(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記条件設定画面において、前記各画像処理装置間で共通する実行条件は、第1のアイコンで表示され、それ以外の非共通の実行条件は、前記第1のアイコンとは色、形状、大きさのうち少なくとも1つが異なる第2のアイコンで表示される
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
前記所定の順は、前記実行待ちの画像処理ジョブのうち、予約登録が最新の画像処理ジョブの実行条件を設定したときに前記携帯情報端末から送信されてくる前記第2の情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項11に記載の画像処理システム。
携帯情報端末における画像処理の実行条件を設定する条件設定画面を介して受付けた実行条件に関する情報を受信して、画像処理ジョブを予約登録する機能を備える画像処理装置であって、
ユーザーからの操作入力を受付ける操作パネルと、
前記携帯情報端末より送信されてくる前記画像処理の実行条件に関する情報を受付けた際に前記携帯情報端末に表示されていた条件設定画面の構成に関する画面構成情報を受信する受信手段と、
当該画面構成情報に基づいて、予約登録した画像処理ジョブの実行条件の設定内容を示すジョブ設定表示画面を生成して、前記操作パネルに表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
ネットワークを介して送られてくる画像処理の実行条件に関する情報に基づいて画像処理ジョブを予約登録するとともに、予約登録した画像処理ジョブの実行条件の設定内容を示すジョブ設定表示画面を、ネットワークを介して送られてくる画面構成情報に基づいて生成し、操作パネルに表示する構成を備えた1以上の画像処理装置と、ネットワークを介して通信可能に接続される携帯情報端末であって、
ジョブを予約登録する画像処理装置の選択をユーザーより受付ける登録先受付手段と、
画像処理の実行条件を設定する条件設定画面を表示し、ユーザーによる設定入力を受付ける設定受付手段と、
前記条件設定画面より受付けた画像処理の実行条件に関する情報、および前記画像処理の実行条件を受付けた際に表示されていた条件設定画面の構成に関する画面構成情報を、ユーザーより選択された画像処理装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする携帯情報端末。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(1)全体構成
以下、本発明に係る画像処理システムの第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像処理システムの構成を示す概略図である。
同図に示すように、画像処理システム1は、画像処理装置としての複数の複合機(以下、「MFP」という)11〜14、管理サーバー3、これらを接続するネットワーク(LAN4)、携帯端末2などで構成されている。
【0022】
MFP11は、主な構成要素として、プリンター部10、給紙部20、スキャナー部30、操作パネル40、制御部50を備え、LAN4を介して接続されるパソコンなどの外部端末(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受付け、プリントを実行する機能を有する。また、コピー、スキャン、ファクスなどのジョブを実行する機能も有している。
スキャナー部30は、原稿載置台31上にセットされた原稿を1枚ずつ繰り出して搬送し、その原稿画像を読み取って画像データを生成する(スキャン)。
【0023】
プリンター部10は、スキャナー部30で読み取った画像データや、外部端末からプリントジョブとともに送られてくる画像データに基づいて、給紙部20から搬送されてくる記録シートに印刷する(コピー、プリント)。
給紙部20は、給紙カセットに収容された記録シートを、一枚ずつ繰り出してプリンター部10へとタイミングを計って搬送する。
【0024】
操作パネル40は、プリンター部10上部の、ユーザーが操作しやすい位置に配され、ユーザーより、コピー、スキャン、ファクスなどのジョブを実行するときの実行条件の設定および実行指示を受付けるとともに、受付けたジョブの待ち状況および実行結果等を表示する。
制御部50は、プリンター部10、給紙部20、スキャナー部30、および操作パネル40を統括的に制御する。
【0025】
MFP12〜14の基本的な構成は、MFP11とほぼ共通している。なお、ここでは、MFP11とMFP13は、カラー画像に対応した複合機、MFP12とMFP14は、モノクロ画像専用の複合機としている。
管理サーバー3は、MFP11〜14のLAN4への接続状態を監視するとともに、無線通信(例えばBluetooth(登録商標))のアクセスポイントとしても機能する。
【0026】
携帯端末2は、例えば、小サイズのタブレット型パーソナルコンピューターであり、管理サーバー3と無線接続して、管理サーバー3を介して各MFP11〜14にデータ送信可能に構成されている。ユーザーは、携帯端末2から、MFP11〜14に対し、プリントジョブを送信してプリントさせることができるとともに、MFP11〜14でコピー、スキャン、ファクス等を行う際には、操作パネル40の代わりに、ジョブの実行条件を設定する端末として使用することができる構成となっている。
【0027】
各MFP11〜14は、ユーザーが携帯端末2を用いて設定したジョブの実行条件を受け付けて登録する。以下、この登録のことをジョブの「予約登録」といい、予約登録されたジョブのことを「予約ジョブ」という。この後、各MFP11〜14は、ユーザーよる操作パネル40からの実行指示を待って、予約ジョブを実行させる。詳細については後述する。
(2)MFP、管理サーバー、携帯端末の制御構成について
図2は、MFP11、管理サーバー3、携帯端末2の各制御構成を示すブロック図である。
【0028】
まず、MFP11の各制御部50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、ハードディスク54、通信I/F部55などを備える。他のMFP12〜14も同様の構成である。
CPU51は、プリンター部10、給紙部20、スキャナー部30、操作パネル40を制御するためのプログラムを実行する。ROM52は、CPU51により実行される各種プログラム、およびMFPの仕様(例えば、操作パネルの画面解像度や、設定可能な画像処理ジョブの実行条件など)を格納するストレージである。RAM53は、CPU51がプログラムを実行するときのワークエリアである。
【0029】
ハードディスク54は、例えば、予約ジョブの実行条件を格納する予約ジョブ管理テーブルT1、予約ジョブの設定内容(実行条件)を表示する画面の画面構成管理テーブルT2などを記憶する。
通信I/F部55は、LANに接続するためのインターフェースであり、LANカードまたはLANボードならかなる。
【0030】
操作パネル40は、ハードキー部41と、液晶表示部42とを有する。
ハードキー部41は、スタートボタン411、リセットボタン412および複数のテンキーなどからなる(
図4参照)。液晶表示部42は、バックライト423、LCD(Liquid Crystal Display)パネル422、タッチパネル421が積層されてなるパネル部420などを備える。
【0031】
管理サーバー3の制御部300は、CPU301、ROM302、RAM303、ハードディスク304、通信I/F部305などを備え、ネットワークを管理するとともに、MFP11〜14間、および各MFP11〜14と携帯端末2との間のデータ送受信を中継する機能を有する。
CPU301は、MFP11〜14のLAN4への接続状態を監視するための、例えばPingコマンドや、MFP11〜14および携帯端末2との間のデータ転送のためのファイル転送プロトコルなどを実行する。
【0032】
ROM302は、CPU301により実行されるコマンド、プロトコルおよび各種プログラムを格納するストレージである。RAM303は、CPU301がプログラムを実行するときのワークエリアである。ハードディスク304は、例えば、各MFP11〜14から予め取得された、設定可能なジョブの実行条件情報i1を記憶している。
通信I/F部305は、LAN4と有線接続されるLANカード、LANボードといった有線インターフェースと、携帯端末2と無線接続される、内蔵アンテナを有してなる無線インターフェース(ここではBluetoothインターフェース)を有する。
【0033】
携帯端末2の制御部200は、CPU201、ROM202、RAM203、データ記憶部204、通信I/F部205などを備える。
CPU201は、各MFP11〜14で実行させる画像処理ジョブの実行時要件を設定するための画面を生成して、入力パネル210に表示するプログラムや、入力パネル210(タッチパネル式)を制御するためのプログラムを実行する。
【0034】
ROM202は、CPU201により実行される各種プログラムを格納するストレージである。RAM203は、CPU201がプログラムを実行するときのワークエリアである。データ記憶部204は、不揮発性の記憶媒体(例えばSSD(Solid State Drive))であり、入力パネル210の画面解像度の情報i2や、コピー、スキャン、ファクスなどのジョブの実行条件を設定する画面の画面構成情報i3などを記憶する。
【0035】
通信I/F部205は、管理サーバー3の制御部300と無線通信するためのインターフェースであり、内部に電波を送受信するためのアンテナが内蔵されている。
入力パネル210は、バックライト213、LCDパネル212、タッチパネル211が積層されてなるパネル部などで構成されている。
(3)ジョブの予約登録の概要
図3(a)〜(e)は、本実施の形態において、携帯端末によりジョブの予約登録を行う操作の概要について説明するための図である。
【0036】
まず、ユーザーは、携帯端末2の入力パネル210に表示された、例えば、
図3(a)に示す予約登録のメニュー画面220において、画像処理(コピー、スキャン、ファクス等)を指先でタップして選択する(ここでは、コピーが選択されている。)。
次に、
図3(b)に示すように、入力パネル210には、MFP選択画面221が表示され、ユーザーは、この画面からジョブを予約登録するMFPを選択する(ここでは、MFP11が選択されている。)。
【0037】
MFP選択画面221は、ユーザーに入力操作を促すメッセージなどを表示するメッセージ領域R11、MFP選択用のアイコン(MFP11〜14を示すアイコンD1〜D4)を表示するアイコン領域R12、選択したMFPに決定するボタンB1、およびキャンセルするボタンB2が配されたボタン領域R13などで構成されている。
予約登録先のMFPを選択すると、次に、予約登録するジョブの実行条件を設定する画面222が入力パネル210に表示される(
図3(c))。
【0038】
実行条件設定画面222は、メッセージ領域R21、選択装置名を表示する領域R22、予約番号を表示する領域R23、実行条件の項目を示すアイコンを表示するアイコン領域R24、ボタン領域R25などで構成されている。
アイコン領域R24は、左右方向にスクロール可能に構成されており、例えば、
図3(d)に示すように、原稿モード、用紙サイズ、カラー、倍率、片面/両面、集約、仕上げ、下地等を示すアイコンJ1〜J8がこの順番にスクロールして表示される。
【0039】
なお、アイコン領域R24に表示されるジョブの実行条件の種類や順番は、予約登録するMFPによって異なり、ここでは、当該予約登録するMFPにおいて設定可能なジョブの実行条件情報i1を取得し、取得結果に基づいて表示している(詳細については後述する)。ジョブの実行条件情報i1には、設定可能な実行条件の種類とともに、表示順序を決定するための優先順位に関する情報(例えば、実行条件の種類が、優先度の高いものから並べられているなど)が含まれている。このような実行条件の優先順位は、例えば、実験または測定により得られたユーザーによる設定頻度などによって決定される。
【0040】
また、実行条件は、階層構造になっていて、例えば、原稿モードの下位階層には、「文字」、「文字/写真」、「写真」の各モードがあり、用紙サイズの下位階層には、A4縦サイズ、A4横サイズ、A5縦サイズ、A5横サイズなどがある。以下、上位の項目を示すアイコンのことを「項目アイコン」と称し、実行条件として実際に設定する下位のアイコンのことを「設定アイコン」と称する。
【0041】
ユーザーが、例えば、項目アイコンJ2(用紙サイズ)を選択(タップ)すると、アイコン領域R24には、A4縦サイズ、A4横サイズ、A5縦サイズ、A5横サイズを示す設定アイコンJ21〜J24が表示される(
図3(e))。ここで、任意のサイズが選択(タップ)されると、その内容がメッセージ領域R21に表示される。そして、ユーザーが決定ボタンB1をタップすれば、用紙サイズとして当該任意のサイズに決定され、アイコン領域R24に、実行条件の上位階層となる項目アイコンJ1〜J8を表示する画面に切り替えられる(
図3(c)参照)。
【0042】
このようにして各実行条件を設定した後、
図4に示すように、ユーザーが、決定ボタンB1を押すと、設定されたジョブの実行条件の情報が、管理サーバー3を介して(MFP選択画面221で)選択されたMFP11に送信され、MFP11は、送られてきた実行条件に基づいてジョブを予約登録する。
この後、ユーザーは、操作パネル40(
図4の拡大部分を参照)に表示された予約一覧431aから予約ジョブを選択(タップ)して、スタートボタン411を押下することにより実行させることができる。
【0043】
なお、ユーザーが、予約ジョブの設定内容を確認、または変更する場合、ジョブの予約一覧431aから予約ジョブを選択後、詳細表示ボタン431bをさらにタップすることにより、予約ジョブ設定表示画面432を表示し(
図5参照)、設定内容の確認や変更を行うことができる。
また、本実施の形態では、操作性を考慮して、この予約ジョブ設定表示画面432のレイアウトを、実行条件を設定したときの、携帯端末2のジョブの実行条件設定画面222のレイアウトに合わせている。これにより、ジョブの実行条件を設定したときの操作と同じように操作でき、ユーザーの操作性を向上させることができる。
【0044】
以上、MFP11が選択された場合を例にして説明したが、MFP12〜14が選択された場合にも、設定可能な実行条件の表示内容(種類、順番)を除いて同様である。
(4)携帯端末によるジョブの予約登録処理について
図6は、携帯端末2の制御部200による「ジョブの予約登録処理」の制御の一例を示すフローチャートである。
【0045】
制御部200は、予約登録のメニュー画面220(
図3(a))より、コピー、スキャン、ファクスのいずれかの選択を受け付けると(ステップS101)、まず、管理サーバー3から使用可能なMFPの情報を取得する(ステップS102)。
すなわち、管理サーバー3は、
図7の通信シーケンス図に示すように、MFP11〜14に向けて、Pingコマンドを所定の周期で送信し(Q1)、LAN4への接続状態を常時監視している。管理サーバー3は、応答信号(Q2)の有無よって接続状態であるか否かにより、当該MFPが使用可能であるか否かを判定する。
【0046】
そして、管理サーバー3は、携帯端末2から使用可能なMFPの情報を要求された場合には(Q3)、使用可能であると判定したMFPの情報(例えば、IPアドレスまたはネットワーク上のホスト名や、装置名、機種コード等)を携帯端末2に送信する(Q4)。
図6に戻って、次に、制御部200は、取得した使用可能なMFP情報に基づいて、MFP選択画面221を生成し、入力パネル210に表示する(ステップS103)。具体的には、例えば、使用できないMFP(MFP11〜14のいずれかで)がある場合、当該使用できないMFPを示すアイコンをMFP選択画面221に表示しないか、表示しても選択できないダミーアイコンとする。
【0047】
この後、ユーザーによりMFPが選択されると(ステップS104:Yes)、選択されたMFPの設定可能なジョブ実行条件の情報i1を、管理サーバー3に対し要求し取得する(ステップS105)(
図7のQ5,Q6参照)。
取得後、制御部200は、ジョブ実行条件の情報i1に基づいて、実行条件設定画面222を生成し、入力パネル210に表示する(ステップS106)。
【0048】
ここでの画面の生成については、
図8を参照しながら詳しく説明する。
図8に示すように、制御部200のデータ記憶部204には、画面解像度の情報i2と、実行条件設定画面222の画面構成情報i3が記憶されている。
ここでの画面解像度は、入力パネル210に表示できる「総画素数」を意味しており、ここでは、例えば、960×540(縦×横)としている(
図9(a)も参照)。携帯端末2では、この画面解像度の大きさに応じて、ユーザーの操作性を考慮して、実行条件設定画面222の構成(例えば、各領域R21〜R25のサイズや配置位置など)が決められており、画面構成情報i3として記憶されている。
【0049】
画面構成情報i3は、
図9(b)に示すように、各表示領域のサイズや配置位置、およびアイコンのサイズや配置間隔などのレイアウト情報βと、そのレイアウト番号αなどで構成されている。
実行条件設定画面222の各領域R21〜R25は、この画面構成情報i3に基づいて生成される。
【0050】
なお、アイコン領域R24に表示される実行条件のアイコンは、上述したように、管理サーバー3から取得されるジョブ実行条件情報i1に基づいて生成され、かつ当該ジョブ実行条件情報i1に含まれる優先順位に関する情報に基づいて表示される。
実行条件設定画面222の選択装置表示領域R22には、上記ステップS104で選択されたMFPの装置名(MFP11〜14)を表示し、予約番号表示領域R23には、予約番号(例えば、「携帯端末の装置名+シーケンス番号」とする)を生成して表示する。ここでは、携帯端末2の装置名を「KM1」としている。
【0051】
図6に戻って、ステップS107において、ユーザーにより、決定ボタンB1がタップされ、ジョブ実行条件の設定が完了したと判定されれば(Yes)、制御部200は、予約番号含むジョブ実行条件の設定情報(第1の情報x1)、設定画面の構成に関する情報(第2の情報x2)、ジョブの予約登録先のMFPの宛先情報(第3の情報x3)を、管理サーバー3に送信する(ステップS108)(
図7のQ7参照)。送信後、リターンする。
【0052】
ここでは、第2の情報x2として画面のレイアウト番号α(
図9(b)参照。)を送信し、第3の情報x3としてIPアドレスまたはホスト名を送信するようにしている。
以上で、携帯端末2による「ジョブの予約登録処理」を終了する。
この後、第1〜第3の情報x1〜x3を受信した管理サーバー3は、
図7に示すように、第3の情報x3に基づいて、ジョブの予約登録先のMFPに、第1および第2の情報x1,x2を送信する(
図7のQ8)。
(5)MFPによるジョブの予約登録受付、実行処理について
図10は、各MFP11〜14の制御部50による「ジョブの予約登録受付、実行処理」の制御の一例を示すフローチャートである。
【0053】
この制御は、各MFP11〜14において、全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施されるものである。
ここでは、ユーザーによりMFP11が選択された場合を考える。
MFP11の制御部50は、第1および第2の情報x1,x2を受信すると(ステップS201:Yes)、まず、第1の情報x1に基づいて画像処理ジョブを予約登録する(ステップS202)。
【0054】
ここでの予約登録は、ハードディスク54の予約ジョブ管理テーブルT1(
図11(a)参照)に、第1の情報x1のジョブの予約番号および各実行条件をセットすることにより行う構成としている。また、予約ジョブ管理テーブルT1には、予約ジョブの設定内容を表示する画面の構成情報欄t11が設けられており、当該欄t11に、第2の情報x2(本実施の形態では、画面のレイアウト番号α)を格納する。
【0055】
次いで、制御部50は、こうして予約登録したジョブを、操作パネル40のジョブの予約一覧431aに表示する(ステップS203)。
この後、ユーザーにより、原稿が原稿載置台31上にセットされ、ジョブの予約一覧431aから、予約ジョブ(例えばコピージョブ)が選択(タップ)された後(ステップS204:Yes)、操作パネル40のスタートボタン411が押下されると(ステップS205:Yes)、制御部50は、選択された予約ジョブを実行する(ステップS212)。これにより、原稿載置台31上にセットされた原稿が1枚ずつ繰り出されて、原稿画像が読み取られ、記録シートに印刷(コピー)される。
【0056】
この後、不図示のメインフローチャートにリターンする。
一方、上記ステップS204の後、ユーザーが詳細表示ボタン431bをタップした場合は(ステップS206:Yes)、まず、制御部50は、予約ジョブ管理テーブルT1から、ジョブ実行条件とともに画面構成情報(ここでは、画面のレイアウト番号αのみ)を取得する(ステップS207)。
【0057】
本実施の形態では、ここで取得した画面のレイアウト番号αから、さらに画面構成管理テーブルT2(
図11(b)参照)に格納されたレイアウト情報βおよび画面解像度情報i2など、具体的な画面の構成情報を取得する構成としている。画面構成管理テーブルT2から取得されたレイアウト情報βと、携帯端末2のデータ記憶部204に記憶された画面構成情報i3のレイアウト情報βとは同じ内容となっている。
【0058】
この画面構成管理テーブルT2には、画面解像度が異なる携帯端末にも対応するため、複数の画面解像度毎のレイアウト情報βと、そのレイアウト番号αとが格納されている。
次に、制御部50は、こうして取得した画面構成情報(レイアウト情報βおよび画面解像度情報i2)に基づいて、予約ジョブ設定表示画面432を、携帯端末2の実行条件設定画面222の画面レイアウトに合わせて生成し、予約ジョブの実行条件の設定内容を反映させて操作パネル40に表示する(ステップS208)(
図12参照)。
【0059】
この後、ユーザーにより、スタートボタン411が押下されれば(ステップS209:Yes)、予約ジョブ設定表示画面432に表示されたジョブの実行し(ステップS212)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
一方、スタートボタン411が押下される前に(ステップS209:No)、予約ジョブ設定表示画面432より実行条件の変更を受け付ければ、(ステップS210:Yes)、予約ジョブの設定内容を更新する(ステップS211)。
【0060】
以上で、携帯端末2による「ジョブの予約登録処理」を終了する。
上記構成の画像処理システム1では、携帯端末2が、画像処理ジョブの実行条件の設定情報(第1の情報x1)とともに、実行条件設定画面222の構成に関する情報(第2の情報x2)を、MFP11〜14に送信し、MFP11〜14が、第1の情報x1に基づいて画像処理ジョブを予約登録し、かつ登録した予約ジョブの設定内容を表示する予約ジョブ設定表示画面432を、第2の情報x2に基づいて生成する構成としている。
【0061】
これにより、予約ジョブ設定表示画面432のレイアウトを、携帯端末2の実行条件設定画面222のレイアウトに合わせることができるので、ユーザーは、予約ジョブ設定表示画面432から実行条件の設定内容を変更する際、操作に戸惑うようなことがなくなり、操作性を向上させることができる。
本実施の形態では、携帯端末2の、タッチパネル式の入力パネル210と、
図6のステップS104を実行するときの制御部200とが、ジョブを予約登録する画像処理装置の選択をユーザーより受付ける登録先受付手段を構成している。また、携帯端末2の、入力パネル210と、
図6のステップS107を実行するときの制御部200とが、実行条件を設定する条件設定画面より、ユーザーによる設定入力を受付ける設定受付手段を構成している。携帯端末2の制御部200が、
図6のステップS108を実行するときに、第1の情報および第2の情報を、前記登録先受付手段において選択された画像処理装置に送信する送信手段として機能している。
【0062】
また、携帯端末2の制御部200は、
図6のステップS102を実行するときに、使用可能な画像処理装置の情報を取得する装置情報取得手段として機能し、
図6のステップS103を実行するときに、画像処理装置を選択する装置選択画面を生成する第1の画面生成手段として機能している。さらに携帯端末2の制御部200は、
図6のステップS105を実行するときに、予約登録先として選択された画像処理装置において設定可能な画像処理の実行条件を取得する実行条件取得手段として機能し、
図6のステップS106を実行するときに、条件設定画面を生成する第2の画面生成手段として機能している。
【0063】
MFP11〜14の制御部50が、
図10のステップS202を実行するときに、画像処理ジョブを予約登録する予約登録手段として機能している。また、MFP11〜14の制御部50が、
図10のステップS208を実行するときに、予約登録された画像処理ジョブの実行条件の設定内容を示すジョブ設定表示画面を、前記第2の情報に基づいて生成し、操作パネルに表示させる表示制御手段として機能している。
<第2の実施の形態>
(1)概要
第2の実施の形態の画像処理システムは、携帯端末からの画像処理ジョブの予約登録先として、MFPを複数選択可能に構成している点で、MFPを1つだけ選択する構成の第1の実施の形態とは相違する。
【0064】
第1の実施の形態では、使用可能なMFPが複数あったしても、ジョブの予約登録先は1つなので、予約登録したMFPにおいて紙詰まりなどのトラブルが生じた場合、トラブルが解決するまで待つか、待てないときは別のMFPに対して、ジョブを再登録しなければならないという問題がある。また、トラブルでなくても、大量に印刷処理がされている場合や、コピー、スキャン、ファクスをするユーザーが並んで待っている場合にも、予約したジョブを直ぐに実行することができないので、上記問題が生じる。
【0065】
これに対し、本実施の形態では、ジョブの予約登録先を一度に複数選択できるので(
図13(a))、予約したジョブを一のMFPで直ぐに実行できないとしても、選択した他のMFPが実行可能な状態であれば再登録なしに実行させることができる(
図13(b))。これにより、ジョブを再登録するユーザーの手間を省くことができるとともに、ユーザーの待ち時間を短縮することができる。
【0066】
基本的なシステム構成等については、第1の実施の形態と同様であるので、同じ構成については、同じ符号で示し、その説明を省略する。
(2)予約登録先の複数選択について
本実施の形態では、例えば、
図14(a)に示すように、携帯端末2のMFP選択画面221において、MFP11,13の2台(ともにカラー複合機)を選択したり、
図15(a)に示すように、MFP11〜14の全ての選択が行えるよう構成されている。
【0067】
ここでは、使用可能なMFPの全てを一度に選択する全て選択アイコンD9が設けられており、全てを選択する場合の操作性をよくしている。なお、ユーザーは、MFP11〜14のアイコンD1〜D4を1つずつ順にタップしていき、全てを選択しても構わない。
このように予約登録先のMFPを複数選択した場合、選択したMFPの機種が異なれば、MFP間で設定可能なジョブの実行条件が異なる可能性が高くなる。
【0068】
以下、選択した全てのMFPにおいて設定可能な実行条件のことを、「共通する実行条件」といい、選択したMFPのうち一部のMFPにおいてのみ設定可能であって、共通していない実行条件のことを「非共通の実行条件」という。
仮に、実行条件設定画面222より、選択されたMFP間で非共通の実行条件の設定を可能にした場合、予約登録後においてジョブを実行させるMFPによっては、当該非共通の実行条件が機能しないために、設定したつもりのユーザーが戸惑うおそれがある。
【0069】
よって、実行条件設定画面222では、選択されたMFP間で非共通の実行条件については設定できないようにするのが望ましく、本実施の形態では、当該非共通の実行条件のアイコンを、表示のみにして、タップしても何も反応しない(機能しない)ダミーアイコンとする構成としている(
図14(b)、
図15(b)参照)。また、共通する実行条件のアイコンを、このダミーアイコンよりも優先的に(並び順の前の方に)配置することにより、ユーザーによる画面のスクロール操作を軽減し、実行条件の設定が容易に行えるよう構成している。また、ここでは、ダミーアイコンを識別し易いよう、アイコンの色を、共通する実行条件のアイコンの色と異ならせている(例えば、色をグレー系の無彩色にしたり、または色を薄くしたりする)。
【0070】
図14(b)は、MFP11,13の2台が選択された後の実行条件設定画面222を示す図であり、
図15(b)は、MFP11〜14の全ての選択された後の実行条件設定画面222を示す図である。
両図を比較参照すれば分かるように、例えば、カラーの印刷を指示するためのアイコンJ3は、カラー複合機(MFP11,13)だけが選択された
図14(b)では、選択可能な項目アイコンとして表示されているのに対して、モノクロ複合機(MFP12,14)が含まれる
図15(b)では、ダミーアイコンとして表示され、かつ並び順が後ろの方に移動されている。
【0071】
なお、ここで、非共通の実行条件をダミーアイコンとして表示するのは、予約ジョブを実行するMFPによっては設定可能であるからであり、その旨ユーザーに通知する機能を果たしている。ジョブの予約登録後、MFPから実行する際、上記非共通の実行条件が設定可能なMFPであれば、操作パネル40より当該実行条件を設定することができる。
(3)携帯端末によるジョブの予約登録処理について
図16は、本実施の形態における携帯端末2の制御部200による「ジョブの予約登録処理」の制御の一例を示すフローチャートであり、主に、
図6のフローチャートと異なる処理のみが示されている。なお、
図6と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を簡略化もしくは省略している。
【0072】
本実施の形態では、
図16に示すように、ステップS105において、制御部200は、選択されたMFPの(MFPが複数選択されている場合は各MFPの)設定可能なジョブ実行条件の情報i1を、管理サーバー3に対して要求し取得する。
次に、MFPが複数選択されている場合には(ステップS110:Yes)、制御部200は、まず、ユーザーから受け付けたジョブの実行条件が、MFP間で共通するか否かを判定する(ステップS111)。この判定は、管理サーバー3から取得した各MFPの設定可能なジョブ実行条件の情報i1から、例えば、
図17(a)、(b)に示すような実行条件判定テーブルT3を生成して行うことができる。
【0073】
図17(a)は、2つのMFP11,13が選択されたときの実行条件判定テーブルT3の例を示す図であり、
図17(b)は、MFP11〜14の全てが選択されたときの実行条件判定テーブルT3の例を示す図である。
ここでは、
図17(a)の実行条件判定テーブルT3を用いて、MFP間で共通するか否かの判定手順について説明する。
【0074】
同図に示すように、実行条件判定テーブルT3の縦の欄L1,L2には、実行条件が、例えばユーザーによる設定頻度などに基づいて予め決められた優先順位で上から順に記載されている。また、その横には、選択されたMFPにおいて当該実行条件が設定可能か否かを示す欄t31,t32(MFP11,13の欄)が設けられている。
制御部200は、管理サーバー3からのジョブ実行条件の情報i1に基づいて、MFP11,13の各欄t31,t32に、該当する実行条件が設定可能であれば「○」、不可であれば「×」を登録する。
【0075】
この結果、各欄t31,t32の両方で設定可能(「○」)となっている実行条件については、MFP11,13間で共通していると判定して、共通機能欄C1に「○」を登録し、そうでない実行条件についてはMFP11,13間で共通していない(非共通)と判定し、共通機能欄C1に「×」を登録する。
さらに、制御部200は、実行条件の項目L1については、下位階層の実行条件L2のうち共通するものが複数あれば、MFP11,13間で設定可能な共通する実行条件の項目と判定し、共通項目欄C2に「○」を登録し、共通する実行条件が0または1つだけの場合には、選択の余地がなく設定変更ができないので、設定可能な共通する実行条件の項目とは判定せず、共通項目欄C2に「×」を登録する。
【0076】
なお、倍率については、50〜200%の間で任意に設定できるので、共通項目欄C2に「○」を登録している。
ちなみに、
図17(b)に示す、MFP11〜14全てが選択されたときの実行条件判定テーブルT3では、モノクロ専用の複合機(MFP12,14)が含まれるため、カラー印刷の実行条件が、MFP11〜14間で共通していないと判定され、その共通機能欄C1および優先配置欄C2に「×」が登録されている。また、MFP12は、原稿モードの「文字/写真」、「写真」のモードを有していないため、当該各モードの共通機能欄C1に「×」が登録され、原稿モードの優先配置欄C2にも「×」が登録されている。
【0077】
この後、制御部200は、共通項目欄C2より、「○」がセットされた実行条件の項目を上から順に読出し、その後「×」がセットされた実行条件の項目を上から順に読出し、読み出した順を、実行条件の表示順序として決定する(ステップS112)。
一方、MFPが1つだけ選択されている場合には(ステップS110:No)、MFP毎に、上述したようにして(例えばユーザーによる設定頻度などに基づいて)予め決められている実行条件の優先順位を、表示順序として決定する(ステップS113)。
【0078】
こうして表示順序を決定した後、制御部200は、ステップS106において、実行条件設定画面222のアイコン領域R24に、実行条件の項目アイコンが、上記ステップS112で決定された表示順序で表示されるよう実行条件設定画面222を生成して、入力パネル210に表示する。なお、このとき、制御部200は、上記ステップS111において共通していないと判定された実行条件については、ダミーアイコンを表示する。
【0079】
この後、ユーザーによるジョブ実行条件の設定が完了すれば(ステップS107:Yes)、設定画面の構成に関する第2の情報x2に実行条件の表示順序に関する情報を追加した上で、第1の情報x1、第3の情報x3とともに、管理サーバー3に送信する(ステップS108)。
(4)MFPにおける予約ジョブの設定内容の表示、および実行処理について
図18は、本実施の形態における各MFP11〜14の制御部50による「ジョブの予約登録受付、実行処理」の制御の一例を示すフローチャートであり、主に、
図10のフローチャートと異なる処理のみが示されている。なお、
図10と同じ処理については、同じステップ番号を付し、説明を簡略化もしくは省略している。
【0080】
本実施の形態では、第2の情報x2に実行条件の表示順序が含まれ、予約ジョブ管理テーブルT1の画面構成情報を格納する欄t11(
図11(a)参照)には、画面のレイアウト番号αとともに、実行条件の表示順序が格納されるように構成されている。
そして、
図18のステップS206において、操作パネル40の詳細表示ボタン431bがタップされると(ステップS206:Yes)、制御部50は、予約ジョブ管理テーブルT1から、ジョブ実行条件とともに実行条件の表示順序を含む画面構成情報を取得し(ステップS207)、当該表示順序で実行条件の項目アイコンが表示されるよう予約ジョブ設定表示画面432を生成し、操作パネル40に表示する(ステップS208)。
【0081】
なお、携帯端末2の実行条件設定画面222において、ダミーアイコンで表示された実行条件であっても、ジョブが予約登録された個々のMFPにおいて設定可能であれば、ユーザーが操作パネル40から当該実行条件を設定できるよう、ダミーアイコンではなく設定可能なアイコンとして表示する。この場合、実行条件を示すアイコンの種類が変わることになるが、表示される順番は、携帯端末2の実行条件設定画面222と同じなので、特に、ユーザーが操作に戸惑うようなことはない。
【0082】
操作パネル40よりスタートボタン411を押下されると(ステップS205:Yes、ステップS209:Yes)、制御部50は、予約ジョブを実行し(ステップS212)、予約ジョブを実行した旨の通知(予約番号含む)を管理サーバー3に送信する(テップS213)(
図19のQ9参照)。この後、不図示のメインフローチャートにリターンする。
(5)管理サーバーの機能について
本実施の形態における管理サーバー3は、ハードディスク304に、携帯端末2から送られてくる第1〜第3の情報x1〜x3を格納して管理する送受信データ管理テーブルT4(不図示)を備えている。
【0083】
図19は、ユーザーからMFP11〜14に対し予約登録がなされ、実際にMFP11で予約ジョブを実行した場合における、予約ジョブ実行後の、管理サーバー3と、各MFP11〜14との間の通信を示すシーケンス図である。
同図に示すように、管理サーバー3の制御部300は、MFP11から上記予約ジョブを実行した旨の通知を受信すると(
図19のQ9)、まず、ハードディスク304の送受信データ管理テーブルT4から、当該通知内の予約番号を含む第1の情報x1と一緒に受信した第3の情報x3を読み出し、ジョブの予約登録先となるMFPが複数あるか否か確認する(Q10)。本例では、MFP11〜14に予約登録されているので、ステップQ10でYesと判定され、予約登録先のうち、予約ジョブを実行したMFP11以外のMFP(MFP12〜14)に対し、MFP11から受信した予約ジョブを実行した旨の通知を転送する(Q11)。
【0084】
この通知を受信した他のMFP12〜14は、自装置内において、通知内の予約番号で登録されている予約ジョブを削除するように構成されている(Q12)(
図13(c)も参照)。
これにより、ジョブの予約登録先を複数選択した場合に、ジョブを実行しなかったMFPの予約ジョブをユーザーが削除する手間を省くことができる。
【0085】
<変形例>
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、次のような変形例も考えることができる。
(1)上記実施の形態では、携帯端末2とMFP11〜14間における通信負荷を軽減するため、実行条件設定画面222の画面構成に関する情報(第2の情報x2)として、レイアウト番号αのみを、MFP11〜14に送信する構成を示したが、これに限定するものではない。
【0086】
ネットワーク全体に与える通信負荷の影響が小さいと判断される場合には、例えば、レイアウト番号αに変えて、携帯端末2自身の画面解像度と、実行条件設定画面222を構成する各表示領域のサイズや配置位置、およびアイコンのサイズや配置間隔などのレイアウト情報βを送信する構成としても構わない。そうすれば、MFP11〜14側で、多種な画面解像度に応じて、レイアウト情報βを記憶する必要もなく、あらゆる画面解像度の携帯端末における実行条件設定画面に対応させることが可能になる。
【0087】
(2)第2の実施の形態では、携帯端末2の実行条件設定画面222において、MFP間で非共通の実行条件のアイコンをダミーアイコンとし、かつ、共通する実行条件のアイコンよりも優先度を下げて、表示順序の後ろの方にした構成を示したがこれに限定するものではない。
例えば、非共通の実行条件については、画面にアイコンを表示しない構成としても構わない。
【0088】
非共通の実行条件をダミーアイコンとして表示する場合、操作性、外観の観点より、望ましくは、実行条件設定画面222の操作前の状態(初期状態)では表示させないようにするのがよい。また、実行条件の表示順序は、MFP間で共通するか否かに関わらず、変更しないで、非共通の実行条件をダミーアイコンとして表示するだけでも構わない。
さらに、第2の実施の形態では、ダミーアイコンを識別し易いようにするため、アイコンの色を、共通する実行条件のアイコンの色と異ならせた例を示したが、これに限定するものではない。
【0089】
例えば、アイコンサイズを小さくする構成(
図20(a)のJ5〜J7参照)、アイコンの形状を変える構成(
図20(b)のJ3参照)、または、アイコンに警告表示Mを重ねる構成(
図20(c)のJ3参照)とすることができる。
(3)第2の実施の形態では、ジョブの予約登録先の選び方(複数選択)によって携帯端末2に表示される実行条件のアイコンの順序が変わってしまう。
【0090】
例えば、
図21(a)〜(c)に示すように、予約登録先の1つとしてMFP11を常に選択したとしても、一緒に選択するMFPが異なれば(MFP12,MFP13またはMFP14)、MFP間で共通する実行条件も異なり(
図16参照)、その結果として、実行条件のアイコンの表示順序が変わってしまうのである。
このため、
図21(a)〜(c)の各画面222から予約登録されたジョブを、登録先として共通するMFP11の操作パネル40から1つずつ選択して(
図21(d)参照)、その設定内容を、実行条件を設定したときの画面構成(携帯端末2の)に基づいて生成される予約ジョブ設定表示画面432に順番に表示したとき、予約ジョブ間で実行条件の表示順序が異なっていて、ユーザーが操作に戸惑うおそれがある。
【0091】
そこで、ユーザーが操作に戸惑うことがないよう、同じ携帯端末2を使って予約登録したジョブであれば、予約ジョブ設定表示画面432での実行条件の表示順序が等しくなるように構成しても構わない。
例えば、予約ジョブ設定表示画面432における実行条件の表示順序を、第1の実施の形態と同じように、MFP毎に、予め決められた順序で表示する構成としてもよい。そうすれば、同じMFPで予約ジョブを実行する場合は、予約登録先の選び方が異なるために、予約ジョブ設定表示画面432における実行条件の表示順序が異なることはなく、ユーザーが操作に戸惑うのを抑制できる。
【0092】
また、表示順序を、予め決められた順序に固定せず、例えば、携帯端末2から登録された複数の予約ジョブのうち最新のジョブの実行条件を設定したときの携帯端末2の画面構成(実行条件の表示順序)に合わせる構成としても構わない(
図21(e)参照)。
図21(e)には、予約ジョブ設定表示画面432の実行条件の表示順序が、予約登録が最新のジョブ(予約番号:KM1−003)の実行条件を設定したときの画面222(
図21(c))と同じ構成となっている例が示されている。
【0093】
このようにすれば、予約ジョブ設定表示画面432での操作が、ユーザーの最新の操作(携帯端末2での実行条件の設定操作)と同様に行えるので、ユーザーは記憶に基づいて操作することができ、戸惑うことがない。
(4)上記実施の形態では、操作パネル40に表示する予約ジョブ設定表示画面432のレイアウトを、携帯端末2の実行条件設定画面222のレイアウトに合わせて、一致させる構成を示したが(
図4、
図5参照)、必ずしも、両画面432,222のレイアウトが完全に一致しなくても構わない。
【0094】
例えば、メッセージ領域R21、選択装置表示領域R22、予約番号表示領域R23など、操作と直接関係のない領域については、ユーザーが各領域の情報を確認できればよく、各領域の配置位置が実行条件設定画面222と異なっていても構わない。
また、アイコン領域R24においても、表示する実行条件のアイコンの大きさや形状を、ユーザーが戸惑わない程度であれば、実行条件設定画面222のアイコンと異ならせても構わない。
【0095】
(5)上記実施の形態では、携帯端末2が管理サーバー3に対して、使用可能なMFPの情報を要求し、IPアドレスまたはネットワーク上のホスト名や、装置名、機種コード等を取得する構成を例示したが、これに限定するものではない。
使用可能なMFPが特定できればよく、例えば、ホスト名だけでも構わない。また、Windowsネットワーク環境の場合には、ホスト名に変えて、コンピュータ名を使うこともできる。
【0096】
(6)上記実施の形態では、携帯端末2が管理サーバー3にBluetooth接続された構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、携帯端末2をLAN4にWi−Fiで直接接続する構成としても構わない。
この場合、携帯端末2が、管理サーバー3を介さずに、各MFP11〜14と直接通信しても構わない。具体的には、携帯端末2が各MFP11〜14に対してPingコマンドを送信して、使用可能なMFPを確認してもよく、また、各MFP11〜14から設定可能な実行条件に関する情報を直接取得したり、LAN4がインターネットに接続されている場合は、使用可能なMFPの機種情報をもとに、インターネットから設定可能な実行条件に関する情報を取得しても構わない。さらに、携帯端末2から、各MFP11〜14に対して、データを直接送信するよう構成しても構わない。
【0097】
(7)上記実施の形態では、携帯端末2とMFP11〜14との間に、データを中継する管理サーバー3を設けた構成を示したが、これに限定するものではなく、管理サーバー3を設けない構成としても構わない。
例えば、携帯端末2が、各MFP11〜14と直接通信し、使用可能な状態であるか否かの監視や、予約登録先として選択したMFPから設定可能な実行条件を取得したり、設定したジョブ実行条件の情報(第1の情報x1)および設定画面の構成に関する情報(第2の情報x2)を選択したMFPに送信するよう構成することもできる。
【0098】
また、管理サーバー3の機能(MFPのLAN接続状態の監視、データの中継等)を、各MFP11〜14のうちのいずれかのMFPに割り当てても構わない。例えば、管理サーバー3の機能を、MFP11に割り当てた場合、携帯端末2は、使用可能なMFPの情報や、予約登録先として選択したMFPの設定可能な実行条件をMFP11より取得するとともに、設定したジョブ実行条件の情報(第1の情報x1)および設定画面の構成に関する情報(第2の情報x2)を、MFP11を介して、選択したMFPに送信する構成となる。
【0099】
(8)上記実施の形態では、携帯端末2より、ジョブの予約登録先を選択した後、選択されたMFPの設定可能な実行条件に関する情報を取得する構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、予め、使用可能な全てのMFPにおいて、設定可能な実行条件に関する情報を取得し、データ記憶部204に格納しておく構成としてもよく、この場合、予約登録先の選択後に取得する場合と比べて、実行条件設定画面222の表示速度を向上させることができる。
【0100】
(9)第2の実施の形態では、ジョブの予約登録先のMFPが複数の場合、当該予約ジョブが一のMFPで実行されたときに、残りの予約登録先に、予約ジョブが実行された旨を通知する構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、予約登録先に限定せず、使用可能なMFP全てに対し、予約ジョブが実行された旨を通知する構成としても構わない。予約登録先となっていないMFPは、当該通知を無視すればよい。このようにすれば、管理サーバー3において、予約登録先となっていて上記通知が必要なMFPと、そうでないMFPとを区別する必要がないので、携帯端末2から受信して各MFP11〜14に送信するデータを、上述の送受信データ管理テーブルT4(不図示)に格納して管理しなくてもよくなり、管理サーバー3の負荷を軽減することができる。
【0101】
(10)第2の実施の形態では、MFPの「ジョブの予約登録受付、実行処理」(
図18参照)において、予約ジョブを実行後(ステップS212)、予約ジョブを実行した旨の通知(予約番号含む)を管理サーバー3に送信する(テップS213)構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、予約ジョブの実行の通知を、予約ジョブの実行開始前に送信する構成、または、予約ジョブの実行途中で、通知する構成としても構わない。
【0102】
なお、上記実施の形態のように、予約ジョブの実行完了後にその旨を通知する構成であれば、予約ジョブの実行中、MFPに何らかのトラブル(例えばトナー切れなど)が生じた場合、ユーザーは、予約ジョブが登録された他のMFPより、ジョブを再度実行させることができるという利点がある。
(11)上記実施の形態において、特に説明しなかったが、操作パネル40の予約一覧431aより、ユーザーが登録した予約ジョブを確認するには、ユーザー認証を必要とする構成とすることもできる。
【0103】
ユーザー認証は、例えば、操作パネル40より、ユーザーID等を入力することにより行う、あるいはICカードにより認証することができる。このユーザー認証情報と、ユーザーが普段使用する携帯端末2の装置名(または機種コード)とを関連付けしておくことで、ユーザー認証後、携帯端末2から登録した予約ジョブを、操作パネル40の予約一覧431aに表示させることができる。これにより、ユーザーは、自分が登録した予約ジョブを直ぐに見つけることができるとともに、他のユーザーにより誤って予約ジョブが実行されてしまうのを防止することができる。
【0104】
(12)上記実施の形態では、携帯端末2から実行条件の設定を行い、MFP側の操作パネルから実行指示するジョブとして、原稿をセットして実行するコピー、スキャン、ファックスを例示したが、これに限定するものではない。
例えば、機密保持性の高い印刷物を印刷する際、他のユーザーに印刷物を見られることがないよう、携帯端末2から印刷ジョブを発行した後、MFPの操作パネルから、当該印刷ジョブを読み出して実行させる、いわゆるプルプリントする場合にも、本発明を適用することができ、それにより、操作パネルよりプリントジョブの設定内容の確認、または変更する際の操作性を向上させることができる。
【0105】
(13)上記の実施の形態では、携帯端末2側の実行条件設定画面222、および操作パネル40側の予約ジョブ設定表示画面432において、実行条件のアイコンが横一列に並べられる構成を示したが、これに限らず、縦一列、または縦横のマトリックス状に並べられた構成としても構わない。
(14)上記の実施の形態では、MFPにおいて、予約ジョブの設定内容を、携帯端末2の実行条件設定画面222の画面レイアウトに合わせた予約ジョブ設定表示画面432に表示する構成のみ説明したが、これに限定するものではない。
【0106】
例えば、
図22に示すように、MFPの操作パネル40(液晶表示部42)に、通常画面に切り替える切替ボタン433を表示し、ユーザーより切替ボタン433がタップされた場合、本来、操作パネル40から、コピー、スキャン、ファックス等のジョブの実行条件を設定するときの画面(通常画面)に切り替え、予約ジョブの設定内容を表示するように構成しても構わない。
【0107】
(15)上記実施の形態では、携帯端末2より、まず、予約登録先となるMFPを、MFP選択画面221から選択した後、選択したMFPの設定可能なジョブの実行条件に基づいて実行条件設定画面222を生成し、ジョブの実行条件の設定入力を受け付ける構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、ユーザーが、予約登録先となるMFPを直接選択するのではなく、ジョブの実行条件を設定する過程において、設定された実行条件を全て満たすMFPに限定していき、設定完了時点で残っているMFPがユーザーにより選択されたと判定する構成とすることもできる。
【0108】
具体的には、例えば、携帯端末2の制御部200は、
図3(a)の予約登録のメニュー画面220より画像処理(コピー、スキャン、ファクス等)が選択されると、
図3(b)のMFP選択画面221の表示をスキップして、
図3(c)に示す実行条件設定画面222を表示する。ここでの制御部200は、上記スキップしたMFP選択画面221における選択MFPの初期値を、使用可能なMFP全てとしている。そして、制御部200は、実行条件設定画面222のアイコン領域R24に、使用可能なMFPのうち少なくとも1つのMFPにおいて設定可能な実行条件については、ダミーアイコンではなく設定可能なアイコンとして生成し表示する。こうして生成された実行条件設定画面222より、ユーザーによる設定入力を受付け、実行条件が設定される毎に、制御部200は、選択MFPを、設定された実行条件を全て満たすものに限定していく(制御部200が装置限定手段として機能する)。そして、制御部200は、ユーザーによる設定入力が完了した時点で残ったMFPをユーザーにより選択されたと判定する。
【0109】
この場合、実行条件設定画面222の選択装置表示領域R22に表示する装置名を、実行条件の設定毎に更新するのが望ましい。
なお、上記説明では、
図3(a)の予約登録のメニュー画面220の後、MFP選択画面221をスキップして、
図3(c)の実行条件設定画面222を表示する構成を示したが、MFP選択画面221をスキップせずに、使用可能なMFPの全てが選択された状態で表示しても構わない。この場合、ユーザーは、MFPの全てが選択された状態でよければ、そのまま決定ボタンB1をタップして、実行条件設定画面222に進めば良いが、選択しないことが明らかなMFPが含まれている場合、当該MFPを示すアイコンをタップして選択を解除できるよう構成しても構わない。
【0110】
(16)上記実施の形態では、画像処理装置として、カラー複合機およびモノクロ複合機を用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、カラースキャナー、モノクロスキャナー、ファクシミリ装置などに適用することができる。
(17)上記実施の形態では、携帯情報端末として、タブレット型のパーソナルコンピューターを用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、スマートフォンなどの多機能携帯電話や、PDAなどに適用することができる。
【0111】
上記実施の形態および各変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。