【実施例】
【0025】
調製例1〜調製例6は、文献で既知であるが、本発明による特許請求の範囲とは異なる用途について記載される生成物を指す。
【0026】
実施例1:2−ペンタデシル−2−オキサゾリン(PEA−OXA)の調製
3.0gのN−(2−ヒドロキシエチル)パルミトアミドを0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固(dry evaporated)させる。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエンで懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃で2時間加熱し、その後4℃で冷却する。6mlの水で溶液を3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固し、残渣を約0.5mmHgの高真空下で蒸留する。約175℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約92%)。
【0027】
2−ペンタデシル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
18H
35NO;C=76.81%、H=12.53%、N=4.94%、O=5.68%;Mr 281.5;ESI−MS:282(MH+);融点46℃〜48℃;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える。
【0028】
実施例2:2−ヘプタデシル−2−オキサゾリン(SEA−OXA)の調製
3.28gのN−(2−ヒドロキシエチル)オクタデカンアミドを0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlの酢酸エチルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエンで懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃で2時間加熱し、その後4℃で冷却する。6mlの水で溶液を3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固し、残渣を約0.01mmHgの高真空下で蒸留する。約225℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約90%)。
【0029】
2−ヘプタデシル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
20H
39NO;C=77.61%、H=12.70%、N=4.53%、O=5.68%;Mr 309.5;ESI−MS:310(MH+);融点51℃〜53℃;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える。
【0030】
実施例3:2−トリデシル−2−オキサゾリン(MEA−OXA)の調製
2.72gのN−(2−ヒドロキシエチル)ミリストアミドを0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエンで懸濁化させ、2.6gのトリフルオロメタンスルホン酸銀を添加する。混合物を40℃で2時間加熱し、その後4℃で冷却する。形成される帯白色沈殿物を濾過により分離し、溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固し、残渣を約0.5mmHgの高真空下で蒸留する。約160℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約90%)。
【0031】
2−トリデシル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:ワックス状固体;分子式C
16H
31NO;C=75.83%、H=12.33%、N=5.53%、O=6.31%;Mr 253.5;ESI−MS:254(MH+);溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える。
【0032】
実施例4:2−(8−ヘプタデセニル)−2−オキサゾリン(OEA−OXA)の調製
3.26gのN−(2−ヒドロキシエチル)オレアミドを0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて5時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。残渣を更に精製せずに使用する。残渣を20mlの無水トルエンで懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃で2時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧にて蒸発乾固し、帯褐色の残渣を約0.5mmHgの高真空下での蒸留により精製する。約180℃で留出する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率:約88%)。
【0033】
2−(8−ヘプタデセニル)−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
20H
37NO;C=78.12%、H=12.13%、N=4.55%、O=5.20%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 307.5;ESI−MS:308(MH+)。
【0034】
実施例5:2−ペンタデシル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリンの調製
2.7gのパルミチン酸メチルを5gの2−アミノ−2−メチル−1−プロパンジオールと混合し、窒素雰囲気中、120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノール及び過剰な2−アミノ−2−メチル−1−プロパンジオールを真空下での蒸留により排除する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。縮合により生成された水を排除するため、残渣を15mmHgの真空下で200℃にて6時間に亘りもう一度加熱する。得られた残渣を、0.05mmHgの高真空下での蒸留により精製する(収率:約90%)。
【0035】
2−ペンタデシル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
20H
39NO;C=77.61%、H=12.70%、N=4.53%、O=5.17%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 309.5;ESI−MS:310(MH+)。
【0036】
実施例6:2−ペンタデシル−4,4−ビス(ヒドロキシメチル)−2−オキサゾリンの調製
2.7gのパルミチン酸メチルを5gの2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールと混合し、窒素雰囲気中、120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。混合物を冷却し、40mlの酢酸エチルを使用して残渣を溶解させる。溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を真空下で蒸発乾固させる。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。縮合により生成された水を排除するため、残渣を15mmHgの真空下で200℃にて6時間に亘りもう一度加熱する。得られた残渣を酢酸エチルからの低温結晶化により精製する(収率:約90%)。
【0037】
2−ペンタデシル−4,4−ビス(ヒドロキシメチル)−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
20H
39NO
3;C=70.34%、H=11.51%、N=4.10%、O=14.05%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 341.5;ESI−MS:342(MH+)。
【0038】
実施例7:2−テトラデシル−2−オキサゾリン(C15EA−OXA)の調製
2.56gのペンタデカン酸メチルを5gのエタノールアミンと混合し、窒素雰囲気下で120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノール及び過剰なエタノールアミンを真空下での蒸留により排除する。残渣を50mlの酢酸エチルを用いて溶解させる。溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を、Na
2SO
4を使用して脱水化(anhydrified)し、真空下で蒸発乾固する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。残渣を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエン中で懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃にて2時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固させ、残渣を約0.5mmHgの高真空下で蒸留する。約165℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約94%)。
【0039】
2−テトラデシル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
17H
33NO;C=76.34%、H=12.44%、N=5.24%、O=5.98%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 267.5;ESI−MS:268(MH+);融点41℃〜44℃。
【0040】
実施例8:2−ヘキサデシル−2−オキサゾリン(C17EA−OXA)の調製
2.85gのメチルヘプタデカノエートを5gのエタノールアミンと混合し、窒素雰囲気下で120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノール及び過剰なエタノールアミンを真空下での蒸留により排除する。残渣を50mlの酢酸エチルを用いて溶解させる。溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相をNa
2SO
4を使用して脱水化し、真空下で蒸発乾固する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。残渣を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlの酢酸エチルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエン中で懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃にて2時間加熱し、その後周囲温度で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固させ、残渣を約0.5mmHgの高真空下で蒸留する。約190℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約90%)。
【0041】
2−ヘキサデシル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
37NO;C=77.23%、H=12.62%、N=4.74%、O=5.41%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 295.5;ESI−MS:296(MH+);融点49℃〜51℃。
【0042】
実施例9:2−ペンタデシル−5(R)−メチル−2−オキサゾリンの調製
2.7gのパルミチン酸メチルを5gのR−(−)−1−アミノ−2−プロパノールと混合し、窒素雰囲気下で120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノール及び過剰なアミンを真空下での蒸留により排除する。残渣を50mlの酢酸エチルを用いて溶解させる。溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相をNa
2SO
4を使用して脱水化し、真空下で蒸発乾固する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。残渣を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエン中で懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃にて2時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固させ、残渣を約0.3mmHgの高真空下で蒸留する。約190℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約90%)。
【0043】
2−ペンタデシル−5(R)−メチル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
37NO;C=77.23%、H=12.62%、N=4.74%、O=5.41%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 295.5;ESI−MS:296(MH+)。
【0044】
実施例10:2−ペンタデシル−5(S)−メチル−2−オキサゾリンの調製
2.7gのパルミチン酸メチルを5gのS−(+)−1−アミノ−2−プロパノールと混合し、窒素雰囲気下で120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノール及び過剰なアミンを真空下での蒸留により排除する。残渣を50mlの酢酸エチルを用いて溶解させる。溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相をNa
2SO
4を使用して脱水化し、真空下で蒸発乾固する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。残渣を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエン中で懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃にて2時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固させ、残渣を約0.3mmHgの高真空下で蒸留する。約190℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約91%)。
【0045】
2−ペンタデシル−5(S)−メチル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
37NO;C=77.23%、H=12.62%、N=4.74%、O=5.41%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 295.5;ESI−MS:296(MH+)。
【0046】
実施例11:2−ペンタデシル−4(R)−メチル−2−オキサゾリンの調製
2.7gのパルミチン酸メチルを5gのR−(−)−2−アミノ−1−プロパノールと混合し、窒素雰囲気下で120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノール及び過剰なアミンを真空下での蒸留により排除する。残渣を50mlの酢酸エチルを用いて溶解させる。溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相をNa
2SO
4を使用して脱水化し、真空下で蒸発乾固する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。残渣を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエン中で懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃にて2時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固させ、残渣を約0.3mmHgの高真空下で蒸留する。約190℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約94%)。
【0047】
2−ペンタデシル−4(R)−メチル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
37NO;C=77.23%、H=12.62%、N=4.74%、O=5.41%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 295.5;ESI−MS:296(MH+)。
【0048】
実施例12:2−ペンタデシル−4(S)−メチル−2−オキサゾリンの調製
2.7gのパルミチン酸メチルを5gのS−(+)−2−アミノ−1−プロパノールと混合し、窒素雰囲気下で120℃にて5時間に亘り冷却器を備えたフラスコ中で還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノール及び過剰なアミンを真空下での蒸留により排除する。残渣を50mlの酢酸エチルを用いて溶解させる。溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相をNa
2SO
4を使用して脱水化し、真空下で蒸発乾固する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。残渣を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて15時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固させる。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエン中で懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃にて2時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固させ、残渣を約0.3mmHgの高真空下で蒸留する。約190℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約92%)。
【0049】
2−ペンタデシル−4(S)−メチル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
37NO;C=77.23%、H=12.62%、N=4.74%、O=5.41%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 295.5;ESI−MS:296(MH+)。
【0050】
実施例13:2−ペンタデシル−4−ヒドロキシメチル−2−オキサゾリンの調製
調製方法:
0.91gの2−アミノ−1,3−プロパンジオール及び1.13gのトリエチルアミンを、0℃にて15mlのテトラヒドロフラン中に溶解させる。溶液を撹拌し、窒素雰囲気下におく。2.74gのパルミトイルクロリドの溶液を30分以内で徐々に滴加する。周囲温度にて更に30分撹拌した後、混合物を蒸発乾固する。15mlの酢酸エチルを使用して残渣を溶解させ、10mlの水を使用して抽出し、水相を廃棄する。有機相をNa
2SO
4を使用して脱水化し、真空下で蒸発乾固する。得られた未精製アミドを更に精製せずに使用する。残渣を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。この混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて6時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固する。15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエン中で懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。この混合物を40℃で2時間加熱し、その後4℃で冷却する。この溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固し、溶離液としてヘキサン及び酢酸エチル(1:3)の混合物を使用してシリカゲルのカラムでフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製する。純粋な生成物を含む画分を再度組み合せ、真空下で蒸発乾固する(収率約90%)。
【0051】
2−ペンタデシル−4−ヒドロキシメチル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
37NO
2;C=73.26%、H=11.97%、N=4.50%、O=10.27%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 311.5;ESI−MS:312(MH+)。
【0052】
実施例14:2−ペンタデシル−4−メチルオキシカルボニル−2−オキサゾリンの調製
7.78gのL−セリンメチル塩酸塩を200mlの蒸留水中に溶解させる。溶液を0℃で冷却し、6.18gのK
2CO
3を添加する。50mlのテトラヒドロフラン中13.7gのパルミトイルクロリドの溶液を、激しく撹拌しながらセリンメチル(methyl ester serine)の溶液に30分以内で徐々に滴加する。0℃にて更に30分撹拌した後、水相を分離し、25mlのテトラヒドロフランを使用してもう一度抽出する。2つの有機相を50mlの飽和NaCl溶液を使用して洗浄し、その後、再度組み合せて、蒸発乾固する。200mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製する。14.5gの純粋なN−パルミトイル−L−セリンメチルエステル中間体を回収する。
【0053】
乾燥結晶化生成物を、0℃にて窒素ガス雰囲気下で100mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて6時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固する。残渣を200mlの無水トルエン中で懸濁化させ、5.5gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を40℃で2時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固し、溶離液としてヘキサン及び酢酸エチル(1:5)の混合物を使用してシリカゲルのカラムでフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製する。純粋な生成物を含む画分を再度組み合せ、真空下で蒸発乾固する(収率約88%)。
【0054】
2−ペンタデシル−4−メチルオキシカルボニル−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
20H
37NO
3;C=70.75%、H=10.98%、N=4.13%、O=14.14%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 339.5;ESI−MS:340(MH+)。
【0055】
実施例14b:2−ペンタデシル−4−カルボキシ−2−オキサゾリンの調製
3.4gの実施例14の生成物を100mlのメタノール/水(1:1)中で懸濁化させ、10mlの1N NaOHを使用して処理する。混合物を撹拌しながら45℃にて1時間加熱し、その後、メタノールを真空下で蒸発させる。11mlの1N HClを添加し、沈殿物を濾過により分離し、10mlの水で3回洗浄し、最後に高真空下で乾燥させる。30mlの酢酸エチルから非晶体を結晶化し、濾過によって分離し、高真空下で乾燥させる。
【0056】
2−ペンタデシル−4−カルボキシ−2−オキサゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
35NO
3;C=70.11%、H=10.84%、N=4.30%、O=14.75%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 325.5。
【0057】
実施例15:2−ペンタデシル−2−オキサジンの調製
3.14gのN−(3−ヒドロキシプロピル)パルミトアミドを、0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのSOCl
2中で懸濁化させる。混合物を0℃にて30分、その後周囲温度にて8時間撹拌する。得られた溶液を低圧で蒸発乾固する。15mlの酢酸エチルからの結晶化により残渣を精製し、単離し、真空下で乾燥する。結晶化生成物を20mlの無水トルエンで懸濁化させ、1.3gのカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合物を45℃にて3時間加熱し、その後4℃で冷却する。溶液を、6mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を低圧で蒸発乾固させ、残渣を約0.5mmHgの高真空下で蒸留する。約205℃で留出し、周囲温度で凝固する画分を回収し、不活性雰囲気中で保存する(収率約88%)。
【0058】
2−ペンタデシル−2−オキサジン生成物は以下の特性を有する:分子式C
19H
37NO;C=77.23%、H=12.62%、N=4.74%、O=5.41%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 295.5;ESI−MS:296(MH+)。
【0059】
実施例16:2−ペンタデシル−2−チアゾリンの調製
4.5gのシスタミン二塩酸塩及び2.26gのトリエチルアミンを、0℃にて15mlのテトラヒドロフラン中に溶解させる。溶液を窒素雰囲気下で撹拌する。2.74gのパルミトイルクロリドの溶液を30分以内で徐々に滴加する。周囲温度にて更に30分撹拌した後、混合物を蒸発乾固する。残渣を15mlの酢酸エチルを用いて溶解させ、10mlの水を使用して抽出し、水相を廃棄する。有機相を真空下で蒸発乾固する。残渣を40mlのメタノール/水(3:1)を使用して回収する。混合物を200mgの粒状の金属亜鉛及び10mlの4N塩酸により還元する。過剰な金属亜鉛を分離し、真空下で約10mlに濃縮した後、塊を20mlの酢酸エチルを使用して抽出する。有機相を10mlの水を使用して2回洗浄し、Na
2SO
4を使用して脱水化し、真空下で蒸発乾固させる。得られた未精製チオアミドを更に精製せずに使用する。残渣を0℃にて窒素ガス雰囲気下で20mlのピリジンで懸濁化させ、1.15gのメシルクロリドを添加する。0℃にて1時間反応を維持した後45℃に上昇させ、窒素雰囲気下で撹拌しながら更に4時間維持した。その後、溶液を低圧で蒸発乾固させる。30mlの酢酸エチルを使用して残渣を回収し、溶液を10mlの水を使用して3回抽出し、水相を廃棄する。有機相を真空下で蒸発させ、15mlのtert−ブチルメチルエーテルからの結晶化により残渣を精製する(パルミトイルクロリドに対して約84%の収率)。
【0060】
2−ペンタデシル−2−チアゾリン生成物は以下の特性を有する:分子式C
18H
35NS;C=72.66%、H=11.86%、N=4.71%、S=10.78%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 297.5;ESI−MS:298(MH+)。
【0061】
実施例17:2−ペンタデシル−2−オキサゾールの調製
2.7gのパルミチン酸メチルを1.05gのアミノアセトアルデヒドジメチルアセタールと混合し、窒素雰囲気下で110℃にて3時間、冷却器を備えたフラスコで還流しながら加熱する。反応により生成されたメタノールを真空下での蒸留により排除する。得られた未精製アミドを、更に精製することなく使用する。残渣を周囲温度で冷却し、更に窒素雰囲気の下で湿気を除去するため38.5gのポリリン酸を添加する。混合物を150℃にて4時間撹拌しながら加熱し、その後冷却して、100gの水/氷混合物を添加し、最後に混合物をNaOHで中和する。20mlの酢酸エチルを使用して混合物を2回抽出する。真空下での蒸発により有機相を濃縮する。得られた帯褐色の残渣を0.05mmHgの高真空下での蒸留により精製する(収率:約88%)。
【0062】
2−ペンタデシル−2−オキサゾール生成物は以下の特性を有する:分子式C
18H
33NO;C=77.36%、H=11.90%、N=5.01%、O=5.72%;溶解性:水に難溶性、エタノールでは10mg/mlを超える;Mr 279.5;ESI−MS:279(MH+);融点:潮解性固体。
【0063】
生物学的実施例
A)NAAA酵素に対する活性の測定方法
NAAA(N−アシルエタノールアミン水解酸性アミダーゼ)の酵素活性に対して分析された試料の効果を、好適には持続的に形質移入された細胞株(HEK−NAAA)について求めた。20mMのTRIS−HCl(pH7.4)を使用し、ダウンス(dounce)を用いて細胞をホモジナイズした。その後、細胞残屑を除去するために穏やかに遠心分離(10分間、800g、4℃)を行った。その後の遠心分離(30分間、12000g、4℃)により膜を含む細胞画分を得た。膜(50μg/試料)を、[
14C]PEA(20μM;10000cpm/試料;5nCi/nmol)と共に、試験する物質の存在下及び不在下で37℃にて30分間インキュベートした。2容量のCHCl
3/CH
3OH(1:1/v:v)の添加によりインキュベーションを停止した。[
14C]エタノールアミン(放射性物質の加水分解により生成される)を含む水相と関連する放射線を、β−カウンタ(Beckman Counter、LS6500シンチレーションカウンタ、ミラノ)により求めた。
【0064】
得られた結果
表1は、10回の実験により得られた平均データを示す:
【0065】
【表1】
【0066】
観察されるように、本発明の化合物は、本発明が基づく酵素活性の調節を得る目的に好適に適合する、(S)−N−(2−オキソ−3−オキセタニル)−3−フェニルプロピオンアミド外因性遮断薬と比較した場合にNAAAの部分的な阻害をもたらす。それに対し、現行の技術水準の化合物、すなわちPEA、SEA、OEA及びMEAは、いずれも、50μMより大きい未確定のIC50を示し、そのため、NAAAに関して何らの阻害活性も示していない。
【0067】
B)抗炎症活性を求める方法
脚の浮腫の実験モデルは、動物(ラット)の右脚へのカラゲニン溶液(50μlの滅菌生理食塩水溶液及び1%のカラゲニンを含有する)の足蹠注射により誘発される。
【0068】
特定の時間間隔で、プレシスモメーター(イタリア、ミラノのUgo Basile)により足蹠の容積を計測する。足蹠容積の増加を、特定の時間間隔で得られた値とカラゲニン投与の直前に計測された基準(0時点)での容積との差として評価した。
【0069】
得られた結果
各々1群あたり10匹の動物を含む5つの異なる実験から得られたデータを、カラゲニン単独(カラゲニン=100)で処理された動物に対するパーセンテージで表に示した(表2)。
【0070】
【表2】
【0071】
上記データは、特にカラゲニンの投与から2時間〜5時間、従来技術の類似するPEAのものよりも、本発明の化合物(PEA−OXA)がより高い抗炎症活性を有することを示している。
【0072】
上述のように、特定の理論を参照するものではないが、薬理学的効果はN−アシル−アルカノールアミンに由来する2−オキサゾリン、2−オキサジン、2−チアゾリン及び2−オキサゾール、特にPEAのオキサゾリンの能力によって媒介されて特定の分解酵素、特にNAAAの活性を阻害様式で調節されるようであり、そのようにして生物学的に使用可能なアシルアミドの(特にPEAの)最大の利用可能性を決定し、同時に、アシルアミド分子の構成成分(PEAの場合、パルミチン酸及びエタノールアミン)の生体系への不可欠な「回復」を保証し、そのようにして、代わりに上記酵素を遮断する外因性の合成物質を使用して生じる、PEAの更なるオンデマンドの生理学的合成の妨害が回避される。
【0073】
よって、FAAH酵素及びNAAA酵素の活性の阻害モジュレータとして使用される上記に定義される式(I)の化合物は、本発明の目的を構成する。
【0074】
本発明の更なる目的は、併用投与、分離投与又は逐次投与用の1種若しくは2種以上の異なる式(I)の化合物との、又はパルミトイルエタノールアミドと組み合わせた上記に定義される用途のための式(I)の化合物である。
【0075】
式(I)の化合物は、抗炎症剤として使用され得る。特に本発明の化合物は、
1−a)過敏性大腸症候群、クローン病、セリアック病;b)間質性膀胱炎、再発性膀胱炎、腸癌の治療に使用される化学療法に関連する炎症;c)外陰部痛(vulvodhnia)、外陰部痛(vestibulodynia)、外陰部前庭炎;d)種々の病因による膣炎;e)子宮内膜症による損傷;f)慢性非細菌性前立腺炎、良性前立腺肥大;g)重症筋無力症;h)可動性関節及び/又は半可動性関節に影響を及ぼす外傷性又は変性又は免疫学的起源の関節疾患;i)軟骨組織の及び付属の靭帯構造、すなわち髄核(pulposus nucleus(nucleus pulposus))及び/又は線維輪(fibrous rings(anulus fibrousus))、前縦靱帯及び後縦靱帯、棘上靱帯の新たな神経支配及び血管新生に起因する椎間板の疼痛性疾患;j)髄膜組織の炎症に起因する及び起因しない慢性連日性頭痛(cephalgia syndromes);k)口腔及び歯髄の粘膜組織及び皮膚粘膜組織の炎症;l)皮膚及び頭皮の脂漏性湿疹、ざ瘡、癜風、接触皮膚炎、刺激性接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、乾癬、扁平苔癬、エリテマトーデス、円形脱毛症等の皮膚及び皮膚付属器の炎症に起因する疾患;m)慢性静脈不全、血管形成術後の冠動脈再狭窄、アテローム性動脈硬化症等の静脈系の炎症に起因する疾患;n)喘息、鼻炎、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、扁桃炎、周期的に起こる咳等の呼吸器系の炎症に起因する疾患;o)小児科の年齢及び非小児科の年齢のPFAPA型の自己炎症性の回帰熱;p)帯状疱疹後神経痛、糖尿病に関連する神経痛、HIV感染症に起因する神経痛、神経障害性及び/又は心因性の掻痒等の小径線維、侵害受容性及び/又は掻痒受容性(pruriceptive)の神経障害性真皮表皮神経痛;q)真皮表皮組織に影響を及ぼす肉芽腫;r)腹膜炎及び/又は腹壁切開及び/又は腹腔鏡下での外科的処置に起因する癒着症候群(aderential syndrome);s)急性及び慢性の両方の神経炎症プロセスを特徴とする、免疫学的起源タイプでもある皮膚疾患;t)ブドウ膜炎、虹彩炎、虹彩毛様体炎、緑内障、強膜炎、結膜炎、角結膜炎、眼瞼炎、視神経炎、網膜色素変性症、網脈絡膜炎、ドライアイ症候群、及び特にシェーグレン症候群等の急性及び慢性の両方の眼部の高炎症性部分の疾患;u)耳垢性外耳炎、湿疹性外耳炎、急性再発型又は慢性型の中耳炎、中耳カタル、内耳炎、メニエール症候群、前庭神経炎等の高炎症性部分を伴う耳介部の疾患;v)骨合成/骨溶解比の変化による疾患;w)末梢神経の炎症性、毒性、感染性、外傷性、代謝不全に起因する有痛性及び無痛性疾患等の疾患を支持する末梢臓器及び生体系のレベルでの神経免疫因性炎症プロセス、
2−a)脊椎症(spondylosis)及び脊椎すべり症等の髄腔の狭窄、又は脊椎の屈曲−伸展(flexo-extension)による外傷性損傷等の外傷性、代謝障害性、又は変性の病毒;b)現在は中枢性疼痛症候群として分類され、引き続いて末梢疼痛の発生を伴う脳神経構造に影響を及ぼす炎症性の苦痛(脳卒中、多発性硬化症、パーキンソン病、線維筋痛症候群);c)骨関節系の、関節若しくは関節症の又は外傷起源の、並びに主に慢性及び/又は神経因性疼痛を特徴とする末梢神経系の慢性炎症性の苦痛に起因する脊髄の神経構造に影響を及ぼし、神経変性にも関連する神経炎症プロセス、
3−低酸素苦痛状態(脳卒中及び一過性脳虚血発作(TIA:Trans Ischemic Attack))、老年期認知症及び初老期認知症、またアルツハイマー型認知症、頭蓋脳衝撃発生外傷、パーキンソン病、多発性硬化症、筋委縮性側索硬化症等の外傷性、神経毒性、代謝不全性又は変性の病毒に起因する所与の脳領域の神経構造に影響する神経変性(neurodegeneration)にも関連する神経炎症プロセス、
の治療に使用することができる。
【0076】
本発明の化合物は、経口投与、口腔投与、非経口投与、直腸投与、膀胱内投与若しくは経皮投与のため、又は吸入若しくは送気(いずれも口及び鼻を通して)による投与に好適な形態に製剤化され得る。
【0077】
経口投与のため、医薬組成物は、例えば、結合剤(例えば、α化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶セルロース又はリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、又はシリカ);崩壊剤(例えば、バレイショデンプン又はデンプングリコール酸ナトリウム);又は阻害剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)等の薬学的に許容可能な賦形剤を使用して従来法で調製される錠剤又はカプセル剤の形態であってもよい。錠剤は、当該技術分野でよく知られている方法を使用してコーティングされてもよい。経口投与用の液体調製剤は、例えば、溶液、シロップ若しくは懸濁液の形態であってもよいか、若しくはそれらは使用前に水もしくは他の好適な担体を使用して再構成される凍結乾燥製品若しくは粒状製品の形態であってもよい。かかる液体調製剤は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース又は食用硬化脂肪誘導体);乳化剤(例えば、レシチン又はアラビアゴム);非水性担体(例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール又は分留した植物油);及び保存剤(例えば、メチル−p−ヒドロキシベンゾエート若しくはプロピル−p−ヒドロキシベンゾエート又はソルビン酸)等の薬学的に許容可能な添加剤を使用して従来法により調製され得る。また、調製剤は、好適には香料、着色剤及び甘味剤を含有し得る。
【0078】
経口投与用の調製剤は、好適には、有効成分を制御放出することができるように製剤化される。
【0079】
口腔投与のため、組成物は、頬粘膜レベルでの吸収に好適な従来法で製剤化された錠剤、丸剤又は顆粒の形態であってもよい。典型的なバッカル製剤は舌下投与用の錠剤である。
【0080】
本発明による化合物は、注射による非経口投与用に製剤化され得る。注射用製剤は、例えば、保存剤が添加されたバイアル中の単回投与の形態であってもよい。組成物は、油性又は水性担体中の懸濁液、溶液又はエマルションのような形態であってもよく、また懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤等の処方剤(formulary agents)を含んでもよい。代替的には、有効成分は、使用前に好適な担体を使用して、例えば滅菌水を使用して再構成される粉末の形態であってもよい。
【0081】
本発明によれば、化合物は、例えば、カカオバター又は他のグリセリド等の一般的な坐剤の主要成分を含む坐剤又は停留浣腸等の直腸組成物に製剤化されてもよい。
【0082】
局所投与のため、本発明の化合物は、クリーム、軟膏、ゲル、点眼剤、又はかかる目的で一般的に使用される他の製剤として製剤化され得る。
【0083】
上述の組成物に加え、化合物は、デポ剤としても製剤化され得る。かかる長時間作用する製剤は、埋め込みにより(例えば、皮下、経皮又は筋肉内の埋め込みによる)又は筋肉内注射により投与され得る。よって、例えば、本発明による化合物は、好適な高分子材料若しくは疎水性材料(例えば、好適な油中のエマルションの形態)若しくはイオン交換樹脂を使用して製剤化され得るか、又は難溶性の誘導体、例えば、難溶性の塩として製剤化され得る。
【0084】
本発明によれば、人(体重約70kg)への投与用に提案される化合物の投与量は、1単位用量当たり有効成分0.1mg〜1g、好ましくは1mg〜600mgの範囲である。単位用量は、例えば、1日当たり1回〜4回投与され得る。投与量は、選択される投与方法に依存する。患者の年齢及び体重、並びに治療される臨床状態の重篤度に応じて継続的に投与量を変化する必要が生じ得ることを考慮すべきである。最終的には、正確な投与量及び投与方法は、上記投与量を投与する医師又は獣医師の裁量による。
【0085】
本発明の医薬組成物は、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences Handbook, Mack Pub. Co., N.Y., USA, 17th edition, 1985に記載されるような従来の方法に従って調製され得る。
【0086】
製剤例
実施例A 経口使用の錠剤
各錠剤は以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 300.00
微結晶セルロース(mg) 78.47
クロスカルメロースナトリウム(mg) 45.00
ポリビニルピロリドン(mg) 10.00
ステアリン酸マグネシウム(mg) 4.00
ポリソルベート80(mg) 2.00
マクロゴール400、メタクリル酸−アクリル酸エチル(1:1)コポリマー、ポリソルベート80ベースの胃耐性(gastro-resistant)コーティング
【0087】
実施例B 経口使用の錠剤
各錠剤は以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 600.00
微結晶セルロース(mg) 156.94
クロスカルメロースナトリウム(mg) 90.00
ポリビニルピロリドン(mg) 20.00
ステアリン酸マグネシウム(mg) 8.00
ポリソルベート80(mg) 4.00
マクロゴール400、メタクリル酸−アクリル酸エチル(1:1)コポリマー、ポリソルベート80ベースの胃耐性コーティング
【0088】
実施例C 経口使用の錠剤
各錠剤は以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 300.00
超微粒化PEA(mg) 300.00
微結晶セルロース(mg) 156.94
クロスカルメロースナトリウム(mg) 90.00
ポリビニルピロリドン(mg) 20.00
ステアリン酸マグネシウム(mg) 8.00
ポリソルベート80(mg) 4.00
マクロゴール400、メタクリル酸−アクリル酸エチル(1:1)コポリマー、ポリソルベート80ベースの胃耐性コーティング
【0089】
実施例D 経口使用の錠剤
各錠剤は以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 200.00
ジアセレイン(mg) 600.00
微結晶セルロース(mg) 200.00
クロスカルメロースナトリウム(mg) 120.00
ポリビニルピロリドン(mg) 30.00
ステアリン酸マグネシウム(mg) 8.00
ポリソルベート80(mg) 5.00
マクロゴール400、メタクリル酸−アクリル酸エチル(1:1)コポリマー、ポリソルベート80ベースの胃耐性コーティング
【0090】
実施例E 経口使用の錠剤
各錠剤は以下を含有する。
PEA−OXLE(mg) 100.00
超微粒化PEA(mg) 500.00
微結晶セルロース(mg) 156.94
クロスカルメロースナトリウム(mg) 90.00
ポリビニルピロリドン(mg) 20.00
ステアリン酸マグネシウム(mg) 8.00
ポリソルベート80(mg) 4.00
マクロゴール400、メタクリル酸−アクリル酸エチル(1:1)コポリマー、ポリソルベート80ベースの胃耐性コーティング
【0091】
実施例F ソフトゼラチンオイル系カプセル
各ソフトゼラチンカプセルは以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 300.00
MEA−OXA(mg) 100.00
植物油(mg) 400.00
大豆レシチン(mg) 60.00
モノステアリン酸グリセリル(mg) 12.00
マクロゴール400、メタクリル酸−アクリル酸エチル(1:1)コポリマー、ポリソルベート80ベースの胃耐性コーティング
【0092】
実施例G 舌下使用の微粒剤
1g投与量の舌下吸収の微粒剤。
PEA−OXA(mg) 600.00
ソルビトール粉末(mg) 384.00
パルミチン酸スクロース(mg) 13.00
ポリソルベート80(植物由来)(mg) 3.00
【0093】
実施例H 経口使用の蓋−容器付きボトル
5ml用量の穿孔可能な蓋−容器付きボトル中の、小児への使用の滅菌懸濁液は以下を含有する。
穿孔可能な蓋−容器中、
PEA−OXA(mg) 50.00
ラクトース(mg) 50.00
ボトル中、
カルボキシメチルセルロース(mg) 25.00
再蒸留水(bi-distilled water) 5.00mlまで適量
【0094】
実施例I 経口使用の口内崩壊性微粒剤
5g投与量の口内崩壊性微粒剤は以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 300.00
超微粒化PEA(mg) 150.00
ルテオリン(mg) 100.00
非齲蝕原性糖(mg) 200.00
薬学的に許容される賦形剤 5.0gまで適量
【0095】
実施例L 凍結乾燥バイアル
各4ml凍結乾燥バイアルは以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 50.00
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(mg) 500.00
マンニトール(mg) 80.00
ポリビニルピロリドン(mg) 20.00
各3ml溶媒バイアルは以下を含有する。
Na
2HPO
4(mg) 4.0
NaH
2PO
4(mg) 1.12
再蒸留水 3.00mlまで適量
【0096】
実施例M 点眼剤
各5ml点眼剤ボトルは以下を含有する。
超微粒化PEA(mg) 1.25
PEA−OXA(mg) 1.25
メチル−β−シクロデキストリン(mg) 50.0
ヒアルロン酸ナトリウム塩(mg) 5.0
Na
2HPO
4(mg) 4.8
NaH
2PO
4(mg) 1.42
NaCl(mg) 35.0
再蒸留水 5.00mlまで適量
【0097】
実施例N 獣医学的使用のソフトゼラチンオイル系カプセル
各獣医学的使用(イヌ及びネコ)のソフトゼラチンカプセルは以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 100.00
フォスファチジルセリン(mg) 50.00
レスベラトロール(mg) 60.00
オイル系賦形剤(mg) 300.00
【0098】
実施例O 直腸使用の坐剤
各坐剤は以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 200.00
飽和脂肪酸トリグリセリド(mg) 1000.00
【0099】
実施例P 皮膚使用のクリーム
100gのクリームは以下を含有する。
PEA−OXA(g) 1.000
α−酢酸トコフェロール(g) 4.000
β−シクロデキストリン(g) 10.0
ヒアルロン酸ナトリウム(g) 0.040
硬化ヒマシ油(40)OE(g) 15.0
Noveon AA1(g) 0.160
ブロノポール(g) 0.005
香料(g) 0.015
賦形剤及び水 100gまで適量
【0100】
実施例Q 局所経口使用のジェル
100gの経口ジェルは以下を含有する。
PEA−OXA(g) 0.500
OEA−OXA(g) 0.500
グリセロール(g) 10.000
β−シクロデキストリン(g) 5.000
アルギン酸ナトリウム(g) 2.500
ヒアルロン酸ナトリウム(g) 0.040
ブロノポール(g) 0.050
トリクロサン(g) 0.300
蒸留水 100.00gまで適量
【0101】
実施例R 膣用ジェル
100gの膣用ジェルは以下を含有する。
PEA−OXA(g) 1.000
SEA−OXA(g) 1.000
2−フェニルエタノール(g) 0.150
グリセロール(g) 10.000
β−シクロデキストリン(g) 5.000
硬化ヒマシ油(40)OE(g) 1.000
メチル−p−オキシベンゾエート(g) 0.100
Noveon AA1(g) 1.000
ヒアルロン酸ナトリウム(g) 0.080
香料(g) 0.200
蒸留水 100.00gまで適量
【0102】
実施例S 膀胱内注入用のボトル
各50ml滅菌ボトルは以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 300.00
アデルミドロール(mg) 1000.00
β−シクロデキストリン(g) 3.000
ヒアルロン酸(mg) 500.00
滅菌再蒸留水 50.00mlまで適量
【0103】
実施例T 静脈内投与用のボトル
各500ml滅菌ボトルは以下を含有する。
PEA−OXA(mg) 500
大豆脂質(g) 50.0
卵リン脂質(g) 6.0
滅菌再蒸留水 500.0mlまで適量