(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の画像に含まれる文字情報は、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者の前記移動速度の数値を示す文字を含み、前記分析判定部により、前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者の前記歩数の数値を示す文字を含み、
前記第3の画像に含まれる文字情報は、前記利用者の前記移動速度の数値と前記利用者の前記歩数の数値とを示す文字を含むことを特徴とする請求項3に記載の運動支援装置。
前記第2の画像に含まれる文字情報は、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者に対して前記移動速度を前記第1の数値範囲の範囲内の値に合わせるように指示する文言の文字を含み、前記分析判定部により、前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者に対して前記歩数を前記第2の数値範囲の範囲内の値に合わせるように指示する文言の文字を含み、
前記第3の画像に含まれる文字情報は、前記利用者に対して前記移動速度を前記第1の数値範囲の範囲内の値に合わせ、且つ、前記歩数を前記第2の数値範囲の範囲内の値に合わせるように指示する文言の文字を含むことを特徴とする請求項3に記載の運動支援装置。
前記第1の動作情報値と前記第1の数値範囲との比較、及び、前記第2の動作情報値と前記第2の数値範囲との比較において、前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲内の値であると判定され、且つ、前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲内の値であると判定されたとき、表示部に第1の表示形態で標準表示を行い、
前記第1の動作情報値と前記第1の数値範囲との比較、及び、前記第2の動作情報値と前記第2の数値範囲との比較において、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値の何れか一方のみ、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲から逸脱していると判定されたとき、前記報知動作として、前記表示部に、前記第1の表示形態とは異なる第2の表示形態で注意表示を行い、
前記第1の動作情報値と前記第1の数値範囲との比較において、前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲外の値であると判定され、且つ、前記第2の動作情報値と前記第2の数値範囲との比較において前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲外の値であると判定されたとき、前記報知動作として、前記表示部に前記第1の表示形態及び前記第2の表示形態とは異なる第3の表示形態で警告表示を行うことを特徴とする請求項11に記載の運動支援方法。
前記標準表示における前記第1の表示形態においては、前記表示部に、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値に対応した第1の画像に含まれる文字情報の文字を第1の大きさ及び第1の文字色で表示し、
前記注意表示における前記第2の表示形態においては、前記表示部に、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値の前記一方に対応した第2の画像に含まれる文字情報の文字を、(i)前記表示部に前記第1の大きさより大きい第2の大きさで表示する、(ii)前記表示部に前記文字を前記第1の文字色と異なる第2の文字色で表示する、(iii)前記表示部に前記文字を第1の時間間隔で点滅表示する、の少なくとも何れかで表示し、
前記警告表示における前記第3の表示形態においては、前記表示部に、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値に対応した第3の画像に含まれる文字情報の文字を、(iv)前記表示部に前記第1の大きさより大きい第3の大きさで表示する、(v)前記表示部に前記第1の文字色と異なる第3の文字色で表示する、(vi)前記表示部に前記文字を前記第1の時間間隔と異なる第2の時間間隔で点滅表示する、の少なくとも何れかで表示することを特徴とする請求項12に記載の運動支援方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マラソン大会中やランニング等のトレーニング中においては、走りのペースはいつもと同じであっても、実際には無意識のうちに、例えばストライド(歩幅)を伸ばすことでそのペースを維持して走っているような場合がある。このような場合にはストライドに無理がかかっているため、それによって過度に体力を消耗してしまい、その結果、競技やトレーニングの後半に疲労が蓄積してペースの低下を招くことがある。
【0007】
これに対して、背景技術に記載したような機器や特許文献等に開示された手法においては、ユーザ(ランナー)はラップタイムやスプリットタイム、ペース等の走行時の速度に関連する時間情報のみでしか、自分の運動動作状態を知ることができなかった。そのため、上述したようなペースの低下を招く要因(問題箇所)を見つけることができず、競技やトレーニングの後半における失速を改善することが難しかった。
【0008】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、競技中やトレーニング中の利用者の運動動作状態を具体的に把握して、運動動作中に問題の発生を認識して運動動作状態を改善することにより記録の向上を図ることができる運動支援装置、運動支援方法及び運動支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明
に係る運動支援装置は、
移動動作中の利用者の運動動作状態に関連する動作データを、該利用者の前記運動動作中に、予め設定された時間間隔毎に繰り返し検出する検出部と、
前記検出部が前記動作データを検出する毎に、検出された前記動作データに基づいて、前記利用者の移動速度に対応する第1の動作情報値と、前記利用者の単位時間当たりの歩数又は前記利用者の歩幅に対応する第2の動作情報値とを取得し、前記第1の動作情報値を取得する毎に、取得した前記第1の動作情報値が第1の数値範囲を逸脱しているか否かを判定し、前記第2の動作情報値を取得する毎に、取得した前記第2の動作情報値が第2の数値範囲を逸脱しているか否かを判定し、前記第1の数値範囲は前記第1の動作情報値の許容範囲として設定され、前記第2の数値範囲は前記第2の動作情報値の許容範囲として設定されている分析判定部と、
前記分析判定部により前記第1又は第2の動作情報値の少なくとも一方が、対応する前記第1又は第2の数値範囲から逸脱していると判定されたときに、逸脱していると判定された前記第1又は第2の動作情報値に対する報知動作を、前記利用者の前記運動動作中に実行する出力部と、
を備え、
前記利用者の移動動作開始地点からの距離範囲が互いに異なる複数の移動距離範囲が設定されて、前記第1の数値範囲及び前記第2の数値範囲は、前記複数の移動距離範囲の各々に対応して複数設定されており、
前記分析判定部は、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値とに基づいて、前記利用者の前記移動
動作開始地点からの移動距離を取得し、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値を、前記複数の移動距離範囲における、取得した前記移動距離が含まれる特定の移動距離範囲に対して設定されている特定の第1の数値範囲及び特定の第2の数値範囲と、それぞれ比較することを特徴とする。
【0010】
本発明
に係る運動支援方法は、
移動動作中の利用者の運動動作状態に関連する動作データを、該利用者の前記運動動作中に、予め設定された時間間隔毎に繰り返し検出し、
前記動作データを検出する毎に、前記検出した前記動作データに基づいて、前記利用者の移動速度に対応する第1の動作情報値と、前記利用者の単位時間当たりの歩数又は前記利用者の歩幅に対応する第2の動作情報値とを取得し、
前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値とに基づいて、前記利用者の移動距離を取得し、
前記第1の動作情報値を取得する毎に、取得した前記第1の動作情報値が、前記第1の動作情報値の許容範囲として設定されている第1の数値範囲を逸脱しているか否かを判定し、
前記第2の動作情報値を取得する毎に、取得した前記第2の動作情報値が、前記第2の動作情報値の許容範囲として設定されている第2の数値範囲を逸脱しているか否かを判定し、
前記第1又は第2の動作情報値の少なくとも一方が、対応する前記第1又は第2の数値範囲から逸脱していると判定されたときに、逸脱していると判定された前記第1又は第2の動作情報値に対する報知動作を、前記利用者の前記運動動作中に実行し、
前記利用者の移動動作開始地点からの距離範囲が互いに異なる複数の
移動距離範囲が設定されて、前記第1の数値範囲及び前記第2の数値範囲は、前記複数の
移動距離範囲の各々に対応して複数設定されており、
前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲を逸脱しているか否かを判定する動作は、前記第1の動作情報
値を、前記複数の
移動距離範囲における、取得した前記移動距離が含まれる特定の
移動距離範囲に対して設定されている特定の第1の数値範囲と比較する動作を含み、
前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲を逸脱しているか否かを判定する動作は、前記第2の動作情報
値を、前記特定の
移動距離範囲に対して設定されている特定の第2の数値範囲と比較する動作を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明
に係る運動支援プログラムは、
中央演算回路により構成される分析判定部を有する運動支援装置の前記分析判定部において実行される運動支援プログラムであって、
前記分析判定部により、移動動作中の利用者の運動動作状態に関連する動作データを検出する検出部において、前記動作データを、該利用者の前記運動動作中に、予め設定された時間間隔毎に繰り返し検出させ、
前記検出部が前記動作データを検出する毎に、
前記分析判定部により、前記検出した前記動作データに基づいて、前記利用者の移動速度に対応する第1の動作情報値と、前記利用者の単位時間当たりの歩数又は前記利用者の歩幅に対応する第2の動作情報値とを取得させ、
前記分析判定部により、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値とに基づいて、前記利用者の移動距離を取得させ、
前記分析判定部により、前記第1の動作情報値を取得する毎に、取得した前記第1の動作情報値が、前記第1の動作情報値の許容範囲として設定されている第1の数値範囲を逸脱しているか否かを判定させ、
前記分析判定部により、前記第2の動作情報値を取得する毎に、取得した前記第2の動作情報値が、前記第2の動作情報値の許容範囲として設定されている第2の数値範囲を逸脱しているか否かを判定させ、
前記分析判定部により、前記第1又は第2の動作情報値の少なくとも一方が、対応する前記第1又は第2の数値範囲から逸脱していると判定されたときに、逸脱していると判定された前記第1又は第2の動作情報値に対する報知動作を、前記利用者の前記運動動作中に出力部に対して実行させ、
前記利用者の移動動作開始地点からの距離範囲が互いに異なる複数の
移動距離範囲が設定されて、前記第1の数値範囲及び前記第2の数値範囲は、前記複数の
移動距離範囲の各々に対応して複数設定されており、
前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲を逸脱しているか否かを判定させる動作は、前記第1の動作情報
値を、前記複数の
移動距離範囲における、取得した前記移動距離が含まれる特定の
移動距離範囲に対して設定されている特定の第1の数値範囲と比較させる動作を含み、
前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲を逸脱しているか否かを判定させる動作は、前記第2の動作情報
値を、前記特定の
移動距離範囲に対して設定されている特定の第2の数値範囲と比較させる動作を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、競技中やトレーニング中の利用者の運動動作状態を具体的に把握して、運動動作中に問題の発生を認識して運動動作状態を改善することにより記録の向上を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る運動支援装置、運動支援方法及び運動支援プログラムについて、実施形態を示して詳しく説明する。なお、以下の説明では、運動の一例として、ユーザがマラソン大会に参加する場合や、ランニング等のトレーニングを行う場合について説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
(運動支援装置)
図1は、本発明に係る運動支援装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。
図2は、本実施形態に係る運動支援装置に適用されるインターフェース機器の一構成例を示すブロック図である。
【0016】
本実施形態に係る運動支援装置は、例えば
図1(a)に示すように、概略、ユーザUSが手首等に装着するインターフェース機器100を有している。インターフェース機器は、
図1(b)に示すように、リストウォッチ型(又は腕時計型)の外観を有し、大別して、ユーザに所定の情報を提供するための表示部131を備えた機器本体101と、ユーザUSの手首に巻き付けることにより機器本体101を手首に装着するためのベルト部102と、を備えている。インターフェース機器100は、具体的には、例えば
図2に示すように、大別して、センサ部(検出部)110と、入力インターフェース部(操作部)120と、出力インターフェース部(出力部)130と、中央演算回路(以下、「CPU」と略記する;分析判定部)141と、メモリ(記憶部)142と、動作電源143と、を備えている。
【0017】
センサ部110は、
図2に示すように、加速度センサ111と、ジャイロセンサ(角速度センサ)112と、GPS受信回路(位置センサ)113と、を有している。加速度センサ111は、ユーザUSの走行中の動作速度の変化の割合(加速度)を検出する。また、ジャイロセンサ(角速度センサ)112は、ユーザUSの運動中の動作方向の変化(角速度)を検出する。そして、CPU141が所定の制御プログラムを実行することにより、この加速度センサ111により検出された加速度データ、及び、ジャイロセンサ112により検出された角速度データの変化傾向や波形のピーク周波数に基づいて、走行時のピッチ(単位時間(例えば1分間)当たりの歩数;第2の動作情報値)とペース(速度;第1の動作情報値)が測定又は算出されて取得される。また、更に、算出されたペースと経過時間に基づいて走行距離が取得される。これらのピッチやペース、走行距離は、例えば一定の時間間隔毎の走行時間に相互に関連付けられて、メモリ142の所定の記憶領域に保存される。
【0018】
また、GPS受信回路113は、複数のGPS衛星からの電波を受信することにより、緯度経度からなる(地理的な)位置データを検出する。このGPS受信回路113により検出された位置データに基づいて、CPU141により、移動距離が取得される。また、GPS受信回路113は、GPS衛星からの電波のドップラーシフト効果を利用して、ユーザUSの移動速度を取得する。ここで、GPS受信回路113により検出される位置データに基づいて取得される移動距離及び移動速度は、上述した加速度センサ111及びジャイロセンサ112により検出されたセンサデータに基づいて取得される走行距離やペースと併用することにより、又は、相互補完することにより、ユーザUSの走行距離やペースの精度を高めるために利用される。なお、センサ部110には少なくとも加速度センサ111とジャイロセンサ112とを備えていればよく、GPS受信回路113を備えていない構成であってもよい。
【0019】
入力インターフェース部120は、
図2に示すように、操作スイッチ121と、タッチパネル122と、を有している。操作スイッチ121は、例えば
図1(b)に示すように、ボタンスイッチを有し、上述したセンサ部110における各種のデータの検出や測定の開始や終了、一時停止等の動作(センシング動作)、表示部131に表示する項目の設定、後述する運動支援方法において用いられる数値範囲の入力設定等の操作に用いられる。
【0020】
また、タッチパネル122は、表示部131の前面に配置、又は、表示部131の前面に一体的に形成され、表示部131に表示された情報に応じた領域をタッチ操作することにより、当該情報に対応する機能が選択的に実行される。タッチパネル122により実現される機能は、上記の操作スイッチ121により実現される機能と同等であってもよいし、タッチパネル122による操作特有の機能を有していてもよい。なお、入力インターフェース部120には、操作スイッチ121とタッチパネル122の双方を備えているものであってもよいし、実現される機能が同一である場合には、いずれか一方のみを備えているものであってもよい。
【0021】
出力インターフェース部130は、
図2に示すように、表示部131と、音響部132と、振動部133と、を有している。表示部131は、液晶表示パネルや有機EL表示パネル等の表示装置を有し、少なくともユーザの運動中に、上述したセンサ部110により検出されたセンサデータに基づいて取得された各種の情報に基づく画像を表示する。表示部131には、例えば
図1(b)に示すように、走行距離「Dist」やペース(スプリットタイム「Split」)、ピッチ「Pitch」、走行時間(図示を省略)等の数値を含む文字情報が表示される。これらの情報は、表示部131に複数の情報が同時に表示されるものであってもよいし、上述した操作スイッチ121やタッチパネル122を操作することにより、1乃至複数の情報が順次表示されるものであってもよい。また、表示部131は、後述する運動支援方法に基づいて分析、判定されたユーザUSの運動動作状態に応じて、所定の表示方法で運動支援情報(注意や警告等)を表示することにより、当該運動支援情報を、視覚を通してユーザUSに報知する報知動作を行う。ここで、表示部131における運動支援情報の表示方法としては、例えば数値を、その数値に対応する文字の大きさを他より大きくし設定したり、その文字を構成する線の太さを他より大きく設定したり、その文字の色を他と異なる比較的目立つ色に設定したり、して強調表示する方法や、数値に代えて又は数値と共に対応する特定のメッセージを示す文字情報を強調表示で表示する方法や、表示部131の全域や一部領域における背景部分の表示色を変化させる方法や、数値や特定のメッセージを示す文字情報又は背景部分を点滅表示させたりする表示方法を、単独で又は組み合わせて適用することができる。具体例については後述する。
【0022】
また、音響部132は、ブザーやスピーカ等の音響機器を有し、後述する運動支援方法に基づいて分析、判定されたユーザUSの運動動作状態に応じた運動支援情報(注意や警告等)を、所定の音色や音パターン、音声メッセージ等の音情報により、聴覚を通してユーザUSに報知する報知動作を行う。振動部133は、振動モータや振動子等の振動機器を有し、ユーザUSの運動動作状態に応じた運動支援情報(注意や警告等)を、所定の振動パターンやその強弱等の振動情報により、触覚を通してユーザUSに報知する報知動作を行う。なお、出力インターフェース部130は、少なくとも表示部131を備えていればよく、当該表示部131に加え、音響部132及び振動部133のいずれか一方のみを備えているものであってもよいし、音響部132と振動部133の両方を備えているものであってもよい。ここで、表示部131に加え、音響部132や振動部133等の複数の報知手段を備えている場合には、例えば、ユーザUSに対して運動支援情報(注意や警告等)を、まず音情報や振動情報により報知することにより、表示部131に表示された数値情報や文字情報を確認させるように喚起することができ、運動支援情報をより確実にユーザUSに報知することができる。
【0023】
メモリ142は、不揮発性メモリを有し、上述したセンサ部110により検出された加速度データや角速度データ、位置データ、及び、これらのセンサデータに基づいて測定又は算出された走行時のピッチやペース、走行距離の数値情報を、走行時間に相互に関連付けて保存する。ここで、走行時間は例えば一定の時間間隔毎の複数の時間に設定される。ここで、時間間隔は、例えば、1秒〜10秒程度の時間に予め設定される。この時間間隔は、ユーザUSが入力インターフェース部120を操作して設定し、ユーザUSにより変更可能とされているものであってもよいし、インターフェース機器100内において、例えばGPS受信回路113が位置データを検出する時間間隔等に基づいて、予め設定された固定値とされているものであってもよい。また、メモリ142の不揮発性メモリ部分には、本実施形態に係るインターフェース機器100において実行される運動支援方法(詳しくは後述する)により生成される、又は、参照される各種のデータや情報が保存される。ここで、メモリ142は、センサ部110や入力インターフェース部120、出力インターフェース部130、メモリ142における所定の機能を実現するための制御プログラム(ソフトウェア)が記憶された読み出し専用メモリ(ROM)を含むものであってもよい。CPU141は、計時機能を備え、これらの制御プログラムに従って処理を行うことにより、センサ部110や入力インターフェース部120、出力インターフェース部130、メモリ142における動作を制御して所定の機能を実現する。なお、これらの制御プログラムは予めCPU141に組み込まれているものであってもよい。また、メモリ142を構成する不揮発性メモリ部分は、メモリカード等のリムーバブル記憶媒体を有し、インターフェース機器100に対して着脱可能に構成されているものであってもよい。
【0024】
動作電源143は、インターフェース機器100内部の各構成に駆動電力を供給する。動作電源143は、市販のコイン型電池やボタン型電池等の一次電池、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池のほか、振動や光、熱、電磁波等のエネルギーにより発電する環境発電(エナジーハーベスト)技術による電源等を適用することができる。
【0025】
(運動支援方法;センサデータの分析方法とその報知方法)
次に、本実施形態に係る運動支援装置における運動支援方法について説明する。
まず、本発明に係る運動支援方法に適用されるセンサデータの分析方法と、その報知方法について説明する。ここでは、本発明の特徴を明確にするために、一般に市販されている(周知の)ランニングウォッチとの差異を検証しつつ説明する。
【0026】
図3は、一般的なランニングウォッチにおいて実行される分析処理の一例を示すグラフである。ここでは、42.195kmのフルマラソンにおけるスプリットタイム(1kmを走るのに必要な時間であって、走行速度を示す一般的なランニング指標)の、走行距離5km毎の変化の一例を示す。
【0027】
一般的なランニングウォッチ(比較例)においては、例えば
図3のグラフに示すように、走行距離(横軸)に対するペース又はスプリットタイム(縦軸)が随時算出されて、その変化を知ることができる。すなわち、ランニングウォッチには、ランニング中のペースやスプリットタイムが数値情報として表示部に逐次表示され、ユーザはその数値情報を視認することにより、自己の運動動作状態を把握していた。
【0028】
図3に示されたグラフについて具体的に説明すると、マラソンスタート後、走行距離が15kmを過ぎた付近からスプリットタイムが徐々に長くなる傾向が出始めている(すなわち、ペースが遅くなり始めている)。一方、走行距離が25km程度まではスプリットタイムが概ね3′40〜3′50min/kmの範囲に収まっているため、ユーザは、ここまでは一定の範囲内のペースを維持していると認識することになり、走行距離が25km程度までの走り方に、後述するようなその後のペースの低下をもたらす要因があることは把握できなかった。そして、ユーザは、走行距離が25kmを超えた時点で、ランニングウォッチに表示される現在時点のスプリットタイムがさらに長くなり、ペースが上記の範囲を逸脱して顕著に低下していることを認識する。これに対して、ユーザは、この状態を改善しようと努める。しかしながら、後述するように、実際には、ペースの低下をもたらしている要因が、走行距離が25kmより以前の走り方にあったのであるが、従来のランニングウォッチを用いていた場合にはこれを把握することが困難であり、走行距離が25kmまでの間で適切でない走り方をしてしまっていたため、この後にペースを改善することが困難であった。その結果、
図3に示すように、競技後半に失速を招いてしまい、走行状態の改善や記録の向上を図ることが難しかった。
【0029】
すなわち、
図3に示したように、ペース又はスプリットタイムが変化する場合においては、実際には走行距離が25kmより以前の時点での走り方に、その後のペースの低下をもたらす要因があり、この要因を改善することにより、競技後半のペースの低下を抑えることができる可能性がある。しかしながら、一般的なランニングウォッチに表示される数値情報では、この要因を的確に把握することができなかった。
【0030】
そこで、本発明に係る運動支援方法においては、競技やトレーニング等の運動中の、現在時点から先の時間(将来;例えば競技やトレーニングの後半)におけるペースの低下をもたらす要因を的確に把握することができる分析結果を、ユーザが運動中に容易に視認可能なインターフェース機器の表示部を介して提供し、以て、ペースの低下をもたらす要因が発生した時点でユーザがそれを認識することができるようにすることを特徴とする。
【0031】
図4は、本発明に係る運動支援方法に適用される分析処理の一例を示すグラフである。また、
図5は、本発明に係る運動支援方法に適用される判定処理に用いられるデータベースの一例を示す表である。
【0032】
本発明に係る運動支援方法においては、CPU141が次のような分析処理を実行する。まず、ユーザUSの運動中(走行中)に、センサ部110により検出されたセンサデータに基づいて算出されたペース(速度)を、ピッチ(歩数)とストライド(歩幅)の成分に分解する。ここで、「ペース=ピッチ×ストライド」の関係にあるので、センサ部110により検出されたセンサデータに基づいてペースとピッチが判明すれば、ストライドを算出することができる。このピッチとストライドの関係について、
図4に示すように、横軸にピッチ、縦軸にストライドを設定してグラフ化する。このグラフにおいて、ペースが一定のときには図中破線で示すように、図面右下がりの直線La、Lbとして表わされる。ここで、直線Laは、区間距離5kmを19分のペースで走行した場合のピッチとストライドの関係を示すペース基準線であり、また、直線Lbは、区間距離5kmを20分のペースで走行した場合のピッチとストライドの関係を示すペース基準線である。また、太矢印は、42.195kmのフルマラソンにおける区間距離5kmごとのピッチとストライドの変化を、走行距離に対応させて順次示したものである。
【0033】
そして、ユーザの運動中に測定又は算出されたペース、ピッチ、ストライドの各々について、
図5(a)、(b)に示すように、許容範囲とする数値範囲が予め設定されたデータベースを参照して、対応する走行距離範囲における数値範囲を逸脱しているか否かを判定する。ここで、判定処理に適用される数値範囲は、
図5(a)、(b)に示すように、所定の距離(例えば区間距離5km)ごとの複数の走行距離範囲の各々に対して設定されている。そして、走行距離範囲毎に対して設定された数値範囲は、それぞれ、上限値、下限値及び上限値と下限値の中間の標準値を有している。ここで、下限値と上限値を含み、下限値から上限値までの範囲が許容範囲となる。
【0034】
なお、
図5(a)、(b)には、ペースとピッチについて数値範囲が設定されたデータベースを示すが、上述したように、ペースとピッチに基づいてストライドを算出することができるので、ペースとピッチについて数値範囲を設定することにより、ストライドについても数値範囲が設定される。また、これらの数値範囲における上限値と下限値及び標準値は、例えば、ユーザが入力インターフェース部120の操作スイッチ121やタッチパネル122を用いて、運動の開始に先立って(事前に)任意の値を入力することによって設定されるものであってもよいし、予め年齢や性別、過去の競技記録等に基づいて、標準的な数値が設定されているものであってもよい。ペース、ピッチ、ストライドについて、設定された数値範囲は、各々、ペースデータベース、ピッチデータベース、ストライドデータベースとして、メモリ142の所定の記憶領域に保存される。
【0035】
上述した分析処理及び判定処理における結果は、
図4に示したグラフを用いることにより、可視的に理解することができる。すなわち、
図4に示したグラフにおいては、42.195kmのフルマラソンにおいて、ユーザUSのピッチとストライドの関係が、スタートから走行距離が20〜25km付近で直線Laよりも図面左下方向に変化し、ペースが急激に落ちてきたということが判別できる。加えて、
図4においては、上記の20〜25km付近でのペース変化だけでなく、それ以前に、走行距離が10km付近からピッチが低下して一定の状態を保持できなくなり、ストライドを伸ばすことでペースを維持してきたことが判別できる。そして、このような走り方が、競技後半の失速を招いたものと推測される。つまり、競技後半の失速の要因は、走行距離が10km付近からすでに発生していたものと分析することができる。
【0036】
そして、上述した一連の処理により得られる分析結果を、次に示すような報知方法によりユーザUSに報知することにより、ユーザUSは、競技後半の失速の要因(問題箇所)がどこにあるかを的確に把握(特定)することができ、走り方を改善して記録の向上を図ることができる。
【0037】
図6は、本発明に係る運動支援方法に適用される報知動作に用いられる分析結果の一例を示す図である。
図7は、本発明に係る運動支援方法に適用される報知動作の一例を示す図である。ここでは、本発明に係る報知方法の特徴である表示動作の例を示す。なお、
図6(a)、
図7(c)、(d)においては、図示の都合上、注意表示領域、警告表示領域、及び、注意表示状態、警告表示状態を、便宜的にハッチングを用いて示した。
【0038】
まず、インターフェース機器100の表示部131には、運動支援情報の表示項目として、例えば
図7(a)、(b)に示すように、図面上段にスプリットタイム「Split」、図面中段に走行距離「Dist」、図面下段にピッチ「Pitch」の各数値を含む文字情報が表示される。ここでは、上述したセンサ部110により検出されたセンサデータに基づいて取得される、現在時点の数値が表示される。なお、表示部131における表示項目は、これらに限定されるものではなく、他の数値や特定の文字情報等、任意の情報が表示されるものであってもよく、また、1乃至複数の情報が任意の表示形態で表示されるものであってもよい。
【0039】
そして、CPU141は上述した分析方法を実行し、ユーザUSの運動中(走行中)に、センサ部110により検出されたセンサデータに基づいて取得したペース、ピッチ、ストライドのおのおのについて、予め設定された数値範囲内にあるか、あるいは、当該数値範囲を逸脱しているかを判定する。そして、ペース、ピッチ、ストライドのいずれかが設定された数値範囲を超えていると判定されたときには、当該項目に問題があると判断して、その項目の数値を含む文字情報を表示部131に表示するとともに、ユーザUSに走り方の改善を促すように注意表示や警告表示を行う。ここで、表示部131における注意表示や警告表示の具体例としては、例えば
図7(c)、(d)に示すように、設定された数値範囲を逸脱した項目の数値に対応する文字の大きさを、通常時(後述する標準表示状態のとき)より大きくしたり、当該文字を構成する線の太さを通常時より大きくしたり、当該文字の色を通常時とは異なる比較的目立つ色に設定したり、して強調表示したり、表示部131の全域又は一部領域における背景部分の表示色を例えば黄色等の注意色や赤色等の警告色の特定色に設定したり、或いは、数値に代えて又は数値と共に対応する特定のメッセージを強調表示したり、数値や特定のメッセージを示す文字情報又は背景部分を点滅表示させたりする表示方法を、単独で又は組み合わせて適用することができる。
【0040】
ユーザUSの走り方が、例えば上述した
図3、
図4のグラフに示したような状態であった場合について、報知動作の具体例を説明する。
図3、
図4に示したような走り方の場合、上述したように、スタートから走行距離が10km程度までは、ペース(スプリットタイム)、ピッチ、ストライドのいずれもが、予め設定された数値範囲内に維持されている。このとき、CPU141は、ユーザUSの走り方は順調又は正常な状態にあると判定する。ここで、この判定結果(すなわち、上述した分析方法における分析結果)を、
図6(a)、(b)中では便宜的に標準表示領域「Zs」と表記する。この判定結果に基づいて、CPU141は、
図7(b)に示すように、インターフェース機器100の表示部131に、各項目を標準表示状態で表示させる。この標準表示状態においては、
図7(b)に示したように、各項目の数値情報の強調表示や、表示部131の背景部分を特定色で発光させる動作は行われない。
【0041】
そして、走行距離が10km以降になると、ペースはほぼ維持されているが、ピッチの低下を補うためにストライドが伸びる傾向にあって、ストライドが予め設定された数値範囲を逸脱している。このとき、CPU141は、ピッチに問題があると判断する。ここで、この判定結果(分析結果)を、
図6(a)、(b)中では便宜的に注意表示領域「Za」と表記する。この判定結果に基づいて、CPU141は、例えば、
図7(c)に示すように、表示部131のピッチ「Pitch」の数値を示す文字を強調表示するとともに、表示部131の背景部分の表示色を黄色等の注意色に設定した注意表示状態で表示させる。これにより、ユーザUSに対して、ピッチに問題があることを報知して、走り方の改善を促す。
【0042】
そして、ユーザUSがこの注意表示を見て、自己の走行状態を把握し、ピッチを修正するように意識した走り方をすることにより、過度の体力の消耗を抑制して、競技後半の失速を回避することができる可能性が高くなる。
【0043】
なお、ここでは、ペースはほぼ維持されているが、ピッチが低下した場合に、
図7(c)に示すような注意表示を行う例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、ピッチは維持されているがペースが予め設定された数値範囲を逸脱した場合や、ペース、ピッチ、ストライドのいずれかが予め設定された数値範囲を超過した場合等に、注意表示を行うものであってもよい。
【0044】
一方、上述した注意表示を行ったにも関わらず、ユーザUSがピッチを修正できなかった場合には、例えば走行距離が20km以降に示すように、ペース(スプリットタイム)、ピッチの双方とも低下が顕著になるとともに、ストライドも狭くなる傾向にあって、いずれも予め設定された数値範囲を逸脱することになる。このとき、CPU141は、ペース及びピッチの双方に問題があると判断する。ここで、この判定結果(分析結果)を、
図6(a)、(b)中では便宜的に警告表示領域「Zb」と表記する。この判定結果に基づいて、CPU141は、例えば、
図7(d)に示すように、表示部131のスプリットタイム「Split」及びピッチ「Pitch」の数値を示す文字を強調表示するとともに、表示部131の背景部分の表示色を赤色等の警告色に設定した警告表示状態で表示させる。これにより、ユーザUSに対して、ペース及びピッチの双方に問題があることを報知して、走り方の改善を促す。
【0045】
なお、上述した報知動作においては、センサデータに基づいて取得したペース、ピッチ、ストライドのいずれかが設定された数値範囲を逸脱している場合には、注意表示又は警告表示を行う報知方法について説明した。本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、ペース、ピッチ、ストライドのいずれかが設定された数値範囲を上回っている(上限値を超えて逸脱している)場合と、設定された数値範囲を下回っている(下限値に満たないで逸脱している)場合とで、対応する項目の数値を示す文字の色を互いに異なる色に設定して注意表示又は警告表示を行うものであってもよい。
【0046】
また、上述した報知動作において、運動中(走行中)のユーザUSが、インターフェース機器100の表示部131を極短時間見ただけであっても、直感的に現在時点の運動動作状態(走行状態)を把握できるとともに、その問題箇所を認識できるように、ペース、ピッチ、ストライド等の表示項目ごとに表示色を変えて表示するようにしてもよい。
【0047】
加えて、上述した表示部131を介して視覚により運動支援情報を表示する報知動作に加えて、出力インターフェース部130の音響部132や振動部133から音や振動を発生させて、ユーザUSに運動動作状態の変化や問題箇所の発生を気づかせるようにしてもよい。
【0048】
さらに、ユーザUSの熟練度に応じた報知動作を実行するものであってもよい。すなわち、ユーザUSがマラソンやランニングの上級者である場合には、上述したように、インターフェース機器100の表示部131に具体的な数値を表示して、注意表示や警告表示等の報知動作を行うことにより、ユーザUSは比較的容易に自己の運動動作状態を把握し、問題箇所を認識して、走り方の改善や記録の向上に有効に活用することができる。
【0049】
一方、ユーザがマラソンやランニングの初心者である場合には、インターフェース機器100の表示部131に具体的な数値を表示して、注意表示や警告表示等の報知動作を行った場合には、自己の運動動作状態や問題箇所を十分に把握、認識できなかったり、時間を要したりして、走り方の改善や記録の向上に十分活用することができない可能性がある。そのため、上述したような表示部131における具体的な数値情報に替えて、又は、数値情報と併用して、例えば「ピッチを上げろ」、「ストライドを伸ばせ」等の、問題がある項目に対してそれをどのように改善すべきかをユーザに指示するメッセージ(文言)を含む文字情報を表示するものであってもよい。また、この場合においても、上述したように、音や振動を発生させる報知方法を併用して、運動支援情報を確実にユーザに報知するようにしてもよい。このような報知動作の切り替えは、例えば入力インターフェース部120の操作スイッチ121やタッチパネル122を用いて入力設定される。
【0050】
(運動支援方法;全体動作)
次に、上述した分析方法及び報知方法を適用した運動支援方法の全体動作について説明する。ここでは、上述した分析方法及び報知方法の説明で用いた
図3〜
図7を適宜参照しながら説明する。
【0051】
図8は、本実施形態に係るインターフェース機器における運動支援方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係るインターフェース機器100における運動支援方法は、
図8に示すように、まず、インターフェース機器100を起動して、センサ部110の加速度センサ111、ジャイロセンサ112、GPS受信回路113のセンシング動作を開始させる(ステップS101)。具体的には、
図1、
図2に示したように、ユーザUSは、装着したインターフェース機器100の入力インターフェース部120操作スイッチ121やタッチパネル122を操作することにより、インターフェース機器100を起動し、CPU141がセンサ部110を制御して、加速度センサ111やジャイロセンサ112、GPS受信回路113によりユーザUSの加速度データ、角速度データ、GPSデータ(位置データ、移動速度)を検出する動作を開始、又は、これらの検出を開始することが可能な待機状態にする。
【0052】
次いで、ユーザUSが走行を開始するのを待ち(ステップS102:No)、ユーザUSが走行を開始したことが検出されたら(ステップS102:Yes)、ユーザUSの運動動作状態に関連するデータを取得するデータ取得動作を行う(ステップS110)。ここで、ユーザUSが走行を開始したことの検出は、センサ部110によるユーザUSの位置の移動の検出に基づいて行うものであってもよいし、ユーザUSが例えば操作スイッチ121に設けられたスタートボタンスイッチやタッチパネル122に設けられたスタートボタンを押したことを検出して行うものであってもよい。
【0053】
次いで、ペース判別動作(ステップS120)と、ピッチ判別動作(ステップS130)と、運動動作状態判定・報知動作(ステップS140)とを行う。そして、このデータ取得動作と、ペース判別動作と、ピッチ判別動作と、運動動作状態判定・報知動作とを、走行終了まで、繰り返す(ステップS110〜S140、S161:No)。この繰り返しは、予め設定された一定の時間間隔毎の複数の時間に設定される走行時間毎に行われる。そして、走行終了が検出されたら(ステップS161:Yes)、動作を終了する。走行終了の検出は、例えばユーザUSが操作スイッチ121に設けられたストップボタンスイッチやタッチパネルに設けられたストップボタンを押したことを検出して行う。
【0054】
次に、運動支援方法の各動作について説明する。
図9は、本実施形態に係る運動支援方法におけるデータ取得動作の一例を示すフローチャートであり、
図10は、本実施形態に係る運動支援方法におけるペース判別動作の一例を示すフローチャートであり、
図11は、本実施形態に係る運動支援方法におけるピッチ判別動作の一例を示すフローチャートであり、
図12は、本実施形態に係る運動支援方法における運動動作状態判定・報知動作の一例を示すフローチャートである。
【0055】
(データ取得動作S110)
データ取得動作S110においては、
図9のフローチャートに示すように、まず、上記の各センサにより検出された加速度データ、角速度データ、GPSデータが、走行時間に関連付けてメモリ142の所定の記憶領域に保存される。ここで、走行時間は走行開始からの経過時間である。
【0056】
次いで、CPU141は、上記の各センサにより検出された加速度データ、角速度データ、GPSデータに基づいて、現時点の走行距離と、ペースと、ピッチとを測定又は算出して取得する(ステップS111〜S113)。具体的には、加速度データ及び角速度データの変化傾向や波形のピーク周波数に基づいて、ピッチ及びペースが測定又は算出されて取得される。また、取得されたペースと走行時間(経過時間)に基づいて走行距離がさらに取得される。なお、GPSデータは、上記の走行距離やペースの精度を高めるために利用される。これらの走行距離やペース、ピッチは、走行時間に関連付けてメモリ142の所定の記憶領域に保存される。
【0057】
(ペース判別動作S120)
ペース判別動作S120においては、
図10のフローチャートに示すように、
図5(a)に示したような、数値範囲が予め設定されたペースデータベースを参照して(ステップS121)、上述したデータ取得動作S110において算出されたペースと、データベースに設定された数値範囲とを比較することにより、ペースについての問題箇所が発生していないか否かを判別する。
【0058】
具体的には、CPU141は、まず、メモリ142に格納されたペースデータベースを参照して、現在の走行距離が含まれる走行距離範囲に対して設定された数値範囲の上限値と下限値を抽出する。次いで、CPU141は、上記算出されたペースが当該数値範囲の上限値よりも大きいか否かを判別する(ステップS122)。ペースが設定された数値範囲の上限値よりも大きい場合には、ペースフラグに「1」を設定して(ステップS124)、当該ペースフラグをメモリ142の所定の記憶領域に保存する。一方、上記ペースが設定された数値範囲の上限値以下の場合には、当該ペースが設定された数値範囲の下限値よりも小さいか否かをさらに判別する(ステップS123)。ペースが設定された数値範囲の下限値よりも小さい場合には、ペースフラグに「−1」を設定して(ステップS125)、当該ペースフラグをメモリ142の所定の記憶領域に保存する。すなわち、現在時点のペースが予め設定された数値範囲から逸脱している場合には、その逸脱の状況(上限値を超過、又は、下限値に満たない)に応じて、ペースフラグを立てる。
【0059】
一方、上記ペースが設定された数値範囲の下限値以上の場合には、当該ペースが設定された数値範囲内にあると判定して、ペースフラグに「0」を設定して(ステップS126)、当該ペースフラグをメモリ142の所定の記憶領域に保存する。ここで、ペースフラグは、走行時間に関連付けてメモリ142に保存される。
【0060】
(ピッチ判別動作S130)
ピッチ判別動作S130においては、
図11のフローチャートに示すように、
図5(b)に示したような、数値範囲が予め設定されたピッチデータベースを参照して(ステップS131)、上述したデータ取得動作S110において測定されたピッチと、データベースに設定された数値範囲とを比較することにより、ピッチについての問題箇所が発生していないか否かを判別する。
【0061】
具体的には、CPU141は、まず、メモリ142に格納されたピッチデータベースを参照して、現在の走行距離が含まれる走行距離範囲に対して設定された数値範囲の上限値と下限値を抽出する。次いで、CPU141は、上記測定されたピッチが当該数値範囲の上限値よりも大きいか否かを判別する(ステップS132)。ピッチが設定された数値範囲の上限値よりも大きい場合には、ピッチフラグに「1」を設定して(ステップS134)、当該ピッチフラグをメモリ142の所定の記憶領域に保存する。一方、上記ピッチが設定された数値範囲の上限値以下の場合には、当該ピッチが設定された数値範囲の下限値よりも小さいか否かをさらに判別する(ステップS133)。ピッチが設定された数値範囲の下限値よりも小さい場合には、ピッチフラグに「−1」を設定して(ステップS135)、当該ピッチフラグをメモリ142の所定の記憶領域に保存する。すなわち、現在時点のピッチが予め設定された数値範囲から逸脱している場合には、その逸脱の状況(上限値を超過、又は、下限値に満たない)に応じて、ピッチフラグを立てる。
【0062】
一方、上記ピッチが設定された数値範囲の下限値以上の場合には、当該ピッチが設定された数値範囲内にあると判定して、ピッチフラグに「0」を設定して(ステップS136)、当該ピッチフラグをメモリ142の所定の記憶領域に保存する。ここで、ピッチフラグは、走行時間に関連付けてメモリ142に保存される。
【0063】
(運動動作状態判定動作・報知動作S140)
運動動作状態判定動作・報知動作S140においては、
図12のフローチャートに示すように、上述したペース判別動作S120及びピッチ判別動作S130において設定されたペースフラグ及びピッチフラグに基づいて、ユーザUSの運動動作状態及びその問題箇所を判定し、判定した運動動作状態及びその問題箇所に応じて、インターフェース機器100を介して、ユーザUSに運動支援情報を報知する。
【0064】
具体的には、CPU141は、まず、メモリ142に保存されたペースフラグ及びピッチフラグを走行時間に基づいて読み出す。次いで、CPU141は、読み出したピッチフラグが「−1」であり、かつ、ペースフラグが「−1」であるという条件を満たすか否かを判別する(ステップS141)。ピッチフラグ及びペースフラグがこの判別処理(ステップS141)の条件を満たす場合には、CPU141は、現在時点のユーザUSのピッチ及びペースの双方が設定された数値範囲を下回り(下限値に満たず)、低下していると判定して、出力インターフェース部130に所定の警告動作を実行させる(ステップS146)。ここで実行される警告動作は、上述した分析方法及び報知方法において警告表示状態として説明したように、例えば、
図7(d)に示すように、インターフェース機器100の表示部131に表示されたスプリットやピッチの数値に対応する文字を強調表示したり、対応する特定のメッセージを強調表示したりする手法や、当該表示部131の背景部分を赤色に発光させたり、上記数値や特定のメッセージを示す文字情報又は表示部131の背景部分を早く点滅発光させたりする手法を、単独で又は組み合わせて適用することができる。さらに、これらの警告動作に加え、音響部132から警告音を発生させたり、警告メッセージを再生させたりする手法や、振動部133を継続的に振動させたりする手法を、単独で又は組み合わせて適用するものであってもよい。これらの警告動作は、CPU141により実行される制御プログラムに基づいて、所定の時間継続して実行される。
【0065】
一方、ペースフラグ及びピッチフラグがこの判別処理(ステップS141)の条件を満たさない場合には、CPU141は、読み出したピッチフラグが「−1」であり、かつ、ペースフラグが「−1」でないという条件を満たすか否かをさらに判別する(ステップS142)。ピッチフラグ及びペースフラグがこの判別処理(ステップS142)の条件を満たす場合には、CPU141は、現在時点のユーザUSのピッチが数値範囲を下回り(下限値に満たず)、低下していると判定して、出力インターフェース部130に所定の注意(ワーニング)動作を実行させる(ステップS147)。ここで実行される注意動作は、上述した分析方法及び報知方法において注意表示状態として説明したように、例えば
図7(c)に示すように、インターフェース機器100の表示部131に表示されたピッチの数値に対応する文字を強調表示したり、対応する特定のメッセージを強調表示したりする手法や、当該表示部131の背景部分を黄色に発光させたり、上記数値や特定のメッセージを示す文字情報又は表示部131の背景部分を遅く点滅発光させたりする手法を、単独で又は組み合わせて適用することができる。さらに、これらの注意動作に加え、音響部132から注意音を発生させたり、注意メッセージを再生させたりする手法や、振動部133を断続的に振動させたりする手法を、単独で又は組み合わせて適用するものであってもよい。これらの注意動作は、CPU141により実行される制御プログラムに基づいて、所定の時間継続して実行される。
【0066】
一方、ペースフラグ及びピッチフラグがこの判別処理(ステップS142)の条件を満たさない場合には、CPU141は、読み出したピッチフラグが「1」であり、かつ、ペースフラグが「1」であるという条件を満たすか否かをさらに判別する(ステップS143)。ピッチフラグ及びペースフラグがこの判別処理(ステップS143)の条件を満たす場合には、CPU141は、現在時点のユーザUSのピッチ及びペースの双方が数値範囲を上回り(上限値を超過し)、オーバーピッチかつオーバーペースになっていると判定して、出力インターフェース部130に所定の注意動作を実行させる(ステップS148)。ここで実行される注意動作は、上述した注意動作(ステップS147)と同様に、インターフェース機器100の表示部131に表示された対応する数値に対応する文字を強調表示したり、対応する特定のメッセージを強調表示したりする手法や、当該表示部131の文字情報や背景部分の発光状態を変化させる手法を、単独で又は組み合わせて適用することができる。さらに、表示部131による注意動作に加え、音響部132や振動部133による所定の注意動作を、単独で又は組み合わせて適用するものであってもよい。
【0067】
一方、ペースフラグ及びピッチフラグがこの判別処理(ステップS143)の条件を満たさない場合には、CPU141は、読み出したペースフラグが「1」であるという条件を満たすか否かをさらに判別する(ステップS144)。ペースフラグがこの判別処理(ステップS144)の条件を満たす場合には、CPU141は、現在時点のユーザUSのペースが数値範囲を上回り、オーバーペースになっていると判定して、上述した注意動作(ステップS147)と同様に、出力インターフェース部130に所定の注意動作を実行させる(ステップS149)。
【0068】
一方、ペースフラグがこの判別処理(ステップS144)の条件を満たさない場合には、CPU141は、読み出したペースフラグが「−1」であるという条件を満たすか否かをさらに判別する(ステップS145)。ペースフラグがこの判別処理(ステップS145)の条件を満たす場合には、CPU141は、現在時点のユーザUSのペースが数値範囲を下回り、低下していると判定して、上述した注意動作(ステップS147)と同様に、出力インターフェース部130に所定の注意動作を実行させる(ステップS150)。
【0069】
一方、ペースフラグがこの判別処理(ステップS145)の条件を満たさない場合には、CPU141は、現在時点のユーザUSのピッチ及びペースの双方が数値範囲内にあって、順調又は正常な状態を維持していると判定して、出力インターフェース部130に通常動作を実行させる(ステップS151)。ここで実行される通常動作は、上述した分析方法及び報知方法において標準表示状態として説明したように、例えば
図11(b)に示すように、インターフェース機器100の表示部131に、スプリットや走行距離、ピッチ等の数値を示す文字情報が標準(通常)の表示形態で表示される。すなわち、上述した警告表示や注意表示のように、表示部131の背景部分が特定の警告色や注意色で発光したり点滅したりする表示や、数値に対応する文字の強調表示等は行われない。また、音響部132や振動部133による警告動作や注意動作も行われない。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、運動支援装置であるインターフェース機器100に内蔵されたセンサ部110より、ユーザUSの運動動作状態(走行状態)を示す情報として、ペース、ピッチ、ストライドの情報を取得し、これらの情報が予め設定した数値範囲内を維持しているか否かを判定する分析処理を行うことによって、ユーザUSの現在時点の運動動作状態及びその問題箇所を判定することができる。そして、この分析結果に基づいて、インターフェース機器100に設けられた表示部131に、当該運動動作状態及びその問題箇所に応じた報知動作を行うことにより、ユーザUSは、自己の運動動作状態や問題箇所を的確に把握することができる。したがって、例えばマラソンやランニング等において、現在時点から先の時間(例えば競技やトレーニングの後半)におけるペースの低下や失速等につながる要因やその予兆を、事前に特定して認識することができ、その問題箇所を改善するように意識して動作(自己修正)することにより、過度の体力の浪費を抑制して、競技やトレーニング全体を通して記録の向上を図ることができる。
【0071】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る運動支援装置の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態においては、単体のリストウォッチ型のインターフェース機器100に、センサ部110や入力インターフェース部120、出力インターフェース部130が内蔵されて、一体的に構成されている場合について説明した。第2の実施形態においては、センサ部と、入力及び出力インターフェース部とが別体の機器に設けられた構成を有している。
【0072】
図13は、本発明に係る運動支援装置の第2の実施形態を示す概略構成図である。
図14は、本実施形態に係る運動支援装置に適用されるインターフェース機器とモーションセンサ部の一構成例を示すブロック図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して説明を簡略化する。
【0073】
第2の実施形態に係る運動支援装置は、
図13(a)〜(c)に示すように、ユーザUSが手首に装着するインターフェース機器100と、胸部に装着するモーションセンサ部200と、を有している。ここで、インターフェース機器100は、上述した第1の実施形態と同様に、
図13(b)に示すように、リストウォッチ型の外観を有し、表示部131を備えた機器本体101と、機器本体101を手首に装着するためのベルト部102と、を備えている。また、モーションセンサ部200は、
図13(c)に示すように、大別して、センサ部を備えた機器本体201と、ユーザUSの胸部に巻き付けることにより機器本体101を胸部に装着するためのベルト部202と、を備えている。
【0074】
インターフェース機器100は、
図14に示すように、大別して、入力インターフェース部120と、出力インターフェース部130と、通信機能部150と、CPU141と、メモリ142と、動作電源143と、を有している。ここで、入力インターフェース部120と、出力インターフェース部130と、CPU141と、メモリ142と、動作電源143とは、上述した第1の実施形態と同等の構成を有している。通信機能部150は、例えば通信回路151と、アンテナ152とを有し、モーションセンサ部200との間で、無線通信により種々のデータの伝送を行う。
【0075】
モーションセンサ部200は、
図14に示すように、大別して、センサ部210と、操作スイッチ221と、通信機能部250と、CPU241と、メモリ242と、動作電源243と、を有している。ここで、センサ部210と、CPU241と、メモリ242と、動作電源243とは、上述した第1の実施形態に示したセンサ部110と、CPU141と、メモリ142と、動作電源143と同等の構成を有している。操作スイッチ221は、例えばボタンスイッチやスライドスイッチを有し、操作スイッチ221を操作することにより、動作電源243からモーションセンサ部200内部の各構成への駆動電力の供給(電源オン)や遮断(電源オフ)、センサ部210におけるセンシング動作の開始及び停止等が制御される。通信機能部250は、例えば通信回路251と、アンテナ252とを有し、上述したインターフェース機器100との間で、無線通信により種々のデータの伝送を行う。
【0076】
ここで、インターフェース機器100とモーションセンサ部200との間のデータの伝送方法については、無線通信による方式として、例えばデジタル機器用の近距離無線通信規格であるブルートゥース(Bluetooth(登録商標))や、この通信規格において低消費電力型の規格として策定されたブルートゥースローエナジー(Bluetooth(登録商標) low energy)等を良好に適用することができる。また、本実施形態に適用可能な他の伝送方法としては、例えば通信ケーブルを介した有線による通信方式を適用することもできる。この場合においては、インターフェース機器100の通信機能部150のアンテナ152、及び、モーションセンサ部200の通信機能部250のアンテナ252を省略することができる。
【0077】
本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の運動支援方法を実行することにより、同等の作用効果を得ることができる。すなわち、本実施形態における運動支援方法の一例は、モーションセンサ部200に内蔵されたセンサ部210により、加速度データや角速度データ等の各種のセンサデータが取得され、メモリ242に保存されるとともに、当該センサデータに基づいてペースやピッチ、ストライドが測定又は算出される。そして、これらのペースやピッチ、ストライドについて、上述した第1の実施形態に示した分析方法及び報知方法を適用して、ユーザUSの現在時点の運動動作状態やその問題箇所を判定する。判定された運動動作状態やその問題箇所を示す分析データ(分析結果)は、通信機能部250を介してインターフェース機器100に伝送される。これらの一連の動作はCPU241により制御される。
【0078】
一方、インターフェース機器100は、通信機能部150を介して伝送された上記の分析データを、メモリ142に保存するとともに、判定された運動動作状態やその問題箇所に応じた報知方法により、出力インターフェース部130を介して、ユーザUSに運動支援情報が報知される。これらの一連の動作はCPU141により制御される。
【0079】
また、本実施形態における運動支援方法の他の例は、モーションセンサ部200に内蔵されたセンサ部210により各種のセンサデータが取得され、メモリ242に保存されるとともに、通信機能部250を介してインターフェース機器100に伝送される。
【0080】
一方、インターフェース機器100は、通信機能部150を介して伝送された上記のセンサデータを、メモリ142に保存するとともに、当該センサデータに基づいてペースやピッチ、ストライドを測定又は算出し、上述した第1の実施形態に示した分析方法及び報知方法を適用して、ユーザUSの現在時点の運動動作状態やその問題箇所を判定する。そして、判定された運動動作状態やその問題箇所に応じた報知方法により、出力インターフェース部130を介して、ユーザUSに運動支援情報が報知される。
【0081】
このような運動支援方法を実行することにより、上述した第1の実施形態と同様に、ユーザUSは、自己の運動動作状態(走行状態)や問題箇所を的確に把握することができ、その問題箇所を改善するように意識して動作することにより、競技やトレーニング全体を通して記録の向上を図ることができる。
【0082】
また、本実施形態においては、センサ部210を備えるモーションセンサ部200と、入力インターフェース部120及び出力インターフェース部130を備えるインターフェース機器100とが別体の機器として構成されているので、センサ部210をユーザUSの運動動作状態を適切に検出(センシング)することができる任意の部位に装着することができる。したがって、センサ部210により検出される各種のセンサデータの精度を高めることができ、ユーザUSに対して、より正確な運動動作状態に基づく運動支援情報を報知することができる。
【0083】
なお、本実施形態においては、モーションセンサ部200として、ユーザUSの胸部に装着するチェストセンサ型の構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、モーションセンサは、少なくとも、入出力インターフェース部を備えたインターフェース機器と別体の構成を有していればよく、また、その装着位置もユーザの足、腰、胸等、身体の任意の部位に任意の形態で装着されているものであってもよい。
【0084】
ここで、本実施形態に示したように、モーションセンサ部200がチェストセンサ型の構成を有している場合には、センサ部210にユーザUSの運動中の心拍を検出する心拍センサを、さらに備えるものであってもよい。この場合、モーションセンサ部200により検出された心拍データが、通信機能部250を介してインターフェース機器100に伝送されて、メモリ142に保存されるとともに、表示部131に現在時点の心拍数の数値情報として表示されるものであってもよい。そして、第1の実施形態に係る運動支援方法に示した分析方法や報知方法を適用して、ペースやピッチと同様に、予め設定された数値範囲を逸脱する心拍数が検出された場合には、インターフェース機器100の出力インターフェース部130において警告動作や注意動作を実行して、ユーザUSに異常を報知するものであってもよい。
【0085】
また、上述した各実施形態においては、インターフェース機器100として、手首に装着するリストウォッチ型の構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、インターフェース機器に備えられた表示部に表示された数値情報や文字情報等を、ユーザが視認しやすい、又は、視認できる位置に装着するものであれば、他の構成の電子機器を、身体の他の部位に装着するものであってもよい。例えば、携帯電話機やスマートフォン等の表示装置を備えた電子機器を適用して、手首や上腕等に装着するものであってもよいし、眼鏡型の表示装置を備えた電子機器を適用するものであってもよい。
【0086】
また、上述した各実施形態に示した運動支援装置において、インターフェース機器100のメモリ142や、モーションセンサ部200のメモリ242に保存された各種のセンサデータや分析データは、運動の終了後、無線や有線による通信方式を適用して、あるいは、メモリカード等を介して、パーソナルコンピュータや携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末等の外部電子機器に伝送することができるものであってもよい。これによれば、例えば、上述した分析方法において、一連の処理に適用された分析結果(
図6(a)、(b))を、外部電子機器に備えられた表示装置に表示、閲覧することができるので、競技やトレーニングにおける運動動作状態やその問題箇所を再確認したり、詳細に分析したりして、次回以降の競技やトレーニングの際に有効に活用することができる。
【0087】
また、上述した各実施形態においては、本発明に係る運動支援装置や運動支援方法が適用される運動の一例として、ユーザがマラソン大会に参加する場合や、ランニング等のトレーニングを行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばウォーキングやサイクリング等の競技に参加する場合や、そのトレーニング等の運動を行う場合であってもよい。
【0088】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0089】
(付記)
[1]
歩行又は走行の運動動作中の利用者の運動動作状態に関連する動作データを、該利用者の前記運動動作中に検出する検出部と、
前記検出部が前記動作データを検出する毎に、検出された前記動作データに基づいて、前記利用者の移動速度に関連する値を有する第1の動作情報値と前記利用者の単位時間当たりの歩数に関連する値を有する第2の動作情報値とを取得し、前記第1の動作情報値を該第1の動作情報値の許容範囲として予め設定された第1の数値範囲と比較し、前記第2の動作情報値を該第2の動作情報値の許容範囲として予め設定された第2の数値範囲と比較する分析判定部と、
前記分析判定部により前記第1又は第2の動作情報値の少なくとも一方が対応する前記第1又は第2の数値範囲外の値を有していると判定されたときに、前記第1又は前記第2の数値範囲外の値を有している前記第1又は第2の動作情報値に対する報知動作を、前記利用者の前記運動動作中に実行する出力部と、
を備えることを特徴とする運動支援装置である。
【0090】
[2]
前記分析判定部は、更に、前記第1の動作情報値と前記第2の情報値とに基づいて、前記利用者の移動距離を取得し、前記移動距離に対して所定の距離毎の複数の移動距離範囲を設定し、
前記第1の数値範囲及び前記第2の数値範囲は、前記各移動距離範囲に対して設定され、
前記分析判定部は、取得した前記移動距離が含まれる前記移動距離範囲に対して設定されている前記第1の数値範囲及び前記第2の数値範囲を用いて前記比較を行うことを特徴とする[1]に記載の運動支援装置である。
[3]
前記第1の数値範囲及び前記第2の数値範囲は、それぞれ、上限値と下限値を有し、
前記分析判定部は、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値が、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲のそれぞれの前記上限値より大きい値であるか、前記下限値より小さい値であるか、前記上限値と前記下限値の範囲内の値であるかを判定し、
前記出力部は、文字情報を含む画像を表示する表示部を有し、
前記出力部は、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値が、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲のそれぞれの前記上限値と前記下限値の範囲内の値であると判定されたとき、前記表示部に、前記画像情報として、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値に対応した第1の画像に含まれる文字情報の文字を第1の大きさ及び第1の文字色で表示する標準表示を行い、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値の一方が、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記報知動作として、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値の前記一方に対応した第2の画像に含まれる文字情報の文字を、(i)前記表示部に前記第1の大きさより大きい第2の大きさで表示する、(ii)前記表示部に前記文字を前記第1の文字色と異なる第2の文字色で表示する、(iii)前記表示部に前記文字を第1の時間間隔で点滅表示する、の少なくとも何れかで表示する注意表示を行い、
前記出力部は、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値が、共に、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲のそれぞれの範囲外の値であると判定されたとき、前記報知動作として、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値に対応した第3の画像に含まれる文字情報の文字を、(iv)前記表示部に前記第1の大きさより大きい第3の大きさで表示する、(v)前記表示部に前記第1の文字色と異なる第3の文字色で表示する、(vi)前記表示部に前記文字を前記第1の時間間隔と異なる第2の時間間隔で点滅表示する、の少なくとも何れかで表示する警告表示を行うことを特徴とする[1]又は[2]に記載の運動支援装置である。
[4]
前記出力部は、
前記注意表示において、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値の一方が、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲の前記上限値より大きい値であると判定されたときと、前記下限値より小さい値であると判定されたときと、で前記第2の画像に含まれる文字情報の文字を互いに異なる色で表示し、
前記警告表示において、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲の前記上限値より大きい値であると判定されたときと、前記下限値より小さい値であると判定されたときと、で前記第1の動作情報値に対応する前記文字の色を互いに異なる色に設定し、前記分析判定部により、前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲の前記上限値より大きい値であると判定されたときと、前記下限値より小さい値であると判定されたときと、で前記第3の画像に含まれる文字情報の文字を互いに異なる色で表示することを特徴とする[3]に記載の運動支援装置である。
[5]
前記第2の画像に含まれる文字情報は、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者の前記移動速度の数値を示す文字を含み、前記分析判定部により、前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者の前記歩数の数値を示す文字を含み、
前記第3の画像情報に含まれる文字情報は、前記利用者の前記移動速度の数値と前記利用者の前記歩数の数値とを示す文字を含むことを特徴とする[3]又は[4]に記載の運動支援装置である。
[6]
前記第2の画像に含まれる文字情報は、前記分析判定部により、前記第1の動作情報値が前記第1の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者に対して前記移動速度を前記第1の数値範囲の範囲内の値にするように指示する文言の文字を含み、前記分析判定部により、前記第2の動作情報値が前記第2の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記利用者に対して前記歩数を前記第2の数値範囲の範囲内の値にするように指示する文言の文字を含み、
前記第3の画像情報に含まれる文字情報は、前記利用者に対して前記移動速度を前記第1の数値範囲の範囲内の値にし、且つ、前記歩数を前記第2の数値範囲の範囲内の値にするように指示する文言の文字を含むことを特徴とする[4]又は[5]に記載の運動支援装置である。
[7]
前記出力部は、
前記標準表示において、前記表示部の背景部分の表示色を第1の背景色に設定し、
前記注意表示において、(vii)前記表示部の背景部分の表示色を前記第1の背景色と異なる第2の背景色に設定する、(viii)前記表示部の背景部分を第3の時間間隔で点滅表示する、の少なくとも何れかを行い、
前記警告表示において、(ix)前記表示部の背景部分の表示色を前記第1の背景色及び前記第2の背景色と異なる第3の背景色に設定する、(x)前記表示部の背景部分を前記第2の時間間隔と異なる第4の時間間隔で点滅表示する、の少なくとも何れかを行うことを特徴とする[3]乃至[6]のいずれかに記載の運動支援装置である。
[8]
前記出力部は、さらに、音を発生する音響部を有し、
前記出力部は、
前記分析判定部により、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値の一方が、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記報知動作として、前記音響部に第1の音による注意音を発生させ、
前記分析判定部により、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値が共に、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲のそれぞれの範囲外の値であると判定されたとき、前記報知動作として、前記音響部に前記第1の音と異なる第2の音による警告音を発生させることを特徴とする[1]乃至[7]のいずれかに記載の運動支援装置である。
[9]
前記出力部は、さらに、振動を発生する振動部を有し、
前記出力部は、
前記分析判定部により、前記第1の動作情報値と前記第2の動作情報値の一方が、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲の範囲外の値であると判定されたとき、前記報知動作として、前記振動部に第1の振動パターンの振動を発生させ、
前記分析判定部により、前記第1の動作情報値及び前記第2の動作情報値が共に、対応する前記第1の数値範囲又は前記第2の数値範囲のそれぞれの範囲外の値であると判定されたとき、前記報知動作として、前記振動部に前記第1の振動パターンと異なる第2の振動パターンの振動を発生させることを特徴とする[1]乃至[8]のいずれかに記載の運動支援装置である。
[10]
前記検出部は、前記利用者の前記移動速度の変化の割合を前記動作データとして検出する加速度センサと、前記利用者の移動方向の変化を前記動作データとして検出する角速度センサと、を有することを特徴とする[1]乃至[9]のいずれかに記載の運動支援装置である。
[11]
前記検出部は、前記人体の地理的な位置と、前記人体の前記移動速度と、を前記動作データとして検出する位置センサを、さらに有することを特徴とする[10]に記載の運動支援装置である。
【0091】
[12]
歩行又は走行の運動動作中の利用者の運動動作状態に関連する動作データを、該利用者の前記運動動作中に検出し、
前記動作データを検出する毎に、前記検出した前記動作データに基づいて、前記利用者の移動速度に関連する第1の動作情報値と、前記利用者の単位時間当たりの歩数に関連する第2の動作情報値とを取得し、
前記第1の動作情報値を該第1の動作情報値の許容範囲として予め設定された第1の数値範囲と比較し、
前記第2の動作情報値を該第2の動作情報値の許容範囲として予め設定された第2の数値範囲と比較し、
前記第1又は第2の動作情報値の少なくとも一方が前記第1又は第2の数値範囲外の値を有していると判定されたときに、前記第1又は第2の数値範囲外の値を有している前記第1又は第2の動作情報値に対する報知動作を、前記利用者の前記運動動作中に実行することを特徴とする運動支援方法である。
【0092】
[13]
コンピュータに、
歩行又は走行の運動動作中の利用者の運動動作状態に関連する動作データを、該利用者の前記運動動作中に検出させ、
前記動作データを検出する毎に、前記検出した前記動作データに基づいて、前記利用者の移動速度に関連する第1の動作情報値と、前記利用者の単位時間当たりの歩数に関連する第2の動作情報値とを取得させ、
前記第1の動作情報値を該第1の動作情報値の許容範囲として予め設定された第1の数値範囲と比較させ、
前記第2の動作情報値を該第2の動作情報値の許容範囲として予め設定された第2の数値範囲と比較させ、
前記第1又は第2の動作情報値の少なくとも一方が前記第1又は第2の数値範囲外の値を有していると判定されたときに、前記第1又は第2の数値範囲外の値を有している前記第1又は第2の動作情報値に対する報知動作を、前記利用者の前記運動動作中に実行させることを特徴とする運動支援プログラムである。