(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記誤差信号生成部は、前記帰還電圧と前記参照電圧の入力を受け付ける一対のトランジスタと、前記一対のトランジスタに各々接続された第1抵抗及び第2抵抗と、を含み、
前記調整部は、前記出力電流に応じて前記第1抵抗及び前記第2抵抗の一方に流れる電流を調整するための調整電流を生成することを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の電源装置では、ケーブルインピーダンスによる出力低下という問題があった。例えば、0.3Ωのケーブルを介して負荷に1Aの電流を供給する場合には、ケーブルインピーダンスによって0.3Vの出力低下が生じる。そのため、電源装置側では、出力帰還制御が問題なく実施されているにも関わらず、負荷に印加される出力電圧の不足や規格外れを生じるおそれがあった。
【0006】
本発明は、本願の発明者らにより見出された上記の問題点に鑑み、ケーブルインピーダンスによる出力低下を補正することのできる電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る電源装置は、誤差信号が低くなるように入力電圧から出力電圧を生成する出力電圧生成部と、前記出力電圧に応じた帰還電圧を生成する帰還電圧生成部と、前記帰還電圧と参照電圧との差に応じて前記誤差信号を生成する誤差信号生成部と、前記出力電圧生成部から出力される出力電流を検出する電流検出部と、前記出力電流が大きいほど前記出力電圧が高くなるように出力調整を行う調整部と、を有する構成(第1の構成)とされている。
【0008】
なお、上記第1の構成から成る電源装置において、前記帰還電圧生成部は、前記出力電圧の印加端と接地端との間に直列接続されて互いの接続ノードから前記帰還電圧が引き出される第1抵抗及び第2抵抗を含み、前記調整部は、前記出力電流に応じて前記第1抵抗に流れる調整電流を生成する構成(第2の構成)にするとよい。
【0009】
また、上記第2の構成から成る電源装置において、前記調整部は、前記出力電流が大きいほど前記調整電流を増やすように前記調整電流を調整する構成(第3の構成)にするとよい。
【0010】
また、上記第1の構成から成る電源装置において、前記調整部は、前記出力電流が大きいほど前記誤差信号生成部の入力差が大きくなるように前記誤差信号生成部の入力オフセットを調整する構成(第4の構成)にするとよい。
【0011】
また、上記第4の構成から成る電源装置において、前記誤差信号生成部は、前記帰還電圧と前記参照電圧の入力を受け付ける一対のトランジスタと、前記一対のトランジスタに各々接続された第1抵抗及び第2抵抗と、を含み、前記調整部は、前記出力電流に応じて前記第1抵抗及び前記第2抵抗の一方に流れる調整電流を生成する構成(第5の構成)にするとよい。
【0012】
また、上記第1〜第5いずれかの構成から成る電源装置において、前記出力電圧生成部は、前記入力電圧から前記出力電圧を生成する際にオン/オフされるスイッチ素子と、前記誤差信号に応じて前記スイッチ素子のオン/オフ制御を行うスイッチ制御部と、前記出力電圧を平滑化するコンデンサと、を含む構成(第6の構成)にするとよい。
【0013】
また、上記第6の構成から成る電源装置において、前記電流検出部は、前記出力電流の流れる電流経路上に設けられたセンス抵抗の両端電圧を監視する構成(第7の構成)にするとよい。
【0014】
また、上記第7の構成から成る電源装置において、前記センス抵抗は、前記コンデンサよりも後段側に設けられている構成(第8の構成)にするとよい。
【0015】
また、上記第8の構成から成る電源装置において、前記センス抵抗は、第1パッド〜第5パッドと、第1端が前記第1パッド及び前記第2パッドに接続されて第2端が前記第3パッド及び前記第4パッドに接続された第1抵抗素子と、第1端が前記第1パッド及び前記第2パッドに接続されて第2端が前記第5パッドに接続された少なくとも一つの第2抵抗素子と、を含んで半導体装置に集積化されている構成(第9の構成)にするとよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ケーブルインピーダンスによる出力低下を補正することのできる電源装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1実施形態>
図1は、電源装置1の第1実施形態を示すブロック図である。第1実施形態の電源装置1は、半導体装置10と、これに外付けされる種々のディスクリート部品(コイルL1、ショットキーバリアダイオードD1、コンデンサC1及びC2、抵抗R1及びR2)と、を有する降圧型のスイッチングレギュレータである。
【0019】
半導体装置10は、外部との電気的な接続を確立するための手段として、外部端子T1〜T6を有する。外部端子T1は、入力電圧Viの印加端に接続されている。外部端子T2は、コイルL1の第1端、ショットキーバリアダイオードD1のカソード、及び、コンデンサC2の第1端にそれぞれ接続されている。ショットキーバリアダイオードD1のアノードは、接地端に接続されている。外部端子T3は、コイルL1の第2端とコンデンサC1の第1端に接続されている。コンデンサC1の第2端は、接地端に接続されている。外部端子T4は、抵抗R1の第1端と出力端子To(例えば、電源装置1を搭載する電子機器のUSB[universal serial bus]ポート)に接続されている。出力端子Toは、出力電圧Vo1の印加端であり、ケーブル(
図1ではケーブルインピーダンスRoとして描写)を介して負荷Z1が着脱される。外部端子T5は、抵抗R1の第2端と抵抗R2の第1端に接続されている。抵抗R2の第2端は、接地端に接続されている。外部端子T6はコンデンサC2の第2端に接続されている。
【0020】
なお、コイルL1、ショットキーバリアダイオードD1、及び、コンデンサC1は、入力電圧Viから出力電圧Voを生成する出力電圧生成部の一部(出力段)に相当する。
【0021】
また、抵抗R1及びR2は、出力電圧Voに応じた帰還電圧Vfbを生成する帰還電圧生成部(抵抗分圧回路)に相当する。
【0022】
また、コンデンサC2は、外部端子T2に現れるスイッチ電圧Vswよりも高いブースト電圧Vbstを外部端子T6に発生させるブートストラップ回路の一部に相当する。
【0023】
半導体装置10には、Nチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタ11と、ドライバ12と、スイッチ制御部13と、定電圧生成部14と、ダイオード15と、エラーアンプ16と、センス抵抗17と、電流検出部18と、出力電圧調整部19Aと、が集積化されている。
【0024】
トランジスタ11は、入力電圧Viから出力電圧Voを生成する際にオン/オフされるスイッチ素子である。トランジスタ11のドレインは、外部端子T1に接続されている。トランジスタ11のソースは、外部端子T2に接続されている。トランジスタ11のゲートは、ドライバ12の出力端に接続されている。
【0025】
ドライバ12は、スイッチ制御部12から入力されるオン/オフ制御信号に基づいてトランジスタ11のゲート電圧を生成する。ドライバ12の第1電源端(高電位端)は、外部端子T6に接続されている。ドライバ12の第2電源端(低電位端)は、外部端子T2に接続されている。従って、トランジスタ11のゲート電圧は、ハイレベルがブースト電圧Vbstとなり、ローレベルがスイッチ電圧Vswとなる。
【0026】
スイッチ制御部13は、誤差電圧Verrに応じてトランジスタ11のオン/オフ制御信号を生成する。例えば、スイッチ制御部13は、誤差電圧Verrと所定周波数のスロープ電圧(三角波電圧や鋸波電圧)との比較結果に基づいて、トランジスタ11のオンデューティをPWM[pulse width modulation]方式で可変制御する。具体的に述べると、スイッチ制御部13は、誤差電圧Verrが高いほどトランジスタ11のオン期間を延ばすようにトランジスタ11のオンデューティを可変制御する。つまり、スイッチ制御部13は、誤差電圧Verrが低くなるようにトランジスタ11のオンデューティを可変制御する。
【0027】
なお、トランジスタ11、ドライバ12、及び、スイッチング制御部13は、入力電圧Viから出力電圧Voを生成する出力電圧生成部の一部(制御段)に相当する。
【0028】
定電圧生成部14は、外部端子T1に印加される入力電圧Viから定電圧Vregを生成する。ダイオード15のアノードは、定電圧Vregの印加端に接続されている。ダイオード15のカソードは、外部端子T6に接続されている。これらの定電圧生成部14とダイオード15は、半導体装置10に外部接続されたコンデンサC2と共に、ブースト電圧Vbstを生成するブートストラップ回路を形成する。
【0029】
エラーアンプ16は、反転入力端(−)に印加される帰還電圧Vfbと、非反転入力端(+)に印加される参照電圧Vrefとの差に応じて誤差電圧Verrを生成する誤差信号生成部に相当する。誤差電圧Verrは、帰還電圧Vfbが参照電圧Vrefに近いほど低くなる。
【0030】
センス抵抗17(抵抗値:R17)は、外部端子T3と外部端子T4との間に設けられており、自身に流れる出力電流Io1に応じた両端電圧Vs(=Io1×R17)を生成する。例えば、90mΩのセンス抵抗17に1Aの出力電流Io1が流れた場合には、90mVの両端電圧Vsが生成される。出力電流Io1は、そのほとんど全てが出力端子ToからケーブルインピーダンスRoを介して負荷Z1に流れる出力電流Io2となる。なお、センス抵抗17は、出力電圧Voを平滑化するコンデンサC1よりも後段側に設けることが望ましい。センス抵抗17の具体的な構成については、後ほど詳細に説明する。
【0031】
電流検出部18は、センス抵抗17の両端電圧Vsを監視し、センス抵抗17に流れる出力電流Io1に応じた検出電圧Vdetを生成する。検出電圧Vdetは、出力電流Io1が大きいほど高くなる。電流検出部18の具体的な構成については、後ほど詳細に説明する。
【0032】
出力電圧調整部19Aは、出力電流Io1が大きいほど出力電圧Vo1が高くなるように出力調整を行う調整部に相当する。より具体的に述べると、出力電圧調整部19Aは、検出電圧Vdetに応じて、抵抗R1に流す調整電流Iadjを調整する。出力電圧調整部19Aの具体的な構成については、後ほど詳細に説明する。
【0033】
図2は電流検出部18の一構成例を示す回路図である。本構成例の電流検出部18は、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタP11〜P16と、pnp型バイポーラトランジスタp11〜p14と、npn型バイポーラトランジスタn11〜n13と、抵抗R11a、R11b、R12a、R12b、R13〜R18、R19a、及び、R19bと、オペアンプOP11と、電流源CS11と、を含む。
【0034】
抵抗R11aの第1端は外部端子T3(センス抵抗17の高電位端が接続される端子)に接続されている。抵抗R11aの第2端は、トランジスタp11のベースと抵抗R11bの第1端に接続されている。抵抗R11bの第2端は接地端に接続されている。抵抗R12aの第1端は、外部端子T4(センス抵抗17の低電位端が接続される端子)に接続されている。抵抗R12aの第2端は、トランジスタp12のベースと抵抗R12bの第1端に接続されている。抵抗R12bの第2端は接地端に接続されている。
【0035】
トランジスタp11のエミッタは、抵抗R13の第1端に接続されている。トランジスタp12のエミッタは、抵抗R14を介して抵抗R13の第2端に接続されている。トランジスタp11のコレクタは、トランジスタn13のエミッタに接続されている。トランジスタp12のコレクタは、トランジスタn12のエミッタに接続されている。トランジスタn11〜n13のベースは、互いに接続されている。トランジスタn11のエミッタは、抵抗R15を介して接地端に接続されている。トランジスタn12のエミッタは、抵抗R16を介して接地端に接続されている。トランジスタn13のエミッタは、抵抗R17を介して接地端に接続されている。
【0036】
トランジスタP11〜P16のソースとトランジスタp13及びp14のエミッタは、いずれも内部電源電圧(5V)の印加端に接続されている。トランジスタP11〜P143のゲートは、いずれもトランジスタP11のドレインに接続されている。トランジスタP11のドレインは、電流源CS11を介して接地端に接続されている。トランジスタP12のドレインは、トランジスタn11のコレクタに接続されている。トランジスタP13のドレインは、抵抗R13の第1端に接続されている。トランジスタP14のドレインは、抵抗R13の第2端に接続されている。トランジスタp13及びp14のベースは、いずれもトランジスタp13のコレクタに接続されている。トランジスタp13のコレクタは、トランジスタn12のコレクタに接続されている。トランジスタp14のコレクタは、トランジスタn13のコレクタに接続されている。トランジスタP15及びP16のゲートは、いずれもトランジスタP15のドレインに接続されている。トランジスタP15のドレインは、トランジスタp14のコレクタに接続されている。
【0037】
オペアンプOP11の非反転入力端(+)は、トランジスタP16のドレインと抵抗R18の第1端に接続されている。トランジスタR18の第2端は、接地端に接続されている。オペアンプOP11の出力端は、検出電圧Vdetの印加端に接続される一方、互いに直列接続された抵抗R19a及びR19bを介して接地端にも接続されている。オペアンプOP11の反転入力端(−)は、抵抗R19a及びR19bの接続ノードに接続されている。オペアンプOP11の電源端は、内部電源電圧(3V)の印加端に接続されている。
【0038】
上記構成から成る電流検出部18において、トランジスタp11のベース電圧VPとトランジスタp12のベース電圧VNとの間には、センス抵抗17の両端電圧Vsに応じた電位差が生じる。従って、トランジスタp11及びp12のオンスレッショルド電圧Vfが互いに等しい場合、トランジスタp11に流れる電流I11とトランジスタp12に流れる電流I12との間には、センス抵抗17の両端電圧Vsと抵抗R135の抵抗値に応じた電流差が生じる。なお、抵抗R14は、電流検出部18に入力オフセットを付与する目的で挿入されている。
【0039】
電流I11はトランジスタn13を介してトランジスタp14のコレクタに流される。一方、電流I12は、トランジスタn12、及び、カレントミラー回路(p13及びp14)を介してトランジスタp14のコレクタに流される。従って、トランジスタP15のドレインには、電流I12から電流I11を差し引いた差分電流I13(=I12−I11)が流れる。差分電流I13は、カレントミラー回路(P15及びP16)を介してトランジスタP16のドレインに流される。トランジスタP16のドレイン電流は、出力電流Io1に応じた検出電流Idetに相当する。検出電流Idetは、出力電流Io1が大きいほど大きくなる。
【0040】
検出電流Idetは、抵抗R18によって電圧V11(=Idet×R18)に変換される。オペアンプOP11は、電圧V11をゲインα(=(R19a+R19b)/R19b)で増幅することにより、検出電圧Vdet(=α×V11)を生成する。検出電圧Vdetは、出力電流Io1が大きいほど高くなる。なお、抵抗R19a及びR19bは可変抵抗とすることが望ましい。
【0041】
図3は、出力電圧調整部19Aの一構成例を示す回路図である。本構成例の出力電圧調整部19Aは、pnp型バイポーラp21及びp22と、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタN21及びN22と、npn型バイポーラトランジスタn21と、抵抗R21と、オペアンプOP21及びOP22と、を含む。
【0042】
トランジスタp21及びp22のエミッタは、いずれも内部電源電圧(3V)の印加端に接続されている。トランジスタp21及びp22のベースは、いずれもトランジスタp21のコレクタに接続されている。トランジスタp21のコレクタは、トランジスタn21のコレクタに接続されている。トランジスタn21のエミッタは、抵抗R21の第1端とオペアンプOP21の反転入力端(−)に接続されている。抵抗R21の第2端は、接地端に接続されている。トランジスタn21のベースは、オペアンプOP21の出力端に接続されている。オペアンプOP21の非反転入力端(+)は、検出電圧Vdetの印加端に接続されている。オペアンプOP21の電源端は、内部電源電圧(3V)の印加端に接続されている。
【0043】
トランジスタp22のコレクタは、トランジスタN21のドレインに接続されている。トランジスタN21及びN22のゲートは、いずれもトランジスタN21のドレインに接続されている。トランジスタN21及びN22のソースは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタN22のドレインは、外部端子T5に接続される一方、オペアンプOP22の非反転入力端(+)にも接続されている。オペアンプOP22の出力端は、エラーアンプ13の非反転入力端(+)に接続される一方、オペアンプOP22の反転入力端(−)にも接続されている。オペアンプOP22の電源端は、内部電源電圧(3V)の印加端に接続されている。
【0044】
上記構成から成る出力電圧調整部19Aにおいて、オペアンプOP21は、非反転入力端(+)に印加される検出電圧Vdetと、反転入力端(−)に印加される電圧V21が一致するように、トランジスタn21の導通度を制御する。従って、検出電圧Vdetは抵抗R21によって電流I21(=Vdet/R21)に変換される。電流I21は、検出電圧Vdetが高いほど大きくなる。すなわち、電流I21は、出力電流Io1が大きいほど大きくなる。なお、抵抗R21を半導体装置10に外付けされるディスクリート部品とすれば、出力電流Io1に対する電流I21(延いては調整電流Iadj)の変化量(感受性)を任意に設定することが可能となる。
【0045】
電流I21は、2つのカレントミラー回路(p21及びp22、並びに、N21及びN22)を介してトランジスタN22のドレインに流される。トランジスタN22のドレイン電流は、出力電流Io1に応じた調整電流Iadjに相当する。調整電流Iadjは、出力電流Io1が大きいほど大きくなる。
【0046】
調整電流Iadjは、外部端子T5から引き込まれる。つまり、調整電流Iadjは、出力電圧Vo1の印加端から抵抗R1を介して接地端に至る経路に流れる。従って、出力電流Io1が大きいほど調整電流Iadjが大きくなり、抵抗R1で発生する電圧(=R1×Iadj)が大きくなる。その結果、外部端子T5に印加される帰還電圧Vfbが低くなるので、トランジスタ11のオン期間を延ばして出力電圧Vo1を引き上げることができる。
【0047】
このように、第1実施形態の電源装置1では、出力電流Io1(延いては負荷Z1に流れる出力電流Io2)が大きいほど出力電圧Vo1が高くなるように、抵抗R1に流れる調整電流Iadjの電流値調整が行われるので、ケーブルインピーダンスRoでの出力低下を補正して、負荷Z1に印加される出力電圧Vo2の不足や規格外れを解消することが可能となる。
【0048】
なお、既存のカレントモードDC/DCコンバータは、出力電流の急変動が生じた場合でも出力電圧を常に一定に維持するように、出力電流に応じた出力帰還制御を行う。これに対して、第1実施形態の電源装置1は、先にも述べたように、ケーブルインピーダンスRoによる出力低下を補正するように、出力電流Io1に応じて出力電圧Vo1を意図的に変化させる点に特徴を有している。このように、両技術は、出力電流を監視するという点で類似するが、各々の目的や構成は本質的に異なるものである。
【0049】
<第2実施形態>
図4は、電源装置1の第2実施形態を示すブロック図である。第2実施形態の電源装置1は、基本的に第1実施形態と同様の構成であるが、出力電圧調整部19Aに代えて、エラーアンプ16の入力オフセットを調整するオフセット調整部19Bを備えた点に特徴を有する。そこで、第1実施形態と同様の構成要素については、
図1と同一の符号を付すことで重複した説明を割愛し、以下では、第2実施形態の特徴部分について重点的に説明する。
【0050】
図5は、オフセット調整部19Bの一構成例を示す回路図である。本構成例のオフセット調整部19Bは、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタP31〜P33と、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタN31及びN32と、npn型バイポーラトランジスタn31と、抵抗R31と、オペアンプOP31を含む。また、エラーアンプ13は、その入力段を形成する素子として、pnp型バイポーラトランジスタp31及びp32と、抵抗R32及びR33と、電流源CS31と、を含む。
【0051】
トランジスタP31〜P33のソースは、いずれも内部電源電圧(3V)の印加端に接続されている。トランジスタP31〜P33のゲートは、いずれもトランジスタP31のドレインに接続されている。トランジスタP31のドレインは、トランジスタn31のコレクタに接続されている。トランジスタn31のエミッタは、抵抗R31の第1端とオペアンプOP31の反転入力端(−)に接続されている。抵抗R31の第2端は接地端に接続されている。トランジスタn31のベースはオペアンプOP31の出力端に接続されている。オペアンプOP31の非反転入力端(+)は、検出電圧Vdetの印加端に接続されている。オペアンプOP31の電源端は、内部電源電圧(3V)の印加端に接続されている。
【0052】
トランジスタP32のドレインは、トランジスタN31のドレインに接続されている。トランジスタN31及びN32のゲートは、いずれもトランジスタN31のドレインに接続されている。トランジスタN31及びN32のソースは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタN32のドレインは、抵抗R32の第1端に接続されている。トランジスタP33のドレインは、抵抗R32の第2端に接続されている。
【0053】
トランジスタp31のエミッタは、抵抗R32の第1端に接続されている。トランジスタp31のベースは、参照電圧Vrefの印加端に接続されている。トランジスタP32のエミッタは、抵抗R33の第1端に接続されている。トランジスタP32のベースは、帰還電圧Vfbの印加端に接続されている。抵抗R32及びR33の第2端は、いずれも電流源CS31を介して内部電源電圧(3V)の印加端に接続されている。
【0054】
上記構成から成るオフセット調整部19Bにおいて、オペアンプOP31は、非反転入力端(+)に印加される検出電圧Vdetと、反転入力端(−)に印加される電圧V31が一致するように、トランジスタn31の導通度を制御する。従って、検出電圧Vdetは抵抗R31によって電流I31(=Vdet/R31)に変換される。電流I31は、検出電圧Vdetが高いほど大きくなる。すなわち、電流I31は、出力電流Io1が大きいほど大きくなる。なお、抵抗R31を半導体装置10に外付けされるディスクリート部品とすれば、出力電流Io1に対する電流I31(延いては調整電流Iadj)の変化量(感受性)を任意に設定することが可能となる。
【0055】
電流I31は、2つのカレントミラー回路(P31〜P33、並びに、N31及びN32)により、トランジスタP33のドレインから抵抗R32を介してトランジスタN32のドレインに流される。この電流は、出力電流Io1に応じた調整電流Iadjに相当する。調整電流Iadjは、出力電流Io1が大きいほど大きくなる。
【0056】
従って、出力電流Io1が大きいほど調整電流Iadjが大きくなり、抵抗R32での電圧降下が大きくなるので、参照電圧Vrefと帰還電圧Vfbとの入力差が見かけの上で大きくなるように入力オフセットが与えられる。このような入力オフセットが与えられると、エラーアンプ13で生成される誤差電圧Verrが高くなるので、スイッチ制御部12は、トランジスタ11のオン期間を延ばして出力電圧Vo1を引き上げるように、トランジスタ11のオン/オフ制御を行う。
【0057】
このように、第2実施形態の電源装置1では、出力電流Io1(延いては負荷Z1に流れる出力電流Io2)が大きいほど出力電圧Vo1が高くなるように、エラーアンプ16の入力オフセットが調整されるので、ケーブルインピーダンスRoでの出力低下を補正して、負荷Z1に印加される出力電圧Vo2の不足や規格外れを解消することができる。
【0058】
なお、第2実施形態の電源装置1についても、出力電流を監視するという点で既存のカレントモードDC/DCコンバータと類似するが、先出の第1実施形態と同様、各々の目的や構成は本質的に異なるものである。
【0059】
<センス抵抗>
図6Aは、センス抵抗17の一構成例を示す回路図(パッケージング後)である。本構成例のセンス抵抗17は、パッドX1〜X5と、抵抗素子Rs1〜Rs10(抵抗値:各900mΩ)と、を含んで半導体チップSCに集積化されている。抵抗素子Rs1〜Rs10の第1端は、いずれもパッドX1及びX2に接続されている。抵抗素子Rs1の第2端は、パッドX3及びX4に接続されている。抵抗素子Rs2〜Rs9の第2端は、いずれもパッドX5に接続されている。
【0060】
半導体装置10のパッケージングに際して、パッドX1及びX2は、ボンディングワイヤWを介して外部端子T3に接続される。また、パッドX4及びX5は、ボンディングワイヤWを介して外部端子T4に接続される。このように、900mΩの抵抗素子Rs1〜Rs10を並列に接続することにより、90mΩのセンス抵抗17が形成されている。
【0061】
図6Bは、センス抵抗17の一構成例を示す回路図(プローブテスト時)である。センス抵抗17のブローブテスト(不良品検査)では、電流源Y1からセンス抵抗17に所定のテスト電流Itestを流し、そのときに発生するセンス抵抗17の両端電圧Vtestを電圧計Y2で測定する必要がある。
【0062】
ここで、電圧計Y2の測定精度を鑑みると、数十mV(例えば90mV)の両端電圧Vtestを生成するようにテスト電流Itestを流す必要がある。しかし、90mΩのセンス抵抗17全体にテスト電流Itestを流して90mVの両端電圧Vtestを生成するためには、1Aという大きなテスト電流Itestを流さなければならず、非効率的である。
【0063】
一方、本構成例のセンス抵抗17であれば、パッドX1〜X4を用いることにより、900mΩの抵抗素子Rs1にのみテスト電流Itestを流しつつ、抵抗素子Rs1のみの両端電圧Vtestを測定することができるので、90mVの両端電圧Vtestを得るために100mAのテスト電流Itestを流すだけで済む。
【0064】
なお、電流源Y1から抵抗素子Rs1にテスト電流Itestを流すためには、パッドX1及びX4にそれぞれプローブPBを接触させる必要があり、接触抵抗成分Rxが不可避的に発生する。従って、電流源Y1から抵抗素子Rs1にテスト電流Itestを流す経路上では、接触抵抗成分Rxに起因する電圧降下(=Itest×Rx)が発生する。
【0065】
そのため、仮にパッドX2及びX3を設けることなく、パッドX1及びX4に電圧計Y2を接続した場合には、上記の電圧降下を加味した両端電圧Vtest(=Itest×(Rs1+Rx))が電圧計Y2で測定されてしまい、抵抗素子Rs1の抵抗値を正しく測定することができなくなる。
【0066】
そこで、本構成例のセンス抵抗17は、テスト電流Itestの供給と両端電圧Vtestの測定を並列に行うべく、電流供給用のパッドX1及びX4と、電圧測定用のパッドX2及びX3と、を有する構成とされている。
【0067】
抵抗素子Rs1の両端電圧Vtestを電圧計Y2で測定するためには、パッドX2及びX3にそれぞれプローブPBを接触させる必要があり、上記と同様、接触抵抗成分Rxが不可避的に発生する。しかし、電圧計Y2の内部インピーダンスは極めて高く、電圧計Y2の両端間には殆ど電流が流れないため、接触抵抗成分Rxに起因する電圧降下はほぼゼロとなる。従って、電圧計Y2で測定される抵抗素子Rs1の両端電圧Vtest(=Itest×Rs1)には、接触抵抗成分Rxに起因する電圧降下が含まれないので、抵抗素子Rs1の抵抗値を正しく測定することが可能となる。
【0068】
<その他の変形例>
なお、上記の実施形態では、スイッチングレギュレータに本発明を適用した構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、出力電圧の帰還制御を行う電源装置全般に適用することが可能である。
【0069】
また、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、バイポーラトランジスタとMOS電界効果トランジスタとの相互置換や、各種信号の論理レベル反転は任意である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。