(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電力の供給を受けて特定の処理を実行する処理部、前記処理部の動作指示情報を受け付ける機能並びに前記処理部の動作状態情報を報知する機能を備えたインターフェイス部、認証メディアから使用者を特定する識別情報を取得する識別情報取得部を、相互に連携して管理する管理制御部と、
前記処理部を使用する使用者を含む移動体が予め定めた領域に存在しているか否かを検出する移動体検出手段と、
前記移動体検出手段の検出情報に基づいて、前記処理部、前記インターフェイス部、前記識別情報取得部、並びに前記管理制御部を含むそれぞれの制御対象に対して個別に電力供給状態又は電力遮断状態に遷移させると共に、前記制御対象の全てが電力遮断状態であるとき電力遮断状態から電力供給状態へ遷移させる最初の制御対象を前記識別情報取得部とする電力供給制御手段とを有し、
前記移動体検出手段が、それぞれ検出臨界距離が異なる複数の移動体検出手段を備え、
前記電力供給制御手段は、
検出臨界距離が相対的に遠い方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、前記識別情報取得部と共に前記管理制御部を電力供給状態に遷移させ、
前記管理制御部において前記識別情報取得部で取得した識別情報が使用可能であると認証され、かつ、前記検出臨界距離が相対的に近い方の移動体検出手段で移動体を検出した場合に、前記インターフェイス部を電力供給状態に遷移させる電力供給制御装置。
電力の供給を受けて特定の処理を実行する処理部と、前記処理部の動作指示情報を受け付ける機能並びに前記処理部の動作状態情報を報知する機能を備えたインターフェイス部と、認証メディアから使用者を特定する識別情報を取得する識別情報取得部と、前記処理部と前記インターフェイス部と前記識別情報取得部とを相互に連携して管理する管理制御部と、を含む制御対象に対して個別に電力供給状態又は電力遮断状態に遷移させると共に、前記制御対象の全てが電力遮断状態であるとき電力遮断状態から電力供給状態へ遷移させる最初の制御対象を前記識別情報取得部とし、
前記制御対象に対する個別の電力供給状態又は電力遮断状態への遷移が、
検出臨界距離が相対的に遠い方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、前記識別情報取得部と共に前記管理制御部を電力供給状態に遷移させ、
前記管理制御部において前記識別情報取得部で取得した識別情報が使用可能であると認証され、かつ、検出臨界距離が相対的に近い方の移動体検出手段で移動体を検出した場合に、前記インターフェイス部を電力供給状態に遷移させる電力供給制御プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0021】
「第1の実施の形態」
図1には、第1の実施の形態に係る画像処理装置10が示されている。
【0022】
画像処理装置10は、記録用紙に画像を形成する画像形成部12と、原稿画像を読み取る画像読取部14と、ファクシミリ通信制御回路16を備えている。画像処理装置10は、メインコントローラ18を備えており、画像形成部12、画像読取部14、ファクシミリ通信制御回路16を制御して、例えば、画像読取部14で読み取った原稿画像の画像データを一次的に記憶したり、読み取った画像データを画像形成部12又はファクシミリ通信制御回路16へ送出したりする。
【0023】
メインコントローラ18にはインターネット等のネットワーク通信回線網20が接続され、ファクシミリ通信制御回路16には電話回線網22が接続されている。メインコントローラ18は、例えば、ネットワーク通信回線網20を介してホストコンピュータと接続され、画像データを受信したり、ファクシミリ通信制御回路16を介して電話回線網22を用いてファクシミリ受信及びファクシミリ送信を実行する役目を有している。
【0024】
画像読取部14は、原稿を位置決めする原稿台と、原稿台に置かれた原稿の画像を走査して光を照射する走査駆動系と、走査駆動系の走査により反射又は透過する光を受光して電気信号に変換するCCD等の光電変換素子と、が設けられている。
【0025】
画像形成部12は、感光体を備え、感光体の周囲には、感光体を一様に帯電する帯電装置と、画像データに基づいて光ビームを走査する走査露光部と、前記走査露光部によって走査露光されることで形成された静電潜像を現像する画像現像部と、現像化された感光体上の画像を記録用紙へ転写する転写部と、転写後の感光体の表面をクリーニングするクリーニング部と、が設けられている。また、記録用紙の搬送経路上には、転写後の記録用紙上の画像を定着する定着部を備えている。
【0026】
画像処理装置10には、入力電源線24の先端にコンセント26が取り付けられており、壁面Wまで配線された商用電源31の配線プレート32に、当該コンセント26を差し込むことで、画像処理装置10は、商用電源31から、電力の供給を受けるようになっている。第1の実施の形態の画像処理装置10では、この商用電源31からの電力供給を受ける電力供給モードと、商用電源31からの電力供給を必要最小限に抑えるスリープモード(電力供給0Wも含む)との間を遷移する制御が実行されるようになっている(詳細後述)。
【0027】
(画像処理装置の制御系ハード構成)
図2は、画像処理装置10の制御系のハード構成の概略図である。
【0028】
ネットワーク回線網20は、前記画像処理装置10のメインコントローラ18に接続されている。なお、ネットワーク回路網20には、画像データを送信元等になり得るPC(端末装置)29が接続されている。
【0029】
メインコントローラ18には、それぞれ、データバスやコントロールバス等のバス33A〜33Eを介して、ファクシミリ通信制御回路16、画像読取部14、画像形成部12、UIタッチパネル40、ICカードリーダーライター58が接続されている。すなわち、このメインコントローラ18が主体となって、画像処理装置10の各処理部が制御されるようになっている。なお、UIタッチパネル40には、UIタッチパネル用バックライト部40BLが取り付けられている。
【0030】
また、画像処理装置10は、電源装置42を備えており、メインコントローラ18とは信号ハーネス43で接続されている。
【0031】
電源装置42は、商用電源31から入力電源線24を介して電力の供給を受けている。
【0032】
電源装置42では、メインコントローラ18、ファクシミリ通信制御回路16、画像読取部14、画像形成部12、UIタッチパネル40、ICカードリーダーライター58のそれぞれに対して独立して電力を供給する電力供給線35A〜35Eが設けられている。このため、メインコントローラ18では、各動作対象(以下において、「処理部」、「デバイス」、「モジュール」等と称する場合もある)に対して個別に電力供給(電力供給モード)、或いは電力遮断(スリープモード)し、所謂部分節電制御を可能としている。
【0033】
また、メインコントローラ18には、2個の第1の人感センサ28、第2の人感センサ30が接続されており、画像処理装置10の周囲の人の有無を監視している。
【0034】
第1の実施の形態では、画像処理装置10が処理部単位で電力供給又は非供給が可能となっている(部分節電制御)。なお、処理部単位の部分節電は一例であり、処理部をいくつかのグループに分類しグループ単位で節電の制御を行ってもよい。
【0035】
また、部分節電の対象としてメインコントローラ18も含まれており、全ての処理部が節電される場合、メインコントローラ18に設けられた監視制御部18Aが必要最小限の電力を受け、その他の制御機器への電力供給を遮断するようになっている(「節電モード」又は「スリープモード」という場合がある)。
【0036】
監視制御部18Aは、例えば、ASICと称される、自身で動作プログラムが格納され、当該動作プログラムで処理されるCPU,RAM,ROM等を備えたICチップ等を備えるようにしてもよい。
【0037】
監視制御部18Aは、前記節電中の監視において、例えば、通信回線検出部からプリント要求などが来たり、FAX回線検出部からFAX受信要求があった場合、節電中であったデバイスに対して、電力の供給を行なう。
【0038】
なお、監視制御部18Aの電力供給源は、第1の実施の形態では、商用電源31としているが、ソーラーパネルから発電される電力、バッテリー、コンデンサ等の蓄電機能をもつ電源部、回生エネルギー等によって発電する発電機等を電力供給源としてもよい。
【0039】
図4に示される如く、ICカードリーダーライター58は、使用者60が所持している認証メディア(ここでは、非接触型がICカード62を例示する)に対して、非接触で情報を送信し、かつICカード62に記憶された情報を非接触で受信する機能を有している。
【0040】
図6に示される如く、ICカードリーダーライター58は、上位制御系(第1の実施の形態では、
図2に示すメインコントローラ18)からの命令にも基づいて動作を制御する制御部64と、ICカード62に対して情報信号と電力を供給するためのRF部66と、前記制御部64及びRF部66に対して個別に電力を供給可能な電源部70を備えている。
【0041】
RF部66には、ICカード62との間で電磁誘導を起こさせる領域(ヘッド部68)が設けられ、ICカード62を所持する使用者60(
図4参照)は、このヘッド部68を目印として、所謂「ICカード62をかざす」動作を行うようになっている。本実施の形態では、「ICカード62をかざす」動作は非接触であるが、磁気帯を接触させて情報を読み取る形態(接触型)であってもよい。
【0042】
一方、ICカード62には、CPU72、メモリ74、暗号回路76、電源回路78、変調回路80及び復調回路82が設けられたICチップ84と、復調回路82に接続されたアンテナ部86とを備えている。
【0043】
RF部66のアンテナ66Aに電流が流れると、電磁誘導により、ICカード62の電源回路78に電力を供給し、かつ情報の送受信が実行される。
【0044】
(人感センサの機能)
スリープモード時に使用者が画像処理装置10の前に立ち、その後に例えば、節電制御ボタンを操作して、電力供給を再開した場合、画像処理装置10が立ち上がるまでに時間を要する場合があった。
【0045】
そこで、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30を設置すると共に、スリープモードでは、使用者が節電解除ボタンを押す前に第1の人感センサ28、第2の人感センサ30で検知して早期に電力供給を再開して、使用者が早く使えるようにした。
【0046】
第1の実施の形態では、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30は、メインコントローラ18に接続されている。詳細は後述するが、第1の人感センサ28の検出臨界距離は、第2の人感センサ30の検出臨界距離よりも長い(
図3及び
図4の第1の領域Fと第2の領域N参照)。
【0047】
また、第1の人感センサ28は、前記スリープモードにおいて、監視制御部18Aから電力の供給を受けて、画像処理装置10の周囲の移動体の動きを監視している。この第1の人感センサ28において、移動体を検出すると、スリープモード中は電力遮断状態の第2の人感センサ30への電力の供給を開始する、といった連携制御を行っている。
【0048】
なお、画像処理装置10には、既存の節電制御ボタン(図示省略)を備えており、使用者が手動操作で節電指示又は節電解除を行うことが可能となっており、この節電制御ボタンと第1の人感センサ28、第2の人感センサ30とを併用しているが、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30のみで全ての監視を行うことも可能である。
【0049】
なお、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30は、「人感」としているが、これは、第1の実施の形態に則した固有名詞であり、少なくとも人が感知(検出)できればよく、言い換えれば、人以外の移動体の感知(検出)も含むものである。従って、以下において、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30の検出対象を「人」に言及する場合があるが、将来的には、人に代わって実行するロボット等も感知対象範囲である。なお、逆に、人と特定して感知できる特殊センサが存在する場合は、当該特殊センサを適用可能である。以下では、移動体、人、使用者等は、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30が検出する対象として同義として扱い、必要に応じて区別することとする。
【0050】
「第1の人感センサ28」
第1の実施の形態に係る第1の人感センサ28の仕様は、画像処理装置10の周囲(例えば、0m〜5mの範囲)において、移動体の動きを検出するものである。この場合、焦電素子の焦電効果を用いた赤外線センサ等が代表的である(焦電型センサ)。第1の実施の形態では、第1の人感センサ28として焦電型センサを適用している。例えば、検出範囲の温度変化量が、予めしきい値を超えた場合に、出力信号である二値信号が反転する。
【0051】
この第1の人感センサ28に適用された焦電素子の焦電効果を用いたセンサの最大の特徴は、検出領域が広いことである。また、移動体の動きを感知するため、検出領域内であって、人が静止していると、温度変化がないので人の存在を検出しない。例えば、人の移動時にハイレベル信号が出力されている場合、検出範囲内の人が静止すると、当該信号がローレベル信号になるものである。
【0052】
なお、第1の実施の形態における「静止」とは、スチルカメラ等で撮影した静止画のように完全静止も当然含まれるが、例えば、人が画像処理装置10の前に操作を目的として立ち止まることを含むものとする。従って、予め定めた範囲の微動(呼吸に伴う動き等)や、手足、首等を動かすといった場合を静止の範疇とする。
【0053】
但し、人が画像処理装置10の前で、例えば画像形成や画像読取等の処理を待つ間、その場でストレッチ運動等を行うと、第1の人感センサ28では、人の存在を検出する場合もある。
【0054】
従って、当該「静止」を定義して第1の人感センサ28による動き検出のためのしきい値を設定するのではなく、しきい値は比較的おおまか、かつ標準的に設定し、環境(温度、湿度等)に基づく、当該第1の人感センサ28の検出状態に依存するようにしてもよい。すなわち、装置設置場所において、実験的に又は統計的に、第1の人感センサ28が二値信号の内の1つ(例えば、ハイレベル信号)を出力しているときは人が動いていることを示し、第2の第1の人感センサ28の検出領域内に人が存在し、かつ二値信号の内の他の1つ(例えば、ローレベル信号)が出力された場合を静止とするようなしきい値を設定すればよい。
【0055】
「第2の人感センサ30」
一方、第1の実施の形態に係る第2の人感センサ30の仕様は、移動体の有無(存在・不存在)を検出するものが適用されている。この第2の人感センサ30に適用されるセンサは、投光部と受光部とを備えた反射型センサ等が代表的である(反射型センサ)。なお、投光部と受光部とが分離された形態であってもよい。
【0056】
この第2の人感センサ30に適用された反射型センサ等の最大の特徴は、受光部に入る光を遮断する/しないによって移動体の有無を確実に検出することである。また、投光部から投光される光量等により、受光部へ入射する光量に制限があるため、比較的近距離が検出領域である。
【0057】
なお、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30として、以下に示す機能をそれぞれ達成することが可能であれば、第1の人感センサ28として焦電型センサや、第2の人感センサ30として反射型センサに限定されるものではない。
【0058】
ここで、第1の実施の形態では、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30により、最大検出範囲(例えば、
図3及び
図4の第1の領域Fと第2の領域N)を設定した。この例では、両者は領域が重なっているが、必ずしも領域同士が重なる必要はなく、第1の領域Fの外周境界線(検出臨界距離)が、第2の領域Nの外周境界線(検出臨界距離)よりも長く設定すればよい。
【0059】
すなわち、相対的に遠い検出領域である
図3及び
図4の第1の領域F(単に、「領域F」という場合がある)は、第1の人感センサ28による検出領域であり、相対的に遠隔の移動体検出手段としての機能を有する。また、相対的に近い検出領域である
図3及び
図4の第2の領域N(単に、「領域N」という場合がある)は、第2の人感センサ30による検出領域であり、相対的に近接の移動体検出手段としての機能を有する。
【0060】
第1の人感センサ28の検出領域(
図3及び
図4の第1の領域F参照)は、画像処理装置10が設置されている場所の環境にもよるが、目安として検出臨界距離(最も遠い位置)が0.8〜3m程度が好ましい。一方、第2の人感センサ30の検出領域(
図3及び
図4の第2の領域N)参照)は、画像処理装置10のUIタッチパネル216やハードキーの操作が可能な範囲であり、目安として検出臨界距離(最も遠い位置)が0.2〜1.0m程度が好ましい。また、当然ではあるが、双方の設定後、第1の人感センサ28の臨界点の方が、第2の人感センサ30の臨界点よりも遠くなるように設定される。
【0061】
(第1の人感センサ28、第2の人感センサ30及びその周辺の構成)
図1に示される如く、画像処理装置10は、画像読取装置14と、画像形成装置12等が筐体に覆われており、第1の人感センサ28(第2の人感センサ30を含む)は、当該筐体における、縦長矩形状のピラー部50に取り付けられている。ピラー部50は、主として前記画像読取装置12を覆う上筐体と、主として画像形成装置12を覆う下筐体とを連結する部分に柱状に設けられており、その内部は記録用紙搬送系等(図示省略)が組みつけられている。
図5は、このピラー部50の拡大図である。
【0062】
図5に示される如く、ピラー部50の前面は、前記ピラー部50を意匠的な要素を持って被覆する縦長の矩形状のカバー部材52が取り付けられている。
【0063】
図5に示される如く、カバー部材52の上端部には、縦長のスリット孔55が設けられており、当該スリット孔55の裏面側には、前記第2の人感センサ30の受光部30INと投光部30OUTとが配置されている。図示は省略したが、前記スリット孔55には、透過率が比較的低い(透過率50%以下)の調光部材が嵌め込まれている。この隠蔽部材は、外部から前記第2の人感センサ30が見えにくくして、前述した意匠的な要素を確保するために設けられており、基本的に第2の人感センサ30の検出機能は維持されている。
【0064】
カバー部材52の下面と、前記下筐体の上面との間には、隙間部が設けられている。また、カバー部材52の下端部は所謂面取り加工形状とされ、当該面取り加工面には、貫通孔57が設けられている。
【0065】
貫通孔57の奥側(カバー部材52の裏面側)には、第1の人感センサ28が設けられている。このため、貫通孔57は、前記第1の人感センサ28により移動体を検出するための監視窓としての役目を有する。以下、貫通孔57を監視窓57という場合がある。
【0066】
ここで、監視窓57は、面取り部52Aに形成されているため、前面に形成されているよりも、装置前方からは見えにくく、カバー部材52の意匠的な要素を損なわない構造となっている。
【0067】
(センサ電力供給制御)
第1の実施の形態では、第2の人感センサ30は、常時、電力供給を受けていない。第2の人感センサ30は、スリープモード中でも監視制御部18Aから電力供給を受けている第1の人感センサ28が管轄する
図3の第1の領域Fに移動体(使用者)が進入した時点で電力が供給されて動作を開始し、その後、この第2の人感センサ30が管轄する
図3の第2の領域Nに移動体(使用者)が進入した時点で、各処理部に対して、スリープモードからスタンバイモードへの立ち上げを指示する。
【0068】
すなわち、検出領域の異なる2つの人感センサ(第1の人感センサ28と第2の人感センサ30)が互いに連携しあって、必要最小限の電力供給を受けるようになっている。
【0069】
図3に示される如く、移動体(使用者60)と画像処理装置10との関係は、大きく分けて3形態あり、第1の形態は、人が画像処理装置10に対して、使用目的で操作可能位置まで近づいてくる形態(
図3のA線矢視の動向(Aパターン)参照)、第2の形態は、人が処理装置を使用目的ではないが、操作可能位置まで近づいてくる形態(
図3のB線矢視の動向(Bパターン)参照)、第3の形態は、人が処理装置の操作可能位置まで近づかないが、第1の形態、第2の形態に移行する可能性のある距離まできている形態(
図3のC線矢視の動向(Cパターン)参照)である。
【0070】
第1の実施の形態では、第1の人感センサ28による検出情報、並びに第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30による検出情報に基づいて、前記動向(
図3に示すAパターン〜Cパターンを基本とする人の移動形態)に即した第2の人感センサ30の電力供給時期及び電力遮断時期を制御している。
【0071】
また、第1の実施の形態では、上記第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30による検出情報に基づいて、最先にICカードリーダーライター58に対する電力供給制御を行うようにしている。すなわち、画像処理装置10を使用する使用者は、まず、ICカードリーダーライター58のヘッド部68に、自身が所持するICカード62をかざして、認証を受けるためである。
【0072】
このため、第1の実施の形態に係るスリープモードから電力供給モードへ遷移させる電力供給制御は、まず、電力供給ICカードリーダーライター58に対する電力供給後、状況に応じて、メインコントローラ18等、他のデバイスへの電力供給へ遷移させる、といった段階的な制御が実行される。なお、当然、認証が不要なモードの場合は、ICカードリーダーライター58に対する電力供給制御は省略される。
【0073】
第1の実施の形態では、デバイスの部分節電制御も併用しており、スリープモードから遷移する場合(遠隔からのプリント指示を除く)、接近してくる使用者の操作に対して円滑に対応するべく、UIタッチパネル40へ電力を供給し、当該UIタッチパネル40での使用者の操作情報に基づいて、必要なデバイスに対して電力を供給する。例えば、画像読取ジョブであれば、画像読取部14に電力を供給し、複写ジョブであれば画像読取部14と、画像形成部12に電力を供給する。
【0074】
第1の実施の形態における、上記スリープモードからUIタッチパネル40への電力供給までの段階的な制御は、以下のようになっている。なお、少なくとも段階1と段階2は監視制御部18Aでの制御となる。
【0075】
(段階1) 第1の人感センサ28により移動体(使用者)を検出することで、第2の人感センサ30に電力を供給すると共に、ICカードリーダーライター58の制御部64及びRF部66の双方に電力を供給する。
【0076】
(段階2) メインコントローラ18へ電力を供給する。
【0077】
(段階3) ICカードリーダーライター58の制御部64と、メインコントローラ18との間でICカード62から読み取った識別情報を送受信するための通信プロトコルを確立させる。
【0078】
(段階4) ICカードリーダーライター58のRF部66にICカードがかざされたことを契機に識別情報を読み取って、メインコントローラ18における認証処理を実行する。
【0079】
(段階5) 第2の人感センサ30により使用者を検出することで、UIタッチパネル40に電力を供給する。
【0080】
以下、第1の実施の形態の作用を説明する。
【0081】
(画像処理装置10の電力供給制御のモード遷移の一例)
画像処理装置10は、処理がなされていないと動作状態は、スリープモードとなる。スリープモード中は、監視制御部18A並びに第1の人感センサ28に、必要最小限の電力が供給され、
図3及び
図4の第1の領域Fで移動体の動き(進入)を監視している。第1の領域Fで移動体を検出すると、第2の人感センサ30への電力供給が開始され、
図3及び
図4の第2の領域Nで移動体(使用者)の進入を監視する。
【0082】
ここで、立ち上げ契機(ICカードリーダーライター58によるICカード62からの認証情報取得、第2の人感センサ30による使用者検出等の立ち上げトリガの検出、或いは節電制御ボタンの操作等)があると、動作状態はウォームアップ(暖機運転)モードへ遷移する。
【0083】
なお、この立ち上げ契機後は、メインコントローラ18及びUIタッチパネル40の起動によって、本来のスリープモード時の電力供給よりも電力供給量が増加するモードを設けてもよい。このモードは、依然としてスリープモードと定義してもよいし、他のモードとして定義してもよい。
【0084】
また、立ち上げ契機後、例えば、ジョブを選択することが可能なモード(UIタッチパネル40の起動(電力供給))まで復帰し、選択されたジョブによってどのデバイスが起動するかが決まり、ジョブ種が画像読取等の場合、画像形成部12が起動しない場合はウォームアップしない場合もある(部分節電制御)。
【0085】
前記ウォームアップモードは画像処理装置10(主として、画像形成部12の定着部の温度)を迅速に処理可能状態にもっていくための暖気運転であり、各モードの内最大の電力消費量となる。例えば、定着部におけるヒータとして、第1の実施の形態では、IHヒータが適用されており、比較例として、ハロゲンランプを用いたヒータよりもウォームアップモード時間は、比較的短い時間とされている。なお、IHヒータとハロゲンランプの併用も可能である。なお、暖気運転は、最も電力を消費するモードである(例えば、1200W)。
【0086】
ウォームアップモードが終了すると、画像処理装置10はスタンバイモードに遷移する。
【0087】
スタンバイモードは、文字通り「事に備えて準備が完了している」モードであり、画像処理装置10においては、画像処理の動作が即実行できる状態となっている。
【0088】
このため、キー入力としてジョブ実行操作があると、画像処理装置10の動作状態は、ランニングモードに遷移し、指示されたジョブに基づく画像処理が実行されるようになっている。
【0089】
画像処理が終了すると(連続した複数のジョブが待機している場合は、その連続したジョブの全てが終了したとき)、待機トリガによって画像処理装置10の動作状態はスタンバイモードへ遷移する。なお、画像処理後、タイマ機能による計時を開始し、予め定めた時間経過した後に待機トリガを出力し、スタンバイモードへ遷移するようにしてもよい。
【0090】
このスタンバイモード中にジョブ実行指示があれば、再度ランニングモードへ遷移し、立ち下げのトリガ検出、或いは予め定めた時間が経過したとき、スリープモードへ遷移するようになっている。なお、立ち下げのためのトリガは、例えば、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30による検出結果に基づく信号やタイマ機能、並びにこれらの併用が可能である。
【0091】
また、画像処理装置10における実際の動作におけるモード状態の遷移が、全て単一のタイミングチャートのとおり時系列で進行するものではない。例えば、ウォームアップモード後のスタンバイモードで処理が中止され、スリープモードへ移行する場合もある。
【0092】
このように、第1の実施の形態の画像処理装置10は、モードの間を相互に遷移しており、各モード毎に消費される電力が異なっている。
【0093】
また、第1の実施の形態では、各デバイス毎に電力供給制御が行われることで、例えば、スリープモードから画像読取ジョブが指示された場合には、画像形成部12に電力を供給することなく、画像読取部14に電力を供給するといった、所謂部分節電が可能である。
【0094】
(スリープモード中における監視)
ここで、第1の実施の形態では、スリープモード中は、基本的には、第1の人感センサ28のみが電力供給を受けて、移動体の接近状態を監視している。この監視する領域は、
図3及び
図4の第1の領域Fに相当し、第1の人感センサ28の検出部に入力される赤外線に基づく電気信号の解析(変化量)によって、移動体の有無を検出している。
【0095】
この第1の人感センサ28によって移動体を検出すると(
図3及び
図4の第1の領域F内での移動体検出)、第2の人感センサ30への電力供給を開始する。
【0096】
一方、第1の実施の形態では、前記第1の人感センサ28によって移動体を検出すると(
図3及び
図4の第1の領域F内での移動体検出)、メインコントローラ18へ電力を供給すると共に、ICカードリーダーライター58の制御部64及びRF部66の双方へ電力を供給し、その後の、第2の人感センサ30による監視に基づいて、モード遷移の制御を実行する。
【0097】
図7は、第1の実施の形態に係るスリープモードから、メインコントローラ18へ電力供給、続いて、UIタッチパネル40へ電力供給されるまでの電力供給制御の流れを示すフローチャートである。
【0098】
ステップ100では、第1の人感センサ28で移動体を検出したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ102へ移行してICカードリーダーライター58の制御部66及びRF部66の双方に電力を供給する。
【0099】
次のステップ104では、節電制御部25のみが動作しているメインコントローラ18の全ての機能が動作可能となるように電力を供給し、ステップ106へ移行する。
【0100】
ステップ106では、ICカードリーダーライター58とメインコントローラ18との間で識別情報の送受信が可能となるように通信プロトコルを確立するための処理を実行し、次いで、ステップ108へ移行して、第1のタイマをリセット・スタートさせる。この第1のタイマは、例えば、ICカードリーダーライター58の制御部64のクロック機能が適用可能である。
【0101】
次のステップ110では、ICカードリーダーライター58のヘッド部68にICカード62が「かざされた」か否かが判断される。
【0102】
このステップ110で否定判定されると、ステップ112へ移行して、前記第1のタイマがタイムアップしたか否かが判断される。これらステップ110、112で否定判定された場合は、当該ステップ110、112を、何れかで肯定判定されるまで繰り返す。
【0103】
ここで、前記ステップ110で肯定判定されると、使用者60が画像処理装置10を使用する目的でICカード62の認証を受けようとしていると判断し、ステップ114へ移行して、ICカード62から識別情報を読み取り、次いで、ステップ116へ移行して読み取った識別情報をメインコントローラ18へ送信し、ステップ118へ移行する。
【0104】
ステップ118では、第2のタイマをリセット・スタートさせる。この第2のタイマは、例えば、ICカードリーダーライター58の制御部64のクロック機能、或いはメインコントローラ18のクロック機能が適用可能である。
【0105】
次のステップ120では、第2の人感センサ30で移動体(使用者60)を検出したか否かが判断される。なお、ICカード62をICカードリーダーライター58のヘッド部68にかざすことと、第2の人感センサ30が使用者60を検出することは、同一の時期となる場合もあるし、第2の人感センサ30の検出領域(
図3及び
図4の第2の領域N)の方向と、ICカードリーダーライター58の設置位置との相対位置関係によっては同一の時期とならない場合もある。
【0106】
ステップ120で肯定判定された場合は、使用者60に画像処理装置10を使用する意思があることが確実であるため、ステップ122へ移行してUIタッチパネル40へ電力を供給し、このスリープモード中の監視制御ルーチンは終了する。
【0107】
また、ステップ120で否定判定されると、ステップ124へ移行して第2のタイマがタイムアップしたか否かが判断される。これらステップ120、124で否定判定された場合は、当該ステップ120、124を、何れかで肯定判定されるまで繰り返す。
【0108】
ここで、ステップ124で肯定判定されると、ICカード62をかざす動作はしたが、UIタッチパネル40に対峙しない状態、例えば、遠隔でプリントを指示して受け取りにきた使用者60等であると判断し、ステップ126へ移行する。
【0109】
一方、前述したステップ112で肯定判定された場合は、第1の人感センサ28で検出した移動体は、例えば、素通りしたと判断(使用者60ではないと判断)した場合も、ステップ126へ移行する。
【0110】
ステップ126では、ICカードリーダーライター58の制御部64及びRF部66の電力供給を遮断し、次いでステップ128へ移行してメインコントローラ18の電力供給を遮断することで、ステップ100へ戻り、スリープモードの初期状態に戻して上記工程を繰り返す。なお、メインコントローラ18における監視制御部18Aに関しては、電力供給が継続される。
【0111】
「第2の実施の形態」
以下に第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、前述の第1の実施の形態で説明した
図1〜
図6の基本構成は同一であるため、ここでの構成の説明を省略する。
【0112】
第2の実施の形態の特徴は、ICカードリーダーライター58に対する電力供給を細分化した点にある。
【0113】
第2の実施の形態では、前記第1の人感センサ28によって移動体を検出すると(
図3及び
図4の領域F内での移動体検出)、ICカードリーダーライター58のRF部66を除く制御部64へ電力を供給し、その後の、第2の人感センサ30による監視に基づいて、モード遷移の制御を実行する。
【0114】
すなわち、ICカードリーダーライター58において、ICカード62から認証情報を取得するには、ICカードリーダーライター58(制御部64及びRF部66)に加え、メインコントローラ18に電力が供給される必要がある。しかし、ICカードリーダーライター58の制御部64を起動して、メインコントローラ18と通信プトトコルを確立するには、RF部66へ電力を供給しなくてもよい。
【0115】
第2の実施の形態では、このICカードリーダーライター58に対する部分的な電力供給制御に着目することで、第1の実施の形態の電力諸費の軽減よりもさらに、ICカードリーダーライター58によるスリープモード中における電力消費を軽減するようにした。
【0116】
第2の実施の形態における、上記スリープモードからUIタッチパネル40への電力供給までの段階的な制御は、以下のようになっている。なお、少なくとも段階1と段階2は監視制御部18Aでの制御となる。
【0117】
(段階1) 第1の人感センサ28により移動体(使用者)を検出することで、第2の人感センサ30に電力を供給すると共に、ICカードリーダーライター58の制御部64に電力を供給する。RF部66には電力を供給しない。
【0118】
(段階2) 第2の人感センサ30により使用者を検出することで、メインコントローラ18へ電力を供給する。
【0119】
(段階3) ICカードリーダーライター58の制御部64と、メインコントローラ18との間でICカード62から読み取った識別情報を送受信するための通信プロトコルを確立させる。
【0120】
(段階4) ICカードリーダーライター58のRF部66に電力を供給する。
【0121】
(段階5) ICカードリーダーライター58のRF部66にICカードがかざされたことを契機に識別情報を読み取って、メインコントローラ18における認証処理を実行すし、認証後にUIタッチパネル40に電力を供給する。
【0122】
図8は、第2の実施の形態に係るスリープモードから、メインコントローラ18へ電力供給、続いて、UIタッチパネル40へ電力供給されるまでの電力供給制御の流れを示すフローチャートである。
【0123】
ステップ150では、第1の人感センサ28で移動体を検出したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ152へ移行してICカードリーダーライター58の制御部66に電力を供給する。すなわち、RF部66には電力を供給しない。
【0124】
次のステップ154では、第1のタイマをリセット・スタートさせる。この第1のタイマは、例えば、ICカードリーダーライター58の制御部64のクロック機能が適用可能である。
【0125】
次のステップ156では、第2の人感センサ30で移動体(使用者60)を検出したか否かが判断される。このステップ156で否定判定されると、ステップ158へ移行して、前記第1のタイマがタイムアップしたか否かが判断される。これらステップ156、158で否定判定された場合は、当該ステップ156、158を、何れかで肯定判定されるまで繰り返す。
【0126】
ここで、ステップ158で肯定判定されると、第1の人感センサ28で検出した移動体は、例えば、素通りしたと判断(使用者60ではないと判断)し、ステップ159へ移行する。
【0127】
ステップ159では、ICカードリーダーライター58の制御部64の電力供給を遮断し(RF部64はもともと電力供給されていない)、ステップ150へ戻り、スリープモードの初期状態に戻して上記工程を繰り返す。なお、メインコントローラ18における監視制御部18Aに関しては、電力供給が継続される。
【0128】
一方、前記ステップ156で肯定判定されると、使用者60が画像処理装置10を使用する目的で接近していると判断し、ステップ160へ移行して、節電制御部25のみが動作しているメインコントローラ18の全ての機能が動作可能となるように電力を供給し、ステップ161へ移行する。
【0129】
ステップ161では、ICカードリーダーライター58とメインコントローラ18との間で識別情報の送受信が可能となるように通信プロトコルを確立するための処理を実行し、次いで、ステップ162へ移行して、ICカードリーダーライター58のRF部64に電力を供給して、ステップ164へ移行する。
【0130】
ステップ164では、第2のタイマをリセット・スタートさせる。この第2のタイマは、例えば、ICカードリーダーライター58の制御部64のクロック機能、或いはメインコントローラ18のクロック機能が適用可能である。
【0131】
次のステップ166では、ICカードリーダーライター58のヘッド部68にICカード62が「かざされた」か否かが判断される。このステップ166で肯定判定されると、ICカード62の認証を受けようとしていると判断し、ステップ168へ移行して、ICカード62から識別情報を読み取り、次いで、ステップ170へ移行して読み取った識別情報をメインコントローラ18へ送信し、ステップ172へ移行する。
【0132】
ステップ172では、UIタッチパネル40へ電力を供給し、このスリープモード中の監視制御ルーチンは終了する。
【0133】
なお、ICカード62をICカードリーダーライター58のヘッド部68にかざすことと、第2の人感センサ30が使用者60を検出することは、同一の時期となる場合もあるし、第2の人感センサ30の検出領域(
図3及び
図4の第2の領域N)の方向と、ICカードリーダーライター58の設置位置との相対位置関係によっては同一の時期とならない場合もある。
【0134】
また、前記ステップ166で否定判定されると、ステップ174へ移行して第2のタイマがタイムアップしたか否かが判断される。これらステップ166、174で否定判定された場合は、当該ステップ166、174を、何れかで肯定判定されるまで繰り返す。
【0135】
ここで、ステップ174で肯定判定されると、画像処理装置10に近づいたが、ICカード62をかざす動作をしない状態、例えば、認証されていない者、或いは使用を中止した者等であると判断し、ステップ176へ移行する。
【0136】
ステップ176では、ICカードリーダーライター58のRF部66の電力供給を遮断し、次いでステップ178へ移行してメインコントローラ18の電力供給を遮断して、ステップ154へ戻り、上記工程を繰り返す。なお、メインコントローラ18における監視制御部18Aに関しては、電力供給が継続される。
【0137】
「変形例」
以下に、上記第1の実施の形態又は第2の実施の形態に係る変形例を示す。
【0138】
(変形例1)
ICカードリーダーライター58において、ICカード62がヘッド部68にかざされ、識別情報が読み取られ、メインコントローラ18において認証がなされた後は、UIタッチパネル40の操作中、或いはジョブ処理中は、RF部66の電力供給を遮断する。あるいは、RF部66の電力供給を間欠とする。
【0139】
(変形例2)
変形例1において、UIタッチパネル40の操作により、認証取り消しがあった場合、或いは、予め定めた時間を経過してもUIタッチパネル40の操作がなかった場合、ジョブが終了した場合、画像処理そのものが実行されない場合、他の使用者による認証処理の可能性がある場合、ICカードリーダーライター58の電力供給を継続する。
【0140】
(変形例3)
第2の人感センサ30により使用者を検出しなくなった直後、或いは、予め定めた時間が経過した後、少なくとも、ICカードリーダーライター58のRF部66の電力供給を遮断する。この場合、第2の人感センサ30で使用者を検出した場合は、RF部66の電力を供給する。
【0141】
(変形例4)
第1の人感センサ28により移動体(使用者)を検出しなくなった直後、或いは、予め定めた時間が経過した後、ICカードリーダーライターの制御部64及びRF部66の電力供給を遮断する。この場合、第2の人感センサ30の検出状況は関与していないため、静止している使用者が画像処理装置10の近傍に立っている(UIタッチパネル40に対峙している)場合があるが、このような場合は、認証を既に受けた使用者である確率が高いため、ICカードリーダーライター21は使用しないと判断し得る。
【0142】
(変形例5)
第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30により使用者を検出しなくなった直後、或いは、予め定めた時間が経過した後、ICカードリーダーライターの制御部64及びRF部66の電力供給を遮断する。この場合、第2の人感センサ30で使用者を検出した場合は、RF部66の電力を供給する。