑制でき、施工性と安定性に優れる平板屋根材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る平板屋根材は、屋根の傾斜方向で重ね葺きされる平板屋根材において、
前記平板屋根材は曝露部と非曝露部とを有し、前記傾斜方向で隣接する平板屋根材のうち、前記傾斜方向で下側に位置する平板屋根材の非曝露部の上に、前記傾斜方向で上側に位置する平板屋根材の曝露部が重ねられるようにして施工される平板屋根材であり、
前記非曝露部には固定具を打入することができる固定用穴が左右に4個形成され、前記曝露部には固定具を打入することができる補強用穴が左右に2個形成され、
重ね葺き施工したときに前記補強用穴の下方に重なる位置となる前記固定用穴の上面を塞ぐ防水シートがあらかじめ設けられ、
千鳥状に重ね葺き施工したときに前記傾斜方向で上側に位置する平板屋根材の前記2個の補強用穴と、前記傾斜方向で下側に位置する平板屋根材の前記4個の固定用穴のうちの内側2個とが互いに重なって位置するように、前記固定用穴と前記補強用穴とが設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、上記平板屋根材は、重ね葺き施工したときに前記補強用穴の下側に重なる前記固定用穴の面積が、前記補強用穴の面積よりも大きく形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の平板屋根材は、重ね葺き施工時に釘穴等を形成する手間が省けると共に、平板屋根材の破損を抑制でき、施工性と安定性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の平板屋根材の実施の形態の一例を示し、(a)はその平面図、(b)はその施工状態を示す平面図である。
図2】本発明の平板屋根材の他の実施の形態の一例を示し、(a)はその平面図、(b)はその施工状態の平面図である。
図3】同上の他の実施の形態の一例を示し、その施工状態の平面図である。
図4】同上の他の実施の形態の一例を示す側面視断面図である。
図5】同上の他の実施の形態の一例を示し、(a)はその施工状態を示す側面視断面図、(b)はキャップ部材の概略図である。
図6】従来例の平板屋根材の施工状態を示し、(a)はその平面図、(b)はその側面視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
【0015】
本発明の平板屋根材1は、図1(a)に示すように、平面視略矩形状で幅広の平板状に形成されるものであり、平板屋根材1の上片は棟側端部1a、下片は軒側端部1bとして形成されている。尚、平板屋根材1の形状は平面視略矩形状に限らず、その他の形状であっても良い。
【0016】
そして、平板屋根材1は屋根30の傾斜方向に沿って重ね葺きされるものである。具体的には、図1(b)に示すように、傾斜方向の下側である軒側から、傾斜方向の上側である棟側に向かって上下に隣接させながら重ね葺きされて施工され、屋根30が形成される。この場合、平板屋根材1において棟側端部1aが傾斜方向の上側(棟側)、軒側端部1bが傾斜方向の下側(軒側)に位置するものとなる。尚、通常、平板屋根材1は野地板20等の表面に重ね葺きされていくものであるが、図では省略している。また、傾斜方向と直交する方向(平板屋根材1の左右方向)では、平板屋根材1の側端面どうしが突き合わされるように敷き詰められる。
【0017】
また、平板屋根材1は、曝露部6と、非曝露部7とを有するものである。曝露部6は、平板屋根材1が重ね葺きされたときに外部に露出している部分であり、非曝露部7は、平板屋根材1が重ね葺きされたときに重ね合わされて下側に位置し、外部には露出しない部分である。平板屋根材1において、曝露部6は、非曝露部7よりも下側(軒側)に位置している。
【0018】
屋根30の傾斜方向(以下、軒棟方向ということもある)で隣接する平板屋根材1、1に着目すると、この場合、軒側に配置されている平板屋根材1の非曝露部7に、棟側に配置されている平板屋根材1が重ねられている。そして、その棟側に配置されている平板屋根材1の曝露部6は、軒側に配置されている平板屋根材1の非曝露部7の上方に位置するものとなっている。
【0019】
平板屋根材1の非曝露部7には、図1(a)のように複数の固定用穴4が形成されており、これら固定用穴4のうちの少なくとも一つには、平板屋根材1を野地板20等に固定するための固定具3を打入することができるようになっている。また、平板屋根材1の曝露部6には、少なくとも一個以上の補強用穴10が形成されており、後述のように、補強用穴10に固定具3を打入することで、重ね葺きされて上下に隣接する平板屋根材1どうしを強固に連結させるために形成されたものである。固定具3は、例えば、釘、ビス、ねじ、通しボルト等を使用することができる。
【0020】
以下、固定用穴4及び補強用穴10の形成位置について説明する。まず、複数の固定用穴4は、平板屋根材1を重ね葺きしたときに軒棟方向で隣接する平板屋根材1、1のうち、軒側(下方)に配置されている平板屋根材1の棟側端部1aよりもわずかに棟側に位置するように形成されていることが好ましい。一方、補強用穴10は、軒棟方向で隣接する平板屋根材1、1のうちの軒側(下方)に配置されている平板屋根材1の固定用穴4と、上下方向に重なって位置するような箇所に形成されるものである。
【0021】
そして、重ね葺きされた平板屋根材1の野地板20への連結固定に際しては、棟側に配置されている平板屋根材1の固定用穴4に固定具3を打入させ、その固定用穴4を貫通させて野地板20に挿入させる。上記のように、固定用穴4は、軒側に配置されている平板屋根材1の棟側端部1aよりもわずかに棟側に位置するように形成されているので、軒側に配置されている平板屋根材1を貫通することがなく、容易に固定具3を挿入できる。複数の固定用穴4のうち、固定具3はいずれの固定用穴4に挿入させても良いが、例えば、図1のように固定用穴4が左右方向に4箇所に形成されている場合は、図示のように両端の2箇所に固定具3を打入すれば、平板屋根材1を野地板20に安定して連結させることができる。
【0022】
一方、棟側に配置されている平板屋根材1の補強用穴10は、上記のように、軒側に配置されている平板屋根材1の固定用穴4に上下方向に重なるように位置している。そのため、補強用穴10に固定具3を打入すると、その固定具3は下方の平板屋根材1の固定用穴4にも打入されて貫通され、その後、野地板20に挿入される。そのため、軒棟方向で隣接する平板屋根材1、1どうしが強固に連結されると共に、野地板20に平板屋根材1が安定して連結されるものとなる。このように平板屋根材1が安定して重ね葺きされるので、強風が吹いたとしても、平板屋根材1がめくれ上がってしまうのを防止しやすくなる。
【0023】
以上のように、本発明の平板屋根材1では、補強用穴10が平板屋根材1にあらかじめ形成されたものであるので、平板屋根材1を重ね葺き施工する際に、コンクリートドリルで穴あけ加工する手間が省け、平板屋根材1の割れ等の発生を抑えることができる。さらに、補強用穴10は、平板屋根材1を重ね葺きしたときに固定用穴4と上下に重なる位置に設けられているので、補強用穴10に固定具3が打入されると、補強用穴10を貫通し、さらにその下側の固定用穴4を貫通する。そのため、補強用穴10への固定具3の打入が容易に行われることになる。すなわち、補強用穴10に固定具3を打入したとしても、その下側の平板屋根材1には新たに穴が形成されることがないので、固定具3の打入時に平板屋根材1に割れ等がより発生しにくいものとなる。
【0024】
そして、上記のように補強用穴10を固定用穴4と上下に重なる位置に設けられているので、1本の固定具3で、上下の補強用穴10と固定用穴4の両方に打入されるものとなり、平板屋根材1に打入させる固定具3の使用総数を減らすことも可能となる。具体的には、図6の例では固定具3は計6本設けられていたが、図1の実施の形態では、固定具3は、固定用穴4に2本、補強用穴10に2本の計4本で、同等以上の施工安定性を維持できるものとなるのである。
【0025】
従って、本発明の平板屋根材1では、重ね葺き施工時に釘穴等を形成する手間が省け、固定具3の使用数も減らすことができ、その上、強風下においてもめくれ上がりやずれが生じにくく、施工性と安定性に優れるものとなる。
【0026】
尚、補強用穴10や固定用穴4の個数は、図1の実施の形態のものに制限されるものではないが、補強用穴10は1〜5個、固定用穴4は2〜6個の範囲で設けることが好ましく、この範囲であれば、平板屋根材1の重ね葺きの施工性や安定性を損なわないようにすることができる。固定用穴4や補強用穴10が複数個形成されている場合は、平板屋根材1の水平方向に同一直線上に形成されていることが好ましく、この場合、平板屋根材1の施工状態をより安定させることができる。
【0027】
また、補強用穴10や固定用穴4は、貫通されたものであっても、半貫通のものであっても良い。
【0028】
また、上記実施形態では、軒側(下側)に位置する平板屋根材1に対して、平板屋根材1の幅寸法の1/2の長さだけ横方向にずれるように載置されているが、このような施工に限られるものではない。すなわち、固定用穴及び補強用穴10が図1のように形成されている平板屋根材1の場合、平板屋根材1の幅寸法の1/3の長さだけ横方向にずらすように載置されても良い。そして、この場合も、棟側(上側)に位置する平板屋根材1の補強用穴10は、軒側に配置されている平板屋根材1の固定用穴4に上下方向に重なるように位置するものとなる。
【0029】
図2に示すように、固定用穴4は、その開口の面積が補強用穴10の開口面積よりも大きい面積であっても良い。すなわち、固定用穴4、補強用穴10の開口が円形である場合、固定用穴4の直径は補強用穴10の直径よりも大きく形成されたものであっても良い。特に、平板屋根材1を重ね葺きしたときに、補強用穴10の下方に重なる位置にある固定用穴4を、その補強用穴10の開口面積より大きくしておくことが好ましい。
【0030】
上記のように、固定用穴4の開口面積を、補強用穴10より大きくすることで、平板屋根材1を重ね葺き施工したときに、軒棟方向で隣接する平板屋根材1、1が多少ずれた状態で重ね合わされたとしても、補強用穴10に固定具3を打入し易くなる。すなわち、両者の位置が多少ずれていたとしても、補強用穴10の一部と固定用穴4とは上下に重なり合う状態となり得るので、固定具3を打入するだけで、上下の平板屋根材1、1はおのずと位置調整されることになる。そのため、平板屋根材1を重ね葺きする際に、厳密に正確な位置に配設する必要性も小さくなるので、施工がより容易になり、施工時間短縮も可能となる。
【0031】
図3に示すように、固定用穴4には、防水シート等の止水材5を設け、固定用穴4の開口を閉塞させて固定用穴4の止水性を高めても良い。特に、止水材5は、平板屋根材1を重ね葺きしたときに、補強用穴10の下方に重なる位置にある固定用穴4の上面に設けることが好ましい。尚、このように止水材5を設けた場合は、補強用穴10に固定具3を打入すると、止水材5は固定具3で貫通されることになる。このように平板屋根材1に止水材5を設けることで、その固定用穴4と固定具3との隙間への水の浸入を防止し、野地板20に水が到達するのを防ぎやすくなる。
【0032】
本形態の平板屋根材1の場合、既に補強用穴10が形成されているので、止水材5は、平板屋根材1を重ね葺きする前にあらかじめ固定用穴4に設けておくことができるものとなる。従来の平板屋根材1では、重ね葺きしてから補強用穴10を形成することがあったので、止水材5を上側の平板屋根材1と下側の平板屋根材1との間に差し込む手間があり、止水材5を設けにくいものであったが、本形態では、そのような手間を省くことが可能となる。
【0033】
止水材5としては、上記のような防水シート等の他に、図4に示すように、固定用穴4の中に埋設されて、固定用穴4を閉塞させるようなものであっても良い。この場合の止水材5の材質としては、例えば、ブチルゴム、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、シリコン等を使用することができる。そして、この場合も防水シート等を使用する場合と同様に、平板屋根材1に固定用穴4に重ね葺きする前にあらかじめ設けておくことができる。
【0034】
弱風地域等に重ね葺き施工するに際しては、例えば、図5に示すように、補強用穴10には固定具3を設ける代わりにキャップ部材25を設けることもできる。これは、弱風地域等においては、重ね葺きしたときに軒棟方向で隣接する平板屋根材1、1のうちの棟側(上側)の平板屋根材1の固定用穴4にのみ固定具3を打入するだけで、充分に安定して平板屋根材1を設置でき得ることもあるからである。
【0035】
キャップ部材25は、図5(b)に示すように、補強用穴10に装着されたときに、補強用穴10の上面で一部露出する頭部25aと、補強用穴10の中に埋設される栓部25bとで構成されている。頭部25aは、例えば、ステンレス、鉄、又はその他の不燃材料等の材料等で形成されている。一方、栓部25bは、ブチルゴム、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、シリコン等の材料で形成されており、補強用穴10の止水性を高めることができる。栓部25bの先端は、補強用穴10に挿入されやすいように、断面略円弧状等、丸みを帯びた形状に形成されていることが好ましい。尚、頭部25aと、栓部25bとは、両者が一体的に形成されていても良いし、両者が取り外し可能に連結されているようなものでも良い。
【0036】
そして、弱風地域等における重ね葺き施工においては、以下のように行う。まず、上記同様に、軒棟方向に平板屋根材1を重ね葺きし、固定具3を固定用穴4にのみ打入させて、平板屋根材1を野地板20に固定させる。一方、補強用穴10には、固定具3を打入する代わりに、図5(a)に示すように、キャップ部材25を、頭部25aが上側、栓部25bが下側になるように挿入させる。尚、キャップ部材25は、平板屋根材1を重ね葺きする前にあらかじめ補強用穴10に設けておくこともできる。
【0037】
以上のように、本発明の平板屋根材1では、弱風地域等に重ね葺き施工するに際しては、固定用穴4に固定具3を打入させるだけで良く、この場合、補強用穴10に固定具3を打入する代わりに、専用のキャップ部材25を設けるので、補強用穴10には水が浸入してしまうのを抑えることが可能となる。また、補強用穴10に専用のキャップ部材25を装飾用の部材としても使用することもでき、平板屋根材1を重ね葺きして形成された屋根30の意匠性を向上させることも可能となる。
【符号の説明】
【0038】
1 平板屋根材
3 固定具
4 固定用穴
5 止水材
6 曝露部
7 非曝露部
10 補強用穴
30 屋根
図1
図2
図3
図4
図5
図6