(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
===自動販売機の外観構成例===
図1を参照しつつ、本実施形態に係る液体注出装置を備える自動販売機1000の外観構成例について説明する。
図1に例示するように、本実施の形態に係る自動販売機1000は、正面に接客面110を有する前扉102を備えて構成される。
【0013】
本実施の形態に係る自動販売機1000は、例えば、利用者から所定金額の金銭が投入されると、カップCにコーヒー等の飲料を注いで利用者に提供する。
【0014】
前扉102は、各種機器等を収容する本体(不図示)の側端部に軸支されて開閉する。この前扉102は、例えばルートマンによる金銭の補充や回収等に際しては開錠して開けられる一方、飲料販売に際しては施錠して閉じられている。
【0015】
接客面110は、利用者と自動販売機1000とのインタフェースを司るものであり、商品選択ボタン111、砂糖増減ボタン112、クリーム増減ボタン113、増減量表示ランプ120、121、販売表示ランプ122、及び動作表示ディスプレイ125等を備えている。
【0016】
商品選択ボタン111は、利用者が飲料を選択するためのボタンであり、本実施の形態では、販売可ランプ(不図示)や売り切れランプ(不図示)を内蔵し、接客面110上で複数種類の飲料の写真や絵柄、銘柄等の表示にそれぞれ対応するように配置されている。
【0017】
販売表示ランプ122は、商品取出口119の所定位置に使い捨てカップを払い出して飲料を販売する旨を利用者に対し表示するべく点灯する。動作表示ディスプレイ125は、利用者に対して飲料の調理状況や所定のメッセージを表示する。
【0018】
また接客面110は、硬貨投入口115、紙幣挿入口116、返却レバー117、カード用リーダライタ114、硬貨返却口118、及び商品取出口119を備えている。
【0019】
硬貨投入口115は、利用者が飲料の代金を支払うべく硬貨を投入するためのものである。また、紙幣挿入口116は、利用者が飲料の代金を支払うべく紙幣を挿入するためのものである。
【0020】
返却レバー117は、投入された硬貨、紙幣、或いは釣銭を返却するためのものである。この場合、硬貨は硬貨返却口118に、紙幣は紙幣挿入口116に返却される。カード用リーダライタ114は、飲料販売時に利用者によってICカードがかざされると、そのICカードからその販売代金に相当する電子マネー等の対価を引き落とし、その記録をICカードに書き込んだりするためのものである。
【0021】
商品取出口119は、カップCが載置される空間を有するとともに、このカップCに液体注出ノズル240を通じて飲料が供給される空間を有するものである。利用者は、飲料が供給されたカップCを商品取出口119を介して取り出すようになっている。
【0022】
===自動販売機の液体回路構成例===
図2は、本実施形態に係る自動販売機1000の液体回路200を示す図である。
給水弁213は、例えば水道水を貯水タンク300に取り入れるための電磁弁である。給水弁213を開放すると水道水が貯水タンク300に流入する。
【0023】
貯水タンク300は、水道水を貯留しておくためのタンクである。この水は、飲料を調理するための希釈液として利用されたり、後述するカーボネータ219により炭酸水の製造に利用されたり等、様々な用途に使用される。
【0024】
送水ポンプ400は、貯水タンク300内に貯留する水を、送水路242を通じて吸引して送水路243に吐出することにより、貯水タンク300内の水を自動販売機1000内の各機器に供給する。例えば送水ポンプ400を駆動すると、貯水タンク300に貯留された水が送水路243を通じてカーボネータ219や温水タンク230などに送水される。
【0025】
送水路243は、冷水回路214及び温水回路215に分岐している。冷水回路214に送られた水は、冷却水槽216に貯留している冷却水に浸漬した水冷却コイル217を通流することにより冷却される。
【0026】
水冷却コイル217には給水弁218と冷水管路220とが接続されている。給水弁218にはカップCに炭酸水を供給するカーボネータ219が接続されている。送水ポンプ400を駆動して給水弁218を開放するとカーボネータ219に冷水が供給される。
【0027】
カーボネータ219は、冷却水槽216に浸漬されており、炭酸ガスボンベ222から供給された炭酸ガスを冷水に溶解することで炭酸水を生成する。また、カーボネータ219には、炭酸水弁223を介して液体注出ノズル240が接続されている。炭酸水弁223を開放すると、炭酸ガスボンベ222から供給される炭酸ガスの圧力によりカーボネータ219から炭酸水が押し出される。そしてカーボネータ219から押し出された炭酸水が、液体注出ノズル240からカップCに注出される。
【0028】
冷水管路220には、冷水弁221を介して液体注出ノズル240が接続されている。コールド飲料注出時(販売時)には、送水ポンプ400を駆動して冷水弁221を開放すると、液体注出ノズル240からカップCに冷水が注出される。
【0029】
また、冷却水槽216には複数のシロップ冷却コイル224が浸漬されている。そして各シロップ冷却コイル224には、シロップ飲料の原液となる各種のシロップが貯蔵される複数のシロップコンテナ225がそのシロップの有無を検知するシロップ売切装置226を介して接続されている。
【0030】
各シロップコンテナ225には、それぞれ、炭酸ガスボンベ222から炭酸ガスが供給されている。そして各シロップコンテナ225は、シロップ弁227を介して液体注出ノズル240に接続されている。シロップ弁227を開放すると、シロップコンテナ225に貯蔵されているシロップが炭酸ガスボンベ222から供給される炭酸ガスの圧力で押し出され、シロップ売切装置226及びシロップ冷却コイル224を通流した後、液体注出ノズル240からカップCに注出される。
【0031】
製氷機228は、貯水タンク300から供給された水を製氷して貯蔵する。自動販売機1000は、アイス飲料を販売するときには、製氷機228に貯蔵されている氷をアイスダクト(図示せず)を通じてカップCに供給する。
【0032】
また、給水弁229を介して温水回路215に供給された水は、温水タンク230に注入され、温水タンク230内のヒータ241で加熱されて湯になる。温水タンク230には、複数の湯弁231が設けられている。各湯弁231は、湯管路232によってミキシングボウル233、238、コーヒーブリュア237、あるいは飲料ノズル240に接続されている。湯弁231を開放すると、温水タンク230内の湯が、湯管路232を通って、ミキシングボウル233、238、コーヒーブリュア237、あるいは飲料ノズル240を介してカップCに供給される。
【0033】
ミキシングボウル233は、パウダキャニスタ234から供給された粉末原料と、温水タンク230から供給された湯とを攪拌してホット飲料とした後に、このホット飲料を液体注出ノズル240からカップCに注出する。
【0034】
コーヒーブリュア237は、コーヒー豆キャニスタ235から供給され、ミル236で挽いたコーヒー挽き豆に、温水タンク230から供給された湯を注ぐことにより、コーヒー液を注出する。そして、コーヒー液を注出後のコーヒー豆の注出滓は滓バケツ203に廃棄される。
【0035】
またコーヒーブリュア237には、ミキシングボウル238が接続されている。
【0036】
ミキシングボウル238は、コーヒーブリュア237から注出されたコーヒー液と、砂糖、クリームなどの粉末原料を貯蔵するパウダキャニスタ239から供給された粉末原料とを混合、攪拌し、コーヒー飲料として液体注出ノズル240からカップCに注出する。
【0037】
以上説明した自動販売機1000の液体回路200は、ベンドステージ202に載置されたカップCにコーヒー飲料を注出する際には、コーヒー豆キャニスタ235から供給され、ミル236で挽いたコーヒー挽き豆をコーヒーブリュア237に供給する一方、湯弁231を開放して温水タンク230に貯えている湯を湯管路232からコーヒーブリュア237に供給する。そして、コーヒー挽き豆と湯の混合体からコーヒー液を注出し、ミキシングボウル238にコーヒー液を供給する。そしてミキシングボウル238において、パウダキャニスタ239から供給される砂糖、クリームなどの粉末原料とコーヒー液とを攪拌混合した後、液体注出ノズル240からカップCにコーヒー飲料を注出する。
【0038】
また、自動販売機1000の液体回路200は、は、炭酸飲料等のアイス飲料を供給する際には、液体注出ノズル240から濃縮シロップと炭酸水をカップCに注出し、さらに製氷機228から氷を供給してカップC内でこれらを攪拌して炭酸飲料とする。
【0039】
===後垂れ液の処理について===
次に
図3〜
図7を参照しながら、本実施形態に係る自動販売機1000において、飲料をカップCに注出する液体注出装置600が、液体注出ノズル240からカップCへの飲料注出を終了する際に、液体注出ノズル240から落下する後垂れ液をカップCに付着させないようにするための構成について説明する。
【0040】
図3は、本実施形態に係る自動販売機1000の液体注出装置600が備える液体注出ノズル240及び後垂れ防止ガイド(後垂れ液排出部材)700を示す図である。
図4は、後垂れ防止ガイド700の斜視図である。
図5は、本実施形態の後垂れ防止ガイド700を用いることにより、液体注出ノズル240から落下する飲料の後垂れ液がカップCへ付着することを防止する態様を説明するための図である。
【0041】
図6は、本実施形態の後垂れ防止ガイド700に形成されている回りこみ防止板(案内片)713を説明するための図である。
図7は、本実施形態との比較のために、本実施形態とは異なる従来の後垂れ防止ガイド1700を用いた場合に、カップCに後垂れ液が付着する可能性があることを説明するための図である。
【0042】
なお、
図3〜
図7においては、z軸方向は鉛直方向を示し、y軸方向はz軸と直交し、後垂れ防止ガイド700が延伸する横方向に一致する方向を示し、x軸方向は、y軸及びz軸に直交する方向を示す。
【0043】
本実施形態に係る自動販売機1000の液体注出装置600は、
図3に示すように、カップCを載置するベンドステージ202の上方(z軸方向)に液体注出ノズル240及び後垂れ防止ガイド700が配置されるように構成されている。
【0044】
液体注出ノズル240は、自動販売機1000内の液体回路200を経て調理されたコーヒーやジュース、シロップ等の各種飲料がカップCの内部に向けて吐出されるように配備される。そのため、
図3において、飲料注出ノズル240は、カップCの上方において飲料を吐出する吐出口252がカップCの開口に対して斜め下方に向くように配置されている。なお、液体注出ノズル240は、ノズル本体251に設けられたノズル装着部250を、例えば本体側に設けられるノズル取り付け部(図示せず)に取り付けることにより、自動販売機1000に装着される。
【0045】
また液体注出ノズル240には、吐出口252から落下する後垂れ液を後垂れ防止ガイド700の案内溝に案内するために、ノズル本体251と後垂れ防止ガイド700との間に平板状の液体ガイド253が配置されている。
【0046】
液体ガイド253は、吐出口252の下方から後垂れ防止ガイド700の延伸する方向に沿って、かつカップCから離れる方向に下り勾配で延伸する下向きの端面254を有する。そして、吐出口252から垂れる後垂れ液を端面254に沿って誘導して、後垂れ防止ガイド700の案内溝に流下させる。
【0047】
後垂れ防止ガイド700は、液体注出ノズル240とカップCとの間に配置され、一端がカップCの開口の上部において後垂れ液の落下経路上に配置され、他端がカップCの開口の外部に配置されている。そして後垂れ防止ガイド700は、飲料が吐出口252から吐出し終わる際に吐出口252から落下する後垂れ液をカップCの開口の外側に案内する案内溝(後垂れ液排出路710)が、一端から他端に向けて形成されている。この後垂れ液排出路710は、上記一端からカップCの外側の上記他端に向かって斜め下方に傾斜している。後垂れ防止ガイド700に形成されている後垂れ液排出路710を
図4に示す。
【0048】
図4に示すように、後垂れ防止ガイド700は、後垂れ液の排出路となる後垂れ液排出路710と、後垂れ液排出路710に沿って両側面をなす側壁部711が形成されている。さらに後垂れ防止ガイド700の上記一端側には、略板状の回り込み防止板713(案内片)が形成されている。回り込み防止板713は、後垂れ防止ガイド700の一端側からカップC内に向けて下方に延伸するように形成される舌片であり、上記後垂れ液排出路710へ案内しきれない後垂れ液をカップCの内部に案内することで、後垂れ液が後垂れ防止ガイド700の下部外側面712に流れ込むのを防止する。
【0049】
図5及び
図7を参照しながら、後垂れ防止ガイド700に回り込み防止板713を設けることによって、吐出口252からの飲料の吐出が終了する際に吐出口252から垂れる後垂れ液が、後垂れ防止ガイド700の下部外側面712に流れ込むのを防止する様子について説明する。
【0050】
まず、液体注出ノズル240が飲料をカップCに吐出している際の飲料の落下経路を
図5の(A)に示す。この場合は、吐出口252から吐出された飲料は、液体ガイド253や後垂れ防止ガイド700に接触することなく、カップCの内部に向かって斜め下方に落下する。
【0051】
次に、液体注出ノズル240が飲料の吐出を終了する際には、
図5の(B)のように、飲料の吐出量が低下し、吐出圧が低下するに伴い、吐出口252から吐出される飲料の速度が低下し、飲料の落下経路は鉛直下向きに近付く。
【0052】
そしてさらに飲料の吐出量が低下すると、
図5の(C)のように、吐出口252から落下した後垂れ液が液体ガイド253に接触するようになる。そして液体ガイド253に接触した後垂れ液は、液体ガイド253の下向きの端面254に誘導されて、
図5の(C)のように、落下経路がカップCの外方に向かう。このとき、液体ガイド253から落下した後垂れ液は、後垂れ防止ガイド700の一端側に形成されている回りこみ防止板713に当たり、回りこみ防止板713の下端からカップCの内部に落下する。
【0053】
その後、吐出口252からの後垂れ液の量がさらに減少すると、
図5の(D)や(E)のように、後垂れ液は、液体ガイド253の下向きの端面254により強く誘導されるようになり、後垂れ防止ガイド700の後垂れ液排出路710上に流下するようになる。
【0054】
後垂れ液排出路710に流下した後垂れ液は、カップCの外方に向かう下り傾斜に沿って案内され、カップCの外部に排出される。
【0055】
このように、カップCの開口部の上方における後垂れ液の落下経路上に後垂れ防止ガイド700の一端側を配置し、この一端側に略板状の回りこみ防止板713をカップCの開口に向けて下方に突出するように形成することにより、液体注出ノズル240から垂れる後垂れ液がカップCに付着するのをより確実に防止することが可能となる。
【0056】
ここで比較のために、
図7を参照しながら、本実施形態とは異なる従来型の後垂れ防止ガイド1700を用いた場合における後垂れ液の落下経路ついて説明する。
図7に示す後垂れ防止ガイド1700は、後垂れ液の落下経路上の一端側に回りこみ防止板713が形成されていない。
【0057】
図7の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)は、それぞれ
図5の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)と対応している。このうち、
図7の(A)、(B)、(D)、(E)の後垂れ液の落下経路は、それぞれ
図5の(A)、(B)、(D)、(E)の後垂れ液の落下経路と同じである。
【0058】
ところが、
図7の(C)に示す落下経路は
図5の(C)に示す落下経路とは異なり、吐出口252から落下した後垂れ液は、液体ガイド253に接触した後、後垂れ防止ガイド1700の一端側に当たるが、後垂れ防止ガイド1700の一端側に当たった後、カップC内に落下するほか、一部は後垂れ防止ガイド1700の下部外側面1712に回り込んでしまう。
【0059】
後垂れ液の減少と共に後垂れ液の落下経路が
図7の(A)から(E)に変化する間に、後垂れ液が
図7の(C)に示す落下経路を辿るタイミングがあるが、その際に後垂れ液が後垂れ防止ガイド1700の下部外側面1712に回り込む可能性がある。後垂れ液が後垂れ防止ガイド1700の下部外側面1712に回り込むと、この後垂れ液がカップCの縁の付近で落下し、後垂れ液がカップCの外側面に付着するおそれがある。
【0060】
本実施形態に係る液体注出装置600の後垂れ防止ガイド700は、後垂れ液の落下経路上に配置される一端側から略板状の回りこみ防止板713がカップCの開口に向けて下方に突出するように形成されているので、後垂れ防止ガイド700の下部外側面712に後垂れ液が回り込むのを防止でき、液体注出ノズル240から垂れる後垂れ液がカップCに付着するのをより確実に防止することが可能となる。
【0061】
次に、本実施形態に係る後垂れ防止ガイド700に形成される回り込み防止板713の構成について、
図6を参照しながら説明する。
【0062】
図6に示すように、回り込み防止板713は、後垂れ防止ガイド700の一端側からカップC内に向けて下方に延出するように構成されており、上方から落下してくる後垂れ液を受ける、後垂れ防止ガイド700の一端側の第1の面714と、他端側の第2の面715と、を有している。
【0063】
後垂れ防止ガイド700の後垂れ液排出路710へ案内しきれない後垂れ液や第1の面714に当たった後垂れ液は、そのまま重力により第1の面714に沿って下方に案内され、回りこみ防止板713の下端部TからカップC内に落下する。あるいは、後垂れ液の量が少ない場合には、後垂れ液は、第1の面714に沿って下方に案内された後、回りこみ防止板713の下端部Tにおいて滞留する。下端部Tにおいて滞留した後垂れ液は、その後続いて第1の面714に沿って流下してくる後垂れ液と合流し、所定の大きさになると下端部TからカップC内に落下する。
【0064】
ここで、本実施形態に係る後垂れ防止ガイド700の回りこみ防止板713は、下端部Tに滞留する後垂れ液が、後垂れ防止ガイド700の下部外側面712に回り込むことがなくまた、下端部Tに後垂れ液が滞留しにくいように、形状や材質が設定されている。
【0065】
具体的には
図6に示すように、まず、回り込み防止板713の第2の面715の下端部T側の第1の辺E1と、第2の面715が後垂れ防止ガイド700の下部外側面712と交差する第2の辺E2と、の間の距離L(回りこみ防止板713の長さL)が、下端部T(第1の辺E1)に滞留する後垂れ液が第2の辺E2に接触しないような長さに設定されている。
【0066】
つまり
図6に示すように、回りこみ防止板713の下端部Tの近傍に滞留する後垂れ液の第2の面715側における最も高い位置Pが、第2の辺E2よりも低い位置になるように、距離L(回りこみ防止板713の長さL)が定められている。
【0067】
これにより、後垂れ液が回りこみ防止板713の下端部Tにおいて滞留する場合であっても、この後垂れ液が後垂れ防止ガイド700の下部外側面712に回り込まないようにすることができ、液体注出ノズル240から垂れる後垂れ液がカップCに付着するのをより確実に防止することが可能となる。
【0068】
なお、第2の面715側において後垂れ液が最高位となる位置Pは、回り込み防止板713の材質や形状、飲料の種類、雰囲気の温度等の様々な条件により複雑に変動する。
【0069】
そのため、回りこみ防止板713の材質や形状は、飲料の種類や液体注出装置600(自動販売機1000)が使用される環境温度等の様々な条件を考慮しながら、最適に定められている。
【0070】
たとえば回り込み防止板713の材質に関しては、より撥水性の高い材質を用いることにより、後垂れ液と回りこみ防止板713との親和性を低下させ、後垂れ液を下端部Tに滞留しにくくできるので、第2の面715側において後垂れ液が最高位となる位置Pを低くすることができる。
【0071】
このため、回りこみ防止板713の材質としては、撥水性が比較的高く、毒性がないポリプロピレンを用いることが好ましい。あるいは、ステンレス等の金属の表面を研磨あるいはコーティング、フィルムの貼付等により処理して撥水性を向上させて回りこみ防止板713を構成するようにしても良い。
【0072】
また、回りこみ防止板713の形状に関しては、上記回り込み防止板713の長さLの他に、後垂れ防止ガイド700の長手方向における回りこみ防止板713の厚みが、カップCの開口に向かうにつれて薄くなるようにして、第1の面714と第2の面715との間の距離が、カップCの開口部に近付くにつれて小さくなるようにすると、後垂れ液が下端部Tに滞留しにくくなるので、第2の面715側において後垂れ液が最高位となる位置Pを低くすることができるため、より好ましい。
【0073】
さらにこの場合、第1の面714と第2の面715とが、カップCの開口に対する回りこみ防止板713の下端部Tにおいて鋭角に交わるようにして下端部Tを先鋭に形成すると、後垂れ液が下端部Tにおいてさらに滞留しにくくなるので、第2の面715側において後垂れ液が最高位となる位置Pを低くすることができるため、より好ましい。
【0074】
第1の面714と第2の面715との間の角度Aは、小さくするほど下端部Tにおける後垂れ液の滞留が困難になるため好ましいが、回り込み防止板713の強度も低下する。そのため、例えばポリプロピレンを用いる場合には20°程度にすると、下端部Tにおける後垂れ液の滞留も少なくでき、しかも回りこみ防止板713の強度も確保できるため、好ましい。ただし、上述したように回りこみ防止板713をステンレス等の金属板で構成した場合には、強度上の問題を生ずることなく角度Aを0°まで小さくすることが可能であり好ましい。
【0075】
さらに、回りこみ防止板713の形状に関して、下端部Tに面取り加工を施すようにしても良い。下端部Tに面取り加工を施すことによって、飲料の購入者やルートマン等がベンドステージ202からカップCを取り出す際に下端部Tに手や指等が触れた場合の怪我を防止することができ、この液体注出装置600を備える自動販売機1000の安全性を向上させることができる。
【0076】
面取り加工は、第1の面714と第2の面715との間を平面状に面取り(C面取り)するようにしても良いし、曲面状に面取り(R面取り)しても良いが、面取りの寸法を大きくしすぎると、下端部Tに後垂れ液が残留しやすくなる上、下端部Tから後垂れ液が落下した後の落下方向のばらつきが大きくなり、後垂れ液が広範囲に飛散する可能性がある。このため、下端部Tに面取り加工を施す場合には、例えばR0.1程度とするのが好ましい。
【0077】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本実施の形態のように後垂れ防止ガイド700に回りこみ防止板713を設けることにより、後垂れ液のカップCへの付着をより確実に防止することが可能になる。
【0078】
なお上記実施形態は本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲を上述の実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
【0079】
例えば上記実施形態では、液体注出ノズル240が液体ガイド253を備える構成について説明したが、液体ガイド253を設けない構成においても本願発明を適用することが可能である。