特許第5982287号(P5982287)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5982287
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】発毛を刺激する組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/42 20060101AFI20160818BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20160818BHJP
   A61Q 7/00 20060101ALI20160818BHJP
【FI】
   A61K8/42
   A61K8/34
   A61Q7/00
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-538046(P2012-538046)
(86)(22)【出願日】2010年11月5日
(65)【公表番号】特表2013-510174(P2013-510174A)
(43)【公表日】2013年3月21日
(86)【国際出願番号】US2010055712
(87)【国際公開番号】WO2011057129
(87)【国際公開日】20110512
【審査請求日】2013年11月5日
(31)【優先権主張番号】61/259,368
(32)【優先日】2009年11月9日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591018268
【氏名又は名称】アラーガン、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(72)【発明者】
【氏名】トログデン ジョン ティー
(72)【発明者】
【氏名】サラメ アドナン
(72)【発明者】
【氏名】プジャラ チェタン ピー
【審査官】 松村 真里
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−521672(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/074602(WO,A1)
【文献】 特開2007−045808(JP,A)
【文献】 特開2007−191396(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/143568(WO,A1)
【文献】 関根 茂他,新 化粧品ハンドブック,日本,日光ケミカルズ株式会社,2006年10月30日,p.714
【文献】 田嶋 勝,ヘアメイク製品の現状と課題,FRAGRANCE JOURNAL Vol.25, No.1,日本,フレグランスジャーナル社,1997年 1月15日,第25巻,p.46
【文献】 FRAGRANCE JOURNAL,フレグランスジャーナル社,1996年 4月15日,第24巻,第4号,p.17-25
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびエチルアルコールを含む浸透促進剤と;
0.01〜5質量%の範囲の濃度の、遊離形態または薬学的に許容しうるその塩として定義されるビマトプロストと、
を含み、皮膚への局所投与用に配合された、局所適用により発毛させるための組成物。
【請求項2】
溶液、ゲル、軟膏、フォーム、フィルム、塗布薬、クリーム、シャンプー、ローション、ペースト、ゼリー、スプレーおよびエアロゾルからなる群より選択される1つの形態である、請求項記載の組成物。
【請求項3】
皮膚への適用のためのアプリケータを含むキット内に包装される、請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびエチルアルコールを含む浸透促進剤と;
0.01〜5重量%の範囲の濃度の、遊離形態または薬学的に許容しうるその塩として定義される、ビマトプロストの、
皮膚への局所投与用に配合された、発毛を刺激するための組成物の製造のための使用。
【請求項5】
前記組成物が頭皮に少なくとも1日1回適用される、請求項に記載の使用。
【請求項6】
前記組成物が以下の、円形脱毛症、休止期脱毛、成長期脱毛、瘢痕性脱毛症(cicatricial alopecia)、瘢痕性脱毛症(scarring alopecia);毛幹の異常、結節性裂毛症、疎成長期毛症候群、抜毛症、牽引性脱毛症;感染性毛髪障害、頭部白癬、脂漏性皮膚炎、頭皮の毛包炎、およびアンドロゲン性脱毛症からなる群より選択される状態の1つの処置のために、頭皮に少なくとも1日1回適用される、請求項4または5に記載の使用。
【請求項7】
前記組成物が化学療法、ホルモンバランス異常、頭皮の真菌感染、抗凝固剤、痛風、うつ病、高血圧、又は心臓疾患用の薬品による脱毛に見舞われた患者のために、頭皮および眉毛の両方に少なくとも1日1回適用される、請求項のいずれか一項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、全体が参照により本明細書に組み入れられた、2009年11月9日出願の米国特許仮出願第61/259,368号の利益を主張するものである。
【0002】
発明の分野
本明細書に開示されるのは、発毛を刺激して、脱毛をもたらす障害を処置する組成物および方法であり、前記組成物は、式I:
【化1】
(式中、破線の結合は、二重結合の存在または非存在を表わし、二重結合は、シスまたはトランス配置であってもよく、そしてA、B,Z、X、R1およびR2は、本明細書に定義された通りである)
により表わされるシクロペンタンヘプタン酸,2−シクロアルキルまたはアリールアルキル化合物と、浸透促進剤とを包含する。そのような組成物は、ヒトまたはヒト以外の動物の発毛を刺激するのに用いられる。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
皮膚科専門医は、多くの異なるタイプの脱毛を認識しているが、その最も共通するのは、ヒト(ほとんどが男性)は側頭部および頭頂部の頭髪を損失し始める「脱毛症」または「禿頭症」である。しかし脱毛は、多くの他の障害を原因とする場合がある。
【0004】
脱毛は、多くの場合、発毛周期の変化を伴う。ホ乳類の毛髪は全て、毛髪の成長期、退行期および休止期をはじめとするライフサイクルを経る。成長期は、活発な発毛の期間である。頭皮において、この期間は、3〜5年間継続する。退行期は、成長期と休止期の間の短い1〜2週間の移行期である。最後の休止期は、発育が全て停止する「休息期」と見なされる。この期間も比較的短期間であり、毛髪が抜けて新しい毛髪が生え始める前に約3〜4ヶ月間継続する。禿頭症の発症により、継続的に大部分の毛髪が休止期に入り、対応して発育が活発な成長期の毛髪は少なくなる。
【0005】
加えて、硬毛、軟毛および改質型の硬毛をはじめとする異なるタイプの毛髪が存在する。硬毛は、毛包の毛球部が真皮内の深部に閉じ込められた、粗く着色された長髪である。その一方で軟毛は、毛球部が真皮内の表層に存在する、細く弱々しい非着色の短髪である。改質型の硬毛は、まつ毛および眉毛の中に見られる。脱毛症が進行するに連れ、毛髪自体が硬毛タイプから軟毛タイプに変化する変遷が起こる。したがって脱毛症(禿頭症)は、硬毛の欠乏も包含する。
【0006】
脱毛症のための非薬物処置の1つが、植毛である。毛髪を含む皮膚の移植片を、毛髪が発育している頭皮の部分から禿頭部分へ移植する。このアプローチは適度に成功する可能性があるが、高価で時間がかかり、痛みを伴う。脱毛症を処置する他の非薬物関連のアプローチとしては、紫外線照射、マッサージ、精神医学的処置および運動療法が挙げられる。しかしこれらのアプローチのいずれも、一般には効果的と受け留められていない。血管再生術またははり治療のようなことも、効果があったとしてもほんのわずかしか示されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の概要
本明細書において、効果的な量の、少なくとも1種の浸透促進剤と、式I:
【化2】
(式中、破線の結合は、二重結合の存在または非存在を表わし、二重結合は、シスまたはトランス配置であってもよく、Aは、炭素原子を2〜6個有するアルキレンまたはアルケニレン基であり、その基は、オキソ基1個以上により中断されていてもよく、ヒドロキシ、オキソ、アルキルオキシまたはアルキルカルボキシ基1個以上により置換されていてもよく、ここでアルキル基は、炭素原子を1〜6個含み;Bは、炭素原子を3〜7個有するシクロアルキル基、またはアリール基であり、水素、炭素原子を4〜10個有する低級アルキル基から選択され、ここでヘテロ原子は、窒素、酸素および硫黄原子からなる群より選択され;Xは、--N(R42であり、ここでR4は、水素、炭素原子を1〜6個有する低級アルキル基、
【化3】
からなる群より選択され、式中R5は、炭素原子を1〜6個有する低級アルキル基であり;Zは、=Oであり;R1およびR2の一方は=O、--OHもしくは--O(CO)R6基で、他方は--OHもしくは--O(CO)R6であるか、またはR1は=Oで、R2はHであり、ここでR6は、炭素原子を1〜約20個有する飽和もしくは不飽和非環式炭化水素基、または--(CH2m7であり、ここでmは、0または1〜10の整数であり、R7は、炭素原子を3〜7個有するシクロアルキル基、またはヒドロカルビルアリールもしくはヘテロアリール基である)
により表わされ、ホ乳類の皮膚への局所適用に適合した特定の配合剤中で浸透促進剤と会合した、遊離形態または薬学的に許容しうるその塩として定義される、シクロペンタンヘプタン酸,2−シクロアルキルまたはアリールアルキル化合物とを含む、局所適用するための組成物および方法が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において、式Iにより表わされるシクロペンタンヘプタン酸,2−シクロアルキルまたはアリールアルキル化合物は、ビマトプロスト化合物である。
【0009】
別の実施形態は、約0.001〜1.5重量%、0.01〜1.0重量%、0.02〜1.0重量%、0.03〜約1.0重量%、0.03〜0.9重量%、0.04〜0.8重量%、0.05〜0.7重量%、0.06〜0.6重量%、0.07〜0.5重量%、0.08〜0.4重量%、0.09〜0.3重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%および1.0重量%の濃度のビマトプロストを含む組成物を包含する。以下の賦形剤:約0.05〜1.0重量%の濃度のカルボマー;約0.01〜約2.0重量%の濃度の塩基;約10〜約90重量%の濃度のエタノール;約1.0〜約20重量%の濃度のグリセリン;約1.0〜約50重量%の濃度のジエチルグリコールモノエチルエーテル;約0.1〜約5.0重量%の濃度のポリソルベート20;約0.1〜約5.0重量%の濃度のポリソルベート40;約0.1〜約5.0重量%の濃度のポリソルベート60;約0.1〜約5.0重量%の濃度のポリソルベート80;約0.1〜約5.0重量%の濃度のPPG−5セテス−20;約0.1〜約5.0重量%の濃度のオレイン酸;約0.1〜約10重量%の濃度のイソステアリン酸イソステアリル;約0.1〜約10重量%の濃度のミリスチン酸イソプロピル;約1〜約50重量%の濃度のジプロピレングリコールジメチルエーテル;約1〜約50重量%の濃度のジエチレングリコール;約1〜約50重量%の濃度のジプロピレングリコール;約0.1〜約10重量%の濃度のカプリル酸/カプリン酸;約0.1〜約2.0重量%の濃度のベンジルアルコール;約0.1〜約10重量%の濃度のシリコーン、および/または約0〜約90重量%の濃度の水、が包含されていてもよい。
【0010】
別の実施形態は、約0.1重量%のビマトプロスト;約0.10重量%のカルボマー;約0.035重量%のNaOH;約15.0重量%のエタノール;約10.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル;および約74.8重量%の水を含む組成物を包含する。
【0011】
別の実施形態は、約0.1重量%のビマトプロスト;約0.15重量%のカルボマー;約0.22重量%のトリエチルアミン(TEA);約15.0重量%のエタノール;約10.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル;約4.0重量%のポリソルベート40;および約70.5重量%の水を含む組成物を包含する。
【0012】
別の実施形態は、約0.1重量%のビマトプロスト;約0.125重量%のカルボマー;約0.18重量%のTEA;約30.0重量%のエタノール;約20.0重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル;および約49.59重量%の水を含む組成物を包含する。
【0013】
別の実施形態は、約0.1重量%のビマトプロスト;約0.10重量%のカルボマー;約0.15重量%のTEA;約30.0重量%のエタノール;約20.0重量%のプロピレングリコール;および約49.7重量%の水を含む組成物を包含する。
【0014】
別の実施形態は、約0.1重量%のビマトプロスト;約0.20重量%のカルボマー;約0.22重量%のTEA;約60.0重量%のエタノール;約5.0重量%のグリセリン;および約34.48重量%の水を含む組成物を包含する。
【0015】
別の実施形態は、約0.1重量%のビマトプロスト;約0.25重量%のカルボマー;約0.38重量%のTEA;約60.0重量%のエタノール;約4.0重量%のポリソルベート20;および約35.27重量%の水を含む組成物を包含する。
【0016】
別の実施形態は、約0.1重量%のビマトプロスト;約0.25重量%のカルボマー;約0.38重量%のTEA;約50.0重量%のエタノール;約10重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル;約4.0重量%のポリソルベート20;および約35.27重量%の水を含む組成物を包含する。
【0017】
該組成物を、以下の一般的手順を用いて製造した。非水性成分(例えば、ビマトプロスト、エタノール、グリコール)をビーカー内で混和して、溶液が透明になるまでプロペラ式オーバーヘッドミキサーを用いて撹拌した。水を非水性混合物に添加した後、増ちょう剤を添加した。増ちょう剤を分散させる際に、塩基を添加してポリマーを中和し、溶液をゲル状の他の所望の組成物に増ちょうした。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な説明
ビマトプロストは、皮膚への局所送達により発髪を刺激することを目的とした、中程度に可溶性の化合物である。発毛には、非限定的に、軟毛の変換を刺激して硬毛として発育させること、および硬毛の発育速度を上昇させることが挙げられる。本明細書に開示された実施形態は、ビマトプロストおよび類似の化合物と浸透促進剤との配合剤を提供する。これらの浸透促進剤は、皮膚内の作用部位での有効成分の浸透および/または保持を促す。本明細書に開示された配合剤は、抗菌剤、例えばベンジルアルコールを自己保存または含有することができる。
【0019】
本明細書に開示された実施形態によれば、有効成分は、
【化4】
により表わされる。
【0020】
該有効成分は、浸透促進剤を包含する特定の配合剤中で提供される。本明細書に開示された実施形態の実践に有用となる代表的な化合物の数例としては、表1に示した化合物が挙げられる:
【表1】
【0021】
一実施形態において、該化合物は、式II:
【化5】
(式中、yは、0または1であり、xは、0または1であり、xおよびyは、両者ともに1になることはなく、Yは、アルキル、ハロ、例えばフルオロ、クロロなど、ニトロ、アミノ、チオール、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アルキルカルボキシ、ハロ置換アルキルなどからなる群より選択され、前記アルキル基は、炭素原子を1〜6個含み、nは、0または1〜3の整数であり、R3は、=O、--OHまたは--O(CO)R6であり、ここでR6は、先に定義された通りである)により表わされるシクロペンタンヘプタン酸,2−(フェニルアルキルもしくはフェニルオキシアルキル)、または薬学的に許容しうるその塩である。
【0022】
別の実施形態において、該化合物は、式III:
【化6】
(式中、陰影線(hatched lines)は、α配置を示し、黒い三角形は、β配置を示すために用いられている)で示される化合物である。別の実施形態において、yは、1であり、xは、0であり、R1、R2およびR3は、ヒドロキシである。
【0023】
1つの例示的化合物は、ビマトプロストとしても公知であり、米国カリフォルニアのAllergan, Inc.,によりLUMIGAN(登録商標)の名称で販売される、シクロペンタンN−エチルヘプタンアミド−5−シス−2−(3α−ヒドロキシ−5−フェニル−1−トランス−ペンテニル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]である。この化合物は、以下の構造を有する:
【化7】
【0024】
上記化合物の合成は、全体が参照により組み入れられた米国特許第5,607,978号に開示されている。
【0025】
活性化合物の効果的量は、当業者により決定することができるが、用いられる化合物、適用頻度および所望の結果に応じて変動するであろう。該化合物は、一般に、組成物の約1×10-7〜約50重量%、一実施形態では組成物の約0.001〜約50重量%、別の実施形態では組成物の約0.1〜約30重量%の範囲内である。約10〜50重量%、約20〜50重量%、約30〜40重量%の範囲および約35%も包含される。
【0026】
本明細書に開示された医薬配合剤は、浸透促進剤を1種以上包含することができる。語句「浸透促進剤」は、有効成分が作用部位へ移動するのを促し、そして/または作用部位でそれらを保持する任意の薬剤を包含する。適切な浸透促進剤の分類の非限定的例としては、アルコール、グリコール、脂肪酸、エーテル、エステル、密封剤(occlusive agents)および界面活性剤が挙げられる。これらの分類の代表的な例を、以下に提供する。
【0027】
アルコールとしては、一実施形態において、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられた米国特許第5,789,244号に記載された通り、非限定的に、エタノール、プロパノール、N−プロパノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、オクタノール、ベンジルアルコールおよびアセチルアルコールが挙げられる。脂肪アルコールとしては、例えば、ステアリルアルコールおよびオレイルアルコールが挙げられる。
【0028】
グリコールとしては、非限定的に、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよび他の低分子量グリコール、例えばグリセロールおよびチオグリセロールが挙げられる。
【0029】
脂肪酸、エステルおよびエーテルとしては、非限定的に、オレイン酸、パルミトレイン酸、直鎖状C4〜C20飽和モノカルボン酸およびジカルボン酸、オクタン酸およびデカン酸、ラウリン酸メチル、オレイン酸エチル、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリセロール、モノラウリン酸グリセロール、モノオレイン酸グリセロール、n−デカン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ならびにC2〜C4アルカンジオールまたはトリオールが脂肪エーテル置換基1または2個で置換されている化合物が挙げられる。
【0030】
密封剤としては、非限定的に、シリコーン、鉱物油および脂、長鎖酸、動物性脂肪および脂、植物性脂肪および脂、水溶性ポリマー、パラフィン、パラフィン油、流動パラフィン、ワセリン、流動ワセリン、白色ワセリン、黄色ワセリン、微結晶ろうおよびセレシンが挙げられる。
【0031】
界面活性剤としては、非限定的に、ポリソルベート20、40、60および80、TWEEN(登録商標)(20、40、60、80)、POLOXAMER(登録商標)(231、182、184)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、レシチン、リゾレシチン、ノニルフェノキシポリオキシエチレン、リゾホスファチジルコリン、ポリエチレングリコール400、ポリオキシエチレンエーテル、ポリグリコールエーテル界面活性剤、DMSO、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、および塩化ベンザルコニウムが挙げられる。
【0032】
更なる浸透促進剤は、局所薬物送達の当業者に公知であり、そして/または適切な教書および文献に記載されている。
【0033】
本明細書に開示された実施形態は、増粘剤を包含することもできる。適切な薬剤としては、非限定的に、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒアルロン酸およびコンドロイチン硫酸が挙げられる。
【0034】
本明細書に開示された特定の実施形態は、非限定的にベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、メチル−、プロピル−、またはブチル−パラヒドロキシ安息香酸、非限定的に硝酸塩、塩化物、酢酸塩、およびホウ酸塩をはじめとするフェニル水銀塩、ならびにベタインをはじめとする防腐剤を包含することもできる。
【0035】
先に同定されたものに加えて、様々な他の添加剤を、本発明の組成物に包含させてもよい。これらには、非限定的に、抗酸化剤、収れん剤、香料、柔軟剤、顔料、染色剤、保湿剤、噴射剤、および日焼け防止剤、ならびに存在することが美容的、医療的または他の面で所望となりうる他の分類の材料が挙げられる。該組成物および配合剤を、ミノキシジルおよびPropeciaと一緒に取り入れてもよい。
【0036】
組成物は、「徐放性」配合剤として配合させることで、有効成分の活性を処置の間隔で長時間持続させることもできる。
【0037】
本明細書に開示された特定の実施形態は、先に議論された成分それぞれを包含することができるが、他の特定の実施形態で、様々な組み合わせのこれらの成分1種以上を「実質的に含まない」ことを要求することができる。本明細書で用いられる「実質的に含まない」は、該成分が配合剤に添加されていないこと、および約1重量%を超える任意の量で存在しえないことを意味する。
【0038】
先の段落の表現的排除の範囲を限定するものではないが、本明細書に開示された特定の実施形態は、ビマトプロスト、カルボマー、NaOH、TEA、エタノール、グリセリン、ジエチレングリコール、モノエチルエーテル、プロピレングリコール、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、PPG−5セテス−20、オレイン酸、イソステアリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸、ベンジルアルコール、シリコーンおよび水のうちの1種以上を実質的に含まなくてもよい。
【0039】
本明細書に記載された配合剤の成分全てが、皮膚科学的に許容しうる量で包含されるであろう。本明細書で用いられる「皮膚科学的に許容しうる」は、その組成物または成分がヒトの皮膚へ接触する使用に適し、不適当な毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などを有さないことを意味する。活性剤および賦形剤への適用で本明細書において用いられる用語「約」は、生物学的同等性があると見なされる、濃度の変動を指す。
【0040】
本明細書に開示された実施形態は、ヒトおよび動物の両方を含むホ乳類種において用途を見出す。ヒトでは、本明細書に開示された実施形態の化合物は、非限定的に頭皮、顔面、あごひげ、頭部、陰部、上唇、眉毛およびまつ毛に適用することができる。本発明の組成物は、非限定的に円形脱毛症、休止期脱毛、成長期脱毛、瘢痕性脱毛症(cicatricial alopecia)および瘢痕性脱毛症(scarring alopecia);毛幹の異常、例えば結節性裂毛症、疎成長期毛症候群、抜毛症および牽引性脱毛症;感染性毛髪障害、例えば頭部白癬、脂蝋性皮膚炎、および頭皮の毛包炎;遺伝子障害、例えばアンドロゲン性脱毛症、ならびに化学療法、ホルモンバランス異常(例えば、甲状腺機能低下症および甲状腺機能亢進症など甲状腺の状態、妊娠、出産、避妊ピルの中止および月経周期の変化)、白癬などの頭皮の真菌感染、抗凝固剤などの脱毛を引き起こす薬品、痛風、うつ病、高血圧用の薬品、および特定の心臓用薬剤により脱毛に見舞われた患者をはじめとする様々な脱毛障害を処置するのに用いてもよい。本発明の配合剤は、他の疾患、例えば糖尿病、狼瘡、および栄養不良、例えば手術、疾病および高熱による精神的および身体的ストレス、に関連する脱毛を処置するのに用いてもよい。環境因子および毛髪の処置(染色、色合い付けおよび脱色)に用いられる化学薬品。
【0041】
毛皮用に育成される動物、例えばミンクにおいて、配合剤は、商業的理由で毛皮全体を改善するのに、体表全体に適用することができる。その工程は、動物の美容的理由で動物に用いることができ、例えば疥癬またはある程度の脱毛症を引き起こす他の疾患により禿げた部分を有するイヌおよびネコの皮膚に適用することもできる。
【0042】
本発明の組成物および方法は、脱毛に見舞われた患者、または単に身体の任意部分の発毛を増加させたい健常患者において適用してもよい。
【0043】
本明細書に開示された組成物は、局所投与用に配合される。本明細書で用いられる用語「局所投与」は、本明細書に記載された配合剤を外皮または毛髪に適用することを包含する。該適用は、一般に、所望の発毛領域で、またはその付近で行われる。
【0044】
従って適切な配合剤または組成物のタイプとしては、非限定的に、溶液、ゲル、軟膏、フォーム、フィルム、塗布薬、クリーム、シャンプー、ローション、ペースト、ジェリー、スプレーおよびエアロゾルが挙げられる。そのような配合剤のタイプは、処置される状況および身体部分に応じて、スワッス(swaths)、パッチ、アプリケータ内で、または含浸包帯の使用により、適用することができる。
【0045】
典型的には、本明細書に記載された配合剤は、処置される身体部分に長期間、繰返し適用される。特定の実施形態において、本明細書に開示された配合剤は、少なくとも1日、少なくとも1週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも1年の処置期間に、または処置が所望の結果を実現するまで、もしくは所望の結果を実現してそれを維持するまで、少なくとも1日に1回以上、1週間に1回以上、1ヶ月に1回以上、または1年に1回以上の適用を包含することができる。
【0046】
本明細書に記載された配合剤は、安全で効果的な量、投与されるであろう。本明細書で用いられる「安全で効果的な量」は、該組成物が任意の医療処置に伴う合理的なベネフィット/リスク比で、所望の発毛刺激効果を提供するのに十分な量を包含する。正常な医療的判断の範囲内では、用いられる有効成分の量は、処置される特定の状態、状態の重症度、状態の原因、処置の期間、用いられる具体的な有効成分、その濃度、用いられる具体的なビヒクル、患者の全身の健康状態、投与の様々な影響に対する患者の認容性、患者に投与されている他の薬物、ならびに患者または担当医の専門知識および専門技術内の類似因子により変動させることができる。
【0047】
連日投与では、適切な用量は、非限定的に約0.1ng〜約100mg、約1ng〜約10mg/日または別の実施形態では約10ng〜約1mg/日を包含することができる。
【0048】
幾つかの成分と適切な濃度範囲および機能の非限定的実施例を、以下の表1に提供する。非限定的配合剤または組成物の特定の実施例を、表2に提供する。
【表2】
【表3】
【実施例】
【0049】
実施例I.
ビマトプロスト頭皮発毛ゲル組成物の調製
エチルアルコールを、混合用に具備された適切な媒体容器で計量し、その後、ビマトプロストをエチルアルコールに添加して、ビマトプロストが溶解するまで適度な速度で撹拌する。別個の注入用混合タンクの水に、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびプロピレングリコールを添加して、溶媒が分散されるまで混合する。その後、エチルアルコール/ビマトプロスト溶液を水性混合物に添加して、成分が均一に混合されるまで混合する(約5分間の混合)。前記混合物にカルボマー増ちょう剤を添加して、十分に分散されるまで混合し、分散されたら塩基を添加して、溶液をゲル状に増ちょうする。前記方法により製造された代表的な配合剤を、以下の表3に示す。
【表4】
【0050】
実施例II.インビボ処置
表3の通りビマトプロストゲル配合剤を投与された頭皮および眉毛の毛髪の出現を系統的に評価するために、試験を開始する。試験は、男性5名および女性5名からなる平均年齢70歳(50〜94歳の範囲)の対象10名を含む。表3の0.3重量%ビマトプロスト配合剤で、ビマトプロストを局所適用することにより、各対象を連日処置する。
【0051】
試験は、3カ月を超えてビマトプロストを投与された対象に限定する。対照と試験群の目とで、毛髪および眉毛の発毛パラメータを評価する前の、0.3重量%ビマトプロストゲル配合剤への平均暴露期間は、129日(90〜254日の範囲)である。高倍率の細隙灯生体顕微鏡で、観察を実施する。対照と処置部分の間の差異を、細隙灯生体顕微鏡との使用に特に適合するカメラを用いて記述する。
【0052】
観察の結果は、以下の通りである:
【0053】
両群の毛髪および眉毛の長さ:毛髪の長さの増加を、定期的に観察する。長さの差は、およそ10%〜30%で変動する。
【0054】
毛髪および眉毛の数:毛髪の数の増加を、各患者の頭皮および眉毛で観察する。毛髪および眉毛の数の差は、およそ5%〜30%で変動する。統計的に有意であるか否かに関わらず、浸透促進剤を含むビマトプロストは、浸透促進剤を含まないビマトプロストよりも良好で、そして/または急速な結果を提供するであろう。
【0055】
前述の観察は、0.03重量%ビマトプロスト組成物が、皮膚を浸透して発毛させることを確定することになる。
【0056】
実施例III.局所クリーム
局所0.2重量%ビマトプロストクリームを、以下の通り調製する:テガシド(tegacid)およびスペルマセチを、70〜80℃の温度で一緒に溶融する。メチルパラベンを水約500gに溶解して、75〜80℃の温度を保持しながら、プロピレングリコール、ポリソルベート80、ビマトプロストおよび浸透促進剤を逐次添加する。一定して撹拌しながら、メチルパラベン混合物をテガシドおよびスペルマセチ溶融物に緩やかに添加する。温度が40〜45℃に降下するまで、更に撹拌しながら添加を少なくとも30分間継続する。最後に、十分な水を添加して、最終的な重量を1000gに合わせ、冷却して凝結するまで、調製物を撹拌して均一性を保持する。
【0057】
実施例IV.局所クリーム
0.1重量%ビマトプロスト局所クリームを、以下の通り調製する:テガシドおよびスペルマセチを、70〜80℃の温度で一緒に溶融する。メチルパラベンを水に溶解して、75〜80℃の温度を保持しながら、プロピレングリコール、ポリソルベート80、ビマトプロストおよび浸透促進剤を逐次添加する。一定して撹拌しながら、メチルパラベン混合物をテガシドおよびスペルマセチ溶融物に緩やかに添加する。温度が40〜45℃に降下するまで、更に撹拌しながら添加を少なくとも30分間継続する。最後に、十分な水を添加して、最終的な重量を1000gに合わせ、冷却して凝結するまで、調製物を撹拌して均一性を保持する。
【0058】
実施例V.局所軟膏
2.0重量%ビマトプロストを含有する軟膏を、以下の通り調製する:
【0059】
白色ワセリンおよび羊毛脂を溶融して漉し、流動ワセリンをそれに添加する。ビマトプロスト、浸透促進剤、酸化亜鉛、およびカラミンを残りの流動ワセリンに添加して、粉末が微粒子化して均一に分散されるまで、混合物を摩砕する。混合物を白色ワセリン中で撹拌して、溶融し、軟膏が凝結するまで撹拌しながら冷却する。他の変形例で、酸化亜鉛および/またはカラミンを省略して、配合剤が酸化亜鉛またはカラミンを実質的に含まないようにすることができる。
【0060】
実施例VI.軟膏
5重量%ビマトプロストおよび浸透促進剤を含有する軟膏を、活性化合物を軽流動ワセリンに添加することにより、調製する。白色ワセリンを羊毛脂と共に溶融して漉し、温度を45〜50℃に調整する。流動ワセリンのスラリーを添加して、凝結するまで軟膏を撹拌する。その軟膏を、30mgチューブに包装することができる。
【0061】
実施例VII.スプレー配合剤
0.03重量%ビマトプロストおよび浸透促進剤を含有する水性スプレー配合剤を、以下の通り調製する。ビマトプロストおよび浸透促進剤を水に溶解し、得られた溶液をろ過により滅菌する。頭頂部に適用するためのスプレーノズルを用いて、溶液を滅菌容器に無菌的に充填する。配合は以下の通りである:
【表5】
【0062】
実施例VIII.ローション
ビマトプロストおよび浸透促進剤の試料をN−メチルピロリドンおよびプロピレングリコールのビヒクルに溶解して、頭皮または発毛させる身体の他の部分に適用する0.5重量%ビマトプロストローションを製造する。
【0063】
実施例IX.エアロゾル
およそ0.1重量%のビマトプロストおよび浸透促進剤を無水アルコールに溶解することにより、それらをを含有するエアロゾルを調製する。得られた溶液をろ過して、粒子およびリントを除去する。この溶液を約−30℃に凍結する。その後、ジクロロジフルオロメタンとジクロロテトラフルオロエタンとの凍結混合物を、その溶液に添加する。13mLプラスチックコート褐色瓶に得られた溶液の各11.5gを低温充填して、蓋をしてもよい。頭皮または発毛させる身体の他の部分にエアロゾルをスプレーしてもよい。
【0064】
実施例X.局所フォーム配合剤
0.1重量%ビマトプロスト局所フォーム配合剤を、以下の通り調製する:メチルパラベンを水約500gに溶解し、75〜80℃の温度を保持しながら、プロピレングリコール、ポリソルベート80、ビマトプロストおよび浸透促進剤を逐次添加する。一定して撹拌しながら、メチルパラベン混合物をテガシドおよびスペルマセチ溶融物に緩やかに添加する。温度が40〜45℃に降下するまで、更に撹拌しながら添加を少なくとも30分間継続する。最後に、十分な水を添加して、最終的な重量を1000gに合わせ、冷却して凝結するまで、調製物を撹拌して均一性を保持する。
【0065】
表Vの実施例Xに教示されたものと類似の手法で調製された別のフォーム配合剤は、以下の通りである:
【表6】
【0066】
実施例XI.粉剤
ビマトプロスト化合物および浸透促進剤の粉末を、乾燥形態でタルカムパウダーと1:1:10の重量/重量比で混合することにより調製する。
【0067】
実施例XII.関連の化合物
先の実施例の手順に従い、先の実施例に開示されたビマトプロストの代わりに表1の化合物の等モル量を用いて、組成物を同様に調製する。
【0068】
他に断りがなければ、本明細書および特許請求の範囲で用いられる、成分の量を表わす全ての数、分子量、反応条件などの特性は、用語「約」により全ての例が修正されると理解しなければならない。「約」は、FDAおよび他の規制当局により生物学的同等性があると見なされた、賦形剤濃度および賦形剤タイプの変動を指す。
【0069】
実施例XIII
円形脱毛症により脱毛に見舞われた44歳の白人男性が、表3の0.1重量%ビマトプロスト組成物を就寝前に1日1回6ヶ月間適用する。適用の3ヶ月後に、対象は、それまでは何も存在せず古い毛髪の毛包の黒ずみがあった部分で、新たな発毛に気付くであろう。新たな発毛を、高倍率の細隙灯生体顕微鏡およびコンピューター支援での画像解析により観察する。対照部分と処置部分との差異を、細隙灯生体顕微鏡との使用に特に適合するカメラを用いて記述する。
【0070】
実施例XIV
アンドロゲン性脱毛症による男性型禿頭症に見舞われた37歳ヒスパニック系男性が、表3の0.2重量%ビマトプロスト組成物を毛髪が著しくまばらな部分に1日2回適応する。適用の63日後に、高倍率の細隙灯生体顕微鏡およびコンピューター支援での画像解析により測定すると新たな発毛があることから、発毛増加に気付くであろう。十分な量の発毛が観察された後、患者は0.2重量%ビマトプロスト組成物を1週間に2回だけ適用する。
【0071】
実施例XV
29歳の健常な白人女性が、医師により疾患または脱毛状態が診断されなくとも、より多くの毛髪およびより多くの発毛を有することを希望している。患者は、表3の0.3重量%ビマトプロスト組成物を、使用のおよそ3ヶ月後により多くの発毛が観察されるまで、1日1回適用する。患者は該組成物を1週間に1回継続して適用し、発毛増加を保持する。
【0072】
実施例XVI
毛包変性症候群および関連の脱毛と診断された35歳のアフリカ系アメリカ人男性が、表3の0.03重量%ビマトプロスト組成物を適用する。該組成物を午前のシャワー後に1回と夕方に1回の1日2回適用する。適用の46日後に、発毛が増加していることに気付き、毛包変性症候群の症状が緩和するであろう。患者は、更に6ヶ月間適用を継続する。