(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本明細書の実施形態による、基板上にレリーフパターンを形成するのに適するシステムを示す。
【
図2A】本明細書の実施形態による処理後の材料層を示す断面図である。
【
図2B】本明細書の実施形態による処理後の材料層を示す断面図である。
【
図2C】本明細書の実施形態による処理後の材料層を示す断面図である。
【
図3A】本明細書の実施形態による更なる処理後の材料層を示す断面図である。
【
図3B】本明細書の実施形態による更なる処理後の材料層を示す断面図である。
【
図3C】本明細書の実施形態による更なる処理後の材料層を示す断面図である。
【
図4A】本明細書の実施形態による基板にエッチングされたトレンチを示す断面図である。
【
図5A】第1のパターンと第2のパターンとによって形成されたトレンチをエッチングすることによって形成された隆起凸ナノ構造を有する例示的なパターン化表面の上面図である。
【
図5B】第1のパターンと追加の重ね合わせパターンとによって形成されたトレンチをエッチングすることによって形成された隆起凸ナノ構造を有する別の例示的なパターン化表面の上面図である。
【
図6】本明細書の実施形態による、基板上に隆起凸ナノ構造を形成するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【
図7】本明細書の実施形態による、基板上に陥没非凸ナノ構造を形成するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【
図8】本明細書の実施形態による、
図7の基板から非凸ナノ粒子を作成するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【
図9】上部に金属層が堆積された基板の断面図である。
【
図10A】隆起凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図10B】隆起凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図11A】隆起凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図11B】隆起凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図12A】隆起凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図12B】隆起凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図13A】隆起凸幾何学形ナノ構造を含む新しい又は回転されたインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造の第2のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図13B】隆起凸幾何学形ナノ構造を含む新しい又は回転されたインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造の第2のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図14A】隆起凸幾何学形ナノ構造を含む新しい又は回転されたインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造の第2のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図14B】隆起凸幾何学形ナノ構造を含む新しい又は回転されたインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造の第2のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図15A】隆起凸幾何学形ナノ構造を含む新しい又は回転されたインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造の第2のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図15B】隆起凸幾何学形ナノ構造を含む新しい又は回転されたインプリントモールドを用いた、形成可能材料への例示的な陥没凸幾何学形ナノ構造の第2のインプリント、及び金属層に転写されるエッチングパターンを示す断面図である。
【
図16A】基板に陥没非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板内へのエッチングパターン転写を示す断面図である。
【
図16B】基板に陥没非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板内へのエッチングパターン転写を示す上面図である。
【
図17A】基板に陥没非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板内へのエッチングパターン転写を示す断面図である。
【
図17B】基板に陥没非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板内へのエッチングパターン転写を示す上面図である。
【
図17D】基板の陥没非凸幾何学形ナノ構造の斜視等角図である。
【
図18A】本明細書の実施形態による、基板に作成された追加の例示的な陥没非凸ナノ構造を示す。
【
図18B】本明細書の実施形態による、基板に作成された追加の例示的な陥没非凸ナノ構造を示す。
【
図18C】本明細書の実施形態による、基板に作成された追加の例示的な陥没非凸ナノ構造を示す。
【
図18D】本明細書の実施形態による、基板に作成された追加の例示的な陥没非凸ナノ構造を示す。
【
図18E】本明細書の実施形態による、基板に作成された追加の例示的な陥没非凸ナノ構造を示す。
【
図19】上部に金属層が堆積された基板を示す断面図である。
【
図20A】陥没非凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた形成可能材料への例示的な隆起非凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層へのエッチングパターン転写を示す断面図である。
【
図20B】陥没非凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた形成可能材料への例示的な隆起非凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層へのエッチングパターン転写を示す上面図である。
【
図21A】陥没非凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた形成可能材料への例示的な隆起非凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層へのエッチングパターン転写を示す断面図である。
【
図21B】陥没非凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた形成可能材料への例示的な隆起非凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層へのエッチングパターン転写を示す上面図である。
【
図22A】陥没非凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた形成可能材料への例示的な隆起非凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層へのエッチングパターン転写を示す断面図である。
【
図22B】陥没非凸幾何学形ナノ構造を有するインプリントモールドを用いた形成可能材料への例示的な隆起非凸幾何学形ナノ構造のインプリント、及び金属層へのエッチングパターン転写を示す上面図である。
【
図23A】基板に隆起非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板へのエッチングパターン転写を示す断面図である。
【
図23B】基板に隆起非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板へのエッチングパターン転写を示す上面図である。
【
図24A】基板に隆起非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板へのエッチングパターン転写を示す断面図である。
【
図24B】基板に隆起非凸幾何学形ナノ構造を形成するための基板へのエッチングパターン転写を示す上面図である。
【
図25A】例示的な第1のパターンの上面図である。
【
図25B】例示的な第2のパターンの上面図である。
【
図25C】第1のパターンと第2のパターンとによって形成された例示的なパターン化表面の上面図である。
【
図26A】例示的なパターン及びパターンによって形成された例示的なナノ構造の上面図である。
【
図26B】例示的なパターン及びパターンによって形成された例示的なナノ構造の上面図である。
【
図27】特徴部の意図的なオフセットを用いてナノ構造を形成するための例示的な方法を示す。
【
図28】特徴部の意図的なオフセットを用いてナノ構造を形成するための例示的な方法を示す。
【
図29】特徴部の意図的なオフセットを用いてナノ構造を形成するための例示的な方法を示す。
【
図30】特徴部の意図的なオフセットを用いてナノ構造を形成するための例示的な方法を示す。
【
図31】特徴部の意図的なオフセットを用いてナノ構造を形成するための例示的な方法を示す。
【
図32A】基板の上方に位置決めされたナノパターンモールドの簡略化した断面図である。
【
図33A】基板の上方の第1の高さに位置決めされたナノパターンモールドの簡略化した略断面図である。
【
図33B】基板の上方の第2の高さに位置決めされたナノパターンモールドの簡略化した断面図である。
【
図33B】基板上に形成されたナノパターン構造の簡略化した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、基板12上にレリーフパターンを形成するシステム10が示されている。基板12は、基板チャック14に結合することができる。図示の基板チャック14は真空チャックであるが、米国特許第6,873,087号「インプリントリソグラフィプロセスのための高精度配向整列及び間隙制御ステージ」に説明されているように、限定されるものではないが、基板チャック14は、真空式、ピン式、溝式、又は電磁式を含む何らかのチャックとすることができ、その開示内容は、本明細書に組み込まれている。基板12及び基板チャック14は、ステージ16上に支持することができる。更に、ステージ16、基板12、及び基板チャック14は、基台(図示せず)上に位置決めすることができる。ステージ16は、x軸、y軸、及びz軸に沿った動くことができる。
【0011】
基板12から離隔して、マスターパターン形成デバイス17がある。マスターパターン形成デバイス17はテンプレート28を備え、該テンプレート28から上部にパターン形成表面を有する基板12に向かってメサ20が延びる。更に、メサ20はモールド20と呼ぶ場合もある。メサ20はナノインプリントモールド20と呼ぶ場合もある。別の実施形態では、テンプレート28からモールド20を実質的になくすことができる。別の実施形態では、モールド20は、テンプレート28と一体的に形成することができる。テンプレート28及び/又はモールド20は、限定されるものではないが、溶融シリカ、石英、シリコーン、有機ポリマー、シロキサンポリマー、ホウケイ酸塩ガラス、フッ化炭素ポリマー、金属、及び硬化サファイアを含む材料から形成することができる。図示のように、パターン形成表面22は、複数の離隔した陥没部24及び突出部26によって規定される特徴部を備える。しかしながら、別の実施形態では、パターン形成表面22は、実質的に平滑及び/又は平坦とすることができる。パターン形成表面22は、基板12上に形成すべきパターンの基礎を形成する原パターンを規定することができる。マスターパターン形成デバイス17は、電子ビーム(eビーム)リソグラフィを用いて形成することができる。
【0012】
マスターパターン形成デバイス17は、チャック28に結合することができ、チャック28は、米国特許第6,873,087号「インプリントリソグラフィプロセスのための高精度配向整列及び間隙制御ステージ」に説明されているように、限定されるものではないが、基板チャック14は、真空式、ピン式、溝式、又は電磁式を含む何らかのチャックとすることができる。更に、チャック28は、マスターパターン形成デバイス17の移動を容易にするインプリントヘッド30に結合することができる。
【0013】
更にシステム10は、流体分配システム32を備える。流体分配システム32は、基板12上にポリマー化材料34を堆積させるために、基板12と流体連通状態にすることができる。システム10は、任意数の流体デイスペンサを備えることができ、流体分配システム32は、内部に複数の分配ユニットを備えることができる。重合性材料34は、何らかの公知の技術、例えば、液滴分配、スピンコーティング、浸漬コーティング、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、薄膜堆積、厚膜堆積、及び同様のものを用いて基板12上に配置することができる。一般的に重合性材料34は、モールド20と基板12との間に所望の容積が形成される前に基板12上に配置される。しかしながら、重合性材料34は、所望の容積を得た後にこの容積を満たすことができる。
【0014】
重合性材料34は、溶剤系のモノマー又は回転塗布材料を含むことができる。更に、重合性材料34は、米国特許第7,157,036号「共形性領域とモールドパターンとの間の接着を軽減する方法」、及び米国特許公開第2005/0187339号「インプリントリソグラフィのための材料」に説明されているモノマー混合物を含むことができ、これらの開示内容は、本明細書に組み込まれている。
【0015】
更にシステム10は、経路42に沿ってエネルギー40を導くように結合されたエネルギー40の供給源38を備える。インプリントヘッド30及びステージ16は、マスターパターン形成デバイス17及び基板12をそれぞれ重ね合わせて経路42内に配置するように構成される。システム10は、ステージ16、インプリントヘッド30、流体分配システム32、及び供給源38とデータ通信状態にあり、メモリ56に記憶されたコンピュータ可読プログラムに基づいて動作するプロセッサ54によって調整することができる。
【0016】
更に上述のシステム及びプロセスは、米国特許第6,932,934号、米国特許第7,077,992号、米国特許第6,900,881号、米国特許公開第2004/0124566号、米国特許公開第2004/0188381号、及び米国特許公開第2004/0211754号に開示されるインプリントリソグラフィプロセス及びシステムで用いることができ、これらの開示内容は本明細書に組み込まれている。更なる実施形態では、上述のレリーフパターンは、何らかの公知の技術、例えば、フォトリソグラフィ(G線、I線、248nm、193nm、157nm、及び13.2〜13.4nmを含む様々な波長)、コンタクトリソグラフィ、eビームリソグラフィ、x線リソグラフィ、イオンビームリソグラフィ、及び原子ビームリソグラフィによって作成することができる。例えば、上述のレリーフパターンは、米国特許第5,772,905号に説明されている技術を用いて作成することができ、この開示内容は本明細書に組み込まれている。
【0017】
本明細書に説明する技術を用いて、様々な幾何学断面を有するナノ構造を加工することができる。一般的にこのプロセスは、2つの段階を含むことができる。フェーズ1では、凸幾何学形断面を有するインプリントテンプレート(本明細書ではナノ成形テンプレートとも呼ぶ)を作成するために、複数のリソグラフィ段階の組み合わせを用いることができる。これらの複数のリソグラフィ段階は、電子ビームリソグラフィ、インプリントリソグラフィ、又はフォトリソグラフィ等の1つ又はそれ以上の種類のリソグラフィプロセスを用いることができる。このナノ成形テンプレートは、凸ナノ構造を加工するのに直接役立つ。もしくは、フェーズ2において、後に非凸ナノ構造を加工するために用いることができる、非凸幾何学断面を有するインプリントテンプレートを作成するために、ナノ成形テンプレートをインプリントリソグラフィプロセスと一緒に用いることができる。
【0018】
フェーズ1:ナノ成形凸テンプレートの形成
一般的にフェーズ1は、複数のプロセス段階を含むことができる。説明の簡素化のために、本明細書ではインプリントリソグラフィを用いたナノ成形テンプレートの形成を説明する。しかしながら、パターン形成段階は、フォトリソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、及び同様のものを用いることができることに留意されたい。
【0019】
1つの実施形態では、ポリマー、誘電体、金属等を含む第1の材料(例えば、湿潤剥離不能材料)の薄層を、ナノ構造材料で作られた所望の基板上に堆積させることができる。第1の材料の上には第2のレジスト(例えば、湿潤剥離可能材料)の層を堆積させることができる。第2のレジストは、第1の材料を実質的に無傷に保ったまま選択的に湿潤剥離することができる。第2のレジスト材料の上には形成可能なインプリントリソグラフィ材料を堆積させることができ、レリーフパターンを形成するために、リソグラフィ材料をインプリント処理することができる。インプリント処理を用いてレリーフパターンを作成するために用いられるモールドは、eビームプロセスから形成可能な単純な幾何学形状(例えば、線、点、孔、及び同様のもの)で構成することができる。下層の基板への形成可能材料の付着を容易するために、第2のレジスト材料と第3の形成可能材料との間に、随意選択的な接着材料を堆積させることができる。接着層は、米国特許公開第2007/0212494号にさらに説明されている接着材料で形成することができ、この開示内容は本明細書に組み込まれている。形成可能層のレリーフパターンは、形成可能材料の隆起パターンを生成するために、随意選択的にエッチングすることができ、隆起パターンは、エッチングの前のサイズと比較して小さいサイズを有する。
【0020】
エッチングされた形成可能層上には、オーバーコート材料を堆積させることができる。オーバーコート材料は、細い隆起線の頂面を露出させるために、ブランケットエッチングすることができる。露出された形成可能材料は、下方に湿潤剥離不能な第1のレジスト材料を通って延びるトレンチを形成するために、エッチングすることができる。湿潤剥離不能レジストは、ドライエッチングすることができ、基板に達した時に停止される。トレンチが下方に基板に達するまで延びる湿潤剥離不能材料を残して、形成可能層材料及び湿潤剥離可能材料を剥離することができる。基板は、表面内のパターンが最終的なものである場合には、下方に所望の深さに達するまでエッチングすることができる。最後に、インプリントモールドの形状及び/又は向きを修正することができ、表面内のパターンが最終的なものではない場合には、プロセスは段階2から繰り返される。
【0021】
図2A〜
図4Bは、ナノパターン付き構造を有するナノ成形テンプレートの例示的な形成を示す。
図2Aは、レジスト層202(例えば、湿潤剥離不能)を備える基板201、及び層202の上に配置されたレジスト層203(例えば、湿潤剥離可能)の断面図を示す。等間隔とすることができる間隙208を有する例示的な特徴部(例えば線)205を形成するために、
図1に関連して説明したシステム及び方法を用いて、2つのレジスト層の上に形成可能材料204を堆積させて、インプリント処理することができる。
【0022】
図2Bは、形成可能材料204がエッチングされ、結果的に特徴部205が薄肉化されて、高さ対幅の大きなアスペクト比を有する特徴部が形成された後の
図2Aの多層構造の断面図を示す。この図では、基板201、レジスト層202、及びレジスト層203も見ることができる。
【0023】
図2Cは、表面にオーバーコート層206が特徴部205の上方のある高さまで付加された後の
図2Bの多層構造の断面図を示す。このオーバーコート層は、米国特許第7,186,656号の開示内容と同様のシリコーン含有ポリマーとすることができ、この開示内容は本明細書に組み込まれている。この図では、
図2Bと同様に基板201、レジスト層202、及びレジスト層203を見ることができる。
【0024】
図3Aは、特徴部205の頂部を表面207の上方に露出させるために、オーバーコート層206が平面化された後の
図2Cの構造の断面図を示す。この図では、基板201、レジスト層202,レジスト層203、及びオーバーコート層206を見ることができる。
【0025】
図3Bは、レジスト層203を通って形成可能材料204がエッチングされた後の
図3Aの構造の断面図を示す。更に非ウェットエッチング(例えば、O
2を用いた)は、トレンチ内のレジスト層202を除去し、基板201で停止する。この図では、基板201、レジスト層202、レジスト層203、形成可能層204、及びオーバーコート層206を見ることができる。特徴部205がエッチングされる際にチャネル301を形成することができる。更に、チャネル301の層202〜204の除去は、チャネル深さ302を基板201の表面に達するまで延ばすことができる。
【0026】
図3Cは、オーバーコート層206、形成可能材料204、及びレジスト層203が剥離され、基板201に達する溝304を有するレジスト層202だけが残った後の
図3Bの構造の断面図を示す。特定の形状のナノパターン又は表面特徴部を形成する段階は、所望のナノ構造に相応する所望の表面パターンが得られるまで、
図2A〜
図3Cのプロセス段階を繰り返すことによって実現することができる。
【0027】
図4Aは、溝401を形成する特定の深さに達するまでエッチングされた、
図3Cの例示的なパターンの断面図を示す。この図では、基板201及びレジスト層202を見ることができる。
図4Bは、基板201の溝401の上面図を示す。
【0028】
図5Aは、
図2A〜
図4Bのプロセス段階を用いて、第1のパターン501で処理した後の基板201の上面図を示す。このプロセスシーケンスを用いて、斜方形表面パターン502を形成することができる。トレンチ及び表面パターン502は、構造体500の表面積を増大させるために用いることができる。
【0029】
図5Bは、
図2A〜
図4Bのプロセス段階を用いて、追加の重ね合わせパターン503で処理した後の基板201の上面図を示す。このプロセスシーケンスを用いて、三角形表面パターン504を形成することができる。トレンチ及び表面パターン504は、構造体510の表面積を増大させるために用いることができる。別の実施形態では、トレンチは貫通するまでエッチングされ、結果的に三角形断面及び基板厚に相応する長さを有する均一なナノ成形パターンが生成される。構造体500及び510の表面パターンは、インプリントテンプレートのパターン形成表面を形成することができ、特徴部は、図示のように凸断面区域を有する。
【0030】
図6は、
図5A及び
図5Bに示すようなナノ成形構造を有する例示的なナノ成形テンプレートの形成のためのプロセス段階のフローチャートである。段階601では、基板上に第1のレジストの薄層を堆積させることができる。段階602では、第2のレジストのオーバーレイを堆積させることができる。例えば、第2のレジストは、湿潤剥離可能材料、可溶性材料、例えばPMGI(ポリメチルグルタルイミド)、及び/又同様のものを含むことができる。PMGIは、Shipley Company,L.L.C.(現在はRohm Haas)から商品名CD260の下に入手することができる水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)によって湿潤剥離することができる。もしくは、第2のレジストは、任意の負のフォトレジスト、例えば、ポリヒドロキシルスチレンとすることができる。各レジスト層は、米国特許公開第2007/0212494号に開示されている材料等の接着目的の中間層を含むことができる。段階603では、隆起パターンが間隙としての陥没部によって分離されたレリーフパターンを有する第3のレジスト層を形成するために、形成可能材料の層を堆積させ、インプリントモールドを用いてインプリント処理することができる。1つの実施形態では、隆起パターンの幅と間隙の幅とは等しい。段階604では、レリーフパターンをエッチングすることができ、大きな高さ対幅比を有する小さな隆起パターンが形成される。段階605では、隆起線を覆うために、シリコーン含有の有機材料のオーバーコートを付加することができる。1つの実施形態では、オーバーコート層は、米国特許第7,186,656号の開示内容と同様のシリコーン含有ポリマーとすることができる。段階606では、ブランケットエッチングは、隆起線の頂面を露出させることができる。段階607では、下方に、異なるエッチング化学作用に反応する第1のレジスト材料に達するトレンチを形成するために、形成可能材料をエッチングすることができる。段階608では、第1のレジスト材料をドライエッチングすることができ(例えば、酸素を用いて)、基板で停止する。段階609では、トレンチを残しながら、第1のレジストを通って基板まで形成可能材料及び第2のレジストを剥離することができる。段階610では、基板表面に形成されるパターンが最終パターンであるか否かを判定することができる。判定が「NO」の場合には、段階611において、重ね合わせパターン、現在のパターンへの変更、及び/又は既存のパターンの回転のいずれかによってインプリントモールドを修正することができる。例えば、分岐を段階602に戻すことができ、プロセス段階のうちの幾つかを繰り返すことができ、基板の第1のパターンの上に重なり合う第2のパターンが形成される。段階610での判定が「YES」の場合には、段階612において、基板を、パターン付きの第1のレジスト層を通って所望の深さに達するまでエッチングすることができ、結果的に基板上に成形されたナノ構造が形成される。段階613では、第1のレジスト材料を剥離することができる。
【0031】
別の実施形態において、
図6は、金属膜(クロム等の)を用いる段階を含むことができる。例えば、金属膜は、段階601に含めることができる。段階602は省くことができる。段階604〜608は、
図6におけるものと同じものとすることができる。しかしながら、段階609は、金属膜にエッチングされたパターンを残しながら、全ての有機材料を除去するために、ハロゲン及びO
2プラズマ灰化プロセスで置き換えることができる。このプロセスは、ナノ形状を作成するのに必要とされる回数だけ繰り返すことができる。更に、段階603におけるインプリント処理段階の直前に、随意選択的な接着層(先に説明した)を用いることができる。
【0032】
図6のプロセスの別の実施形態において、段階604〜606を省くことができ、段階603の形成可能なインプリント処理される材料を、先行段階で配置された材料(それが湿潤剥離可能な第2の材料及び湿潤剥離不能な第1の材料であるか、又は湿潤剥離可能材料なしで用いられるクロム等の金属膜であるかに関わらず)内まで直接エッチングすることができる。この実施形態は、
図6のプロセス段階603〜606で得られるパターンとは反対のトーン(tone)を有するパターンを生じる。
【0033】
図6のプロセスの別の実施形態では、段階601及び602を省くことができ、金属膜(例えばクロム)を基板上に堆積させることができる。段階603の形成可能材料をインプリント処理及びエッチングすることができるが、パターンは、基板内に直接エッチングすることができる。段階605〜608を省くことができ、金属膜及び基板内にトレンチを残しながら、形成可能材料が剥離される。続いてこのプロセスを、所望のナノ形状を作成するのに必要とされる回数だけ繰り返すことができる。
【0034】
上記に説明したプロセス及び本明細書に更に説明するプロセスは、バイオ分野を含む多くの用途で非常に有用な、成形ナノ構造を有する基板をもたらすことができる。例えば、材料形成ナノ構造は、適量の薬物及び/又は治療効果を与える材料で形成することができ、及び/又はナノ構造は、設計要件に依存して、薬物及び/又は治療効果を内在する材料で形成することができる。本明細書に説明する方法によるナノ構造の形成は、サイズ及び形状の高精度制御を可能にする。この精度は、照準を定めた送達及び/又は剥離の製剤形態を制御方式で提供することができる。
【0035】
本明細書に説明する方法によって、説明したもの以外のナノ構造を生成することができ、これらのナノ構造は、本発明の範囲内にあると想定される。更に、米国特許第7,186,656号、米国特許第7,252,777号、及び米国特許第7,261,831号に開示されているプロセスシステム及び方法の要素は、ナノ構造の形成を助けるために用いることができ、これらの開示内容全体は本明細書に組み込まれている。
【0036】
上記の詳細な説明は、最終製品のためのナノパターン又はインプリントモールドを加工するためのナノパターンを実現することができるプロセスを説明する。特定のナノパターンでは、一般的なeビームプロセスを用いてモールドを直接作成することが実際的ではない可能性がある。この場合、本明細書に更に詳述するように、所望の鋭い隅部又は縁部を有する凸パターンを含む所望のナノパターンを有する第1のインプリントモールドを作成するために、開示するプロセスを用いることができる。続いてこの第1のインプリントモールドを、前と同様に所望の鋭い隅部又は縁部を有する非凸パターンを含むより複雑なナノパターンを作成するために、新しい基板にパターンを繰り返し形成するために用いることができる。新しい基板上で所望の複雑なナノパターンが得られると、更にこの基板は、今度は非凸断面形状を含む所望の形状複雑性を有するナノ構造を生成することができる大きい面積のインプリントモールドを加工するステップアンドリピートプロセスにおいて用いることができる。
【0037】
フェーズ2:ナノ形状非凸テンプレートの形成
図7は、例示的な陥没非凸幾何学形ナノ構造の形成のためのプロセス段階のフローチャートである。
図9〜
図17は、この例示的なプロセスを更に示す。段階701では、金属層の薄層2000が、
図9に示す基板2001上に堆積される。例えば、金属層はクロムを含有することができ、基板は石英で構成することができる。層2000において、硬質マスク特性を有する他の適切な材料を、同じ又は他の適切な材料と組み合わせて用いることができる。段階702では、
図10A及び
図10Bに示すように、非常に薄い残存層を有する形成可能材料2002に陥没凸幾何学形ナノ構造2003を形成するために、形成可能(重合性)材料2002の第1の層を堆積させて、隆起凸幾何学形ナノ構造(
図5A及び
図5Bに示すもの等の)を有するインプリントテンプレートを用いてインプリント処理することができる。段階703では、金属層2000を露出させるために、形成可能層2002が、形成された陥没部2003から、例えばドライエッチング(例えば、酸素ガス又は酸素ガスプラズマを伴うアルゴン)を用いて除去され、金属層2000は、
図11A及び
図11Bに示すように、金属層2000に陥没凸幾何学形ナノ構造2004を形成するために、第2のエッチング段階(例えば、塩素ガス又は酸素ガスプラズマと混合する塩素)を用いて選択的にエッチングされる。形成可能層2002及び金属層2000をエッチングして、金属層2000に陥没部2004を形成するために、単一のエッチング段階を用いることができる。段階704では、残りの形成可能層2002を、
図12A及び
図12Bに示すように、プラズマ灰化段階(例えば、酸素ガスプラズマを用いた)を用いて除去することができる。
【0038】
段階705では、同じであるが相応する形成済み陥没部2004に対して変位される(回転又は平行移動のどちらかで)、又は異なる形状である凸特徴部を有するモールドを用いて、新しいインプリント処理段階が実施される。以前のインプリントモールドが回転され、整列された例を、
図29〜
図31に示す。いずれの場合にも、所望の結果は、組み合わせられた場合に、本明細書に更に説明する陥没非凸形状を生成する凸形状のオーバーレイを生成することである。段階706では、
図13A及び
図13Bに示すように、形成可能層2007に新しい又は回転された陥没凸幾何学形ナノ構造2008を形成するために、第2の形成可能層2007が堆積され、インプリント処理される。段階707では、金属層2000を露出させるために、形成可能層2007の陥没部2008をドライエッチング(例えば、酸素ガス又は酸素ガスプラズマと混合するアルゴン)することができ、その後、露出した金属層2000は、
図14A、
図14B、
図15A、及び
図15Bに示すように、形成可能層2007に陥没凸幾何学形ナノ構造2011を形成し、金属層2000に陥没非凸幾何学形ナノ構造2012を形成するために、第2のドライエッチング段階(例えば、クロムをエッチングするために、塩素ガス又は酸素ガスプラズマと混合する塩素を選択的に用いることができる)を用いて選択的にエッチングすることができる。形成可能層2007及び金属層200をエッチングして、形成可能層2010に陥没凸幾何学形ナノ構造2011を形成し、金属層2009に非凸幾何学形ナノ構造2012を形成するために、単一のエッチング段階を用いることができる。段階708では、金属層に更なるパターン付き陥没部を形成する必要がある場合に、段階704、705、706、及び707が繰り返される。段階709では、金属層2000で最終的な所望の陥没非凸幾何学形ナノ構造パターンが得られると、
図15A及び
図15Bに示すように、プラズマ灰化(例えば、酸素ガスプラズマを用いた)によって、残りの形成可能層2007を除去することができる。段階710では、
図16A及び
図16Bに示すように、基板2001に陥没非凸幾何学形ナノ構造2014を作成するために、金属層をエッチングすることなく、基板2001が、所望の深さに達するまで選択的にドライエッチング(例えば、フッ素ガスプラズマ、CF
4、CHF
3等)される(例えば、クロムは、フッ素ガスプラズマエッチング段階を用いて、著しくエッチングされることはないであろう)。段階711では、
図17A、
図17B、及び
図17Dに示すように、基板2001にパターン形成された最終的な陥没非凸幾何学形ナノ構造2014を暴露させるために、金属層が剥離され、基板から除去される。金属層は、ドライエッチング(例えば、クロムをエッチングするためには、塩素ガス又は酸素ガスプラズマと混合する塩素を選択的に用いることができる)又はウェットエッチング(例えば、Cyantek Corporationから市販で入手可能なCR−7sを用いて、クロムを選択的に除去することができる)によって除去することができる。前述のプロセス実施形態を用いて、非凸幾何学形ナノ構造2014a、2014b、2014c、2014d、及び2014eを有する他の基板2001a、2001b、2001c、2001d、及び2001eを作成することができ、これらは、
図18A、
図18B、
図18C、
図18D、及び
図18Eに示されている。
【0039】
図7で説明したプロセスの別の実施形態では、金属層2000を、第1のレジストの薄層(
図2Aに示したレジスト202等の)に第2のレジストのオーバーレイ(
図2Aに示したレジスト203等の)が続く複合材で置き換えることができる。例えば、第2のレジストは、湿潤剥離可能材料、可溶性材料、例えばPMGI(ポリメチルグルタルイミド)、及び/又は同様のものを含むことができる。PMGIは、Shipley Company,L.L.C.(現在はRohm Haas)から商品名CD260で入手することができる水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)によって湿潤剥離することができる。もしくは、第2のレジストは、何らかの負のフォトレジスト、例えば、ポリヒドロキシルスチレンとすることができる。各レジスト層は、米国特許公開第2007/0212494号に開示されている材料等の接着目的の中間層を含むことができる。段階603(
図6)と同様に、パターン付き陥没凸幾何学形ナノ構造を有する第3のレジスト層を形成するために、形成可能材料の層2002を堆積させて、隆起凸幾何学形ナノ構造を含むインプリントモールドを用いてインプリント処理することができる。
図6の段階607及び608と同様に、形成可能レジスト層、第2のレジスト材料層、及び第1のレジスト材料層202を選択的にドライエッチングすることができ(例えば、アルゴン及び/又は酸素ガスプラズマの異なる組み合わせを用いて)、基板で停止する。段階609と同様に、陥没凸幾何学形ナノ構造を残しながら、第1のレジストを通って基板まで形成可能レジスト層及び第2のレジスト層を剥離することができる。段階705(
図7)と同様に、続いてインプリントモールドを変更、及び/又は回転、及び整列させることができる(
図29〜
図31を参照されたい)。段階602(
図6)と同様に、第2のレジストのオーバーレイを堆積させることができる。603(
図6)と同様に、パターン付き陥没凸幾何学形ナノ構造を有する第3のレジスト層を形成するために、形成可能材料の層(
図7)を堆積させて、隆起凸幾何学形ナノ構造を含むインプリントモールドを用いてインプリント処理することができる。段階607及び608(
図6)と同様に、形成可能レジスト層、第2のレジスト材料層、及び第1のレジスト材料層を選択的にドライエッチングすることができ(例えば、アルゴンと酸素ガスプラズマとの異なる組み合わせを用いて)、基板で停止する。この時点で第1の材料層は、陥没非凸幾何学形ナノ構造パターンを含むことになる。段階609(
図6)と同様に、陥没非凸幾何学形ナノ構造を残しながら、第1のレジストを通って基板まで形成可能レジスト層及び/又は第2のレジスト層を剥離することができる。陥没非凸幾何学形ナノ構造パターンが最終的なものである場合には、所望の深さに達するまで基板まで選択的にエッチングを行い、基板に陥没非凸幾何学形ナノ構造パターンを形成するために、段階612(
図6)と同様の段階を用いることができる。パターンが所望の最終パターンではない場合には、上記の段階を繰り返すことができる。最後に、第1の材料層を除去して、
図17A、
図17B、及び
図17Dに示すもの等の僅かに陥没した非凸幾何学形ナノ構造パターンを有する最終基板を形成するために、段階613と同様の段階を用いることができる。更に、基板に非凸陥没部を形成する前記のプロセスは、隆起特徴部を有するインプリントテンプレートを用いて説明したが、リバーストーンプロセスを用いて非凸陥没部を形成するために、陥没特徴部を有するテンプレートを用いることもできることを理解されたい。
【0040】
機能性非凸幾何学形ナノ構造を作成するために、陥没非凸幾何学形ナノ構造パターンを有するインプリントモールドを用いることができる。
図8に示す、基板で必要とされる隆起又は陥没した非凸幾何学形ナノ構造パターンのインプリント要件に応じて、2つのプロセス経路を辿ることができる。段階801(
図8)では、段階711(
図7)で作成されたインプリントモールドが、インプリントモールドの所望の非凸陥没幾何学形ナノ構造パターンに対して選択される。段階802(
図8)では、機能性ナノ粒子(例えば、ナノ医療における薬剤送達及び診断のためのバイオ機能性ナノ粒子)を作成する異なるプロセスに続くために、隆起又は陥没のうちのどちらの非凸幾何学形ナノ構造が必要とされるかが判定される。例えば、隆起非凸幾何学形ナノ構造は、米国特許公開第2011/0049096号、及び2011年11月4日出願の米国特許出願番号13/289,601「二重剥離層を用いた機能性ナノ粒子のナノインプリントリソグラフィ形成」に説明されており、これらの開示内容全体は、本明細書に組み込まれている。機能性ナノ粒子を形成するためのプロセスにおいて、陥没非凸幾何学形ナノ構造が有用である実施例は、米国特許公開第2011/0049096号に説明されており、この開示内容全体は本明細書に組み込まれている。インプリントにおいて隆起非凸幾何学形状が必要とされる場合には、段階803(
図8)に進む。段階803では、形成可能材料は基板上に堆積され、陥没非凸幾何学形ナノ構造2014(
図17A、
図17B、及び
図17D)を有するインプリントモールド2013(
図17A、
図17B、及び
図17D)を用いてインプリント処理され、薄い残存層を有する隆起非凸幾何学形状のナノ構造を形成可能レジストに形成するようになっている。段階804(
図8)では、非凸幾何学形状を有する機能性ナノ粒子を作成するために、基板上の隆起非凸幾何学形ナノ構造のパターンを更に処理することができる。要求が、インプリントレジストに陥没非凸幾何学形ナノ構造を作成する場合には、段階805(
図8)に進む。段階805(
図8)では、
図19に示すように、基板2018(例えば、石英)上に金属層2017(例えば、クロム)を堆積させる。段階806では、形成可能レジスト層2019に薄い残存層を有する隆起非凸幾何学形ナノ構造パターン2020を形成するために、形成可能レジスト層2019を堆積させ、段階711(
図7)及び/又は801(例えば、
図8)からのインプリントモールド(例えば、
図17A、
図17B、及び
図17D)を用いてインプリント処理する。段階807では、金属層2017を露出させるために、ドライエッチング段階(例えば、酸素ガス又は酸素ガスプラズマに混合したアルゴン)を用いて陥没部から形成可能層が除去され、金属層2017は、
図21A及び
図21Bに示すように、金属層2019に隆起特徴部2021を形成するために、第2のエッチング段階(例えば、塩素ガス又は酸素ガスプラズマと混合する塩素)を用いて選択的にエッチングされる。形成可能層2019及び金属層2017をエッチングして、金属層2017に隆起非凸幾何学形ナノ構造2021を形成するために、単一のエッチング段階を用いることができる。段階808では、
図22A及び
図22Bに示すように、残りの形成可能層を、プラズマ灰化段階(例えば酸素ガスプラズマを用いた)を用いて除去することができる。段階809では、
図23A及び
図23Bに示すように、基板2018に隆起非凸幾何学形ナノ構造2023を作成するために、金属層をエッチングすることなく、基板2018が、所望の深さに達するまで選択的にドライエッチング(例えば、フッ素ガスプラズマ、CF
4、CHF
3等)される(例えばクロムは、フッ素ガスプラズマエッチング段階を用いる際に著しくエッチングされることはない)。段階810では、
図24A、
図24B、及び
図24Cに示すように、基板2018にパターン形成された最終隆起非凸幾何学形ナノ構造2023を暴露させるために、金属層2021が剥離され、基板2018から除去される。残りの金属層2019は、ドライエッチング(例えば、クロムをエッチングするためには、塩素ガス又は酸素ガスプラズマと混合した塩素を選択的に用いることができる)又はウェットエッチング(例えば、Cyantek Corporationから市販で入手可能なCR−7sを用いて、クロムを選択的に除去することができる)によって除去することができる。基板上に陥没非凸幾何学形ナノ構造のパターンを作成するために、段階810から作成されたインプリントモールドを用いて、段階811において、形成可能レジスト材料が基板上に堆積され、インプリント処理される。段階812では、例えば、前述のプロセスを用いて、機能性非凸幾何学形ナノ粒子を作成するために、その後、基板上の形成可能レジストのこのようなインプリントパターンを用いる。
【0041】
前述のように、非凸ナノ構造を形成するための別の実施形態では、第1のパターンの上に重なり合う第2のパターンは、第1のパターンとは実質的に異なるものとすることができる。例えば、
図25Aは第1のパターン1100を示し、
図25Bは第2のパターン1102を示す。
図25Cに示すように、第1のパターン110と第2のパターン1102との重なりは、少なくとも1つの鋭い縁部1108を有する複数の非凸ナノ形状1106を有する表面パターン1104を提供することができる。
【0042】
図26A及び
図26Bは、複数の鋭い縁部1302を有する非凸ナノ形状1300及び1310の別の例示的な形成を示す。中心C
1と共に3つの頂点1306を有する第1のナノ形状1300を形成するために、凸テンプレートパターン1304(例えば、三角形パターン)を用いることができる。パターン1304は、その後、本明細書に先に説明したように、パターン1304を約180度回転させ、ナノ形状1300上に直接パターン形成することによって、6つの頂点1306を有する非凸ナノ形状1300aを形成するために用いることができる。例えば、3つの頂点1306を有するナノ形状1300の中心は、パターン1304を約180度回転させた状態で該パターン1304の中心と整列させてインプリント処理することができる。
【0043】
もしくは、
図26Bに示すように、3つの頂点1306を有する第1のナノ形状1300を形成するために、凸パターン1304(例えば、三角形パターン)を用いることができる。その後、パターン1305は、約180度回転させて、パターン付き層1306上のナノ形状1300の頂点1306と整列させることができ、4つの頂点1306を有する非凸「蝶ネクタイ」形ナノ形状1310が形成される。
【0044】
ナノ形状1300と1310との整列は、x方向及びy方向に影響を受けるが、Θに関しては、整列問題は比較的少ないか又は全くない場合がある。例えば、
図26Aに関しては、6つの頂点を有するナノ形状1300を形成する段階において、中心Cの整列に関して、Θの変化は、形成に対して僅かに影響するか又は全く影響しない。
【0045】
一般的に、それぞれのプリント領域内の層は実質的に等しく複製され、各プリント領域内に実質的に等しいデバイスが生じる。システムの整列又は重ね合わせ試験限界等の設計公差を考慮する場合、特徴部の意図的なオフセットによって、その後に必要に応じて複製できる、少なくとも1つの実現可能なナノ構造を与えることができる。
【0046】
図27〜
図31は、特徴部の意図的なオフセットを用いて非凸ナノ構造を形成し、その後に必要に応じて複製することができる、少なくとも1つの実現可能なナノ構造を与えるための方法を示す。
【0047】
図27を参照すると、基板1416は、領域1418を含むことができる。領域1418は、複数のプリント領域1420を含むことができる。プリント領域1420は、一般的にリソグラフィシステムの最大領域と同じ大きさである。例えば、プリント領域は、リソグラフィシステムが同時にインプリント処理を行うことができる(例えば1回の照射の範囲で)最大区域である。
【0048】
図28を参照すると、プリント領域1420は、複数の部分領域1422を含むことができる。部分領域1422は、プリント領域1420の周辺から所定距離だけ離隔して示されるが、部分領域1422は、プリント領域1420の周辺に配置することができる。更に、部分領域1422は、相互に離隔して示されるが、部分領域1422は、その間に距離を有さずに隣接して配置することができる(例えば、部分領域1422は、相互に接することができる)。各部分領域1422は、1つ又はそれ以上の機能性デバイス(例えば、薬剤送達システム)を収容することができる。
【0049】
各部分領域1422内に、第1の幾何学形状を作成することができる。例えば、第1の幾何学形状は、凸特徴部(例えば、三角形特徴部)を含むことができる。特徴部は、約100nm又はそれ以下の範囲の最小特徴部サイズを有することができる。各第1の幾何学形状は、特徴部がそれぞれの部分領域1422内に完全に配置されるように構成することができる。
【0050】
図示の実施形態では、第1の層の幾何学形状(例えば、三角形)は、部分領域1422の最も中心の点と実質的に一致する真ん中の点C
1を有する。従って、ある実施形態では、各第1の幾何学形状を、その相応する部分領域1422に同様に配置することができる。この配置は、本明細書に説明する第2の幾何学形状とは対照的なものとすることができる。
【0051】
図29は、第1の幾何学形状の上にインプリント処理された第2の幾何学形状1424を有するプリント領域1420を示す。各第2の幾何学形状は、凸特徴部を含む第2の特徴部を含むことができ、少なくとも1つの第2の特徴部は、整列すべき相手である相応する第1の特徴部を有する。例えば、
図26Aに示すように、中心C
1はC
2と整列させることができ、ナノ形状1300aが形成される。別の実施例では、
図26Bに示すように、1つの幾何学形状の頂点を、第2の幾何学形状の頂点と整列させることができ(すなわち、幾何学形状中心が変位又はオフセットされて)、非凸ナノ形状1310が形成される。
【0052】
再度
図29を参照すると、少なくとも1つの機能的に整列されたデバイスを実現するために、それぞれの部分領域1422内には2つの第2の幾何学形状を同じように配置することができない。例えば、真ん中の部分領域1422は、整列した第1の幾何学形状の中心C
1と第2の幾何学形状の中心C
2とを有することができる。しかしながら、他の各部分領域は、第1の幾何学形状から意図的にオフセットされた第2の幾何学形状を含むことができる。部分領域1422及び/又は第1の幾何学形状の真ん中の点に関する各オフセット移動は、設定された偏りとすることができる。この偏りは、設定された距離の倍数とすることができる。例えば、偏りは、約2nmの倍数とすることができる。偏りは、リソグラフィテンプレート作成プロセス、システム、及び/又は装置の性能の関数とすることができる。従って、テンプレートの製造が改善されると、それに応じて偏りを小さくすることができる。
【0053】
図30は、(x,y)軸を用いて第1の幾何学形状及び第2の幾何学形状の配置を示す。第2の層の幾何学形状1426の中心C
2は、その真ん中の点を、軸原点(0,0)と実質的に一致できるように配置することができる。部分領域は、J個の行とK個の列とを有するアレイで配置することができる。この場合、J=K=5である。しかしながら、J=Kである必要はない。各列は幅「w」を有し、各行は高さ「h」を有する。この実施形態では、第1の幾何学形状は、部分領域と一致して離隔させることができる。従って、第1の幾何学形状は、それぞれの部分領域に対してオフセットされないものとすることができる。従って、第1の幾何学形状の中心C
1は、任意の真横の第1の幾何学形状からwの水平距離、又はhの垂直距離にある。図示の実施形態では、wはhと等しく、第1の幾何学形状の中心は、互いから実質的に等しく離隔する。
【0054】
図31を参照すると、第2の幾何学形状1426の中心C
2も等しく離隔する。しかしながら、第2の幾何学形状の間隔は、第1の幾何学形状の間隔に等しくない。第2の幾何学形状の列は幅w+Δwを有し、行は高さh+Δhを有する。偏り(Δw及びΔh)は、任意の非ゼロ数とすることができることに留意されたい。例えば、
図31に示す偏りは、負とすることができる。ある実施形態では、真ん中の部分領域1422は、真ん中の部分領域に対してオフセットしない幾何学形状を用いてインプリントすることができ、残りの部分領域上にインプリント処理される幾何学形状は、それぞれの偏り(Δw及びΔh)と、真ん中の部分領域からの行及び列の数との積に等しい(x、y)オフセットを有する。実施例として、第2の幾何学形状は、真ん中の中心部分領域から1列ゼロ行とすることができる。従って、この第2の幾何学形状のオフセットは(Δw、0)となる。
【0055】
偏りはいずれの幾何学形状にも導入することができ、第2の幾何学形状に限定されないことに留意されたい。例えば、第1の幾何学形状が偏り、第2の幾何学形状が偏らないものとすることができる。
【0056】
本明細書に説明するプロセスに従って形成され、隆起又は陥没した非凸幾何学形ナノ構造パターンを有する結果として得られるテンプレートは、(i)著しく鋭い隅部であって、少なくとも1つの隅部が、本明細書に説明する加工プロセスによって作成された生成インプリントモールドの幾何学形ナノ構造の非凸陥没部(
図17A、
図17B、及び
図17Dの陥没部2014を参照されたい)及び/又は隆起非凸特徴部(
図24A、
図24B、及び
図24Cの隆起特徴部2023を参照されたい)に、25nmよりも小さい、20nmよりも小さい、10nmよりも小さい、又は5nmよりも小さい寸法の曲率半径(
図17Cの曲率半径2016を参照されたい)を有する隅部、及び/又は(ii)本明細書の加工プロセス実施形態によって作成された生成インプリントモールドの幾何学形ナノ構造の非凸陥没部2014(
図17A、17B、及び
図17D)及び非凸隆起特徴部(
図24A、24B、及び
図24Cを参照されたい)の少なくとも1つの凹隅部(
図17Cを参照されたい)、という特徴部を含むことができる。
【0057】
非凸形状の利用は、大きな表面積対体積比を有するバイオ機能性ナノ粒子、ハードディスクドライブの薄膜ヘッドGMRセンサのナノスケール構造、及び
図26Bの「蝶ネクタイ」(1310)等の近視野光学開口部の加工を含む。
【0058】
フェーズ3:ナノパターン構造の複製
図32A〜
図33Cは、ナノパターン構造702の例示的な形成の側面図を示す。このナノパターン構造は、前述のように、凸又は非凸の断面区域を有することができる。一般的に、
図1に関連して本明細書に説明したインプリントリソグラフィプロセスを用いてナノパターン構造702を形成するために、基板708の表面706上には重合性材料34を堆積させ、ナノパターンモールド700と接触させることができる。ナノパターン構造702は、残存層712と、少なくとも1つの鋭い縁部を有する特徴部(例えば、突出部720及び/又は陥没部722)を含むことができる。残存層712は、厚さt
Rを有することができる。薄い残存層712は、ナノパターン構造702の後続の処理中に、非凸断面形特徴部に存在する側縁部を含む鈍頭特徴部(例えば、突出部720)の発生を低減することができる。例えば、残存層712は、丸みを帯びた特徴部の発生を低減するために、1〜25nmの厚さt
Rを有することができる。
【0059】
残存層の厚t
Rは、重合性材料34の体積、表面エネルギー、及び/又は同様のものによって制御することができる。残存層の厚t
Rを制御するための方法は、その開示内容全体が本明細書に組み込まれている、米国特許公開第US2009/0148619号に説明されているものを含む。この方法は、丸みを帯びた特徴部の発生を低減及び/又は排除し、インプリントリソグラフィプロセスの間に鋭い縁部を提供することができ、このことは、本明細書に説明するように形成されたテンプレートによってインプリント処理されるパターン特徴部の忠実性を維持する上で重要なことである。特に本明細書に説明するように形成されたテンプレートを用いて非凸特徴部をパターン形成する段階に関しては、残余は15nmよりも小さく、いくつかの例では10nmよりも小さく、又は更には5nmよりも小さいことが好都合である。残存層の厚さを最小化することによって、例えば、非凸幾何学形状の鋭い縁部を後続のパターン転写段階を通じて保持することができる。
【0060】
図32A及び
図32Bは、上部に重合性材料34が堆積された基板708の上方に位置決めされたナノパターンモールド700を示している。ナノパターンモールド700は、特徴部(例えば、陥没部714及び/又は突出部716)を有する。陥没部714及び/又は突出部716は、本明細書に説明するプロセスを用いて鋭い縁部を有するように形成することができる。例えば、ナノパターンモールド700は、
図32Bに示すように、三角形状の陥没部714を有するように形成することができる。三角形状が示されているが、限定されるものではないが、矩形、六角形、又は任意の他の奇抜な形状を含む、鋭い縁部及び特徴部を有する任意の形状に形成できることに留意されたい。
【0061】
図33A〜
図33Bは、高さh
1(
図33A)に位置決めされたナノパターンモールド700が、高さh
2(
図33B)に移動する際に拡散する重合性材料34を示す。ナノパターンモールド700は、厚さt
Nを有することができる。例えば、ナノパターンモールド700は、0.5mmから10mmの厚さを有することができる。
【0062】
ナノパターンモールド700の高さh
1から高さh
2への移動時の重合性材料34の拡散は、一般的に何らかの付加的に加えられる力によって毛管駆動される。例えば、ナノパターンモールド700を基板708の上方の高さhに位置決めするために、インプリントヘッド38(
図1に示す)によってナノパターンモールド700に対して力の量Fを与えることができる。しかしながら、力Fは、最小のものとすることができる(例えば0〜10N)。更に、チャック28(
図1に示す)は、圧力Pを加えることができる。また、圧力Pは、実質的に撓むことなく又は他の実質的に変形することなく、ナノパターンモールド700の適切な位置決めを可能にするのに過不足のないものとすることができる。例えば、圧力Pは、約0〜0.1atmとすることができる。加えられる最小の力(例えば、力F及び圧力P)は、残存層712の変形を軽減することができる。更に、ナノパターン構造702の形成時及び分離時の残存層712の変形を軽減するために、チャック14は、基板12に最小限の力のみを与えることに留意されたい。
【0063】
図33Cは、厚さt
Rを有する残存層712及び鋭い縁部を有する突出部720を有する形成ナノパターン構造02を示す。この薄い残存層を用いて、接着層を1nm厚とすることができるという事実と併せて、基板エッチングで始まりデスカム処理のないパターン転写が可能であることに留意されたい。この目的のために、インプリントパターン転写製造プロセスは、接着層の蒸気被覆(1nm厚)、ドロップオンデマンドのレジスト分配(分配パターン及びモノマー体積がテンプレート体積計算に基づく)、<5nmRLTのインプリントパターン形成(必要に応じたダミー充填)、基板のみのエッチング(デスカム処理なし)、基板の剥離及び洗浄を含むことができる。デスカムエッチングが必要な場合には、このエッチングは薄い残存膜を除去するためのものとすることができ、従って、成形されたナノ構造の形状に実質的に影響を与えないことができることに留意されたい。これにより、モールド存在するナノ形状を保持しながら、基板のエッチングを可能にすることができる。このことは、接着層の蒸気被覆(1nm厚)、インプリント材料のスピンコーティング、>5nmRLTのインプリントパターン形成、実質的なインプリントレジストデスカム処理(O
2プラズマによる)、基板エッチング、基板の剥離及び洗浄という段階がとられる従来のインプリントリソグラフィとは対照的である。
【0064】
前述の本発明の実施形態は例示的なものである。前述の開示内容には、本発明の範囲で多くの変更及び修正を加えることができる。従って、本発明の範囲は、前記の説明によって限定すべきではなく、任意の請求の範囲及び全ての均等物の範囲を参照して決める必要がある。