(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
[嵌合具]
以下、本発明の嵌合具の一例を示して詳細に説明する。
図1は、本発明の嵌合具の一例である嵌合具10を長手方向に対して垂直に切断したときの断面図である。
嵌合具10は、一対の帯状の第1の基材11及び第2の基材12と;第1の基材11及び第2の基材12のそれぞれの対向面11a,12aに長手方向に沿って設けられた雄側嵌合部13及び雌側嵌合部14と;第1の基材11及び第2の基材12のそれぞれの対向面11a,12aにおける雄側嵌合部13及び雌側嵌合部14よりも一方の側端11b,12b側に、長手方向に沿って設けられた内側リブ15,16と;を有している。雄側嵌合部13及び雌側嵌合部14は、互いに着脱自在に嵌合することができる。
嵌合具10は、袋本体に取り付ける際、第1の基材11及び第2の基材12の一方の側端11b,12b(以下、それぞれ単に「側端11b]、「側端12b」という。)側を、袋本体の開口部側、第1の基材11及び第2の基材12の他方の側端11c,12c(以下、それぞれ単に「側端11c]、「側端12c」という。)を袋本体の内容物側にして取り付ける。
【0013】
第1の基材11は、特に限定されず、公知の嵌合具の基材に使用されるものが使用でき、積層フィルムからなる基材が好ましい。積層フィルムからなる第1の基材11としては、例えば、対向面11a側から、耐熱層とヒートシール層が積層されたフィルムが挙げられる。また、第1の基材11は、耐熱層とヒートシール層の間にバリア層を有していてもよい。
耐熱層の材質としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
ヒートシール層の材質としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
バリア層の材質としては、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0014】
第1の基材11は、1種の樹脂からなっていてもよく、2種以上の樹脂を含む樹脂組成物からなっていてもよい。また、必要に応じて安定剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等の公知の添加剤が添加されていてもよい。
また、第1の基材11は、積層フィルムからなる基材には限定されず、単層フィルムからなる基材であってもよい。
第2の基材12としては、第1の基材11と同じ基材が挙げられ、好ましい態様も同じである。
【0015】
雄側嵌合部13は、第1の基材11の対向面11aから立ち上がる幹部13aと、幹部13aの先端部に設けられ、幹部13aよりも大きい断面略半円形状の頭部13bを有している。また、雌側嵌合部14は、第2の基材12の対向面12aから断面円弧状に立ち上がる第1のアーム部14aと第2のアーム部14bからなり、第1のアーム部14aと第2のアーム部14bによって凹部14cが形成されている。雄側嵌合部13と雌側嵌合部14は、雄側嵌合部13の頭部13bを雌側嵌合部14の凹部14cに嵌め込むことで、着脱自在に嵌合できるようになっている。
【0016】
雄側嵌合部13及び雌側嵌合部14の断面形状は、雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を互いに着脱することで、袋本体の開口部の開閉が繰り返し行えるものであればよく、公知の断面形状を採用できる。
雄側嵌合部13及び雌側嵌合部14の材質としては、第1の基材11及び第2の基材12と同じ材質が使用できる。
【0017】
内側リブ15は、第1の基材11の対向面11aにおける雄側嵌合部13よりも側端11b側に、第1の基材11の長手方向に沿って設けられている。つまり、内側リブ15は、第1の基材11の対向面11aにおける雄側嵌合部13よりも開口部側に設けられている。
内側リブ15は、第1の基材11の対向面11aから立ち上がるリブ本体部15aと、リブ本体部15aにおける雄側嵌合部13側に形成された突起部15bと、を有している。このように、内側リブ15におけるリブ本体部15aの雄側嵌合部13側に、雄側嵌合部13方向に向かって延びる突起部15bが形成されていることで、内側リブ15の雄側嵌合部13側に指を引っ掛けやすくなる。そのため、袋本体の開口部の内面に嵌合具10を取り付けた状態で、袋本体の開口端と第1の基材11の開口部側を共に把持する際、指が滑り難く安定して袋本体の開口端と第1の基材11を把持することができる。
【0018】
リブ本体部15aに対する突起部15bの位置は、指をより引っ掛けやすくなることから、リブ本体部15aの先端に近いことが好ましく、リブ本体部15aの先端部分の雄側嵌合部13側から、雄側嵌合部13方向に延びるように形成されていることが特に好ましい。
【0019】
内側リブ15のリブ本体部15aの高さd
2は、雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を嵌合したときの第1の基材11の対向面11aと第2の基材12の対向面12aとの距離に対して、0.2倍〜1.0倍が好ましく、0.3倍〜0.9倍がより好ましい。前記リブ本体部15aの高さd
2が前記範囲の下限値以上であれば、内側リブ15の雄側嵌合部13側に指を引っ掛けることが容易になり、袋本体の開口端と共に第1の基材11をより安定に把持できる。また、前記リブ本体部15aの高さd
2が前記範囲の上限値以下であれば、第1の基材11と第2の基材の間に指を挿し入れて内側リブ15の雄側嵌合部13側に指を引っ掛けることが容易になり、袋本体の開口端と共に第1の基材11を安定に把持できる。
【0020】
突起部15bの長さd
1(突起部15bにおけるリブ本体部15a側の基端から先端までの距離)は、リブ本体部15aの高さd
2に対して、0.1倍〜0.6倍が好ましく、0.2倍〜0.5倍がより好ましい。前記突起部15bの長さd
1が前記範囲の下限値以上であれば、内側リブ15の雄側嵌合部13側に指を引っ掛けることが容易になり、袋本体の開口端と共に第1の基材11をより安定に把持できる。また、前記突起部15bの長さd
1が前記範囲の上限値以下であれば、突起部15bに指を引っ掛けた際、突起部15bが撓むことによる指の滑りが発生しにくくなる。
【0021】
内側リブ15のリブ本体部15aの断面形状は、この例では台形状である。ただし、リブ本体部15aの断面形状は特に限定されず、三角形状等であってもよい。リブ本体部15aの幅は特に限定されない。
内側リブ15の突起部15bの断面形状は、この例では正方形である。ただし、突起部15bの断面形状は特に限定されず、三角形状等であってもよい。
なお、内側リブ15におけるリブ本体部15a及び突起部15bの断面形状とは、嵌合具10を短手方向に沿って切断したときの断面形状である。後述する内側リブ16、外側リブ17,18についても同様である。
【0022】
内側リブ16は、第2の基材12の対向面12aにおける雌側嵌合部14よりも側端12b側に、第2の基材12の長手方向に沿って設けられている。つまり、内側リブ16は、第2の基材12の対向面12aにおける雌側嵌合部14よりも開口部側に設けられている。
内側リブ16は、第2の基材12の対向面12aから立ち上がるリブ本体部16aと、リブ本体部16aにおける雌側嵌合部14側に形成された突起部16bと、を有している。このように、内側リブ16におけるリブ本体部16aの雌側嵌合部14側に、雌側嵌合部14方向に向かって延びる突起部16bが形成されていることで、内側リブ16の雌側嵌合部14側に指を引っ掛けやすくなる。そのため、袋本体の開口部の内面に嵌合具10を取り付けた状態で、袋本体の開口端と第2の基材12の開口部側を共に把持する際、指が滑り難く安定して袋本体の開口端と第2の基材12を把持することができる。
【0023】
リブ本体部16aに対する突起部16bの位置は、内側リブ15の場合と同様に、指がより引っ掛けやすくなることから、リブ本体部16aの先端に近いことが好ましく、リブ本体部16aの先端部分の雌側嵌合部14側から、雌側嵌合部14方向に延びるように形成されていることが特に好ましい。
【0024】
内側リブ16のリブ本体部16aの高さd
4は、内側リブ15のリブ本体部15aの高さd
2と同じ理由から、雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を嵌合したときの第1の基材11の対向面11aと第2の基材12の対向面12aとの距離に対して、0.2倍〜1.0倍が好ましく、0.3倍〜0.9倍がより好ましい。
また、突起部16bの長さd
3(突起部16bにおけるリブ本体部16a側の基端から先端までの距離)は、内側リブ15の突起部15bの長さd
1と同じ理由から、リブ本体部16aの高さd
4に対して、0.1倍〜0.6倍が好ましく、0.2倍〜0.5倍がより好ましい。
【0025】
内側リブ16のリブ本体部16aの断面形状は、この例では台形状である。ただし、リブ本体部16aの断面形状は特に限定されず、三角形状等であってもよい。リブ本体部16aの幅は特に限定されない。
内側リブ16の突起部16bの断面形状は、この例では正方形である。ただし、突起部16bの断面形状は特に限定されず、三角形状等であってもよい。
【0026】
内側リブ15と内側リブ16は、この例のように、第1の基材11及び第2の基材12の短手方向の位置がずれるように形成されていることが好ましい。これにより、袋体の開口部を開封する際に、嵌合具10の第1の基材11及び第2の基材12に形成された内側リブ15と内側リブ16にそれぞれ指を引っ掛けることが容易になる。
具体的には、この例では、第1の基材11における雄側嵌合部13から側端11bまでの長さが、第2の基材12における雌側嵌合部14から側端12bまでの長さよりも長くなっており、第1の基材11の側端11b近傍と第2の基材12の側端12b近傍にそれぞれ内側リブ15と内側リブ16が設けられていることで、内側リブ15と内側リブ16の短手方向の位置がずれるようになっている。
内側リブ15と内側リブ16がこのように形成されると、内側リブ15に指を引っ掛けるときに内側リブ16が邪魔にならないので、内側リブ15に指を引っ掛けやすい。また、第1の基材11を把持した手で第1の基材11の開口部側を開いた状態で内側リブ16に指を引っ掛けることができるので、内側リブ16に指を引っ掛けることも容易である。
なお、内側リブ15と内側リブ16を短手方向にずれるように設ける態様は、前記した態様には限定されない。例えば、第1の基材11における雄側嵌合部13から側端11bまでの長さと、第2の基材12における雌側嵌合部14から側端12bまでの長さは同じにして、内側リブ15と内側リブ16を、それぞれの位置が短手方向にずれるように第1の基材11と第2の基材12に設けてもよい。
【0027】
嵌合具10では、前述のように、第1の基材11における雄側嵌合部13から側端11bまでの長さが、第2の基材12における雌側嵌合部14から側端12bまでの長さに比べて長くなっている。これにより、嵌合具10を袋体に取り付けた際に、第1の基材11と第2の基材12の開口部側に段差が生じるため、嵌合具10によって袋体を閉じた状態でも第1の基材11の側端11b側を掴むことが容易になる。そして、第1の基材11の側端11b側を開いて第2の基材12の側端12b側を容易に掴むことができる。このように、第1の基材11と第2の基材12の開口部側に段差を生じさせることで、嵌合具10によって閉じた袋体の再開封がさらに容易になる。
【0028】
内側リブ15は、第1の基材11の長手方向に沿って連続的に設けられていても、第1の基材11の長手方向に沿って断続的に破線状に設けられていてもよい。袋体の開封時に指が掛かりやすく、開封性に優れる点から、内側リブ15は第1の基材11の長手方向に沿って連続的に設けられていることが好ましい。内側リブ16も同様に、第2の基材12の長手方向に沿って連続的に設けられていても、第2の基材12の長手方向に沿って断続的に破線状に設けられていてもよい。袋体の開封時に指が掛かりやすく、開封性に優れる点から、第2の基材12の長手方向に沿って連続的に設けられていることが好ましい。
また、内側リブ15は、雄側嵌合部13と平行して設けられていてもよく、雄側嵌合部13に対して傾斜して設けられていてもよい。内側リブ16も同様に、雌側嵌合部14と平行して設けられていてもよく、雌側嵌合部14に対して傾斜して設けられていてもよい。
【0029】
また、内側リブ15及び内側リブ16の数は、この例では、それぞれ1つずつであるが、この形態には限定されない。内側リブ15の数は2つ以上であってもよい。内側リブ16の数も2つ以上であってもよい。
【0030】
[嵌合具付き袋体]
以下、前述した嵌合具10を備えた嵌合具付き袋体1(以下、「袋体1」という。)について説明する。
本実施形態の袋体1は、
図2に示すように、内容物を収容する密封された状態の袋本体20と、袋本体20内の上部の内面に、横方向に沿って取り付けられた嵌合具10とを有している。
袋本体20は、第1のフィルム材21と第2のフィルム材22が重ね合わされ、それらの周縁部23が全てヒートシールされることで形成されており、密封された状態になっている。また、袋本体20における嵌合具10よりも上部側には、横方向に沿って切断補助線24が設けられており、その端部にノッチ25が形成されている。
嵌合具10は、
図3に示すように、嵌合具10の第1の基材11の外側面11dが袋本体20の第1のフィルム材21に溶着され、嵌合具10の第2の基材12の外側面12dが袋本体20の第2のフィルム材22に溶着されている。また、嵌合具10は、第1の基材11及び第2の基材12の側端11b及び側端12b側が開口部側、第1の基材11及び第2の基材12の側端11c及び側端12c側が内容物側となるように取り付けられている。
【0031】
袋本体20の形状は、本実施形態では矩形である。ただし、袋本体20の形状は矩形には限定されない。また、袋本体20の大きさも特に限定されず、袋本体20に収容する内容物によって適宜選定すればよい。
【0032】
袋本体20を形成する第1のフィルム材21と第2のフィルム材22は、ヒートシールにより嵌合具10を溶着できるものであればよく、内面側からシーラント層と基材層を少なくとも有する積層フィルムが好ましい。
基材層としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
シーラント層としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
また、前記積層フィルムには、バリア層等の機能層を設けてもよい。
また、第1のフィルム材21と第2のフィルム材22は、シーラント層のみからなる単層フィルムであってもよい。
【0033】
切断補助線24は、袋本体20を切断して開封するのを補助する線である。切断補助線24としては、例えば、袋本体20の第1のフィルム材21及び第2のフィルム材22における切断補助線24の部分をそれ以外の部分に比べて薄肉化した弱化線、ミシン目からなる弱化線、列状に形成された細孔からなる弱化線が挙げられる。また、切断補助線24は、前記弱化線には限定されず、ハサミやカッター等で切断する位置を示す、印刷等で形成した線であってもよい。
切断補助線24は、本実施形態では袋本体20の幅方向に沿って形成されているが、この形態には限定されず、袋本体20の幅方向に対して傾斜して設けられていてもよい。
【0034】
ノッチ25の形状は、この例では三角形状であるが、特に限定されず、半円形状、直線状等であってもよい。
【0035】
袋体1は、ノッチ25から切断補助線24に沿って袋本体20の上部を切断して除去することで、
図4に示すように、上部に開口部26を形成して開封することができる。袋体1に形成した開口部26は、嵌合具10の雄側嵌合部13と雌側嵌合部14を着脱することで繰り返し開閉できる。
袋体1は、嵌合具10を用いているため、内側リブ15の雄側嵌合部13側の突起部15b、及び内側リブ16の雌側嵌合部14側の突起部16bにそれぞれ指を容易に引っ掛けることができ、袋本体20における開口端21a,22aと共に、嵌合具10の第1の基材11及び第2の基材12の開口部26側を安定して把持できる。そのため、袋体1は嵌合具10によって閉じた開口部26を簡便に開封できる。
【0036】
なお、本発明の嵌合具及び嵌合具付き袋体は、前述した嵌合具10及び袋体1には限定されない。
例えば、本発明の嵌合具は、
図5に例示した嵌合具10Aであってもよい。嵌合具10Aにおける嵌合具10と同じ部分には、同符号を付して説明を省略する。
嵌合具10Aは、第1の基材11の外側面11dにおける側端11b側(開口部側)に、第1の基材11の長手方向に沿って外側リブ17が設けられ、第2の基材12の外側面12dにおける側端12b側(開口部側)に、第2の基材12の長手方向に沿って外側リブ18が設けられている以外は、嵌合具10と同じである。
【0037】
外側リブ17は、第1の基材11における側端11bと雄側嵌合部13の間の外側面11dに、第1の基材11の長手方向に沿って設けられている。外側リブ17は、嵌合具10によって袋体の開口部を閉じた際、
図6に示すように、袋本体20の開口端21aを押し広げることができるようになっている。これにより、嵌合具10によって袋体を閉じた状態において袋本体20の開口端21a,22aが密着することを抑制でき、それら開口端21a,22aを容易に把持できるようになる。
【0038】
外側リブ17の断面形状は、この例では、台形形状である。ただし、外側リブ17の断面形状は、特に限定されず、円形状、三角形状等であってもよい。外側リブ17の高さは、嵌合具10によって袋体を閉じた状態において、開口端を充分に押し広げることができる高さであればよく、第1の基材11における短手方向の位置に応じて適宜設定すればよい。外側リブ17の幅は特に限定されない。
【0039】
外側リブ17は、内側リブ15よりも雄側嵌合部13側に位置していることが好ましい。外側リブ17が内側リブ15よりも雄側嵌合部13側であれば、嵌合具10によって袋体の開口を閉じた際、袋本体20の開口端21aがより大きく押し広げられるので、開口端21aをより把持しやすくなる。
なお、
図7に示すように、外側リブ17と内側リブ15の短手方向の位置は、同じであってもよい。
【0040】
外側リブ17は、第1の基材11の長手方向に沿って連続的に設けられていても、第1の基材11の長手方向に沿って断続的に破線状に設けられていてもよい。嵌合具10によって閉じた袋体の開口端がより安定して押し広げられやすい点から、第1の基材11の長手方向に沿って連続的に設けられていることが好ましい。
また、外側リブ17は、雄側嵌合部13と平行して設けられていてもよく、雄側嵌合部13に対して傾斜して設けられていてもよい。
また、外側リブ17の数は、この例では1つであるが、2つ以上であってもよい。
【0041】
外側リブ18は、第2の基材12における側端12bと雌側嵌合部14の間の外側面12dに、第2の基材12の長手方向に沿って設けられている。外側リブ18は、外側リブ17と同様、
図6に示すように、袋本体20の開口端22aを押し広げることができるようになっている。これにより、嵌合具10によって袋体を閉じた状態において袋本体20の開口端21a,22aが密着することを抑制でき、それら開口端21a,22aを容易に把持できるようになる。
【0042】
外側リブ18の断面形状は、この例では、台形形状である。ただし、外側リブ18の断面形状は、特に限定されず、円形状、三角形状等であってもよい。外側リブ18の高さは、嵌合具10によって袋体を閉じた状態において、開口端を充分に押し広げることができる高さであればよく、第2の基材12における短手方向の位置に応じて適宜設定すればよい。外側リブ18の幅は特に限定されない。
【0043】
外側リブ18は、外側リブ17と同様の理由から、内側リブ16よりも雌側嵌合部14側に位置していることが好ましい。なお、
図7に示すように、外側リブ18と内側リブ16の短手方向の位置は、同じであってもよい。
外側リブ18は、第2の基材12の長手方向に沿って連続的に設けられていても、第2の基材12の長手方向に沿って断続的に破線状に設けられていてもよい。嵌合具10によって閉じた袋体の開口端がより安定して押し広げられやすい点から、第2の基材12の長手方向に沿って連続的に設けられていることが好ましい。
また、外側リブ18は、雌側嵌合部14と平行して設けられていてもよく、雌側嵌合部14に対して傾斜して設けられていてもよい。
また、外側リブ18の数は、この例では1つであるが、2つ以上であってもよい。
【0044】
また、本発明の嵌合具は、前述した内側リブが一方の基材の対向面のみに形成されている嵌合具であってもよい。ただし、嵌合具10のように、両方の基材に前述した内側リブが設けられている方が、より安定して袋本体の開口端と基材を把持でき、より簡便に開封作業が行える点で好ましい。
【0045】
また、嵌合具付き袋体の袋本体は特に限定されず、嵌合具付き袋体の袋本体として知られる様々な形態の袋本体を採用できる。例えば、袋体1は切断補助線24を利用して開封するまでは密封状態の袋体であったが、予め開口部が形成された袋本体を有する嵌合具付き袋体であってもよい。