【実施例】
【0026】
図1は、複数個のノード#0〜#Dと、それらの間を接続する光ファイバFとからなる光ネットワークNWの一部を例示している。Dは、ノード#0を除いた隣接するノードの個数を示す正の整数である。
図2は、ノード#0を構成する光パスクロスコネクト装置OXCの入出力を示している。
図2に示すように、光パスクロスコネクト装置OXCには、ノード#0に隣接する各ノード#1〜#Dからの合計N本の光入力ファイバFi1〜FiNが接続され、各ノード#1〜#Dへの合計N本の光出力ファイバFo1〜FoNが接続されている。光入力ファイバFi1〜FiNおよび光出力ファイバFo1〜FoNがそれぞれn本ずつの束であるとすると、上記Nは、n×Dにより表わされる。
【0027】
本実施例では、所定の通信波長帯のたとえば100GHz毎に分割された複数の波長チャネル(wave channel or light path)にそれぞれ対応するL個の複数波長の光が合波されることにより1つの波長群WBが構成され、その波長群WBがM個( M組)合波されて1つの波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)光が構成され、その波長分割多重光が1本の光ファイバ毎に伝送される。すなわち、WB11〜WB1M、WB21〜WB2M、・・・WBK1〜WBNMが、入力側光ファイバFi1、Fi2、・・・FiNをそれぞれ介して並列に入力され、ルーティングされた新たな波長群WB11〜WB1M、WB21〜WB2M、・・・WBK1〜WBNMが、出力側光ファイバFo1、Fo2、・・・FoNをそれぞれ介して並列に出力される。上記L、M、Nは整数であり、たとえば、L=4〜8、M=8〜10、N=10〜12などに設定される。1本の光ファイバ毎の波長数mは、L×Mにより表わされる。
【0028】
ここで、たとえば波長群WB11に含まれる波長チャネルの波長はλ111 〜λ11L 、波長群WB12に含まれる波長チャネルの波長はλ121 〜λ12L 、波長群WB1Mに含まれる波長チャネルの波長はλ1M1 〜λ1ML 、波長群WBKMに含まれる波長チャネルの波長はλKM1 〜λKML となるが、それらの波長、たとえばλ121 〜λ121L は、相互に順次連続的に増加するものであってもよいし、分散的なものであってもよい。
【0029】
図3および
図4は、各波長群を構成する波長λの構成例を示している。
図3は連続配置型波長群の例を示しており、連続する波長のうちから選択された互いに連続する16波長毎に1群を構成するように順次選択された複数の波長群が設定されている。
図4は、分散配置型波長群の例を示しており、連続する8波長の組の各々から分散的に選択された波長から1つの波長群が設定されることで、波長群を構成する。波長が該波長群内および該波長群間で不連続的に相違する波長により構成されるように1群が構成されている。
【0030】
上記
図3及び
図4において、波長分割多重信号を構成する波長チャンネルは、相互に同じビットレートの光信号であってもよいし、一部または全部が相互に異なるビットレードの光信号であってもよい。また、
図4に示すように、波長チャンネルは必ずしも等間隔でなくてもよく、一部または全部が不等間隔の波長チャンネルであってもよい。
【0031】
図5に示すように、光パスクロスコネクト装置OXCは、N本の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiNを介してそれぞれ入力された波長分割多重光に含まれる所定の波長群或いは波長を抽出して方路切り換えを行い、所望の他の波長分割多重光に組み入れてN本の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのうちの所望の光出力ファイバを介して伝送する。このパスクロスコネクト装置OXCは、N本の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiN毎に設けられたN個(=n・D個)の1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDと、それら1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDのD個の出力ポート毎にそれぞれ設けられたn・D
2個の1×n波長群選択スイッチWBSSと、N本の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoN毎に設けられ、1×n波長群選択スイッチWBSSから所望の光出力ファイバへ向かってそれぞれ出力される波長群を合波してN本の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNへそれぞれ出力するnD個の
(nD
+1)×1合流器WBCとを備えている。
【0032】
1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDは、1入力に対して基本的には複数個の出力ポートすなわちノード#0に隣接するノード#1〜#Dの数と同じD個の出力ポート
と電気レイヤEL内の所定の受信器(ルータ)PDへドロップ出力させるドロップ用出力ポートPodとを有している。1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDは、たとえば
図10に示す三次元MEMS光スイッチ、又は
図11に示す平面式波長選択スイッチから構成される。
図10に示す三次元MEMS光スイッチは、1本の光入力ファイバFi1および4本の光出力ファイバFo1〜Fo4を用いて説明されている。この三次元MEMS光スイッチは、分光用グレーティングG、集光レンズLの他に、波長数m個(
図10では4個)のマイクロミラーMMおよびそれを駆動する図示しないアクチュエータを備え、光入力ファイバFi1から入力された波長が分光用グレーティングGで波長単位に分光された後に集光レンズLにより波長毎にマイクロミラーMM上に集光され、マイクロミラーMMからの反射光が出力ファイバFo1〜Fo4のうちの所望のファイバに入射するように駆動されることで、波長選択スイッチ機能が得られるようになっている。本実施例では、Dの値が9前後であるため、実用技術で構成される。
【0033】
図11に示される平面式波長選択スイッチは、プレーナー光導波回路(PLC)技術により共通の半導体或は石英などの基板上に導波路および素子が集積化されることにより構成される。この平面式波長選択スイッチは、たとえば、N本の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiN毎に設けられてそれぞれ入力される波長分割多重光を波長毎に分波するN個の1×m(mはファイバ当たりの波長数)分波器WSと、N個の1×m分波器WSでそれぞれ分波された波長毎に方路切り換えを行なうN×m個の1×N光スイッチPWCと、それらの1×N光スイッチPWCからの出力波長をそれぞれ受けて合波し、N本の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNへ出力するN×N個のN×1合波器WCとで構成される。
図5の1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDとしてこの平面式選択スイッチが採用されると、
図5の光パスクロスコネクト装置OXCは、その全体が共通の半導体或は石英などの基板上に集積化されることも可能である。
【0034】
図5の1×n波長群選択スイッチWBSSは、1入力に対して複数個の出力ポートすなわちノード#0に隣接するノード#1〜#Dのいずれか1に向かう光出力ファイバの本数と同じn個の出力ポートを備え、その複数個の出力ポートのうちの1つからは、ノード#0に隣接するノード#1〜#Dのいずれか1に向かう波長群を合波する1群(n個)のnD×1光合流器WBCへ、選択した波長群をそれぞれ出力する。この1×n波長群選択スイッチWBSSは、仮にn=5としたときを示す
図6に示すように構成される。
図6において、1×n波長群選択スイッチWBSSは、第1周回性アレイ導波路回折格子AWG1と、5個の1×5光スイッチPSWと、5個の5×1第2周回性アレイ導波路回折格子AWG2とから構成されている。上記の第1周回性アレイ導波路回折格子AWG1および第2周回性アレイ導波路回折格子AWG2は、出力ポート数と波長間隔との積をFSR(Free Spectral Range)に一致させることで出力に周回特性を持たせた周回性アレイ導波路回折格子AWGにより構成される。上記第1周回性アレイ導波路回折格子AWG1は、その周回特性によって、1×D波長選択スイッチWSS1〜WSSnDのD個の出力ポートのうちの1つから入力された波長分割多重光を、
図7に示すように5つの波長群に分波する。
図7では、λ1〜λ40の40波の波長群が1×D波長選択スイッチWSS1〜WSSnDから入力されたときに5つ群の波長群WB1〜WB5を出力する場合の例を示している。上記1×5光スイッチPSWは、公知の光スイッチから構成され得るが、たとえば、マッハツェンダ−干渉計を利用したMZIスイッチが、PLCを利用した光集積回路を採用する上で好都合である。上記5×1第2周回性アレイ導波路回折格子AWG2は、周回性アレイ導波路回折格子AWGから構成されているが、逆向きに利用されることで、1×5光スイッチPSWから出力された波長群を合波して方路切換え先の光出力ファイバへ向かって出力させる合波器として機能している。
【0035】
図5に戻って、
(nD
+1)×1合流器WBCは、nD個の1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS毎に設けられたD個の1×n波長群選択スイッチWBSSのうちの1つの1×n波長群選択スイッチWBSSからそれぞれ出力された波長群がそれぞれ入力されるnD個の入力ポートとノード#0に隣接する各ノード#1〜#Dへのn本ずつ光出力ファイバのうちの1つへ出力する1つの出力ポートとを備え、その各1×n波長群選択スイッチWBSSから複数の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのうちの所定の光出力ファイバへ向かって出力された波長群を合波し、その所定の光出力ファイバへ出力する。この
(nD
+1)×1合流器WBCは、光カップラにより構成され得るが、本実施例の
(nD
+1)×1合流器WBCは、上記1×n波長群選択スイッチWBSSと同様の1×
(nD
+1)波長群選択スイッチWBSSと同様の構成を有して逆向きに用いられるもので構成することができる。
【0036】
本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCは、N本の入力側光ファイバFi1、Fi2、・・・FiNを介してそれぞれ入力された波長分割多重光すなわちファイバ毎にM群の波長群WB11〜WB1M、WB21〜WB2M、・・・WBN1〜WBNMから所定(任意)のドロップ波長を選択して、ルータ等が設けられて電気的信号と波長単位の光信号との間の信号変換を行うための電気レイヤEL内の複数の受信器(ルータ)PDのうちの所定(任意)の受信器へドロップさせるドロップ機能と、電気レイヤEL内の複数の送信器(ルータ)PIのうちの所定(任意)の送信器から加入(アド)された光信号すなわちアド波長を所定の波長分割多重信号に加入してその所定の波長分割多重信号が伝送される光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのいずれかから伝送させるアド機能とを備えている。なお、光ネットワークNWでは、波長衝突を回避するために予めルートが定められて波長が重ならないように設計されている。上記送信器PIは、空いている波長を探してその波長の光信号を出力させる。
【0037】
このため、
図5の1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDは、N本の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiNを介してそれぞれ入力された波長分割多重光から所定(任意)のドロップ波長を選択して、電気レイヤEL内の所定の受信器(ルータ)PDへドロップ出力させるドロップ用出力ポートPodを、さらに備えている。それ故、
入力数および出力数の構成は1×(D+1)となるので、1×(D+1) 波長選択スイッチWSS
と称され
る。また、
図5の
(nD
+1)×1合流器WBCは、電気レイヤEL内の所定の送信器PIから加入(アド)された所定波長の光信号すなわちアド波長を所定の波長分割多重信号に加入(アド)してその所定の波長分割多重信号が伝送される光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのいずれかから伝送させるアド入力ポートPiaを、さらに備えている。それ故、
入力数および出力数の構成は(nD+1)×1となるので、 (nD+1)×1合流器WBC
と称され
る。
【0038】
以上のように、構成された本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCにおいて、1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDの出力ポート数Dは、この光パスクロスコネクト装置OXCに隣接するノードの数、或いは光ネットワーク内の各々のノード#0に隣接するノード#1〜#D数の最大値以上の値となるように設定されている。また、光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのうち光パスクロスコネクト装置OXCからそれに隣接する各ノードへそれぞれ出力する光出力ファイバの本数Aiとすると、その光出力ファイバの本数Aiは、各ノード#1〜#Dからノード#0へそれぞれ入力される光入力ファイバの本数Aiの最大値と同じ本数であるか、或いはそれ以上の本数に設定されている。
【0039】
上述のように、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、複数の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiNからの波長分割多重光に含まれる波長群或いは波長を、複数の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのいずれかへルーティングするために、複数の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiNからの各波長分割多重光を、その複数の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiN毎の波長に応じてD本の出力ポートのうちの任意の出力ポートへそれぞれ選択的に出力する複数の1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDと、その複数の波長選択スイッチWSS1〜WSSnDによりそれぞれ選択されて該波長選択スイッチWSS1〜WSSnDのD本の出力ポートからそれぞれ出力された光信号を、そのD本の出力ポート毎にそのD本の出力ポートから波長群に応じてn本の光出力ファイバのうちの任意の光出力ファイバへそれぞれ選択的に出力する1×n波長群選択スイッチWBSSとから、波長選択スイッチと波長群選択スイッチの2段構成が採用されているので、
図8、
図9の1段構成の波長選択スイッチWSSに比較して、波長選択スイッチWSSの出力ポート数が
(D+1
)/
(n
D+1)と大幅に削減される。また、
図12に示すように、波長選択スイッチを2段構成に組み合わせて、1×D波長選択スイッチWSS1〜WSSnDがN(n・D)個、1×n波長群選択スイッチWBSSがND(=n・D
2)個を用いる場合に比較しても、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、1×
(D
+1)波長選択スイッチWSSがN(=n・D)個、1×n波長群選択スイッチWBSSがND(=n・D
2)個となり、波長選択スイッチWSSの個数は1/(1+D)と大幅に削減される。この波長群選択スイッチWBSSは、プレーナ技術により1基板の上に光集積導波回路として構成されることができるので、光パスクロスコネクト装置OXCが小型、且つ経済的に実現できる。波長群選択スイッチWBSSは、その構成上、波長選択スイッチWSSに比較して、装置規模や価格の制約は極めて小さい。
【0040】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDは、複数の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiN毎に設けられて、その光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiNからの波長分割多重光を構成する波長から複数の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのうちの任意の出力ファイバへ向かう波長を選択するものであり、1×n波長群選択スイッチWBSSは、複数の1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDの出力ポート毎に設けられて、その波長選択スイッチWSSから出力された複数の波長から成る波長群を、複数の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのうち、特定の隣接ノードに接続される任意の光出力ファイバへ出力するものであり、
(nD
+1)×1光合流器WBCは、複数の光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoN毎に設けられ、その波長群選択スイッチWBSSから対応するファイバに向けて出力される波長群を合波して複数の出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのうちその波長群が指向する光出力ファイバへ出力するものである。このため、波長選択スイッチWSSの個数は、1/(1+D)と大幅に削減されるだけでなく、波長群選択スイッチWBSSは、プレーナ技術により1基板の上に光集積導波回路として構成されることができるので、光パスクロスコネクト装置OXCが小型、且つ経済的に実現できる。
【0041】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCは、1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnDは、複数の光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiNによりそれぞれ伝送されてくる波長分割多重光に含まれるドロップ波長を選択して電気レイヤELの所定のルータへ出力するドロップ用出力ポートPodをさらに備えているので、ドロップ機能を備えることができる。
【0042】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCは、
(nD
+1)×1光合流器WBCは、電気レイヤELの所定のルータから出力されたアド波長を受け入れるアド用入力ポートPiaをさらに備えているので、アド機能を備えることができる。
【0043】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS1〜WSSnD
の数Dの値は、その光パスクロスコネクト装置OXCに隣接するノードの数、或いは光ネットワーク内の各々のノードに隣接するノード数の最大値と同じかそれ以上の値に設定されているので、波長チャンネルの光信号がどのノードへ行くか、或いは、どの光出力ファイバを選択するかに関して、設計の自由度が高められる。
【0044】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNのうちその光パスクロスコネクト装置OXCからそれに隣接する各ノードへそれぞれ出力する各光出力ファイバの本数nは、その各ノードからそれぞれ入力される各光入力ファイバの本数の最大値またはそれ以上の本数に設定されているので、隣接する各ノードとの間の信号伝送に関して、設計の自由度が高められる。
【0045】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、波長分割多重光は、
図2に示すように波長が順次異なる連続的波長の波長チャンネルから構成されるので、設計が容易となる利点がある。
【0046】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、波長分割多重光は、
図3に示すように波長が不連続な波長チャンネルを含んで構成されるので、設計の自由度が高められる利点がある。
【0047】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、波長分割多重光は、信号のビットレードが相互に異なる波長チャンネルを含んで構成されるので、光パスクロスコネクト装置OXCの汎用性が高められる。
【0048】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、波長分割多重光は、波長間隔が相違する波長の波長チャンネルを含んで構成されるので、光パスクロスコネクト装置OXCの汎用性が高められる。
【0049】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCによれば、
(nD
+1)×1光合流器WBCは、逆向きに用いる1×
(nD
+1)波長群選択スイッチWBSSと同様に構成されているので、光パスクロスコネクト装置OXCを構成する要素の種類が少なくなり、製造プロセスの行程数が少なくなって容易となる。また、1×
(D
+1)波長選択スイッチWSS、1×n波長群選択スイッチWBSS、
(nD
+1)×1光合流器WBCを、プレーナ光導波路(PLC)技術を用いて共通の基板上に集積化して、モノリシック化できる利点がある。
【0050】
また、本実施例の光パスクロスコネクト装置OXCにおいて、入力と出力、およびアドとドロップとを入れ替える利用形態により、逆向きでも光パスクロスコネクト装置OXCとして機能させることができる。この場合、光入力ファイバFi1、Fi2、・・・FiNを光出力ファイバとして用い、光出力ファイバFo1、Fo2、・・・FoNを光入力ファイバとして用い、ドロップ用出力ポートPodを備える1×
(D
+1)波長選択スイッチWSSおよび1×n波長群選択スイッチWBSSは、アド入力ポートを備える
(nD
+1)×1光合流器として機能し、アド入力ポートPiaを備える
(nD
+1)×1光合流器WBCはドロップ用出力ポートを備える1×
(nD
+1)波長選択スイッチとして機能するものである。これにより、たとえば、ノード配置などのノード設計の自由度が高められる。
【0051】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。