(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0028】
実施の形態では、感光性樹脂組成物は、以下の(A)〜(D)の成分、すなわち、(A)フェノール樹脂、(B)光酸発生剤、(C)溶剤及び(D)シラン化合物を含む。以下各成分を順に説明する。
【0029】
なお、本明細書を通じ、一般式において同一符号で表されている構造は、分子中に複数存在する場合には、それぞれ同一であるか、又は異なっていてもよい。
【0030】
(A)フェノール樹脂
実施の形態では、(A)フェノール樹脂は、下記一般式(1)で表される構造を有する。
【化16】
{式(1)中、aは、2又は3の整数であり、bは、0〜2の整数であり、2≦(a+b)≦4であり、R
1は、炭素数1〜20の1価の有機基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から成る群から選ばれる1価の置換基を表し、bが2である場合には、2つのR
1は、互いに同一であるか、又は異なっていてよく、そしてXは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の2価の鎖状脂肪族基、炭素数3〜20の2価の脂環式基、下記一般式(2):
【化17】
(式(2)中、pは、1〜10の整数である。)で表される2価のアルキレンオキシド基、及び芳香族基を有する2価の有機基から成る群から選ばれる少なくとも1つの2価の有機基を表す。}
【0031】
前記一般式(1)において、R
1は、炭素数1〜20の1価の有機基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から成る群から選ばれる少なくとも1つの1価の置換基であれば限定されないが、アルカリ溶解性の観点から、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族基、及び下記一般式(15)で表される4つの基から成る群から選ばれる少なくとも1つの1価の置換基であることが好ましい。
【化18】
{式(15)中、R
15、R
16及びR
17は、それぞれ独立に、水素原子、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数3〜20の脂環式基、又は炭素数6〜20の芳香族基を表し、そしてR
18は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の2価の脂肪族基、炭素数3〜20の2価の脂環式基、又は炭素数6〜20の2価の芳香族基を表す。}
【0032】
実施の形態では、前記一般式(1)において、aは、2又は3の整数であれば限定されないが、アルカリ溶解性及び伸度の観点から2であることが好ましい。また、aが2である場合には、水酸基同士の置換位置は、オルト、メタ及びパラ位のいずれであってもよく、そしてaが3である場合には、水酸基同士の置換位置は、1,2,3−位、1,2,4−位及び1,3,5−位のいずれであってもよい。
【0033】
実施の形態では、前記一般式(1)において、bは、0〜2の整数であれば限定されないが、アルカリ溶解性及び伸度の観点から、0又は1であることが好ましい。また、bが2である場合には、2つのR
1は、互いに同一であるか、又は異なっていてよい。
【0034】
さらに、実施の形態では、前記一般式(1)において、a及びbは、2≦(a+b)≦4の関係を満たす。
【0035】
実施の形態では、前記一般式(1)において、Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の2価の鎖状脂肪族基、炭素数3〜20の2価の脂環式基、前記一般式(2)で表される2価のアルキレンオキシド基、及び芳香族基を有する2価の有機基から成る群から選ばれる少なくとも1つの2価の有機基である。これらの2価の有機基の中で、硬化後の膜の強靭性の観点から、Xは、下記一般式(4)及び(5)で表される有機基の少なくとも一方であることが好ましい。
【化19】
{式(4)中、R
2、R
3、R
4及びR
5は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の1価の脂肪族基、又は水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されている炭素数1〜10の1価の脂肪族基であり、n
1は、0〜4の整数であり、R
6は、ハロゲン原子、水酸基又は1価の有機基から選択され、n
1が1の整数である場合には、R
6は、水酸基、又は水酸基を有する1価の有機基であり、そしてn
1が2〜4の整数である場合には、R
6の少なくとも1つは、水酸基、又は水酸基を有する1価の有機基であり、かつ複数のR
6は、それぞれ同一であるか、又は異なっていてよい。}
【化20】
{式(5)中、R
7、R
8、R
9及びR
10は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の1価の脂肪族基、又は水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されている炭素数1〜10の1価の脂肪族基を表し、そしてWは、単結合、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の鎖状脂肪族基、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数3〜20の脂環式基、下記一般式(2):
【化21】
(式(2)中、pは、1〜10の整数である。)で表されるアルキレンオキシド基、及び下記式(6):
【化22】
で表される2価の基から成る群から選ばれる少なくとも1つの2価の有機基である。}
【0036】
また、上記一般式(5)において、Wとしては、硬化膜の伸度の観点から、単結合、上記一般式(2)で表されるアルキレンオキシド基、並びに上記式(6)で表される2価の有機基の中でエステル基、アミド基又はスルホニル基から選ばれる2価の有機基が好ましい。
【0037】
実施の形態では、前記一般式(1)において、Xは、前記一般式(4)又は(5)で表される2価の有機基であることが好ましく、そして前記一般式(5)で表される2価の有機基は、硬化膜の伸度の観点から、下記一般式(7)で表される2価の有機基であることがより好ましく、さらに下記一般式(8)で表される2価の有機基であることが特に好ましい。
【化23】
【0038】
上記一般式(1)において、フェノール性水酸基を含有する部位とXで表される部位の割合は、感光性樹脂組成物を形成したときに、パターンが形成でき、硬化後の伸度が高く、スパッタ処理で金属層を形成しても金属膜及び硬化膜にシワが発生しないように調整された割合であれば限定されないが、特に伸度の観点から、Xで表される部位の割合は、モノマー単位の全質量を基準として、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。
【0039】
また、上記一般式(1)で表される(A)フェノール樹脂は、下記一般式(9)で表される構造及び下記一般式(10)で表される構造の両方を同一樹脂骨格内に有することが特に好ましい。
【化24】
{式(9)中、R
11は、炭化水素基又はアルコキシ基から選ばれる炭素数1〜10の1価の基であり、n
2は、2又は3の整数であり、n
3は、0〜2の整数であり、m
1は、1〜500の整数であり、2≦(n
2+n
3)≦4であり、そしてn
3が2である場合には、2つのR
11は、互いに同一であるか、又は異なっていてよい。}
【化25】
{式(10)中、R
12及びR
13は、それぞれ独立に、炭化水素基又はアルコキシ基から選ばれる炭素数1〜10の1価の基であり、n
4は、2又は3の整数であり、n
5は、0〜2の整数であり、n
6は、0〜3の整数であり、m
2は、1〜500の整数であり、2≦(n
4+n
5)≦4であり、n
5が2である場合には、2つのR
12は、互いに同一であるか、又は異なっていてよく、そしてn
6が2〜3である場合には、複数のR
13は、それぞれ同一であるか、又は異なっていてよい。}
【0040】
上記一般式(9)中のm
1および上記一般式(10)中のm
2は、ポリマー主鎖におけるそれぞれの繰り返し単位の総数を表し、それぞれ独立に、硬化膜の強靭性及びアルカリ水溶液中での溶解性の観点から、1〜500の間の整数であり、下限値は、好ましくは2であり、より好ましくは3であり、そして上限値は、好ましくは450であり、より好ましくは400であり、さらに好ましくは350である。m
1およびm
2は、硬化膜の強靭性の観点から、3以上であることが好ましく、一方で、アルカリ水溶液中での溶解性の観点から、350以下であることが好ましい。また、上記一般式(9)で表される構造単位と上記一般式(10)で表される構造単位のポリマーにおける位置は、ブロックであってもランダムであってもよい。
【0041】
上記一般式(9)及び上記一般式(10)で表される構造の両方を同一樹脂骨格内に有する(A)フェノール樹脂は、上記一般式(9)で表される構造比率が高いほど、硬化膜の物性が良好であり、耐熱性にも優れており、一方で、上記一般式(10)で表される構造比率が高いほど、アルカリ溶解性が良好であり、硬化後のパターン形状に優れる。従って、上記一般式(9)で表される構造と上記一般式(10)で表される構造の比率の範囲としては、m
1:m
2=90:10〜20:80が硬化膜の物性の観点から好ましく、m
1:m
2=80:20〜40:60が硬化膜の物性及びアルカリ溶解性の観点から更に好ましく、m
1:m
2=70:30〜50:50が硬化膜の物性、パターン形状及びアルカリ溶解性の観点から特に好ましい。
【0042】
典型的には、(A)フェノール樹脂は、フェノール化合物と共重合成分とを、重合反応させることによって合成できる。具体的には、共重合成分としては、アルデヒド基を有する化合物(例えばトリオキサンのように、分解してアルデヒド化合物を生成する化合物も含む)、ケトン基を有する化合物、メチロール基を分子内に2個有する化合物、アルコキシメチル基を分子内に2個有する化合物、及びハロアルキル基を分子内に2個有する化合物から成る群から選ばれる1種類以上の化合物を含む化合物が挙げられ、より典型的には、共重合成分としては、これらの少なくとも1つから成る成分が好ましい。例えば、下記に示すようなフェノール及び/又はフェノール誘導体(以下、「フェノール化合物」ともいう。)に対して、例えば、アルデヒド化合物、ケトン化合物、メチロール化合物、アルコキシメチル化合物、ジエン化合物、ハロアルキル化合物などの共重合成分を重合させることにより、(A)フェノール樹脂は得られることができる。反応制御並びに得られたフェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物の安定性の観点から、フェノール化合物と共重合成分との仕込みモル比は、5:1〜1.01:1であることが好ましく、2.5:1〜1.1:1であることがより好ましい。
【0043】
実施の形態では、(A)フェノール樹脂の重量平均分子量は、好ましくは700〜100,000であり、より好ましくは1,500〜80,000であり、更に好ましくは2,000〜50,000である。(A)フェノール樹脂の重量平均分子量は、硬化膜の伸度の観点から、700以上であることが好ましく、一方で、感光性樹脂組成物のアルカリ溶解性の観点から、100,000以下であることが好ましい。
【0044】
重量平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により行い、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により算出することができる。
【0045】
(A)フェノール樹脂を得るために使用できるフェノール化合物としては、例えば、レゾルシノール、キシレノール、カテコール、メチルカテコール、エチルカテコール、ヘキシルカテコール、ベンジルカテコール、ニトロベンジルカテコール、メチルレゾルシノール、エチルレゾルシノール、ヘキシルレゾルシノール、ベンジルレゾルシノール、ニトロベンジルレゾルシノール、ハイドロキノン、カフェイン酸、ジヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシ安息香酸メチル、ジヒドロキシ安息香酸エチル、ジヒドロキシ安息香酸ブチル、ジヒドロキシ安息香酸プロピル、ジヒドロキシ安息香酸ベンジル、ジヒドロキシベンズアミド、ジヒドロキシベンズアルデヒド、ジヒドロキシアセトフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾニトリル、N−(ジヒドロキシフェニル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ジヒドロキシフェニル)−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、ニトロカテコール、フルオロカテコール、クロロカテコール、ブロモカテコール、トリフルオロメチルカテコール、ニトロレゾルシノール、フルオロレゾルシノール、クロロレゾルシノール、ブロモレゾルシノール、トリフルオロメチルレゾルシノール、ピロガロール、フロログルシノール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシ安息香酸メチル、トリヒドロキシ安息香酸エチル、トリヒドロキシ安息香酸ブチル、トリヒドロキシ安息香酸プロピル、トリヒドロキシ安息香酸ベンジル、トリヒドロキシベンズアミド、トリヒドロキシベンズアルデヒド、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾニトリル等が挙げられる。
【0046】
上記アルデヒド化合物としては、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ピバルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、トリオキサン、グリオキザール、シクロヘキシルアルデヒド、ジフェニルアセトアルデヒド、エチルブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、グリオキシル酸、5−ノルボルネン−2−カルボキシアルデヒド、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルアルデヒド、サリチルアルデヒド、ナフトアルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙げられる。
【0047】
上記ケトン化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジシクロヘキシルケトン、ジベンジルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ビシクロヘキサノン、シクロヘキサンジオン、3−ブチン−2−オン、2−ノルボルナノン、アダマンタノン、2,2−ビス(4−オキソシクロヘキシル)プロパン等が挙げられる。
【0048】
上記メチロール化合物としては、例えば、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−エチルフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−プロピルフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−n−ブチルフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−t−ブチルフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−エトキシフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−プロポキシフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−n−ブトキシフェノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−t−ブトキシフェノール、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、リビトール、アラビトール、アリトール、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2−ベンジルオキシ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、モノアセチン、2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール、5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール、ペンタエリスリトール、2−フェニル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、3,6−ビス(ヒドロキシメチル)デュレン、2−ニトロ−p−キシリレングリコール、1,10−ジヒドロキシデカン、1,12−ジヒドロキシドデカン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキセン、1,6−ビス(ヒドロキシメチル)アダマンタン、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジメトキシベンゼン、2,3−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、1,8−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン、2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルチオエーテル、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、4−ヒドロキシメチル安息香酸−4’−ヒドロキシメチルフェニル、4−ヒドロキシメチル安息香酸−4’−ヒドロキシメチルアニリド、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルウレア、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルウレタン、1,8−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシメチルフェニル)プロパン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等が挙げられる。
【0049】
上記アルコキシメチル化合物としては、例えば、2,6−ビス(メトキシメチル)−p−クレゾール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−エチルフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−プロピルフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−n−ブチルフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−t−ブチルフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−メトキシフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−エトキシフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−プロポキシフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−n−ブトキシフェノール、2,6−ビス(メトキシメチル)−4−t−ブトキシフェノール、1,3−ビス(メトキシメチル)尿素、2,2−ビス(メトキシメチル)酪酸、2,2−ビス(メトキシメチル)―5−ノルボルネン、2,3−ビス(メトキシメチル)―5−ノルボルネン、1,4−ビス(メトキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(メトキシメチル)シクロヘキセン、1,6−ビス(メトキシメチル)アダマンタン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、2,6−ビス(メトキシメチル)−1,4−ジメトキシベンゼン、2,3−ビス(メトキシメチル)ナフタレン、2,6−ビス(メトキシメチル)ナフタレン、1,8−ビス(メトキシメチル)アントラセン、2,2’−ビス(メトキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(メトキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(メトキシメチル)ジフェニルチオエーテル、4,4’−ビス(メトキシメチル)ベンゾフェノン、4−メトキシメチル安息香酸−4’−メトキシメチルフェニル、4−メトキシメチル安息香酸−4’−メトキシメチルアニリド、4,4’−ビス(メトキシメチル)フェニルウレア、4,4’−ビス(メトキシメチル)フェニルウレタン、1,8−ビス(メトキシメチル)アントラセン、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、2,2−ビス(4−メトキシメチルフェニル)プロパン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
【0050】
上記ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、ヘプタジエン、オクタジエン、3−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ブタンジオール−ジメタクリラート、2,4−ヘキサジエン−1−オール、メチルシクロヘキサジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、1−ヒドロキシジシクロペンタジエン、1−メチルシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジアリルエーテル、ジアリルスルフィド、アジピン酸ジアリル、2,5−ノルボルナジエン、テトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸ジアリル、イソシアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸ジアリルプロピル等が挙げられる。
【0051】
上記ハロアルキル化合物としては、例えば、キシレンジクロライド、ビスクロロメチルジメトキシベンゼン、ビスクロロメチルデュレン、ビスクロロメチルビフェニル、ビスクロロメチル−ビフェニルカルボン酸、ビスクロロメチル−ビフェニルジカルボン酸、ビスクロロメチル−メチルビフェニル、ビスクロロメチル−ジメチルビフェニル、ビスクロロメチルアントラセン、エチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル等が挙げられる。
【0052】
上述のフェノール化合物と上述の共重合成分を、脱水、脱ハロゲン化水素若しくは脱アルコールにより縮合させるか、又は不飽和結合を開裂させながら重合させることにより、(A)フェノール樹脂を得ることができる。また、上述のフェノール化合物と上述の共重合成分の重合時に触媒を用いてもよい。触媒としては、例えば、酸性触媒又はアルカリ性触媒などが挙げられる。酸性の触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜リン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、酢酸、シュウ酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、酢酸亜鉛、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・エーテル錯体等が挙げられる。一方で、アルカリ性の触媒としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、ピペリジン、ピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。
【0053】
実施の形態では、(A)フェノール樹脂を得るために使用される触媒の量は、アルデヒド化合物、ケトン化合物、メチロール化合物、アルコキシメチル化合物、ジエン化合物又はハロアルキル化合物のモル数に対して、0.01モル%〜100モル%の範囲であることが好ましい。
【0054】
(A)フェノール樹脂の合成反応を行うときには、必要に応じて有機溶剤を使用することができる。使用できる有機溶剤の具体例としては、限定されるものではないが、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、トルエン、キシレン、γ―ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらの有機溶剤の使用量としては、仕込み原料の総質量を100質量部としたときに、通常10質量部〜1000質量部であり、好ましくは20質量部〜500質量部である。また、(A)フェノール樹脂の合成反応において、反応温度は、通常40℃〜250℃であることが好ましく、100℃〜200℃の範囲であることがより好ましく、そして反応時間は、概ね1時間〜10時間であることが好ましい。
【0055】
なお、(A)フェノール樹脂は、一般式(1)の構造の原料とはならないフェノール化合物、例えば1価フェノールを、本発明の効果を損なわない範囲で重合させたものであってもよい。本発明の効果を損なわない範囲とは、例えば、(A)フェノール樹脂の原料となるフェノール化合物の全モル数の30%以下である。
【0056】
(B)光酸発生剤
実施の形態では、感光性樹脂組成物は、紫外線、電子線、X線等に代表される活性光線(放射線)に感応して樹脂パターンを形成できる組成物であれば、特に限定されるものではなく、ネガ型(未照射部が現像により溶出)又はポジ型(照射部が現像により溶出)のいずれの感光性樹脂組成物であってもよい。
【0057】
第一の実施の形態では、感光性樹脂組成物がネガ型として使用されるので、(B)光酸発生剤は、放射線照射を受けて酸を発生する化合物であり、そして発生した酸が上記(A)フェノール樹脂と架橋剤との架橋反応を引き起こすことで、架橋物は現像液に不溶となる。このような化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられる:
【0058】
(i)トリクロロメチル−s−トリアジン類
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等;
【0059】
(ii)ジアリールヨードニウム塩類
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等;
【0060】
(iii)トリアリールスルホニウム塩類
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル−p−トルエンスルホナート等。
【0061】
上記(i)〜(iii)の化合物の中で、トリクロロメチル−s−トリアジン類としては、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等が好ましく、ジアリールヨードニウム塩類としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート等が好ましく、そしてトリアリールスルホニウム塩類としては、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート等が好ましい。
【0062】
上記(i)〜(iii)の化合物の他にも、(B)光酸発生剤として、以下に示す化合物を用いることもできる:
【0063】
(1)ジアゾケトン化合物
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、その具体例としては、フェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
【0064】
(2)スルホン化合物
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、その具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
【0065】
(3)スルホン酸化合物
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。スルホン酸化合物の好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジル−p−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
【0066】
(4)スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
【0067】
(5)オキシムエステル化合物
オキシムエステル化合物として、具体的には、2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社製 商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社製 商品名「イルガキュアPAG103」)、[2−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社製 商品名「イルガキュアPAG108」)、α−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド(チバスペシャルティケミカルズ社製 商品名「CGI725」)等を挙げることができる。
【0068】
(6)ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物として、具体的には、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
【0069】
感度の観点から、上記(5)のオキシムエステル化合物が特に好ましい。
【0070】
第一の実施の形態では、(A)フェノール樹脂100質量部に対する(B)光酸発生剤の配合量は、0.1質量部〜50質量部であることが好ましく、1質量部〜40質量部であることがより好ましい。該配合量が0.1質量部以上であれば感度を良好に向上させる効果を得ることができ、一方で、該配合量が50質量部以下であれば硬化膜の機械物性が良好になるため好ましい。
【0071】
第二の実施の形態では、感光性樹脂組成物はポジ型として使用されるので、(B)光酸発生剤としては、上記(i)〜(iii)及び上記(1)〜(6)で示される光酸発生剤、及び/又はキノンジアジド化合物が好適に用いられる。硬化膜の物性の観点から、ポジ型感光性樹脂組成物に使用される(B)光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物が特に好ましい。これはキノンジアジド化合物が硬化時に熱分解し、硬化膜中に残存する量が極めて低いためである。
【0072】
前記キノンジアジド化合物としては、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド構造又は1,2−ナフトキノンジアジド構造(後者の構造を有する化合物を、以下、「NQD化合物」ともいう。)を有する化合物が挙げられ、これらの化合物は、例えば、米国特許第2,772,972号明細書、米国特許第2,797,213号明細書、米国特許第3,669,658号明細書等に記述されている。NQD化合物は、以下に詳述する複数のフェノール性水酸基を有する化合物(以下「ポリヒドロキシ化合物」ともいう。)の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルから成る群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
【0073】
NQD化合物は、常法に従って、ナフトキノンジアジドスルホン酸を、クロルスルホン酸又は塩化チオニル等でスルホニルクロライドとし、得られたナフトキノンジアジドスルホニルクロライドと、ポリヒドロキシ化合物とを縮合反応させることにより得られる。例えば、所定量のポリヒドロキシ化合物と、所定量の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロライド又は1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロライドとを、ジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン等の溶媒中で、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下で反応させてエステル化を行い、得られた生成物を水洗、乾燥することにより、NQD化合物を得ることができる。
【0074】
感度及び伸度等の硬化膜物性の観点から、好ましいNQD化合物の例としては、例えば、下記一般式群で表されるものが挙げられる。
【化26】
{式中、Qは、水素原子、又は下記式群:
【化27】
のいずれかで表されるナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基であるが、全てのQが同時に水素原子であることはない。}。
【0075】
また、NQD化合物として、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基及び5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を有するナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を用いることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物とを混合して使用することもできる。
【0076】
NQD化合物は、単独で使用しても2種類以上を混合して使用してもよい。
【0077】
第二の実施の形態では、(B)光酸発生剤の配合量は、(A)フェノール樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜70質量部であり、好ましくは1質量部〜40質量部、より好ましくは5質量部〜30質量部である。該配合量が0.1質量部以上であれば良好な感度が得られ、一方で、70質量部以下であれば硬化膜の機械物性が良好になるため好ましい。
【0078】
(C)溶剤
(C)溶剤としては、例えば、アミド類、スルホキシド類、ウレア類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等が挙げられる。より詳細には、(C)溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、モルフォリン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等を使用することができる。これらの中でも、樹脂の溶解性、樹脂組成物の安定性、及び基板への接着性の観点から、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールが好ましい。
【0079】
実施の形態では、感光性樹脂組成物中の溶剤の配合量は、(A)フェノール樹脂100質量部に対して、好ましくは100質量部〜1000質量部の範囲であり、より好ましくは120質量部〜700質量部の範囲であり、さらに好ましくは125質量部〜500質量部の範囲である。
【0080】
(D)シラン化合物
(D)シラン化合物は、下記一般式(3)で表されるように、アルコキシシリル基を含む有機化合物であれば特に制限されるものではない。
【化28】
{式(3)中、X
1及びX
2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、sは、0〜2の整数であり、そしてY
0は、炭素数1〜20の1価の有機基を表す。}
【0081】
前記一般式(3)において、Y
0は、下記一般式(11)又は(12)で表される基であることが好ましい。
【化29】
{式(11)中、X
3は、単結合又は炭素数1〜10の2価の有機基を表し、そしてY
1は、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミド基及びアルコキシ基から成る群から選ばれる少なくとも1つの置換基を有する1価の基を表す。}
【化30】
{式(12)中、X
3は、単結合又は炭素数1〜10の2価の有機基を表し、そしてY
2は、炭素数1〜20の芳香族基、メルカプト基、グリシジル基、ビニル基、アクリロイル基及びメタクリロイル基から成る群から選ばれる少なくとも一つの置換基を有する1価の有機基を表す。}
【0082】
硬化レリーフパターンにスパッタ処理した場合において、該パターン上に発生することがあるシワ、膨れ等の外観不良の発生を抑制する観点、及び硬化膜の伸度の観点から、前記一般式(11)において、Y
1は、下記一般式(13)で表される5つの基から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
【化31】
{式(13)中、X
4及びX
5は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の1価の有機基を表し、X
6及びX
10は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の有機基を表し、X
7及びX
8は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、X
9は、4価の有機基を表し、そしてsは、0〜2の整数である。}
【0083】
硬化レリーフパターンにスパッタ処理した場合において、該パターン上に発生することがあるシワ、膨れ等の外観不良の発生を抑制する観点から、前記一般式(12)において、Y
2は、下記一般式(14)で表される3つの基から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
【化32】
{式(14)中、X
11は、炭素数1〜20の1価の有機基を表し、tは、0〜5の整数であり、tが2〜5である場合には、複数のX
11は、それぞれ同一であるか、又は異なっていてよく、X
12は、水素原子又はメチル基を表し、uは、0〜5の整数であり、uが2〜5である場合には、複数のX
12は、それぞれ同一であるか、又は異なっていてよく、そしてX
13及びX
14は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の基を表す。}
【0084】
前記Y
0が一般式(11)で表される化合物としては、硬化膜の基板への接着性の観点から、下記一般式(16)〜(19)で表される化合物がより好ましい。
【化33】
{式(16)中、X
14及びX
15は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の有機基を表し、X
16及びX
17は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、そしてsは、0〜2の整数である。}
【化34】
{式(17)中、X
21及びX
23は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の有機基を表し、X
22は、4価の有機基を表し、X
19、X
20、X
24及びX
25は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、そしてsは、0〜2の整数である。}
【化35】
{式(18)中、X
26は、−NH−R
30又は−O−R
31(式中、R
30及びR
31は、それぞれ独立に、1価の有機基を表す。)で表される1価の基であり、X
27は、炭素数1〜10の2価の有機基を表し、X
28及びX
29は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、そしてsは、0〜2の整数である。}
【化36】
{式(19)中、X
32は、2価の有機基を表し、X
33及びX
34は、それぞれ独立に、1価の有機基を表し、そしてsは、0〜2の整数である。}
【0085】
前記一般式(16)又は(17)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物は、限定されるものではないが、例えば、酸無水物又は酸二無水物とアミノ基を有するシラン化合物とを有機溶媒中で20℃〜100℃で30分〜10時間反応させることにより製造することができる。
【0086】
酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸などが挙げられる。
【0087】
酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2”,3,3”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3”,4”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物等が挙げられる。
【0088】
アミノ基を有するシラン化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、4−アミノブチルジメチルメトキシシラン等が挙げられる。
【0089】
前記一般式(16)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物の中で、硬化膜の基板への接着性の観点から、下記構造で表される化合物が特に好ましい。
【化37】
【0090】
前記一般式(17)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物の中で、硬化膜の基板への接着性の観点から、下記構造で表される化合物が特に好ましい。
【化38】
【0091】
一般式(18)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物は、ウレア型とウレタン型の2種類があり、一般に、アミノ基を有するシラン化合物にそれぞれイソシアネート化合物又は炭酸エステル誘導体を反応させることによって得ることができる。この場合、アミノ基を有するシラン化合物としては、前述の化合物を挙げることができ、そしてイソシアネート化合物としては、例えば、シクロヘキシルイソシアネート、n−ヘキシルイソシアネート、3−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、n−オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、m−トリルイソシアネート、p−トリルイソシアネート、n−プロピルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、エチルイソシアネート、ベンジルイソシアネート等が挙げられる。
【0092】
また、炭酸エステル誘導体としては、例えば、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸n−ブチル、クロロ炭酸イソブチル、Z−クロリド、クロロ炭酸2−メトキシエチル等のクロロ炭酸エステル化合物、又は二炭酸ジ−tブチル等の炭酸エステル二無水物が挙げられる。これらの炭酸エステル誘導体の中でも、二炭酸ジ−t−ブチルは、塩化物を使用しないため、反応後に塩素イオンを除去する等の操作が必要無いため好ましい。また、二炭酸ジ−t−ブチルが使用される場合には、得られるt−ブトキシカルボニル基は、200℃程度の焼成で完全に脱離することから、より低温での焼成でも優れた接着性を発現するので好ましい。
【0093】
一般式(18)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物は、この他に、イソシアネート基含有シラン化合物とアミノ化合物、又はアルコールとを反応させても得ることができる。イソシアネート基含有シラン化合物としては、例えば、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート、3−トリメトキシシリルプロピルイソシアネート、3−ジメトキシメチルシリルプロピルイソシアネート等が挙げられ、そしてアミノ化合物としては、例えば、芳香族又は脂肪族モノアミンなどが挙げられる。また、アルコールとしては、例えば、一価のアルコールなどを用いることができる。
【0094】
一般式(18)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物の中で、硬化膜の基板への接着性の観点で、下記構造で表される化合物が特に好ましい。
【化39】
【化40】
【0095】
前記一般式(19)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物としては、具体的には、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ウレア(例えば、信越化学工業株式会社製 商品名 LS3610、アヅマックス株式会社製 商品名 SIU9055.0など)、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ウレア(アヅマックス株式会社製 商品名 SIU9058.0)、N−(3−ジエトキシメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリエトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルブチル)ウレアなどが挙げられる。
【0096】
前記一般式(12)におけるY
2が一般式(14)で表される化合物としては、下記一般式(20)〜(22)で表される化合物が挙げられる。
【化41】
{式(20)中、X
36は、炭素数1〜10の2価の有機基を表し、X
35、X
37及びX
38は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、sは、0〜2の整数であり、そしてtは、0〜5の整数である。}
【化42】
{式(21)中、X
39は、水素原子又はメチル基を表し、X
40は、下記式:
【化43】
で表される12種類の基から選ばれる少なくとも1つの2価の基であり、X
41は、2価の有機基を表し、X
42及びX
43は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、sは、0〜2の整数であり、そしてuは、1〜3の整数である。}
【化44】
{式(22)中、X
44は、下記式:
【化45】
で表される12種類の基から選ばれる少なくとも1つの2価の基であり、X
45は、炭素数1〜10の2価の有機基を表し、X
46及びX
47は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の有機基を表し、そしてsは、0〜2の整数である。}
【0097】
一般式(20)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物としては、具体的には、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名 KBM573)、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメトキシエチルシランなどが挙げられる。これらの中で、硬化膜の基板への接着性の観点から、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0098】
一般式(21)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物としては、具体的には、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン(アヅマックス株式会社製 商品名 SLA0598.0)、m−アミノフェニルトリメトキシシラン(アヅマックス株式会社製 商品名 SLA0599.0)、p−アミノフェニルトリメトキシシラン(アヅマックス株式会社製 商品名 SLA0599.1)、アミノフェニルトリメトキシシラン(アヅマックス株式会社製 商品名 SLA0599.2)などが挙げられる。これらの中でも、硬化膜の基板への接着性の観点から、下記構造で表される化合物が特に好ましい。
【化46】
【0099】
一般式(22)で表されるアルコキシシリル基含有シラン化合物としては、具体的には、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン(アヅマックス株式会社製 商品名 SIT8396.0)、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、2−(ジメトキシシリルメチルエチル)ピリジン、2−(ジエトキシシリルメチルエチル)ピリジンなどが挙げられる。これらの中で、硬化膜の基板への接着性の観点から、下記構造で表される化合物が特に好ましい。
【化47】
【0100】
一般式(12)におけるY
2がメルカプト基を有する化合物としては、具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業株式会社製 商品名 KBM803、チッソ株式会社製 商品名 サイラエース S810など)、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(アヅマックス株式会社製 商品名 SIM6475.0)、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(例えば、信越化学工業株式会社製 商品名 LS1375、アヅマックス株式会社製 商品名 SIM6474.0など)、メルカプトメチルトリメトキシシラン(アヅマックス株式会社製 商品名 SIM6473.5C)、メルカプトメチルトリメトキシシラン(アヅマックス株式会社製 商品名 SIM6473.0)、3−メルカプトプロピルジエトキシメトキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルジエトキシメトキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルジメトキシプロポキシシラン、2−メルカプトエチルメトキシジプロポキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリプロポキシシランなどが挙げられる。
【0101】
一般式(12)におけるY
2がグリシジル基を有する化合物としては、具体的には、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製、商品名KBE403)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
【0102】
一般式(12)におけるY
2がビニル基を有する化合物としては、具体的には、ビニルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製 商品名KBE1003)、ビニルトリエトキシシラン、ジエトキシメチルビニルシランなどが挙げられる。
【0103】
一般式(12)におけるY
2がアクリロイル基を有する化合物としては、例えば、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【0104】
一般式(12)におけるY
2がメタクリロイル基を有する化合物としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製 商品名KBE503)、3−(メタクリロキシ)プロピルトリ(2−メトキシエトキシ)シランなどが挙げられる。
【0105】
上記で説明された多数のシラン化合物の中で、硬化レリーフパターンにスパッタ処理した場合に該パターン上に発生することがあるシワ、膨れ等の外観不良の発生を抑制する観点から、上記一般式(16)〜(22)で表されるシラン化合物が好ましく、そして得られた硬化膜の伸度の観点から、上記一般式(16)〜(19)で表されるシラン化合物がより好ましい。
【0106】
本発明に使用される(D)シラン化合物の配合量は、(A)フェノール樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上10質量部以下の範囲であり、さらに好ましくは0.5質量部以上8質量部以下の範囲である。上記で列挙された(D)シラン化合物は、基板の種類により適宜選択されてよく、そして1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用されることができる。
【0107】
[その他の成分]
実施の形態では、感光性樹脂組成物には、必要に応じて、架橋剤、熱酸発生剤、染料、界面活性剤、溶解促進剤などのその他の成分を含有させることが可能である。
【0108】
本明細書では、架橋剤とは、感光性樹脂組成物を用いて形成されたレリーフパターンを加熱硬化するときに、(A)フェノール樹脂と架橋可能であるか、又は架橋剤自体が架橋ネットワークを形成することができる化合物をいう。架橋剤は、分子内に架橋基を2個以上有する構造を取り、かつ感光性樹脂組成物から形成された硬化膜の熱特性、機械特性又は耐薬品性をさらに向上させることができる。
【0109】
架橋剤としては、(A)フェノール樹脂と架橋可能であるか、又は架橋剤自体が架橋ネットワークを形成することができる化合物を使用することができるので、特に限定されるものではないが、例えば、メチロール基および/またはアルコキシメチル基含有化合物、エポキシ化合物、イソシアネート基含有化合物、ビスマレイミド化合物などが挙げられる。
【0110】
メチロール基および/またはアルコキシメチル基含有化合物としては、例えば、サイメル(登録商標)300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300、マイコート102、105(以上、三井サイテック社製)、ニカラック(登録商標)MX−270、−280、−290、ニカラックMS―11、ニカラックMW―30、−100、−300、−390、−750(以上、三和ケミカル社製)、DML−OCHP、DML−MBPC、DML−BPC、DML−PEP、DML−34X、DML−PSBP、DML−PTBP、DML−PCHP、DML−POP、DML−PFP、DML−MBOC、BisCMP−F、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−BisOC−P、DMOM−PTBT、TMOM−BP、TMOM−BPA、TML−BPAF−MF(以上、本州化学工業社製)、ベンゼンジメタノール、ビス(ヒドロキシメチル)クレゾール、ビス(ヒドロキシメチル)ジメトキシベンゼン、ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、ヒドロキシメチル安息香酸ヒドロキシメチルフェニル、ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、ジメチルビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、ビス(メトキシメチル)ベンゼン、ビス(メトキシメチル)クレゾール、ビス(メトキシメチル)ジメトキシベンゼン、ビス(メトキシメチル)ジフェニルエーテル、ビス(メトキシメチル)ベンゾフェノン、メトキシメチル安息香酸メトキシメチルフェニル、ビス(メトキシメチル)ビフェニル、ジメチルビス(メトキシメチル)ビフェニル等が挙げられる。
【0111】
また、エポキシ化合物としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、テトラフェノール型エポキシ樹脂、フェノール−キシリレン型エポキシ樹脂、ナフトール−キシリレン型エポキシ樹脂、フェノール−ナフトール型エポキシ樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグルシジルエーテル、1,1,2,2−テトラ(p−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、オルソセカンダリーブチルフェニルグリシジルエーテル、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレン、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、YDB−340、YDB−412、YDF−2001、YDF−2004(商品名、新日鐵化学(株)製)、NC−3000−H、EPPN−501H、EOCN−1020、NC−7000L、EPPN−201L、XD−1000、EOCN−4600(商品名、日本化薬(株)製)、エピコート(登録商標)1001、エピコート1007、エピコート1009、エピコート5050、エピコート5051、エピコート1031S、エピコート180S65、エピコート157H70、YX−315−75(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EHPE3150、プラクセルG402、PUE101、PUE105(商品名、ダイセル化学工業(株)製)、エピクロン(登録商標)830、850、1050、N−680、N−690、N−695、N−770、HP−7200、HP−820、EXA−4850−1000(商品名、DIC社製)、デナコール(登録商標)EX−201、EX−251、EX−203、EX−313、EX−314、EX−321、EX−411、EX−511、EX−512、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−711、EX−731、EX−810、EX−911、EM−150(商品名、ナガセケムテックス社製)、エポライト(登録商標)70P、エポライト100MF(商品名、共栄社化学製)等が挙げられる。
【0112】
また、イソシアネート基含有化合物としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアナート、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン―4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、タケネート(登録商標)500、600、コスモネート(登録商標)NBDI、ND(商品名、三井化学社製)、デュラネート(登録商標)17B−60PX、TPA−B80E、MF−B60X、MF−K60X、E402−B80T(商品名、旭化成ケミカルズ社製)等が挙げられる。
【0113】
また、ビスマレイミド化合物としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、フェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6’−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4’−ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、BMI−1000、BMI−1100、BMI−2000、BMI−2300、BMI−3000、BMI−4000、BMI−5100、BMI−7000、BMI−TMH、BMI−6000、BMI−8000(商品名、大和化成工業(株)製)等が挙げられる。
【0114】
感光性樹脂組成物中の架橋剤の配合量としては、(A)フェノール樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜40質量部が好ましく、1質量部〜30質量部がより好ましい。該配合量が0.1質量部以上であれば熱硬化膜の熱物性及び機械強度が良好であり、一方で、40質量部以下であれば感光性樹脂組成物のワニス状態での安定性及び熱硬化膜の伸度が良好であるため好ましい。
【0115】
実施の形態では、熱酸発生剤は、キュア温度を下げた場合でも、良好な硬化物の熱物性および機械的物性を発現させるという観点から、感光性樹脂組成物に配合することが好ましい。
【0116】
熱酸発生剤は、熱により酸が発生する化合物であればよい。熱酸発生剤としては、限定されるものではないが、例えば、クロロ酢酸アリル、クロロ酢酸n−ブチル、クロロ酢酸t−ブチル、クロロ酢酸エチル、クロロ酢酸メチル、クロロ酢酸ベンジル、クロロ酢酸イソプロピル、クロロ酢酸2−メトキシエチル、ジクロロ酢酸メチル、トリクロロ酢酸メチル、トリクロロ酢酸エチル、トリクロロ酢酸2−エトキシエチル、シアノ酢酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、トリフルオロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸メチル、トリフルオロ酢酸フェニル、トリフルオロ酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸イソプロピル、トリフルオロ酢酸アリル、安息香酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸t−ブチル、2−クロロ安息香酸メチル、2−クロロ安息香酸エチル、4−クロロ安息香酸エチル、2,5−ジクロロ安息香酸エチル、2,4−ジクロロ安息香酸メチル、p−フルオロ安息香酸エチル、p−フルオロ安息香酸メチル、ペンタクロロフェニルカルボン酸t−ブチル、ペンタフルオロプロピオン酸メチル、ペンタフルオロプロピオン酸エチル、クロトン酸t−ブチルなどのカルボン酸エステル類;フェノールフタレイン、チモールフタレインなどの環状カルボン酸エステル類;メタンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸2−メトキシエチル、メタンスルホン酸2−イソプロポキシエチル、p−トルエンスルホン酸フェニル、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸2−フェニルエチル、p−トルエンスルホン酸n−プロピル、p−トルエンスルホン酸n−ブチル、p−トルエンスルホン酸t−ブチル、p−トルエンスルホン酸n−ヘキシル、p−トルエンスルホン酸n−ヘプチル、p−トルエンスルホン酸n−オクチル、p−トルエンスルホン酸2−メトキシエチル、p−トルエンスルホン酸プロパルギル、p−トルエンスルホン酸3−ブチニル、トリフルオロメタンスルホン酸エチル、トリフルオロメタンスルホン酸n−ブチル、パーフルオロブタンスルホン酸エチル、パーフルオロブタンスルホン酸メチル、ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリメチルスルホニウムメチルスルファート、トリ−p−スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ピリジニウム−p−トルエンスルホナート、パーフルオロオクタンスルホン酸エチル等のスルホン酸エステル類;1,4−ブタンスルトン、2,4−ブタンスルトン、1,3−プロパンスルトン、フェノールレッド、ブロモクレゾールグリーン、ブロモクレゾールパープルなどの環状スルホン酸エステル類;並びに2−スルホ安息香酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物、フタル酸無水物などが挙げられる。
【0117】
感光性樹脂組成物中の熱酸発生剤の配合量としては、(A)フェノール樹脂100質量部に対し、0.1質量部〜30質量部が好ましく、0.5質量部〜10質量部がより好ましく、1質量部〜5質量部であることがさらに好ましい。
【0118】
染料としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。感光性樹脂組成物中の染料の配合量としては、(A)フェノール樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜30質量部が好ましい。
【0119】
界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類又はその誘導体などの非イオン系界面活性剤だけでなく、例えば、フロラード(登録商標、商品名、住友3M社製)、メガファック(登録商標、商品名、大日本インキ化学工業社製)、ルミフロン(登録商標、商品名、旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤;例えば、KP341(商品名、信越化学工業社製)、DBE(商品名、チッソ社製)、グラノール(商品名、共栄社化学社製)等の有機シロキサン界面活性剤なども挙げられる。
【0120】
感光性樹脂組成物中の界面活性剤の配合量としては、(A)フェノール樹脂100質量部に対して、0.01質量部〜10質量部が好ましい。
【0121】
溶解促進剤としては、例えば、水酸基又はカルボキシル基を有する化合物などが挙げられる。水酸基を有する化合物の例としては、前述のナフトキノンジアジド化合物に使用しているバラスト剤、並びにパラクミルフェノール、ビスフェノール類、レゾルシノール類、及びMtrisPC、MtetraPC等の直鎖状フェノール化合物、TrisP−HAP、TrisP−PHBA、TrisP−PA等の非直鎖状フェノール化合物(全て本州化学工業社製)、ジフェニルメタンの2〜5個のフェノール置換体、3,3−ジフェニルプロパンの1〜5個のフェノール置換体、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンと5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物とをモル比1対2で反応させて得られる化合物、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと1,2−シクロヘキシルジカルボン酸無水物とをモル比1対2で反応させて得られる化合物、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N−ヒドロキシ5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド等が挙げられる。
【0122】
また、カルボキシル基を有する化合物の例としては、3−フェニル乳酸、4−ヒドロキシフェニル乳酸、4−ヒドロキシマンデル酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシマンデル酸、2−メトキシ−2−(1−ナフチル)プロピオン酸、マンデル酸、アトロラクチン酸、α−メトキシフェニル酢酸、O−アセチルマンデル酸、イタコン酸等が挙げられる。
【0123】
感光性樹脂組成物中の溶解促進剤の配合量としては、(A)フェノール樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜30質量部が好ましい。
【0124】
<硬化レリーフパターンの形成方法>
別の実施の形態では、上記で説明された感光性樹脂組成物を用いて硬化レリーフパターンを製造する方法が提供される。硬化レリーフパターンの製造方法は、以下の工程:
感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層を基板に形成する工程、
該感光性樹脂層を露光する工程、
該露光の後の感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを得る工程、及び
該レリーフパターンを加熱する工程、
を含む。
【0125】
硬化レリーフパターンの製造方法の一例を以下に説明する。
まず、上記で説明された感光性樹脂組成物を適当な支持体又は基板、例えばシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等に塗布する。本明細書では、用語「基板」には、未加工の基板以外に、半導体素子又は表示体素子が表面に形成された基板も含まれる。感光性樹脂組成物を塗布するときに、形成するパターンと支持体との耐水接着性を確保するため、あらかじめ支持体又は基板にシランカップリング剤等の接着助剤を塗布しておいてもよい。感光性樹脂組成物の塗布は、例えば、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等で行われる。
【0126】
次に、80℃〜140℃でプリベークして感光性樹脂組成物の塗膜を乾燥させる。乾燥後の塗膜の厚さは、1μm〜500μmであることが好ましい。
【0127】
次に、感光性樹脂層は露光される。露光用の化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用されることができるが、200nm〜500nmの波長のものが好ましい。パターンの解像度及び取り扱い性の観点から、光源波長は、水銀ランプのg線、h線又はi線が好ましく、これらが単独で使用されるか、又は2つ以上の化学線を混合していてもよい。露光装置としては、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、及びステッパ−が特に好ましい。露光後、必要に応じて、再度80℃〜140℃で塗膜を加熱してもよい。
【0128】
次に、浸漬法、パドル法、回転スプレー法等の方法により、現像が行われる。現像により、塗布された感光性樹脂組成物から、露光部(ポジ型の場合)又は未露光部(ネガ型の場合)を溶出除去し、レリーフパターンを得ることができる。
【0129】
現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類;エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩類等の水溶液、及び必要に応じて、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒、又は界面活性剤を適当量で添加した水溶液を使用することができる。これらの中で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましく、そして該テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの濃度は、好ましくは、0.5質量%〜10質量%であり、さらに好ましくは、1質量%〜5質量%である。
【0130】
現像後、リンス液により洗浄を行い、現像液を除去することにより、レリーフパターンが形成された基板を得ることができる。リンス液としては、例えば、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0131】
最後に、このようにして得られたレリーフパターンを加熱することで硬化レリーフパターンを得ることができる。加熱温度は、150℃以上300℃以下が好ましく、250℃以下がより好ましい。
【0132】
半導体装置の永久膜用途に一般的に使われているポリイミド又はポリベンゾオキサゾール前駆体組成物を用いた硬化レリーフパターンの形成方法においては、300℃以上に加熱して脱水環化反応を進行させることにより、ポリイミド又はポリベンゾオキサゾール等に変換する必要があるが、本発明の硬化レリーフパターンの製造方法においては、より低温の加熱でも硬化させることができるので、熱に弱い半導体装置又は表示体装置にも好適に使用することができる。一例を挙げるならば、硬化レリーフパターンの形成方法は、プロセス温度に制約のある高誘電体材料又は強誘電体材料、例えばチタン、タンタル、ハフニウム等の高融点金属の酸化物から成る絶縁層を有する半導体装置に好適に用いられる。また、半導体装置がこのような耐熱性上の制約を持たない場合であれば、もちろん、実施の形態においても、300℃〜400℃での加熱処理が行われてよい。このような加熱処理は、ホットプレート、オーブン、又は温度プログラムを設定できる昇温式オーブンを用いることにより行うことができる。加熱処理を行うときの雰囲気気体としては、空気を用いてもよく、又は窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることもできる。また、より低温にて熱処理を行う必要が有るときには、真空ポンプ等を利用して減圧下にて加熱を行ってもよい。
【0133】
<半導体装置>
別の実施の形態では、上記で説明された感光性樹脂組成物を用いて、上記で説明された方法で製造された硬化レリーフパターンを有する半導体装置も提供される。この実施の形態では、半導体装置は、半導体素子と該半導体素子の上部に設けられた硬化膜とを備えており、そして該硬化膜は、上記で説明された硬化レリーフパターンである。また、硬化レリーフパターンは、半導体素子に直接接触して積層されていてもよく、又は別の層を間に挟んで積層されていてもよい。例えば、該硬化膜として、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、及びバンプ構造を有する半導体装置の保護膜が挙げられる。実施の形態では、半導体装置は、既知の半導体装置の製造方法と上述した硬化レリーフパターンの製造方法とを組み合わせることで製造されることができる。
【0134】
<表示体装置>
別の実施の形態では、上記で説明された感光性樹脂組成物を用いて、上記で説明された方法で製造された硬化レリーフパターンを有する表示体装置も提供される。この実施の形態では、表示体装置は、表示体素子と該表示体素子の上部に設けられた硬化膜とを備えており、そして該硬化膜は、上記で説明された硬化レリーフパターンである。また、硬化レリーフパターンは、表示体素子に直接接触して積層されていてもよく、又は別の層を間に挟んで積層されていてもよい。例えば、該硬化膜として、TFT液晶表示素子又はカラーフィルター素子の表面保護膜、絶縁膜、及び平坦化膜、MVA型液晶表示装置用の突起、並びに有機EL素子陰極用の隔壁を挙げることができる。実施の形態では、表示体装置は、上記で説明された半導体装置と同様に、既知の表示体装置の製造方法と上述した硬化レリーフパターンの製造方法とを組み合わせることで製造されることができる。
【実施例】
【0135】
以下、合成例、実施例及び比較例により実施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例中の測定条件は以下に示すとおりである。
【0136】
<重量平均分子量>
各合成例で得たフェノール樹脂につき、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用い、以下の条件で分子量を測定し、標準ポリスチレン換算での重量平均分子量を求めた。
ポンプ:JASCO PU−980
検出器:JASCO RI−930
カラムオーブン:JASCO CO−965 40℃
カラム:Shodex KD−806M 直列に2本
移動相:0.1mol/l EtBr/NMP
流速:1ml/min.
【0137】
<引っ張り伸度測定>
伸度測定用サンプルを以下の方法で作製した。最表面にアルミ蒸着層を設けた6インチシリコンウエハー基板に、実施例及び比較例で得られた感光性樹脂組成物を、硬化後の膜厚が約10μmとなるように回転塗布し、120℃で180秒間ホットプレートにてプリベークを行い、塗膜を形成した。膜厚は大日本スクリーン製造社製膜厚測定装置(ラムダエース)にて測定した。この塗膜を縦型キュア炉VF200B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で220℃で1時間加熱し、膜厚10μmの膜を得た。得られた樹脂硬化膜を、ダイシングソーで3mm幅にカットした後に、希塩酸水溶液によりウエハーから剥離し、得られる20本の試料を温度23℃、相対湿度50%の雰囲気に24時間以上静置後、引っ張り試験機(テンシロン)にて伸度を測定した。測定値として最大値を用い、試料数20点の測定値を平均した。引っ張り試験機の測定条件は以下の通りであった。結果を表2に示す。
温度:23℃
相対湿度:50%
初期試料長さ:50mm
試験速度:40mm/min
ロードセル定格:2kgf
【0138】
<スパッタ後の硬化膜表面シワ評価>
感光性樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレート上において該シリコンウエハー及びスピンコート膜を120℃で180秒間ホットプレートにてプリベークを行い、10μmの膜厚の塗膜を形成した。膜厚は製膜厚測定装置ラムダエース(大日本スクリーン社製)にて測定した。この塗膜に、テストパターン付きレチクルを通して、i線(365nm)の露光波長を有するステッパNSR2005i8A(ニコン社製)を用いて露光量500mJ/cm
2のi線を照射することにより露光した。露光後、後述する実施例25についてのみ、120℃で180秒間ホットプレートにて再加熱した。次に、現像機D−SPIN(SOKUDO社製)にて23℃で2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液AZ−300MIF(AZエレクトロニックマテリアルズ社製)を用いて100秒間現像し、純水でリンスした後、縦型キュア炉VF200B(光洋サーモシステム社製)において、窒素雰囲気下、220℃で1時間硬化を行い、硬化レリーフパターンを得た。この硬化膜パターン付きウエハー上に、スパッタ装置L−440S−FHL(装置名、ULVAC社製)を用いて、金属層Ti2000Å/Cu4000Åが形成されるようにスパッタ処理した。本評価は、スパッタ時の温度を変えて2通り(250℃スパッタ、300℃スパッタ)加熱スパッタ処理を実施した。加温方法としては、ウエハーステージを加熱し、熱電対を用いて、ウエハー表面の温度を測定した。処理条件は下記の通りである。
[250℃スパッタ]
ステップ1:Ar プレスパッタエッチング:1Pa,400W,15分
ステップ2:Ti 2000A:0.5Pa,600W,15分,250℃
ステップ3:Cu 4000A:0.5Pa,400W,14分,250℃
[300℃スパッタ]
ステップ1:Ar プレスパッタエッチング:1Pa,400W,15分
ステップ2:Ti 2000A:0.5Pa,600W,15分,300℃
ステップ3:Cu 4000A:0.5Pa,400W,14分,300℃
【0139】
処理後、表面を光学顕微鏡を用いて対眼10倍、対物20倍のレンズで観察し、シワ、膨れ又は外観不良が無いか観察した。この際、250℃スパッタでシワ、膨れ又は外観不良が発生している場合を「×」と、250℃スパッタではシワ、膨れ又は外観不良が発生しないが、300℃スパッタでシワ、膨れ又は外観不良が発生している場合を「△」と、300℃スパッタでもシワ、膨れ又は外観不良が発生しない場合を「○」とした。結果を表2に示す。
【0140】
[合成例1]
<樹脂A−1の合成>
容量0.5リットルのディーン・スターク装置付きセパラブルフラスラスコ中で、フロログルシノール100.9g(0.8mol)、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル(以下「BMMB」ともいう。)121.2g(0.5mol)、ジエチル硫酸3.9g(0.025mol)、ジエチレングリコールジメチルエーテル140gを70℃で混合攪拌し、固形物を溶解させた。
【0141】
混合溶液をオイルバスにより140℃に加温し、反応液よりメタノールの発生を確認した。140℃を維持しながら反応液を2時間攪拌した。
【0142】
次に反応容器を大気中で冷却し、これに別途100gのテトラヒドロフランを加えて攪拌した。反応希釈液を4Lの水に高速攪拌下で滴下し、樹脂を分散析出させ、これを回収し、所望により水洗し、脱水の後に真空乾燥を施して、フロログルシノール/BMMBから成る共重合体(A−1)を収率70%で得た。
【0143】
[合成例2]
<樹脂A−2の合成>
合成例1のフロログルシノールの代わりに、3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチル128.3g(0.76mol)を用いて、合成例1と同様に合成を行い、3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチル/BMMBから成る共重合体(A−2)を収率65%で得た。
【0144】
[合成例3]
<樹脂A−3の合成>
容量1.0Lのディーン・スターク装置付きセパラブルフラスコを窒素置換し、その後、該セパラブルフラスコ中で、レゾルシノール81.3g(0.738mol)、BMMB84.8g(0.35mol)、p−トルエンスルホン酸3.81g(0.02mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGMEとも言う)116gを50℃で混合攪拌し、固形物を溶解させた。
【0145】
溶解させた混合溶液をオイルバスにより120℃に加温し、反応液よりメタノールの発生を確認した。120℃を維持しながら反応液を3時間攪拌した。
【0146】
次に、別の容器で2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール24.9(0.150mol)g、PGME249gを混合撹拌し、均一溶解させた溶液を、滴下漏斗を用いて、該セパラブルフラスコに1時間で滴下し、滴下後に更に2時間撹拌した。
【0147】
反応終了後は合成例1と同様の処理を行い、レゾルシノール/BMMB/2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾールから成る共重合体(A−3)を収率77%で得た。
【0148】
[合成例4]
<シラン化合物D−1の合成>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにフタル酸無水物 14.813g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)147.8gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。γ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、室温で12時間攪拌し、シラン化合物(D−1)を得た。
【0149】
[合成例5]
<シラン化合物D−2の合成>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコに3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 16.11g(0.05モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)153gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。γ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、室温で12時間攪拌し、シラン化合物(D−2)を得た。
【0150】
[合成例6]
<シラン化合物D−3の合成>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)116.6gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。二炭酸ジ−t−ブチル21.8g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、炭酸ガスが出ることを確認し、液温が40℃まで上昇したことを確認した。生成物を室温で12時間攪拌した後、シラン化合物(D−3)を得た。
【0151】
[合成例7]
<シラン化合物D−4の合成>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した500ml3つ口フラスコにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.14g(0.1モル)、溶媒としてGBL(ガンマブチロラクトン)116.6gを加えて攪拌し、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。フェニルイソシアネート11.9g(0.1モル)を滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下し、液温が50℃まで上昇したことを確認した。生成物を室温で12時間攪拌した後、シラン化合物(D−4)を得た。
【0152】
[実施例1]
表1に示すとおり、フェノール樹脂(A−1)100質量部、光酸発生剤(B−1)12質量部、シラン化合物(D−1)6質量部、架橋剤(E−1)5質量部を、溶剤(C−1)228質量部に溶解させ、0.1μmのフィルターで濾過してポジ型感光性樹脂組成物を調製した。組成物及びその硬化膜の特性を前記評価方法に従って測定した。得られた結果を表2に示す。
【0153】
[実施例2〜24]
表1に示した成分から成る組成物を実施例1と同様に調製し、組成物及びその硬化膜の特性を実施例1と同様に測定した。得られた結果を表2に示す。
【0154】
[実施例25]
表1に示すとおり、フェノール樹脂(A−1)100質量部、光酸発生剤(B−2)5質量部、シラン化合物(D−1)6質量部、架橋剤(E−1)10質量部を、溶剤(C−1)225質量部に溶解させ、0.1μmのフィルターで濾過してネガ型感光性樹脂組成物を調製した。組成物及びその硬化膜の特性を前記評価方法に従って測定した。得られた結果を表2に示す。
【0155】
[比較例1〜3]
表1に示した成分から成る組成物を実施例1と同様に調製し、組成物及びその硬化膜の特性を実施例1と同様に測定した。得られた結果を表2に示す。
【0156】
[比較例4]
上記特許文献3の実施例1に記載された組成物のうち、フェノール樹脂(A−4,A−5)、光酸発生剤(B−3)、シラン化合物(D−10)、架橋剤(E−1,E−2)について、同じ成分を同じ組成比で用いた。これらを、溶剤(C−1)462質量部に溶解させ、0.1μmのフィルターで濾過してネガ型感光性樹脂組成物を調製した。組成物及びその硬化膜の特性を前記評価方法に従って測定した。得られた結果を表2に示す。
【0157】
[比較例5]
上記特許文献4の実施例1に記載された組成物のうち、フェノール樹脂(A−6)、光酸発生剤(B−4)、シラン化合物(D−1)について、同じ成分を同じ組成比で用いた。これらに架橋剤(E−1)5質量部を加え、溶剤(C−1)234質量部に溶解させ、0.1μmのフィルターで濾過してポジ型感光性樹脂組成物を調製した。組成物及びその硬化膜の特性を前記評価方法に従って測定した。得られた結果を表2に示す。
【0158】
【表1】
【0159】
表1に記載の組成は、以下のとおりである。
<(A)アルカリ可溶性樹脂>
A−1:フロログルシノール/BMMBから成る共重合体、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=15,000
A−2:3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチル/BMMBから成る共重合体、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=21,000
A−3:レゾルシノール/BMMB/2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾールから成る共重合体、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=9,900
A−4:ポリパラビニルフェノール、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=10,000(丸善石油化学社製、製品名:マルカリンカーM、S−4)
A−5:フェノール/ビフェニレン樹脂、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=2,400(明和化成社製、製品名MEH−7851M)
A−6:ノボラック樹脂、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=10,600(旭有機材社製、製品名EP4080G)
<(B)光酸発生剤>
B−1:下記式で表される光酸発生剤:
【化48】
{式中、Qの内83%が以下の:
【化49】
で表される構造であり、残余が水素原子である。}
B−2:オキシムエステル化合物(BASFジャパン社製、商品名;イルガキュア PAG121)
B−3:トリアリルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート(旭電化工業社製、商品名;SP−150)
B−4:下記式で表される光酸発生剤:
【化50】
{式中、Qの内67%が以下の:
【化51】
で表される構造であり、残余が水素原子である。}
<(C)溶剤>
C−1:γ―ブチロラクトン(GBL)
<(D)シラン化合物>
D−1:合成例4に記載したシラン化合物
D−2:合成例5に記載したシラン化合物
D−3:合成例6に記載したシラン化合物
D−4:合成例7に記載したシラン化合物
D−5:N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ウレア(アヅマックス株式会社製、商品名SIU9055.0)
D−6:N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名 KBM573)
D−7:3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン(アヅマックス株式会社製、商品名SLA0598.0)
D−8:2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン(アヅマックス株式会社製、商品名SIT8396.0)
D−9:3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(チッソ株式会社製、商品名サイラエースS810)
D−10:3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製、商品名KBE403)
D−11:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製 商品名KBE503)
D−12:ビニルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製 商品名KBE1003)
<(E)架橋剤>
E−1:1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(三和ケミカル製、商品名;ニカラックMX−270)
E−2:ビスフェノールA型エポキシ化合物(ジャパンエポキシレジン社製、商品名;エピコート828)
【0160】
【表2】
【0161】
表2に示した結果から、硬化膜の引っ張り伸度に優れ、スパッタ処理後にしわ等が発生することがない優れた硬化膜を形成することができる。したがって、これらの諸特性に優れた半導体素子用の層間絶縁膜、表面保護膜などを提供することができる。