特許第5983103号(P5983103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5983103
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】ランプ及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20160818BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20160818BHJP
   F21V 29/74 20150101ALI20160818BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20160818BHJP
【FI】
   F21V19/00 130
   F21S2/00 211
   F21V29/74
   F21Y115:10
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-148836(P2012-148836)
(22)【出願日】2012年7月2日
(65)【公開番号】特開2014-11122(P2014-11122A)
(43)【公開日】2014年1月20日
【審査請求日】2015年4月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000192
【氏名又は名称】岩崎電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】番場 広之
【審査官】 宮崎 光治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−096453(JP,A)
【文献】 実公昭51−011265(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V19/00−19/06
F21V23/00−99/00
F21S2/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子を有し、一端に灯具のソケットに装着される口金を設けた棒状のランプにおいて、
前記発光素子を基体の表面に有する光源ユニットを複数備え、
複数の前記光源ユニットは、各基体の裏面を内側に向けて前記ランプの軸線の周囲に配列されて、前記ランプの先端側で結合部材によって互いに結合され、
前記結合部材には、前記基体の裏面側の空間を外部に連通させる開口が設けられ、
前記ランプを前記灯具に固定する固定部を、前記開口を掛け渡すように備えたことを特徴とするランプ。
【請求項2】
前記固定部は、前記ランプの先端に、前記ランプの軸を中心に回転可能に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のランプ。
【請求項3】
前記結合部材及び前記固定部は熱伝導性材で形成され、
前記固定部は前記結合部材に取り付けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のランプ。
【請求項4】
発光素子を有し、一端に口金を設けた棒状のランプと、
前記ランプの口金が装着されるソケットを有する灯具と、
を備えた照明器具において、
前記ランプは、前記発光素子を基体の表面に有する光源ユニットを複数備え、
複数の前記光源ユニットは、各基体の裏面を内側に向けて前記ランプの軸線の周囲に配列されて、前記ランプの先端側で結合部材によって互いに結合され、
前記結合部材には、前記基体の裏面側の空間を外部に連通させる開口が設けられ、
前記ランプは、前記結合部材又は前記基体を前記灯具に固定する固定部を、前記開口を掛け渡すように備え、
前記灯具には、前記灯具の本体から延出し、前記ランプの前記固定部を固定する固定具を設けたことを特徴とする照明器具。
【請求項5】
前記固定具は、前記ランプの軸線と前記灯具の反射鏡の光軸とが一致するように、前記固定部を前記灯具に固定することを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記固定具は、前記灯具の反射鏡を前記灯具の本体に固定するためのねじ孔に取り付けられたことを特徴とする請求項4又は5に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒状に形成されたランプ、及びそのランプを備えた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光素子の高出力化及び低コスト化に伴い、発光素子を光源とし、電球の代替として使用可能なランプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このランプは、一端に設けられた口金が灯具のソケットに装着される口金型のランプとして構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−010134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のランプのように、発光素子を光源としたランプは、発光素子の熱を放熱するための放熱構造を必要とするため、質量が大きくなる。このような質量のあるランプを棒状に形成し、例えば屋外で使用する場合には、振動によってソケットに加わる荷重が大きくなるおそれがある。また、質量のある棒状のランプを横向きに取り付けた場合には、曲げモーメントが大きくなるため、ソケットに加わる荷重が大きくなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ソケットに掛かる荷重を抑えたランプ及び照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、発光素子を有し、一端に灯具のソケットに装着される口金を設けた棒状のランプにおいて、前記発光素子を基体の表面に有する光源ユニットを複数備え、複数の前記光源ユニットは、各基体の裏面を内側に向けて前記ランプの軸線の周囲に配列されて、前記ランプの先端側で結合部材によって互いに結合され、前記結合部材には、前記基体の裏面側の空間を外部に連通させる開口が設けられ、前記ランプを前記灯具に固定する固定部を、前記開口を掛け渡すように備えたことを特徴とする。
【0006】
上記構成において、前記固定部は、前記ランプの先端に、前記ランプの軸を中心に回転可能に設けられてもよい。
【0007】
上記構成において、前記結合部材及び前記固定部は熱伝導性材で形成され、前記固定部は前記結合部材に取り付けられてもよい。
【0008】
また、本発明は、発光素子を有し、一端に口金を設けた棒状のランプと、前記ランプの口金が装着されるソケットを有する灯具と、を備えた照明器具において、前記ランプは、
前記発光素子を基体の表面に有する光源ユニットを複数備え、複数の前記光源ユニットは、各基体の裏面を内側に向けて前記ランプの軸線の周囲に配列されて、前記ランプの先端側で結合部材によって互いに結合され、前記結合部材には、前記基体の裏面側の空間を外部に連通させる開口が設けられ、前記ランプは、前記結合部材又は前記基体を前記灯具に固定する固定部を、前記開口を掛け渡すように備え、前記灯具には、前記灯具の本体から延出し、前記ランプの前記固定部を固定する固定具を設けたことを特徴とする。
【0009】
上記構成において、前記固定具は、前記ランプの軸線と前記灯具の反射鏡の光軸とが一致するように、前記固定部を前記灯具に固定してもよい。
【0010】
上記構成において、前記固定具は、前記灯具の反射鏡を前記灯具の本体に固定するためのねじ孔に取り付けられてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、支持体を灯具に固定する固定部をランプが備えたため、ランプが口金及び固定部によって支持されるので、ソケットに掛かる荷重を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る灯具を示す縦断面図である。
図2】ランプを示す斜視図である。
図3図2のランプを角度を変えて示す側面図である。
図4】ランプを示す断面図である。
図5】光源ユニットの内部を示す斜視図である。
図6】光源ユニットの背面図である。
図7図1における反射鏡の固定部分を拡大して示す図である。
図8】本発明の変形例に係る灯具を示す図である。
図9】本発明の変形例に係るランプ固定方法を示す断面図である。
図10】本発明の変形例に係るランプ固定方法を示す斜視図である。
図11】本発明の変形例に係るランプ固定方法を示す斜視図である。
図12】本発明の変形例に係るランプ固定方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る灯具を示す縦断面図である。
この図に示す照明器具1は、例えば屋外型の道路灯として用いられるものであり、道路の路肩などに立設されるポールPの先端部PAに固定される。具体的には、照明器具1は、灯具2と、この灯具2に装着されるLEDランプ(ランプ)3とを備えて構成されている。灯具2は器具本体(本体)4Aを有し、この器具本体4Aの後側部に上記ポールPの先端部PAが挿入され、この先端部PAが複数の六角ボルトPBにより器具本体4Aに固定されている。
【0014】
器具本体4Aは、下面を開口した平面略楕円状をなし、例えばアルミダイキャスト等の熱伝導性に優れた材料を用いて形成されている。器具本体4Aの下側には、器具本体4Aと同じ材料(例えばアルミダイキャスト)からなる枠体4Bが取り付けられている。この枠体4Bは、その先端部がヒンジ体5により器具本体4Aに回動自在に連結されていると共に、後端部がラッチ6により係脱可能に器具本体4Aに係止されている。そして、このラッチ6の操作部6Aを回動操作することにより、ラッチ6の係合が外れて枠体4Bが回動し、器具本体4Aの下面を開口できるようになっている。
【0015】
器具本体4Aの前側部には、下面を開口した略球面状をなす反射鏡7が設けられているとともに、枠体4Bには、この反射鏡7の開口を覆うようにして、上面を開口した略球面状をなす硬質ガラス製のグローブ4Cが設けられている。
さらに、反射鏡7の前部に形成された挿通孔7Aを挿通する状態で、ソケット8が取り付けられている。ソケット8は、横向き、より詳細には、水平面Hに対して所定の取り付け角度θを有して設けられている。このソケット8は、図示せぬ電線を介して端子台9に接続され、さらに、この端子台9から、ポールPの内部の図示しない安定器や結線ボックスなどを経由して、地中などに設置された電源線に接続されている。ソケット8には、発光素子の一例たるLED11を光源に用いたLEDランプ3が装着されている。
【0016】
LEDランプ3は、基端(一端)3Aに口金40を備えた口金型のランプであり、口金40を既設のソケット8に装着して使用でき、HIDランプの発光管と同様に棒状に延び周囲の全体から略均等に放射光が放射され、なおかつHIDランプのような高出力タイプの既存の放電ランプの代わりに用いることができる程度の光出力を有する。また、このLEDランプ3は、屋外で使用可能にすべく、防水が図られている。
【0017】
ただし、放電ランプは交流電流で点灯するが、LED11などの発光素子は直流電流で点灯する。したがって、LED11を光源としたLEDランプ3を交流の商用電源で点灯させる場合には、商用電源を直流電流に変換する電源回路を通じてLEDランプ3に直流電流を供給することとなる。本実施形態のLEDランプ3は電源回路を内蔵せずに、ソケット8の側に電源回路を設け、当該ソケット8から口金40を通じて直流電流が入力される構成となっている。換言すれば、このLEDランプ3を既設の放電ランプ用の灯具に装着する場合には、灯具2が備える安定器を電源回路に置き換えて使用する。
【0018】
次いで、LEDランプ3の構成について詳述する。
図2はLEDランプ3を示す斜視図であり、図3図2のLEDランプ3を角度を変えて示す側面図である。図4は、LEDランプ3を示す断面図である。
LEDランプ3は、図2及び図3に示すように、上記口金40と、この口金40に対して柱状に延びる収容体30と、収容体30の下端部に口金40を取り付ける取付体35と、収容体30によって周囲に支持される複数(本実施形態では4つ)の光源ユニット10とを備えている。口金40は、例えばE26タイプやE39タイプ等の一般的にE型口金と呼ばれるねじ込み式(回しこみ式)のものであり、既存のサイズに合わせて構成され、既設のソケット8に螺合して装着可能になっている。口金40には、ソケット8(図1)を通じて直流電流が供給され、各光源ユニット10に直列に供給される。
【0019】
収容体30は、光源ユニット10を支持し、かつ光源ユニット10と口金40との間に延びるリード線(不図示)を外部に露出することなく接続する部材であり、熱伝導性に優れた材料、例えば、アルミニウム合金を成型して形成されている。収容体30は、略円柱状を成し、この収容体30の外周面には、図示を省略するが、光源ユニット10をねじ止めするねじ孔が形成されており、このねじ孔の上方にずれた位置にリード線を引き込む導入孔が形成されている。ねじ孔は、収容体30の中心軸である軸線Kの周りに、支持すべき光源ユニット10の数だけ等間隔に形成されている。すなわち、各ねじ孔に光源ユニット10をねじ22Aでねじ止めすることで、これらの光源ユニット10が軸線Kの周りに等間隔に支持される。光源ユニット10は、後に詳述するが、平面視略直方形状を成し、下端側の端部がねじ22Aでねじ止めされ、軸線Kと略平行に上方に延びた片持ち支持の状態で支持される。光源ユニット10は、平面視略直方形状を成し、下端側の一端部52がねじ22Aで収容体30にねじ止めされ、軸線Kと略平行に上方に延びた片持ち支持の状態で支持される。また複数の光源ユニット10の一端部52とは反対の端部である他端部53は、結合部材62によって互いに結合されて支持される。
【0020】
結合部材62は、剛性に優れるとともに熱伝導性に優れた材料(例えば、アルミニウム等)から形成され、複数の光源ユニット10の一端部52とは反対の端部である他端部53を結合する多角形の環状(リング状)に形成され、後述する空間Rを軸線K方向に外部に連通させる開口62Aを備える。なお、結合部材62は、リング状の他に、少なくとも1つの開口を有する板状に形成されている構成であっても良い。結合部材62は、一端部52が収容体30の周囲に固定された光源ユニット10の他端部53を所定の位置に固定することができる形状に予め形成される。さらに、結合部材62は、LEDランプ3を取り付けた際に、光源ユニット10の重さにより継続的に荷重されても変形しない強度に形成されている。
結合部材62は、各光源ユニット10の上端面に面で接触する端面押さえ部68Aと、各光源ユニット10を外周側から押さえる外周押さえ部68Bとを備える。結合部材62は、光源ユニット10の裏面13Bに突設されたねじ固定部67に他端部側から螺合されるねじ66で開口62A側から光源ユニット10に固定される。
【0021】
取付体35には、下側から上記口金40が冠着される。光源ユニット10から収容体30に引き込まれた正電位用、及び負電位用の一対のリード線(不図示)は、取付体35の中を通って口金40に電気的に接続される。
【0022】
光源ユニット10は、上述の通り、LED11を光源として放射光を放射するものであり、収容体30の軸線Kに沿って延びる矩形状にモジュール化して構成されている。
本実施形態のLEDランプ3では、4つの光源ユニット10を備え、これらの光源ユニット10が各基体13の裏面13Bを内側に向け、なおかつ、収容体30の軸線Kと同一方向に延びる姿勢で、当該軸線Kの周囲に等間隔に環状に配列され、当該収容体30によって支持されている。これにより、軸線Kの全周囲に亘る範囲に光が放射されることとなる。
これら光源ユニット10は、全て同一構造、及び形状となっており、光出力が異なるLEDランプ3を構成する際には、所望の光出力に応じた数の光源ユニット10が収容体30に周囲に配列される。
【0023】
図5は光源ユニット10の内部を示す斜視図であり、図6は光源ユニット10の背面図である。
光源ユニット10は、LED11を実装した実装基板12と、この実装基板12が図示せぬ電気絶縁部材を挟んで表面13Aに取り付けられる基体13とを備えている。
実装基板12は、略矩形板状のプリント配線基板であって、その表面には、複数のLED11と、リード線(不図示)が半田付けされて充電部を構成する電極パターン16とが設けられている。
【0024】
LED11は、多数のLED素子、本実施形態では、240個のLED素子、を例えば格子状に平面視略矩形の範囲内に配列し、その表面を樹脂材で薄い厚みでモールドして成るものであり、その略全面が発光する。この実装基板12には、図5に示すように、複数(図示例では3つ)のLED11が略隙間無く直列に配列されており、これらLED11によって線状の発光が得られるようになっている。このように、LED11は、多数のLED素子から成り、全体が光るように構成されているため、発光面積が大きくなり、眩しさを軽減する効果を有する。
また実装基板12の表面積に対しLED11が占める領域の割合が過半以上を占めるようになっており、実装基板12の表面が全体的に発光しているようにみせている。
電極パターン16は、実装基板12の端部に形成され、図示を省略したプリント配線を通じて各LED11に直列又は並列に電気的に接続されている。
【0025】
基体13は、例えばアルミニウム等の高熱伝導性を有する金属材を押出成型して矩形板状に構成したものであり、実装基板12をパッケージする基体、並びにLED11の発熱を受けて放熱するヒートシンクとして機能する。
さらに詳述すると、基体13は、実装基板12を内部に収容可能な大きさの薄板状(表裏が平面な板状)に形成され、その表面13Aには、実装基板12を略面一に収める凹部としての実装部13Cが形成されている。実装部13Cは、実装基板12と密着する形状である平面状に形成されており、当該実装基板12から基体13への伝熱性が高められている。
基体13の短手方向の両側面略中央部は、短手方向外側に膨出した膨出部12Aが形成されており、各膨出部12Aには、実装部13Cに収められた実装基板12を押さえ付けるねじ12Bがねじ止めされている。
【0026】
基体13の実装部13Cには、実装基板12の電極パターン16に近い側の一端部(一端)52の側に、基体13の表裏に貫通し、実装基板12に接続されたリード線(不図示)を裏面側に引き出すための導出孔17が設けられている。この導出孔17が近い一端部52には、収容体30にねじ止めするねじ22A(図2)を通す挿通孔19が設けられている。また、基体13の他端部53にも同様に、結合部材62にねじ止めするねじ22Bを通す挿通孔19が設けられている。
【0027】
上記導出孔17は、基体13を収容体30及び結合部材62に固定したときに、収容体30の上記導入孔(不図示)に繋がる位置に設けられている。これにより、上述の通り、実装基板12の電極パターン16に接続されたリード線(不図示)が導出孔17、及び導入孔を通じて外部に露出することなく収容体30の内部に引き込まれることとなる。
基体13の裏面13Bに開口する導出孔17は、適宜のシール材によってシールされており裏面13B側の防水が図られている。
【0028】
表面13Aには、図7に示すように、実装部13Cを囲む溝18が形成されており、この溝18には、図示は省略するが、防水用パッキンが嵌め込まれ、当該防水用パッキンを押し潰すように、図6に示すように、防水カバー14が取り付けられている。また、基体13の表面13Aと防水カバー14との防水性のために、溝18に防水用パッキンを嵌め込む他に、当該溝18にコーキング剤を充填する構成であっても良い。
防水カバー14は、透光性のある材料、例えば樹脂材を用いて、平面視楕円形状、かつ、断面半円形状に形成されたドーム状のカバー部14Aを備える。防水カバー14のカバー部14Aの周囲には、基体13の表面13Aに当接し、溝18に嵌め込まれる防水パッキン、或いは、コーキング剤を表面13Aに押し付ける平板フランジ14Bが一体に形成されている。これにより、平板フランジ14Bと溝18の防水パッキンの密着により、その内側の実装部13Cへの水の浸入を防止でき、実装基板12や充電部が浸水から保護される。
【0029】
防水カバー14の基体13への取付構造について説明すると、平板フランジ14Bには、各隅部に、防水カバー14を基体13に係止させる係止部14Cが設けられる。各係止部14Cの先端には、防水カバー14を、基体13の表面13Aに載置した際に、基体13の裏面13Bに引っ掛けられる係止爪14Dが設けられている。防水カバー14を、基体13に取り付ける際には、係止爪14Dを弾性変形させて、係止爪14Dを基体13の側面に当接させた状態で係止爪14Dが基体13の裏面13Bに引っ掛かるまで押し込む。基体13の側面には、防水カバー14の係止部14Cに係止し、防水カバー14が基体13の長手方向にスライドするのを防止するストッパー13Dが設けられる。これらの構成によれば、簡単な構造で、光源ユニット10の防水をすることができる。また、防水カバー14を基体13にねじ等を用いることなく、簡単に取り付けることができ、組み立て性が向上する。
【0030】
このLEDランプ3では、HIDランプのような高い光出力を得るために、LED11の各LED素子を高出力化し、及び/又はLED素子数を増やしている。このため、LED11の個々の発熱が非常に多く、当該LED11を光源とする光源ユニット10には高い放熱性(冷却性)が求められる。特に、口金型のLEDランプ3にあっては、灯具等とは異なり、それ単体で発熱を処理する必要があるため、高出力化が困難となっていた。
そこで本実施形態では、LEDランプ3の放熱性を次のようにして高めることとしている。
【0031】
すなわち、光源ユニット10にあっては、高熱伝導性材料から形成した基体13の表面13Aに上記実装基板12を密着させて設けるとともに、図4及び図6に示すように、基体13の裏面13Bに多数の放熱フィン15を一体に設け、実装基板12のLED11の発熱が放熱フィン15を通じて放熱されるようになっている。放熱フィン15は、基体13の幅方向に互いに平行に複数並べて設けられ、各放熱フィン15は、基体13の各ストッパー13D間に亘って長手方向に延びている。放熱フィン15は、図4に示すように、内側から外側に向かって高さが低くなるように高さが異なる7つ放熱フィン15から構成される。なお、これら基体13、収容体30及び結合部材62は、LED11を支持する支持体20を構成している。基体13と結合部材62は一体に形成してもよい。
【0032】
光源ユニット10は、収容体30の軸線Kの周りに、光源ユニット10の各々の間に隙間Gを設けて配置される。これにより、LEDランプ3には、基体13の裏面13B側に、収容体30の軸線Kに沿って延び、隙間Gに連通する空間Rが形成される。この空間Rは、各光源ユニット10の裏面13Bの上端から下端にかけて延び、外部と繋がり、通風路として機能する。各光源ユニット10の裏面13Bの放熱フィン15から空間Rに放熱された熱は、隙間G、及び、結合部材62の開口62Aを介して、LEDランプ3の放射方向、及び、軸線K方向に外部に放熱される。
【0033】
このように、本実施形態のLEDランプ3は、複数の光源ユニット10が用いられる高出力タイプのランプであり、LED11の放熱量が多く、LED11の熱を放熱するための放熱構造を有する支持体20を備えるため、比較的質量が大きい。また、LEDランプ3は、横向きに設けられた場合には、曲げモーメントが大きくなるため、ソケット8に掛かる荷重が大きくなる。
そこで、本実施形態のLEDランプ3には、図2及び図3に示すように、口金40とは別に支持体20を灯具2に固定する固定部70が設けられている。なお、図3では、固定部70がLEDランプ3から取り外されている。
【0034】
固定部70は、LEDランプ3の先端3Bにある結合部材62に取り付けられる基部71と、基部71に対して回転自在な回転部72とを備えて構成されている。基部71は、細板状に形成され、環状の結合部材62の端面押さえ部68Aに掛け渡されている。すなわち、基部71は、空間R1を外部に連通させる開口62Aを完全に塞がないように設けられており、開口62Aからの放熱を阻害し難い構成となっている。この基部71は、LEDランプ3の軸線Kを通るように配置され、結合部材62を支持体20に固定するねじ66を用いて結合部材62に固定される。
【0035】
回転部72は、基部71にねじ73によって固定される台座部72Aと、LEDランプ3の軸線Kに対してLEDランプ3の取り付け角度θ(図1)と同じ角度θで台座部72Aから延びる延出部72Bとを備えている。ねじ73の中心はLEDランプ3の軸線K上に一致しており、これにより、回転部72は、軸線Kを中心に回転可能となっている。延出部72Bには、軸線K方向に長い長孔(貫通孔)72Cが形成されている。
これらの基部71及び回転部72を備える固定部70は、例えばステンレス鋼板等の熱伝導性を有する金属材を用いて形成されている。
【0036】
次に、固定部70を灯具2に固定するための灯具2の構成について説明する。
図7は、図1における反射鏡7の固定部分を拡大して示す図である。
灯具2の器具本体4Aには、LEDランプ3の先端側に、反射鏡7を器具本体4Aに固定するためのボス81が形成されている。ボス81の端面81Aは水平面Hに平行な平坦状に形成され、ボス81には反射鏡7をねじ止めするためのねじ孔81Bが形成されている。ボス81は、ねじ孔81Bの中心Cが光軸Lと交差するように設けられている。
反射鏡7には、ボス81に対応する位置に、平坦状の座部7Bが形成されており、この座部7Bには貫通孔7Cが形成されている。
【0037】
固定部70及び反射鏡7は、固定具90によって器具本体4Aに固定される。固定具90は、器具本体4Aのねじ孔81Bに螺合されるピン状の支柱91と、支柱91のねじ込み量を位置決めする位置決め部92と、支柱91の座面と固定部70との間に設けられるスペーサ93とを備えている。支柱91は、先端部にねじ部を有する、例えば半ねじを用いて構成される。位置決め部92は支柱91を挿通可能な円筒状に形成され、取り付け時には一端面92Aが反射鏡7の座部7Bに接し、他端面92Bが延出部72Bに接する。スペーサ93も、円筒状に形成されている。
【0038】
支柱91は、スペーサ93を介して固定部70の長孔72Cに通され、さらに、位置決め部92を介して反射鏡7の貫通孔7Cに通されて、ボス81のねじ孔81Bにねじ止めされる。
ところで、棒状のLEDランプ3をソケット8に装着した場合、各部品の製造誤差や取り付け誤差等によって、軸線Kが反射鏡7に対して光学設計された光軸Lに一致しない場合がある。したがって、位置決め部92の長さMはLEDランプ3の軸線Kを反射鏡7に設定された光軸Lに一致させる長さMに設定される。
また、長孔72Cの中心は、LEDランプ3のソケット8へのねじ込み状態や部品の製造誤差等によって、ボス81のねじ孔81Bと軸線K方向において一致しないおそれがある。したがって、長孔72Cは、LEDランプ3のねじ込み状態や部品の製造誤差を許容できる長さに形成される。
【0039】
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、支持体20を灯具2に固定する固定部70を設けたため、LEDランプ3が口金40及び固定部70の2箇所で支持されるので、LEDランプ3の質量が大きくても、ソケット8に掛かる荷重を小さくできる。しかも、棒状のLEDランプ3を横向きに配置した場合には、曲げモーメントが大きくなるため、特にLEDランプ3が振動等を受けた際に、口金40及びソケット8への負荷を効果的に低減できる。
【0040】
固定部70は、LEDランプ3の先端3Bに、LEDランプ3の軸線Kを中心に回転可能な回転部72を備えるため、LEDランプ3の周方向の向きに応じて、固定部70の回転部72をLEDランプ3の軸線Kを中心に回転させることで、回転部72の延出部72Bを一定の位置(本実施形態では、ねじ73の下側の位置)に配置できる。したがって、LEDランプ3がどのような周方向の向きで装着されても、1つの固定部70によって、LEDランプ3の支持体20を灯具2に固定できるので、例えば所定の向き毎に固定部を設計する場合に比べ、部品点数を少なくできるとともに、組み立て性が向上する。
【0041】
LEDランプ3は、先端3BにLED11を配置していないため、先端3Bにおいて光の放射量が少ない構成となっている。したがって、光の放射量の少ない位置に固定部70を設けることで、所望とする放射光への影響を最小限に抑え、LEDランプ3の支持体20を灯具2に固定できる。なお、本実施形態では、固定部70を結合部材62の端面押さえ部68Aに取り付けたが、外周押さえ部68Bに取り付けてもよい。
【0042】
固定具90は、LEDランプ3の軸線Kと反射鏡7の光軸Lとが一致するように、支持体20を灯具2に固定する構成とした。より詳細には、ボス81を、ねじ孔81Bの中心Cが光軸Lと交差するように設けるとともに、固定具90の位置決め部92を、LEDランプ3の軸線Kと反射鏡7の光軸Lとが一致する長さMに設定した。これにより、部品の組み付け誤差や製造誤差によって、LEDランプ3の軸線Kが反射鏡7に設計した光軸Lに一致しない場合でも、LEDランプ3を固定具90に固定することで、LEDランプ3を、軸線Kが光軸Lに近づくようにLEDランプ3の位置を修正して固定できるので、LEDランプ3の光を所望の光学設計で放射させることができる。ここで、固定部70及び固定具90は、組み付け誤差や製造誤差のある状態でLEDランプ3を固定した際に、変形しない程度の剛性を有している。
【0043】
固定具90の支柱91は、反射鏡7を灯具2の器具本体4Aに固定するためのねじ孔81Bに螺合されるため、支柱91によって反射鏡7を器具本体4Aに固定することで、反射鏡7を固定するねじを別途必要としない。したがって、固定具90を設けることによる部品点数の増加を最小限に抑えることができるとともに、固定具90を固定するために新たに器具本体4Aを設計する必要がなくなるので、照明器具1を容易に製造できる。
これらの固定部70及び固定具90を熱伝導性材料で形成し、固定部70を支持体20に取り付けたため、LED11の熱が、支持体20、固定部70及び固定具90を介して灯具2側に伝達され、LED11の熱を効率良く放熱できる。
【0044】
以上説明したように、本実施形態によれば、LEDランプ3が、支持体20を灯具2に固定する固定部70を備え、灯具2には、反射鏡7から延出し、固定部70が固定される固定具90を設ける構成とした。この構成により、LEDランプ3が口金40及び固定部70によって支持されるので、LEDランプ3の質量が大きくてもソケット8に掛かる荷重を抑えることができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、固定部70は、LEDランプ3の先端3Bに、LEDランプ3の軸線Kを中心に回転可能に設けられる構成とした。この構成により、LEDランプ3の口金40がねじ込み式のE型口金であっても、固定部70の回転部72をLEDランプ3の軸線Kを中心に回転させることで、LEDランプ3の周方向の向きによらず、LEDランプ3の支持体20を灯具2に容易に固定できる。
【0046】
また、本実施形態によれば、支持体20及び固定部70は高熱伝導性材で形成され、固定部70は、支持体20に取り付けられる構成とした。この構成により、支持体20に伝達されたLED11の熱が固定部70を介して灯具2側に伝達されるので、LED11の熱を効率良く放熱できる。
【0047】
また、本実施形態によれば、固定具90は、LEDランプ3の軸線Kと反射鏡7の光軸Lとが一致するように、支持体20を灯具2に固定する構成とした。この構成により、LEDランプ3を固定具90に固定することで、LEDランプ3を、軸線Kが光軸Lに近づけて固定できるので、光学設計に近づけてLEDランプ3の光を放射させることができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、固定具90は、反射鏡7を灯具2の器具本体4Aに固定するためのねじ孔81Bに取り付けられる構成とした。この構成により、部品点数の増加を防止できるとともに、固定具90を固定するために新たに器具本体4Aを設計する必要がなくなるので、照明器具1を容易に製造できる。
【0049】
但し、上記実施の形態は本発明の一態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、上記実施形態では、LEDランプ3が横向きに取り付けられていたが、LEDランプ3を縦向きに取り付けてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、固定具90は、ピン形状であったが、これに限定されるものではなく、例えば板状やワイヤ状であってもよい。
図8は、板状の固定具190を用いた照明器具100を示す縦断面図である。なお、図8では、図1に示す照明器具1と同一部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
照明器具100の器具本体104Aは、下面を開口した平面略矩形の箱状をなし、この器具本体104Aの下側に、器具本体104Aと同じ材料(例えばステンレス鋼板)からなる枠体104Bが取り付けられている。この枠体104Bは、その先端部(図8では、左側)がヒンジ体105により器具本体104Aに回動自在に連結されていると共に、後端部(図8では、右側)が留め具106により係脱可能に器具本体104Aに係止されている。そして、留め具106を外すことによって枠体104Bが回動し、器具本体104Aの下面を開口できるようになっている。器具本体104Aの前側部には、下面を開口した略球面状をなす反射鏡107が設けられている。枠体104Bには、反射鏡107の開口を覆うようにして、板状の強化ガラス製のグローブ104Cが設けられている。ソケット8は、反射鏡107の下方に、略水平に支持されている。
反射鏡107には、反射鏡107を器具本体104Aにねじ182によって固定するための複数(例えば、2つ)のねじ貫通孔107Bが形成されている。器具本体104Aには、反射鏡107を固定する取り付け具181が設けられている。取り付け具181は、反射鏡107の裏面の形状に沿って形成され、貫通孔107Bに対応する位置にねじ孔181Bが形成されている。
固定具190は、例えば熱伝導性材からなる薄板によって、器具本体104Aに固定される支持部194と、固定部70に向けて延出する延出部195とを備えて、側面視略L字状に形成されている。支持部194は、反射鏡107を器具本体104Aに固定する2つのねじ182によって固定される。延出部195は、ねじ191によって固定部70の長孔72C(図2)に固定される。延出部195は、反射鏡107の光軸Lに交差するように設けられるとともに、LEDランプ3の軸線Kと反射鏡7の光軸Lとが一致する長さMに形成される。
このように、固定具190を側面視略L字状に形成することにより、照明器具100が、固定部70の長孔72Cと、反射鏡107を器具本体104Aに固定するねじ孔181Bとが、軸線K方向において一致しない構成であっても、固定部70を灯具2に固定することができる。
【0051】
また、上記実施の形態では、口金40は、ねじ込み式のE型口金であったが、差し込み式のP型口金であってもよい。この場合、LEDランプ3を灯具2に取り付ける際に、LEDランプ3が回転されないため、固定部は回転部を備える必要はなく、固定部を設ける位置もLEDランプ3の先端3Bに限定されない。但し、棒状であるLEDランプ3の曲げモーメントを考慮すると、固定部270は、先端3B側に設ける方が望ましい。
例えば、図9に示すように、回転部を備えない固定部270を、LEDランプ3の軸線K方向の中間部に位置する支持体20(基体13)に設けることも可能である。固定部270は種々の形状を取り得るが、図9に示す例では、固定部270は、例えば熱伝導性材からなる薄板を略L字状に形成した固定片274を背中合わせに一体化して構成されている。各固定片274の一端部274Aは、隣り合う光源ユニット10間の隙間Gから基体13の裏面13B側の空間Rに延在し、隙間G側に位置する隣接する放熱フィン15間に取り付けられている。各固定片274の他端部274Bには、貫通孔272Cが形成されており、この貫通孔272Cに図示しない固定具(例えば、ねじ)を通して、固定具を灯具2に固定することで、支持体20が灯具2に固定される。
【0052】
また、上記実施形態では、固定部70が基部71及び回転部72を備え、基部71が結合部材62にねじ止めされていたが、図10に示すように、固定部370が回転部72を備え、LEDランプ303が、基部371を一体に形成した結合部材362を備えるようにしてもよい。これにより、部品点数を削減し、組立性を向上させることができる。さらに部品点数を少なくして組立性を図るため、図11に示すように、固定部470が回転部72を備え、LEDランプ403が、基体413と、接合部材462と、基部471を一体に形成した支持体420を備えるようにしてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、回転部72は、軸線Kが光軸Lと一致しないLEDランプ3の位置を修正するために、比較的剛性が高くなっていたが、LEDランプ3の位置修正が不要な場合には、図12で示す固定部570のように、回転部572の延出部572Bをステンレスの弾性を有する薄板を用いて略くの字状に形成し、器具本体4Aから延出する位置決め部592の端面592Bとの角度及び高さの差Aを吸収できる構成としてもよい。なお、図12の例では、固定具590は、ねじ591と、位置決め部592と、スペーサ93とを備え、固定部570の延出部572Bは、ねじ291によって位置決め部292に固定されるようになっている。
【符号の説明】
【0054】
1,100 照明器具
2 灯具
3,303,403 LEDランプ(ランプ)
3A 一端
3B 先端
4A,104A 器具本体(灯体)
7,107 反射鏡
8 ソケット
11 LED(発光素子)
20,420 支持体
40 口金
70,270,370,470,570 固定部
90,190,590 固定具
81B,181B ねじ孔
K 軸線
L 光軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12