(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る空調室内機10について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0021】
(1)空調室内機の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る空調室内機10を備える空気調和機90の正面図である。この空調室内機10は、室内の壁面に取り付けられる壁掛け型の室内機である。また、空調室内機10は、室外に配置される室外機91と冷媒配管92を介して接続されて空気調和機90を構成しており、室内の冷房運転及び暖房運転を含む通常運転に加えて、フィルタ81を自動で清掃するフィルタ清掃運転を行うことができる。
【0022】
空調室内機10は、
図2に示すように、主として、本体ケーシング11、フィルタ81、フィルタ清掃機構80、室内熱交換器13、室内ファン14、底フレーム16、抵抗部材35、及び、制御部60を備えている。
【0023】
本体ケーシング11は、空調室内機10の外郭を構成する部材であって、内部にフィルタ81、フィルタ清掃機構80、室内熱交換器13、室内ファン14、底フレーム16、抵抗部材35、及び、制御部60を収納している。
【0024】
また、本体ケーシング11の上部には、本体ケーシング11内に室内の空気を吸い込むための吸込口19が設けられている。
【0025】
室内熱交換器13及び室内ファン14は、底フレーム16に取り付けられている。室内熱交換器13は、通過する空気との間で熱交換を行う。また、室内熱交換器13は、側面視において両端が下方に向いて屈曲する逆V字状の形状を成し、その下方に室内ファン14が位置する。室内ファン14は、クロスフローファンであり、室内から吸込口19を介して本体ケーシング11内に取り込んだ空気を、室内熱交換器13に当てて通過させた後、本体ケーシング11内から室内に吹き出す空気流れを形成する。
【0026】
フィルタ81は、室内熱交換器13を覆うように配置されており、吸込口19を介して室内熱交換器13に向かって流入してくる吸込空気に含まれる塵埃を捕集する。
【0027】
フィルタ清掃機構80は、フィルタ81を自動的に清掃するフィルタ清掃運転を実行するための機構である。また、フィルタ清掃機構80は、フィルタ81から塵埃を除去するブラシ72を有しており、フィルタ81とブラシ72とが接触した状態でフィルタ81を移動させることで、フィルタ81が捕集した塵埃をフィルタ81から除去する。
【0028】
抵抗部材35は、吸込口19から吸い込まれた室内空気が、ブラシ72とフィルタ81との接触部89に生じる隙間を介して室内熱交換器13へと流れにくくなるように、通風抵抗を生じさせるためのものである。また、抵抗部材35は、ブラシ72とフィルタ81との接触部89のうち室内熱交換器13側の近傍からフィルタ81の移動経路に概ね沿って延びる面を有する。
【0029】
制御部60は、室内熱交換器13及び室内ファン14の右側方に配置されており、ユーザからの指示に基づいて、空調室内機10に、冷房運転及び暖房運転を含む各種運転を実行させたり、フィルタ清掃運転を実行させたりする。
【0030】
なお、空調室内機10の具体的な構成は、上記のものに限定されるものではなく、フィルタ81にブラシ72が接触した状態でフィルタ81を移動させることでフィルタ81に付着した塵埃を除去するフィルタ清掃機構80と、ブラシ72とフィルタ81との接触部89のうち室内熱交換器13側の近傍からフィルタ81の移動経路に概ね沿って延びる面を有する抵抗部材35と、を備えていれば、他の機器構成であってもよい。
【0031】
(2)詳細構成
(2−1)本体ケーシング
本体ケーシング11は、天面部11a、前面パネル11b、背面板11c及び下部水平板11dを有している。
【0032】
天面部11aは、本体ケーシング11の上部を構成している。また、吸込口19は、天面部11aの前部に設けられている。さらに、吸込口19は、吸込流路20によって本体ケーシング11の内部と繋がっている。
【0033】
前面パネル11bは空調室内機10の前面部を構成しており、吸込口がないフラットな形状を成している。
【0034】
背面板11cは、本体ケーシング11の背面を構成しており、室内の壁面に設置された取付板(図示せず)にビス止め等によって取り付けられることで、空調室内機10が室内の壁面に設置されることになる。
【0035】
下部水平板11dは、本体ケーシング11の下面(底面)を構成しており、
図2に示すように、背面板11cの下端から底フレーム16の下端部近傍まで延びている。
【0036】
また、本体ケーシング11の下部には、本体ケーシング11の長手方向に長い吹出口15が設けられている。吹出口15は、吹出流路21によって本体ケーシング11の内部と繋がっている。吹出流路21は、吹出口15から底フレーム16のスクロール部に沿って形成されている。室内の空気は、室内ファン14の稼働によって、吸込空気として、吸込口19を介して吸込流路20を経て室内ファン14に吸い込まれ、吹出空気として、吹出流路21を経て吹出口15を介して吹き出される。なお、吸込口19から吸い込まれた吸込空気は、吸込流路20を流れる間に、吸込流路20内に配置されているフィルタ81及び室内熱交換器13を通過することになる。
【0037】
さらに、吹出口15近傍には、吹出口15を開閉するための水平羽根23が設けられている。水平羽根23は、モータ(図示せず)によって回動されることで、傾斜角度の異なる複数の姿勢を採ることができる。これにより、水平羽根23は、吹出口15を閉じるだけでなく、吹出空気の上下方向の流れを変更することができる。
【0038】
(2−2)室内熱交換器
室内熱交換器13は、複数のフィン13aと、複数の伝熱管13bとで構成されている。室内熱交換器13は、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時には凝縮器として機能する。
【0039】
なお、本実施形態の室内熱交換器13は、
図2及び
図3に示すように、側面視において、室内ファン14の前方を覆う前側熱交換部13cの下端部13dが、後述するフィルタ81の折返し部81aよりも下方まで延びている。
【0040】
(2−3)フィルタ
フィルタ81は、樹脂製の糸で平織り又は綾織りされた網であって、環形状に成形されている。なお、フィルタ81には、一般のフィルタにみられるような補強用の縁やリブが設けられていないため、フィルタ81は、自身で安定した形状を維持することができない。このため、フィルタ81は、後述する支持枠41に掛け渡されることで、環形状の形状を保っている。
【0041】
また、フィルタ81は、環形状を維持した状態で、吸込流路20内に配置されており、天面部11aと室内熱交換器13との間に着脱自在に装着されている。このため、フィルタ81は、室内熱交換器13よりも空気流れ上流側に配置されているといえる。さらに、フィルタ81は、吸込流路20の所定断面の略全面に渡って配置されている。これにより、吸込流路20を流れる吸込空気中の塵埃の多くをフィルタ81で捕集することができる。
【0042】
(2−4)フィルタ清掃機構
フィルタ清掃機構80は、メインフレーム30と、ブラシカバー50と、フィルタ移動機構40と、ブラシ72と、圧縮ローラ73と、ダストボックス70と、を備えている。
【0043】
(2−4−1)メインフレーム
メインフレーム30は、空調室内機10の長手方向に長い部材であって、本体ケーシング11に固定されている(
図4参照)。また、メインフレーム30は、左保持部31、中央保持部33、右保持部32、補強枠34、及び、抵抗部材35を有している。
【0044】
左保持部31、中央保持部33及び右保持部32は、それぞれ、平行に等間隔に並んでいる。また、左保持部31の中央保持部33と対向する側の面には、後述する支持枠41を保持する左案内溝31aが設けられている。また、右保持部32の中央保持部33と対向する側の面には、支持枠41を保持する右案内溝32aが設けられている。さらに、中央保持部33には、左保持部31に設けられた左案内溝31a、及び、右保持部32に設けられた右案内溝32aと対峙する位置に、支持枠41を保持する中央案内溝33a,33bが設けられている。
【0045】
補強枠34は、左保持部31、中央保持部33及び右保持部32の延びる方向に沿って延びる複数の補強棒34aと、補強棒34aに直交する方向に延びる複数の補強棒34bとによって格子状に形成されており、一定の強度が確保されている。補強枠34は、環形状のフィルタ81が移動方向(進行方向)を反転させる部分であるフィルタ81の折返し部81aを挟んでフィルタ81の空気流れ下流側に位置する背面側フィルタ部82が、室内熱交換器13に向かって垂れ下がらないように、室内熱交換器13側からフィルタ81を支えている。
【0046】
抵抗部材35は、フィルタ81と同様に空調室内機10の長手方向に長い部材であって、メインフレーム30の下端部の一部を構成している(
図4参照)。さらに、抵抗部材35は、
図2及び
図3に示すように、フィルタ81とブラシ72との接触部89のうち室内熱交換器13側の近傍から上方に延びている。
【0047】
また、抵抗部材35は、メインフレーム30の断面図である
図5に示すように、断面略J字状を呈している。より詳しくは、抵抗部材35は、基部36と、基部36からフィルタ81の移動経路に概ね沿って延びる抵抗部37と、を有する。なお、ここでは、基部36とは、抵抗部材35の下端から、フィルタ81の折返し部81aの頂部を水平方向に延ばした仮想延長面Xまでの部分とする(
図3参照)。そして、本実施形態では、抵抗部37が、フィルタ81を挟んで、後述するローラ42を、後側(背面側)から覆うように配置されている。よって、抵抗部37は、背面側フィルタ部82の空気流れ下流側の面82aと対向するように配置される面37aを有しているといえる。なお、本実施形態では、フィルタ81が環形状に成形されているため、抵抗部37の面37aは、常に、背面側フィルタ部82の面82aと重なるように配置されており、面37aと面82aとの間の寸法は、2mm以下になるように設計されている。また、抵抗部材35は、空調室内機10の長手方向、すなわち、フィルタ81の幅方向に長い部材であるため、面37aは、フィルタ81の幅方向に沿って配置されているといえる。
【0048】
さらに、抵抗部37は、
図3に示すように、ローラ42の上端よりも高い位置まで延びている。したがって、面37aは、ローラ42の回転中心よりも高い位置まで延びているといえる。ここで、抵抗部37はフィルタ81と室内熱交換器13との間に配置されているため、抵抗部37の高さ寸法が大きすぎると、フィルタ81を介して室内熱交換器13へと向かう空気の流れを阻害して、前側熱交換部13cの下部の熱交換効率を著しく低下させてしまう。そこで、抵抗部37の高さ寸法は、少なくともローラ42の回転中心よりも高い位置であって、前側熱交換部13cの下部の熱交換効率に影響を及ぼさない高さの範囲内で設定されている。
【0049】
なお、本実施形態では、抵抗部材35は、メインフレーム30の一部を構成する部材であるが、ブラシ72とフィルタ81との接触部89のうち室内熱交換器13側の近傍からフィルタ81の移動経路に概ね沿って延びる面37aを有しており、室内ファン14によって空気流れが形成された際にブラシ72とフィルタ81との接触部89に生じる隙間を空気が流れにくくなるように通風抵抗を生じさせることができれば、単体であってもよく、メインフレーム30以外の部材(例えば、ダストボックス70等)と一体に設けられていてもよい。
【0050】
また、抵抗部材35には、フィルタ81の弛みを解消するために、4つのアシストローラ38が取り付けられている。アシストローラ38は、室内熱交換器13側からフィルタ81と接触するように配置されており、フィルタ81を支持枠41側に向かって付勢する。これにより、フィルタ81は、支持枠41に周回可能に支持された状態となる。
【0051】
(2−4−2)フィルタ移動機構
フィルタ移動機構40は、フィルタ81をフィルタ81の移動経路に沿って周回させる機構であって、支持枠41と、ローラ42と、ローラ42を回転させるためのローラ駆動モータ(図示せず)と、回転棒49と、を有している。
【0052】
支持枠41は、フィルタ81が所定の環形状を形成するように、フィルタ81を支持する部材である。支持枠41は、右側板44と、右側板44と対向するように配置される左側板43と、複数の補強棒(図示せず)と、を有している。左側板43及び右側板44のそれぞれの一端には、ローラ42の回転軸を支持する軸受部43a,44aが設けられており、左側板43及び右側板44のそれぞれの他端には、回転棒49を支持する軸受部(図示せず)が設けられている。補強棒は、右側板44及び左側板43の延びる方向に沿って延びる補強棒と、右側板44及び左側板43に対して直交する方向に延びる補強棒とを含み、格子状に形成されている。さらに、左側板43及び右側板44には、
図6に示すように、板幅の略中央に、左側板43及び右側板44の長手方向に沿って並ぶ複数の突起43b、44bが設けられている。なお、この突起43b、44bは、環状のフィルタ81が支持枠41に掛け渡されたときに、フィルタ81の両端面と対峙する位置に設けられている。これにより、フィルタ81がフィルタ81の移動経路に沿って移動する際に、フィルタ81の両端が複数の突起43b、44bによって案内されるため、フィルタ81の蛇行が防止される。なお、フィルタ81を環形状に支持した状態の支持枠41がメインフレーム30に装着される際には、右側板44が、右案内溝32a或いは中央案内溝33aに挿入され、左側板43が、左案内溝31a或いは中央案内溝33bに挿入される。
【0053】
ローラ42は、支持枠41の端部に回転可能に支持されており、フィルタ81の折返し部81aに配置されている。また、ローラ42の周面には、パイル織りされた織物基布が貼り付けられている。そして、ローラ42の周面に貼り付けられた織物基布がフィルタ81の編み目に入り込むことで、ローラ42とフィルタ81との間に滑りが生じにくくなっている。
【0054】
ローラ駆動モータは、ステッピングモータであって、左保持部31に固定されている。回転棒49は、支持枠41の端部に回転可能に支持されており、環形状のフィルタ81が移動方向(進行方向)を反転させる部分に配置されている。また、回転棒49は、フィルタ81が細長い環になるように、ローラ42と共に環形状のフィルタ81を内側から支持している。
【0055】
このような構成によって、このフィルタ移動機構40では、ローラ駆動モータによってローラ42が回転されることで、フィルタ81が、支持枠41に沿って周回する。より詳しくは、ローラ42が回転することで、フィルタ81は、
図2に示す支持枠41の前側(空気流れ上流側)の位置P1から、ローラ42近傍の位置P2へと移動し、その後、支持枠41の後側(空気流れ下流側)の位置P3、回転棒49近傍の位置P4を経て、支持枠41の前側の位置P1に戻る。
【0056】
なお、本実施形態では、ユーザは、支持枠41、ローラ42及び回転棒49を、フィルタ81と共に、本体ケーシング11から引き出すことができる。
【0057】
(2−4−3)ブラシカバー
ブラシカバー50は、
図3に示すように、フィルタ81の前側端部の折返し部81a近傍に配置されている。また、ブラシカバー50は、第1カバー部51と、第2カバー部52とを有する。第1カバー部51は、フィルタ81の折返し部81aと対向するように配置されている部分である。また、第1カバー部51は、正面視において、左右方向に延びており、側面視において、前後方向に延びている。さらに、第1カバー部51には、フィルタ81の折返し部81aと、ブラシ72とを接触させるための左右方向(長手方向)に長い開口51aが形成されている。第2カバー部52は、
図3に示すように、第1カバー部51の開口51aの周縁部のうち後側の縁部から下方に延びている。また、第2カバー部52の上部は、ブラシ72の周面に沿って湾曲した形状を呈しており、ブラシ72の後側(背面側)を覆うように配置されている。
【0058】
(2−4−4)ブラシ
ブラシ72は、メインフレーム30やフィルタ移動機構40と同様に、空調室内機10の長手方向に沿って細長い形状を有しており、
図2及び
図3に示すように、長手方向に直交する断面が略円形の形状を呈している。
【0059】
また、ブラシ72は、ダストボックス70の両端部70a,70aに回転可能に支持されており、左保持部31に固定されたブラシ駆動モータによって、フィルタ81の周回方向とは反対方向に回転される。なお、ダストボックス70は、本体ケーシング11から着脱可能であるため、ユーザは、ダストボックス70とともにブラシ72を本体ケーシング11から取り出すことができる。そして、
図2に示すように、ブラシ72は、ダストボックス70が本体ケーシング11に装着された状態で、フィルタ81を挟んでローラ42と上下に対向して配置されている。さらに、ブラシ72は、ダストボックス70が本体ケーシング11に装着された状態で、フィルタ81に付着した塵埃を掻き落として除去するために、フィルタ81に接触するように配置される。より詳しくは、ブラシ72は、ダストボックス70が本体ケーシング11に装着された状態で、ブラシ72の上部が、第1カバー部51に形成された開口51aからフィルタ81側に露出するように配置されている。
【0060】
また、ブラシ72は、
図7に示すように、芯材72aと、芯材72aの周面に設けられた複数の毛72bとによって構成されている。したがって、フィルタ81とブラシ72とが接触するとは、具体的には、フィルタ81とブラシ72の毛72bとが接触することになる(
図8参照)。なお、本実施形態では、ブラシ72の毛72bの長さは、ブラシ72の回転中心となる芯材72aからフィルタ81までの寸法よりも長くなるように設計されている。このため、ブラシ72の毛72bは、フィルタ81に接触した状態で、その先端部がフィルタ81に沿って折れ曲がる。また、ブラシ72の植毛密度(毛の本数×毛の面積×100/mm
2)は、80%以下に設計されており、本実施形態では、約73%である。このようにブラシ72の植毛密度が低いため、ブラシ72の毛72bと毛72bの間の隙間が大きくなり、芯材72aとフィルタ81との間の空間において、特に、ブラシ72の毛72bとフィルタ81との接触部89には、隙間ができるようになっている。
【0061】
(2−4−5)圧縮ローラ
圧縮ローラ73は、円柱状の棒状部材であって、ダストボックス70の両端部70a,70aに回転可能に支持されている。また、圧縮ローラ73の表面には、螺旋状の突起が形成されている。さらに、圧縮ローラ73の回転軸には、ブラシ72の回転軸に設けられたギア72cと噛み合う位置にギア73aが設けられており、圧縮ローラ73は、ブラシ72の回転に連動して回転する。したがって、圧縮ローラ73は、ブラシ72の回転方向とは反対方向に回転する。なお、圧縮ローラ73は、後述する櫛部74の歯74aの下側に配置されている(
図3参照)。そして、ブラシ72及び圧縮ローラ73が回転することで、櫛部74の歯74aによってブラシ72から除去された塵埃が圧縮されながら、ダストボックス70へ内へと搬送される。
【0062】
(2−4−6)ダストボックス
ダストボックス70は、ブラシ72から除去された塵埃を溜めるための部材であって、上部が開口した略直方体形状の箱状の部材である。また、ダストボックス70は、
図9に示すように、前部75と後部76とから構成されており、前部75と後部76とが組み合わされることで箱状になる。さらに、ダストボックス70は、
図2に示すように、フィルタ81の前側の折返し部81a近傍に配置されており、上述のように、本体ケーシング11から着脱可能に構成されている。このため、ユーザは、ダストボックス70を本体ケーシング11から取り出して、ダストボックス70内に溜まった塵埃を容易に処理することができる。
【0063】
また、ダストボックス70には、ブラシ72に付着した塵埃を除去するための櫛部74が配設されている。櫛部74は、
図9に示すように、ダストボックス70の長手方向に並んだ複数の歯74aを有している。櫛部74の歯74aは、ブラシ72がダストボックス70に支持された状態で、ブラシ72の下から斜め前方に向けて挿入されている(
図3参照)。これにより、櫛部74は、ブラシ72が回転することで、ブラシ72の毛72bの間に付着している塵埃を取り除くことができる。
【0064】
(2−4−7)フィルタ清掃運転時におけるフィルタ清掃機構の動作
フィルタ清掃運転時には、ローラ駆動モータが駆動することで、フィルタ81がブラシ72の毛72bに接触した状態でフィルタ81が移動する。このとき、フィルタ81に付着している塵埃が、ブラシ72の毛72bによって掻き取られる。また、ブラシ駆動モータが駆動することでブラシ72が回転し、櫛部74の歯74aがブラシ72の毛72bを梳くことで、ブラシ72の毛72bに付着した塵埃がブラシ72から取り除かれる。そして、ブラシ72から取り除かれた塵埃は、圧縮ローラ73によって圧縮されながら、ダストボックス70内へと搬送され、ダストボックス70内に溜められる。このようにして、このフィルタ清掃機構80は、フィルタ81に付着した塵埃を、フィルタ81から除去している。なお、フィルタ清掃運転時には、室内ファン14の回転は停止されており、吹出口15は水平羽根23によって閉じられている。
【0065】
また、フィルタ清掃運転時には、ローラ駆動モータとブラシ駆動モータとが同時に駆動していてもよく、ローラ駆動モータが駆動している間は、ブラシ駆動モータの駆動が停止され、ローラ駆動モータの駆動が停止している間にブラシ駆動モータが駆動してもよい。ここで、ローラ駆動モータとブラシ駆動モータとが同時に駆動される場合には、フィルタ81がフィルタ81の移動経路に沿って移動するとともに、ブラシ72及び圧縮ローラ73が回転する。この結果、フィルタ81に付着した塵埃がブラシ72の毛72bによって掻き取られると同時に、ブラシ72の毛72bが櫛部74の歯74aによって梳かれてブラシ72がフィルタ81から掻き取った塵埃がブラシ72から除去されるとともに、圧縮ローラ73によって塵埃が圧縮されながらダストボックス70へと溜められる。
【0066】
一方で、ローラ駆動モータが駆動している間は、ブラシ駆動モータの駆動が停止され、ローラ駆動モータの駆動が停止している間に、ブラシ駆動モータが駆動する場合には、フィルタ81がフィルタ81の移動経路に沿って移動している間は、ブラシ72及び圧縮ローラ73の回転が停止され、フィルタ81の移動が停止している間に、ブラシ72及び圧縮ローラ73が回転する。この結果、フィルタ81が移動することで、フィルタ81に付着した塵埃が、回転の停止しているブラシ72の毛72bによって掻き取られ、ブラシ72の毛72bに溜まっていく。そして、ブラシ72の毛72bに塵埃が溜まった状態で、ブラシ72及び圧縮ローラ73の回転が開始することで、ブラシ72の毛72bが櫛部74の歯74aによって梳かれてブラシ72から塵埃が除去されるとともに、圧縮ローラ73によって塵埃が圧縮されながらダストボックス70へと溜められる。
【0067】
(3)特徴
(3−1)
図10は、抵抗部材35の抵抗部37が設けられていない以外は本実施形態の空調室内機10と同様の構成の空調室内機のフィルタ981とブラシ972との接触部989近傍を示す部分断面図である。
【0068】
フィルタから塵埃を掻き取るためのブラシがフィルタに接触するように配置されているフィルタ清掃機構では、ブラシの植毛密度がある程度高くなければ、少なくともブラシとフィルタとの接触部に隙間が生じる。そして、ブラシ972とフィルタ981との接触部989に隙間がある場合、室内ファンが駆動されると、
図10に示すように、吸込口から吸い込まれた吸込空気が、フィルタ981を介さずに、ブラシ972とフィルタ981との接触部989の隙間から室内熱交換器913へと流れてしまう。このとき、フィルタ981から掻き取った塵埃がブラシ972に付着している場合には、ブラシ972とフィルタ981との接触部989に形成される隙間が、ブラシ972に付着した塵埃を室内熱交換器913へと運ぶバイパス経路になってしまう。そして、ブラシ972に付着した塵埃が室内ファンによって形成される空気流れにのって室内熱交換器913へと運ばれると、室内熱交換器913に塵埃が付着し、室内熱交換器913が汚れてしまうという問題が生じる。
【0069】
そこで、本実施形態では、フィルタ81とブラシ72との接触部89のうち室内熱交換器13側の近傍からフィルタ81の移動経路に概ね沿って延びる面37aを有する抵抗部37を設けている。このため、この面37aを有する抵抗部37が設けられていない空調室内機と比較して、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間を空気が流れる際の抵抗を大きくすることができる。この結果、仮に、ブラシ72に塵埃が付着した状態で室内ファン14によって空気流れが形成されたとしても、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間が、ブラシ72に付着した塵埃を室内熱交換器13に向かって流す塵埃のバイパス経路となるおそれを低減することができる。
【0070】
これによって、室内熱交換器13に塵埃が付着するおそれを低減することができるため、室内熱交換器13が汚れるおそれを防止することができている。
【0071】
(3−2)
本実施形態では、抵抗部37の面37aは、ローラ42の回転中心よりも高い位置まで延びている。このため、抵抗部の面がローラの回転中心よりも低い位置までしか延びていない場合と比較して、室内ファン14によって空気流れが形成されたときに、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間を流れる空気の抵抗が大きくなる。このため、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間がブラシ72に付着した塵埃を室内熱交換器13に向かって流す塵埃のバイパス経路となるおそれを低減することができている。
【0072】
(3−3)
本実施形態では、抵抗部37の面37aと、背面側フィルタ部82の面82aと、の間の寸法が2mm以下になるように設計されている。このため、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間を空気が流れる際の抵抗が生じやすい構成となっている。
【0073】
(3−4)
本実施形態では、抵抗部37の面37aは、背面側フィルタ部82の面82aと重なるように配置されている。このため、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間を空気が流れる際の抵抗が生じやすい構成となっている。また、この空調室内機10では、フィルタ清掃運転時には、室内ファン14の回転は停止されている。このため、室内ファン14が回転するフィルタ清掃運転以外の運転時、例えば、通常運転時に、室内ファン14によって吸込流路20内を室内熱交換器13に向かって流れる空気流れが形成されても、抵抗部37の面37aによって通風抵抗が生じるため、ブラシ72に付着した塵埃が室内熱交換器13に向かって流れるおそれを低減することができている。
【0074】
(3−5)
本実施形態では、ブラシ72の植毛密度は、約73%であるため、ブラシ72の毛72bとフィルタ81との接触部89には隙間ができるようになっている。したがって、ブラシ72とフィルタ81との接触部89に形成される隙間を空気が流通可能であれば、この隙間が塵埃のバイパス経路となってしまう。しかしながら、本実施形態では、通風抵抗が生じるように抵抗部37が設けられていることで、仮に、ブラシ72に塵埃が付着した状態で室内ファン14によって空気流れが形成されたとしても、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間が塵埃のバイパス経路となるおそれを低減することができる。
【0075】
(3−6)
本実施形態では、抵抗部材35の面37aは、フィルタ81の幅方向に沿って配置されている。このため、フィルタ81の幅方向の全域に渡って通風抵抗を生じさせることができる。これによって、ブラシ72に付着した塵埃が室内熱交換器13に向かって流れるおそれを低減することができている。
【0076】
(4)変形例
(4−1)変形例A
上記実施形態では、フィルタ81が環形状に成形されている。このため、吸込口19から吸い込まれた空気は、フィルタ81の折返し部81aを挟んでフィルタ81の空気流れ上流側に位置する前面側フィルタ部と、前面側フィルタ部よりも空気流れ下流側に位置する背面側フィルタ部82とを介して室内熱交換器13へと導かれることになる。
【0077】
これに代えて、フィルタが環形状に成形されておらず、吸込口から吸い込まれた空気が1枚のフィルタを介して室内熱交換器へと導かれる構成であってもよい。また、このようなフィルタの例として、フィルタが支持枠に固定された構成のものが考えられる。そして、このようなフィルタであれば、フィルタ清掃運転時には、フィルタにブラシが接触した状態で、フィルタを支持枠ごと移動させることで、フィルタに付着した塵埃を除去するようなフィルタ清掃機構が考えられる。
【0078】
以下に、フィルタ清掃運転時に、フィルタ181にブラシ72が接触した状態でフィルタ181を支持枠141ごと移動させることで、フィルタ181に付着した塵埃を除去するフィルタ清掃機構180について説明する。
【0079】
図11は、運転停止時の空調室内機110の断面図である。
図12は、フィルタ清掃運転時にフィルタ181が移動した状態の空調室内機110の断面図である。
図13は、ブラシ72とフィルタ181との接触部189の部分拡大図である。
図14は、メインフレーム130の正面図である。なお、
図11、
図12及び
図13では、上記実施形態と同様の構成の部品については、上記実施形態と同様の符号を付している。また、以下の説明においても、上記実施形態と同様の構成の部品については、上記実施形態と同様の符号を用いている。
【0080】
フィルタ清掃機構180は、メインフレーム130と、フィルタ移動機構140と、ブラシ72と、圧縮ローラ73と、ダストボックス170と、を備えている。なお、フィルタ清掃機構180において、ブラシ72及び圧縮ローラ73の構成は、上記実施形態と同様の構成であるため、これらの構成については説明を省略する。
【0081】
メインフレーム130は、空調室内機110の長手方向に長い部材であって、本体ケーシングに固定されている(
図14参照)。また、メインフレーム130は、左保持部131、中央保持部133、右保持部132、補強枠134、及び、カバー部151、及び、抵抗部材135を有している。
【0082】
左保持部131、中央保持部133及び右保持部132は、それぞれ、平行に等間隔に並んでいる。また、左保持部131の中央保持部133と対向する側の面には、後述する支持枠141を保持する左案内溝131aが設けられている。また、右保持部132の中央保持部133と対向する側の面には、支持枠141を保持する右案内溝132aが設けられている。さらに、中央保持部133には、左保持部131に設けられた左案内溝131a、及び、右保持部132に設けられた右案内溝132aと対峙する位置に、支持枠141を保持する中央案内溝133a,133bが設けられている。そして、これら案内溝131a,132a,133a,133bは、いずれも、上側案内溝139aと下側案内溝139bとを含む(
図11参照)。上側案内溝139aは、前面パネル11bの上部近傍から天面部11a近傍に沿ってなだらかに湾曲するように形成されている(
図11参照)。下側案内溝139bは、上側案内溝139aの下側に配置されており、上側案内溝139aまで延びている(
図11参照)。また、上側案内溝139aと下側案内溝139bとの間隔は、最も広いところで、ローラ142の有するピニオンギア142aの歯先円の外形より少し広くなっている。
【0083】
補強枠134は、左保持部131、中央保持部133及び右保持部132の延びる方向に沿って延びる複数の補強棒134aと、補強棒134aに直交する方向に延びる複数の補強棒134bとによって格子状に形成されており、一定の強度が確保されている。補強枠134は、支持枠141が下側案内溝139bに案内された際に、フィルタ181が移動経路から外れないように、フィルタ181を室内熱交換器13側から支える。
【0084】
カバー部151は、フィルタ181を挟んでローラ142と対向するように配置される。また、カバー部151には、フィルタ181と、ブラシ72とを接触させるための左右方向(長手方向)に長い開口151aが形成されている。なお、本変形例では、カバー部151と抵抗部材135とは一体に成形されているものとする。
【0085】
抵抗部材135は、フィルタ181と同様に空調室内機110の長手方向に長い部材であって、メインフレーム130の下端部の一部を構成している。さらに、抵抗部材135は、
図13に示すように、フィルタ181とブラシ72との接触部189のうち室内熱交換器13側の近傍から上方に延びている。より詳しくは、抵抗部材135は、カバー部151の開口151aの周縁部のうち後側の縁部から斜め上方に延びている。
【0086】
また、抵抗部材135は、フィルタ181の移動経路に概ね沿って延びる抵抗部137を有する。より詳しくは、抵抗部137は、支持枠141が下側案内溝139bに保持されている状態で、フィルタ181を挟んで、ローラ142の後側(背面側)に配置されている(
図12参照)。
【0087】
さらに、抵抗部137は、フィルタ181において空気流れ下流側に位置する面と対向するように配置される面137aを有している。なお、本実施形態では、抵抗部137の面137aは、支持枠141が下側案内溝139bに保持されている状態のフィルタ181の空気流れ下流側の面と重なるように配置される。また、支持枠141が下側案内溝139bに保持されている状態のフィルタ181の空気流れ下流側の面と、抵抗部137の面137aと、の間の寸法は、2mm以下になるように設計されている。さらに、抵抗部材135は、空調室内機110の長手方向、すなわち、フィルタ181の幅方向に長い部材であるため、面137aは、フィルタ181の幅方向に沿って配置されているといえる。
【0088】
さらに、抵抗部137は、
図13に示すように、ローラ142の上端と略同じ高さまで延びている。したがって、面137aは、ローラ142の回転中心よりも高い位置まで延びているといえる。ここで、抵抗部137はフィルタ181と室内熱交換器13との間に配置されているため、抵抗部137の高さ寸法が大きすぎると、フィルタ181を介して室内熱交換器13へと向かう空気の流れを阻害して、前側熱交換部13cの下部の熱交換効率を著しく低下させてしまう。そこで、抵抗部137の高さ寸法は、少なくともローラ142の回転中心よりも高い位置であって、前側熱交換部13cの下部の熱交換効率に影響を及ぼさない高さの範囲内で設定されていればよい。
【0089】
なお、本変形例では、抵抗部材135が、メインフレーム130の一部を構成する部材であって、カバー部151と一体に設けられているが、ブラシ72とフィルタ181との接触部189のうち室内熱交換器13側の近傍からフィルタ181の移動経路に概ね沿って延びる面を有しており、室内ファン14によって空気流れが形成された際にブラシ72とフィルタ181との接触部189に生じる隙間を空気が流れにくくなるように通風抵抗を生じさせることができれば、単体であってもよく、メインフレーム130以外の部材(例えば、ダストボックス170等)と一体に設けられていてもよい。
【0090】
ダストボックス170は、ブラシ72から除去された塵埃を溜めるための部材であって、上部が開口した略直方体形状の箱状の部材である。また、ダストボックス170は、
図13に示すように、前部175と後部176とから構成されている。そして、後部176は、ブラシ72の周面に沿って湾曲した形状を呈しており、ブラシ72の後側(背面側)を覆うカバー部152を有している。
【0091】
フィルタ移動機構140は、フィルタ181を往復移動させる機構であって、支持枠141と、支持枠141を左案内溝131a、中央案内溝133a,133b及び右案内溝132aに沿って移動させるためのローラ142と、ローラ142を回転させるためのローラ駆動モータ(図示せず)と、を有している。
【0092】
ローラ142は、空調室内機110の長手方向に長い部材であって、フィルタ181を挟んでブラシ72に対向する位置に配置されている。また、ローラ142の両端部には、ピニオンギア142aが配置されている。一方で、支持枠141の両端部には、ローラ142の有するピニオンギア142aと噛み合うラックギア141aが設けられている。これにより、ローラ142のピニオンギア142aが支持枠141の両端部に設けられているラックギア141aに噛み合うことで、案内溝131a,132a,133a,133bに沿って、支持枠141とともにフィルタ181を移動させることができる。
【0093】
なお、フィルタ清掃運転以外の運転時、すなわち、通常運転が行われている場合や運転停止時には、支持枠141は、左保持部131、中央保持部133及び右保持部132によって上側案内溝139aに位置するように保持されている。このため、フィルタ181は、
図11に示す非清掃位置に配置されることになる。フィルタ181が非清掃位置に配置される場合には、フィルタ181の第1端部181cが上側案内溝139aの上端部に位置しており、フィルタ181の第2端部181dが上側案内溝139aの下端部に位置する。
【0094】
一方で、フィルタ清掃運転時には、支持枠141が、ローラ142の外周に巻き込まれるようにUターンして移動方向が下向きから上向きに代えられ、下側案内溝139bに導かれる。これにより、非清掃位置にあったフィルタ181が、
図12に示す清掃位置に移動される。フィルタ181が清掃位置に配置される場合には、フィルタ181の第1端部181cが下側案内溝139bの下端部に位置しており、フィルタ181の第2端部181dが上側案内溝139aに位置する。
【0095】
そして、フィルタ清掃運転時には、ブラシ72の毛とフィルタ181とが接触している状態で、フィルタ移動機構140によってフィルタ181が非清掃位置から清掃位置に移動される。このとき、フィルタ181に付着した塵埃が、接触するブラシ72の毛に掻き取られることで除去される。また、ブラシ72が回転し、櫛部174の歯174aがブラシ72の毛を梳くことで、ブラシ72の毛に付着した塵埃がブラシ72から取り除かれる。そして、ブラシ72から取り除かれた塵埃は、圧縮ローラ73によって圧縮されながら、ダストボックス170内へと搬送され、ダストボックス170内に溜められる。その後、フィルタ移動機構140が、ローラ142を逆回転させて、清掃位置まで移動されたフィルタ181を非清掃位置まで移動させることで、フィルタ清掃運転が終了する。
【0096】
フィルタ清掃機構180がこのような構成であっても、フィルタ181とブラシ72との接触部189のうち室内熱交換器13側の近傍からフィルタ181の移動経路に概ね沿って延びる面137aを有する抵抗部137が設けられていることで、フィルタ181とブラシ72との接触部189に形成される隙間を空気が流れる際の抵抗を大きくすることができる。この結果、仮に、ブラシ72に塵埃が付着した状態で室内ファン14によって空気流れが形成されたとしても、フィルタ181とブラシ72との接触部189に形成される隙間が、ブラシ72に付着した塵埃を室内熱交換器13に向かって流す塵埃のバイパス経路となるおそれを低減することができる。
【0097】
これによって、室内熱交換器13に塵埃が付着するおそれを低減することができるため、室内熱交換器13が汚れるおそれを防止することができる。