(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
バルブ収容穴が形成され、このバルブ収容穴の軸方向に離隔した位置に、そのバルブ収容穴に対する流体の出入口となる第一開口と第二開口とが形成されたバルブハウジングと、
前記バルブ収容穴に設けられ、周側壁に開口が形成された略筒状で、その内穴を介してのみ前記第一開口と前記第二開口とを連通させ、軸方向中途部に円環状の弁座部が設けられ、先端部にバルブシャフトが水密状態で進退可能に設けられたバルブフレームと、
このバルブフレーム内を進退可能に設けられ、軸方向に離隔した位置に円環状の第一シール材と第二シール材とが設けられたバルブピストンと、
このバルブピストンを先端側へ付勢するスプリングと、
前記バルブ収容穴に、前記バルブフレーム、前記バルブピストンおよび前記スプリングを順に組み入れた状態で、前記バルブ収容穴の開口部を着脱可能に封止するバルブキャップとを備え、
前記バルブピストンは、前記スプリングにより先端側へ付勢される一方、この付勢力に対抗して前記バルブシャフトにより基端側へ押し戻し可能とされ、
前記弁座部に前記第一シール材を当接して、先端側の前記第一開口と基端側の前記第二開口との連通を遮断し、その状態では、前記第二シール材が前記バルブ収容穴の基端部においてチャンバを形成し、このチャンバは前記バルブピストンの連通穴を介して前記第一開口と連通する
ことを特徴とする流路制御弁。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の流路制御弁1の一実施例を備えるイオン交換装置2の一例を示す概略図である。本実施例のイオン交換装置2は、陽イオン交換樹脂を用いて原水中の硬度成分を除去する硬水軟化装置である。この場合、イオン交換樹脂床の再生剤は、塩水(塩化ナトリウム水溶液)である。
【0029】
以下、まずはイオン交換装置2の全体構成と運転方法とを順に説明し、その後、本実施例の流路制御弁1の具体的構成について説明する。
【0030】
《イオン交換装置2の全体構成》
イオン交換装置2は、流路制御弁1の他、圧力タンク3および再生剤タンク4を備える。
【0031】
流路制御弁1は、設定された流路が形成されたバルブハウジング5に、複数の弁6〜13が設けられてなる。圧力タンク3は、有底円筒状の中空容器であり、陽イオン交換樹脂ビーズからなるイオン交換樹脂床を収容する。再生剤タンク4は、圧力タンク3内のイオン交換樹脂床の再生剤を貯留する。
【0032】
流路制御弁1は、圧力タンク3の上部に取り付けられる。これにより、圧力タンク3の上部開口は、流路制御弁1のバルブハウジング5で閉じられる。バルブハウジング5の下部には、圧力タンク3の上部開口と対応する位置に、第一通水路14、第二通水路15および再生排水路16の各端部が開口している。
【0033】
第一通水路14は、圧力タンク3内の上部通水口17に開口する。第二通水路15は、内管18を介して、圧力タンク3内の下部通水口19に開口する。再生排水路16は、外管20を介して、圧力タンク3内の中央通水口21に開口する。
【0034】
内管18と外管20とは、バルブハウジング5に上端部を保持され、バルブハウジング5から下方へ延出し、圧力タンク3内に差し込まれる。この際、外管20の中空穴に内管18が差し込まれた二重管構造とされる。また、内管18は、圧力タンク3の下部まで延出し、外管20は、圧力タンク3の上下方向中央部まで延出する。そして、内管18の下部に、下部通水口19が設けられ、外管20の下部に、中央通水口21が設けられる。
【0035】
流路制御弁1のバルブハウジング5には、原水入口22からの原水を上部通水口17へ送る第一通水路14と、下部通水口19からの処理水(ここでは軟水)を処理水出口23へ送る第二通水路15とが設けられている。第一通水路14には第一通水弁6が設けられ、第二通水路15には第二通水弁7が設けられる。
【0036】
第一通水弁6よりも原水入口22側の第一通水路14と、第二通水弁7よりも処理水出口23側の第二通水路15とは、バイパス路24で接続される。このバイパス路24には、バイパス弁8が設けられる。
【0037】
上部通水口17には、排水口25への逆洗排水路26も接続され、この逆洗排水路26には、逆洗排水弁9が設けられる。
図1では、第一通水路14と逆洗排水路26とは、圧力タンク3の側において共通管路として示している。
【0038】
下部通水口19には、排水口25への洗浄排水路27も接続され、この洗浄排水路27には、洗浄排水弁10が設けられる。
図1では、第二通水路15と洗浄排水路27とは、圧力タンク3の側において共通管路として示している。なお、逆洗排水路26および洗浄排水路27の下流は、定流量弁(ゴムオリフィス)28を介して、排水口25へ開口する。
【0039】
中央通水口21には、排水口25への再生排水路16が接続され、この再生排水路16には、再生排水弁11が設けられる。逆洗排水路26、洗浄排水路27および再生排水路16の下流は、まとめられ、排水口25へ開口する。
【0040】
バルブハウジング5には、さらに、駆動水入口29からの駆動水(原水)をエゼクタ30へ送る駆動水路31が設けられる。駆動水路31には、駆動水入口29から順に、ストレーナ32、定流量弁(ゴムオリフィス)33およびエゼクタ30が設けられる。なお、原水入口22への原水と、駆動水入口29への駆動水とは、同一給水源からの水を分岐して用いることができる。あるいは、原水入口22と駆動水入口29とを統一して、バルブハウジング5内で、第一通水路14と駆動水路31とに分岐させてもよい。
【0041】
エゼクタ30は、詳細は後述するが(
図8,
図9)、エゼクタ本体34とノズル35とを備え、エゼクタ本体34は、スロート部36とディフューザ部37とを備える。駆動水をノズル35からエゼクタ本体34の先端側へ噴出させることで、エゼクタ本体34の吸引口38から再生剤を吸引し、駆動水と混合して吐出する。つまり、ノズル35には駆動水路31からの駆動水が供給され、エゼクタ本体の34吸引口38には再生剤路39からの再生剤が供給される。再生剤路39は、バルブハウジング5の再生剤口40とエゼクタ本体34の吸引口38とを接続し、再生弁12が設けられる。なお、バルブハウジング5の再生剤口40には、再生剤配管41を介して再生剤タンク4が接続され、その再生剤配管41には再生剤流量計42が設けられる。
【0042】
エゼクタ本体34の出口側には、二股に分岐した第一再生路43と第二再生路44とが設けられる。第一再生路43は、第一オリフィス45を介して、上部通水口17に接続される。第二再生路44は、第二オリフィス46および分配弁13を介して、下部通水口19に接続される。なお、
図1では、第一通水路14、逆洗排水路26および第一再生路43は、圧力タンク3の側において共通管路として示している。また、第二通水路15、洗浄排水路27および第二再生路44は、圧力タンク3の側において共通管路として示している。
【0043】
《イオン交換装置2の運転方法》
図2は、本実施例のイオン交換装置2の運転工程を順に示すと共に、その各工程における各弁6〜13の開閉状態を示す概略図である。この図において、各弁6〜13は、網掛部が開放状態を示しており、無地部が閉鎖状態を示している。各工程の移行時、各弁6〜13は、徐々に閉められたり、徐々に開かれたりしてもよい。
【0044】
イオン交換装置2は、単独で用いることもできるし、二台で用いることもできる。後者の場合、第一イオン交換装置2の原水入口22に、給水源からの原水供給路を接続し、第二イオン交換装置2の処理水出口23に、処理水使用設備への処理水供給路を接続し、第一イオン交換装置2の処理水出口23と第二イオン交換装置2の原水入口22とを、バイパス供給路で接続すればよい。この場合、一方のイオン交換装置2で原水を処理中には、他方のイオン交換装置2でイオン交換樹脂床の再生を図ることができる。
【0045】
イオン交換装置2は、通水工程、再生待機工程、逆洗工程、再生工程、押出工程、洗浄工程、補水工程および通水待機工程を順に実行する。これら各工程は、前述した各弁6〜13の開閉を
図2に示すように制御して行われる。
【0046】
通水工程では、原水は、原水入口22から第一通水路14を介して、圧力タンク3の上部通水口17へ供給される。その水は、圧力タンク3の上部から下部へ、イオン交換樹脂床を通されて処理水(ここでは軟水)となる。その処理水は、圧力タンク3の下部通水口19から内管18および第二通水路15を介して、処理水出口23へ導出される。
【0047】
再生待機工程は、逆洗工程への待機工程であり、また、通水待機工程は、通水工程への待機工程である。再生待機工程以降の各工程では、原水は、バイパス路24を介して、第二イオン交換装置2へ送られる。
【0048】
逆洗工程では、原水は、原水入口22からバイパス路24、第二通水路15および内管18を介して、圧力タンク3の下部通水口19へ供給される。その水は、圧力タンク3の下部から上部へ、イオン交換樹脂床を展開しながら通される。その排水は、圧力タンク3の上部通水口17から逆洗排水路26を介して、排水口25へ導出される。
【0049】
再生工程では、駆動水(原水)は、駆動水入口29から駆動水路31を介して、エゼクタ30へ供給される。エゼクタ30において、ノズル35から水が噴出されると、再生剤タンク4内の再生剤が、再生剤配管41および再生剤路39を介して、エゼクタ30の吸引口38へ吸引され、駆動水と混合して吐出する。その再生剤は、第一再生路43を介して圧力タンク3の上部通水口17へ供給されると共に、第二再生路44および内管18を介して圧力タンク3の下部通水口19へ供給される。圧力タンク3の上部通水口17と下部通水口19とからの再生剤は、圧力タンク3の上下方向中央部へ向けて流通し、イオン交換樹脂床を再生する。その排水は、圧力タンク3の中央通水口21から外管20および再生排水路16を介して、排水口25へ導出される。このようなスプリットフロー再生によれば、高い再生効率を維持しながら、安定して、イオン交換樹脂床の再生を図ることができる。
【0050】
押出工程では、エゼクタ30の吸引口38への再生剤の供給が停止される点が再生工程と異なるが、それ以外は再生工程と同じである。再生工程後に圧力タンク3内に残る再生剤は、押出工程により排出される。
【0051】
洗浄工程では、原水は、原水入口22から第一通水路14を介して、圧力タンク3の上部通水口17へ供給される。その水は、圧力タンク3の上部から下部へ、イオン交換樹脂床を通され、イオン交換樹脂床の濯ぎを行う。その排水は、圧力タンク3の下部通水口19から内管18および洗浄排水路27を介して、排水口25へ導出される。
【0052】
補水工程では、原水は、駆動水入口29から駆動水路31を介して、エゼクタ30へ供給される。その水は、エゼクタ30の吸引口38から再生剤路39および再生剤配管41を介して、再生剤タンク4へ供給される。このようにして、次回の再生工程に備えて、再生剤タンク4へ水を供給することができる。
【0053】
《流路制御弁1の具体的構成》
以下、本実施例の流路制御弁1の具体的構成について説明する。
【0054】
図3は、本実施例の流路制御弁1の概略斜視図である。流路制御弁1は、前記各流路14,15,16,24,26,27,31,39,43,44が形成されたバルブハウジング5に、前記各弁6〜13やエゼクタ30などが設けられてなる。つまり、バルブハウジング5には、
図1に示される回路を形成するように、各流路14,15,16,24,26,27,31,39,43,44が形成されると共に、前記各弁6〜13やエゼクタ30などが設けられている。
【0055】
各弁6〜13は、カム47により開閉操作されるが、そのカム47を回転させるカムシャフト48は、バルブハウジング5の上部の前後方向中央部に、左右方向へ沿って設けられる。そして、このカムシャフト48を境に、各弁6〜13は、第一弁群49と第二弁群50とに前後に分かれて配置される。この際、再生弁12は、第一弁群49または第二弁群50のいずれに含めてもよいが、本実施例では第二弁群50に含まれる。
【0056】
第一弁群49は、第一通水弁6、第二通水弁7およびバイパス弁8を備える。この際、バイパス弁8は、第一通水弁6と第二通水弁7との間に配置されるのがよい。
図3では、第一弁群49は、バルブハウジング5の前方に配置され、左から順に、第一通水弁6、バイパス弁8および第二通水弁7が左右に並べて配置されている。また、第一通水弁6の左隣には、エゼクタ収容部51が設けられる。
【0057】
第二弁群50は、逆洗排水弁9、洗浄排水弁10、再生排水弁11、分配弁13および再生弁12を備える。この際、逆洗排水弁9と洗浄排水弁10とが隣接して配置され、これと隣接して再生排水弁11が配置されるのがよい。また、再生弁12と分配弁13とは、隣接して配置されるのがよい。
図3では、第二弁群50は、左から順に、再生弁12、分配弁13、再生排水弁11、逆洗排水弁9および洗浄排水弁10が左右に並べて配置されている。
【0058】
バルブハウジング5には、流体の出入口として、前述したように、原水入口22、処理水出口23、排水口25、駆動水入口29および再生剤口40が設けられている。
【0059】
原水入口22および処理水出口23は、第一弁群49の側に設けられるのが好ましい。本実施例では、原水入口22は、第一通水弁6の下部に設けられ、処理水出口23は、第二通水弁7の下部に設けられる。より具体的には、第一通水路14の端部を構成する管が、第一通水弁6の下部に、前方へ延出して設けられており、その前端開口が原水入口22とされる。また、第二通水路15の端部を構成する管が、第二通水弁7の下部に、前方へ延出して設けられており、その前端開口が処理水出口23とされる。
【0060】
排水口25は、第二弁群50の側に設けられるのが好ましい。本実施例では、排水口25は、再生排水弁11、逆洗排水弁9および洗浄排水弁10の下部に設けられる。より具体的には、再生排水路16、逆洗排水路26および洗浄排水路27の端部をまとめる管が、これら弁9〜11の下部付近から右側へ延出して設けられており、その右端開口が排水口25とされる。
【0061】
駆動水入口29は、エゼクタ30に近接して設けられるのが好ましい。本実施例では、駆動水入口29は、エゼクタ収容部51の上部に設けられる。より具体的には、駆動水路31の端部を構成する管が、エゼクタ収容部51の上部に、上方へ延出して設けられており、その端部開口が駆動水入口29とされる。
【0062】
再生剤口40は、再生弁12に近接して設けられるのが好ましい。本実施例では、再生剤口40は、再生弁12の下部に設けられる(
図9)。より具体的には、再生弁12の下部には、再生剤口40が設けられており、その再生剤口40には再生剤流量計42が設けられる。
【0063】
図4は、第一弁群49の弁の分解斜視図である。ここでは、第二通水弁7を示しているが、第一通水弁6およびバイパス弁8についても同様である。また、
図5および
図6は、第一弁群49の弁(7)の組立状態の概略縦断面図であり、
図5は閉弁状態、
図6は開弁状態を示している。さらに、
図7は、第二弁群50の弁の分解斜視図であり、バルブハウジング5の後方から見た状態を示している。ここでは、再生弁12を示しているが、分配弁13、再生排水弁11、逆洗排水弁9および洗浄排水弁10についても同様である。なお、
図9には、再生弁12の組立状態の縦断面が示される。
【0064】
第一弁群49および第二弁群50の各弁6〜13は、バルブハウジング5に形成されたバルブ収容穴52(52A)に、バルブピストン53(53A)が進退可能に設けられてなる。バルブ収容穴52(52A)は、バルブハウジング5の前後方向外側へ開口するよう水平に設けられている。具体的には、第一弁群49を構成する各弁6〜8のバルブ収容穴52は、前方へ開口するよう設けられ、第二弁群50を構成する各弁9〜13のバルブ収容穴52Aは、後方へ開口するよう設けられている。
【0065】
第一弁群49を構成する各弁(第一通水弁6、第二通水弁7およびバイパス弁8)は、互いに同一の構成である。具体的には、
図4〜
図6に基づき、以下に説明する。なお、バルブ収容穴52は、前述したとおりバルブハウジング5の前後方向外側へ開口するが、その開口部の側を基端側、これと反対側を先端側という。
【0066】
バルブ収容穴52は、先端部が先細りに形成された円形穴であり、先端側の円錐台状部54と、基端側の円筒状部55とを備える。バルブ収容穴52には、その軸方向に離隔した位置に、そのバルブ収容穴52に対する流体の出入口となる第一開口56と第二開口57とが形成されている。第一開口56は、円錐台状部54の周側壁の下部に設けられ、第二開口57は、円筒状部55の周側壁の下部に設けられている。
【0067】
図1を参照して、第一通水弁6は、第一開口56が上部通水口17と連通し、第二開口57が原水入口22と連通する。第二通水弁7は、第一開口56が下部通水口19と連通し、第二開口57が処理水出口23と連通する。バイパス弁8は、第一開口56が処理水出口23と連通し、第二開口57が原水入口22と連通する。
【0068】
バルブ収容穴52にはバルブフレーム58が取り付けられ、そのバルブフレーム58にはバルブピストン53が進退可能に設けられる。バルブフレーム58は、先端部が先細りに形成された略円筒状であり、バルブ収容穴52の形状とほぼ対応して形成されている。具体的には、バルブフレーム58は、先端側の円錐台状部59と、基端側の円筒状部60とを備える。円錐台状部59の先端部には、先端側へ突出すると共に先端側へ開口して、小円筒部61が形成されている。小円筒部61の基端部には、ツバ部62が形成されると共に、基端側へ突出して短筒63が形成されている。
【0069】
バルブフレーム58の円錐台状部59および円筒状部60には、周側壁に大きく開口64,65が形成されている。これにより、バルブフレーム58は、円錐台状部59と円筒状部60とが枠状に残ることになる。つまり、円錐台状部59と円筒状部60との連接部、円錐台状部59の先端部、および円筒状部60の基端部が円環状に残されると共に、それらが互いに複数のリブで接続された形状とされる。
【0070】
円錐台状部59と円筒状部60とを連接する円環状部66は、その基端側内周面が先端側へ行くに従って縮径する傾斜面に形成されており、この傾斜面が弁座部67として機能する。円環状部66の外周部には、円環状溝が形成されており、Oリング68が装着される。また、小円筒部61の基端部の外周部にも、円環状溝が形成されており、Oリング69が装着される。
【0071】
バルブフレーム58の軸線に沿って、小円筒部61および短筒63には、バルブシャフト70が進退可能に設けられる。短筒63内に設けられた断面略V字状の環状パッキン71により、バルブシャフト70とバルブフレーム58との隙間が封止される。
【0072】
バルブシャフト70の先端部には、ローラガイド72が設けられ、そのローラガイド72にはローラ73が回転自在に保持される。ローラガイド72は、バルブフレーム58の小円筒部61にはめ込まれる。小円筒部61の内穴とローラガイド72の外形は所定に形成されているので、ローラガイド72は、バルブフレーム58の軸線に沿って、小円筒部61に対し進退可能であるが、小円筒部61に対し相対回転不能に設けられる。
【0073】
バルブフレーム58は、バルブ収容穴52にはめ込まれる。バルブ収容穴52の先端部には、貫通穴74が形成されており、その貫通穴74にバルブフレーム58の小円筒部61がはめ込まれる。その際、小円筒部61のツバ部62が、貫通穴74の周囲の壁面に当接するようはめ込まれる。そして、小円筒部61の基端部のOリング69により、小円筒部61とバルブハウジング5との隙間が封止される。また、円環状部66のOリング68により、円環状部66とバルブハウジング5との隙間が封止される。これにより、バルブフレーム58の内穴を介してのみ、第一開口56と第二開口57とが連通する。
【0074】
バルブフレーム58の内穴には、バルブピストン53が進退可能に設けられる。バルブピストン53は、円筒状であり、先端部には端壁75が形成されている。この端壁75には、複数の連通穴76が形成されている。これら連通穴76は、バルブピストン53の周方向に等間隔に設けられ、それぞれバルブピストン53の軸方向に沿って端壁75を貫通して形成されている。
【0075】
バルブピストン53には、その軸方向に離隔した位置に、第一シール材77と第二シール材78とが設けられる。第一シール材77は、円環状で、バルブピストン53の先端部に設けられる。具体的には、第一シール材77は、バルブピストン53の先端面に装着され、円板状の押え板79により固定される。押え板79は、端壁75にネジ(図示省略)により固定され、第一シール材77の内径より大きく、第一シール材77の外径よりも小さい。そのため、押え板79を取り付けた状態で、押え板79の外周部には、第一シール材77が露出する。一方、第二シール材78は、断面X字形状の円環状のXリングであり、バルブピストン53の基端部の外周面に形成された円環状溝に装着される。
【0076】
押え板79には、前記連通穴76と対応して、貫通穴80が形成されている。また、押え板79の中央には穴が形成されており、その穴にはバルブピストン53の突出先端部81が通される。バルブピストン53の突出先端部81には、軸受穴が先端側へのみ開口して形成されており、この軸受穴にはバルブシャフト70の端部がはめ込まれる。
【0077】
バルブ収容穴52には、バルブフレーム58、バルブピストン53およびスプリング82が順に組み入れられて、バルブキャップ83で開口部を封止される。この際、バルブキャップ83は、バルブ収容穴52の基端部に着脱可能にねじ込まれて取り付けられる。
【0078】
バルブキャップ83は、本実施例では、キャップ本体84と筒材85とを組み合わせて構成される。筒材85は、段付き円筒状であり、先端側の小径部86が、バルブフレーム58の円筒状部60の内径と対応した外径に形成されており、基端側の大径部87が、バルブ収容穴52の円筒状部55の内径と対応した外径に形成されている。従って、筒材85は、先端側の小径部86がバルブフレーム58の基端部にはめ込まれ、基端側の大径部87がバルブ収容穴52の基端部にはめ込まれる。この際、バルブフレーム58の基端部と筒材85の段付き部との間にOリング88が配置され、バルブフレーム58と筒材85およびバルブハウジング5との隙間が封止される。
【0079】
筒材85の中空穴内には、軸方向中途部に隔壁89が形成されており、中空穴が閉じられている。隔壁89の中央部には、筒状のバネ受け90が先端側へ突出して設けられている。スプリング82は、基端部がバネ受け90にはめ込まれ、先端部がバルブピストン53の内穴にはめ込まれる。
【0080】
バルブ収容穴52に、バルブフレーム58、バルブピストン53、スプリング82および筒材85を組み入れた状態で、バルブ収容穴52の基端部にキャップ本体84が取り付けられる。つまり、バルブ収容穴52の円筒状部55の基端部は、外周面がネジ部91とされる一方、キャップ本体84は、先端側へのみ開口した略筒状で、内周面にネジ穴92が形成されている。従って、バルブ収容穴52のネジ部91に、キャップ本体84を着脱可能に取り付けることができる。バルブ収容穴52の基端部にキャップ本体84を取り付ける際、バルブハウジング5とバルブキャップ83との隙間は、Oリング93より封止される。
【0081】
なお、バルブキャップ83は、強度アップのため、キャップ本体84と筒材85とを別体として構成したが、バルブ収容穴の口径が小さい場合には、両者を一体に形成してもよい。後述する第二弁群50の各弁9〜13は、キャップ本体84と筒材85とが一体に形成されている。
【0082】
バルブ収容穴52に、バルブフレーム58、バルブピストン53およびスプリング82などを組み付けた状態では、前述したように、第一開口56と第二開口57とは、バルブフレーム58の内穴を介してのみ連通する。また、バルブピストン53は、スプリング82の付勢力により、先端側へ付勢される。そして、
図5に示すように、バルブフレーム58の弁座部67にバルブピストン53の第一シール材77が押し付けられた状態では、第一開口56と第二開口57との連通が遮断される。逆に、
図6に示すように、スプリング82の付勢力に対抗して、バルブシャフト70が基端側へ押し込まれ、バルブピストン53が基端側へ押し戻されると、第一開口56と第二開口57との連通が確保される。
【0083】
バルブピストン53の基端部は、バルブキャップ83の筒部(本実施例では筒材85)にはめ込まれ、筒材85内を摺動する。バルブピストン53とバルブキャップ83の筒材85との間に、チャンバ94が形成される。このチャンバ94は、バルブピストン53の連通穴76を介して第一開口56の側と連通する。従って、閉弁状態において、チャンバ94は、バルブピストン53の連通穴76を介して先端側の第一開口56と連通し、バルブピストン53にかかる開弁方向と閉弁方向の流体圧力の一部または全部をバランスさせる。これにより、第一開口56が流体入口側(高圧側)として使用された場合でも、スプリング82の付勢力を大きくする必要がなく、開弁に必要な駆動力を低減することができる。
【0084】
第二弁群50を構成する各弁(再生弁12、分配弁13、再生排水弁11、逆洗排水弁9および洗浄排水弁10)は、第一弁群49を構成する各弁6〜8よりも小さいが、第一弁群49を構成する各弁6〜8と基本的には同様の構成である(
図7、
図9)。そこで、以下では両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。但し、第一弁群49の各弁6〜8の構成と、第二弁群50の各弁9〜13の構成とを一応区別できるように、後者の構成には添え字「A」を付している。たとえば、第一弁群49のバルブピストンは「バルブピストン53」として示すが、第二弁群50のバルブピストンは「バルブピストン53A」として示している。
【0085】
第二弁群50を構成する各弁のバルブ収容穴52Aは、後方へ開口して形成されている。それ故、各バルブ収容穴52Aは、前方に円錐台状部54Aが配置され、後方に円筒状部55Aが配置される。また、円錐台状部54Aの下部に第一開口56Aが形成され、円筒状部55Aの下部に第二開口57Aが形成されている。
【0086】
図1を参照して、再生弁12は、第一開口56Aがエゼクタ30の吸引口38と連通し、第二開口57Aが再生剤口40と連通する。分配弁13は、第一開口56Aがエゼクタ30の出口と連通し、第二開口57Aが下部通水口19と連通する。再生排水弁11は、第一開口56Aが中央通水口21と連通し、第二開口57Aが排水口25と連通する。逆洗排水弁9は、第一開口56Aが上部通水口17と連通し、第二開口57Aが排水口25と連通する。洗浄排水弁10は、第一開口56Aが下部通水口19と連通し、第二開口57Aが排水口25と連通する。
【0087】
第一弁群49の場合、バルブキャップ83は、キャップ本体84と筒材85とから構成されたが、第二弁群50の場合、バルブキャップ83Aは、キャップ本体84と筒材85とが一体形成されている。つまり、
図9に示すように、筒部85Aの基端部において、筒部85Aにバルブキャップ83Aが予め固定された一部品とされる。
【0088】
その他、バルブキャップ83Aやバルブピストン53Aのデザインなどにおいて、第一弁群49と第二弁群50の各弁は若干異なるものの、基本的な相違はないので、説明は省略する。
【0089】
図8は、エゼクタ30とその周辺部品の分解斜視図である。また、
図9は、エゼクタ30とその周辺部品の組立状態の概略縦断面図であり、再生弁12と共に示している。
【0090】
エゼクタ収容部51は、第一通水弁6と隣接して設けられ、第一通水弁6のバルブ収容穴52と平行に、バルブハウジング5の前後方向外側へ開口したエゼクタ収容穴95を備える。エゼクタ収容穴95には、エゼクタ本体34、ノズル35、定流量弁33およびストレーナ32が順に組み入れられて、蓋材98で開口部を封止される。この際、蓋材98は、エゼクタ収容穴95の基端部に着脱可能にねじ込まれて取り付けられる。
【0091】
エゼクタ本体34は、基端側へ開口する第一円筒部99、この第一円筒部99の先端壁の中央部から先端側へ行くに従って拡径するディフューザ部37、およびこのディフューザ部37の先端部から先端側へ延出する第二円筒部100を備える。第一円筒部99には、その周側壁に吸引口38(
図8)が形成される一方、先端壁の中央に軸方向へ沿う小穴からなるスロート部36が形成されており、このスロート部36が、第一円筒部99とディフューザ部37とを連通させる。
【0092】
ノズル35は、先端部が先細りの円錐状に形成された筒状に形成され、基端部に円筒状部101、先端部に円錐状部102を備える。円錐状部102の先端部には、ノズル孔103が形成されている。円筒状部101の中空穴には、定流量弁33とストレーナ32の先端部がはめ込まれる。
【0093】
定流量弁33は、円板の中央部に貫通孔を形成したゴムオリフィスである。一方、ストレーナ32は、円筒状で、周側壁に多数のスリット104が形成されている。
【0094】
エゼクタ収容穴95は、基端側へ開口しており、エゼクタ本体34、ノズル35、定流量弁33、ストレーナ32が順に組み入れられて、蓋材98で開口部を封止される。その際、エゼクタ本体34の第二円筒部100とバルブハウジング5のエゼクタ収容穴95との隙間が、Oリング105で封止される。また、エゼクタ本体34とノズル35との隙間、およびこれらとエゼクタ収容穴95との隙間が、Oリング106で封止される。さらに、エゼクタ収容穴95の基端部には、バルブハウジング5と蓋材98との隙間が、Oリング107で封止される。
【0095】
エゼクタ収容穴95にエゼクタ30(34,35)などを組み付けた状態では、
図9に示すように、ストレーナ32と対応した位置に、駆動水路31が開口し、エゼクタ本体34の吸引口38と対応した位置に、再生弁12からの再生剤路39が開口する。さらに、
図1で説明したように、エゼクタ本体34の先端部には、第一再生路43と第二再生路44とが分岐して設けられる。
【0096】
このような構成であるから、再生工程において、駆動水入口29から水を供給すると、その水は、ストレーナ32の外周から内側へ入り、ノズル35からエゼクタ30の先端側へ噴出される。これに伴い、再生剤口40から再生剤が吸引口38に引き込まれ、再生剤と駆動水との混合水がエゼクタ30から吐出される。そして、その混合水は、第一再生路43および第二再生路44とに分岐して、圧力タンク3へ供給される。
【0097】
第一弁群49および第二弁群50の各弁6〜13は、カム47により開閉を操作される。
図3に示すように、第一弁群49と第二弁群50との間には、左右方向へ沿ってカムシャフト48が設けられており、このカムシャフト48に、前記各弁6〜13と対応してカム47が設けられている。
【0098】
カム47の外周面は、バルブシャフト70(70A)に設けたローラ73(73A)への当接部とされる。ローラ73(73A)の回転軸は左右方向へ沿って配置され、ローラ73(73A)の外周面がカム47の外周面に当接する。また、ローラ73(73A)は、スプリング82(82A)により、カム47の外周面に付勢される。従って、カム47が回転すると、ローラ73(73A)が回転しつつ、バルブ収容穴52(52A)に対しバルブシャフト70(70A)が進退される。
【0099】
カムシャフト48の回転に伴い、カム47がバルブシャフト70(70A)を、バルブハウジング5の前後方向外側へ押し込めば、バルブピストン53(53A)が弁座部67(67A)から離れて開弁状態となる(
図6)。逆に、カムシャフト48の回転に伴い、バルブシャフト70(70A)の前記押し込みが解かれると、スプリング82(82A)の付勢力により、バルブピストン53(53A)がバルブハウジング5の前後方向内側へ移動し、閉弁状態となる(
図5)。
【0100】
各弁6〜13に対応するカム47の形状を変えることで、
図2に示すような開閉状態に制御することができる。カム47の回転は、カムシャフト48をモータ108で回転させることで行われる。具体的には、モータ108を回転させると、その回転力は減速歯車列109を介してカムシャフト48に伝達され、カム47を回転させることができる。なお、カム47は、工程ごとに間欠的に回転される。
【0101】
減速歯車列109を構成すると共にカムシャフト48の端部に設けられるカムギア110の側面には、短円筒状に突出して、内筒111と外筒112とが同心円状に形成されている。内筒111には、周方向一箇所に原点検出用の切欠き113が形成され、外筒112には、各工程位置と対応して工程検出用の切欠き114が形成されている。そして、内筒111および外筒112の各切欠き113,114は、フォトインタラプタのようなフォトセンサ(図示省略)で読取可能とされている。従って、カム47の原点位置や現在位置(言い換えればどの工程を実行中か)をセンサで確認可能である。また、このような工程位置を目視で確認できるように、カムギア110の軸端に、工程位置の指示板(図示省略)を設けてもよい。
【0102】
本実施例によれば、第一弁群49には、第一通水弁6、第二通水弁7およびバイパス弁8という通水系統の弁を配置し、第二弁群50には、再生弁12、分配弁13、再生排水弁11、逆洗排水弁9および洗浄排水弁10という再生系統の弁を配置した。通水系統と再生系統とを分けることで、各工程における流路を取り易い。また、第一弁群49は、第二弁群50よりも弁数が少ないため、通水弁6,7やバイパス弁8として比較的大きな口径の弁を用いても、流路制御弁1の全体の収まりがよい。これにより、通水系統の口径を大きくして、通水容量を大きくとることができる。
【0103】
また、第一通水弁6と第二通水弁7との間にバイパス弁8を配置することで、第一通水路14と第二通水路15との間にバイパス路24を取り易い。しかも、原水入口22および処理水出口23を第一弁群49の側に設けることで、通水系統を完全にまとめることができる。
【0104】
一方、逆洗排水弁9、洗浄排水弁10および再生排水弁11をまとめることで、排水系統の流路を取り易い。しかも、排水口25を第二弁群50の側に設けることで、再生系統を完全にまとめることができる。また、再生弁12と分配弁13とをまとめることで、再生剤の流路も取り易い。
【0105】
また、各弁6〜13は、閉弁状態において、バルブ収容穴52(52A)の基端部にチャンバ94(94A)が形成され、このチャンバ94(94A)はバルブピストン53(53A)の連通穴76(76A)を介して先端側の第一開口56(56A)と連通する。これにより、バルブピストン53(53A)にかかる開弁方向と閉弁方向の流体圧力の一部または全部をバランスさせることができる。
【0106】
また、バルブ収容穴52(52A)に、バルブフレーム58(58A)、バルブピストン53(53A)およびスプリング82(82A)を順に組み入れて、バルブキャップ83(83A)で開口部を封止するので、組立ておよびメンテナンスが容易である。しかも、バルブ収容穴52(52A)にバルブフレーム58(58A)を設け、そのバルブフレーム58(58A)にバルブピストン53(53A)を進退可能に設けるので、バルブピストン53(53A)の摺動面積を減少させることができる。その上、バルブフレーム58(58A)の周側壁には大きな開口64(64A),65(65A)が形成されているので、通水流路を確保して圧力損失を低減することができる。
【0107】
さらに、エゼクタ収容穴95に、エゼクタ本体34、ノズル35、定流量弁33およびストレーナ32を組み入れて、蓋材98で開口部を封止するので、組立ておよびメンテナンスが容易である。
【0108】
ところで、前記実施例において、流路制御弁1のバルブハウジング5、バルブフレーム58(58A)、バルブピストン53(53A)およびバルブキャップ83(83A)などは、樹脂成形部品である。これら部品には、OリングやXリングのようなシールリングが装着されて、他の部材との隙間を封止する箇所がある。たとえば、バルブピストン53(53A)には、第一シール材77(77A)や第二シール材78(78A)が装着されて、弁座部67や筒部85との隙間を封止される。
【0109】
従来、樹脂成形部品での流体シール構造は、樹脂成形部品に円環状溝を形成しておき、そこにシールリングをはめ込んでいる。但し、この方法では、摺動する二部材間にシールリングが挟み込まれていることが条件となり、そうでない場合には、流体の流速による負圧のため、円環状溝からシールリングが外れるおそれがある。これを防止するには、シールリングは、樹脂成形部品に取り付けられる内径側を大きく形成して、円環状溝に引っ掛けられる必要があった。
【0110】
これに対し、樹脂成形部品146のプラスチックと、シールリング147のゴムとを分子間結合させてもよい。具体的には、たとえば
図10から
図15に示す各種形状で、樹脂成形部品146をゴム成形金型にセットし、ゴムの加硫反応を用いて樹脂とゴムとを接合することで、シールリング147を形成する。この方法では、ゴムと樹脂とはお互いの界面がほとんど存在しないので、樹脂側の成形溝などに脱落防止用の工夫は不要である。このような接合方法は、前記実施例の各シール部に適用することができる。
【0111】
本発明の流路制御弁1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。特に、前記実施例では、イオン交換装置2の流路制御弁1について説明したが、本発明の流路制御弁1は、イオン交換装置2に限らず、各種流路の開閉や切替えに広く用いることができる。それに伴い、前記実施例では、バルブハウジング5に複数の弁6〜13を設置した例を示したが、バルブハウジング5への弁の設置個数は、適宜に変更可能であり、場合により単数でもよい。つまり、本発明の流路制御弁1は、
図5に示される弁を、少なくとも一つ備えればよい。
【0112】
また、流路制御弁1をイオン交換装置2に用いる場合でも、前記実施例では、イオン交換装置2は、陽イオン交換樹脂を用いて原水中の硬度成分を除去する硬水軟化装置としたが、イオン交換装置2は、硬水軟化装置に限らず、たとえば、陰イオン交換樹脂を用いた硝酸性窒素除去装置でもよい。また、イオン交換装置2は、たとえば、陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂を用いた2床2塔式や混床塔式などの純水製造装置でもよい。
【0113】
また、前記実施例では、流路制御弁1は八つの弁を備えたが、イオン交換装置2の構成に応じて、弁の数は変更可能である。その場合でも、第一弁群49には、第一通水弁6、第二通水弁7およびバイパス弁8が含まれ、再生弁12は、第一弁群49または第二弁群50のいずれかに含まれ、第二弁群50には、第一弁群49に含まれない残りの弁が含まれるのがよい。さらに、前記実施例では、再生弁12と分配弁13とは、隣接して配置されたが、場合により前後に対向して配置されてもよい。
【0114】
また、前記実施例では、バルブフレーム58(58A)の円環状部66(66A)に傾斜面を形成して弁座部67(67A)としたが、バルブフレーム58(58A)の円環状部66(66A)の内穴を弁座部67(67A)としてもよい。つまり、その穴にバルブピストン53(53A)の先端部が突入するか否かで、閉弁と開弁とを切り替えるようにしてもよい。その場合、第一シール材77(77A)は、バルブピストン53(53A)の先端部の外周面に設ければよい。