(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5981908
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】電気車(電気で動く乗物)の動的充電方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20160818BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20160818BHJP
B60L 11/18 20060101ALI20160818BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/02 F
B60L11/18 C
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-273563(P2013-273563)
(22)【出願日】2013年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-171380(P2014-171380A)
(43)【公開日】2014年9月18日
【審査請求日】2013年12月27日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0023010
(32)【優先日】2013年3月4日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502177026
【氏名又は名称】エルジー シーエヌエス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LG CNS Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】パーク ドゥー イー
【審査官】
大手 昌也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−182588(JP,A)
【文献】
特開2012−070479(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/070432(WO,A1)
【文献】
特開2010−028913(JP,A)
【文献】
特開2011−083165(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0249065(US,A1)
【文献】
国際公開第2013/009178(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00− 3/12、 7/00−13/00、
15/00−15/42、
H02J 7/00− 7/12、 7/34− 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流(AC)の充電電力を供給する緩速充電システム及び直流(DC)の充電電力を供給する急速充電システムを含む充電システムで電気車を充電する方法において
ユーザインタフェースを介してユーザから急速充電モードまたは緩速充電モードの少なくとも1つに対する選択を受信し、
前記充電システムは、急速充電モジュールの状況及び他のユーザの予約状況に応じて電気車に充電方式を動的にスケジューリングし、
前記スケジューリングに応じて前記急速充電モードの場合には、急速コントローラにより急速充電モジュールから電力を供給され、前記電気車を充電し、前記緩速充電モードの場合には、緩速コントローラにより緩速充電モジュールから電力を供給されて、電気車を充電し、
前記電気車を充電することは、
前記充電中に前記スケジューリングによる充電方式の切り替え有無を判断し、
前記判断により、充電方式を動的に切り替えること、
を含むことを特徴とする電気車動的充電方法。
【請求項2】
前記充電方式を動的にスケジューリングすることは、
複数の急速充電モジュールのうち、少なくとも一つの急速充電モジュールが割当可能であるか否かを判別し、
前記少なくとも一つの急速充電モジュールが割当可能であるか否かに基づいて前記充電方式を動的にスケジューリングすること、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気車動的充電方法。
【請求項3】
前記少なくとも一つの急速充電モジュールの割当が不可能な場合、
前記充電方式を動的にスケジューリングすることは、
前記少なくとも一つの急速充電モジュールの割当が不可能であることを案内し、
前記充電方式を緩速充電モードとして決定すること、
をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の電気車動的充電方法。
【請求項4】
前記電気車動的充電方法は、
ユーザインタフェース(UI)及びネットワーク通信を介してユーザから急速充電モードまたは緩速充電モードの少なくとも1つに対する選択を受信することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電気車動的充電方法。
【請求項5】
前記電気車動的充電方法は、
急速充電モード及び緩速充電モードの間で前記充電方式を動的に切り替えることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電気車動的充電方法。
【請求項6】
前記充電方式を動的に切り替えることは、
前記緩速充電モードの終了時間をチェックし、
前記緩速充電モードの終了時間が満了していないか、または、前記緩速充電モードの終了時間まで予め設定された時間以上残っているかを判断すること、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の電気車動的充電方法。
【請求項7】
前記充電方式を動的に切り替えることは、割当可能な急速充電モジュールが存在するか否か、前記急速充電モード及び前記緩速充電モードに対するユーザの予約状況、前記ユーザそれぞれの充電優先順位、充電消耗電力による負荷、または充電消耗電力の効率の少なくとも1つに基づいて前記緩速充電モード及び前記急速充電モードの間で前記充電方式を動的に切り替えることであること、
を特徴とする請求項5に記載の電気車動的充電方法。
【請求項8】
前記充電方式を動的に切り替えることは、前記充電方式に対する再選択をユーザから受信することを含むことを特徴とする請求項5に記載の電気車動的充電方法。
【請求項9】
前記電気車を充電することは、急速充電モード及び緩速充電モードをサポートする共通のコンボコネクタを介して、前記急速充電モードまたは前記緩速充電モードの少なくとも1つの方式で充電することであることを特徴とする請求項1に記載の電気車動的充電方法。
【請求項10】
前記電気車動的充電方法は、
前記急速充電モジュールの割当量を調節して前記電気車の充電量をリアルタイム制御すること、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電気車動的充電方法。
【請求項11】
前記充電方式を動的にスケジューリングすることは、前記急速充電モジュールを割当状況、予約状況、優先順位、または網負荷の少なくとも1つに基づいて前記電気車の充電をスケジューリングすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の電気車動的充電方法。
【請求項12】
前記電気車動的充電方法は、
前記緩速充電モジュールによる緩速充電モードを選択するか否かを確認することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電気車動的充電方法。
【請求項13】
請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の方法を実行するプログラムが記録されたコンピュータで読み出し可能な記録媒体。
【請求項14】
電気車に直流の充電電力を供給する急速充電モジュールと、
前記電気車に交流の充電電力を供給する緩速充電モジュールと、
急速用コンタクタを介して前記急速充電モジュールを制御する急速コントローラと、緩速用コンタクタを介して前記緩速充電モジュールを制御する緩速コントローラにより、前記電気車を充電する複数の充電スタンドと、
前記電気車の充電をスケジューリングする動的急速充電シェアリング部と、
を備え、
前記動的急速充電シェアリング部は、
前記急速充電モジュールの状況及び他のユーザの予約状況を考慮し、前記急速コントローラ及び前記緩速コントローラのいずれかを動作させ、前記電気車に対する充電スタンドにおける充電方式を動的にスケジューリングし、前記充電中に前記スケジューリングによる充電方式の切り替え有無を判断し、前記判断により、充電方式を動的に切り替える
ことを特徴とする電気車動的充電システム。
【請求項15】
前記複数の充電スタンドは、
前記急速充電モジュールによる急速充電モードまたは前記緩速充電モジュールによる緩速充電モードの少なくとも1つを選択する充電コントローラと、
モード選択に関するユーザの入力を前記動的急速充電シェアリング部に提供する動的急速充電シェアリングエージェントと、
を備えることを特徴とする請求項14に記載の電気車動的充電システム。
【請求項16】
前記充電コントローラは、前記急速充電モードと前記緩速充電モードとの間の変更を行うことを特徴とする請求項15に記載の電気車動的充電システム。
【請求項17】
前記動的急速充電シェアリング部は、動的急速充電シェアリングエージェントから受信したユーザの入力により、前記急速充電モジュールによる急速充電モードが選択されると、前記急速充電モジュールの割当状況、予約状況、優先順位、または網負荷の少なくとも1つに基づいて前記電気車の充電をスケジューリングし、緩速充電モジュールによる緩速充電モードを選択するか否かを確認する動的急速充電シェアリングサーバを含むことを特徴とする請求項14に記載の電気車動的充電システム。
【請求項18】
前記動的急速充電シェアリングサーバは、充電コントローラが前記急速充電モジュールの割当量を調節して前記電気車の充電量を制御する請求項17に記載の電気車動的充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車(電気で動く乗物)の動的充電システム及びその方法に関し、より具体的に急速充電及び緩速充電を複合的にサポートする電気車の動的充電技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電気車の充電技術は、急速充電または緩速充電のいずれか1つの方式で電気車を充電する技術で、急速充電はDC充電を含んでもよく緩速充電はAC充電を含んでもよい。
【0003】
従来の電気車の充電システムで緩速充電及び急速充電は、物理的に分離したそれぞれのポートに別に適用される。韓国の場合、緩速充電のインレットはKS標準に係る5pinインレットを適用しており、急速充電のインレットは日本団体標準のCHAdeMO規格に係る10pinインレットを適用しているため、従来の電気車充電システムはそれぞれのインレットコネクタを含む緩速充電及び急速充電に対する別途のインタフェースを構成しなければならない。
【0004】
最近、北米/ヨーロッパの電気車製造会社は緩速充電及び急速充電のインタフェースを物理的に1つのインレットで統合適用しようとする動きを見せている一方、緩速充電及び急速充電の二種類モードの充電方式を統合して運用が可能なようにするシステム的実現は部材した状況である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、共通のコンボコネクタを用いることによって、急速充電及び緩速充電を複合的にサポートする方法、装置及びシステムを提供する。
【0006】
また、本発明の実施形態は、急速充電モジュールが割当可能であるか否かに基づいて動的にユーザの充電方式をスケジューリングする方法、装置及びシステムを提供する。
【0007】
また、本発明の実施形態は、ユーザの電気車を充電中に、ユーザの充電方式を急速充電及び緩速充電の間で動的に切り替える方法、装置及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る電気車動的充電方法は、ユーザから急速充電モードまたは緩速充電モードの少なくとも1つに対する選択を受信するステップと、選択により急速充電モジュールの状況を考慮してユーザの充電方式を動的にスケジューリングするステップと、ユーザの充電方式に応じてユーザの電気車を充電するステップとを含む。
【0009】
ユーザの充電方式を動的にスケジューリングするステップは、複数の急速充電モジュールのうち、特定の急速充電モジュールが割当可能であるか否かを判別するステップと、特定の急速充電モジュールが割当可能であるか否かに基づいてユーザの充電方式を動的にスケジューリングするステップとを含んでもよい。
【0010】
ユーザの充電方式を動的にスケジューリングするステップは、特定の急速充電モジュールの割当が不可能な場合、特定の急速充電モジュールの割当が不可能であることを案内するステップと、ユーザの充電方式を緩速充電として決定するステップとをさらに含んでもよい。
【0011】
急速充電モードまたは緩速充電モードの少なくとも1つに対する選択を受信するステップは、ユーザインタフェース(UI)及びネットワーク通信を介して急速充電モードまたは緩速充電モードの少なくとも1つに対する選択を受信するステップであってもよい。
【0012】
電気車の動的充電方法は、ユーザの充電方式を急速充電及び緩速充電の間で動的に切り替えるステップをさらに含んでもよい。
【0013】
選択により急速充電モジュールの状況を考慮してユーザの充電方式を動的にスケジューリングするステップは、急速充電としてユーザの充電方式に対する選択を受信し、特定の急速充電モジュールの割当が不可能な場合、ユーザの充電方式を緩速充電として決定するステップを含み、ユーザの充電方式を動的に切り替えるステップは、特定の急速充電モジュールの割当が可能であることに応答して、ユーザの充電方式を急速充電に切り替えるステップを含んでもよい。
【0014】
ユーザの充電方式を動的に切り替えるステップは、ユーザによって選択された緩速充電の終了時間をチェックするステップと、緩速充電の終了時間が満了していないか、または、緩速充電の終了時間まで予め設定された時間以上残っているかを判断するステップとを含んでもよい。
【0015】
ユーザの充電方式を動的に切り替えるステップは、割当可能な急速充電モジュールが存在するか否か、急速充電及び緩速充電に対するユーザの予約状況、ユーザそれぞれの充電優先順位、充電消耗電力による負荷、または充電消耗電力の効率の少なくとも1つに基づいて緩速充電及び急速充電の間でユーザの充電方式を動的に切り替えるステップであってもよい。
【0016】
ユーザの充電方式を動的に切り替えるステップは、ユーザの充電方式に対する再選択を受信するステップを含んでもよい。
【0017】
ユーザの電気車を充電するステップは、急速充電及び緩速充電をサポートする共通のコンボコネクタを介して、急速充電または緩速充電の少なくとも1つの方式で充電するステップであってもよい。
【0018】
本発明の一実施形態に係る電気車の動的充電方法は、ユーザから急速充電モードに対する選択を受信するステップと、選択により急速充電モジュール状況を考慮して電気車の充電をスケジューリングするステップと、急速充電モジュールの割当量を調節して電気車の充電量をリアルタイム制御するステップとを含む。
【0019】
電気車の充電をスケジューリングするステップは、急速充電モジュールを割当状況、予約状況、優先順位、または網負荷の少なくとも1つに基づいて電気車充電をスケジューリングするステップを含んでもよい。
【0020】
電気車動的充電方法は、待機時間の間に緩速充電モジュールによる緩速充電モードを選択するか否かを確認するステップをさらに含んでもよい。
【0021】
本発明の一実施形態に係る電気車の動的充電システムは、直流の充電電力を供給する急速充電モジュールと、急速充電モジュールに並列接続し、ユーザの入力により急速充電モジュールを制御して電気車を充電する複数の充電スタンドと、ユーザの入力により急速充電モジュールを用いて電気車の充電をスケジューリングする動的急速充電シェアリング部とを備える。
【0022】
電気車の動的充電システムは、電気車に交流の充電電力を供給する緩速充電モジュールをさらに含んでもよい。
【0023】
複数の充電スタンドは、ユーザ入力により急速充電モジュールによる急速充電モードまたは緩速充電モジュールによる緩速充電モードの少なくとも1つを選択する充電コントローラと、緩速充電モジュールを制御する緩速コントローラと、急速充電モジュールを制御する急速コントローラと、ユーザ入力を動的急速充電シェアリング部に提供する動的急速充電シェアリングエージェントとを備えてもよい。
【0024】
充電コントローラは、ユーザ入力により急速充電モードと緩速充電モードとの間の変更を行ってもよい。
【0025】
動的急速充電シェアリング部は、動的急速充電シェアリングエージェントから受信したユーザの入力により、急速充電モジュールによる急速充電モードが選択されると、急速充電モジュールの割当状況、予約状況、優先順位、または網負荷の少なくとも1つに基づいて電気車の充電をスケジューリングし、待機時間の間に緩速充電モジュールによる緩速充電モードを選択するか否かを確認する動的急速充電シェアリングサーバを含んでもよい。
【0026】
動的急速充電シェアリングサーバは、充電コントローラが急速充電モジュールの割当量を調節して電気車の充電量を制御してもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、共通のコンボコネクタを用いることによって、急速充電及び緩速充電を複合的にサポートする方法、装置及びシステムを提供することができる。
【0028】
また、本発明によると、急速充電モジュールが割当可能であるか否かに基づいて動的にユーザの充電方式をスケジューリングする方法、装置、及びシステムを提供することができる。
【0029】
また、本発明によると、ユーザの電気車を充電中に、ユーザの充電方式を急速充電及び緩速充電の間で動的に切り替える方法、装置、及びシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】本発明の一実施形態に係る電気車の動的充電システムを示す図である。
【
図3】
図2に示された充電スタンド210を具体的に示す図である。
【
図4】
図2に示された動的急速充電シェアリング部230を具体的に示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る電気車の動的充電方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明が実施形態によって制限されたり限定されることはない。また、各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0032】
図1は、電気車充電システムを示す図である。
【0033】
図1を参照すると、従来の電気車の充電システムは、交流充電(AC Charging)110システム及び直流充電(DC Charging)120システムを含む。ここで、交流充電110は緩速充電を、直流充電120は急速充電を意味する。緩速充電110システムは緩速充電インレット111を含み、急速充電120システムは急速充電インレット121を含む。
【0034】
従来の電気車充電システムで緩速充電110と急速充電120は、
図2に示すように別に適用し、緩速充電110及び急速充電120のインレット111、121も物理的に分離してそれぞれのポートに区分して構成される。
【0035】
韓国の場合、緩速充電110のインレット111はKS標準による5pinインレットを適用し、急速充電120のインレット121は日本団体標準のCHAdeMO規格に応じる10pinインレットを適用するため、従来における電気車充電システムは、それぞれのインレットコネクタを含む緩速充電及び急速充電に対する別途のインタフェースを構成しなければならない。
【0036】
図2は、本発明の一実施形態に係る電気車動的充電システムを示す図である。
【0037】
図2を参照すると、本発明の実施形態に係る電気車充電システムは、充電スタンド210、急速充電モジュール220、動的急速充電シェアリング部230を含む。また、電気車動的充電システムは、電気車に交流の充電電力を供給する緩速充電モジュールをさらに含んでもよい。
【0038】
急速充電モジュール220は直流の充電電力を供給する。
【0039】
充電スタンド210は、急速充電モジュール220に並列接続し、ユーザの入力により急速充電モジュール220を制御して、ユーザの電気車に直流の充電電力(DC電力)を供給することで電気車を充電してもよい。また、充電スタンド210は、ユーザ入力により急速充電モジュール220による急速充電モードまたは緩速充電モジュールによる緩速充電モードの少なくとも1つを選択する充電コントローラ、緩速充電モジュールを制御する緩速コントローラ、急速充電モジュール220を制御する急速コントローラ、及びユーザ入力を動的急速充電シェアリング部230に提供する動的急速充電シェアリングエージェントを含んでもよい。これに対する詳説は下記で記載する。
【0040】
また、充電スタンド210は、第1ユーザ、第2ユーザ、第3ユーザ及び第4ユーザそれぞれの電気車と接続する複合型コンボコネクタ211、212、213、214が接続されてもよい。ここで、複合型コンボコネクタ211、212、213、214は、急速充電及び緩速充電を共通してサポートしてもよい。
【0041】
また、充電スタンド210は、ユーザにユーザインタフェース(UI)を提供してユーザの選択を受信し、受信されたユーザの選択を動的急速充電シェアリング部230に送信し、動的急速充電シェアリング部230のスケジューリング結果に応じて急速充電モジュール220から供給される直流の充電電力を各コンボコネクタ211、212、213、214を介して各ユーザの電気車に供給してもよい。
【0042】
ここで、本発明に係る電気車動的充電システムは、交流の充電電力(AC電力)を供給する交流電源分電盤を含んでもよい。
【0043】
動的急速充電シェアリング部230は、充電スタンド210から受信したユーザの入力により急速充電モジュール220を用いてユーザそれぞれの電気車充電を動的にスケジューリングしてもよい。また、インターネット通信240によってユーザのPC端末241及びモバイル端末242と通信して各ユーザの充電方式の選択を受信してもよい。ここで、インターネット通信は、ネットワーク通信を含んでもよい。
【0044】
本発明に係る電気車動的充電システムにおいて、動的急速充電シェアリング部230は動的急速充電シェアリングサーバを含んでもよく、別途の端末、コンピュータに設けられるソフトウェアまたは複数の充電スタンドのうちマスタ役割を行う充電スタンドに搭載するなどの様々な方式で実現されてもよい。
【0045】
図3は、
図2に示す充電スタンド210を具体的に示す図である。
【0046】
図3を参照すると、充電スタンド310は、充電コントローラ312、緩速コントローラ313、急速コントローラ316、及び動的急速充電シェアリングエージェント317を含む。ここで、充電コントローラ312は、ユーザ入力により急速充電モジュール320による急速充電モードまたは緩速充電モジュールによる緩速充電モードの少なくとも1つを選択してもよく、緩速コントローラ313は緩速用コンタクタ314によって緩速充電モジュールを制御してもよく、急速コントローラ316は急速用コンタクタ315によって急速充電モジュール320を制御してもよく、動的急速充電シェアリングエージェント317はユーザ入力を動的急速充電シェアリング部に提供してもよい。
【0047】
ここで、充電コントローラ312は、ユーザ入力により急速充電モードと緩速充電モードとの間の変更を行う。
【0048】
また、充電スタンド310は、交流の充電電力を供給するAC電源分電盤330、ユーザに提供されるユーザインタフェース(UI)311、及び動的急速充電シェアリング部と通信を可能にする通信モジュール318を含む。
【0049】
通信モジュール318は、ユーザインタフェース(UI)311を処理し、動的急速充電シェアリングエージェント317と接続して動的急速充電シェアリング部及び急速充電モジュール320との通信を提供する。
【0050】
また、コンボ型コネクタ340は、直流の充電電流及び交流の充電電流を提供することのできる複合型コンボコネクタ340である。したがって、急速充電及び緩速充電の全てをサポートすることができる。
【0051】
図4は、
図2に示す動的急速充電シェアリング部230を具体的に示す図である。
【0052】
図4を参照すると、動的急速充電シェアリング部420は、動的急速充電シェアリングサーバ421、通信モジュール422、及びシェアリングコントローラ423を備える。
【0053】
ここで、動的急速充電シェアリングサーバ421は、動的急速充電シェアリングエージェントから受信したユーザの入力により急速充電モジュール430による急速充電モードが選択されると、急速充電モジュール430の割当状況、予約状況、優先順位、または網負荷の少なくとも1つに基づいて電気車の充電をスケジューリングし、待機時間の間に緩速充電モジュールによる緩速充電モードを選択するか否かを確認する。また、動的急速充電シェアリングサーバ421は、充電コントローラが急速充電モジュール430の割当量を調節して電気車の充電量を制御するようにする。
【0054】
通信モジュール422は、ネットワーク通信を介してユーザのPC端末及びモバイル端末との通信を動的急速充電シェアリングサーバ421を用いて提供する。また、通信モジュール422は、充電スタンド410との通信を提供してもよい。
【0055】
また、シェアリングコントローラ423は、動的急速充電シェアリングサーバ421と接続して急速充電モジュール430を制御する。
【0056】
図5は、本発明の一実施形態に係る電気車動的充電方法を示したフローチャートである。
【0057】
図5を参照すると、電気車動的充電システムは、充電スタンドが提供するユーザインタフェース(UI)及びネットワーク通信を介してユーザから急速充電モードまたは緩速充電モードのうち少なくとも1つの選択を受信する(S510)。
【0058】
ここで、充電スタンドで受信したユーザの選択結果は通信モジュールを介して動的急速充電シェアリングシステムに送信され、電気車動的充電システムは、複数の急速充電モジュールのうち特定の急速充電モジュールが割当可能であるか否かを判別する(S520)。
【0059】
また、電気車動的充電システムは、判別された特定の急速充電モジュールが割当可能であるか否かに基づいてユーザの充電方式を動的にスケジューリングする(S530)。ここで、電気車の動的充電システムは、特定の急速充電モジュールの割当が不可能な場合、特定の急速充電モジュールの割当が不可能であることを案内し、ユーザの充電方式を緩速充電として決定する。例えば、第1ユーザが急速充電を選択したが、第1ユーザよりまず急速充電を選択した第2ユーザによって急速充電モジュールが先行取得される場合、充電スタンドを介して、このようなスケジューリング結果に応じて、特定の急速充電モジュールの割当が不可能であることを第1ユーザに案内してもよく、第1ユーザの充電方式を緩速充電として決定してもよい。このように、第1ユーザの充電方式を緩速充電として決定するとき、本発明に係る電気車動的充電システムは、第1ユーザの充電方式に対する再選択の受信によって決定してもよく、または、自動的に第1ユーザの充電方式を緩速充電として決定してもよい。
【0060】
また、電気車動的充電システムは、ユーザの充電方式に応じてユーザの電気車を充電する(S540)。ここで、急速充電及び緩速充電をサポートする共通のコンボコネクタによって急速充電または緩速充電の少なくとも1つの方式で充電してもよい。
【0061】
また、電気車動的充電システムは、充電する過程で充電方式の転換有無を判別する(S550)。判別結果に基づいて、電気車の動的充電システムは、ユーザの電気車を充電する間にユーザの充電方式を急速充電及び緩速充電間で動的に切り替えてもよい。ここで、電気車動的充電システムは、特定の急速充電モジュールが割当ができることに応答し、ユーザの充電方式を急速充電に切り替える。また、電気車動的充電システムは、ユーザによって選択された緩速充電の終了時間をチェックしてもよく、緩速充電の終了時間が満了していないか、または、緩速充電の終了時間まで予め設定された時間以上残っているかを判断する。より具体的に、電気車動的充電システムは、割当可能な急速充電モジュールが存在するか否か、急速充電及び緩速充電に対するユーザの予約状況、ユーザそれぞれの充電優先順位、充電消耗電力による負荷、または充電消耗電力の効率の少なくとも1つに基づいて緩速充電及び急速充電間でユーザの充電方式を動的に切り替えてもよい。ここで、電気車動的充電システムは、ユーザの充電方式に対する再選択を受信してもよい。
【0062】
ここで、充電方式の転換はユーザの要求に応じて行われてもよいが、充電開始前にユーザから予め受信したユーザの選択によって自動的に行われてもよい。また、ユーザの要求は、充電スタンドが提供するユーザインタフェース(UI)はもちろん、ユーザのモバイル端末やPC端末を介して送受信されてもよい。
【0063】
本発明に係る電気車動的充電システムは、限定的な資源を有する急速充電モジュールが効率的に使用されるための充電方式の動的な転換をサポートする。
【0064】
以上で説明された装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/またはハードウェア構成要素、及びソフトウェアの構成要素の組合で実現される。例えば、実施形態で説明された装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、または、命令(instruction)を実行して応答できるいかなる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的のコンピュータを用いて実現されてもよい。処理装置は、運用体制(OS)及び前記運用体制上で行われる1つ以上のソフトウェアアプリケーションを行ってもよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理及び生成してもよい。理解の便宜のために、処理装置は1つが用いられるものと説明される場合もあるが、当該の技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/または複数類型の処理要素を含んでいることが分かる。例えば、処理装置は、複数のプロセッサまたは1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含んでもよい。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成(processing configuration)も可能である。
【0065】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム(computer program)、コード(code)、命令(instruction)、または、このうちの1つ以上の組合を含んでもよく、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり独立的または結合的に処理装置を命令してもよい。ソフトウェア及び/またはデータは処理装置によって解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供するために、いずれの類型の機械、構成要素(component)、物理的装置、仮想装置(virtual equipment)、コンピュータ格納媒体または装置、あるいは送信される信号波(signal wave)に永久的または一時的に具体化できる。ソフトウェアは、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散し、分散された方法で格納または実行されてもよい。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータで読み出し可能な記録媒体に格納されてもよい。
【0066】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって行うことができるプログラム命令の形態で実現されても良く、かかるプログラム命令は、コンピュータ読み出し可能媒体に記録されてもよい。前記コンピュータ読み出し可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせたものを含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。
【0067】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0068】
したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。