(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記赤灯減光制御手段は、前記車両感知器による感知無しの継続時間条件を満たした時に前記赤灯を減光させ、減光制御を開始した後に前記車両感知器による感知が有った時に減光制御を中止する、
請求項3に記載の信号制御機。
前記調光制御手段は、前記車両感知器の感知結果に基づく交通量が閑散状態を示す条件を満たした時に前記従道路用の信号灯器を減光させ、減光制御を開始した後に当該条件を満たさなくなった時に減光制御を中止する、
請求項1に記載の信号制御機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、交通信号灯器は1つの交差点に複数設置されており、全国規模で考えた場合は勿論のこと、市区町村単位で考えた場合でも、設置される交通信号灯器の総数は多大である。また、点滅状態を除き、交通信号灯器は終日、赤灯、黄灯、青灯の何れかが必ず点灯しており、全てが消灯することはない。つまり、これらの信号灯器の点灯に要する消費電力の総量は莫大なものとなる。特に近年では、交通信号灯器の点灯に要する消費電力の更なる削減が求められており、例えば上述の調光は消費電力の削減に有効であると考えられる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、信号灯器の点灯に要する消費電力の新たな削減技術の実現にある。特に、従道路の信号灯器に係る消費電力の削減を図る技術に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の発明は、
従道路に車両感知器が設置された主道路と従道路とが交差する交差点の信号灯器を制御する信号制御機(例えば、
図1の交通信号制御機50)であって、
調光制御を実行する時間帯であるか否かを判定する時間帯判定手段(例えば、
図3の調光実行判定部120)と、
前記時間帯判定手段により肯定判定された場合に、前記車両感知器の感知結果を用いて前記従道路用の信号灯器の調光制御を実行する調光制御手段(例えば、
図3の調光制御部130)と、
を備えた信号制御機である。
【0007】
この第1の発明によれば、主道路と従道路とが交差する交差点の信号灯器を制御する信号制御機であって、調光制御を実行する時間帯である場合に、従道路に設置された車両感知器の感知結果を用いて従道路用の信号灯器の調光制御を実行する信号制御機が実現される。これにより、例えば夜間といった交通量が少ない時間帯において、実際に従道路が車両無しの場合には従道路用の信号灯器を減光する調光制御を行うといったことが可能になる。これにより、通常点灯を行う必要がない時の従道路要の信号灯器の点灯に要する消費電力を削減できる。
【0008】
また、第2の発明として、第1の発明の信号制御機であって、
前記調光制御手段は、前記調光制御として、前記従道路用の信号灯器の赤灯を減光するか否かの制御を実行する赤灯減光制御手段(例えば、
図3の調光制御部130)を有する、
信号制御機を構成しても良い。
【0009】
この第2の発明によれば、調光制御として、従道路用の信号灯器の赤灯の減光制御が実行される。
【0010】
また、第3の発明として、第2の発明の信号制御機であって、
前記車両感知器の感知結果に基づく半感応式制御を行う半感応式制御手段(例えば、
図3の信号制御部110)を更に備え、
前記調光制御手段は、前記半感応式制御手段による前記半感応式制御が実行中であり、且つ、前記時間帯判定手段により肯定判定された場合に、前記赤灯減光制御手段による制御を実行する、
信号制御機を構成しても良い。
【0011】
この第3の発明によれば、車両感知器の感知結果に基づく半感応式制御が実行中であり、且つ、調光制御を実行する時間帯である場合に、従道路用の信号灯器の赤灯の減光制御が実行される。半感応式制御は、通常は交通量が多い主道路に通行権を与え、車両感知器によって従道路の交通が感知されると従道路に通行権を与える制御方式である。従って、半感応式制御を実行中に、車両無しとなっている従道路用の信号灯器の赤灯を減光制御することで、交通に対して信号現示を表示するといった本来の目的を損なうことなく、交差点全体の信号灯器の消費電力の低減を図ることができる。
【0012】
また、第4の発明として、第3の発明の信号制御機であって、
前記赤灯減光制御手段は、前記車両感知器による感知無しの継続時間条件を満たした時に前記赤灯を減光させ、減光制御を開始した後に前記車両感知器による感知が有った時に減光制御を中止する、
信号制御機を構成しても良い。
【0013】
この第4の発明によれば、従道路用の信号灯器の赤灯は、車両感知器による感知無しの継続時間条件を満たした時に減光され、減光制御を開始した後に車両感知器による感知が有った時に減光制御が中止される。つまり、従道路の車両無しが所定時間継続された後に、従道路の信号灯器の赤灯が減光され、この減光は従道路の車両有りとなった時点で解除される。従道路を走行する車両の運転手にとっては、当初減光されていた赤灯を視認して運転していたが、車両感知器の感知によって減光が解除されて通常点灯に戻るため、あたかも増光されたかのような印象を受ける。このため、従道路を走行する車両の運転手に対して、停止を強く意識させるという副次的な効果を発揮し得る。
【0014】
また、第5の発明として、第1の発明の信号制御機であって、
前記調光制御手段は、前記車両感知器の感知結果に基づく交通量が閑散状態を示す条件を満たした時に前記従道路用の信号灯器を減光させ、減光制御を開始した後に当該条件を満たさなくなった時に減光制御を中止する、
信号制御機を構成しても良い。
【0015】
この第5の発明によれば、従道路用の信号灯器の調光制御として、車両感知器の感知結果に基づく交通量が閑散状態を示す条件を満たした時に、従道路用の信号灯器を減光させ、減光制御を開始した後に当該条件を満たさなくなった時に減光制御が中止される。これにより、例えば従道路の交通量が少ない場合に、従道路用の信号灯器を減光させるといったことができ、信号灯器の点灯に要する消費電力の削減を図ることができる。また、従道路を走行する車両の運転手にとっては、当初減光されていた赤灯を視認して運転していたが、車両感知器の感知によって減光が解除されて通常点灯に戻るため、あたかも増光されたかのような印象を受ける。このため、従道路を走行する車両が、他の車両が停止していない当該交差点に差し掛かったときに、当該車両の運転手に対して、停止を強く意識させるという副次的な効果を発揮し得る。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0018】
[全体]
図1は、本実施形態の交通信号制御システム1の設置例である。交通信号制御システム1は、自交差点で独立して交通信号を制御する地点制御方式であり、信号灯器10と、車両感知器40と、交通信号制御機50とを備えて構成される。各信号灯器10及び各車両感知器40と交通信号制御機50との間は、有線通信或いは無線通信によってデータ通信が可能に接続されている。
【0019】
また、この交通信号制御システム1が設置される交差点は、主道路と従道路とが交差する十字交差点である。そして、信号灯器10として、主道路の車両交通を対象とする主道路用信号灯器10Aと、従道路の車両交通を制御対象とする従道路用信号灯器10Bとが設置されている。また、従道路の車両交通を感知対象とする車両感知器40が設置されている。なお、
図1の交差点では、簡単のため、歩行者用の横断歩道及び信号装置は設置されていないとしている。
【0020】
信号灯器10は、交差点へ進入する車両交通を制御対象とする車両用であり、制御対象の交通車両に対面するよう、交差点の所定位置に設置された柱の上方に取り付けられている。
【0021】
車両感知器40は、従道路から交差点へ進入する車両交通を感知対象とし、路側に設置された柱の上方に、感知対象の走行レーンを上方から俯瞰するように設置されている。車両感知器40による感知信号は、随時、交通信号制御機50に出力される。車両感知器40は超音波式や光学式等の公知の感知器を利用することができる。
【0022】
交通信号制御機50は、例えば、何れかの信号灯器10が取り付けられた柱の下方やその近傍に設置され、自交差点の交通信号全体を制御する。具体的には、信号制御方式として、定周期制御或いは半感応制御(リコール制御)を、時間帯によって切り替えて実施する。特に、本実施形態では、半感応制御において、従道路に車両無しの状態が所定時間継続された場合に、従道路用信号灯器10Bの赤灯を減光させる。この減光は、車両感知器40によって従道路の車両が感知されると解除される。
【0023】
図2は、半感応制御における赤灯の減光タイミングを説明するタイムチャートである。
図2の(1)は半感応制御下におけるバックグラウンドの信号制御のタイムチャートであり、主道路の現示と、従道路の現示とを示している。バックグラウンドの信号制御では、主道路と従道路に交互に通行権を与えるように現示が構成されている。
【0024】
図2の(2)は、半感応制御下における実際の信号制御のタイムチャートの一例であり、車両感知器40による従道路の感知結果と、主道路の現示と、従道路の現示とを示している。半感応制御では、従道路が感知無しの場合、バックグラウンドの制御に関わらず、主道路は青現示(1G)、従道路は赤現示(2R)となる。そして、従道路の感知無しの状態のまま、従道路が赤現示となった時刻t1からの継続時間が規定時間Taに達した時刻t2において(継続時条件を満たす)、従道路用信号灯器10Bの赤灯の減光が開始される。
【0025】
この従道路用信号灯器10Bの赤灯の減光は、その後、従道路が感知有りとなった時刻t3において解除される。そして、感知直後のサイクルは、バックグランドで進行しているステップに合わせて信号現示を変化させる(半感応制御)。すなわち、主道路を青現示(1G)から黄現示(1Y)、赤現示(1R)そして青現示(1G)に変化させる階梯に合わせて、従道路を赤現示(2R)から青現示(2G)、黄現示(2Y)そして赤現示(2R)へと変化させる。
【0026】
ここで、従道路用信号灯器Bの赤灯の減光を開始するための規定時間Taは、任意に設定可能であるが、例えば、バックグラウンドにおける主道路の青現示(1G)の階梯に定められた時間Tg以上とすることが望ましい。勿論、時間Ta=時間Tgとしてもよい。
【0027】
[交通信号制御システムの構成]
図3は、交通信号制御システム1の構成図である。
図3によれば、交通信号制御機50は、機能的には、灯器駆動部20と、操作部52と、計時部54と、処理部100と、記憶部200とを備える。
【0028】
灯器駆動部20は、信号灯器10それぞれに対応して設けられ、主道路用信号灯器10Aを駆動対象とする主道路用灯器駆動部20Aと、従道路用信号灯器10Bを駆動対象とする従道路用灯器駆動部20Bとがある。
【0029】
灯器駆動部20は、電源部22と、リレー部24とを有する。電源部22は、商用電源を用いて信号灯器10の各灯器に供給する直流電力を生成する。具体的には、通常は、商用電源(交流100V)を全波整流することで直流電力を生成する。また、調光制御部130から減光指令が入力された場合には、商用電源を半波整流して直流電力に変換することで、信号灯器10への供給電力(電流)を減少させる。そして、減光解除指令が入力されると、半波整流から全波整流に変更する。減光制御の方式はこの方式に限らず、PWM方式とし、パルス幅を変更することで減光及び省電力を実現することとしてもよい。
【0030】
リレー部24は、信号灯器10が有する3つの灯器(赤灯12、黄灯14及び青灯16)それぞれに対応して設けられ、信号制御部110からの点灯/滅灯指令に従って、電源部22から対応する灯色に供給される直流電力をオン/オフする。
【0031】
信号灯器10は、LED素子からなる赤灯12、黄灯14及び青灯16の3つの灯器を有する。
【0032】
操作部52は、例えばボタンスイッチやタッチパネル等の入力装置で実現され、交通信号制御システム1の管理者の操作に応じた操作信号を処理部100に出力する。計時部54は、現在時刻や、指定タイミングからの経過時間を計時し、計時した現在時刻や経過時間を処理部100に出力する。
【0033】
処理部100は、例えばCPU等の演算装置で実現され、記憶部200に記憶されたプログラムやデータ、車両感知器40からの感知信号等に基づいて、交通信号制御機50を構成する各部への指示やデータ転送を行い、交通信号制御機50の全体制御を行う。また、処理部100は、信号制御部110と、調光実行判定部120と、調光制御部130と、車両有無判定部140とを有し、信号制御プログラム210に従った信号制御処理(
図7参照)を行う。
【0034】
信号制御部110は、信号灯器10の点灯/滅灯を制御する。このとき、信号制御方式設定テーブル230を参照し、現在時刻に応じて定周期制御及び半感応制御の何れかの信号制御方式を用いる。
【0035】
図4は、信号制御方式設定テーブル230のデータ構成の一例を示す図である。
図4によれば、信号制御方式設定テーブル230は、1日を区切った時間帯と、信号制御方式の種類とを対応付けて格納している。
【0036】
調光実行判定部120は、調光制御を実行するか否かを判定する。具体的には、現在時刻が調光制御設定テーブル240において調光制御を実行するとして定められている時間帯であり、且つ、信号制御部110によってなされている現在の信号制御方式が半感応制御である場合に、調光制御を実行すると判定する。
【0037】
図5は、調光制御設定テーブル240のデータ構成の一例を示す図である。
図5によれば、調光制御設定テーブル240は、1日を区切った時間帯に、調光制御の実行有無を対応付けて格納している。本実施形態では、半感応制御が実行される時間帯と調光制御を行う時間帯とが一致するとして定めているが、双方の時間帯が一致していなくとも良い。
【0038】
調光制御部130は、調光実行判定部120によって調光制御を実行すると判定されている場合に、従道路用信号灯器10Bの調光制御を行う。具体的には、信号制御部110によって従道路用信号灯器10Bが赤現示に制御されており、且つ、車両感知器40によって従道路の車両無しが感知されている状態の継続時間が所定の継続時間条件を満たす場合に、従道路用灯器駆動部20Bの電源部22に減光指令を出力して従道路用信号灯器10Bの赤灯12を減光させる(
図2参照)。
【0039】
そして、従道路用信号灯器10Bの赤灯12を減光させた後は、車両有無判定部140によって従道路の車両有りと判定された時点で、従道路用灯器駆動部20Bの電源部22に減光解除指令を出力して従道路用信号灯器10Bの赤灯12の減光を解除させる。
【0040】
ここで、継続時間条件は、継続時間条件テーブル250に設定されている。調光制御部130は、現在時刻を含む時間帯に対応する継続時間条件を採用する。
図6は、継続時間条件テーブル250のデータ構成の一例を示す図である。
図6によれば、継続時間条件テーブル250は、1日を区切った時間帯それぞれに、継続時間条件を対応付けて格納している。
図6に示す例では、交通量が最も少ないと想定される深夜〜早朝の時間帯の継続時間条件T3が、主導路の青現示(1G)の階梯に定められた時間Tgと同じ長さに設定され、当該時間帯から離れる時間帯ほど(より早い時間帯ほど)、徐々に長い時間になるように継続時間条件が設定されている。
【0041】
車両有無判定部140は、車両感知器40の感知信号をもとに、従道路から交差点へ進入しようとする車両の有無を検知する。
【0042】
記憶部200は、ROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部100が交通信号制御機50を統合的に制御するためのシステムプログラムや、各種機能を実現するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部100の作業領域として用いられ、処理部100が各種プログラムに従って実行した演算結果が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部200には、信号制御プログラム210と、信号制御パラメータ220と、信号制御方式設定テーブル230と、調光制御設定テーブル240と、継続時間条件テーブル250とが記憶される。
【0043】
[処理の流れ]
図7は、信号制御処理を説明するフローチャートである。なお、
図7では、本実施形態の特徴である信号灯器10の調光に関する処理のみを示している。
【0044】
先ず、信号制御部110が、現在時刻に応じて信号制御方式を決定する。すなわち、現在時刻が半感応制御の実行時間帯でないならば(ステップA1:NO)、信号制御部110は、定周期制御での信号制御を行う(ステップA3)。
【0045】
一方、半感応制御の実行時間帯であるならば(ステップA1:YES)、信号制御部110は、半感応制御での信号制御を行う(ステップA5)。次いで、調光実行判定部120が、現在時刻が調光制御の実行時間帯であるか否かを判定し、調光制御の実行時間帯でないならば(ステップA7:NO)、従道路用信号灯器10Bの赤灯12を通常点灯させる。すなわち、減光されているならば、従道路用灯器駆動部20Bに減光解除指令を出力して、従道路用信号灯器10Bの赤灯の減光を解除する(ステップA9)。
【0046】
一方、調光制御の実行時間帯ならば(ステップA7:YES)、更に、車両有無判定部140による従道路の車両有無の判定結果を判断し、車両有りが判定されたならば(ステップA11:YES)、調光制御部130が、従道路用灯器駆動部20Bに減光解除指令を出力して、従道路用信号灯器10Bの赤灯12の減光を解除する(ステップA13)。
【0047】
また、車両有無判定部140によって従道路の車両無しが判定されたならば(ステップA11:NO)、調光制御部130が、従道路用信号灯器10Bが赤現示である状態での車両無しの判定の継続時間が、継続時間条件を満たすか否かを判定する。その結果、継続時間条件を満たすならば(ステップA15:YES)、従道路用灯器駆動部20Bに減光指令を出力して、従道路用信号灯器10Bの赤灯12を減光させる(ステップA17)。その後、ステップA1に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0048】
[作用効果]
このように、本実施形態の交通信号制御システム1では、主道路と従道路とが交差する交差点において半感応制御(リコール制御)を行っている場合に、車両感知器40による従道路の車両無しが所定時間継続されると、従道路用信号灯器10Bの赤灯12を減光する。この減光は、車両感知器40によって従道路の車両有りが感知された場合に解除する。これにより、信号灯器10の点灯に要する消費電力を削減することができる。また、この減光は、交通量が少ない従道路の信号灯器10を対象として行うものであるとともに、従道路に車両無しのときに行うため、車両に対して信号現示を表示するといった信号灯器10の本来の目的を損なうことがない。また、従道路を走行する車両の運転手にとっては、当初減光されていた赤灯を視認して運転していたが、車両感知器の感知によって減光が解除されて通常点灯に戻るため、あたかも増光されたかのような印象を受ける。このため、従道路を走行する車両が、他の車両が停止していない当該交差点に差し掛かったときに、当該車両の運転手に対して、停止を強く意識させるという副次的な効果を生む。
【0049】
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0050】
(A)継続時間条件
例えば、上述の実施形態においては、継続時間条件は現在時刻をもとに決定することにしたが(
図6の継続時間条件テーブル250)、車両感知器40による感知履歴にもとづいて決定することにしても良い。
【0051】
具体的には、直前の所定期間(複数サイクル期間)における車両有りの感知回数を計数し、この感知回数に応じて継続時間条件を決定する。例えば、交通量が閑散状態を示す閾値を定め、感知回数がこの閾値以下の場合に、継続時間条件を満たす(減光を開始する)こととする。この場合、更に次のようにしてもよい。すなわち、感知回数が少ないほど、従道路の交通量が少ないとみなせるので、感知回数が少ないほど、より短い時間を継続時間条件として設定する。
【0052】
(B)減光制御の実施
また、上述の実施形態では、半感応制御において、従道路用信号灯器10Bの赤灯の減光を実施することにしたが、定周期制御において、従道路用信号灯器10Bの減光を実施することにしても良い。
【0053】
具体的には、車両感知器40の感知結果をもとに従道路の交通量を算出する。そして、算出した交通量が、閑散状態とみなす所定の交通量を下回る状態が所定時間以上継続された場合に、従道路用信号灯器10Bを減光する。この減光の解除は、従道路の交通量が上述の所定の交通量以上となった時点で行う。また、この減光は、赤灯12のみを対象として行っても良いし、全ての灯色を対象として行っても良い。
【0054】
(C)灯器駆動部20
また、上述の実施形態では、信号灯器10それぞれの灯器駆動部20を交通信号制御機50に内蔵する構成としたが、灯器駆動部20それぞれを、その駆動対象の信号灯器10に内蔵させたり、或いは、駆動対象の信号灯器10が設けられた柱に単体の装置として設置することにしても良い。