特許第5983179号(P5983179)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5983179
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】電動リフト装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 7/12 20060101AFI20160818BHJP
【FI】
   B66F7/12
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2012-183401(P2012-183401)
(22)【出願日】2012年8月22日
(65)【公開番号】特開2014-40306(P2014-40306A)
(43)【公開日】2014年3月6日
【審査請求日】2014年11月10日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】小川 勇壮
【審査官】 筑波 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−150784(JP,A)
【文献】 特開2006−021927(JP,A)
【文献】 特開昭62−003261(JP,A)
【文献】 実開平01−165355(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 7/00 − 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基枠に対して直線状の昇降経路に沿って昇降自在に案内された昇降枠と、
出力軸を水平方向に沿う姿勢に向けた状態で前記基枠に装備される昇降操作用の電動モータと、
前記出力軸と平行する姿勢でかつ前記電動モータの左右両側に配置される状態で前記基枠に装備される一対の従動回転軸と、
一対の前記従動回転軸の両端部に取付けられて、前記従動回転軸の回転により下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられる4つの昇降操作用アームと、
4つの前記昇降操作用アームの先端部に回転自在に設けた4つの遊転ローラと、
4つの前記遊転ローラが各別に係合するガイド溝を前記出力軸と一対の前記従動回転軸とが並ぶ軸並び方向に沿わせて形成する状態で各別に備え、かつ、前記昇降枠と一体昇降する状態に設けられる4つのガイド体と、
前記出力軸と一対の前記従動回転軸とを各別に連動連結する一対の連動連結機構とが設けられた電動リフト装置であって、
4つの前記ガイド体の夫々に備える前記ガイド溝が、前記昇降操作用アームを前記出力軸から離れる側に向けて前記従動回転軸から突出する離間側中間姿勢を経由して前記下向突出姿勢と前記上向突出姿勢とに切換えることができるように、前記軸並び方向において前記従動回転軸よりも横外方側に延びる状態で形成され、
前記ガイド体は前記昇降枠の下端に設けられ、前記昇降枠の上端に物品を下方から支持する物品載置枠が前記ガイド体から離間して設けられ、
前記一対の従動回転軸は、前記昇降操作用アームが前記下向き突出姿勢である場合において、上下方向で前記ガイド体と前記物品載置枠との間に位置するように配置され、
一対の前記連動連結機構のうちの一方が、前記出力軸と一対の前記従動回転軸の一方とを同方向に回転する状態に連動連結するチェーン伝動機構であり、
一対の前記連動連結機構のうちの他方が、前記出力軸と一対の前記従動回転軸の他方とを逆方向に回転する状態に連動連結するギヤ伝動機構であり、
前記基枠は、前記昇降枠を前記昇降経路に沿って昇降自在に案内するガイド枠を備え、
前記昇降枠は、前記ガイド枠にて案内される被案内輪体を回転自在に備え、
前記ガイド枠は、前記軸並び方向で一対の前記従動回転軸の間において固定されている電動リフト装置。
【請求項2】
前記チェーン伝動機構を構成する出力スプロケット及び前記ギヤ伝動機構を構成する出力ギヤが、前記出力スプロケットを前記出力ギヤよりも基端側に位置させた状態で、前記出力軸に取付けられている請求項1記載の電動リフト装置。
【請求項3】
一対の前記従動回転軸のうちの、前記チェーン伝動機構が連結されたチェーン駆動側の前記従動回転軸の両端部の夫々を、前記軸並び方向に沿って位置変更調節自在に支持する一対の軸支持部が設けられている請求項1又は2記載の電動リフト装置。
【請求項4】
前記昇降枠が、一対の前記従動回転軸の一端側に位置する一対の前記ガイド体を両端部に備える形態で前記軸並び方向に沿って延びる状態に形成された一方側ガイド形成枠と、一対の前記従動回転軸の他端側に位置する一対の前記ガイド体を両端部に備える形態で前記軸並び方向に沿って延びる状態に形成された他方側ガイド形成枠とから構成され、
前記一方側ガイド形成枠の上面及び前記他方側ガイド形成枠の上面が、4つの前記昇降操作用アームが前記下向突出姿勢となる状態において前記電動モータの上端よりも下方側に位置するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動リフト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基枠に対して直線状の昇降経路に沿って昇降自在に案内された昇降枠と、出力軸を水平方向に沿う姿勢に向けた状態で前記基枠に装備される昇降操作用の電動モータと、前記出力軸と平行する姿勢でかつ前記電動モータの左右両側に配置される状態で前記基枠に装備される一対の従動回転軸と、一対の前記従動回転軸の両端部に取付けられて、前記従動回転軸の回転により下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられる4つの昇降操作用アームと、4つの前記昇降操作用アームの先端部に回転自在に設けた4つの遊転ローラと、4つの前記遊転ローラが各別に係合するガイド溝を前記出力軸と一対の前記従動回転軸とが並ぶ軸並び方向に沿わせて形成する状態で各別に備え、かつ、前記昇降枠と一体昇降する状態に設けられる4つのガイド体と、前記出力軸と一対の前記従動回転軸とを各別に連動連結する一対の連動連結機構とが設けられた電動リフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる電動リフト装置は、電動モータの駆動により一対の従動回転軸を回転させて、4つの昇降操作用アームを下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えることによって、4つの昇降操作用アームの先端部に設けた遊転ローラにて4つのガイド体を昇降させることにより、このガイド体と一体昇降する昇降枠を基枠に対して直線状の昇降経路に沿って昇降させるようにしたものである。
【0003】
このような電動リフト装置の従来例として、4つのガイド体としての4つのガイドレールの夫々に備えるガイド溝が、従動回転軸としての連結ロッドよりも横外方側及び横内方側に延びる状態で形成されて、昇降操作用アームとしてのリフトアームが、出力軸から離れる側に向けて連結ロッドから突出する離間側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられること、及び、出力軸に接近する側に向けて連結ロッドから突出する接近側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられることができるように構成され、そして、一対の連動連結機構の夫々が、出力軸と連結ロッドとを同方向に回転する状態に連動連結するチェーン伝動機構にて構成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
すなわち、特許文献1の電動リフタ装置は、電動モータを回転駆動すると、出力軸と一対の連結ロッドとが並ぶ軸並び方向の両側に位置するリフトアームの一方が、離間側中間姿勢を経由して回転し、かつ、他方が、接近側中間姿勢を経由して回転しながら、リフトアームが、下向突出姿勢から上向突出姿勢に又は上向突出姿勢から下向突出姿勢に切換えられることにより、昇降枠としてのテーブルが昇降されるように構成されている。
【0005】
ちなみに、特許文献1には、昇降枠としてのテーブルを昇降させる際に、電動モータをどのように駆動するかについての説明はないが、4つのガイド体としての4つのガイドレールの夫々に備えるガイド溝が、連結ロッドよりも横外方側及び横内方側に延びる状態で形成されることを考慮すると、電動モータの出力軸を同じ方向に回転させ続けるものであると考えることができる。
【0006】
いずれにしても、特許文献1の電動リフタ装置は、電動モータを回転駆動すると、軸並び方向の両側に位置するリフトアームの一方が、離間側中間姿勢を経由して回転し、かつ、他方が、接近側中間姿勢を経由して回転することによって、昇降枠としてのテーブルが昇降されることになる。
【0007】
電動リフタ装置の別の従来例として、特許文献2に記載されたものがある。特許文献2に記載された電動リフタ装置は、4つのガイド体の夫々に備えるガイド溝としての昇降用案内溝が、従動回転軸としてのスイングアームシャフトよりも横外方側に延びる状態に形成されて、昇降操作用アームとしてのスイングアームが、出力軸から離れる側に向けてスイングアームシャフトから突出する離間側中間姿勢を経由して回転して、下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられように構成される。
そして、一対の連動連結機構のうちの一方が、出力軸とスイングアームシャフトとを同方向に回転する状態に連動連結する正転用のギヤ伝動機構にて構成され、かつ、一対の連動連結機構のうちの他方が、出力軸とスイングアームシャフトとを逆方向に回転する状態に連動連結する逆転用のギヤ伝動機構にて構成されている。
【0008】
すなわち、特許文献2の電動リフタ装置は、電動モータを正逆に回転駆動することによって、出力軸と一対のスイングアームシャフトとが並ぶ軸並び方向の両側に位置するスイングアームを、出力軸から離れる側に向けて連結ロッドから突出する離間側中間姿勢を経由して回転させて、下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えることにより、昇降枠としてのテーブルを昇降させるように構成されている。
【0009】
ちなみに、特許文献2の電動リフタ装置における正転用のギヤ伝動機構及び逆転用のギヤ伝動機構の夫々は、テーブルを下降させた状態において、正転用のギヤ伝動機構及び逆転用のギヤ伝動機構を構成するギヤとテーブルとの干渉を回避する等のために、小径の多数のギヤを並べた形態に構成されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第2825802号公報
【特許文献1】特開2006−21927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1の電動リフタ装置は、電動モータを回転駆動すると、軸並び方向の両側に位置する昇降操作用アームの一方が、出力軸から離れる側に向けて従動回転軸から突出する離間側中間姿勢を経由して回転し、かつ、他方が、出力軸に接近する側に向けて従動回転軸から突出する接近側中間姿勢を経由して回転することによって、昇降枠が昇降されるものであるから、昇降枠を昇降全範囲において適切に支持し難いものであり、改善が望まれるものであった。
【0012】
すなわち、電動モータを回転駆動して昇降枠を昇降させる際の途中において、軸並び方向の両側に位置する昇降操作用アームの一方が、離間側中間姿勢となり、他方が、接近側中間姿勢となる中間状態が現出する。
この中間状態においては、例えば、昇降枠が支持対象物を支持することによって昇降枠に作用する荷重の重心が、昇降枠における軸並び方向の中央に位置していても、左右に位置する昇降操作用アームの夫々に作用する荷重が不均衡になる偏荷重が発生する不都合がある。
【0013】
また、昇降枠に作用する荷重の重心が、接近側中間姿勢となる昇降操作用アームの存在側に位置している場合には、上記中間状態において、接近側中間姿勢となる昇降操作用アームに作用する荷重が、離間側中間姿勢となる昇降操作用アームに作用する荷重に較べて極端に大きくなる形態で、左右に位置する昇降操作用アームの夫々に作用する荷重が不均衡になる偏荷重が発生する不都合がある。
【0014】
つまり、特許文献1の電動リフタ装置は、昇降枠を昇降させる際の途中において、軸並び方向の両側に位置する昇降操作用アームの一方に作用する荷重が他方に作用する荷重よりも大きい偏荷重となる状態が生じ易いことに起因して、昇降枠を昇降全範囲において適切に支持し難いものであり、改善が望まれるものであった。
【0015】
特許文献2の電動リフタ装置は、軸並び方向の両側に位置する昇降用操作アームのいずれもが、出力軸から離れる側に向けて従動回転軸から突出する離間側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられることにより、昇降枠が昇降されるものであるから、特許文献1の電動リフタ装置における偏荷重が発生し易い不都合を解消して、昇降枠を昇降全範囲において適切に支持できることになる。
【0016】
しかしながら、特許文献2の電動リフタ装置は、出力軸と一対の従動回転軸とを各別に連動連結する一対の連動連結機構のうちの一方が、出力軸と従動回転軸とを同方向に回転する状態に連動連結する正転用のギヤ伝動機構にて構成され、そして、一対の連動連結機構のうちの他方が、出力軸と従動回転軸とを逆方向に回転する状態に連動連結する逆転用のギヤ伝動機構にて構成されるものであるから、支持対象物の大きさに応じた電動リフタ装置を製作すべく、支持対象物の大きさに合わせて昇降枠の軸並び方向での大きさを変更することが行い難いものとなる。
【0017】
すなわち、昇降枠の軸並び方向での大きさが異なる場合には、その大きさの変化に合わせて、一対の従動回転軸の間隔を変化させることによって、昇降枠における軸並び方向での端部側部分を、昇降操作用アームにて支持させることになる。
そして、一対の従動回転軸の間隔を変化させる場合には、その間隔の変化に合わせた伝動長さを有する状態に、一対の連動連結機構を構成する必要がある。
【0018】
つまり、一対の従動回転軸の間隔が変化した場合において、一対の従動回転軸のうちの一方と出力軸との間隔を一定に維持して、一対の従動回転軸のうちの他方と出力軸との間隔を変化させるようにすると、一対の連動連結機構のうちの片側のみの伝動長さを変化させることになり、また、出力軸と一対の従動回転軸の夫々との間隔のいずれをも変化させるようにすると、一対の連動連結機構夫々の伝動長さを変化させることになる。
【0019】
特許文献2の電動リフト装置の場合においては、一対の連動連結機構として、正転用のギヤ伝動機構及び逆転用のギヤ伝動機構を備えるものであるから、それらのギヤ伝動機構の両者又は片側の伝動長さを変化させることになるが、多数のギヤを並べて構成されるギヤ伝動機構の伝動長さを変更調整するには、単に、ギヤ数を変更させるだけでは、伝動長さを細かく変更することができないものであり、また、一枚のギヤを追加するだけでは、伝動する回転方向が逆になるから偶数枚のギヤを追加する必要がある等の理由により、一対の従動回転軸の間隔が変化すると、その変化に合わせたギヤ伝動機構を別途設計する必要がある。
【0020】
つまり、特許文献2の電動リフト装置は、昇降枠の軸並び方向での大きさの変化に合わせて、出力軸と一対の従動回転軸との間隔を変化させる場合には、一対の連動連結機構を構成するギヤ伝動機構を、別途設計して製作する必要があり、大きさの異なる支持対象物に応じた電動リフト装置を製作すべく、昇降枠の軸並び方向での大きさを変更することが煩雑となる不都合があった。
【0021】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、昇降枠を昇降全範囲において適切に支持することができ、しかも、大きさの異なる支持対象物に応じた電動リフト装置を製作すべく、昇降枠の軸並び方向での大きさを変更することを良好に行うことができる電動リフト装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の電動リフト装置は、基枠に対して直線状の昇降経路に沿って昇降自在に案内された昇降枠と、
出力軸を水平方向に沿う姿勢に向けた状態で前記基枠に装備される昇降操作用の電動モータと、
前記出力軸と平行する姿勢でかつ前記電動モータの左右両側に配置される状態で前記基枠に装備される一対の従動回転軸と、
一対の前記従動回転軸の両端部に取付けられて、前記従動回転軸の回転により下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられる4つの昇降操作用アームと、
4つの前記昇降操作用アームの先端部に回転自在に設けた4つの遊転ローラと、
4つの前記遊転ローラが各別に係合するガイド溝を前記出力軸と一対の前記従動回転軸とが並ぶ軸並び方向に沿わせて形成する状態で各別に備え、かつ、前記昇降枠と一体昇降する状態に設けられる4つのガイド体と、
前記出力軸と一対の前記従動回転軸とを各別に連動連結する一対の連動連結機構とが設けられたものであって、その第1特徴構成は、
4つの前記ガイド体の夫々に備える前記ガイド溝が、前記昇降操作用アームを前記出力軸から離れる側に向けて前記従動回転軸から突出する離間側中間姿勢を経由して前記下向突出姿勢と前記上向突出姿勢とに切換えることができるように、前記軸並び方向において前記従動回転軸よりも横外方側に延びる状態で形成され、
前記ガイド体は前記昇降枠の下端に設けられ、前記昇降枠の上端に物品を下方から支持する物品載置枠が前記ガイド体から離間して設けられ、
前記一対の従動回転軸は、前記昇降操作用アームが前記下向き突出姿勢である場合において、上下方向で前記ガイド体と前記物品載置枠との間に位置するように配置され、
一対の前記連動連結機構のうちの一方が、前記出力軸と一対の前記従動回転軸の一方とを同方向に回転する状態に連動連結するチェーン伝動機構であり、
一対の前記連動連結機構のうちの他方が、前記出力軸と一対の前記従動回転軸の他方とを逆方向に回転する状態に連動連結するギヤ伝動機構であり、
前記基枠は、前記昇降枠を前記昇降経路に沿って昇降自在に案内するガイド枠を備え、
前記昇降枠は、前記ガイド枠にて案内される被案内輪体を回転自在に備え、
前記ガイド枠は、前記軸並び方向で一対の前記従動回転軸の間において固定されている点を特徴とする。
【0023】
すなわち、4つのガイド体の夫々に備えるガイド溝が、昇降操作用アームを出力軸から離れる側に向けて従動回転軸から突出する離間側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えることができるように、軸並び方向において従動回転軸よりも横外方側に延びる状態で形成され、そして、出力軸と一対の従動回転軸とを各別に連動連結する一対の連動連結機構のうちの一方が、出力軸と一対の従動回転軸の一方とを同方向に回転する状態に連動連結し、他方が、出力軸と一対の従動回転軸の他方とを逆方向に回転する状態に連動連結するものであるから、電動モータを正逆に回転させながら、4つの昇降操作用アームを、離間側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えることができるものとなる。
【0024】
このように、4つの昇降操作用アームを、出力軸から離れる側に向けて従動回転軸から突出する離間側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えるものであるから、軸並び方向の両側に位置する昇降用操作アームのうちの一方に他方よりも大きな荷重が作用する偏荷重となる状態が発生し難いものとなり、昇降枠を昇降全範囲において適切に支持することができる。
【0025】
また、出力軸と一対の従動回転軸とを各別に連動連結する一対の連動連結機構のうちの一方が、出力軸と従動回転軸とを同方向に回転する状態に連動連結するチェーン伝動機構であり、一対の連動連結機構のうちの他方が、出力軸と従動回転軸とを逆方向に回転する状態に連動連結するギヤ伝動機構である。ここで、チェーン伝動機構は、伝動チェーンの長さを調節することにより、伝動長さを簡単に調節できるものであるため、一対の従動回転軸の間隔が変化しても、出力軸と一対の従動回転軸とを適正通り連動連結する状態に簡単に調整できる。
【0026】
つまり、一対の従動回転軸の間隔が変化した場合には、ギヤ伝動機構にて連動連結される一対の従動回転軸のうちの一方と出力軸との間隔を変更しないようにして、ギヤ伝動機構の伝動長さを変更しないようにし、そして、チェーン伝動機構にて連動連結される一対の従動回転軸のうちの他方と出力軸との間隔を変更させるようにして、その変更させた間隔に合わせて、チェーン伝動機構の伝動長さを調節するようにすることにより、出力軸と一対の従動回転軸とを適正に連動連結する状態に簡単に調整できるのである。
【0027】
したがって、支持対象物の大きさに合わせて、昇降枠の軸並び方向での大きさを変更することにより、一対の従動回転軸の間隔が変化しても、出力軸と一対の従動回転軸とを適正に連動連結する状態に簡単に調整できるものであるから、大きさの異なる支持対象物に応じた電動リフト装置を製作すべく、昇降枠の軸並び方向での大きさを変更することを良好に行うことができるのである。
【0028】
要するに、本発明の第1特徴構成によれば、昇降枠を昇降全範囲において適切に支持することができ、しかも、大きさの異なる支持対象物に応じた電動リフト装置を製作すべく、昇降枠の軸並び方向での大きさを変更することを良好に行うことができる電動リフト装置を提供できる。
【0029】
本発明の電動リフト装置の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記チェーン伝動機構を構成する出力スプロケット及び前記ギヤ伝動機構を構成する出力ギヤが、前記出力スプロケットを前記出力ギヤよりも基端側に位置させた状態で、前記出力軸に取付けられている点を特徴とする。
【0030】
すなわち、チェーン伝動機構を構成する出力スプロケットが、ギヤ伝動機構を構成する出力ギヤよりも基端側に位置させた状態で、出力軸に取付けられているから、片持ち姿勢で電動モータに装備される出力軸に対して、大きな曲げモーメントが作用することを極力抑制できるものとなる。
【0031】
つまり、ギヤ伝動機構は、出力軸に大きな曲げモーメントを作用させることはないものの、チェーン伝動機構は、出力軸を伝動チェーンにて引っ張る状態となるため、片持ち姿勢で電動モータに装備される出力軸に対して大きな曲げモーメントを作用させることになるが、チェーン伝動機構を構成する出力スプロケットを、電動モータに片持ち姿勢で装備される出力軸における基端側に位置させることによって、チェーン伝動機構を構成する出力スプロケットを、極力、出力軸の基端側に位置させることができるため、出力軸に作用する曲げモーメントを低減させることができるのである。
【0032】
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、片持ち姿勢で電動モータに装備される出力軸に作用する曲げモーメントを低減させることができる電動リフト装置を提供できる。
【0033】
本発明の電動リフト装置の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
一対の前記従動回転軸のうちの、前記チェーン伝動機構が連結されたチェーン駆動側の前記従動回転軸の両端部の夫々を、前記軸並び方向に沿って位置変更調節自在に支持する一対の軸支持部が設けられている点を特徴とする。
【0034】
すなわち、一対の従動回転軸のうちの、チェーン伝動機構が連結されたチェーン駆動側の従動回転軸の両端部の夫々を、軸並び方向に沿って位置変更調節自在に支持する一対の軸支持部が設けられているから、チェーン伝動機構を組付ける際や、使用に伴ってチェーン伝動機構の伝動チェーンに伸びが発生した際には、チェーン駆動側の従動回転軸の両端部を伝動チェーンの張り側に向けて位置変更調節することにより、伝動チェーンを適正な張り状態に調整できることになる。
【0035】
しかも、上記した第1特徴構成を引用する本第3特徴構成は、一対の連動連結機構のうちの片側のみが、チェーン伝動機構であり、他方が、ギヤ伝動機構であるから、一対の連動連結機構のいずれもがチェーン伝動機構にて構成される場合に較べて、伝動チェーンを適正な張り状態にするための調整作業が半減するのであり、一対の連動連結機構に対する調整作業の簡素化を図ることができる。
【0036】
要するに、本発明の第3特徴構成によれば、上記第1又は第2特徴構成による作用効果に加えて、一対の連動連結機構に対する調整作業の簡素化を図ることができる電動リフト装置を提供できる。
【0037】
本発明の電動リフト装置の第4特徴構成は、上記第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、
前記昇降枠が、一対の前記従動回転軸の一端側に位置する一対の前記ガイド体を両端部に備える形態で前記軸並び方向に沿って延びる状態に形成された一方側ガイド形成枠と、一対の前記従動回転軸の他端側に位置する一対の前記ガイド体を両端部に備える形態で前記軸並び方向に沿って延びる状態に形成された他方側ガイド形成枠とから構成され、
前記一方側ガイド形成枠の上面及び前記他方側ガイド形成枠の上面が、4つの前記昇降操作用アームが前記下向突出姿勢となる状態において前記電動モータの上端よりも下方側に位置するように構成されている点を特徴とする。
【0038】
すなわち、昇降枠が、一対の従動回転軸の一端側に位置する一対のガイド体を両端部に備える形態で軸並び方向に沿って延びる状態に形成された一方側ガイド形成枠と、一対の従動回転軸の他端側に位置する一対のガイド体を両端部に備える形態で軸並び方向に沿って延びる状態に形成された他方側ガイド形成枠とから構成されることになる。
【0039】
そして、一方側ガイド形成枠及び他方側ガイド形成枠の上面が、4つの昇降操作用アームが下向突出姿勢となる状態において電動モータの上端よりも下方側に位置するものであるから、一方側ガイド形成枠及び他方側ガイド形成枠の上面にて、各種の支持対象物を支持することによって、各種の支持対象物の支持高さを低くすることが可能となる。
【0040】
つまり、昇降枠を、電動モータの上方を迂回する枠体にて構成して、その電動モータの上方を迂回する枠体の上面にて各種の支持対象物を支持するようにすると、各種の支持対象物の支持高さが高くなるが、昇降枠を構成する一方側ガイド形成枠及び他方側ガイド形成枠の上面が、4つの昇降操作用アームが下向突出姿勢となる状態において、電動モータの上端よりも下方側に位置するものであるから、各種の支持対象物の支持高さを低くすることが可能となるのである。
【0041】
ちなみに、支持対象物としては、物品の搬送ラインの方向変換部において、搬送ラインよりも上方に突出する突出状態と搬送ラインよりも下方に引退する引退状態とに切換えられかつ搬送ラインの搬送方向と異なる搬送方向に物品を搬送する左右一対の方向変換用搬送部がある。
そして、これら一対の方向変換用搬送部を、一方側ガイド形成枠の上面と他方側ガイド形成枠の上面とに分散して取付けることにより、一対の方向変換用搬送部の支持高さを低くすることができる。
【0042】
このように、一対の方向変換用搬送部の支持高さを低くすることができると、搬送ラインの高さを低くすることができるため、例えば、ハンドリフトを用いて搬送ラインに対する物品の供給や取出を行うことが行い易いものとなる。
【0043】
要するに、本発明の第4特徴構成によれば、上記第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、支持対象物の支持高さを低くすることが可能となる電動リフト装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】第1実施形態の自動倉庫の平面図
図2】同形態の電動リフト装置の正面図
図3】同装置の側面図
図4】同装置の平面図
図5図4のV−V線矢視図
図6】チェーン駆動側の従動回転軸の支持部を示す切欠正面図
図7】物品載置枠の昇降案内構成を示す分解斜視図
図8】電動リフト装置の作用図
図9】同装置の作用図
図10】第2実施形態の物品搬送設備の平面図
図11】同形態の電動リフト装置の正面図
図12】同装置の作用図
図13】同装置の作用図
【発明を実施するための形態】
【0045】
〔第1実施形態〕
次に、本発明の電動リフタ装置を自動倉庫に適用した場合の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
(自動倉庫の構成)
図1に示すように、自動倉庫には、物品Bを収納する複数の物品収納部Sを縦横に備える左右一対の物品収納棚1、左右一対の物品収納棚1の間の走行通路を走行する物品搬送用のスタッカークレーンK、及び、一対の物品収納棚1のうちの一方の横側部に配置される物品搬出入用の物品搬送装置Fが設けられている。
【0046】
スタッカークレーンKは、一対の物品収納棚1の間の床面に敷設された直線状の走行レール2、及び、天井部に設置された案内レール(図示せず)に沿って走行するように構成され、また、昇降操作自在な昇降台3を備えている。
そして、スタッカークレーンKの昇降台3には、物品収納部Sに対する物品Bの収納作動及び取出作動や、物品搬出入用の物品搬送装置Fに対する物品Bの受渡作動及び取出作動を行うための出退フォーク4が設けられている。
【0047】
したがって、スタッカークレーンKは、出退フォーク4を用いて物品収納部Sや物品搬送装置Fとの間で物品移載作動を行いながら、物品搬送装置Fにて搬入された物品Bを物品収納部Sに搬送して収納する入庫作業や、物品収納部Sに収納されている物品Bを物品搬送装置Fに搬送する出庫作業を行うように構成されている。
尚、本実施形態においては、物品Bは、物品収納箱を段積み状態で載置するパレットである。
【0048】
物品搬送装置Fは、左右一対のチェーンコンベヤ5aにて物品Bを載置搬送する搬送コンベヤ5と、一対のチェーンコンベヤ5aの間に位置する状態で、搬送コンベヤ5における物品収納棚1に隣接する内端部に配置される電動リフト装置Rとを備えている。
【0049】
電動リフト装置Rは、一対の物品載置枠6を出退フォーク4が挿入自在な間隔を隔てる状態で備えるものであって、一対の物品載置枠6を搬送コンベヤ5よりも上方に位置させる上昇状態(図9参照)と、一対の物品載置枠6を搬送コンベヤ5の下方に引退させる下降状態(図8参照)とに昇降自在に構成されており、上昇状態において、出退フォーク4が支持した物品Bを物品載置枠6に降ろす降ろし作業や、出退フォーク4にて物品載置枠6に載置された物品Bを掬い取る掬い作業が行われるように構成されている。
【0050】
搬送コンベヤ5は、電動リフト装置Rが上昇状態から下降状態に切換えられることによって、電動リフト装置Rから受け渡された物品Bを、物品収納棚1から離れる側の外端部に搬送する搬出作業や、外端部に外部から供給された物品Bを内端部に搬入する搬入作業を行うように構成されている。
【0051】
ちなみに、搬送コンベヤ5が搬入作業を実行するときには、電動リフト装置Rが下降状態に切換えられることになり、そして、物品Bが搬送コンベヤ5の内端部に搬送されるに伴って、電動リフト装置Rが上昇状態に切換えられることになる。
また、搬送コンベヤ5の外端部への物品Bの供給や、搬送コンベヤ5の外端部に位置する物品Bの取出は、ハンドフォークリフト等のフォークリフトを用いて行われる。
【0052】
(電動リフト装置の構成)
電動リフト装置Rは、図2図5に示すように、床面側に設置される基枠7と、基枠7に対して直線状の昇降経路に沿って昇降自在に案内された昇降枠8とを備えている。
そして、基枠7には、昇降操作用の電動モータ9及び一対の従動回転軸10が装備されている。
【0053】
昇降操作用の電動モータ9は、出力軸9Aを水平方向に沿う姿勢に向けた状態で装備され、そして、一対の従動回転軸10は、出力軸9Aと平行する姿勢でかつ電動モータ9の左右両側に配置される状態で装備されている。
尚、本実施形態においては、出力軸9A、及び、一対の従動回転軸10は、同一の高さに設置されている。
【0054】
一対の従動回転軸10の両端部には、従動回転軸10の回転により下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えられる4つの昇降操作用アーム11が取り付けられ、4つの昇降操作用アーム11の先端部には、4つの遊転ローラ12が回転自在に設けられている。
そして、4つの遊転ローラ12が各別に係合するガイド溝Mを出力軸9Aと一対の従動回転軸10とが並ぶ軸並び方向に沿わせて形成する状態で各別に備える4つのガイド体Gが、昇降枠8と一体昇降する状態に設けられている。
【0055】
本実施形態においては、昇降枠8が、一対の従動回転軸10の一端側に位置する一対のガイド体Gを両端部に備える形態で軸並び方向に沿って延びる状態に形成された一方側ガイド形成枠8Aと、一対の従動回転軸10の他端側に位置する一対のガイド体Gを両端部に備える形態で軸並び方向に沿って延びる状態に形成された他方側ガイド形成枠8Bとから構成されている。
【0056】
具体的には、一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bが、横断面形状がコの字状の枠体を用いて構成されて、それら一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bの両端部が、ガイド溝Mを備えるガイド体Gを形成するように構成されている。
そして、4つのガイド体Gの夫々に備えるガイド溝Mが、昇降操作用アーム11を出力軸9Aから離れる側に向けて従動回転軸10から突出する離間側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と前記上向突出姿勢とに切換えることができるように、上述した軸並び方向において従動回転軸10よりも横外方側に延びる状態で形成されている。
【0057】
また、一方側ガイド形成枠8Aの上面及び他方側ガイド形成枠8Bの上面が、4つの昇降操作用アーム11が下向突出姿勢となる状態において電動モータ9の上端よりも下方側に位置するように構成されており、本実施形態においては、一方側ガイド形成枠8Aの上面及び他方側ガイド形成枠8Bの上面を用いて、一対の物品載置枠6を支持する物品支持枠13が取付けられている。
【0058】
出力軸9Aと一対の従動回転軸10とを各別に連動連結する一対の連動連結機構Jが設けられている。
そして、一対の前記連動連結機構Jのうちの一方が、出力軸9Aと従動回転軸10とを同方向に回転する状態に連動連結するチェーン伝動機構14として構成され、一対の連動連結機構Jのうちの他方が、出力軸9Aと従動回転軸10とを逆方向に回転する状態に連動連結するギヤ伝動機構15として構成されている。
【0059】
チェーン伝動機構14は、出力軸9Aに取付けた出力スプロケット14a、従動回転軸10に取付けた従動スプロケット14b、及び、出力スプロケット14aと従動スプロケット14bとに亘って巻回される伝動チェーン14cから構成されている。
ギヤ伝動機構15は、出力軸9Aに取付けた出力ギヤ15aと、その出力ギヤ15aに咬合する状態で従動回転軸10に取付けた従動ギヤ15bとから構成されている。
【0060】
したがって、電動モータ9を正逆に回転させることによって、上述した離間側中間姿勢を経由して昇降操作用アーム11を下向突出姿勢と前記上向突出姿勢とに切換えることにより、昇降枠8、つまり、一対の物品載置枠6を上昇状態と下降状態とに昇降させることができるように構成されている。
【0061】
つまり、電動モータ9の作動を制御する制御手段(図示せず)に対して、上昇状態にする上昇指令や下降状態にする下降指令が指令されると、制御手段が、上昇状態や下降状態に操作すべく、電動モータ9を正逆に作動させることになる。
尚、詳述はしないが、上昇状態であること及び下降状態であることを検出する検出装置が設けられて、制御手段は、その検出装置の検出情報をも用いて、電動モータ9を制御することになる。
【0062】
ちなみに、本実施形態においては、電動モータ9は、ウォーム減速機等の減速機付モータとして構成されて、減速機の保持作用によって、上昇状態や下降状態を保持するように構成されているが、電動モータ9に、電磁ブレーキ等の制動装置を備えさせて、その制動装置の制動作用により、上昇状態や下降状態を保持するように構成してもよい。
【0063】
また、チェーン伝動機構14を構成する出力スプロケット14a及びギヤ伝動機構15を構成する出力ギヤ15aが、出力スプロケット14aを出力ギヤ15aよりも基端側に位置させた状態で、出力軸9Aに取付けられており、チェーン伝動機構14の伝動チェーン14cが、従動スプロケット14bを装備した従動回転軸10の存在側に向けて出力軸9Aを引っ張ることにより、片持ち姿勢で電動モータ9に装備される出力軸9Aに作用する曲げモーメントが、極力小さくなるように構成されている。
【0064】
以下、各部について説明を加えるが、以下の説明においては、軸並び方向を前後方向と呼称し、出力軸9A及び一対の従動回転軸10の軸心方向を、横方向と呼称する。
【0065】
基枠7は、図7に示すように、断面形状がコの字状でかつ前後方向に沿う状態に配置される左右の長尺状枠体7Aと、左右の長尺状枠体7Aの長手方向における中央部分同士を接続する断面形状U字状の中央側板状体7Bとを備える形態に構成されている。
【0066】
尚、図8及び図9に示すように、左右の長尺状枠体7Aの両端部に連結した連結ブラケット7Dが、搬送コンベヤ5を床面に対して支持する支持脚5Aにボルト連結されることにより、基枠7が床面側に支持されるように構成されている。
【0067】
図4に示すように、電動モータ9の出力軸9Aの存在側端部に、平面視形状が4角状の設置枠部9Bが設けられ、この設置枠部9Bが、基枠7の中央側板状体7Bに載置される状態で、中央側板状体7Bにボルト固定されることによって、電動モータ9が基枠7に固定されている。
【0068】
図5に示すように、一対の従動回転軸10の両端部を回転自在に支持する軸受枠16が設けられ、これら4つの軸受枠16が、左右の長尺状枠体7Aの上部に載置された状態で、左右の長尺状枠体7Aにボルト17によって固定されている。
【0069】
そして、一対の従動回転軸10うちの、チェーン伝動機構14が連結されたチェーン駆動側の従動回転軸10の両端部の夫々を回転自在に支持する軸受枠16が、前後方向(軸並び方向)に位置調節自在に長尺状枠体7Aに固定されるように構成されている。
つまり、図6に示すように、長尺状枠体7Aに形成されるボルト挿通孔18が、前後方向に沿って長い長孔状に形成され(図7参照)、そして、軸受枠16が出力軸9Aの存在側に移動することを受け止め支持する形態で伝動長さ調節用の調節ボルト19が、長尺状枠体7Aの上部に設けたボルト支持枠20に対して螺進移動調節自在に装備されている。
【0070】
したがって、本実施形態においては、チェーン駆動側の従動回転軸10の両端部の夫々を回転自在に支持する軸受枠16、その軸受枠16を長尺状枠体7Aに固定するボルト17、長孔状に形成されたボルト挿通孔18、及び、調節ボルト19によって、チェーン駆動側の従動回転軸10の両端部の夫々を前後方向(軸並び方向)に沿って位置変更調節自在に支持する一対の軸支持部Qが構成されている。
【0071】
図7に示すように、一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bを直線状の昇降経路に沿って昇降自在に案内するための左右一対のガイド枠21が、左右の長尺状枠体7Aの長手方向における中央部分に、上方に向けて伸びる姿勢で取付けられている。
つまり、一対のガイド枠21の下端部に設けた連結ブラケット21Aが、左右の長尺状枠体7Aの長手方向における中央部分にボルト固定されている。
【0072】
一対のガイド枠21は、横断面形状がU字状に形成されている。
そして、一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bの夫々にボルト固定した支持ブラケット22に、ガイド枠21にて案内される被案内輪体23が回転自在に支持されている。
【0073】
したがって、一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bは、被案内輪体23がガイド枠21に案内されることによって、基枠7に対して直線状の昇降経路に沿って昇降自在に案内されるように構成されている。
【0074】
物品支持枠13は、図7に示すように、一方側ガイド形成枠8Aの前後両端部及び他方側ガイド形成枠8Bの前後両端部にボルト連結される4本の脚部13Aと、前方側の左右一対の脚部13Aの中間部分同士を接続する脚部接続枠13Bと、後方側の左右一対の脚部13Aの中間部分同士を接続する脚部接続枠13Bと、出力軸9Aの存在側とは反対側となる左方の前後一対の脚部13Aの下端側部分同士を接続する補助接続枠13Cとを備える形態に構成されている。
【0075】
4本の脚部13Aが、横断面形状コの字状の枠材を用いて構成され、同様に、前後一対の脚部接続枠13Bが、横断面形状コの字状の枠材を用いて構成されている。
また、補助接続枠13Cが、横断面形状がロ字状の枠材を用いて構成されている。
【0076】
そして、左右一対の物品載置枠6のうちの左方の物品載置枠6が、4本の脚部13Aのうちの左方側の前後一対の脚部13Aの上端部同士を接続する状態で設けられ、また、左右一対の物品載置枠6のうちの右方の物品載置枠6が、4本の脚部13Aのうちの右方側の前後一対の脚部13Aの上端部同士を接続する状態で設けられている。
【0077】
本実施形態においては、左右一対の物品載置枠6のうちの右方の物品載置枠6が、横断面形状が逆U字状の1本の枠材を用いて構成されている。
そして、左右一対の物品載置枠6のうちの右方の物品載置枠6が、 前後一対の載置枠形成部材6aを、物品存在検出センサPを備えた中間部材6bにて接続する形態に構成されている。
【0078】
ちなみに、物品存在検出センサPは、電動リフト装置Rの上昇状態において、出退フォーク4が支持した物品Bを物品載置枠6に降ろす降ろし作業を実行する際に、物品Bが物品載置枠6に降ろされたことを検出することや、出退フォーク4にて物品載置枠6に載置された物品Bを掬い取る掬い作業を実行する際に、物品Bが物品載置枠6から掬い取られたことを検出することを行うために装備されている。
【0079】
以上の通り、本実施形態によれば、電動モータ9を正逆に回転させながら、4つの昇降操作用アーム11を、離間側中間姿勢を経由して下向突出姿勢と上向突出姿勢とに切換えるものであるから、軸並び方向の両側に位置する昇降操作用アーム11のうちの一方に他方よりも大きな荷重が作用する偏荷重となる状態が発生し難いものとなり、昇降枠8を昇降全範囲において適切に支持することができる。
【0080】
また、出力軸9Aと一対の従動回転軸10とを各別に連動連結する一対の連動連結機構Jのうちの一方が、チェーン伝動機構14であり、他方が、ギヤ伝動機構15であり、チェーン伝動機構14が、伝動チェーン14cの長さを調節することにより、伝動長さを簡単に調節できるものであるため、一対の従動回転軸10の間隔が変化しても、出力軸9Aと一対の従動回転軸10とを適正通り連動連結する状態に簡単に調整できる。
【0081】
したがって、支持対象物の大きさに合わせて、昇降枠8の軸並び方向での大きさを変更することにより、一対の従動回転軸10の間隔が変化しても、出力軸9Aと一対の従動回転軸10とを適正通り連動連結する状態に簡単に調整できるものであるから、大きさの異なる支持対象物に応じた電動リフト装置Rを製作すべく、昇降枠8の軸並び方向での大きさを変更することを良好に行うことができるのである。
【0082】
また、一対の従動回転軸10のうちの、チェーン伝動機構14が連結されたチェーン駆動側の従動回転軸10の両端部の夫々を、軸並び方向に沿って位置変更調節自在に支持する一対の軸支持部Qが設けられているから、チェーン伝動機構14を組付ける際や、使用に伴ってチェーン伝動機構14の伝動チェーン14cに伸びが発生した際には、チェーン駆動側の従動回転軸10の両端部を伝動チェーン14cの張り側に向けて位置変更調節することにより、伝動チェーン14cを適正な張り状態に調整できることになる。
【0083】
さらに、チェーン伝動機構14の出力スプロケット14aが、ギヤ伝動機構15の出力ギヤ15aよりも基端側に位置させた状態で、出力軸9Aに取付けられているから、片持ち姿勢で電動モータ9に装備される出力軸9Aに対して、大きな曲げモーメントが作用することを極力抑制できるものとなる。
【0084】
〔第2実施形態〕
次に、図10図13に基づいて、第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、電動リフト装置Rを物品搬送設備に適用した場合を例示するものであり、そして、電動リフト装置Rは、物品支持枠13に代えて、中継用搬送装置25を昇降枠8に装備する以外は、第1実施形態と同様に構成されるものである。
したがって、重複した記載を省略するために、電動リフト装置Rについては、中継用搬送装置25に関する点についてのみ説明する。
【0085】
この第2実施形態の物品搬送設備には、図10に示すように、主搬送用搬送装置26と、その主搬送用搬送装置26から分岐する分岐搬送用搬送装置27とが設けられている。
主搬送用搬送装置26は、左右一対のチェーン搬送部26aを備え、分岐搬送用搬送装置27は、左右一対のチェーン搬送部27aを備えている。
そして、図12及び図13に示すように、分岐搬送用搬送装置27の搬送面が、主搬送用搬送装置26の搬送面よりも高く構成されている。
【0086】
図10に示すように、電動リフト装置Rが、主搬送用搬送装置26から分岐搬送用搬送装置27が分岐する分岐箇所に、主搬送用搬送装置26における左右一対のチェーン搬送部26aの間に位置される状態で、かつ、中継用搬送装置25が主搬送用搬送装置26から分岐搬送用搬送装置27に向けて物品Bを搬送する状態で設置されている。
【0087】
図10及び図11に示すように、中継用搬送装置25は、左右一対のチェーン搬送部25aを備え、それら一対のチェーン搬送部25aの脚部付チェーン支持枠25Aが、昇降枠8を構成する一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bの上面に脚部を取付ける形態で設けられている。
尚、図11に示すように、一対のチェーン搬送部25aの脚部付チェーン支持枠25Aを接続する枠体25Bが、4つの昇降操作用アーム11が下向突出姿勢となる状態において、電動モータ9の上端よりも大きく上方に突出しない状態で設けられている。
【0088】
そして、図12に示すように、昇降枠8を下降状態にすると、中継用搬送装置25が主搬送用搬送装置26の搬送面よりも下方に位置する状態となり、図13に示すように、昇降枠8を上昇状態にすると、中継用搬送装置25が主搬送用搬送装置26の搬送面よりも上方に位置し、かつ、中継用搬送装置25の搬送面が分岐搬送用搬送装置27の搬送面と同高さに位置する状態となるように構成されている。
【0089】
したがって、主搬送用搬送装置26にて搬送される物品Bを、分岐箇所を通過させて搬送する場合は、昇降枠8を下降状態に維持することになる。
また、主搬送用搬送装置26にて搬送される物品Bを、分岐搬送用搬送装置27に分岐搬送する場合には、主搬送用搬送装置26にて搬送される物品Bが分岐箇所に到達するまでは、昇降枠8を下降状態に維持し、物品Bが分岐箇所に到達すると、昇降枠8を上昇状態に切換えて、物品Bを中継用搬送装置25にて分岐搬送用搬送装置27に向けて搬送することになる。
【0090】
ちなみに、主搬送用搬送装置26にて搬送される物品Bは、ハンドリフタ等を用いて主搬送用搬送装置26に供給されることになり、主搬送用搬送装置26の終端部に搬送された物品Bは、ハンドリフタ等を用いて主搬送用搬送装置26から取出されることになる。
【0091】
以上の通り、本実施形態における電動リフト装置Rは、一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bの上面が、4つの昇降操作用アーム11が下向突出姿勢となる状態において電動モータ9の上端よりも下方側に位置するものであり、そして、一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bの上面に、中継用搬送装置25の左右一対のチェーン搬送部25aを取付けるものであるから、中継用搬送装置25の左右一対のチェーン搬送部25aの支持高さを低くすることができる。
【0092】
このように、中継用搬送装置25の左右一対のチェーン搬送部25aの支持高さを低くすることができると、主搬送用搬送装置26の搬送面の高さを低くできるため、例えば、ハンドリフトを用いて主搬送用搬送装置26に対する物品Bの供給や取出を行うことが行い易いものとなる。
【0093】
〔別実施形態〕
次に、別実施形態を列記する。
【0094】
(1)上記第1及び第2実施形態では、出力軸9A及び一対の従動回転軸10を同じ高さに設ける場合を例示したが、例えば、出力軸9Aを一対の従動回転軸10よりも低く設けるようにする等、出力軸9A及び一対の従動回転軸10を異なる高さに設ける形態で実施してもよい。
【0095】
(2)上記第2実施形態では、昇降枠8を構成する一方側ガイド形成枠8Aと他方側ガイド形成枠8Bとが接続されない状態で設けられる場合を例示したが、一方側ガイド形成枠8Aと他方側ガイド形成枠8Bとを、4つの昇降操作用アーム11が下向突出姿勢となる状態において電動モータ9の上端よりも下方に位置する枠体にて接続するようにすれば、中継用搬送装置25における一対のチェーン搬送部25aを接続する枠体を省略することができる。
【0096】
(3)上記第1実施形態においては、物品載置枠6を電動リフト装置Rの昇降枠8に装備する形態を例示し、上記第2実施形態においては、中継用搬送装置25を電動リフト装置Rの昇降枠8に装備する形態を例示したが、電動リフト装置Rの昇降枠8にて支持する支持対象物は、各種変更できる。
【0097】
(4)上記第1及び第2実施形態では、昇降枠8として、一方側ガイド形成枠8A及び他方側ガイド形成枠8Bを設ける場合を例示したが、例えば、4つの昇降操作用アーム11が下向突出姿勢となる状態において電動モータ9の上方を迂回する形態のテーブル状の枠体を設けるようにする等、昇降枠8の具体構成は各種変更できる。
【0098】
(5)上記第1及び第2実施形態では、一対の連動連結機構Jの一方を構成するギヤ伝動機構15が、出力ギヤ15aと従動ギヤ15bとから構成される場合を例示したが、例えば、出力ギヤ15aと従動ギヤ15bとの間に、2枚の中継ギヤを配置する等、ギヤ伝動機構15を、4枚以上のギヤを用いて構成してもよい。
【符号の説明】
【0099】
7 基枠
8 昇降枠
8A 一方側ガイド形成体
8B 他方側ガイド形成体
9 電動モータ
9A 出力軸
10 従動回転軸
11 昇降操作用アーム
12 遊転ローラ
14 ギヤ伝動機構
14a 出力ギヤ
15 チェーン伝動機構
15a 出力スプロケット
G ガイド体
M ガイド溝
J 連動連結機構
Q 軸支持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13