特許第5983304号(P5983304)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5983304
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年8月31日
(54)【発明の名称】指針式計器装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 11/28 20060101AFI20160818BHJP
【FI】
   G01D11/28 L
   G01D11/28 P
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-234280(P2012-234280)
(22)【出願日】2012年10月24日
(65)【公開番号】特開2014-85225(P2014-85225A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2015年8月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 雅博
(72)【発明者】
【氏名】小幡 雅人
【審査官】 藤田 憲二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−164025(JP,A)
【文献】 特開2003−014506(JP,A)
【文献】 特開平09−222340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/24,11/28
G12B 11/00
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、この回路基板の背後に設けられる計器本体と、この計器本体のフレームから一体に設けられた軸支部により支持される駆動軸と、前記回路基板に設けられた開口孔を介して前記軸支部および前記駆動軸が挿通され、その駆動軸の端部に固定される指針と、前記回路基板に実装され、前記指針の基部へと入光し前記指針の指示部へと照明光を供給する光源と、前記駆動軸が挿通される挿通孔を有し、前記光源の光を前記指針の前記基部側へと導く略円錐形状をなした導光部材と、を備えてなる指針式計器装置において、前記導光部材は、前記光源からの光を受け入れ導光する受光部と、この受光部から入光した光を導光する導光部と、この導光部から前記指針の基部へと光を出射導光する出射部と、前記駆動軸を軸支する前記軸支部を取り巻くように設けられたボス部と、このボス部から一体に形成され、前記回路基板に対して組み付け位置を定めるための位置決め部と、を備え、前記ボス部と前記軸支部とのクリアランスが、前記挿通孔と前記駆動軸とのクリアランスよりも狭くなるように設定してなることを特徴とする指針式計器装置。
【請求項2】
前記ボス部の内壁部分には、前記駆動軸の軸線方向に沿って複数のリブを突出形成してなることを特徴とする請求項1に記載の指針式計器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両用計器などに採用される指針式計器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の指針式計器装置は、例えば特許文献1に開示されるものが知られている。この指針式計器装置は、導光部材からの照明光を受光して、指針の指示部が光輝するものが種々提案されており、導光部材からの照明光を指針の光導入部(指針基部)の側面で受光し、指針の指示部を光輝させるものである。指針の光導入部は、計器本体の駆動軸が挿入される挿通孔を有する軸状部によって形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008ー197083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の指針式計器装置は、指針の光導入部の側面と、導光部材とのクリアランスが狭いため、組み付けバラツキによっては指針の光導入部と導光部材とが干渉し、針掛かりの原因となってしまうといった問題点を有している。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題点を解消し、駆動軸や指針の光導光部からなる回動部材と導光部材との干渉を防止し、針掛りを未然に防ぐことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は前述した課題を解決するため、請求項1では、回路基板と、この回路基板の背後に設けられる計器本体と、この計器本体のフレームから一体に設けられた軸支部により支持される駆動軸と、前記回路基板に設けられた開口孔を介して前記軸支部および前記駆動軸が挿通され、その駆動軸の端部に固定される指針と、前記回路基板に実装され、前記指針の基部へと入光し前記指針の指示部へと照明光を供給する光源と、前記駆動軸が挿通される挿通孔を有し、前記光源の光を前記指針の前記基部側へと導く略円錐形状をなした導光部材と、を備えてなる指針式計器装置において、前記導光部材は、前記光源からの光を受け入れ導光する受光部と、この受光部から入光した光を導光する導光部と、この導光部から前記指針の基部へと光を出射導光する出射部と、前記駆動軸を軸支する前記軸支部を取り巻くように設けられたボス部と、このボス部から一体に形成され、前記回路基板に対して組み付け位置を定めるための位置決め部と、を備え、前記ボス部と前記軸支部とのクリアランスが、前記挿通孔と前記駆動軸とのクリアランスよりも狭くなるように設定してなることを特徴とする指針式計器装置である。
【0007】
このように構成することにより、駆動軸と導光部材とが干渉するより先に、計器本体の軸支部と導光部材のボス部とを当接(接触)させることにより、駆動軸と導光部材とのクリアランスを維持できるため、駆動軸と導光部材との干渉を防止し、針掛かりを未然に防ぐことができる。
【0008】
また、前記ボス部の内壁部分には、前記駆動軸の軸線方向に沿って複数のリブを突出形成してなることを特徴とする請求項1に記載の指針式計器装置である。このように構成することにより、複数のリブを計器本体に形成された軸支部の長手方向に沿って周りから部分的に突き当たるように接触させることができるため、駆動軸を中心として導光部材の位置ずれを防ぐことができ、駆動軸と導光部材との干渉を防止し、針掛かりを未然に防ぐことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、指針式計器装置において、駆動軸と導光部材とが干渉するより先に、計器本体の軸支部と導光部材のボス部とを当接(接触)させることにより、駆動軸と導光部材とのクリアランスを維持できるため、駆動軸と導光部材との干渉を防止し、針掛かりを未然に防ぐことができるものであり、これにより所期の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第1の実施形態を示す指針式計器装置の各断面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図である。
図2図2は、図1(a)の要部を示す拡大断面図である。
図3図3は、図2における導光部材を示す上面図である。
図4図4は、図3における導光部材のB−B線断面図である。
図5図5は、図1(b)の要部を示す拡大断面図である。
図6図6は、図5における導光部材を示す上面図である。
図7図7は、図6における導光部材のC−C線断面図である。
図8図8は、本発明の第2の実施形態を示す指針式計器装置の断面図である。
図9図9は、図8のD−D線断面図である。
図10図10は、図8における導光部材を示す上面図である。
図11図11は、図8における導光部材を示す底面図である。
図12図12は、図10における導光部材のE−E線断面図である。
図13図13は、図10における導光部材のF−F線断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1から図7は本発明の第1の実施形態である指針式計器装置を示すものであり、本発明の指針式計器装置は、図1に示すように、計器本体1と、回路基板2、光源3と、導光部材4と、ケース体5と、表示板6(文字板)と、指針7と、から主に構成されている。
【0012】
計器本体1は、ステッピングモータあるいは交差コイル式計器本体からなり、計器本体1のフレーム1aから一体に軸支部1bが突出形成され、この軸支部1bに駆動軸1cが回動可能に軸支されている。
【0013】
回路基板2は、ガラスエポキシ樹脂などからなる硬質の回路基板であり、計器本体1の軸支部1bおよび駆動軸1cが貫通する開口孔2aを備えている。また、回路基板2には、後述する導光部材4を位置決め保持するための位置決め孔2bが設けられている。
【0014】
光源3は、表面実装可能なチップ型の発光ダイオードであり、指針7の背後に位置し、計器本体1の軸支部1bの周囲に複数(本実施形態においては2個)設けられており、回路基板2の表面に実装されている。
【0015】
導光部材4は、透光性樹脂材料からなるものであり、略円錐状をなしており、光源3からの光を受け入れ導光する受光部4aと、この受光部4aから入光した光を導光する導光部4bと、この導光部4bから指針7の基部7aへと光を出射導光する出射部4cと、駆動軸1cを軸支する軸支部1bを取り巻くように設けられたボス部4dと、このボス部4dから一体に形成され、回路基板2に対して組み付け位置を定めるための位置決め部4eと、略円錐状をなした導光部材4の上端側中央箇所に駆動軸1cが挿通される挿通孔4fを備えている。
【0016】
受光部4aは、導光部材4の円錐形状の裾部分に設けられており、本実施形態においては二つの光源3の真上に配置されることで、光源3からの出射光を受光するように設けられている。
【0017】
導光部4bは、受光部4aから受光した光を出射部4cへと導光するものであり、導光効率を向上させるために曲面からなる導光面を有している。
【0018】
出射部4cは、計器本体1の軸支部1bが挿通する挿通孔4fを挟んで両側に設けられ、導光部4bによって導光された光源3からの光を指針7の受光部である指針基部7aに向けて出射させるものである。
【0019】
ボス部4dは、導光部4bの上端側からほぼ直交する方向に二つの円弧状の壁部が垂下してなるものであり、導光部4bと二つの円弧状の壁部からなるボス部4dによって略円錐状に形成されている。
【0020】
位置決め部4eは、回路基板2に設けられた位置決め孔2bに係合する位置決めピンであり、この位置決めピンはボス部4dの下端側から一体に水平に延びる腕片部分から回路基板2の位置決め孔2b位置に合わせて形成されている。
【0021】
また、ボス部4dの内壁部分と計器本体1の軸支部1bの外周壁部とのクリアランスX1は、導光部材4の挿通孔4fの壁部と計器本体1の駆動軸1cとのクリアランスX2に比べ、狭くなるようにボス部4dの内壁の寸法を設定している。
【0022】
ケース体5は、例えばPPからなる合成樹脂材料により形成され、回路基板2上に配置されている。本実施形態では、光源3を取り巻き指針照明空間を形成するように仕切り壁5aが設けられている。また、ケース体5には、表示板6を載置する載置面部5bが設けられている。
【0023】
表示板(文字板)6は、透光性樹脂基板をブランク材とし、その透光性樹脂基板上に目盛や数字・記号・文字からなる意匠部(図示せず)を有する印刷層が形成され、表示板6の意匠部である目盛や数字などと指針7の指示部7bとの対比判読によって計測量を表示するようにしている
【0024】
指針7は、透光性樹脂材料からなる指針基部7aと、この指針基部7aから水平方向に延びる指示部7bと、指針基部7aの上面側に設けられた反射面部7cと、指針基部7aと反射面部7cを覆う指針キャップ部7dとから構成されており、計器本体1の駆動軸1cに指針基部7aが圧入固定されている。
【0025】
このように構成された本実施形態からなる指針式計器装置においては、発光ダイオードからなる光源3からの光は、導光部材4の受光部4aから入光し、導光部4bへと導かれ光を出射部4cから指針7の受光部である指針基部7aに向けて出射する。この出射された光は指針基部7aから導光されて反射面部7cによって指針7の指示部7bへと導かれ、指示部7bの底面箇所にて反射されることにより指示部7bが光輝される。
【0026】
ところで、本実施形態による指針式計器装置においては、回路基板2を基準として回路基板2の背後に計器本体1が組み付けられるとともに、回路基板2の前面側には回路基板2に設けた位置決め孔2bに合わせて導光部材4の位置決め部4eである位置決めピンが位置合わせされながら組み付け固定される。次いで、計器本体1が組み付けられた回路基板2をケース体5にセットした後、指針7に設けられた指針基部7aを計器本体1の駆動軸1cに圧入固定することにより指示計器の組み付けが完了する。
【0027】
この際、導光部材4のボス部4dの内壁部分と計器本体1の軸支部1bの外周壁部とのクリアランスX1は、導光部材4の挿通孔4fの壁部と計器本体1の駆動軸1cとのクリアランスX2に比べ、狭くなるようにボス部4dの内壁の寸法を設定しているため、駆動軸1cと導光部材4とが干渉するより先に、計器本体1の軸支部1bと導光部材4のボス部4dとを接触させることにより、各部品の組み付け精度のばらつきを抑えることができるものであり、駆動軸1cと導光部材4との間のクリアランスを維持できるため、駆動軸1cと導光部材4との干渉を防止し、針掛かりを未然に防ぐことができる。
【0028】
図8から図13は、本発明の第2の実施形態を示すものである。第2の実施形態は、導光部材4の構成の一部が異なるのみであり、他の構成要件としては前述した第1の実施形態とほぼ同様である。
【0029】
本実施形態における導光部材4は、前述した第1の実施形態とほぼ同様にして透光性樹脂材料からなるものであり、略円錐状をなしており、光源3からの光を受け入れ導光する受光部4aと、この受光部4aから入光した光を導光する導光部4bと、この導光部4bから指針7の基部7aへと光を出射導光する出射部4cと、駆動軸1cを軸支する軸支部1bを取り巻くように設けられたボス部4dと、このボス部4dから一体に形成され、回路基板2に対して組み付け位置を定めるための位置決め部4eと、略円錐状をなした導光部材4の上端側中央箇所に駆動軸1cが挿通される挿通孔4fを備えており、ボス部4dの内壁部分には、計器本体1の駆動軸1cの軸線方向に沿って複数のリブ4gが突出形成されている。
【0030】
ボス部4dの形状としては、前述した第1の実施形態と同様にして導光部4bの上端側からほぼ直交する方向に二つの円弧状の壁部が垂下してなるものであり、この二つの円弧状の壁部の内面部分に複数のリブ4gが突出形成されるものであり、本実施形態では、対向する二つの円弧状の壁部(内壁部分)には、等間隔に2個づつリブ4gが突出形成されている。
【0031】
また、このリブ4gに加えて、対向する導光部4bの内壁部分には、それぞれ1個の補助用のリブ4hが駆動軸1cの軸線方向に沿って突出形成されている。
【0032】
この場合、ボス部4dの内壁部分に突出形成されたリブ4gおよび導光部4bの内壁部分に突出形成された補助用のリブ4hと計器本体1の軸支部1bとのクリアランスX3は、導光部材4の挿通孔4fと計器本体1の駆動軸1cとのクリアランスX4に比べ、狭くなるようにボス部4dの内壁部分に設けられたリブ4gとの寸法を設定している。
【0033】
このように構成された第2の実施形態からなる指針式計器装置においては、導光部材4のボス部4dの内壁部分に突出形成されたリブ4gおよび導光部4bの内壁部分に突出形成された補助用のリブ4hと計器本体1の軸支部1bとのクリアランスX3は、導光部材4の挿通孔4fの壁部と計器本体1の駆動軸1cとのクリアランスX4に比べ、狭くなるようにボス部4dの内壁部分に設けられたリブ4gおよび導光部4bの内壁部分に突出形成された補助用のリブ4hとの寸法を設定しているため、駆動軸1cと導光部材4とが干渉するより先に、複数のリブ4gおよび補助用のリブ4hを計器本体1に形成された軸支部1bの長手方向に沿って周りから接触させることができるため、駆動軸1cを中心として導光部材4の位置ずれを防ぐことができ、駆動軸1cと導光部材4との干渉を防止し、針掛かりを未然に防ぐことができる。
【0034】
なお、導光部材4の大きさや形状などの違いにより、各リブ4g,4hの個数や間隔あるいは配設する位置などは適宜に設定すればよいものである。
【0035】
また、前述した実施形態においては、各リブ4g,4hと計器本体1の軸支部1bとの間には若干の隙間を配して構成していたが、場合によっては導光部材4側に設けた各リブ4g,4hと軸支部1bとのクリアランスX3の隙間がほとんどないように配置し、各リブ4g,4hを部分的に軸支部1bと突き当て配置して保持するようにしてもよいものであり、前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、前述した実施形態において詳述したように、導光部材を用いた発光指針式の計器装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 計器本体
1a フレーム
1b 軸支部
1c 駆動軸
2 回路基板
2a 開口孔
2b 位置決め孔
3 光源(発光ダイオード)
4 導光部材
4a 受光部
4b 導光部
4c 出射部
4d ボス部
4e 位置決め部(位置決めピン)
4f 挿通孔
4g リブ
4h リブ
5 ケース体
5a 仕切り壁
5b 載置面部
6 表示板(文字板)
7 指針
7a 指針基部
7b 指示部
7c 反射面部
7d 指針キャップ部
X1,X2,X3,X4 クリアランス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13