(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
共有元で共有されている構造化文書の要素が変更された場合に、共有元及び各共有先での変更内容に応じて、共有元での変更を通知する共有先を決定する文書管理装置及び文書管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の文書管理装置は、共有元及び複数の共有先で共有される構造化文書に対する前記各共有先での変更内容に応じた各共有先差分情報を取得する共有先差分情報取得手段と、前記共有先毎に前記各共有先差分情報に応じた各差分情報を関連付けて記憶する差分情報記憶手段と、前記構造化文書に対する前記共有元での変更内容に応じた共有元差分情報を取得する共有元差分情報取得手段と、前記共有元差分情報及び前記各差分情報に基づいて、前記複数の共有先のうち、前記共有元における前記構造化文書に対する変更を示す通知情報を通知する共有先を決定する通知先決定手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の文書管理装置は、更に、前記各共有先における前記構造化文書に対する操作履歴を表す操作履歴情報及び変更された要素に応じた要素情報を含む編集情報を取得する共有先編集情報取得手段を含み、前記共有先差分情報取得手段は、前記各編集情報及び前記構造化文書に基づいて前記各共有先差分情報を取得することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の文書管理装置は、請求項2に記載の文書管理装置において、前記各共有元差分情報は、前記操作履歴情報に基づく差分情報及び前記要素情報に基づく差分情報を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の文書管理装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の文書管理装置において、前記文書管理装置は、更に、前記差分情報記憶部に記憶された前記各差分情報のうち、あらかじめ定められた基準に基づいて、共通する1または複数の共通差分情報を取得する共通差分情報取得手段を有し、前記通知先決定手段は、更に、前記共通差分情報に基づいて、前記通知情報を通知する共有先を決定することを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の文書管理装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の文書管理装置は、更に、前記通知先決定手段で決定された共有先に前記通知情報を通知する通知手段を含む、ことを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の文書管理装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の文書管理装置は、前記文書管理装置は、更に、前記共有元差分情報に基づいて、前記共有元での変更を前記構造化文書に適用することを特徴とする差分情報適用手段を含む、ことを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載の文書管理装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の文書管理装置において、前記各共有先は、それぞれ共有先としてあらかじめ設定された端末装置であることを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の文書管理装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の文書管理装置において、前記共有元は、それぞれ共有元としてあらかじめ設定された端末装置であることを特徴とする。
【0013】
請求項9に記載の文書管理プログラムは、共有元及び複数の共有先で共有される構造化文書に対する前記各共有先での変更内容に応じた各共有先差分情報を取得する共有先差分情報取得手段、前記共有先毎に前記各共有先差分情報に応じた各差分情報を関連付けて記憶する差分情報記憶手段、前記構造化文書に対する前記共有元での変更内容に応じた共有元差分情報を取得する共有元差分情報取得手段、及び、前記共有元差分情報及び前記各差分情報に基づいて、前記複数の共有先のうち、前記共有元における前記構造化文書に対する変更を示す通知情報を通知する共有先を決定する通知先決定手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、5乃至9に記載の発明によれば、共有元で共有されている構造化文書の要素が変更された場合に、共有元及び各共有先での変更内容に応じて、共有元での変更を通知する共有先が決定される。
【0015】
請求項2、3に記載の発明によれば、更に、各共有先での操作履歴情報にも基づいて通知先が決定される。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、更に、各差分情報の関連度に基づいて、通知情報を通知する共有先が決定される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る文書管理システムのハードウェア構成の概要について説明するための図である。
図1に示すように、文書管理システム100は、ネットワーク130(例えば、インターネット)を介して接続されたサーバ110及び端末120を有する。なお、
図1においては、文書管理システム100は、1の端末120のみを有しているが、その他複数の端末120を有してもよい。
【0020】
サーバ110は、制御部111、記憶部112、通信部113を含む。制御部111は、例えば、CPU等であって、記憶部112に格納されたプログラムに従って動作する。記憶部112は、例えば、ハードディスクやROMやRAM等の情報記録媒体で構成され、制御部111によって実行されるプログラムを保持する情報記録媒体である。また、記憶部112は、制御部111のワークメモリとしても動作する。
【0021】
通信部113は、ネットワークインターフェースであって、制御部111からの指示に応じて、ネットワーク130を介して、情報を送受信する。なお、制御部111、記憶部112、通信部113は、それぞれ、バス114を介して接続される。
【0022】
また、端末120は、制御部121、通信部122、記憶部123、表示部124、操作部125を含む。同様に、各部120乃至125は、バス126を介して接続される。上述したサーバ110と同様に、制御部121は、例えば、CPUであって、記憶部112に格納されたプログラムに従って動作する。記憶部123は、例えば、ハードディスクやROMやRAM等の情報記録媒体で構成され、制御部121によって実行されるプログラムを保持する情報記録媒体である。また、記憶部123は、制御部121のワークメモリとしても動作する。
【0023】
操作部125は、例えば、キーボード、マウス、ボタン等のインターフェースで構成され、ユーザの指示操作に応じて、当該指示操作の内容を制御部121に出力する。表示部124は、例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、または有機ELディスプレイ等であって、制御部121からの指示に従い、情報を表示する。
【0024】
なお、上記制御部111及び121で処理されるプログラムは、例えば、ネットワークを介して、ダウンロードされて提供されてもよいし、または、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な各種の情報記録媒体によって提供されてもよい。なお、上記サーバ110や端末120の構成は一例であってこれに限定されるものではない。
【0025】
図2は、
図1に示したサーバの機能的構成の一例について説明するための図である。下記においては、説明の便宜のため、主に、
図3に示した例を用いて説明する。ここで、
図3は、共有される共有部品Aについて、順に、共有先Aで、共有部品Aのタイトルを「システム構成図の概要」に変更し、共有先Bで、共有部品Aのタイトルを「システム構成」に変更し、共有先Cでファイルパス「system.png」で識別されるファイルを「system1.png」に変更し、共有元でタイトルを「システムの構成」に変更した場合を表す。なお、
図3は一例にすぎず、本実施の形態はこれに限られるものではない。
【0026】
図2に示すように、サーバ110は、共有情報記憶部201、共有先編集情報取得部202、共有先差分情報取得部203、差分情報記憶部204、共有元編集情報取得部205、共有元要素差分取得部206、通知先決定部207、通知部208、差分情報適用部209を含む。
【0027】
共有情報記憶部201は、各共有先や共有元で共有される種々の共有情報を記憶する。具体的には、共有情報として、例えば、
図3に示した共有部品Aに関する情報を記憶する。なお、
図3においては、共有部品Aのみを示しているが、共有情報記憶部201はその他複数の共有部品を記憶してもよい。また、各共有先(共有先AやB)や共有元は、例えば、各ユーザ及び管理者に対応する。この場合、例えば、各ユーザはユーザIDで管理され、また、管理者は管理者IDで管理される。また、例えば、各ユーザや管理者には各端末120が割り当てられる。
【0028】
共有先編集情報取得部202は、例えば、各共有先の端末120から各構造化文書の編集情報を取得する。ここで、編集情報とは、構造化文書の編集に関する情報であって、例えば、構造化文書の編集過程における操作履歴を示す操作履歴情報や、編集過程で変更された構造化文書の要素を識別する要素情報を含む。また、編集情報は、例えば、共有先や共有部品を識別する共有先IDや共有部品IDを含む。
【0029】
共有先差分情報取得部203は、各共有先からの変更内容に応じた情報である共有先差分情報を取得する。具体的には、例えば、共有先差分情報取得部203は、共有先編集情報取得部202で取得された編集情報に含まれる共有部品IDに対応する共有情報を共有情報記憶部201から取得し、当該編集情報と当該共有情報を比較することにより、当該変更内容に応じた差分情報を取得する。そして、共有先差分情報取得部203は、当該共有先ID、共有部品ID、差分情報を関連付けて差分情報記憶部204に記憶する。
【0030】
例えば、上記例の場合、共有先差分情報取得部203は、共有先ID:Aで識別される共有先Aからの編集情報に基づいて、共有部品ID:Aで識別される共有部品Aを特定する。そして、当該共有部品Aと当該編集情報を比較することにより、構造化文書の要素であるタイトルが変更されていることを示す差分情報を取得する。そして、差分情報記憶部204は、共有部品Aの共有部品ID、共有先Aの共有先ID、差分情報(
図3では変更パス「fig/title」に相当)を関連付けて表の形式で記憶する。なお、同様に共有先B、Cについても
図3右に示すように、差分情報記憶部204に記憶する。なお、差分情報記憶部204には、更に、実際の変更内容(例えば、「システム構成図の内容」)を関連付けて記憶してもよい。なお、
図3においては、共有部品IDを共有部品Aとして、共有先IDを共有先A乃至Cとして示した。
【0031】
共有元編集情報取得部205は、共有元からの共有元編集情報を取得する。当該共有元編集情報は、例えば、管理者として設定されたユーザが編集する。共有元編集情報は、共有元での構造化文書の編集に関する情報であって、例えば、編集された構造化文書の要素を表す要素情報や、共有元や共有部品を識別する共有元IDや共有部品IDを含む。例えば、
図3においては、共有元において、タイトルが「システムの構成」に変更された場合を示す。
【0032】
共有元要素差分取得部206は、共有元編集情報及び共有情報記憶部201に記憶された共有情報に基づいて、共有元差分情報を取得する。具体的には、共有元要素差分取得部206は、共有元編集情報に含まれる共有部品IDに対応する共有情報を取得し、共有元編集情報と当該共有情報を比較することにより、共有元差分情報を取得する。例えば、上記例の場合、共有元要素差分取得部206は、共有元において共有部品Aについて、タイトルが「システムの構成」に変更されているので、共有部品Aについて、共有元差分情報として、構造化文書の要素の1つであるタイトルが変更されたことを表す情報(fig/title)や実際の変更内容(「システムの構成」)を取得する。
【0033】
差分情報適用部209は、共有元要素差分取得部206で取得された共有元差分情報に基づいて、対応する共有情報に当該差分情報を適用する。上記例の場合、共有部品Aのタイトルを「システム構成図」から「システムの構成」に変更する。
【0034】
通知先決定部207は、共有元差分情報取得部206で取得された共有元差分情報と、差分情報記憶部204に記憶された各共有先差分情報に基づいて、共有情報が変更された旨を示す通知先である共有先を決定する。
【0035】
例えば、上記例の場合、差分情報記憶部204に共有部品Aについて共有先A及びBに関連付けてタイトルの変更を示す差分情報、共有先Cに関連付けて、ファイルの変更を示す差分情報が記憶されている。また、共有元差分情報取得部206で取得された共有元差分情報は、共有部品Aについてタイトルの変更を表す差分情報である。したがって、この場合、共有元差分情報と差分情報記憶部204に記憶された共有先A及びBの差分情報が、タイトルの変更を示す差分情報という点で共通する。よって、通知先決定部207は、共有部品Aについての共有情報が変更された旨の通知先として、通知先決定部207は共有先A及びBを通知先として決定する。
【0036】
通知部208は、通知先決定部207で決定された通知先(共有先)に、共有情報が変更された旨を示す通知情報を通知する。上記例の場合、共有先A及びBに通知する。ここで、通知情報は、例えば、タイトルが変更された旨及び/または変更された内容を示す情報(上記例の場合タイトル「システムの構成」)を含み、共有先A及びBに対応するユーザは当該通知を参照し、当該変更を適用するか否か検討する。
【0037】
次に、
図4を用いて、本実施の形態におけるサーバの処理のフローについて説明する。
図4に示すように、まず、共有先編集情報取得部202は、各共有先の端末120から各構造化文書の編集情報を取得する(S101)。共有先差分情報取得部203は、各共有先における変更内容に応じた情報である共有先差分情報を取得する(S102)。
【0038】
共有元編集情報取得部205は、共有元からの共有元編集情報を取得する(S103)。共有元要素差分取得部206は、共有元編集情報及び共有情報記憶部201に記憶された共有情報に基づいて、共有元差分情報を取得する(S104)。差分情報適用部209は、共有元要素差分取得部206で取得された共有元差分情報に基づいて、対応する共有情報に当該差分情報を適用する(S105)。
【0039】
通知先決定部207は、共有元差分情報取得部206で取得された共有元差分情報と、差分情報記憶部204に記憶された各共有先差分情報に基づいて、共有情報が変更された旨を示す通知先である共有先を決定する。(S106)。通知部208は、通知先決定部207で決定された通知先(共有先)に、共有情報が変更された旨を示す通知情報を通知する(S107)。
【0040】
次に、
図5を用いて、S102の差分情報取得のフローの一例についてより具体的に説明する。まず、共有先差分情報取得部203は、S101で取得した編集情報に構造化文書の共有部品に関する情報が含まれているか否かを判定する(S201)。共有部品に関する情報が含まれていないと判定した場合には処理を終了する。
【0041】
S201において、共有部品に関する情報が含まれていると判定した場合には、共有部品のある要素が共有先で変更されたか否かを判定する。具体的には、例えば、共有先差分情報取得部203は、共有情報記憶部201から、当該編集情報に含まれる共有部品IDに対応する共有情報を取得し、当該編集情報と当該共有情報を比較し、差分情報が取得されたか否かを判定する(S202)。そして、変更されたと判定した場合には、S203に進み、変更されていないと判断した場合には、処理を終了する。
【0042】
共有先差分情報取得部203は、同一の共有先及び共有部品に関連して差分情報記憶部204に差分情報が記憶されているか否かを判定する。つまり、同一のユーザが同じ共有部品について既に変更(修正)したか否かを判定する(S203)。そして、差分情報が既に記憶されていると判定した場合には、当該既に記憶されている差分情報と、取得された差分情報をマージして差分情報記憶部204に記憶する(S204)。例えば、共有部品A、共有先Aに関連付けて、変更パス「fig/title」が既に記憶されている場合において、差分情報として変更パス「fig/filebody[@path]」が取得された場合には、差分情報記憶部204は、共有部品A、共有先Aに関連付けて両方の変更パスを記憶する。そして、処理を終了する。一方、同一のユーザが共有部分を変更していないと判定した場合には取得された差分情報を差分情報記憶部204に記憶する(S205)。そして処理を終了する。
【0043】
なお、
図4及び
図5に示した処理のフローは一例にすぎず、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。例えば、S105の処理は、S104の処理の後であれば、S106の処理の後やS107の処理の後に行われるようにしてもよい。
【0044】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【0045】
[変形例1]
次に、本発明の変形例について説明する。本変形例においては、上記実施の形態に加え、各共有先での操作履歴情報を含む編集情報にも基づいて通知先を決定する点が上記実施の形態と主に異なる。なお、下記においては、説明の簡略化のため、
図6に示すように、共有先Aにおいて、共有部品Bの要素(<tr><td>6カ月以上,/td><td>利率*50%</td></tr>)がコピー・貼り付け後編集された場合(<tr><td>2年以上,/td><td>利率*90%</td></tr>)を例として説明する。つまり、この場合における操作履歴情報はコピー・貼り付けを示す情報を含む。また、下記においては、上記実施の形態と同様である点について、説明を省略する。
【0046】
共有先編集情報取得部202は、各共有先の端末120から編集情報を取得する。ここで、各共有先からの編集情報は、例えば、構造化文書に対する操作履歴を表す操作履歴情報や、変更された文書要素に応じた要素情報を含む。具体的には、上記例の場合、操作履歴情報として、変更パス「table/tr[3]」、要素情報として、変更パス「table/tr[5]」を含む。
【0047】
共有先差分情報取得部203は、各編集情報及び共有情報記憶部201に記憶された共有情報に基づいて、共有先差分情報を取得する。具体的には、例えば、編集情報に含まれる共有部品IDに対応する共有情報を取得し、当該編集情報と当該共有情報を比較することにより、共有先差分情報を取得する。そして、共有先差分情報取得部203は、当該編集情報から特定される共有先ID、共有部品ID、共有先差分情報に応じた各差分情報を関連付けて差分情報記憶部204に記憶する。
【0048】
具体的には、上記例の場合、共有先差分情報取得部203は、共有先ID:Bで識別される共有先Aからの編集情報に基づいて、共有部品ID:Bで識別される共有部品Bを特定する。そして、当該共有部品Bと当該編集情報を比較することにより、共有先差分情報、ここでは、テーブルの5行目が変更されていることを示す情報を取得する。そして、差分情報記憶部204は、共有部品Bの共有部品ID、共有先Aの共有先ID、タイトルが変更されていることを示す差分情報(
図6では変更パス「table/tr[5]」)を関連付けて表の形式で記憶する。また、本変形例においては操作履歴情報(
図6では操作関連要素「table/tr[3]」)についても関連付けて記憶する。
【0049】
通知先決定部207は、共有元差分情報取得部206で取得された共有元差分情報と、差分情報記憶部204に記憶された各差分情報に基づいて、共有情報が変更された旨を通知する通知先を決定する。いいかえれば、共有元の変更箇所が共有先で利用されている場合当該共有先を通知先として決定する。
【0050】
上記例の場合、差分情報記憶部204に共有部品Bについて共有先Aに関連付けて変更パス(table/tr[5])及び操作関連要素(table/tr[3])が関連付けて記憶されている。また、共有元ではテーブルの3行2列目及び4行2列目に相当するtable/tr[3]td[2]及びtable/tr[4]/td[2]が変更されている。したがって、テーブルの3行目(table/tr[3])について操作関連要素と共通することから、当該共通する要素を含む差分情報に関連付けられた共有先ID:Aを通知先として決定する。言い換えれば、本変形例においては、上記実施の形態に加えて、各共有先からの操作履歴情報(上記例の場合はテーブルの3行目がコピーされたという操作履歴情報)にも基づいて通知先が決定される。
【0051】
[変形例2]
次に、本発明の変形例2について説明する。本変形例においては、上記実施の形態に加え、各差分情報の関連度に基づいても、通知情報を通知する共有先が決定される。具体的には、上記実施の形態に加え、差分情報記憶部204から、共有部品毎に、各共有先に共通の差分情報(共通差分情報)を取得し、当該共通差分情報にも基づいて通知先を決定する点が主に上記実施の形態と異なる。
【0052】
なお、下記においては、説明の簡略化のため、
図7に示す例を用いて説明する。具体的には、
図7に示すように、共有部品Aについて、共有先A、B、Cでタイトル及びファイルがそれぞれ「システム構成図の概要」及び「system1.png」に変更され、共有先D、E、Fでタイトル及びファイルがそれぞれ「システム構成」及び「system2.png」に変更され、共有先Gでファイルが「system1.png」に変更された場合であって、共有元においてはタイトルが「システムの構成」に変更された場合について説明する。また、下記においては、上記実施の形態と同様である点について、説明を省略する。
【0053】
図8は、本変形例におけるサーバの機能的構成について説明するための図である。
図8に示すように、本変形例においては、共通差分情報取得部801を含む点が、上記実施の形態と異なる。
【0054】
上記実施の形態と同様に、共有先差分情報取得部203は、各共有先での共有情報からの変更内容に応じた情報である共有先差分情報を取得する。具体的には、例えば、共有先編集情報取得部202で取得された編集情報に含まれる共有部品IDに対応する共有情報を共有情報記憶部201から取得し、当該編集情報と当該共有情報を比較することにより、当該変更内容に応じた差分情報を取得する。そして、共有先差分情報取得部203は、当該共有先ID、共有部品ID、差分情報を関連付けて差分情報記憶部204に記憶する。
【0055】
共通差分情報取得部801は、差分情報記憶部204に記憶された情報から、共有部品毎に共通する差分情報を取得する。上記例の場合、共有先A、B、Cでタイトル及びファイルが変更され、また、共有先D、E、Fでも同様にタイトル及びファイルが変更されている。一方、共有先Gでは、ファイルのみが変更されている。そこで、共通差分情報取得部801は、共有先A乃至Fで共通にタイトル及びファイルが変更されていることから、例えば、
図7右に示すように、タイトル及びファイルが変更された旨を表す情報(「fig/title」及び「fig/filebody」)を共有部品Aに関連付けて取得し表の形式で保持する。なお、共通する差分情報の取得は、例えば、各共有部品について予め設定された割合以上の共有先で共通する差分情報が存在する場合に、当該差分情報を取得・保持するように構成する。
【0056】
通知先決定部207は、共有元差分情報取得部206で取得された共有元差分情報と、差分情報記憶部204に記憶された各共有先差分情報に基づいて、共有情報が変更された旨を示す通知先である共有先を決定する。更に、本変形例においては、共通差分情報取得部801で取得・保持された共通差分情報に基づいても、通知先を決定する。具体的には、共通差分情報として抽出された差分情報について差分情報が取得されている共有先についても、共有元で変更された文書要素と関連度が高い文書要素である可能性が高いことから、通知先として決定する。
【0057】
具体的には、上記例の場合、
図7に示すように共有元でタイトルが変更されている。また、共有部品Aについて共通差分情報として、タイトルとファイルについての共通差分情報が取得・保持され(
図7右の「fig/title」及び「fig/filebody」)、共有先Gにおいてファイルが変更されている。したがって、タイトルとファイルは関連度が高い要素である可能性が高い。よって、共有元ではタイトルのみしか変更されていないが、共通差分情報にファイルも含まれていることから、ファイルが変更された共有先Gについても通知する。具体的には、通知先決定部207は、まず、共通差分情報(「fig/title」及び「fig/filebody」)と差分情報記憶部204に記憶された共有先Gについての変更パス(「fig/filebody[@path]」を比較し、fig/filebodyが共通することから、共有先Gについても通知先として決定する。
【0058】
本発明は、上記実施の形態や変形例1及び2に限定されるものではなく、上記実施の形態及び変形例1及び2で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【0059】
具体的には、例えば、上記実施の形態と変形例1及び2を組み合わせて用いてもよい。この場合、例えば、共有元の変更箇所が共有先でも変更されているか、共有元の変更箇所が共有元で利用されているか、共有元の変更箇所と関連度の高い箇所が共有先でも変更されているかを順に判定し、共有元の変更箇所が共有先でも変更されておらず、共有元の変更箇所が共有元で利用されておらず、共有元の変更箇所と関連度の高い箇所が共有先でも変更されていない場合に共有先について差分を適用し、一方、共有元の変更箇所が共有先でも変更されている、共有元の変更箇所が共有元で利用されている、または、共有元の変更箇所と関連度の高い箇所が共有先でも変更されている場合には、当該共有先に共有元が変更された旨を通知してもよい。また、各部201乃至209、801の一部を端末100で実現するように構成してもよい。更に、上記においては主にいわゆるサーバクライアントシステムで文書管理システム100を構成する場合について説明したが、その他いわゆるクラウドコンピューティング技術を用いて構成してもよい。なお、特許請求の範囲における文書管理装置は、例えば上記サーバ110に相当する。