(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記読取設定値を設定する場合に使用可能な操作子は、前記第1経路を搬送される原稿の前記読取部による読み取りに係る読取設定値を設定する場合と、前記第2経路を搬送される原稿の前記読取部による読み取りに係る読取設定値を設定する場合との両方に共通して使用可能な操作子であることを特徴とする請求項6記載の画像読取装置。
前記表示制御手段は、前記カバーが閉じられた状態でエラーが発生したことによって前記第2の解除操作子を含むエラー画面を表示させた後、前記カバーが開かれたことが検知部により検知された場合、前記第2の解除操作子を含むエラー画面の表示を維持させることを特徴とする請求項8記載の画像読取装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1(a)および(b)は、それぞれ、本発明の画像読取装置の一実施形態であるコンパクトドキュメントスキャナ(以下「CDS」と称す)1を、右前方および右後方から見た斜視図である。
図1(a)および(b)には、カバー3が、本体部2に対し閉じられた状態を図示する。なお、
図1〜
図3の各図において、CDS1の上方を矢印Uで、下方を矢印Boで、前方を矢印Fで、後方を矢印Baで、右方を矢印Rで、左方を矢印Lで表わしている。本実施形態のCDS1は、A4普通紙などのシート状の原稿と、免許証やクレジットカードや名刺などのサイズの小さい厚手の原稿とを読み取り可能なスキャナ(画像読取装置)として構成される。以下、前者の原稿を「ドキュメント」と称し、後者の原稿を「カード」と称す。
【0020】
CDS1は、ドキュメントまたはカードを読み取る画像読取センサ18(
図3(a)および(b)参照)を内蔵する本体部2と、本体部2に対し開閉可能に取り付けられたカバー3とを有する。本体部2の前面には、画像読取センサ18により読み取ったドキュメントD(
図2参照)またはカードCを排出するための排出口2aが設けられている。排出口2aは、本体の右側に設けられた排出口2a1と、排出口2a1を一部共用し、本体部2の左右方向のほぼ全体に延びる排出口2a2とを含む。排出口2a1は、カードCを排出するための排出口であり、排出口2a2は、ドキュメントDを排出するための排出口である。そのため、排出口2a1および排出口2a2の上下方向高さは、それぞれ、排出対象であるカードCおよびドキュメントDの厚みを反映し、前者の方が後者に比べて高い。一方、本体部2の背面には、カードCを本体部2に挿入するための挿入口2bが設けられている。挿入口2bに挿入されたカードCは、第1経路V1(
図3(a)参照)を搬送され、画像読取センサ18に読み取られる。画像読取センサ18に読み取られたカードCは、排出口2a1から排出される。よって、本実施形態のCDS1は、カバー3を閉じた状態でカードCを画像読取センサ18に読み取らせることができる。
【0021】
また、本体部2の上面には、各種情報を表示するLCD16が設けられている。一方、カバー3には、カバー3を閉じた状態でLCD16に対応する位置に開口3cが形成されている。よって、ユーザは、カバー3を閉じた状態であっても開口3cを介してLCD16に表示された画面を視認することができる。LCD16には、タッチパネル17が重ねられており、ユーザは、カバー3を閉じた状態であっても開口3cを介して、タッチパネル17を指などによってタッチして、CDS1に指示を入力できる。
【0022】
カバー3は、第1カバー3aと、第2カバー3bとを含む。第1カバー3aは、ヒンジ(図示せず)を介して、回動軸Q1を中心に回動可能に本体部2に取り付けられる。カバー3は、第1カバー3aを、回動軸Q1を中心に矢印Ja方向に回転させることによって、本体部2に対して閉じることができる。第1カバー3aは、カバー3を閉じた状態において、本体部2の上面を覆う。一方、第2カバー3bは、ヒンジ(図示せず)を介して、回動軸Q2を中心に回動可能に第1カバー3aに取り付けられる。カバー3を閉じる場合、第2カバー3bを、回動軸Q2を中心に矢印Ka方向に回転させることによって、第1カバー3aに対して折り畳むことができる。よって、第2カバー3bは、カバー3を閉じた状態において、本体部2の前面のうち、排出口2aより上方側を覆う。
【0023】
図2は、CDS1のカバー3を開いた状態で右前方から見た斜視図である。カバー3は、第1カバー3aを、回動軸Q1を中心に矢印Jb方向に回転させることによって、本体部2に対して開くことができる。カバー3を開く場合、第2カバー3bを、回動軸Q2を中心に矢印Kb方向に回転させることによって、第1カバー3aに対してさらに開くことができ、その結果、第2カバー3bの裏面3b1と、第1カバー3aの裏面3a1とを平らに合わせることができる。平らに合わされたこれら面3a1,3b1は、読み取り対象とするドキュメントDを載置する給紙トレイとして機能する。
【0024】
本体部2の上面には、ドキュメントDを本体部2に挿入するための挿入口2cが設けられている。載置台に載置されたドキュメントDは、挿入口2cから挿入され、本体内部に形成された第2経路V2(
図3(b)参照)を搬送され、画像読取センサ18に読み取られる。画像読取センサ18に読み取られたドキュメントDは、排出口2a2(排出口2a)から排出される。
図2に示すように、挿入口2cは、カバー3を開くことによって露出される。よって、本実施形態のCDS1は、カバー3を開いた状態に限って、ドキュメントDを画像読取センサ18に読み取らせることができる。
【0025】
本体部2の上面には、操作キー15(
図4参照)として、Backキー15aと、Homeキー15bと、×キー15cとが設けられる。Backキー15aは、LCD16に表示されている画面を、当該画面に代えて、当該画面の前に表示されていた画面に切り替えるためのキーである。Homeキー15bは、カバー3が開かれている状態においてLCD16に表示されるホーム画面、すなわち、カバー3が開かれている状態において表示可能なツリー構造の画面群のうち、最上位の画面を表示させるためのキーである。×キー15cは、実行中の処理、例えば、読み取り処理などをキャンセルさせるためのキーである。×キー15cは、エラーを解除するために操作されるキーでもある。ユーザは、これらのキー15a〜15cを適宜操作することにより、各キー15a〜15cに対応付けられている処理を実行できる。なお、キー15a〜15cは、カバー3を閉じた場合に、当該カバー3によって覆われる位置に設けられる。よって、キー15a〜15cは、カバー3を開いた状態においてのみ操作可能であり、カバー3を閉じた場合には操作できない。
【0026】
図3(a)は、
図1(a)のIIIa−IIIa線におけるCDS1の模式的な断面図である。つまり、カバー3が閉じられた状態にあるCDS1の断面図を、
図3(a)に示す。本実施形態のCDS1は、カバー3(3a,3b)を閉じた状態において、挿入口2bから挿入されたカードCを読み取り可能に構成される。本体部2には、挿入口2bから延びる経路101と、経路101に連設されて排出口2a2(排出口2a)まで延びる経路102とが設けられる。経路102の経路101側には、一対の搬送ローラ104,105が、互いに圧接された状態でそれぞれ回動可能に設けられる。
【0027】
搬送ローラ104,105は、駆動モータ19(
図4参照)により回動され、この回動力によってカードCを排出口2a2側へ搬送する。一方、経路102の排出口2a2側には、一対の排紙ローラ106,107が、互いに圧接された状態でそれぞれ回動可能に設けられる。排紙ローラ106,107もまた、駆動モータ19により回動され、この回動力によってカードCを排出口2a2側から排出する。
【0028】
挿入口2bの近傍にはカード検知センサ21が設けられる。カバー3が閉じられた状態で、挿入口2bから挿入されたカードCがカード検知センサ21に検知された場合、搬送ローラ104,105は、当該カードCを挟持した(ニップした)状態で一旦停止される。その後、読み取り開始の指示が入力されたことを条件として、搬送ローラ104,105は再度回動され、挟持したカードCを排出口2a2側へ搬送させる。搬送ローラ104,105によって搬送されたカードCは、次いで、排紙ローラ106,107によって挟持され、排紙ローラ106,107の回動によって排出口2a2から排出される。
【0029】
搬送ローラ104,105と排紙ローラ106,107との間には、経路102を通過するカードCの面の画像読み取りを行うことが可能な画像読取センサ18が設けられる。本実施形態では、画像読取センサ18として、カードCの一方の面(例えば、表面)の画像を読み取るための第1画像読取センサ18aと、他方の面(例えば、裏面)の画像を読み取るための第2画像読取センサ18bとが設けられている。よって、挿入口2bから挿入されたカードCは、経路101と経路102とからなる第1経路V1を通過し、少なくとも一方の面の画像を画像読取センサ18(18a,18b)で読み取った後、排出口2a2から排出される。第1経路V1は、挿入口2bから排出口2a1まで略水平に形成されているので、厚手なカードCであってもスムースに搬送することができ、原稿詰まりを起こし難い。
【0030】
図3(b)は、
図2のIIIb−IIIb線におけるCDS1の模式的な断面図である。つまり、カバー3が開かれた状態にあるCDS1の断面図を、
図3(b)に示す。本体部2には、ドキュメントDを挿入するための挿入口2cが設けられており、挿入口2cは、カバー3を開いた場合に露出されて使用可能となる。このように、本実施形態のCDS1は、カバー3(3a,3b)を開いた状態において、挿入口2cから挿入されたドキュメントDを読み取り可能に構成される。本体部2には、挿入口2cから延びる経路103が設けられており、経路103は、経路102に連設される。
図3(b)に示す通り、ドキュメント用の経路103、および、上述したカード用の経路101は、合流部109において合流し、それぞれが、経路102に接続される。つまり、経路102は、ドキュメントDおよびカードCの両方を搬送する共用の搬送経路である。
【0031】
経路103には、給紙ローラ108が設けられる。給紙ローラ108は、駆動モータ19(
図4参照)により回動され、この回動力によって、給紙トレイとして機能するカバー3に載置されたドキュメントDを経路103に案内する。給紙経路103に案内されたドキュメントDは、搬送ローラ104,105によって挟持され、搬送ローラ104,105の回動によって排出口2a2(排出口2a)側へ搬送される。次に、搬送ローラ104,105によって搬送されるドキュメントDは、排紙ローラ106,107によって挟持され、排紙ローラ106,107の回動によって排出口2a2から排出される。よって、挿入口2cから挿入されたドキュメントDは、経路103と経路102とからなる第2経路V2を通過し、少なくとも一方の面の画像を画像読取センサ18(18a,18b)で読み取った後、排出口2a2から排出される。
【0032】
図4は、CDS1の電気的構成を示すブロック図である。CDS1には、CPU11、フラッシュメモリ12、RAM13、操作キー15、LCD16、タッチパネル17、画像読取センサ18、駆動モータ19、カバー開閉検知センサ20、カード検知センサ21、ドキュメント検知センサ22、USBインターフェイス(USB_I/F)23、ネットワークインターフェイス(ネットワークI/F)24が主に設けられる。これらの各部11〜13,15〜24は、バスライン25を介して互いに接続される。
【0033】
CPU11は、フラッシュメモリ12に記憶される固定値やプログラム、RAM13に記憶されているデータに従って、CDS1の各部を制御する。フラッシュメモリ12は、不揮発性のメモリであり、CDS1の動作を制御する制御プログラム12aや、設定されている読み取り解像度などの読取設定値などが格納される。なお、後述する
図5〜
図9の画面遷移図に示される各画面の表示制御や、後述する
図10〜
図12のフローチャートに示す各処理は、制御プログラム12aに従いCPU11により実行される。例えば、CPU11は、制御プログラム12aに従い、原稿の読取モードを、カバー3の開閉状態に応じて設定する。具体的に、CPU11は、カバー3を閉じた場合に、原稿の読取モードを、挿入口2bから挿入されたカードCを読み取るカード読取モードに設定し、カバー3を開いた場合に、原稿の読取モードを、挿入口2cから挿入されたドキュメントDを読み取るドキュメント読取モードに設定する。RAM13は、CPU11の処理に必要な情報を一時的に記憶する書換可能な揮発性のメモリである。RAM13には、画像読取センサ18により読み取った読取画像データが記憶される。
【0034】
操作キー15はハードキーであり、CDS1に各種の設定値や指示などを入力する。操作キー15は、Backキー15aと、Homeキー15bと、×キー15cとを含む。LCD16は液晶表示装置である。タッチパネル17は、指や棒などの指示体を接触または接近させることによって、CDS1に指示などを入力する。画像読取センサ18(第1画像読取センサ18a,第2画像読取センサ18b)は、画像の濃淡を光学的に検出して画像を読み取るセンサである。画像読取センサ18としては、例えば、CIS(Contact Image sensor)や、CCD(Charge Coupled Device)などの周知のセンサを採用できる。駆動モータ19は、各ローラ104〜108をそれぞれ回動させる駆動力を与えるモータである。USB_I/F23は、USBプラグを介して、例えば、USBメモリなどの記憶媒体や、パーソナルコンピュータ(PC)やハードディスクなどの他の装置を通信可能に接続するための装置であり、周知の装置で構成される。ネットワーク_I/F24は、CDS1を、LANやインターネットなどのネットワーク(図示せず)に接続するためのインターフェイスである。
【0035】
カバー開閉検知センサ20は、カバー3の開閉状態を検知するセンサであり、カバー3が開かれているか、閉じられているかに応じた信号をCPU11に出力する。カバー開閉検知センサ20は、例えば、カバー3が閉じられている場合に、ハイの信号をCPU11に出力する。CPU11は、カバー開閉検知センサ20から入力された信号に基づき、カバー3の開閉状態を判断する。カバー開閉検知センサ20としては、光学的センサや、接触式センサや、磁気センサなどの周知のセンサを採用できる。カード検知センサ21は、挿入口2bに挿入されたカードCを検知するセンサである。カード検知センサ21は、例えば、光学的センサなどの周知のセンサを採用でき、例えば、カードCが挿入口2bに挿入されると、ハイの信号をCPU11に出力する。CPU11は、カード検知センサ21から入力された信号に基づき、カードCが挿入されたことを判断する。ドキュメント検知センサ22は、開かれたカバー3からなる給紙トレイ上に載置されたドキュメントDを検知するセンサである。ドキュメント検知センサ22は、例えば、接触式センサなどの周知のセンサを採用でき、例えば、ドキュメントDが給紙トレイ上に載置されると、ハイの信号をCPU11に出力する。CPU11は、ドキュメント検知センサ22から入力された信号に基づき、ドキュメントDが給紙トレイ上に載置されたことを判断する。
【0036】
上記構成を有する本実施形態のCDS1は、上述した通り、カバー3を閉じた状態で、挿入口2bから挿入されて第1経路V1を搬送されるカードCを読み取り、カバー3を開いた状態で、挿入口2cから挿入されて第2経路V2を搬送されるドキュメントDを読み取るスキャナとして構成される。かかるCDS1は、カバー3の開閉状態、すなわち、読み取り対象の原稿の搬送経路に応じて、その搬送経路を搬送される原稿の読み取りに係る特有の機能を操作可能な画面が表示されるように構成される。
【0037】
図5は、CDS1のLCD16に表示される画面の画面遷移図の一例である。CDS1のCPU11は、カードCまたはドキュメントDの読み取り機能の実行を待機する待機状態にある場合、カバー3の開閉状態に応じて異なる待機画面を表示させる。具体的に、CPU11は、待機状態において、カバーが閉じられた場合、待機画面51を表示させる(T21)。待機画面51は、カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群の最上位の画面である。待機画面51には、現在の日時および時間の表示51aと、設定登録キー51bとが表示される。設定登録キー51bは、カードCの読み取りに係る読取設定値を設定するための設定画面の1つである画面56(
図7参照)を表示させるためのソフトキーである。
【0038】
待機画面51が表示されている状態で、CPU11が、カード検知センサ21から入力された信号に基づき、カードCが挿入口2bに挿入されたと判断した場合(T1)、CPU11は、待機画面51に代えて、画面52を表示させる。画面52は、画像読取センサ18によるカードCの読み取りに係る読取設定値をユーザに指定させるための画面(スキャン設定指定画面)である。画面52には、デフォルトキー52aと、3つのショートカットキー52b〜52dとが表示される。デフォルトキー52aおよびショートカットキー52b〜52dは、それぞれ、複数の読取設定値の組み合わせから構成されるスキャン設定を指定可能なソフトキーである。デフォルトキー52aには、デフォルトのスキャン設定が対応付けられる。一方、ショートカットキー52b〜52dには、ユーザが予め任意に設定したスキャン設定が対応付けられる。ユーザは、デフォルトキー52aおよびショートカットキー52b〜52dのいずれかに対する入力操作(本実施形態では、タッチ操作)を行うことによって、スキャン設定を指定できる。CPU11が、デフォルトキー52aおよびショートカットキー52b〜52dのいずれかに対する入力操作を受け付けた場合、CPU11は、画面52に代えて、カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群のうち、入力操作が行われたキーに応じた画面が表示される。一般的に、カードCの読み取りは用途が限られているので、待機画面51の下位画面に、デフォルトまたはユーザ設定により予め準備されているスキャン設定を指定するためのキー52a〜52dを含む画面52を表示させたとしても、当該予め準備されているスキャン設定で足りることが多い。よって、カードCを挿入口2bに挿入してから、当該カードCに対するスキャン設定を行うことなく、挿入されたカードCの読み取りを実行するまでにユーザが行う処理の数を抑制できる。
【0039】
一方、CPU11は、待機状態において、カバーが開かれた場合、待機画面71を表示させる(T22)。待機画面71は、ドキュメントDの読み取りに係るツリー構造の画面群の最上位の画面である。待機画面71には、機能選択キー71aが表示される。機能選択キー71aは、第2経路V2を搬送される原稿(本実施形態では、ドキュメントD)の読取機能において使用する小機能を選択するためのキーであり、使用可能な小機能の数だけ設けられる。
図5に示す例では、待機画面71には、機能選択キー71aとして、3つの機能選択キー71a1〜71a3が表示されている。機能選択キー71aは、全てを同時に待機画面71に表示させてもよいし、一部を待機画面71に表示させて、所定の操作に応じて適宜入れ替えるようにしてもよい。
【0040】
図5に示す例において、機能選択キー71a1は、ドキュメントDの読取画像データ(以下「ドキュメント画像データ」と称す。)をFTPサーバにアップロードさせる機能に対応するソフトキーであり、機能選択キー71a2は、ドキュメント画像データをネットワーク上のクラウドサーバにアップロードさせる機能に対応するソフトキーであり、機能選択キー71a3は、ドキュメント画像データをCDS1に接続されたパーソナルコンピュータに保存させる機能に対応するソフトキーである。なお、本実施形態のCDS1は、読取画像データを、ネットワーク上のクラウドサーバにアップロードさせる機能は、個人情報を含む傾向にあるカードCの読取機能、すなわち、第1経路V1を搬送される原稿の読取機能では使用できない機能とする。ユーザは、所望の小機能に対応する機能選択キー71aに対するタッチ操作を行うことによって、1の小機能を選択できる。
【0041】
待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、機能選択キー71aに対する入力操作を受け付けた場合(T31)、CPU11は、待機画面71に代えて、入力操作が行われた機能選択キー71aに対応する小機能に応じた画面72を表示させる。例えば、機能選択キー71a1に対する入力操作が行われた場合、アップロード先のFTPサーバの指定と、読み取り解像度や、保存時のファイル形式や、ファイル名などの設定とを行うことが可能な画面が、画面72として、LCD16に表示される。CPU11が、画面72に対する入力操作を受け付けた場合、CPU11は、画面72に代えて、ドキュメントDの読み取りに係るツリー構造の画面群のうち、入力操作に応じた画面を表示させる。
【0042】
上述した通り、本実施形態のCDS1によれば、カバー3の開閉によって切替可能な読み取り時の搬送経路に応じたツリー構造の画面群が表示される。搬送経路が第1経路V1であるか第2経路V2であるかに応じて使用可能な小機能が異なる場合、それぞれの搬送経路において使用可能な小機能が明確でなければ、ユーザは各小機能を使い難いが、搬送経路に応じたツリー構造の画面群を表示されるので、搬送経路に応じて使用可能な小機能を明確に表示できる。例えば、待機画面71には、カードCの読取機能では使用できない機能に対応する機能選択キー71a2が表示されている。よって、ユーザは、ドキュメントDの読み取りを行う場合、ドキュメント画像データをクラウドサーバにアップロードできることを明確に認識した上で、当該機能を選択できるので、各小機能を使い易い。その一方で、機能選択キー71a2に相当するキーは、待機画面51には表示されない。また、機能選択キー71a2に相当するキーは、カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群のいずれにも表示されない。つまり、カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群の中には、第1経路V1を搬送される原稿(本実施形態では、カードC)の読取機能において使用する小機能を選択するためのキーが表示される画面もあるが、当該画面にも、機能選択キー71a2に相当するキーは表示されない。よって、ユーザは、カードCの読み取りを行う場合、カードCの読み取り時に使用できない機能が選択されることを防止できるので、かかる点においても、ユーザは各小機能を使い易い。なお、第1経路V1を搬送される原稿の読取機能において使用可能であるが、第2経路V2を搬送される原稿の読取機能において使用できない小機能がある場合には、カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群の中に、かかる特有の小機能を選択するためのキーが表示される画面がある一方で、当該キーは、カードDの読み取りに係るツリー構造の画面群のいずれにも表示されない。
【0043】
図6および
図7は、CDS1のLCD16に表示される画面の画面遷移図の一例である。
図6および
図7に示す各画面51〜57は、カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群に含まれる画面である。なお、
図6および
図7には、必要に応じて、CPU11が実行する原稿の搬送制御に係る処理が図示される。待機画面51が表示された状態で、CPU11が、カードCが挿入口2bに挿入されたと判断した場合(T1)、CPU11は、駆動モータ19を動作させ、挿入されたカードCを、搬送ローラ104,105間に挟持させた状態で停止させる。カード読取モードにおいて、カード検知センサ21によりカードCの挿入が検知されたことがトリガとなって、カードCの読み取り機能が開始される。よって、CPU11は、搬送ローラ104,105間にカードCが挟持されると、待機画面51に代えて、画面52を表示させる。一方、設定登録キー51bに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T8)、CPU11は、待機画面51に代えて、画面55(
図7参照)を表示させる。
【0044】
スキャン設定画面である画面52には、上述したキー52a〜52dの他に、排出キー52eが表示される。排出キー52eは、搬送ローラ104,105間に挟持されているカードCの排出を指示するためのソフトキーである。排出キー52eに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T2)、CPU11は、駆動モータ19を動作させ、搬送ローラ104,105間に挟持されているカードCを排出口2a1から排出させる。CPU11は、カードCが挿入口2bから排出されたと判断した場合、画面52に代えて、待機画面51を表示させる。
【0045】
一方、デフォルトキー52a、または、ショートカットキー52b〜52dのうちスキャン設定が対応付けられているキーに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T3)、CPU11は、画面52に代えて、画面53を表示させる。画面53は、ユーザが指定したスキャン設定を当該ユーザに確認させるための画面(スキャン実行前画面)である。画面53には、表示領域53aが設けられる。表示領域53aには、デフォルトキー52aおよびショートカットキー52b〜52dのうち、ユーザが指定したスキャン設定の内容が表示される。
【0046】
スキャン実行前画面である画面53には、Backキー53bと、Startキー53cとが表示される。Backキー53bは、表示中の画面(画面53)に代えて、前画面である画面52を表示させることを指示するためのソフトキーである。Backキー53bに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T4)、CPU11は、画面53に代えて、画面52を表示させる。Startキー53cは、画像読取センサ18によるカードCの読み取りの実行を指示するためのソフトキーである。Startキー53cに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T5)、CPU11は、駆動モータ19を動作させ、搬送ローラ104,105間に挟持されているカードCを下流側に搬送させ、画像読取センサ18によるカードCの読み取りを開始する。CPU11は、カードCの読み取りを開始するに伴い、画面53に代えて、画面54を表示させる。
【0047】
画面54は、カードCの読み取りの実行中に表示される画面(スキャン実行中画面)である。画面54には、表示領域54aが設けられる。表示領域54aには、実行中の読み取りに対し設定されているスキャン設定の内容が表示される。画面54には、Cancelキー54aが表示される。Cancelキー54bは、実行中の読み取りの中止(キャンセル)を指示するためのソフトキーである。Cancelキー54bに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T6)、CPU11は、画像読取センサ18によるカードCの読み取りを中止して、カードCを排出口2a1から排出させる。CPU11は、Cancelキー54bに対するタッチ操作を受け付けた後、カードCが挿入口2bから排出されたと判断した場合、画面54に代えて、待機画面51を表示させる。一方、Startキー53cがタッチされたことに基づいて実行された読み取りが完了した場合もまた(T7)、CPU11は、画面54に代えて、待機画面51を表示させる。
【0048】
図7に示す画面55には、カバー3を開くことを示唆するメッセージ55aが表示される。画面55には、Cancelキー55bが表示される。Cancelキー55bに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T11)、CPU11は、画面55に代えて、待機画面51を表示させる。一方、画面55が表示されている状態で、CPU11が、カバー開閉検知センサ20から入力された信号に基づき、カバー3が開かれたと判断した場合(T12)、CPU11は、画面55に代えて、画面56を表示させる。画面55の表示中は、CDS1は待機状態にあるので、カバー3が開かれたことにより、本来であれば、待機画面71が表示されるはずであるが、本実施形態のCDS1によれば、カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群に含まれる画面の1つである画面56が表示される。つまり、本実施形態のCDS1によれば、待機画面51内に表示される設定登録キー51bがタッチ操作されたことを条件として、カバー3が開かれた場合であっても、ドキュメントDの読み取りに係るツリー構造の画面群に含まれる画面が表示されないように構成されている。
【0049】
画面56は、画面52(
図6参照)におけるショートカットキー52b〜52dに対し、ユーザが任意のスキャン設定の登録を行う窓口となる画面(ショートカット設定画面)である。画面56は、排出キー52eがCancelキー56eに代わる以外、画面52と同じ画面に構成される。よって、画面56には、ショートカットキー56b〜56dが表示される。ショートカットキー56b〜56dは、それぞれ、ショートカットキー52b〜52dに対して読取設定値の登録処理を開始するトリガとして機能するソフトキーである。Cancelキー56eは、登録処理の中止または終了を指示するためのソフトキーであり、Cancelキー56eに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T15)、CPU11は、画面56に代えて、待機画面51を表示させる。
【0050】
ショートカットキー56b〜56dのうち、いずれかのキーに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T13)、CPU11は、登録処理を行うための画面57を表示させる。なお、一連の登録処理を行うには複数の画面57がその都度切り替えられて表示される。一連の登録処理を行っている間、ユーザは、必要に応じて、Backキー15aを操作することにより、画面57を、その直前に表示されていた画面57に戻すことができる。このように、本実施形態のCDS1によれば、一連の登録処理の実行中に、画面57を戻すためにBackキー15aを使用できるので、画面57内に、Backキー15aに相当するソフトキーを表示させる必要がない。LCD16に表示可能な画面のサイズには限りがあるため、Backキー15aに相当するソフトキーを表示させない分、限りある画面57の領域を有効活用できる。
【0051】
よって、本実施形態のCDS1によれば、カバー3を開いた状態で、カードCの読み取りに係る読取設定値を設定(登録)できる。よって、カバー3を開いた場合に限って露出される操作キー15を、カードCの読み取りに係る読取設定値の設定に使用することが可能となる。Backキー15aなどの操作キー15は、ドキュメントDの読み取りに係る読取設定値をショートカットキー(図示せず)に登録する場合にも使用できる。かかる場合、画面57を、カードCとドキュメントDにおける共用の設定画面として構成することが可能になるので、CDS1に記憶させるべき画像データの容量を削減できる。
【0052】
図8および
図9は、CDS1のLCD16に表示される画面の画面遷移図の一例である。より詳細には、
図8は、カバー3が開かれた状態でエラーが発生した場合の画面遷移図の一例であり、
図9は、カバー3が閉じられた状態でエラーが発生した場合の画面遷移図の一例である。
図8に示すように、カバー3が開かれた状態でエラーが生じた場合、CPU11は、エラー画面81を表示させる。エラー画面81には、エラー内容を示すエラーメッセージ81aが表示される。エラー画面81が表示されている状態で、CPU11が、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(T41)、CPU11は、エラー画面81に代えて、通常の待機画面71を表示させる。よって、かかる場合、ユーザは、ドキュメントDの読み取りを引き続き行うことができる。エラー画面81が表示されている状態で、CPU11が、本体部2の上面に配設されているハードキーである×キー15cに対する操作を受け付けたことに基づき実行する処理によって、発生中のエラーが解除された場合もまた(T42)、CPU11は、エラー画面81に代えて、通常の待機画面71を表示させる。
【0053】
一方、×キー15cに対する操作を、CPU11が受け付けたが、発生中のエラーが解除されず残存する場合(T43)、CPU11は、エラー画面81に代えて、エラーが発生していることを示唆するエラー表示E1を含む待機画面71を表示させる。よって、×キー15cを操作してもエラーが残存する場合には、エラー表示E1を含む画面が表示されるので、ユーザは、×キー15cの操作ではエラーが解除されなかったことを認識できる。エラー表示E1を含む待機画面71には、詳細キーE1aが表示される。詳細キーE1aに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T44)、CPU11は、エラー表示E1を含む待機画面71に代えて、エラー画面81をLCD16に再度表示させ、ユーザに残存するエラーの内容を報せる。
【0054】
エラー表示E1を含む待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(T45)、CPU11は、エラー表示E1を含む待機画面71に代えて、通常の待機画面71を表示させる。一方、エラー表示E1を含む待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(T46)、CPU11は、エラー表示E1を含む待機画面71に代えて、カバー3を閉じることを示唆するエラー表示E2を含む待機画面51を表示させる。また、エラー画面81が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合もまた(T47)、CPU11は、エラー画面81に代えて、エラー表示E2を含む待機画面51を表示させる。カバー3が開かれた状態で発生したエラーは、カバー3を開いた状態で手作業によってエラーを解除する必要がある場合が多い。よって、エラーが残存する状態でカバー3を閉じた場合、エラー表示E2を含む画面が表示されるので、ユーザは、カバー3を開いた状態でエラーを解除すべきであることを認識できる。エラー表示E2を含む待機画面51が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が開かれたと判断した場合(T48)、CPU11は、エラー表示E2を含む待機画面51に代えて、エラー画面81をLCD16に再度表示させる。
【0055】
図9に示すように、カバー3が閉じられた状態でエラーが生じた場合、CPU11は、エラー画面91を表示させる。エラー画面91には、エラー内容を示すエラーメッセージ91aと、Cancelキー91bとが表示される。カバー3が閉じられており、かつ、エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(T51)、CPU11は、エラー画面91に代えて、通常の待機画面51を表示させる。よって、かかる場合、ユーザは、カードCの読み取りを引き続き行うことができる。
【0056】
エラー画面91に表示されるCancelキー91bは、カバー3が開かれた状態で発生したエラーを解除するために用いた×キー15cと同様の機能を有するソフトキーである。カバー3が閉じられており、かつ、エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、Cancelキー91bに対する操作を受け付けたことに基づき実行する処理によって、発生中のエラーが解除された場合もまた(T52)、CPU11は、エラー画面91に代えて、通常の待機画面51を表示させる。
【0057】
上述した通り、本実施形態のCDS1は、×キー15cが、カバー3を閉じた場合に、当該カバー3によって覆われる位置に設けられている。そのため、エラー画面91が生じた状況、すなわち、エラーの発生時にカバー3が閉じられている状況では、カバー3を開くことなく×キー15cを操作することはできない。これに対し、エラー画面91に×キー15cと同様に機能するソフトキー(Cancelキー91b)を表示させたことにより、ユーザは、カバー3を開くことなくエラーの解除を図ることが可能となるので、エラーを解除するためのユーザの手間を軽減できる。また、Cancelキー91bをエラー画面91に表示させるので、カバー3を閉じた場合に、×キー15cを露出させる必要もない。よって、カバー3の開口3cを、最小限の大きさ、例えば、LCD16に相当する程度の大きさに構成できる。このように、本実施形態のCDS1によれば、開口3cの大きさをできるだけ小さくすることができるので、カバー3の強度を十分に確保することができる。一方、上述した通り、カバー3が開かれている状態でエラーが発生した場合に表示されるエラー画面81には、Cancelキー91bに相当するソフトキーは表示されない。よって、同等の機能を有するキーがエラー画面81の内外で重複せず、ユーザに混乱を与えることを防止できる。
【0058】
カバー3が閉じられており、かつ、エラー画面91が表示されている状態で、Cancelキー91bに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けたが、発生中のエラーが解除されず残存する場合(T53)、CPU11は、エラー画面91に代えて、エラー表示E1と同様のエラー表示E3を含む待機画面51を表示させる。よって、ユーザは、エラー表示E3を含む画面から、Cancelキー91bの操作ではエラーが解除されなかったことを認識できる。エラー表示E3を含む待機画面51には、詳細キーE3aが表示される。詳細キーE3aに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けた場合(T54)、CPU11は、エラー表示E3を含む待機画面51に代えて、エラー画面91を再度表示させる。
【0059】
エラー画面91が表示されている状態では、CPU11が、カバー3が開かれたと判断したとしても(T55)、CPU11は、エラー画面91の表示を維持させる。上述した通り、カバー3が開かれている状態でエラーが発生した場合には、Cancelキー91bに相当するソフトキーのないエラー画面81が表示される。エラーを解除するためには、カバー3を開く必要がある場合がある。しかしながら、エラー画面91の表示中にカバー3が開かれた場合に、エラー画面81を表示させると、見かけ上は、Cancelキー91bが消去されるだけであるので、ユーザは、Cancelキー91bが消去されたという事象によって、エラーが解除されたと誤解し混乱する虞がある。これに対し、本実施形態のCDS1によれば、エラー画面91の表示中にカバー3を開いたとしても、エラー画面91の表示が維持されるので、かかる混乱や誤解を与えることを防ぐことができる。同様に、カバー3が開かれており、かつ、エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合も(T56)、CPU11は、エラー画面91の表示を維持させる。
【0060】
カバー3が開かれており、かつ、エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、Cancelキー91bに対する操作を受け付けたことに基づき実行する処理によって、発生中のエラーが解除された場合(T57)、CPU11は、エラー画面91に代えて、画面94を表示させる。画面94は、カバー3を閉じることを示唆するメッセージが表示される画面である。画面94が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(T58)、CPU11は、画面94に代えて、通常の待機画面51を表示させる。一方、カバー3が開かれており、かつ、エラー画面91が表示されている状態で、Cancelキー91bに対するタッチ操作を、CPU11が受け付けたが、発生中のエラーが解除されず残存する場合(T59)、CPU11は、画面94と同様の画面95を表示させる。画面95が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(T60)、CPU11は、画面95に代えて、エラー表示E3を含む待機画面51を表示させる。
【0061】
カバー3が開かれており、かつ、エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(T61)、CPU11は、エラー画面91に代えて、画面92を表示させる。画面92は、カバー3を閉じてカードCを排出させることを示唆するメッセージが表示される画面である。画面92が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(T62)、CPU11は、画面92に代えて、画面93を表示させる。画面93は、カードCを排出するかを確認する確認画面であり、カードCの排出の実行を指示するOKキー93aが表示される。CPU11が、OKキー93aに対するタッチ操作を受け付けた後、カードCが挿入口2bから排出されたと判断した場合、画面93に代えて、通常の待機画面51を表示させる。
【0062】
画面92が表示されている状態で、CPU11が、Homeキー15bに対する操作を受け付け、かつ、カードCが挿入口2bに挿入されていないと判断した場合(T64)、CPU11は、画面92に代えて、通常の待機画面71を表示させる。よって、かかる場合、ユーザは、ドキュメントDの読み取りを引き続き行うことができる。一方、画面92が表示されている状態で、CPU11が、Homeキー15bに対する操作を受け付け、かつ、カードCが挿入口2bに挿入されていると判断した場合(T65)、CPU11は、画面92に代えて、カバー3を閉じてカードCを排出させることを示唆するエラー表示E4を含む待機画面71を表示させる。エラー表示E4を含む待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(T66)、CPU11は、エラー表示E4を含む待機画面71に代えて、画面93を表示させる。なお、画面92は、カードCが未排出のまま残っている場合と、カードCが挿入されていない場合とで異なる画面としてもよい。前者の画面が表示されている状態で、CPU11が、T62およびT64の処理を実行した場合、CPU11は、当該画面に代えて、それぞれ、画面93および通常の待機画面71を表示させる一方で、後者の画面が表示されている状態で、CPU11が、T65の処理を実行した場合、CPU11は、当該画面に代えて、エラー表示E4を含む待機画面71を表示させればよい。また、画面92が表示されている状態で使用するHomeキー15bと同等の機能を、Backキー15aに持たせてもよい。
【0063】
図10は、制御プログラム12aに従い、CPU11が実行するメイン処理を示すフローチャートである。本処理は、CDS1に電源が投入されると開始される。まず、CPU11が、カバー開閉検知センサ20から入力された信号に基づき、カバー3が閉じられていると判断した場合(S101:No)、待機画面51をLCD16に表示させる(S102)。一方、CPU11が、カバー3が開かれていると判断した場合(S101:Yes)、待機画面71をLCD16に表示させる(S117)。
【0064】
待機画面51が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が開かれたと判断した場合(S103:Yes/上記T22に相当)、CPU11は、処理をS117に移行する。これにより、待機画面51に代わり、待機画面71がLCD16に表示される。一方、待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(S118:Yes/上記T21に相当)、CPU11は、処理をS102に移行する。これにより、待機画面71に代わり、待機画面51がLCD16に表示される。
【0065】
待機画面51が表示されている状態で、CPU11が、設定登録キー51bに対するタッチ操作を受け付けることなく、カードCが挿入口2bに挿入されたと判断した場合(S103:No,S104:No,S105:Yes/上記T1に相当)、CPU11は、駆動モータ19を動作させ、挿入されたカードCを、搬送ローラ104,105間に挟持させた状態で停止させる(S106)。次に、CPU11は、待機画面51に代えて、画面52をLCD16に表示させる(S107)。一方、S105において、CPU11が、カードCが挿入口2bに挿入されたと判断しない場合(S105:No)、CPU11は、処理をS101に戻す。
【0066】
画面52が表示されている状態で、CPU11が、排出キー52eに対するタッチ操作を受け付けた場合(S108:Yes/上記T2に相当)、CPU11は、駆動モータ19を動作させ、搬送ローラ104,105間に挟持されているカードCを排出口2a1から排出させ(S129)、処理をS102に戻す。これにより、画面52に代わり、待機画面51がLCD16に表示される。一方、CPU11が、各キー52a〜52dのいずれかに対するタッチ操作を受け付けた場合(S108:No,S109:Yes/上記T3に相当)、CPU11は、画面52に代えて、画面53をLCD16に表示させる(S110)。また、CPU11が、各キー52a〜52eのいずれに対するタッチ操作も受け付けていない場合(S109:No)、CPU11は、処理をS108に戻し、各キー52a〜52eのいずれかに対するタッチ操作を待機する。
【0067】
画面53が表示されている状態で、CPU11が、Backキー53bに対するタッチ操作を受け付けた場合(S111:Yes/上記T4に相当)、CPU11は、処理をS107に戻す。これにより、画面53に代わり、前画面である画面52がLCD16に表示される。一方、CPU11が、Startキー53cに対するタッチ操作を受け付けた場合(S111:No,S112:Yes/上記T5に相当)、CPU11は、駆動モータ19を動作させ、搬送ローラ104,105間に挟持されているカードCを下流側に搬送させ、画像読取センサ18によるカードCの読み取りを開始する(S113)。CPU11は、画面53に代えて、画面54をLCD16に表示させる(S114)。一方、各キー53b,53cのいずれに対するタッチ操作も受け付けていない場合(S112:No)、CPU11は、処理をS110に戻し、各キー53b,53cのいずれかに対するタッチ操作を待機する。
【0068】
画面54が表示されている状態で、CPU11が、Cancelキー54bに対するタッチ操作を受け付けた場合(S115:Yes/上記T6に相当)、CPU11は、カードCの排出を行い(S129)、処理をS102に戻す。これにより、画面54に代わり、待機画面51がLCD16に表示される。一方、Cancelキー54bに対するタッチ操作をCPU11が受け付けることなく、カードCの読み取りが完了した場合(S115:No,S116:Yes)、CPU11は、処理をS102に戻す。かかる場合も、画面54に代えて、待機画面51がLCD16に表示される。また、S116において、カードCの読み取りが完了していない場合(S116:No)、CPU11は、処理をS114に戻し、Cancelキー54bに対するタッチ操作または読み取りの完了を待機する。
【0069】
待機画面51が表示されている状態で、CPU11が、設定登録キー51bに対するタッチ操作を受け付けた場合(S104:Yes/上記T8に相当)、CPU11は、待機画面51に代えて、画面55をLCD16に表示させる(S122)。画面55が表示された状態で、CPU11が、Cancelキー55bに対するタッチ操作を受け付けた場合(S123:Yes/上記T11に相当)、CPU11は、処理をS102に戻す。これにより、画面55に代わり、待機画面51がLCD16に表示される。一方、画面55が表示された状態で、CPU11が、カバー開閉検知センサ20から入力された信号に基づき、カバー3が開かれたと判断した場合(S123:No,S124:Yes/上記T12に相当)、CPU11は、画面55に代えて、画面56をLCD16に表示させる(S125)。また、CPU11が、Cancelキー55bに対するタッチ操作を受け付けることなく、カバー3が閉じられたままであると判断した場合(S124:No)、CPU11は、処理をS123に戻す。
【0070】
画面56が表示されている状態で、CPU11が、Cancelキー56eに対するタッチ操作を受け付けた場合(S126:Yes/上記T15に相当)、CPU11は、処理をS102に戻す。これにより、画面56に代わり、待機画面51がLCD16に表示される。一方、CPU11が、ショートカットキー56b〜56dのいずれかに対するタッチ操作を受け付けた場合(S126:No,S127:Yes/上記T13に相当)、CPU11は、画面57を表示させ、ショートカットを設定する処理を実行する(S128)。なお、上述した通り、一連の登録処理を行う際、CPU11は、複数の画面57をその都度切り替えて表示させる。S128の処理が完了すると(上記T14に相当)、CPU11は、処理をS125に戻す。これにより、画面57に代わり、画面56がLCD16に表示される。一方、CPU11が、各キー56b〜56eのいずれに対するタッチ操作も受け付けていない場合(S127:No)、CPU11は、処理をS126に戻し、各キー56b〜56eのいずれかに対するタッチ操作を待機する。
【0071】
待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、機能選択キー71aに対する入力操作を受け付けた場合(S118:No,S119:Yes/上記T31に相当)、CPU11は、待機画面71に代えて、入力操作が行われた機能選択キー71aに対応する小機能に応じた画面72をLCD16に表示させ(S120)、選択された小機能を実行する処理を実行する(S121)。そして、当該小機能の実行が終了すると、CPU11は、処理をS116に戻す。これにより、画面72に代わり、待機画面71がLCD16に表示される。一方、CPU11が、機能選択キー71aに対するタッチ操作を受け付けていない場合(S119No)、CPU11は、機能選択キー71aに対するタッチ操作を待機する。
【0072】
なお、図示はしないが、上述したメイン処理とは並行して、CPU11は、カバー開閉検知センサ20から入力された信号に基づき、カバー3の開閉状態の変化を検知する処理を実行しており、当該処理において、CPU11が、カバー3の開閉状態の変化を検知した場合、画面の変更が許可されている場合には、CPU11は、カバー3の開閉状態に応じた待機画面(待機画面51または待機画面71)をLCD16に表示させるために、処理をS102またはS117に移行する。画面の変更が許可されている場合としては、例えば、ドキュメント画像データをCDS1に接続されたパーソナルコンピュータに保存させる機能(Scan to PC)の実行中などが例示される。よって、例えば、「Scan to PC」の実行に伴う画面72の表示中に、CPU11が、カバー3が閉じられたこと検知した場合、CPU11は、処理をS102に移行し、画面71に代えて、待機画面51をLCD16に表示させる。
【0073】
図11および
図12は、制御プログラム12aに従い、CPU11が実行するエラー表示処理を示すフローチャートである。本処理は、CDS1にエラーが発生した場合に開始される。なお、エラーが発生した場合、上述したメイン処理の実行は待機される。まず、CPU11が、カバー3が開かれていると判断した場合(S201:Yes)、エラー画面81をLCD16に表示させる(S202)。エラー画面81が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(S203:Yes/上記T47に相当)、CPU11は、エラー画面81に代えて、エラー表示E2を含む待機画面51をLCD16に表示させる(S211)。
【0074】
一方、エラー画面81が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が開かれたまま、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(S203:No,S204:Yes/上記T41に相当)、CPU11は、処理をメイン処理のS117に移行する。これにより、エラー画面81に代わり、待機画面71がLCD16に表示されるとともに、S117からメイン処理が再開される。また、CPU11が、カバー3が開かれたまま、×キー15cに対する操作を受け付けたことに基づき実行する処理によって、発生中のエラーが解除された場合もまた(S204:No,S205:Yes/上記T42に相当)、CPU11は、処理をメイン処理のS117に移行する。
【0075】
一方、CPU11が、カバー3が開かれたまま、×キー15cに対する操作を受け付けたが、発生中のエラーが解除されず残存する場合(S205:No,S206:Yes/上記T43に相当)、エラー画面81に代えて、エラー表示E1を含む待機画面71をLCD16に表示させる(S207)。また、CPU11が、カバー3が開かれたまま、発生中のエラーが残存し、かつ、×キー15cに対する操作を受け付けることもなければ(S206:No)、CPU11は、処理をS203に戻す。
【0076】
エラー表示E1を含む待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、詳細キーE1aに対するタッチ操作を受け付けた場合(S208:Yes/上記T44に相当)、CPU11は、処理をS202に戻す。これにより、エラー表示E1を含む待機画面71に代わり、エラー画面81がLCD16に表示される。一方、CPU11が、詳細キーE1aに対するタッチ操作を受け付けることなく、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(S208:No,S209:Yes/上記T45に相当)、CPU11は、処理をメイン処理のS117に移行する。これにより、エラー表示E1を含む待機画面71に代わり、待機画面71がLCD16に表示されるとともに、S117からメイン処理が再開される。
【0077】
CPU11が、S209においてエラーの解除を検知することなく、カバー3が閉じられたと判断した場合(S209:No,S210:Yes/上記T46に相当)、CPU11は、エラー表示E1を含む待機画面71に代えて、エラー表示E2を含む待機画面51をLCD16に表示させる(S211)。一方、S210において、CPU11が、カバーが開かれたままであると判断した場合(S210:No)、CPU11は、処理をS208に戻す。エラー表示E2を含む待機画面51が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が開かれたと判断した場合(S212:Yes/上記T48に相当)、CPU11は、処理をS202に戻す。これにより、エラー表示E2を含む待機画面51に代わり、エラー画面81がLCD16に表示される。一方、S212において、CPU11が、カバーが閉じられたままであると判断した場合(S212:No)、CPU11は、カバー3が閉じられるのを待機する。
【0078】
一方、S201において、CPU11が、カバー3が閉じられていると判断した場合(S201:No)、エラー画面91をLCD16に表示させる(S301)。エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたまま、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(S302:Yes/上記T51に相当)、CPU11は、処理をメイン処理のS102に移行する。これにより、エラー画面91に代わり、待機画面51がLCD16に表示されるとともに、S102からメイン処理が再開される。また、CPU11が、カバー3が閉じられたまま、Cancelキー91bに対するタッチ操作を受け付けたことに基づき実行する処理によって、発生中のエラーが解除された場合もまた(S302:No,S303:Yes/上記T52に相当)、CPU11は、処理をメイン処理のS102に移行する。
【0079】
一方、カバー3が開かれることなく、CPU11が、Cancelキー91bに対するタッチ操作を受け付けたが、発生中のエラーが解除されず残存する場合(S303:No,S304:Yes/上記T53に相当)、CPU11は、エラー画面91に代えて、エラー表示E3を含む待機画面51をLCD16に表示させる(S320)。エラー表示E3を含む待機画面51が表示されている状態で、CPU11が、詳細キーE3aに対するタッチ操作を受け付けた場合(S321:Yes/上記T54に相当)、CPU11は、処理をS301に戻す。これにより、エラー表示E3を含む待機画面51に代わり、エラー画面91がLCD16に表示される。一方、CPU11が、詳細キーE3aに対するタッチ操作を受け付けていない場合(S321:No)、CPU11は、詳細キーE3aに対するタッチ操作を待機する。
【0080】
エラー画面91が表示された状態で、カバー3が開かれることなく、CPU11が、発生中のエラーが残存し、かつ、Cancelキー91bに対するタッチ操作も受け付けていない場合(S304:No,S305:No)、CPU11は、処理をS302に戻す。一方、S305において、CPU11が、カバー3が開かれたと判断した場合(S305:Yes/上記T55に相当)、CPU11は、本体部2の上面に設けられた操作キー15(キー15a〜15c)を操作可能な状態(有効な状態)にするとともに、当該操作キー15のバックライト(図示せず)を点灯させる(S306)。かかる場合、カバー3が開かれても、エラー画面91はそのまま継続して表示される。
【0081】
カバー3が開かれ、エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(S307:Yes/上記T56に相当)、CPU11は、本体部2の上面に設けられた操作キー15(キー15a〜15c)を無効な状態にするとともに、当該操作キー15のバックライトを消灯させ(S322)、処理をS302に移行する。かかる場合もまた、エラー画面91はそのまま継続して表示される。一方、カバー3が開かれ、エラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、Cancelキー91bまたは×キー15cに対する操作を受け付けたことに基づき実行する処理によって、発生中のエラーが解除された場合(S307:No,S308:Yes/上記T57に相当)、CPU11は、エラー画面91に代えて、画面94をLCD16に表示させる(S323)。画面94が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(S324:Yes/上記T58に相当)、CPU11は、処理をメイン処理のS102に移行する。これにより、画面94に代わり、待機画面51がLCD16に表示されるとともに、S102からメイン処理が再開される。一方、S324において、CPU11が、カバー3が閉じられたままであると判断した場合(S324:No)、CPU11は、カバー3が閉じられるのを待機する。
【0082】
カバー3が開かれた状態でエラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、Cancelキー91bまたは×キー15cに対する操作を受け付けたが、発生中のエラーが解除されず残存する場合(S308:No,S309:Yes/上記T59に相当)、CPU11は、エラー画面91に代えて、画面95をLCD16に表示させる(S325)。画面95が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(S325:Yes/上記T60に相当)、CPU11は、処理をS320に戻す。これにより、画面95に代わり、エラー表示E3を含む待機画面51がLCD16に表示される。一方、S325において、CPU11が、カバー3が閉じられたままであると判断した場合(S325:No)、CPU11は、カバー3が閉じられるのを待機する。
【0083】
カバー3が開かれた状態でエラー画面91が表示されている状態で、CPU11が、Cancelキー91bまたは×キー15cに対する操作を受け付けることなく、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知した場合(S309:No,S310:Yes/上記T61に相当)、CPU11は、エラー画面91に代えて、画面92をLCD16に表示させる(S311)。一方、S310において、CPU11が、ユーザの手作業によるエラーの解除を検知していない場合(S310:No)、CPU11は、処理をS308に戻す。
【0084】
画面92が表示されている状態で、CPU11が、カバーが閉じられたと判断した場合(S312:Yes:上記T62に相当)、CPU11は、画面92に代えて、画面93をLCD16に表示させる(S317)。一方、画面92が表示されている状態で、CPU11がHomeキー15bに対する操作を受け付け、かつ、カード検知センサ21および排出完了センサ(図示せず)からの入力信号に基づき、カードCが第1経路V1上に存在しないと判断した場合(S313:Yes,S314:No/上記T64に相当)、CPU11は、処理をメイン処理のS117に移行する。これにより、画面92に代わり、待機画面71がLCD16に表示されるとともに、S117からメイン処理が再開される。なお、図示されない排出完了センサは、経路102における排出口2aの近傍に設けられ、排出口2aから原稿(カードC,ドキュメントD)の排出が完了したことを検知する光学的センサなどの周知のセンサである。排出完了センサは、例えば、搬送されるカードCの搬送方向先端を検知すると、ハイの信号をCPU11に出力し、その後、カードCが検知されなくなると、ローの信号をCPU11に出力する。CPU11は、カード検知センサ21からの入力信号に基づき、カードCが挿入されたと判断した後、排出完了センサから入力される信号の立ち下がりを検出した場合、カードCの排出が完了した(すなわち、カードCが第1経路V1上に存在しない)と判断する。
【0085】
また、画面92が表示されている状態で、CPU11がHomeキー15bに対する操作を受け付け、かつ、カードCが第1経路V1上に存在すると判断した場合(S314:Yes/上記T65に相当)、CPU11は、画面92に代えて、エラー表示E4を含む待機画面71をLCD16に表示させる(S315)。エラー表示E4を含む待機画面71が表示されている状態で、CPU11が、カバー3が閉じられたと判断した場合(S316:Yes/上記T66に相当)、CPU11は、処理をS317に移行する。これにより、エラー表示E4を含む待機画面71に代わり、画面93がLCD16に表示される。一方、S316において、CPU11が、カバー3が開かれたままであると判断した場合(S316:No)、CPU11は、カバー3が閉じられるのを待機する。
【0086】
画面93が表示されている状態で、CPU11が、OKボタン93aに対するタッチ操作を受け付けた場合(S318:Yes/上記T63に相当)、CPU11は、S129の処理と同様に、カードCを排出口2a1から排出させ(S319)、CPU11は、処理をメイン処理のS102に移行する。これにより、画面93に代わり、待機画面51がLCD16に表示されるとともに、S102からメイン処理が再開される。一方、CPU11が、OKボタン93aに対するタッチ操作を受け付けていないと判断した場合(S318:No)、CPU11は、OKボタン93aに対するタッチ操作を待機する。
【0087】
本実施形態のCDS1によれば、読取機能(スキャン機能)において使用可能な機能のうち、カバー3の開閉状態に応じて異なるツリー構造の画面が表示される。よって、ユーザは、カバー3の開閉状態に応じて読み取り可能な原稿の種類(カードC,ドキュメントD)に特有な機能を明確に認識しながら使用することができ、各機能を使い易い。
【0088】
上記各実施形態において、CDS1が、画像読取装置の一例である。画像読取センサ18が、読取部の一例である。カバー3が、切替部の一例である。LCD16が、表示部の一例である。CPU11が、制御部、表示制御手段の一例である。カバー開閉検知センサ20が、検知部の一例である。カバー3が、カバーの一例である。Backキー15a,Homeキー15b,×キー15cが、第1操作子の一例である。Backキー15aが、読取設定値を設定する場合に使用可能な操作子の一例である。設定登録キー51bが、第2操作子の一例である。×キー15cが、第1の解除操作子の一例である。Cancelキー91bが、第2の解除操作子の一例である。カードCの読み取りに係るツリー構造の画面群およびドキュメントDの読み取りに係るツリー構造の画面群のうち、一方が第1画面の一例であり、他方が第2画面の一例である。第1経路V1および第2経路V2のうち、一方の経路が第1経路の一例であり、他方の経路が第2経路の一例である。待機画面51および待機画面71が、最上位の画面の一例である。画面56および画面57が、第1画面に属する設定画面の一例である。エラー画面91が、第2の解除操作子を含むエラー画面の一例である。エラー画面81が、第2の解除操作子を含まないエラー画面の一例である。エラー表示E1,E3が、エラーが発生していることを示唆する表示の一例である。
【0089】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施形態では、画像読取装置の一例として、単機能のスキャナ装置であるCDS1を例示したが、読取機能(スキャン機能)以外の機能も有する多機能周辺装置(複合機)も画像読取装置の一例となり得る。
【0090】
上記実施形態では、カバー3の開閉に応じて、読取対象とする原稿の搬送経路を、第1経路V1と第2経路V2とで切り替える構成としたが、第1経路V1と第2経路V2との切り替えは、例えば、専用の切り替えボタンを設け、当該ボタンの状態に応じて搬送経路を切り替える構成としてもよい。なお、かかる切り替えボタンは、ハードキーであっても、ソフトキーであってもよい。また、カード検知センサ21の検知によって搬送ローラ104,105が原稿(カードC)を挟持したか否かや、カード検知センサ21またはドキュメント検知センサ22のどちらで原稿が検知されたかに応じて、搬送経路を切り替える構成としてもよい。例えば、カードCが搬送ローラ104,105に挟持された場合に、搬送経路を第1経路V1に切り替え、カードCが排出されて搬送ローラ104,105に挟持されなくなった場合に、搬送経路を第2経路V2に切り替えるようにしてもよい。
【0091】
上記実施形態では、カバー3の開閉に応じて、読取対象とする原稿の搬送経路を、第1経路V1と第2経路V2とで切り替え、各搬送経路に応じて、すなわち、原稿の種類に応じて、読み取りに係るツリー構造の画面群を異ならせる構成とした。搬送経路の違いに限らず、原稿の供給方法の違いに応じて、読み取りに係るツリー構造の画面群を異ならせる構成としてもよい。例えば、画像読取装置が、原稿台とADFとを有する場合に、ユーザにより原稿台に供給されたカードCを読み取る場合と、ADFにより供給されたドキュメントDを読み取る場合とで、読み取りに係るツリー構造の画面群を異ならせてもよい。かかる場合、例えば、カバーの開閉などによって、カードCの読み取りであるか、ドキュメントDの読み取りであるかを判断できる。あるいは、例えば、画像読取センサ18が着脱可能に構成される場合、画像読取センサ18が装着されているか否かによって、カードCの読み取りであるか、ドキュメントDの読み取りであるかを判断できる。
【0092】
上記実施形態において、待機画面51などの各種画面を、CDS1に設けられたLCD16に表示させる構成としたが、CDS1に接続されたPCなどの外部装置のディスプレイに表示させる構成としてもよい。かかる場合、外部装置のディスプレイに表示された画面に対して設定や指示をCDS1に入力する構成としてもよい。
【0093】
上記実施形態では、CDS1は、カバー3を閉じた状態で、挿入口2bから挿入されたカードCを読み取り、カバー3を開いた状態で、挿入口2cから挿入されたドキュメントDを読み取るスキャナとして構成したが、カバー3の開閉状態に応じて読み取り可能な原稿は、カードCとドキュメントDとに限らず、例えば、両方がドキュメントであったり、両方がカードであったりしてもよい。
【0094】
上記実施形態では、本体部2の上面に設けられる操作キー15(15a〜15c)が全て、カバー3を閉じた場合に覆われる位置に設けられる構成としたが、本体部2の上面に設けられる操作キー15の一部が、カバー3を閉じた場合であっても、カバー3によって覆われず露出する構成としてもよい。例えば、カバー3を閉じた場合に、開口3cから露出される操作キー15があってもよい。カバー3を閉じた場合であっても露出される操作キー15がある場合、当該操作キー15に対応するソフトキーはLCD16に表示させないようにしてもよい。