特許第5982404号(P5982404)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5982404
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】電子輸送化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 495/04 20060101AFI20160818BHJP
   H01L 51/46 20060101ALI20160818BHJP
   C07D 491/048 20060101ALN20160818BHJP
   C07D 517/04 20060101ALN20160818BHJP
【FI】
   C07D495/04 105A
   C07D495/04CSP
   H01L31/04 166
   !C07D491/048
   !C07D517/04
【請求項の数】12
【全頁数】79
(21)【出願番号】特願2013-550627(P2013-550627)
(86)(22)【出願日】2012年1月20日
(65)【公表番号】特表2014-504602(P2014-504602A)
(43)【公表日】2014年2月24日
(86)【国際出願番号】US2012022067
(87)【国際公開番号】WO2012102967
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2014年7月18日
(31)【優先権主張番号】13/012,425
(32)【優先日】2011年1月24日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503055897
【氏名又は名称】ユニバーサル ディスプレイ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】チュアンジュン・シャ
(72)【発明者】
【氏名】シッダールタ・ハリクリシュナ−モハン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァディム・アダモヴィチ
【審査官】 三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/083359(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/132524(WO,A1)
【文献】 特開2011−084531(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/099038(WO,A1)
【文献】 特開平10−270172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 495/04
C07D 491/048
C07D 517/04
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
440nm未満の三重項エネルギーを有するアントラセン環を含む下記式VIを有する化合物。
【化1】
式中、Lは、単結合であり、
は、Sであり、
、X、X、X、X、X、X、及びXの一つがNで他がCであり、
、及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表し、Rは、モノ、又はジ置換を表し;R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、及びアリールからなる群から独立して選択され、
nは、1である。
【請求項2】
下記式からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【請求項3】
有機発光デバイスを含み、
アノードと、
カソードと、
前記アノード及び前記カソードの間に配置された、440nm未満の三重項エネルギーを有するアントラセン環を含む下記式VIを有する化合物を含む有機層を含む第一のデバイス。
【化6】
式中、Lは、単結合であり、
は、Sであり、
、X、X、X、X、X、X、及びXの一つがNで他がCであり、
、及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表し、Rは、モノ、又はジ置換を表し;R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、及びアリールからなる群から独立して選択され、
nは、1である。
【請求項4】
化合物が下記式からなる群から選択される請求項3に記載の第一のデバイス。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【請求項5】
有機層が非発光層であり、化合物が非発光化合物である請求項3に記載の第一のデバイス。
【請求項6】
有機層が電子輸送層であり、化合物が電子輸送化合物である請求項5に記載の第一のデバイス。
【請求項7】
電子輸送化合物がn型伝導性ドーパントでドープされている請求項6に記載の第一のデバイス。
【請求項8】
n型伝導性ドーパントがLi、Na、K、Rb又はCsを含む化合物である請求項7に記載の第一のデバイス。
【請求項9】
n型伝導性ドーパントがLiF、CsF、NaCl、KBr及びLiQからなる群から選択される請求項8に記載の第一のデバイス。
【請求項10】
有機層が下記式からなる群から選択される少なくとも1つのリガンドを有する遷移金属錯体である発光性化合物を更に含む請求項3に記載の第一のデバイス。
【化11】
(式中、R’、R’及びR’は、それぞれモノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表し;
R’、R’及びR’は、それぞれ水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択され;
隣接する2つの置換基は、環を形成していてもよい)
【請求項11】
消費者製品である請求項3に記載の第一のデバイス。
【請求項12】
有機発光デバイスである請求項3に記載の第一のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
共同研究契約
特許請求されている発明は、大学・企業の共同研究契約の下記の当事者:University of Michigan、Princeton University、University of Southern California、及びUniversal Display Corporationの理事らの1又は複数によって、その利益になるように、且つ/又は関連して為されたものである。該契約は、特許請求されている発明が為された日付以前に発効したものであり、特許請求されている発明は、該契約の範囲内で行われる活動の結果として為されたものである。
【0002】
本発明は、有機発光デバイス(OLED)に関する。より具体的には、本発明は、アザ−ジベンゾ部分と、少なくとも3個のベンゼン環を有する縮合芳香族部分とを含む燐光発光材料に関する。これらの材料をOLEDに用いることで改善された性能を有するデバイスを提供することができる。
【背景技術】
【0003】
有機材料を利用する光電子デバイスは、いくつもの理由から、次第に望ましいものとなりつつある。そのようなデバイスを作製するために使用される材料の多くは比較的安価であるため、有機光電子デバイスは無機デバイスを上回るコスト優位性の可能性を有する。加えて、柔軟性等の有機材料の固有の特性により、該材料は、フレキシブル基板上での製作等の特定用途によく適したものとなり得る。有機光電子デバイスの例は、有機発光デバイス(OLED)、有機光トランジスタ、有機光電池及び有機光検出器を含む。OLEDについて、有機材料は従来の材料を上回る性能の利点を有し得る。例えば、有機放出層が光を放出する波長は、概して、適切なドーパントで容易に調整され得る。
【0004】
OLEDはデバイス全体に電圧が印加されると光を放出する薄い有機膜を利用する。OLEDは、フラットパネルディスプレイ、照明及びバックライティング等の用途において使用するためのますます興味深い技術となりつつある。数種のOLED材料及び構成は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、特許文献1、特許文献2及び特許文献3において記述されている。
【0005】
リン光性放出分子の1つの用途は、フルカラーディスプレイである。そのようなディスプレイの業界標準は、「飽和」色と称される特定の色を放出するように適合された画素を必要とする。特に、これらの標準は、飽和した赤色、緑色及び青色画素を必要とする。色は、当技術分野において周知のCIE座標を使用して測定することができる。
【0006】
緑色放出分子の一例は、下記の構造:
【化1】
を有する、Ir(ppy)と表示されるトリス(2−フェニルピリジン)イリジウムである。
【0007】
この図面及び本明細書における後出の図面中で、本発明者らは、窒素から金属(ここではIr)への配位結合を直線として描写する。
【0008】
本明細書において使用される場合、用語「有機」は、有機光電子デバイスを製作するために使用され得るポリマー材料及び小分子有機材料を含む。「小分子」は、ポリマーでない任意の有機材料を指し、且つ「小分子」は実際にはかなり大型であってよい。小分子は、いくつかの状況において繰り返し単位を含み得る。例えば、長鎖アルキル基を置換基として使用することは、「小分子」クラスから分子を除去しない。小分子は、例えばポリマー骨格上のペンダント基として、又は該骨格の一部として、ポリマーに組み込まれてもよい。小分子は、コア部分上に構築された一連の化学的シェルからなるデンドリマーのコア部分として役立つこともできる。デンドリマーのコア部分は、蛍光性又はリン光性小分子エミッターであってよい。デンドリマーは「小分子」であってよく、OLEDの分野において現在使用されているデンドリマーはすべて小分子であると考えられている。
【0009】
本明細書において使用される場合、「頂部」は基板から最遠部を意味するのに対し、「底部」は基板の最近部を意味する。第一層が第二層「の上に配置されている」と記述される場合、第一層のほうが基板から遠くに配置されている。第一層が第二層「と接触している」ことが指定されているのでない限り、第一層と第二層との間に他の層があってもよい。例えば、間に種々の有機層があるとしても、カソードはアノード「の上に配置されている」と記述され得る。
【0010】
本明細書において使用される場合、「溶液プロセス可能な」は、溶液又は懸濁液形態のいずれかの液体媒質に溶解、分散若しくは輸送することができ、且つ/又は該媒質から堆積することができるという意味である。
【0011】
配位子は、該配位子が放出材料の光活性特性に直接寄与していると考えられる場合、「光活性」と称され得る。配位子は、該配位子が放出材料の光活性特性に寄与していないと考えられる場合には「補助」と称され得るが、補助配位子は、光活性配位子の特性を変化させることができる。
【0012】
本明細書において使用される場合、当業者には概して理解されるであろう通り、第一の「最高被占分子軌道」(HOMO)又は「最低空分子軌道」(LUMO)エネルギー準位は、第一のエネルギー準位が真空エネルギー準位に近ければ、第二のHOMO又はLUMOエネルギー準位「よりも大きい」又は「よりも高い」。イオン化ポテンシャル(IP)は、真空準位と比べて負のエネルギーとして測定されるため、より高いHOMOエネルギー準位は、より小さい絶対値を有するIP(あまり負でないIP)に相当する。同様に、より高いLUMOエネルギー準位は、より小さい絶対値を有する電子親和力(EA)(あまり負でないEA)に相当する。頂部に真空準位がある従来のエネルギー準位図において、材料のLUMOエネルギー準位は、同じ材料のHOMOエネルギー準位よりも高い。「より高い」HOMO又はLUMOエネルギー準位は、「より低い」HOMO又はLUMOエネルギー準位よりもそのような図の頂部に近いように思われる。
【0013】
本明細書において使用される場合、当業者には概して理解されるであろう通り、第一の仕事関数がより高い絶対値を有するならば、第一の仕事関数は第二の仕事関数「よりも大きい」又は「よりも高い」。仕事関数は概して真空準位と比べて負数として測定されるため、これは「より高い」仕事関数が更に負であることを意味する。頂部に真空準位がある従来のエネルギー準位図において、「より高い」仕事関数は、真空準位から下向きの方向に遠く離れているものとして例証される。故に、HOMO及びLUMOエネルギー準位の定義は、仕事関数とは異なる慣例に準ずる。
【0014】
OLEDについての更なる詳細及び上述した定義は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる特許文献4において見ることができる。
【発明の概要】
【0015】
アザ−ジベンゾ部分と、少なくとも3個のベンゼン環を有する縮合芳香族部分とを含む化合物が提供される。これら化合物は、次式Ar(Lを有する。
【0016】
Arは、少なくとも3個のベンゼン環を有する縮合芳香族環を含み、前記縮合芳香族環は、440nm未満の三重項エネルギーを有する。Arは、更に置換されていてもよい。Lは、単結合又は2価の連結基である。nは、少なくとも1である。iは、n個の構造をL及びDについて特定する指標変数であり、L及びDは、iの値について同一であっても異なっていてもよい。各Lは、独立して単結合又は2価の連結基である。各Dは、独立して下記構造を有する。
【化2】
【0017】
は、O、S又はSeである。X、X、X、X、X、X、X及びXは、それぞれ独立してC(R)及びNから選択される。X、X、X、X、X、X、X及びXの少なくとも1つは、Nである。Rは、それぞれ独立して水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される。Rは、Lと結合していてもよい。
【0018】
一態様において前記化合物は、下記式を有する。
【化3】
【0019】
他の態様において前記化合物は、下記式からなる群から選択される式を有する。
【化4】
【0020】
一態様において各Dは、下記式からなる群から選択される。
【化5】
【化6】
【0021】
R’及びR’は、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R’及びR’は、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0022】
一態様においてLは、単結合である。他の態様において各Lは、下記式からなる群から独立して選択される。
【化7】
【0023】
及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0024】
他の態様においてArは、下記式からなる群から選択される。
【化8】
【0025】
、R、R及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R、R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0026】
一態様において、nは1である。他の態様において、nは1より大きく、且つ各Dは、同一の構造を有する。更に他の態様において、nは1より大きく、且つ少なくとも2つのDが異なる構造を有する。更に他の態様において、nは2である。
【0027】
前記化合物は、下記式を有することが好ましい。
【化9】
【0028】
、R及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0029】
前記アザ−ジベンゾ部分と、拡張された共役を有する芳香族部分とを含む化合物の具体的且つ非限定的な例を示す。一態様において、前記化合物は、下記式からなる群から選択される。
【化10】
【0030】
また、有機発光デバイスを含む第一のデバイスも提供される。前記有機発光デバイスは、アノードと、カソードと、アノード及びカソードの間に配置された有機層とを含む。該有機層は、式Ar(Lを有する化合物を含む。
【0031】
Arは、少なくとも3個のベンゼン環を有する縮合芳香族環を含み、前記縮合芳香族環は、440nm未満の三重項エネルギーを有する。Arは、更に置換されていてもよい。Lは、単結合又は2価の連結基である。nは、少なくとも1である。iは、n個の構造をL及びDについて特定する指標変数であり、L及びDは、iの値について同一であっても異なっていてもよい。各Lは、独立して単結合又は2価の連結基である。各Dは、独立して下記構造を有する。
【化11】
【0032】
は、O、S又はSeである。X、X、X、X、X、X、X及びXは、それぞれ独立してC(R)及びNから選択される。X、X、X、X、X、X、X及びXの少なくとも1つは、Nである。Rは、それぞれ独立して水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される。Rは、Lと結合していてもよい。
【0033】
前記式Ar(Lを有する化合物について上述した各種の具体的な態様を、第一のデバイスに用いる式Ar(Lを有する化合物にも適用することができる。特に、上述した式Ar(Lを有する化合物のAr、L、n、i、L、D、X〜X、R、R’、R’、R〜R、式I、式II、式III、式IV、式V及び式VIの具体的な態様が、前記第一のデバイスに用いられる式Ar(Lを有する化合物にも適用することができる。
【0034】
本明細書に開示の前記化合物を含むデバイスの具体的且つ非限定的な例を示す。一態様において、前記第一のデバイスに用いられる前記化合物は、化合物1〜化合物65からなる群から選択される。
【0035】
一態様において、前記有機層は非発光層であり、前記化合物は非発光化合物である。他の態様において、前記有機層は電子輸送層であり、前記化合物は電子輸送化合物である。更に他の態様において、前記電子輸送層はn型伝導性ドーパントでドープされている。一態様において、前記n型伝導性ドーパントは、Li、Na、K、Rb又はCsを含む化合物である。好ましくは、前記n型伝導性ドーパントは、LiF、CsF、NaCl、KBr及びLiQからなる群から選択される。
【0036】
他の態様において、前記有機層は、下記式からなる群から選択される少なくとも1つのリガンドを有する遷移金属錯体である発光性化合物を更に含む。
【化12】
【0037】
R’、R’及びR’はそれぞれ、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R’、R’及びR’はそれぞれ、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。隣接する2つの置換基は、環を形成していてもよい。
【0038】
一態様において、前記第一のデバイスは、消費者製品である。他の態様においては、前記第一のデバイスは、有機発光デバイスである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】有機発光デバイスを示す図である。
【0040】
図2】別個の電子輸送層を有さない反転させた有機発光デバイスを示す図である。
【0041】
図3】アザ−ジベンゾ部分と、拡張された共役を有する芳香族部分とを含む化合物の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
概して、OLEDは、アノード及びカソードの間に配置され、それらと電気的に接続された少なくとも1つの有機層を含む。電流が印加されると、アノードが正孔を注入し、カソードが電子を有機層(複数可)に注入する。注入された正孔及び電子は、逆帯電した電極にそれぞれ移動する。電子及び正孔が同じ分子上に局在する場合、励起エネルギー状態を有する局在電子正孔対である「励起子」が形成される。光は、励起子が緩和した際に、光電子放出機構を介して放出される。いくつかの事例において、励起子はエキシマー又はエキシプレックス上に局在し得る。熱緩和等の非放射機構が発生する場合もあるが、概して望ましくないとみなされている。
【0043】
初期のOLEDは、例えば、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第4、769、292号において開示されている通り、その一重項状態から光を放出する放出分子(「蛍光」)を使用していた。蛍光発光は、概して、10ナノ秒未満の時間枠で発生する。
【0044】
ごく最近では、三重項状態から光を放出する放出材料(「リン光」)を有するOLEDが実証されている。参照によりその全体が組み込まれる、Baldoら、「Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electroluminescent Devices」、395巻、151〜154、1998;(「Baldo−I」)及びBaldoら、「Very high−efficiency green organic light emitting devices based on electrophosphorescence」、Appl.Phys.Lett.、75巻、3号、4〜6(1999)(「Baldo−II」)。リン光については、参照により組み込まれる米国特許第7、279、704号5〜6段において更に詳細に記述されている。
【0045】
図1は、有機発光デバイス100を示す。図は必ずしも一定の縮尺ではない。デバイス100は、基板110、アノード115、正孔注入層120、正孔輸送層125、電子ブロッキング層130、放出層135、正孔ブロッキング層140、電子輸送層145、電子注入層150、保護層155及びカソード160を含み得る。カソード160は、第一の導電層162及び第二の導電層164を有する化合物カソードである。デバイス100は、記述されている層を順に堆積させることによって製作され得る。これらの種々の層の特性及び機能並びに材料例は、参照により組み込まれるUS7、279、704、6〜10段において更に詳細に記述されている。
【0046】
これらの層のそれぞれについて、更なる例が利用可能である。例えば、フレキシブル及び透明基板−アノードの組合せは、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5、844、363号において開示されている。p−ドープされた正孔輸送層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2003/0230980号において開示されている通りの、50:1のモル比でm−MTDATAをF4−TCNQにドープしたものである。放出材料及びホスト材料の例は、参照によりその全体が組み込まれるThompsonらの米国特許第6、303、238号において開示されている。n−ドープされた電子輸送層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2003/0230980号において開示されている通りの、1:1のモル比でBPhenにLiをドープしたものである。参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5、703、436号及び同第5、707、745号は、上を覆う透明の、導電性の、スパッタリング蒸着したITO層を持つMg:Ag等の金属の薄層を有する化合物カソードを含むカソードの例を開示している。ブロッキング層の理論及び使用は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6、097、147号及び米国特許出願公開第2003/0230980号において更に詳細に記述されている。注入層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2004/0174116号において提供されている。保護層についての記述は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2004/0174116号において見ることができる。
【0047】
図2は、反転させたOLED200を示す。デバイスは、基板210、カソード215、放出層220、正孔輸送層225、及びアノード230を含む。デバイス200は、記述されている層を順に堆積させることによって製作され得る。最も一般的なOLED構成はアノードの上に配置されたカソードを有し、デバイス200はアノード230の下に配置されたカソード215を有するため、デバイス200は「反転させた」OLEDと称されることがある。デバイス100に関して記述されたものと同様の材料を、デバイス200の対応する層において使用してよい。図2は、いくつかの層が如何にしてデバイス100の構造から省略され得るかの一例を提供するものである。
【0048】
図1及び2において例証されている単純な層構造は、非限定的な例として提供されるものであり、本発明の実施形態は多種多様な他の構造に関連して使用され得ることが理解される。記述されている特定の材料及び構造は、事実上例示的なものであり、他の材料及び構造を使用してよい。機能的なOLEDは、記述されている種々の層を様々な手法で組み合わせることによって実現され得るか、又は層は、設計、性能及びコスト要因に基づき、全面的に省略され得る。具体的には記述されていない他の層も含まれ得る。具体的に記述されているもの以外の材料を使用してよい。本明細書において提供されている例の多くは、単一材料を含むものとして種々の層を記述しているが、ホスト及びドーパントの混合物等の材料の組合せ、又はより一般的には混合物を使用してよいことが理解される。また、層は種々の副層を有してもよい。本明細書における種々の層に与えられている名称は、厳しく限定することを意図するものではない。例えば、デバイス200において、正孔輸送層225は正孔を輸送し、正孔を放出層220に注入し、正孔輸送層又は正孔注入層として記述され得る。一実施形態において、OLEDは、カソード及びアノードの間に配置された「有機層」を有するものとして記述され得る。有機層は単層を含んでいてよく、又は、例えば図1及び2に関して記述されている通りの異なる有機材料の多層を更に含んでいてよい。
【0049】
参照によりその全体が組み込まれるFriendらの米国特許第5、247、190号において開示されているもののようなポリマー材料で構成されるOLED(PLED)等、具体的には記述されていない構造及び材料を使用してもよい。更なる例として、単一の有機層を有するOLEDが使用され得る。OLEDは、例えば、参照によりその全体が組み込まれるForrestらの米国特許第5、707、745号において記述されている通り、積み重ねられてよい。OLED構造は、図1及び2において例証されている単純な層構造から逸脱してよい。例えば、基板は、参照によりその全体が組み込まれる、Forrestらの米国特許第6、091、195号において記述されている通りのメサ構造及び/又はBulovicらの米国特許第5、834、893号において記述されている通りのくぼみ構造等、アウトカップリングを改良するための角度のついた反射面を含み得る。
【0050】
別段の規定がない限り、種々の実施形態の層のいずれも、任意の適切な方法によって堆積され得る。有機層について、好ましい方法は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6、013、982号及び同第6、087、196号において記述されているもの等の熱蒸発、インクジェット、参照によりその全体が組み込まれるForrestらの米国特許第6、337、102号において記述されているもの等の有機気相堆積(OVPD)、並びに参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願第10/233、470号において記述されているもの等の有機気相ジェットプリンティング(OVJP)による堆積を含む。他の適切な堆積法は、スピンコーティング及び他の溶液ベースのプロセスを含む。溶液ベースのプロセスは、好ましくは、窒素又は不活性雰囲気中で行われる。他の層について、好ましい方法は熱蒸発を含む。好ましいパターニング法は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6、294、398号及び同第6、468、819号において記述されているもの等のマスク、冷間圧接を経由する堆積、並びにインクジェット及びOVJD等の堆積法のいくつかに関連するパターニングを含む。他の方法を使用してもよい。堆積する材料は、特定の堆積法と適合するように修正され得る。例えば、分枝鎖状又は非分枝鎖状であり、且つ好ましくは少なくとも3個の炭素を含有するアルキル及びアリール基等の置換基は、溶液プロセシングを受ける能力を増強するために、小分子において使用され得る。20個以上の炭素を有する置換基を使用してよく、3〜20個の炭素が好ましい範囲である。非対称構造を持つ材料は、対称構造を有するものよりも良好な溶液プロセス性を有し得、これは、非対称材料のほうが再結晶する傾向が低くなり得るからである。溶液プロセシングを受ける小分子の能力を増強するために、デンドリマー置換基が使用され得る。
【0051】
本発明の実施形態に従って製作されたデバイスは、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニター、テレビ、掲示板、屋内若しくは屋外照明及び/又は信号送信用のライト、ヘッドアップディスプレイ、完全透明ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、レーザープリンター、電話、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダー、ファインダー、マイクロディスプレイ、車、大面積壁、劇場又はスタジアムのスクリーン、或いは看板を含む多種多様な消費者製品に組み込まれ得る。パッシブマトリックス及びアクティブマトリックスを含む種々の制御機構を使用して、本発明に従って製作されたデバイスを制御することができる。デバイスの多くは、摂氏18度から摂氏30度、より好ましくは室温(摂氏20〜25度)等、ヒトに快適な温度範囲内での使用が意図されている。
【0052】
本明細書において記述されている材料及び構造は、OLED以外のデバイスにおける用途を有し得る。例えば、有機太陽電池及び有機光検出器等の他の光電子デバイスが、該材料及び構造を用い得る。より一般的には、有機トランジスタ等の有機デバイスが、該材料及び構造を用い得る。
【0053】
用語ハロ、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリルキル、複素環式基、アリール、芳香族基及びヘテロアリールは当技術分野において公知であり、参照により本明細書に組み込まれるUS7、279、704、31〜32段において定義されている。
【0054】
OLEDの電子輸送層(ETL)中に用いるための各種材料が報告されている。例えば、アントラセン−ベンズイミダゾール化合物、アザトリフェニレン誘導体、アントラセン−ベンゾチアゾール化合物、及び金属8−ヒドロキノレートのいずれも、電子輸送材料に通常用いられる。表1に、通常用いられる幾つかの電子輸送材料をまとめる。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【0055】
多くの材料がETL材料としての使用について報告されているものの、低作動電圧と良好な安定性を有するデバイスの開発は依然として問題点を残している。Alqは、一般的に用いられるETL材料であるが、Alqは、OLEDでの使用に制約がある。Alqは、良好な安定性を有するが、Alqを含むデバイスは、低電子移動度に起因して高作動電圧を有する。ベンズイミダゾール置換基を有するアントラセン化合物もまたETL材料として報告されている。例えば、US6878469及びUS20090179554を参照。しかしながら、これらの化合物もまた、デバイスにおけるETL材料として使用されたときに制約を有する。ベンズイミダゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、トリアジン、及びピリジンなどの電子欠乏ヘテロ環を導入することにより、電子親和性を上昇させることができ、これにより、電子輸送性が良好となり且つデバイス電圧が低下するが、多くの場合これらの化合物は、デバイスの寿命も短くしてしまう。
【0056】
電子欠乏基を加えることがデバイス性能を向上させるかどうかを予測することは非常に難しい。例えば、ベンズイミダゾール置換基を有するアントラセン化合物を含むデバイスは、AlqをETL材料として用いるデバイスに比べ、妥当なデバイス寿命と作動電圧を有する。しかしながら、ETLにこれらの電子欠乏ヘテロ環化合物を用いるデバイスの多くは、寿命が非常に短い。例えば、1,3,5−トリス(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダソール−2−イル)ベンゼン(TPBi)をETL材料として用いるデバイスは、良好な効率を有するが寿命は非常に短い。したがって、どの化合物が低作動電圧と長デバイス寿命をもたらし得るかを予測することは非常に難しい。
【0057】
アザジベンゾフラン、アザジベンゾチオフェン、及びアザジベンゾセレノフェンは、リン光OLEDにおけるホスト材料の構成単位として用いられている。JP2008074939を参照。これらの材料は、対応するジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、及びジベンゾセレノフェンよりも低いLUMO、即ちより良好な電子親和性を有する。これらのアザへテロ環化合物の電子親和性はETL材料に有利に用いることができると考えられる。
【0058】
本明細書中に提供される化合物は、低三重項エネルギーを有する縮合芳香環を含む芳香族部分と、アザ−ジベンゾ部分とを含む。前記アザ−ジベンゾ部分、例えば、アザジベンゾフラン、アザジベンゾチオフェン、及びアザジベンゾセレノフェンと、前記芳香族部分、例えば、アントラセンとを、化合物中に組み合わせることにより、低電圧と良好なデバイス安定性をもたらすETL材料となる。特に、本明細書中に提供される化合物は、アザジベンゾフラン、アザジベンゾチオフェン、又はアザジベンゾセレノフェンで置換されたアントラセン化合物を含む。これらの化合物は、OLEDにおけるETL材料として用いられて、良好なデバイス安定性を維持しつつ作動電圧が低下したデバイスを提供することができる。何ら理論に拘束されるものではないが、前記化合物のアザ−ジベンゾ部分が、LUMOを低下させることによってデバイス電圧を向上させ、低三重項エネルギー(即ち、より高い共役)を有する芳香族部分が、電子を非局在化且つ不安定化させることによってデバイス安定性を向上させると考えられる。
【0059】
更に、本明細書中に提供されるETL材料は、例えば、LiF、CsF、NaCl、KBr、及びLiQなどのn型伝導性ドーパントでドープされていてもよい。
【0060】
アザ−ジベンゾ部分と、少なくとも3個のベンゼン環を有する縮合芳香族部分とを含む化合物が提供される。これら化合物は、次式Ar(Lを有する。
【0061】
Arは、少なくとも3個のベンゼン環を有する縮合芳香族環を含み、前記縮合芳香族環は、440nm未満の三重項エネルギーを有する。Arは、更に置換されていてもよい。Lは、単結合又は2価の連結基である。nは、少なくとも1である。iは、n個の構造をL及びDについて特定する指標変数であり、L及びDは、iの値について同一であっても異なっていてもよい。各Lは、独立して単結合又は2価の連結基である。各Dは、独立して下記構造を有する。
【化13】
【0062】
は、O、S又はSeである。X、X、X、X、X、X、X及びXは、それぞれ独立してC(R)及びNから選択される。X、X、X、X、X、X、X及びXの少なくとも1つは、Nである。Rは、それぞれ独立して水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される。Rは、Lと結合していてもよい。
【0063】
一態様において前記化合物は、下記式を有する。
【化14】
【0064】
他の態様において前記化合物は、下記式からなる群から選択される式を有する。
【化15】
【0065】
一態様において各Dは、下記式からなる群から選択される。
【化16】
【化17】
【0066】
R’及びR’は、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R’及びR’は、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0067】
一態様においてLは、単結合である。他の態様において各Lは、下記式からなる群から独立して選択される。
【化18】
【0068】
及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0069】
他の態様においてArは、下記式からなる群から選択される。
【化19】
【0070】
、R、R及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R、R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0071】
一態様において、nは1である。他の態様において、nは1より大きく、且つ各Dは、同一の構造を有する。更に他の態様において、nは1より大きく、且つ少なくとも2つのDが異なる構造を有する。更に他の態様において、nは2である。
【0072】
前記化合物は、下記式を有することが好ましい。
【化20】
【0073】
、R及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0074】
前記アザ−ジベンゾ部分と、拡張された共役を有する芳香族部分とを含む化合物の具体的且つ非限定的な例を示す。一態様において、前記化合物は、下記式からなる群から選択される。
【化21】
【0075】
また、有機発光デバイスを含む第一のデバイスも提供される。前記有機発光デバイスは、アノードと、カソードと、アノード及びカソードの間に配置された有機層とを含む。該有機層は、式Ar(Lを有する化合物を含む。
【0076】
Arは、少なくとも3個のベンゼン環を有する縮合芳香族環を含み、前記縮合芳香族環は、440nm未満の三重項エネルギーを有する。Arは、更に置換されていてもよい。Lは、単結合又は2価の連結基である。nは、少なくとも1である。iは、n個の構造をL及びDについて特定する指標変数であり、L及びDは、iの値について同一であっても異なっていてもよい。各Lは、独立して単結合又は2価の連結基である。各Dは、独立して下記構造を有する。
【化22】
【0077】
は、O、S又はSeである。X、X、X、X、X、X、X及びXは、それぞれ独立してC(R)及びNから選択される。X、X、X、X、X、X、X及びXの少なくとも1つは、Nである。Rは、それぞれ独立して水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される。Rは、Lと結合していてもよい。
【0078】
前記式Ar(Lを有する化合物について上述した各種の具体的な態様を、第一のデバイスに用いる式Ar(Lを有する化合物にも適用することができる。特に、上述した式Ar(Lを有する化合物のAr、L、n、i、L、D、X〜X、R、R’、R’、R〜R、式I、式II、式III、式IV、式V及び式VIの具体的な態様が、前記第一のデバイスに用いられる式Ar(Lを有する化合物にも適用することができる。
【0079】
一態様において前記化合物は、下記式を有する。
【化23】
【0080】
他の態様において前記化合物は、下記式からなる群から選択される式を有する。
【化24】
【0081】
一態様において各Dは、下記式からなる群から選択される。
【化25】
【化26】
【0082】
R’及びR’は、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R’及びR’は、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0083】
一態様においてLは、単結合である。他の態様において各Lは、下記式からなる群から独立して選択される。
【化27】
【0084】
及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0085】
他の態様においてArは、下記式からなる群から選択される。
【化28】
【0086】
、R、R及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R、R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0087】
一態様において、nは1である。他の態様において、nは1より大きく、且つ各Dは、同一の構造を有する。更に他の態様において、nは1より大きく、且つ少なくとも2つのDが異なる構造を有する。更に他の態様において、nは2である。
【0088】
前記化合物は、下記式を有することが好ましい。
【化29】
【0089】
、R及びRは、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R、R及びRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、シリル、シアノ、ハロゲン、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。
【0090】
本明細書に開示の前記化合物を含むデバイスの具体的な例を示す。一態様において、前記第一のデバイスに用いられる前記化合物は、化合物1〜化合物65からなる群から選択される。
【0091】
一態様において、前記有機層は非発光層であり、前記化合物は非発光化合物である。他の態様において、前記有機層は電子輸送層であり、前記化合物は電子輸送化合物である。更に他の態様において、前記電子輸送層はn型伝導性ドーパントでドープされている。一態様において、前記n型伝導性ドーパントは、Li、Na、K、Rb又はCsを含む化合物である。好ましくは、前記n型伝導性ドーパントは、LiF、CsF、NaCl、KBr及びLiQからなる群から選択される。
【0092】
他の態様において、前記有機層は、下記式からなる群から選択される少なくとも1つのリガンドを有する遷移金属錯体である発光性化合物を更に含む。
【化30】
【0093】
R’、R’及びR’はそれぞれ、モノ、ジ、トリ、又はテトラ置換を表す。R’、R’及びR’はそれぞれ、水素、重水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択される。隣接する2つの置換基は、環を形成していてもよい。
【0094】
一態様において、前記第一のデバイスは、消費者製品である。他の態様においては、前記第一のデバイスは、有機発光デバイスである。
【0095】
他の材料との組合せ
有機発光デバイス中の特定の層に有用として本明細書において記述されている材料は、デバイス中に存在する多種多様な他の材料と組み合わせて使用され得る。例えば、本明細書において開示されている発光性ドーパントは、多種多様なホスト、輸送層、ブロッキング層、注入層、電極、及び存在し得る他の層と併せて使用され得る。以下で記述又は参照される材料は、本明細書において開示されている化合物と組み合わせて有用となり得る材料の非限定的な例であり、当業者であれば、組み合わせて有用となり得る他の材料を特定するための文献を容易に閲覧することができる。
HIL/HTL:
【0096】
本発明の実施形態において使用される正孔注入/輸送材料は特に限定されず、その化合物が正孔注入/輸送材料として典型的に使用されるものである限り、任意の化合物を使用してよい。材料の例は、フタロシアニン又はポルフィリン誘導体;芳香族アミン誘導体;インドロカルバゾール誘導体;フッ化炭化水素を含有するポリマー;伝導性ドーパントを持つポリマー;PEDOT/PSS等の導電性ポリマー;ホスホン酸及びシラン誘導体等の化合物に由来する自己集合モノマー;MoO等の金属酸化物誘導体;1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリル等のp型半導体有機化合物;金属錯体、並びに架橋性化合物を含むがこれらに限定されない。
【0097】
HIL又はHTL中に使用される芳香族アミン誘導体の例は、下記の一般構造:
【化31】
を含むがこれらに限定されない。
【0098】
ArからArのそれぞれは、ベンゼン、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、ピレン、クリセン、ペリレン、アズレン等の芳香族炭化水素環式化合物からなる群;ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ピリジルインドール、ピロロジピリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、ジオキサゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサジン、オキサチアジン、オキサジアジン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、インドキサジン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、フタラジン、プテリジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾフロピリジン、フロジピリジン、ベンゾチエノピリジン、チエノジピリジン、ベンゾセレノフェノピリジン及びセレノフェノジピリジン等の芳香族複素環式化合物からなる群;並びに芳香族炭化水素環式基及び芳香族複素環式基から選択される同じ種類又は異なる種類の基である2から10個の環式構造単位からなる群から選択され、且つ、直接的に、又は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子、鎖構造単位及び脂肪族環式基の少なくとも1つを介して、互いに結合している。ここで、各Arは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される置換基によって更に置換されている。
【0099】
一態様において、ArからArは、
【化32】
からなる群から独立に選択される。
【0100】
kは1から20までの整数であり;XからXはCH又はNであり;Arは、上記で定義したものと同じ基を有する。
【0101】
HIL又はHTL中に使用される金属錯体の例は、下記の一般式:
【化33】
を含むがこれに限定されない。
【0102】
Mは、40より大きい原子量を有する金属であり;(Y−Y)は二座配位子であり、Y及びYは、C、N、O、P及びSから独立に選択され;Lは補助配位子であり;mは、1から金属に付着し得る配位子の最大数までの整数値であり;且つ、m+nは、金属に付着し得る配位子の最大数である。
【0103】
一態様において、(Y−Y)は2−フェニルピリジン誘導体である。
【0104】
別の態様において、(Y−Y)はカルベン配位子である。
【0105】
別の態様において、Mは、Ir、Pt、Os及びZnから選択される。
【0106】
更なる態様において、金属錯体は、約0.6V未満のFc/Fcカップルに対して、溶液中で最小酸化電位を有する。
ホスト:
【0107】
本発明の幾つかの実施形態における有機ELデバイスの発光層は、発光材料として少なくとも金属錯体を含むことが好ましく、前記金属錯体をドーパント材料として用いるホスト材料を含んでいてもよい。前記ホスト材料の例は、特に限定されず、ホストの三重項エネルギーがドーパントのものより大きい限り、任意の金属錯体又は有機化合物を使用してよい。
【0108】
ホストとして使用される金属錯体の例は、下記の一般式:
【化34】
を有することが好ましい。
【0109】
Mは金属であり;(Y−Y)は二座配位子であり、Y及びYは、C、N、O、P及びSから独立に選択され;Lは補助配位子であり;mは、1から金属に付着し得る配位子の最大数までの整数値であり;且つ、m+nは、金属に付着し得る配位子の最大数である。
【0110】
一態様において、金属錯体は、
【化35】
である。
【0111】
(O−N)は、原子O及びNに配位された金属を有する二座配位子である。
【0112】
別の態様において、Mは、Ir及びPtから選択される。
【0113】
更なる態様において、(Y−Y)はカルベン配位子である。
【0114】
ホストとして使用される有機化合物の例は、ベンゼン、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、ピレン、クリセン、ペリレン、アズレン等の芳香族炭化水素環式化合物からなる群;ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ピリジルインドール、ピロロジピリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、ジオキサゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサジン、オキサチアジン、オキサジアジン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、インドキサジン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、フタラジン、プテリジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾフロピリジン、フロジピリジン、ベンゾチエノピリジン、チエノジピリジン、ベンゾセレノフェノピリジン及びセレノフェノジピリジン等の芳香族複素環式化合物からなる群;並びに芳香族炭化水素環式基及び芳香族複素環式基から選択される同じ種類又は異なる種類の基である2から10個の環式構造単位からなる群から選択され、且つ、直接的に、又は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子、鎖構造単位及び脂肪族環式基の少なくとも1つを介して、互いに結合している。ここで、各基は、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、へテロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択される置換基によって更に置換されている。
【0115】
一態様において、ホスト化合物は、分子中に下記の群:
【化36】
の少なくとも1つを含有する。
【0116】
からRは、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、へテロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立に選択され、それがアリール又はヘテロアリールである場合、上記で言及したArのものと同様の定義を有する。
【0117】
kは0から20までの整数である。
【0118】
からXはCH又はNから選択される。
HBL:
【0119】
正孔ブロッキング層(HBL)を使用して、放出層から出る正孔及び/又は励起子の数を低減させることができる。デバイスにおけるそのようなブロッキング層の存在は、ブロッキング層を欠く同様のデバイスと比較して大幅に高い効率をもたらし得る。また、ブロッキング層を使用して、放出をOLEDの所望の領域に制限することもできる。
【0120】
一態様において、前記HBL中に使用される前記化合物は、上述したホストとして使用されるものと同じ分子を含有する。
【0121】
別の態様において、前記HBL中に使用される前記化合物は、分子中に下記の群:
【化37】
の少なくとも1つを含有する。
【0122】
kは0から20までの整数であり;Lは補助配位子であり、mは1から3までの整数である。
【0123】
電子輸送層(ETL)は、電子を輸送することができる材料を含み得る。電子輸送層は、真性である(ドープされていない)か、又はドープされていてよい。ドーピングを使用して、伝導性を増強することができる。ETL材料の例は特に限定されず、電子を輸送するために典型的に使用されるものである限り、任意の金属錯体又は有機化合物を使用してよい。
【0124】
一態様において、前記ETL中に使用される前記化合物は、分子中に下記の群:
【化38】
の少なくとも1つを含有する。
【0125】
は、水素、重水素、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、へテロアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、それがアリール又はヘテロアリールである場合、上記で言及したArのものと同様の定義を有する。
【0126】
ArからArは、上記で言及したArのものと同様の定義を有しする。
【0127】
kは0から20までの整数である。
【0128】
からXはCH又はNから選択される。
【0129】
別の態様において、前記ETL中に使用される金属錯体は、下記の一般式:
【化39】
を含有するがこれらに限定されない。
【0130】
(O−N)又は(N−N)は、原子O、N又はN、Nに配位された金属を有する二座配位子であり;Lは補助配位子であり;mは、1から金属に付着し得る配位子の最大数までの整数値である。
【0131】
OLEDデバイスの各層中に使用される任意の上記で言及した化合物において、水素原子は、部分的に又は完全に重水素化されていてよい。
【0132】
本明細書において開示されている材料に加えて且つ/又はそれらと組み合わせて、多くの正孔注入材料、正孔輸送材料、ホスト材料、ドーパント材料、励起子/正孔ブロッキング層材料、電子輸送及び電子注入材料がOLEDにおいて使用され得る。OLED中で本明細書において開示されている材料と組み合わせて使用され得る材料の非限定的な例を、以下の表2に収載する。表2は、材料の非限定的なクラス、各クラスについての化合物の非限定的な例、及び該材料を開示している参考文献を収載する。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表2-9】
【表2-10】
【表2-11】
【表2-12】
【表2-13】
【表2-14】
【表2-15】
【表2-16】
【表2-17】
【表2-18】
【実施例】
【0133】
化合物例
実施例1 化合物1の合成
【化40】
【0134】
2−(9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
2−ブロモ−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(4.75g,9.32mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(3.08g,12.12mmol)、酢酸カリウム(1.830g,18.65mmol)及びジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.153g,0.373mmol)を、ジオキサン400mLで混合した。混合物を20分間窒素バブルした。Pd(dba)(0.085g,0.093mmol)を添加した。反応物を一晩90℃に加熱した。反応を停止させ、セライトろ過した。溶媒を蒸発させ、セライトに塗布し、カラムに10%酢酸エチルとヘキサンを流した。次いで、固体を100mLのエタノールで再結晶した。黄色固体である2−(9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.8g,6.83mmol,73.2%収率)をろ過により回収した。
【化41】
【0135】
化合物1の合成
トルエン200mLとHO20mL中の、1−クロロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−c]ピリジン(2.4g,10.93mmol)、2−(9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(3.8g,6.83mmol)及びリン酸カリウム(3.62g,17.07mmol)の混合物を20分間Nバブルした。次いで、Pd(dba)(0.125g,0.137mmol)とジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.224g,0.546mmol)を添加し、混合物をN雰囲気下で6時間加熱還流した。混合物を冷却し、固体をろ過により回収した。固体を水、メタノール、及びアセトンで洗浄した後、乾燥させた。3gの固体が得られた。固体をトルエン300mLで窒素雰囲気下にて一晩還流した。室温に冷却後、固体をろ過により回収した。この手順を、新たにトルエン300mLを用いて繰り返した。固体を回収し真空下で乾燥した。1−(9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−c]ピリジン(3g,4.89mmol,71.6%収率)を得た。
デバイス実施例
【0136】
デバイス実施例はいずれも、高真空(<10−7トール)熱蒸発によって製作した。アノード電極は800Åのインジウムスズ酸化物(ITO)である。カソードは、10ÅのLiF、続いて1,000ÅのAlからなるものであった。デバイスはいずれも、製作直後に、窒素グローブボックス(<1ppmのHO及びO)中、エポキシ樹脂で密閉したガラスの蓋でカプセル化されており、水分ゲッターをパッケージの内側に組み込んだ。
【0137】
デバイス実施例の有機積層は、下記の構造を順次有する:ITO表面から、正孔注入層(HIL)としての100Åの化合物A、正孔輸送層(HTL)としての300Åの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、放出層(EML)としての300Åの化合物Aをドープしたホスト1、ブロッキング層(BL)としての50Åのホスト1、及び電子輸送層(ETL)としての450Åの化合物1又はLiQをドープした化合物1。
【0138】
AlqをETLとして用いたこと以外は前記デバイス実施例と同様にして、比較デバイス例を製作した。
【0139】
本明細書に使用される下記化合物は、下記の構造を有する。
【化42】
【0140】
OLEDのETLのための特定の化合物が提供される。これらの化合物は、特に良好な性能を有するデバイスとすることができる。デバイスの構造を表3に示し、対応するデバイスデータを表4に示す。
【表3】
【表4】
【0141】
デバイス実施例1及び2は、化合物1又はLiQをドープした化合物1をETLとする緑色PHOLEDである。比較例1は、AlqをETLとして用いた。これらの表から分かるように、それぞれ化合物1又はLiQをドープした化合物1をETLとするデバイス実施例1及び2は、AlqをETLとする比較デバイス例1に比べて同様の効率とデバイス寿命を示した。しかしながら、デバイス実施例1のデバイス作動電圧は、比較例1の作動電圧よりも低かった(即ち、8.1Vに対して7.8V)。デバイス実施例2の作動電圧は更により低く6.2Vであった。そのため、本発明化合物をETLとして含むデバイスは、良好な寿命と効率を維持し且つ低デバイス電圧を有することができる。
【0142】
本明細書において記述されている種々の実施形態は、単なる一例としてのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことが理解される。例えば、本明細書において記述されている材料及び構造の多くは、本発明の趣旨から逸脱することなく、他の材料及び構造に置き換えることができる。したがって、特許請求されている通りの本発明は、当業者には明らかとなるように、本明細書において記述されている特定の例及び好ましい実施形態からの変形形態を含み得る。なぜ本発明が作用するのかについての種々の理論は限定を意図するものではないことが理解される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0143】
【特許文献1】米国特許第5,844,363号明細書
【特許文献2】米国特許第6,303,238号明細書
【特許文献3】米国特許第5,707,745号明細書
【特許文献4】米国特許第7,279,704号明細書
【符号の説明】
【0144】
100 有機発光デバイス
110 基板
115 アノード
120 正孔注入層
125 正孔輸送層
130 電子ブロッキング層
135 放出層
140 正孔ブロッキング層
145 電子輸送層
150 電子注入層
155 保護層
160 カソード
170 障壁層
162 第一の導電層
164 第二の導電層
200 反転させたOLED、デバイス
210 基板
215 カソード
220 放出層
225 正孔輸送層
230 アノード
図1
図2
図3