特許第5984160号(P5984160)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5984160
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】WLANのための信号フィールド設計
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20160823BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20160823BHJP
【FI】
   H04W28/06 110
   H04W84/12
【請求項の数】20
【全頁数】48
(21)【出願番号】特願2014-526218(P2014-526218)
(86)(22)【出願日】2012年8月16日
(65)【公表番号】特表2014-526223(P2014-526223A)
(43)【公表日】2014年10月2日
(86)【国際出願番号】US2012051184
(87)【国際公開番号】WO2013025923
(87)【国際公開日】20130221
【審査請求日】2015年8月4日
(31)【優先権主張番号】61/565,898
(32)【優先日】2011年12月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/524,996
(32)【優先日】2011年8月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/568,538
(32)【優先日】2011年12月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/525,616
(32)【優先日】2011年8月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/528,656
(32)【優先日】2011年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/562,999
(32)【優先日】2011年11月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502188642
【氏名又は名称】マーベル ワールド トレード リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ザン、ホンユアン
(72)【発明者】
【氏名】バネルジー、ラジャ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ヨン
(72)【発明者】
【氏名】スリニバサ、スディル
【審査官】 久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0128947(US,A1)
【文献】 国際公開第2010/037100(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/072173(WO,A2)
【文献】 国際公開第2011/050320(WO,A1)
【文献】 Robert Stacey (Intel),Proposed Specification Framework for TGac,IEEE 802.11-09/0992r20,IEEE, URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/09/11-09-0992-20-00ac-proposed-specification-framework-for-tgac.doc,2011年 1月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムでの送信用のパケットを生成する方法であって、
データパケットを生成する段階と、
ヌルデータパケットを生成する段階と
を備え、
前記データパケットを生成する段階は、
データパケット信号フィールド(データパケットSIGフィールド)を生成する段階であって、前記データパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のデータパケットSIGサブフィールドを含む、段階と、
データフィールドを生成する段階と
を有し、
前記ヌルデータパケットを生成する段階は、
ヌルデータパケットSIGフィールドを生成する段階であって、前記ヌルデータパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示す第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む、段階
を有し、
(i)前記データパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して前記第2のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されており、(ii)前記ヌルデータパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して前記第1のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されている、方法。
【請求項2】
前記データパケットSIGフィールドを生成する段階は、
前記第1のデータパケットSIGサブフィールドに、第1の数の情報ビットを生成する段階を含み、
前記ヌルデータパケットSIGフィールドを生成する段階は、
前記第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドに、第2の数の情報ビットを生成する段階を含み、
前記第2の数の情報ビットは、前記第1の数の情報ビット以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、第3のPHYパラメータを示す第2のデータパケットSIGサブフィールドを含み、
前記ヌルデータパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、前記第3のPHYパラメータを示す第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第3のPHYパラメータは、前記パケットそれぞれのデータ部分の長さであり、
前記データパケットを生成する段階は、
前記第2のデータパケットSIGサブフィールドを、前記データフィールドの長さに対応している非ゼロの値に設定する段階を有し、
前記ヌルデータパケットを生成する段階は、
前記第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドをゼロに設定する段階を有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
前記第2のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ネットワークインタフェースを備える通信デバイスであって、
前記ネットワークインタフェースは、
少なくとも一部、受信デバイスに対して第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のデータパケットSIGサブフィールドを含むデータパケット信号フィールド(データパケットSIGフィールド)を生成して、データフィールドを生成することにより、データパケットを生成して、
少なくとも一部、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示す第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含むヌルデータパケットSIGフィールドを生成することにより、ヌルデータパケットを生成し、
(i)前記データパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して前記第2のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されており、(ii)前記ヌルデータパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して前記第1のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されている、通信デバイス。
【請求項7】
前記ネットワークインタフェースは、
少なくとも一部、前記第1のデータパケットSIGサブフィールドに、第1の数の情報ビットを生成することにより、前記データパケットSIGフィールドを生成し、
少なくとも一部、前記第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドに、第2の数の情報ビットを生成することにより、前記ヌルデータパケットSIGフィールドを生成し、
前記第2の数の情報ビットは、前記第1の数の情報ビット以下である、
請求項6に記載の通信デバイス。
【請求項8】
前記データパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、第3のPHYパラメータを示す第2のデータパケットSIGサブフィールドを含み、
前記ヌルデータパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、前記第3のPHYパラメータを示す第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む、
請求項6または7に記載の通信デバイス。
【請求項9】
前記第3のPHYパラメータは、パケットのデータ部分の長さであり、
前記ネットワークインタフェースは、
少なくとも一部、前記第2のデータパケットSIGサブフィールドを、前記データフィールドの前記長さに対応している非ゼロの値に設定することにより、前記データパケットを生成し、
少なくとも一部、前記第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドをゼロに設定することにより、前記ヌルデータパケットを生成する、請求項8に記載の通信デバイス。
【請求項10】
前記第1のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
前記第2のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、請求項6から9のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項11】
受信されたパケットから物理層(PHY)情報を検出する方法であって、
前記方法は、
複数のパケットを受信する段階を備え、
前記複数のパケットのうちの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットの前記SIGフィールドは、(i)第1のPHYパラメータを示す第1のSIGサブフィールドと、(ii)第2のSIGサブフィールドとを含み、
前記方法は、
前記複数のパケットのうちの第1のパケットの前記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、前記第1のパケットの前記第2のSIGサブフィールドが、前記第1のPHYパラメータとは異なる第2のPHYパラメータを示すと決定する段階を備え、
前記第2のPHYパラメータは、データパケットに関連付けられており、
前記方法は、
前記第1のパケットの前記第2のSIGサブフィールドが、前記第2のPHYパラメータを示すと決定されることに呼応して、前記第1のパケットの前記第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、前記第1のパケットの前記第2のPHYパラメータの値を決定する段階と、
前記複数のパケットの第2のパケットの前記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、前記第2のパケットの前記第2のSIGサブフィールドが、前記第1のPHYパラメータと異なり、前記第2のPHYパラメータと異なる、第3のPHYパラメータを示す、と決定する段階と
を備え、
前記第3のPHYパラメータは、ヌルデータパケットに関連付けられており、
前記方法は、
前記第2のパケットの前記第2のSIGサブフィールドが、前記第3のPHYパラメータを示すと決定したことに呼応して、前記第2のパケットの前記第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて前記第1のパケットの前記第3のPHYパラメータの値を決定する段階を備える、方法。
【請求項12】
前記第1のパケットの前記第2のSIGサブフィールドの前記情報ビットは、前記第2のパケットの前記第2のSIGサブフィールドの前記情報ビットと比較して、数が(i)等しい、または、(ii)少ない、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のPHYパラメータは、前記パケットそれぞれのデータ部分の長さである、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のパケットのうちの前記第1のパケットの前記第1のSIGサブフィールドの前記情報ビットに基づいて、前記第1のパケットの前記第2のSIGサブフィールドが、前記第2のPHYパラメータを示すと決定する段階は、
前記第1のパケットの前記データ部分の前記長さがデータパケットに対応していると決定する段階を有し、
前記複数のパケットの前記第2のパケットの前記第1のSIGサブフィールドの前記情報ビットに基づいて、前記第2のパケットの前記第2のSIGサブフィールドが、前記第3のPHYパラメータを示す、と決定する段階は、
前記第2のパケットにデータ部分がないと決定する段階を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
前記第3のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
ネットワークインタフェースを備える通信デバイスであって、
前記ネットワークインタフェースは、
パケットを受信し、
前記パケットは信号フィールド(SIGフィールド)を含み、
前記SIGフィールドは、(i)第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のSIGサブフィールドと、(ii)第2のSIGサブフィールドとを含み、
前記ネットワークインタフェースは、
前記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、前記第2のSIGサブフィールドが、第2のPHYパラメータまたは第3のPHYパラメータのいずれを示すかを決定して、前記第2のPHYパラメータは、(i)前記第1のPHYパラメータと異なり、(ii)データパケットと関連付けられており、
前記第3のPHYパラメータは、(i)前記第1のPHYパラメータおよび前記第2のPHYパラメータと異なり、(ii)ヌルデータパケットと関連付けられており、
前記ネットワークインタフェースは、
前記第2のSIGサブフィールドが、前記第2のPHYパラメータまたは前記第3のPHYパラメータのいずれを示すか決定されたことに呼応して、前記第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、(i)前記パケットについての前記第2のPHYパラメータの値、または(ii)前記パケットについての前記第3のPHYパラメータの値のいずれかを決定する、通信デバイス。
【請求項17】
前記第1のPHYパラメータは、前記パケットそれぞれのデータ部分の長さである、請求項16に記載の通信デバイス。
【請求項18】
前記ネットワークインタフェースは、前記第1のSIGサブフィールドの前記情報ビットに基づいて、前記第2のSIGサブフィールドが、前記第2のPHYパラメータまたは前記第3のPHYパラメータのいずれを示しているか、少なくとも一部、前記パケットの前記データ部分の前記長さが、データパケットまたはヌルデータパケットのいずれに対応しているかを決定することにより、決定する、請求項17に記載の通信デバイス。
【請求項19】
前記ネットワークインタフェースは、
前記パケットの前記データ部分の前記長さが、データパケットまたはヌルデータパケットのいずれに対応しているかを、少なくとも一部、前記パケットの前記データ部分の前記長さが、ゼロまたは非ゼロの値であるかを決定することにより、決定する、請求項18に記載の通信デバイス。
【請求項20】
前記第2のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
前記第3のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、請求項16から19のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願> 本開示は、以下の米国仮特許出願の恩恵を主張する。米国仮特許出願第61/524,996号(タイトル「Reduce SIG Field」)、2011年8月18日提出、米国仮特許出願第61/525,616号(タイトル「Signal Field Design for TGah」)、2011年8月19日提出、米国仮特許出願第61/528,656号(タイトル「Signal Field Design for TGah」)、2011年8月29日提出、米国仮特許出願第61/562,999号(タイトル「Signal Field Design for TGah」)、2011年11月22日提出、米国仮特許出願第61/565,898号(タイトル「Signal Field Design for TGah」)、2011年12月1日提出、米国仮特許出願第61/568,538号(タイトル「Signal Field Design for TGah」)、2011年12月8日提出。上述した特許出願全ての開示の全体を、参照としてここに組み込む。
【0002】
本開示は、概して通信ネットワークに関し、より詳しくは、長距離低電力無線ローカルエリアネットワークに関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書に記載する背景技術の説明は、本開示がどのような文脈で為されたかの概要を説明する目的で記載するものである。本願の発明者として名前を挙げているものの研究内容は、この背景技術のセクションに記載されている限りにおいて、出願時に従来技術と認められない部分と同様に、本開示に対する従来技術として明示的にも暗示的にも認めるものではない。
【0004】
インフラストラクチャーモードで動作するとき、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)は通常、アクセスポイント(AP)と1以上のクライアントステーションとを含む。WLAN技術は過去10年に亘り急速に発展してきた。Institute for Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11a、802.11b、802.11g、および802.11n規格などのWLAN規格の開発により、シングルユーザのピークデータスループットが改善されてきた。例えば、IEEE802.11b規格は、11メガビット毎秒(Mbps)のシングルユーザのピークスループットを規定し、IEEE802.11aおよび802.11g規格は、54Mbpsのシングルユーザのピークスループットを規定し、IEEE802.11n規格は、600Mbpsのシングルユーザのピークスループットを規定しており、IEEE802.11ac規格は、ギガビット毎秒(Gbps)レンジのシングルユーザのピークスループットを規定している。
【0005】
新たな2つの規格であるIEEE802.11ahおよびIEEE802.11afの開発も始まっており、これらはそれぞれ、サブ1GHz周波数の無線ネットワークオペレーションを規定している。通常、高い周波数の通信チャネルに比べて、低い周波数の通信チャネルは、伝播品質がよく、伝播レンジも広くなる。サブ1GHz周波数レンジは、他の用途に割り当てられていたので(例えば認可されているTV周波数帯域、無線周波数帯域等に)、今までのところ無線通信ネットワークには利用されてこなかった。今日では、認可されずに残っているサブ1GHzレンジの周波数帯域は少なく、地理的領域に応じて認可されずに残っている周波数は異なっている。IEEE802.11ah規格は、利用可能な無認可サブ1GHz周波数帯域における無線オペレーションを規定している。IEEE802.11af規格は、TVホワイトスペース(TVWS)(つまり、サブ1GHz周波数帯域における未使用TVチャネルのこと)における無線オペレーションを規定する。サブ1GHz周波数帯域における通信は比較的データレートが低いために、プリアンブルの長い物理層(PHY)データユニットを送信する時間が非常に長くなる。
【発明の概要】
【0006】
一実施形態では、無線通信システムでの送信用のパケットを生成する方法が、データパケットを生成することを含む。データパケットを生成することは、データパケット信号フィールド(データパケットSIGフィールド)を生成することを含むデータパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のデータパケットSIGサブフィールドを含む。データパケットを生成することは、さらに、データフィールドを生成することを含む。方法はさらに、ヌルデータパケットを生成することを含む。ヌルデータパケットを生成することは、ヌルデータパケットSIGフィールドを生成することを含む。ヌルデータパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示す第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む。データパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されており、ヌルデータパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して第1のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されている。
【0007】
別の実施形態では、通信デバイスがネットワークインタフェースを備え、ネットワークインタフェースは、少なくとも一部、データパケット信号フィールド(データパケットSIGフィールド)を生成して、データフィールドを生成することにより、データパケットを生成する。データパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のデータパケットSIGサブフィールドを含む。ネットワークインタフェースはさらに、少なくとも一部、ヌルデータパケットSIGフィールドを生成することにより、ヌルデータパケットを生成する。ヌルデータパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示す第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む。データパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されており、ヌルデータパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して第1のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されている。
【0008】
別の実施形態では、受信されたパケットから物理層(PHY)情報を検出する方法が、複数のパケットを受信する段階を含む。複数のパケットのうちの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含む。各パケットのSIGフィールドは、(i)第1のPHYパラメータを示す第1のSIGサブフィールドと、(ii)第2のSIGサブフィールドとを含む。方法は、さらに、複数のパケットのうちの第1のパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、第1のパケットの第2のSIGサブフィールドが、第1のPHYパラメータとは異なる第2のPHYパラメータを示すと決定する段階を含む。第2のPHYパラメータは、データパケットに関連付けられている。方法は、さらに、第1のパケットの第2のSIGサブフィールドが、第2のPHYパラメータを示すと決定されることに呼応して、第1のパケットの第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、第1のパケットの第2のPHYパラメータの値を決定する段階を含む。方法は、さらに、複数のパケットの第2のパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、第2のパケットの第2のSIGサブフィールドが、第1のPHYパラメータと異なり、第2のPHYパラメータと異なる、第3のPHYパラメータを示す、と決定する段階を含む。第3のPHYパラメータは、ヌルデータパケットに関連付けられている。方法は、さらに、第2のパケットの第2のSIGサブフィールドが、第3のPHYパラメータを示すと決定したことに呼応して、第2のパケットの第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて第1のパケットの第3のPHYパラメータの値を決定する段階を含む。
【0009】
別の実施形態では、通信デバイスは、パケットを受信するネットワークインタフェースを含む。パケットは信号フィールド(SIGフィールド)を含む。SIGフィールドは、(i)第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のSIGサブフィールドと、(ii)第2のSIGサブフィールドとを含む。ネットワークインタフェースは、さらに、 第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、第2のSIGサブフィールドが、第2のPHYパラメータまたは第3のPHYパラメータのいずれを示すかを決定する。第2のPHYパラメータは、(i)第1のPHYパラメータと異なり、(ii)データパケットと関連付けられている。第3のPHYパラメータは、(i)第1のPHYパラメータおよび第2のPHYパラメータと異なり、(ii)ヌルデータパケットと関連付けられている。ネットワークインタフェースは、第2のSIGサブフィールドが、第2のPHYパラメータまたは第3のPHYパラメータのいずれを示すか決定されたことに呼応して、第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、(i)パケットについての第2のPHYパラメータの値、または(ii)パケットについての第3のPHYパラメータの値のいずれかを決定する。
【0010】
また別の実施形態では、無線通信システムでの送信用のデータパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを生成する方法であって、データパケットのぞれぞれは、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットのSIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含む。方法は、複数のパケットのうちの第1のデータパケットを生成する段階を含む。第1のデータパケットを生成する段階は、第1のデータパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成する段階と、第1のデータパケットのデータ部分を生成する段階とを有する。第1のデータパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットは、受信デバイスに対して、第1のデータパケットのデータ部分に対応する第1の長さを示す。第1の長さは、少なくとも最小長さである。方法は、さらに、複数のパケットの第1のヌルデータパケットを生成する段階を含む。第1のヌルデータパケットを生成する段階は、第1のヌルデータパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成する段階を有する。第1のヌルデータパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットは、受信デバイスに対して、第1のヌルデータパケットに関連付けられている第1の物理層パラメータの値(第1のPHYパラメータの値)を示す。第1のPHYパラメータの値は、長さ値ではない。
【0011】
また別の実施形態では、通信デバイスが、データパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを生成するネットワークインタフェースを含む。データパケットのそれぞれが、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットのSIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含む。ネットワークインタフェースは、少なくとも一部、複数のパケットのデータパケットを生成することと、複数のパケットのヌルデータパケットを生成することと、によって、複数のパケットを生成する。ネットワークインタフェースは、少なくとも一部、データパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成することと、データパケットのデータ部分を生成することとによって、複数のパケットのデータパケットを生成する。データパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットは、受信デバイスに対して、データパケットのデータ部分に対応する第1の長さを示す。第1の長さは、少なくとも最小長さである。ネットワークインタフェースは、少なくとも一部、ヌルデータパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成することによって、複数のパケットのヌルデータパケットを生成する。ヌルデータパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットは、受信デバイスに対して、ヌルデータパケットに関連付けられている第1の物理層パラメータの値(第1のPHYパラメータの値)を示す。第1のPHYパラメータの値は、長さ値ではない。
【0012】
別の実施形態では、受信されたパケットの物理層情報(PHY情報)を検出する方法が、データパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを受信する段階を含む。データパケットのぞれぞれは、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットのSIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含む。方法はさらに、複数のパケットの第1のパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、第1のパケットが、最小長さ以上の第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定する段階を含む。方法はさらに、複数のパケットの第2のパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、第2のパケットが、第1のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階を含む。第1のPHYパラメータの値は、長さ値ではない。方法はさらに、複数のパケットの第3のパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、第3のパケットが、第2のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階を含む。第2のPHYパラメータの値は、(i)長さ値ではなく、(ii)第1のPHYパラメータの値と異なる
【0013】
また別の実施形態では、通信デバイスが、データパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを受信するネットワークインタフェースを含む。データパケットのそれぞれが、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットのSIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含む。ネットワークインタフェースはさらに、複数のパケットの各パケットが、(i)各パケットの第1のSIGサブフィールドが、第1のセットの情報ビットを含んでいるとき、最小長さ以上の第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定し、(ii)各パケットの第1のSIGサブフィールドが、第1のセットの情報ビットとは異なる第2のセットの情報ビットを含んでいるとき、第1のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定し、(iii)各パケットの第1のSIGサブフィールドが、第1のセットの情報ビットおよび第2のセットの情報ビットと異なる第3のセットの情報ビットを含んでいるとき、第1のPHYパラメータの値と異なる第2のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する。第1のPHYパラメータの値は長さ値ではなく、第2のPHYパラメータの値は長さ値ではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態における、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の一例のブロック図である。
【0015】
図2】IEEE802.11n規格が定義する短距離物理層(PHY)データユニットフォーマットを示す。
【0016】
図3】IEEE802.11n規格が定義する信号(SIG)フィールドフォーマットを示す。
【0017】
図4】現在開発中のIEEE802.11ac規格が定義する短距離PHYデータユニットフォーマットを示す。
【0018】
図5】現在開発中のIEEE802.11ac規格が定義するSIGフィールドフォーマットを示す。
【0019】
図6A】一実施形態における、個別の動作モードに対応している長距離PHYデータユニットフォーマットの一例を示す。
図6B】一実施形態における、個別の動作モードに対応している長距離PHYデータユニットフォーマットの一例を示す。
図6C】一実施形態における、個別の動作モードに対応している長距離PHYデータユニットフォーマットの一例を示す。
【0020】
図7】一実施形態における、低レートモードの長距離PHYデータユニットのSIGフィールドフォーマットの一例を示す。
【0021】
図8】一実施形態における、無線通信システムにおける送信のために、データパケットとヌルデータパケットとを生成する方法の一例のフロー図である。
【0022】
図9】一実施形態における、受信されたパケットからPHY情報を検出するための方法の一例のフロー図である。
【0023】
図10】別の実施形態における、低レートモードの長距離PHYデータユニットのSIGフィールドフォーマットの一例を示す。
【0024】
図11】別の実施形態における、無線通信システムでの送信用のデータパケットおよびヌルデータパケットを生成する方法の例を示すフロー図である。
【0025】
図12】別の実施形態における、受信されたパケットからPHY情報を検出するための方法の一例のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
後述する実施形態では、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のアクセスポイント(AP)等の無線ネットワークデバイスは、1以上のクライアントステーションとの間でデータストリームを送受信する。APは、少なくとも第1の通信プロトコルに少なくとも従ってクライアントステーションと通信するように構成されている。第1の通信プロトコルは、サブ1GHzの周波数レンジの動作を規定しており、通常は、比較的低データレートの長距離無線通信を要する用途に利用される。第1の通信プロトコル(例えばIEEE 802.11afまたはIEEE 802.11ah)は、ここでは、「長距離」通信プロトコルと称される。幾つかの実施形態では、APはさらに、概して、より高い周波数レンジを定義しており、および、より高いデータレートでの、より近距離の通信に利用される、1以上の他の通信プロトコルに従って、クライアントステーションと通信するよう構成されている。より高い周波数通信プロトコル(例えばIEEE 802.11a、IEEE 802.11n、および/または、IEEE 802.11ac)が、ここでは「短距離」通信プロトコルと総称される。
【0027】
様々な実施形態では、長距離通信プロトコルは、短距離通信プロトコルの1以上によって定義されるPHYデータユニットフォーマットと同じ、またはこれに類似している1以上の物理層(PHY)データユニットフォーマットを定義している。一実施形態では、より長距離の通信をサポートするために、さらに、通常は、より低い(サブ1GHz)周波数で利用可能な、より小さい帯域幅のチャネルに対応させるために、長距離通信プロトコルは、短距離通信プロトコルが定義するPHYデータユニットフォーマットに類似しているが、より低いクロックレートを利用して生成されたフォーマットを有するPHYデータユニットを定義している。一実施形態では、APは、短距離、高いスループット動作に適したクロックレートで動作し、ダウンクロックを利用して、サブ1GHz動作に利用される新たなクロック信号を生成する。この結果、本実施形態では、長距離通信プロトコルに準拠しているPHYデータユニット(ここでは「長距離データユニット」と称される場合がある)が、短距離通信プロトコルに類似しているが、より長時間に送信されるデータユニット(ここでは「短距離データユニット」と称される場合がある)のPHYフォーマットを維持する。加えて、幾つかの実施形態では、長距離通信プロトコルが、更に低いデータレートを持ち、拡張されたレンジでの動作用に意図された1以上の更なる通信モードを定義する。例えば、一実施形態では、長距離通信プロトコルが、1以上の信号帯域幅に対応している「定期的」または「通常」モードと(ここでは通常モードと称する)、通信レンジを拡張させ、レシーバの感度を向上させた「低レート」モードを定義する。幾つかの実施形態では、低レートモードが、通常モードのデータユニットより低い帯域幅を利用するので(例えば、一実施形態では、同じクロックレートであるが、より小さい逆高速フーリエ変換(FFT)サイズを利用するデータユニットを生成することで)、「低帯域幅」モードと称されてよい。幾つかの実施形態では、低レートモードを制御モードとして利用する。
【0028】
幾つかの実施形態では、より遅いクロックレート、および、より長い送信時間のために、長距離データユニットは、短距離データユニットと比較して、送信することができるペイロードデータのビット数の上限が、より低い。この結果、これら実施形態の幾つかでは、長距離データユニットの信号(SIG)フィールドにおけるPHY情報によって生じるオーバヘッドの程度が、短距離データユニットにおける対応する情報が生じるオーバヘッドの程度よりかなり大きい。さらに、幾つかの実施形態では、低レートモードの長距離データユニットは、通常モードの長距離データユニットよりも、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルごとに含むデータビットが少ないので、一定の長さのSIGフィールドが、通常モードよりも低レートモードでの送信に、より時間がかかる。したがって、少なくとも幾つかの実施形態およびシナリオでは、SIGフィールドビットが、短距離データユニットよりも長距離データユニットで、より高いプレミアムであり、および/または、通常モードの低レートモードで、より高いプレミアムである。
【0029】
それぞれ異なる実施形態における様々なSIGフィールドフォーマットを後述する。これらの実施形態の一部においては、長距離データユニットのSIGフィールドが、短距離データユニットのSIGフィールドに比べて格段に少ないビットカウントを有する。他の実施形態では、低レートモードの長距離データユニットのSIGフィールドは、通常モードの長距離データユニットのSIGフィールドと比較して格段に少ないビットカウントを有する。幾つかの実施形態では、SIGフィールドのビットカウントは、複数のタイプのPHY情報を、1以上のSIGサブフィールドのそれぞれにオーバロードすることで低減される。
【0030】
図1は、一実施形態における、AP14を含むWLAN10の一例のブロック図である。AP14は、ネットワークインタフェース16に連結されたホストプロセッサ15を含む。ネットワークインタフェース16は、媒体アクセス制御(MAC)処理ユニット18と、物理層(PHY)処理ユニット20とを含む。PHY処理ユニット20は、複数のトランシーバ21を含み、当該複数のトランシーバ21が、複数のアンテナ24に連結されている。3つのトランシーバ21および3つのアンテナ24が図1には示されているが、AP14は、他の実施形態では異なる数の(例えば1、2、4、5等)トランシーバ21およびアンテナ24を含んでよい。
【0031】
WLAN10は、さらに、複数のクライアントステーション25を含む。図1には4つのクライアントステーション25が示されているが、WLAN10は、様々なシナリオおよび実施形態においては、別の数の(例えば1、2、3、5、6等)のクライアントステーション25を含んでよい。クライアントステーション25の少なくとも1つは(例えばクライアントステーション25−1)、少なくとも長距離通信プロトコルに従って動作するよう構成されている。
【0032】
クライアントステーション25‐1は、ネットワークインタフェース27に連結されているホストプロセッサ26を含む。ネットワークインタフェース27は、MAC処理ユニット28とPHY処理ユニット29とを含む。PHY処理ユニット29は、複数のトランシーバ30を含み、当該複数のトランシーバ30は複数のアンテナ34に連結されている。3つのトランシーバ30と3つのアンテナ34とが図1には示されているが、クライアントステーション25‐1は、他の実施形態では、異なる数の(例えば1、2、4、5等)のトランシーバ30およびアンテナ34を含むことができる。
【0033】
幾つかの実施形態では、クライアントステーション25−2、25−3、および25−4のうち1つ、幾つか、または全てが、クライアントステーション25−1と同じ、または類似した構造を有している。これらの実施形態では、クライアントステーション25−1と同じ、または類似した構造のクライアントステーション25が、同じまたは異なる数のトランシーバおよびアンテナを有している。例えば、クライアントステーション25−2は、一実施形態では、2つのトランシーバおよび2つのアンテナのみを有している。
【0034】
様々な実施形態では、AP14のPHY処理ユニット20は、長距離通信プロトコルに準拠しており後述するフォーマットを有するデータユニットを生成する(例えば、長距離通信プロトコルに従って、通常モードおよび/または低レートモードのデータユニットを生成する)。トランシーバ(1または複数)21は、アンテナ(1または複数)24を介して、生成されたデータユニットを送信する。同様に、トランシーバ(1または複数)21は、アンテナ(1または複数)24を介してデータユニットを受信する。様々な実施形態では、AP14のPHY処理ユニット20は、長距離通信プロトコルに準拠しており後述するフォーマットを有する受信したデータユニットを処理する。
【0035】
様々な実施形態では、クライアントデバイス25−1のPHY処理ユニット29は、長距離通信プロトコルに準拠しており後述するフォーマットを有するデータユニットを生成する(例えば、長距離通信プロトコルに従って、通常モードおよび/または低レートモードのデータユニットを生成する)。トランシーバ(1または複数)30は、アンテナ(1または複数)34を介して、生成されたデータユニットを送信する。同様に、トランシーバ(1または複数)30は、アンテナ(1または複数)34を介してデータユニットを受信する。様々な実施形態では、クライアントデバイス25−1のPHY処理ユニット29は、長距離通信プロトコルに準拠しており後述するフォーマットを有する、受信されたデータユニットを処理する。
【0036】
従来技術のPHYデータユニットフォーマットの簡単な説明(データユニットのSIGフィールドフォーマットを含む)を、図2から図5を参照して背景技術として後述する。
【0037】
図2は、IEEE802.11n規格が定義する、従来技術の短距離PHYデータユニット100を示す。PHYデータユニット100は、WLANがIEEE802.11a規格には準拠しているがIEEE802.11n規格には準拠していないクライアントステーションを含まないシナリオ用に設計された「グリーンフィールド」モードに対応している。IEEE802.11n規格はさらに、IEEE802.11a規格に従って配置された一定のレガシーフィールドを含む、「混合モード」PHYデータユニットフォーマット(図2には不図示)を定義している。PHYデータユニット100は、概してパケット検出、最初の同期、および自動ゲイン制御等に利用されるショートトレーニングフィールド(HT−GF−STF)102を含むプリアンブル、および、概してチャネル推定および精細な同期に利用される第1のロングトレーニングフィールド(HT−LTF1)104を含む。プリアンブルはさらに、PHYデータユニット100に関する一定のPHYパラメータ(例えば、PHYデータユニット100を送信するために利用される変調タイプおよび符号レート)を搬送するために利用される信号(SIG)フィールド(HT−SIG)106を含む。多入力多出力(MIMO)処理のためにPHYデータユニット100を送信するために1を超える数の空間ストリームを利用する場合には、プリアンブルはさらに、1以上の更なるLTF(HT−LTF2)110を含む。プリアンブルに加えて、PHYデータユニット100は、データ部分(HT−DATA)112を含む。PHYデータユニット100は、20または40MHz帯域幅チャネルで送信されてよい。
【0038】
図3は、IEEE802.11n規格が特定する図2のPHYデータユニット100のSIGフィールド106の従来技術におけるフォーマットを示す。図3からわかるように、図2のPHYデータユニット100のSIGフィールド106は、第1のOFDMシンボル(HT−SIGi)120および第2のOFDMシンボル(HT−SIG2)122を含む。SIGフィールド106の第1のOFDMシンボル120は、変調符号化スキーム(MCS)サブフィールド130、チャネル帯域幅サブフィールド(CBW20/40)132、および、長さサブフィールド(HT長さ)134を含む。SIGフィールド106の第2のOFDMシンボル122は、平滑化サブフィールド140、「サウンディングではない」サブフィールド142、保留されているサブフィールド144、累積サブフィールド146、時空間ブロック符号化(STBC)サブフィールド150、順方向誤り訂正(FEC)符号サブフィールド152、ショートガードインターバル(GI)サブフィールド154、拡張空間ストリーム数サブフィールド156、巡回冗長検査(CRC)サブフィールド160、およびテールビットサブフィールド162を含む。概して、最下位および最上位ビットが適用可能なサブフィールド(例えばMCSサブフィールド130、長さサブフィールド134、STBCサブフィールド150等)においては、各サブフィールドの最下位ビット(LSB)が、図3の左端のビットであり、最上位ビット(MSB)が右端のビットである。
【0039】
MCSサブフィールド130は、空間ストリームの特定数、変調タイプ(例えば二相位相偏位変調法(BPSK)、四相位相変調(QPSK)等)、および、符号レート(例えば1/2、3/4等)に対応したインデックス値を示す7つの情報ビットを含む。チャネル帯域幅サブフィールド132は、PHYデータユニット100の帯域幅が20MHzまたは40MHzであるかを示す1つの情報ビットを含む。長さサブフィールド134は、PHYデータユニット100のデータ部分112のバイト(オクテット)の長さを示す16個の情報ビットを含む。平滑化サブフィールド140は、チャネル推定平滑化(独立したキャリアごとの平滑化に対して)が許可されているかを示す1つの情報ビットを含む。「サウンディングではない」サブフィールド142は、PHYデータユニット100がサウンディングPHYデータユニット(つまりNDP)であるかを示す1つの情報ビットを含む。保留されているサブフィールド144は、IEEE802.11n規格がどのPHYパラメータにも割り当てていない1つの情報ビットを含む。累積サブフィールド146は、PHYデータユニット100のデータ部分112が累積MACプロトコルデータユニット(A−MPDU)を含むかを示す1つの情報ビットを含む。STBCサブフィールド150は、STBCがPHYデータユニット100について利用されるか、および、もしもSTBCが利用される場合には、MCSサブフィールド130のインデックス値が示す空間ストリーム(NSS)の数と、時空間ストリームの数(NSTS)との間の差異を示す2つの情報ビットを含み、FEC符号サブフィールド152は、PHYデータユニット100が、バイナリ畳み込み符号化(BCC)または低密度パリティチェック(LDPC)符号化を利用して符号化されているかを示す1つの情報ビットを含む。ショートGIサブフィールド154は、ショートガードインターバルまたはロングガードインターバルいずれが利用されているかを示す1つの情報ビットを含む。拡張空間ストリーム数サブフィールド156の数は、拡張空間ストリーム(NESS)の数を示す2つの情報ビットを含み、CRCサブフィールド160は、SIGフィールド106の第1のOFDMシンボル120の情報ビットのCRCと、SIGフィールド106の第2のOFDMシンボル122の最初の10個の情報ビットのCRCとを含む8つの情報ビットを含む。最後に、テールビットサブフィールド162が、6つのテールビットを含む。
【0040】
図4は、現在開発中のIEEE802.11ac規格が定義する従来技術の短距離PHYデータユニット170を示す。IEEE802.11acは、混合モード動作をサポートしているので、PHYデータユニット170は、レガシーSTF(L−STF)172、レガシーLTF(L−LTF)174、およびレガシーSIGフィールド(L−SIG)176を含むプリアンブルを含む。プリアンブルはさらに、第1のベリーハイスループット(VHT)SIGフィールド(VHT−SIG−A)180と、VHT STF182と、PHYデータユニット170を送信するために利用される空間ストリーム数に対応している1以上のVHT LTF184と、第2のVHT SIGフィールド(VHT−SIG−B)186とを含む。マルチユーザ(MU)データユニットについては、第1のVHT SIGフィールド180が全てのユーザ(例えばPHYデータユニット170の帯域幅)についてのPHY情報を含み、第2のVHT SIGフィールド186が、様々なユーザに固有のPHY情報を含む(例えば各ユーザに対応しているMCS)。プリアンブルに加えて、PHYデータユニット170は、データ部分(VHT−DATA)190を含む。PHYデータユニット170は、20、40、80、160MHzの帯域幅チャネルで送信されてよい。
【0041】
図5はIEEE802.11ac規格が定義する、図4のPHYデータユニット170のVHT SIGフィールド180および186の従来技術のフォーマットを示す。図5からわかるように、図4のPHYデータユニット170の第1のVHT SIGフィールド180は、第1のOFDMシンボル(VHT−SIGA1)200と、第2のOFDMシンボル(VHT−SIGA2)202とを含み、図4のPHYデータユニット170の第2のVHT SIGフィールド186は、1つのOFDMシンボル(VHT−SIGB)204のみを含む。第1のVHT SIGフィールド180の第1のOFDMシンボル200は、帯域幅(BW)サブフィールド210、保留されているサブフィールド212、STBCサブフィールド214、グループIDサブフィールド216、時空間ストリームの数(NSTS)サブフィールド220、「節電なし」(No TxOP_PS)サブフィールド222、および、別の保留されているサブフィールド224を含む。第1のVHT SIGフィールド180の第2のOFDMシンボル202は、ショートGIサブフィールド230、符号サブフィールド232、シングルユーザ(SU)MCSサブフィールド234、SUビームフォーミング(SU−BF)サブフィールド236、保留されているサブフィールド240、CRCサブフィールド242、およびテールビットサブフィールド244を含む。第2のVHT SIGフィールド186のOFDMシンボル204は、長さサブフィールド250、MCSサブフィールド252、保留されているサブフィールド254、および、テールビットサブフィールド256を含む。概して、最下位および最上位ビットが利用可能なサブフィールドにおいては、各サブフィールドのLSBが図5の左端のビットであり、MSBは右端のビットである。
【0042】
第1のVHT SIGフィールド180の第1のOFDMシンボル200では、BWサブフィールド210が、PHYデータユニット170の帯域幅が20MHz、40MHz、80MHz、または160MHzであるかを示す2つの情報ビットを含む。保留されているサブフィールド212は、IEEE802.11ac規格が現在どのPHYパラメータにも割り当てていない1つの情報ビットを含む。STBCサブフィールド214は、STBCがPHYデータユニット170に利用されているかを示す1つの情報ビットを含む。グループIDサブフィールド216は、PHYデータユニット170がMU PHYデータユニットであるときに複数のユーザの送信機会の共有を促すグループIDを示す6つの情報ビットを含む。PHYデータユニット170がSU PHYデータユニットであるとき、グループIDサブフィールド216の情報ビットは全て1に設定される。NSTSサブフィールド220は、12個の情報ビットを含む。PHYデータユニット170がSU PHYデータユニットである場合、情報ビットのうち3つが、時空間ストリーム数を示し、情報ビットのうち9個が、「部分的なAID」(つまり、受信デバイスのベーシックサービスセット識別子(BSSID)および関連する識別子(AID)に基づく値)を示す。PHYデータユニット170がMU PHYデータユニットである場合、情報ビットのうち3つが、最大4人のユーザのそれぞれについてのNSTSを示す。「節電なし」サブフィールド222は、節電モードが許可されるかを示す1つの情報ビットを含む。保留されているサブフィールド224は、IEEE802.11ac規格がどのPHYパラメータにも割り当てていない1つの情報ビットを含む。
【0043】
第1のVHT SIGフィールド180の第2のOFDMシンボル202では、ショートGIサブフィールド230が、ショートガードインターバルまたはロングガードインターバルいずれが利用されているかを示し、ショートGIの利用がパケット期間について一定の曖昧さを導入する場合があるので、PHYデータユニット170が更なるOFDMシンボルを含むか否かを示す、2つの情報ビットを含む。符号サブフィールド232は、FEC符号化のタイプを示し、LDPCの利用がパケット期間について一定の曖昧さを導入する場合があるので、PHYデータユニット170が更なるOFDMシンボルを含か否かを示す、2つの情報ビットを含む。SU MCSサブフィールド234は、PHYデータユニット170がSU PHYデータユニットであるときに特定の変調タイプおよび符号レートに対応しているインデックス値を示す4つの情報ビットを含む。この代わりにPHYデータユニット170がMU PHYデータユニットであるときには、SU MCSサブフィールド234は、MU動作に関する他のPHY情報を示すために利用することができる。SU BFサブフィールド236は、ビームフォーミングマトリックスが、データユニット170に対応する信号に適用されるかを示す1つの情報ビットを含む。保留されているサブフィールド240は、IEEE802.11ac規格が現在どのPHYパラメータにも割り当てていない1つの情報ビットを含む。CRCサブフィールド242は、第1のVHT SIGフィールド180の第1のOFDMシンボル200の情報ビットのCRCと、第1のVHT SIGフィールド180の第2のOFDMシンボル202の最初の10個の情報ビットのCRCとを含む8つの情報ビットを含む。テールビットサブフィールド244は、6つのテールビットを含む。
【0044】
第2のVHT SIGフィールド186のOFDMシンボル204では、長さサブフィールド250が、(チャネル帯域幅に応じて)4バイトの倍数のデータ部分のユーザ固有の長さを示す16から21個の情報ビットを含む。MCSサブフィールド252は、PHYデータユニット170のMCSインデックスを示す4つの情報ビットを含む。保留されているサブフィールド254は、チャネル帯域幅に応じて、省かれるか、IEEE802.11ac規格が現在どのPHYパラメータにも割り当てていない1つか2つの情報ビットを含む。テールビットサブフィールド256は、6つのテールビットを含む。
【0045】
図6Aから図6Cは、一実施形態における、それぞれ異なる動作モードに対応している長距離データユニットフォーマットの例を示す。特に、一実施形態においては、図6Aは、シングルユーザ(SU)、通常モード、長距離PHYデータユニット300の例を示し、図6Bは、マルチユーザ(MU)、通常モード、長距離PHYデータユニット320の例を示し、図6Cは、低レートモード、長距離PHYデータユニット340の例を示す。図1を参照すると、一実施形態において、AP14は、OFDM変調を利用して、クライアントステーション25−4に対して、PHYデータユニット300、320、および/または、340のフォーマットを有するPHYデータユニットを送信するよう構成されている。一実施形態では、クライアントステーション25−4も、PHYデータユニット300および/または340のフォーマットを含むPHYデータユニットを、OFDM変調を利用してAP14に送信するよう構成されている。
【0046】
概して、長距離データユニットは、短距離データユニットに比べて通信範囲が拡張されている。一実施形態では、PHYデータユニット300および320が、図2のIEEE802.11nのPHYデータユニット100または図4のIEEE802.11acPHYデータユニット170に類似しているが、より低いクロックレートで生成されており(例えば、送信デバイスが、より高いクロックレートからのダウンクロックによって、短距離および長距離データユニットの両方を生成するよう構成されているデュアルモードデバイスである一実施形態では)、比例的に、より低い帯域幅(例えば、10のダウンクロック係数を利用する場合、20、40、80、または160MHzではなくて2、4、8、または16MHz)を有する。通常モードに加えて、一実施形態では、長距離通信プロトコルの低レートモードがさらに通信レンジを拡張する。一実施形態では、PHYデータユニット340は、PHYデータユニット300に類似しているが、最低MCSに限定される。幾つかの実施形態では、PHYデータユニット340は、通常モードのデータユニットの最小チャネル帯域幅よりも狭い周波数帯域で送信される「低帯域幅モード」データユニットである。例えば、PHYデータユニット300および320が2、4、8、または16MHzチャネルで送信される一実施形態では、PHYデータユニット340は、1MHz帯域のみで送信される。さらに幾つかの実施形態では、PHYデータユニット340は、ビットごとまたはビットのブロックの繰り返しを利用することで、さらにデータレートを低下させつつ、ロバストネスを向上させる。
【0047】
図6Aの実施形態のPHYデータユニット300は、STF302、第1のLTF(LTF1)304、および、SIGフィールド(SIGA)306をもつプリアンブルを含む。一実施形態では、1を超える数の空間ストリームを利用してPHYデータユニット300を送信する場合、プリアンブルも1以上の更なるLTF(LTF2)310を含む。プリアンブルに加えて、PHYデータユニット300は、一実施形態では、データ部分(DATA)312を含む。図6Bの実施形態のPHYデータユニット320は、STF322、第1のLTF(LTF1)324、および第1のSIGフィールド(SIGA)326をもつプリアンブルを含む。一実施形態では、1を超える数の空間ストリームを利用してPHYデータユニット320を送信する場合には、プリアンブルも1以上の更なるLTF(LTF2)330を含む。SUモードのPHYデータユニット300のプリアンブルとは異なり、一実施形態では、MUモードのPHYデータユニット320のプリアンブルは、さらに、第2のSIGフィールド(SIGB)332を含む。プリアンブルに加えて、PHYデータユニット320は、一実施形態では、データ部分(DATA)334を含む。様々な実施形態における通常モード、長距離データユニットは、米国特許出願第13/359,336号明細書(タイトル「Physical Layer Frame Format for Long Range WLAN」、2012年1月26日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。様々な実施形態における、長距離データユニットのためのSUおよびMUプリアンブル設計の例は、米国特許出願第13/464,467号明細書(タイトル「Preamble Designs for Sub-1GHz Frequency Bands」、2012年5月4日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。
【0048】
図6Cの実施形態のPHYデータユニット340は、STF(LRP−STF)342、第1のLTF(LRP−LTF1)344、およびSIGフィールド(LRP−SIGA)346を含むプリアンブルを含む。一実施形態では、STF342は、PHYデータユニット300のSTF302より長い。一実施形態では、1を超える数の空間ストリームを利用してPHYデータユニット340を送信する場合には、プリアンブルはさらに、1以上の更なるLTF(LRP−LTF2)350を含む。他の実施形態では、複数の空間ストリームが低レートPHYモードでは許可されない。プリアンブルに加えて、PHYデータユニット340は、一実施形態では、データ部分(DATA)352を含む。一実施形態では、SIGフィールド346が、データ部分352と同じMCSを利用する(例えば一実施形態では、両方とも通常モードのPHYデータユニットについて許可されている最低MCSを利用する)。様々な実施形態における低レートモード、長距離データユニットの例は、米国特許出願第13/366,064号明細書(タイトル「Control Mode PHY for WLAN」、2012年2月3日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。幾つかの実施形態では、PHYデータユニット340が、通常モードのPHYデータユニットを送信するために利用される最小チャネル帯域幅未満の(例えば半分の)帯域幅を有する低帯域幅モードのPHYデータユニットである。様々な実施形態における低帯域幅モード、長距離データユニットの例は、米国特許出願第13/494,505号明細書(タイトル「Low Bandwidth PHY for WLAN」、2012年6月12日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。
【0049】
長距離通信のためのPHYデータユニット300、320、および/または、340は、幾つかの実施形態では、短距離通信(例えばPHYデータユニット300、320が、IEEE802.11nまたはIEEE802.11acPHYデータユニットのダウンクロックバージョンに類似している実施形態で)のためのPHYデータユニットに類似しており、PHYデータユニット300、320、および340の一部または全ての様々なSIGフィールドが、短距離データユニットのSIGフィールドと異なる。特に、幾つかの実施形態では、通常モードおよび/または低レートモードの長距離データユニットが、短距離データユニットの対応するSIGフィールドよりも少ない情報ビットを含むSIGフィールドを含み、および/または、低レートモードのPHYデータユニットが、通常モードのPHYデータユニットの対応するSIGフィールドより少ない情報ビットを含むSIGフィールドを含む。
【0050】
表1から表5(以下参照)は、様々な異なる実施形態における、SIGフィールドの長さおよび期間サブフィールドのためのSIGサブフィールドのビット要件の様々な例、および、SUおよびMU通常モードの長距離データユニットのためのSIGフィールド内のサブフィールドのリスト(ビットカウントを含む)の様々な例を示している。
【0051】
様々な考慮要件によって、長距離データユニットにおけるSIGフィールドのビット数が、短距離データユニットのSIGフィールドのビットに比べて低減されうる度合いを制限することができる。例えば以下の表1は、一実施形態における、可能な帯域幅のレンジについての(それぞれが、OFDMシンボルごとのデータビットの特定数に対応している)、および、可能なTxOP(送信機会)期間のレンジについての、SUの、通常モードのPHYデータユニット(バイトで表す)のデータ部分の長さを示すためのSIGフィールド(例えば図6AのSIGフィールド306)のサブフィールドで必要なビット数を示している。表1のビットカウントは、通常モードのチャネル帯域幅が2、4、8、または16MHzであり、空間ストリームの最大数(NSS)が4であり、最大MCSインデックス値が9である(256QAM、5/6符号レートに対応している)実施形態に対応している。
【表1】
【0052】
したがって表1からわかるように、例えば上述した実施形態では、最大PHYデータユニット期間が20msである場合には、SU PHYデータユニットのデータ部分長(バイト)を表すために、最大20ビットが必要である。しかし幾つかの実施形態およびシナリオでは、MU PHYデータユニットが、SU PHYデータユニットより長いデータ部分を含み、したがって、バイトで表されるデータ部分の長さを表すために、より多いビットが必要となる。したがって幾つかの実施形態では、MU PHYデータユニットが、バイトで表されるデータ部分の長さを示すのではなく、OFDMシンボルの数によってデータ部分の期間を示すSIGサブフィールドを含む。以下の表2は、一実施形態における、MUの、通常モードのPHYデータユニットのデータ部分の期間を(OFDMシンボルで)示すサブフィールドに必要なビット数を示している。表2のビットカウントは、MUの、通常モードのPHYデータユニットの第1のSIGフィールド(例えば図6Bの第1のSIGフィールド326)が、通常モードの可能な限り最低の帯域幅およびMCSに基づいて(例えば2MHzのチャネル帯域幅、および、BPSK変調およびレート1/2符号化に対応しているMCS0)PHYデータユニットのデータ部分の「等価の期間(equivalent duration)」を示している。他の実施形態では、SIGフィールドは、データ部分のOFDMシンボルの実際の期間を示している。
【表2】
したがって、表2からわかるように、上述した実施形態では、最大PHYデータユニット期間が20msである場合、MU PHYデータユニットのデータ部分の等価の期間(OFDMシンボルで表す)を表すためには、最大11ビットが必要である。
【0053】
他の考慮要件によっても、長距離データユニットのSIGフィールドビット数に制約を課したり、長距離データユニットのSIGフィールドビット数の低減を許可したりすることができる。一実施形態では、長距離データユニットのチャネル帯域幅を決定するために、受信デバイスがSIGフィールドに依拠するので、SIGフィールドは、チャネル帯域幅を示すのに足る情報ビット数を含む(例えば2ビットは、2、4、8、または16MHzチャネル帯域幅を示すためのものであり、または、3ビットが、1、2、4、8、または16MHzチャネル帯域幅を示すためのものである、等々である)。さらに幾つかの実施形態では、受信デバイスが、長距離データユニットがA−MPDUを含むかを決定するためにSIGフィールドに依拠するので、SIGフィールドは、累積を利用するかを示すサブフィールドを含む(例えば1ビットを利用して)。しかし幾つかの実施形態では、MU通常モードの、長距離データユニットは常に累積を利用するので、MU PHYデータユニットのSIGフィールドは、累積サブフィールドを含まない。
【0054】
さらに幾つかの実施形態では、長距離データユニットはBCCまたはLDPC符号化されてよいので、長距離データユニットのSIGフィールドは、符号化タイプを示すサブフィールドを含む。他の実施形態では、長距離データユニットは、1つのタイプの符号化のみの利用を許可されており、SIGフィールドには符号サブフィールドが含まれない。幾つかの実施形態では、長距離データユニットのSIGフィールドはさらに、データユニットがSUまたはMU PHYデータユニットであるかを示すサブフィールドを含む。
【0055】
幾つかの実施形態では、長距離データユニットのSIGフィールドのビットカウントは、短距離データユニットよりCRCビット数を低減させることにより、低減させられる。CRCサブフィールドビットカウントを低減させる技術(例えば8ビットから4ビットへ)は、米国特許出願第13/085,134号明細書(タイトル「Error Detection in a Signal Field of a WLAN Frame Header」、2011年4月12日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。
【0056】
上述したような考慮および技術を考慮に入れて、以下の表3は、一実施形態における、SUおよびMUの、通常モード、長距離データユニットのSIGフィールド(例えば図6AのSIGフィールド306および図6Bの第1のSIGフィールド326それぞれ)の様々なサブフィールドのビットカウントの例をリストにしている。「N/A」エントリは、省かれたサブフィールドに対応している(例えば、実施形態のSU SIGフィールドが、グループIDサブフィールドを含まない、等)。
【表3】
【0057】
様々な実施形態においては、上の表3にリストにしたサブフィールドが、図示されているものと異なる順序で配置される。例えば、様々な実施形態では、テールビットサブフィールドが、SIGフィールドの最終サブフィールドであり、および/または、BWサブフィールドが、SIGフィールドの第1のサブフィールドである、等である。さらに、表3にリストされている一定のサブフィールドのビットカウントが、他の実施形態では異なっていてよい。例えば、通常モードのPHYデータユニットを2または4MHzチャネル帯域幅のみで送信することができる一実施形態では、BWサブフィールドが、1つの情報ビットのみを含む。別の例として、一実施形態では、CRCサブフィールドが、4つではなくて8つのビットを含む。さらに様々な実施形態では、表3にリストされているサブフィールドの1以上が、SIGフィールドから省かれ、表3にはリストされていない更なるサブフィールドがSIGフィールドに含まれている。例えば一実施形態では、通常モードのPHYデータユニットは、1つの符号化タイプを利用することのみが許可されるので、符号サブフィールドが省かれる。別の例としては、一実施形態では、SUおよびまたはMU SIGフィールドが、どのPHYパラメータも示さない、および/または、将来の定義のために保留される、1以上の「保留されている」サブフィールドを含む。幾つかの実施形態では、保留されているビットの数は、SUおよびMU SIGフィールドが同じビット長を含む(例えば、表3に対応している幾つかの実施形態では、MU SIGフィールドがSU SIGフィールドよりも保留されているビットを2つ多く含む)よう選択される。
【0058】
通常モードの長距離データユニットが、表3に示すように第1のSIGフィールドを含む幾つかの実施形態では、第2のSIGフィールドもMU PHYデータユニットに含まれる。以下の表4は、一実施形態における、MUの、通常モードの、長距離データユニットの第2のSIGフィールド(図6Bの第2のSIGフィールド332)の様々なサブフィールドのビットカウントの例をリストしている。
【表4】
一実施形態では、表4の第2のSIGフィールドが、表3の第1のSIGフィールド(MUの場合)と同じ通常モードの、長距離データユニットに含まれている。
【0059】
表4の第2のSIGフィールドの例では、長さフィールドが、ユーザ固有のデータ部分の長さをバイトで示し、MCSサブフィールドが、ユーザ固有のMCSを示す。幾つかの実施形態では、上の表4にリストにしたサブフィールドが、図示されているものと異なる順序で配置される。さらに表4にリストされている一定のサブフィールドのビットカウントが、他の実施形態では異なっていてよい。例えば、幾つかの実施形態では、テールビットサブフィールドに、6つのテールビットより多くの、または少ないテールビットが含まれている。さらに様々な実施形態では、表4にリストしたサブフィールドの1以上が、第2のSIGフィールドから省かれ、および/または、表4にリストされていない更なるサブフィールドが第2のSIGフィールドに含まれている。例えば一実施形態では、第2のSIGフィールドが、どのPHYパラメータも示さない、および/または、将来の定義用に保留されている、1以上の「保留されている」サブフィールドを含む。
【0060】
別の実施形態では、SUおよびMUの、通常モードのPHYデータユニットのSIGフィールド(それぞれ図6AのSIGフィールド306および図6Bの第1のSIGフィールド326に類似している)が、後の表5でリストするサブフィールドおよびビットカウントを含む。
【表5】
【0061】
上述したように、表5のSIGフィールドの例は、幾つかの点で、表3のSIGフィールドの例と異なっている。例えば、表5のSIGフィールドの長さ/期間サブフィールドは、SUおよびMUの長距離データユニット両方について9の長さビットのみを含む。一実施形態では、長さ/期間サブフィールドは、特定の長さ値を最大とする(例えば9ビットについて最大511バイト)データ部分の長さ(例えばバイトで表す)を示し、これより長いデータ部分をもつパケットのOFDMシンボルの期間を示す。幾つかの実施形態では、累積サブフィールドは、長さ/期間サブフィールドが、(例えばバイトで表す)長さまたはシンボル数による期間を示すかを受信デバイスに示すために利用される。例えば一実施形態では、長さ/期間サブフィールドは、累積ビットがゼロに等しい場合、バイトによって長さを示し、累積ビットが1に等しい場合、OFDMシンボルの数によって期間を示す。
【0062】
表5のSIGフィールドは、符号サブフィールドが、SUの長距離データユニットに対して2ビットを含み、MUの長距離データユニットに対して5ビットを含む点で、表3のSIGフィールドと異なっている。一実施形態では符号サブフィールドが、PHYデータユニットが追加OFDMシンボルを含むか(例えばIEEE802.11acと同様の方法)、および、MU符号サブフィールドが、SU符号サブフィールドより多いビットを含むかを示す追加ビットを含むことで、各ユーザの符号化タイプを示す。
【0063】
さらに表3のSIGフィールドとは異なり、表5のSIGフィールドはSU/MUサブフィールドを含まない。幾つかの実施形態では、長距離データユニットを受信するデバイスが、他の手段によって長距離データユニットがSUかMUかを検出することができるために、SU/MUサブフィールドは排除される。例えば一実施形態では、受信デバイスは、長距離データユニットがSUかMUかを、長距離データユニットの部分の変調に利用される(例えば、一実施形態ではSIGフィールドの1以上のOFDMシンボルを変調するために利用される)変調タイプ(例えばBPSK対第四BPSK(OBPSK))に基づいて検出できる。
【0064】
表5のSIGフィールドは、表5のSIGフィールドが部分的なAIDサブフィールド及びミッドアンブル/ドロッパーサブフィールドを含む点で、表3のSIGフィールドと異なっている。一実施形態では、部分的なAIDサブフィールドは、受信デバイスのベーシックサービスセット識別子(BSSID)および関連する識別子(AID)に基づく値を示しており、ミッドアンブル/ドロッパーサブフィールドは、長距離データユニットがミッドアンブルを含むかを示す。幾つかの実施形態では、ミッドアンブルが(例えばPHYデータユニットのデータフィールドの部分間に)含まれることで、より頻繁にチャネル推定を行うことが可能となり、これは、急速に変化するチャネル条件に対抗するために有用であろう(例えば、ドロッパーが存在している場合)。一実施形態では、長距離データユニットのミッドアンブルは1以上のLTF、および/または、1以上のSTFを含む。
【0065】
様々な異なる実施形態では、上の表5にリストにしたサブフィールドが、図示されているものと異なる順序で配置される。例えば、様々な実施形態では、テールビットサブフィールドは、SIGフィールドの最終サブフィールドであり、および/または、BWサブフィールドが、SIGフィールドの第1のサブフィールドである、等である。さらに、表5にリストされている一定のサブフィールドビットカウントが、他の実施形態では異なっていてよい。例えば、一実施形態では、部分的なAIDサブフィールドが8つのビットのみを含む。別の例として、一実施形態では、CRCサブフィールドが、4つではなくて8つのビットを含む。さらに様々な実施形態では、表5にリストされているサブフィールドの1以上が、SIGフィールドから省かれ、表5にはリストされていない更なるサブフィールドがSIGフィールドに含まれている。例えば一実施形態では、長距離データユニットは、1つの符号化タイプを利用することのみが許可されるので、符号サブフィールドが省かれる。別の例としては、一実施形態において、SIGフィールドが「ACKポリシー」サブフィールドを含む。SIGフィールドのACKポリシーのインディケーションは、米国特許出願第13/586,678号明細書(タイトル「"Long Range WLAN Data Unit Format」、2012年8月15日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。また別の例として、一実施形態では、SUおよび/またはMU SIGフィールドが、どのPHYパラメータも示さない、および/または、将来の定義のために保留される、1以上の「保留されている」サブフィールドを含む。幾つかの実施形態では、保留されているビットの数は、SUおよびMU SIGフィールドが同じビット長を含む(例えば、表5に対応している1つの実施形態では、MU SIGフィールドが10個の保留されているビットを含み、SU SIGフィールドが、6個の保留されているビットを含み、各SIGフィールドがトータルで52ビットを含む)よう選択される。
【0066】
通常モードの、長距離データユニットが表5に示す第1のSIGフィールドを含む幾つかの実施形態では、第2のSIGフィールド(例えば図6Bの第2のSIGフィールド332)もMU PHYデータユニットに含まれる。例えば一実施形態では、第2のSIGフィールドが、表4の第2のSIGフィールドと同じ、またはこれと類似していてよい。別の実施形態では、第2のSIGフィールドは、チャネル帯域幅に関わらず、長さサブフィールドが排除されており、MCSサブフィールド、CRCサブフィールド、および、テールビットサブフィールドが含まれている(例えばそれぞれ4、8、および6ビット)。
【0067】
幾つかの実施形態では、低レートモードのPHYデータユニットが、通常モードのPHYデータユニットと同じ、またはこれと類似していてよい(例えば、表3から表5との関連で記載されている通常モードのSIGフィールドの例のいずれかに類似していてよい)SIGフィールドを含む。しかし他の実施形態では、低レートモードのPHYデータユニットが、通常モードのPHYデータユニットのSIGフィールドよりも低減されたビットカウントをもつSIGフィールドを含む。ビットカウントの低減は、概して、(様々な実施形態では、低MCSインデックス値、ビットの繰り返し等の要素(factor)のために)通常モードのPHYデータユニットと比較して一定の数のビットを送信するために、より多数のOFDMシンボルを利用する、低レートモードのPHYデータユニットのSIGフィールドにおいては特に好適な場合がある。表6から表9(以下参照)は、様々な実施形態における、SIGフィールドの長さまたは期間サブフィールドのための様々なSIGサブフィールドのビット要件の例を示しており、低レートモード、長距離データユニットのためのSIGフィールド内のサブフィールドのリストの様々な例(ビットカウントを有する)を示している。
【0068】
様々な考慮要件によって、低レートモードのPHYデータユニットのSIGフィールドのビット数が、通常モードのPHYデータユニットのSIGフィールドと比較して低減されうる度合いを制限することができる。例えば、以下の表6は、一実施形態における、可能な帯域幅のレンジについての(それぞれが、OFDMシンボルごとのデータビットの特定数に対応している)、および、可能なTxOP期間のレンジについての、低レートモードのPHYデータユニット(バイトで表す)のデータ部分の長さを示すための低レートモードのSIGフィールド(例えば図6CのSIGフィールド346)のサブフィールドで必要なビット数を示している。表6のサブフィールドビットカウントは、低レートモードのチャネル帯域幅が1、2、4、または8MHzでり、空間ストリームの最大数(NSS)が1であり、最大MCSインデックス値が0であり(BPSK、1/2符号レートに対応している)、低レートモードのPHYデータユニットが、2回の繰り返しを利用して生成され、通常モードのPHYデータユニットを生成するために利用される最小FFTサイズの半分のFFTサイズ(例えば、通常モードが64ポイントまたはこれ以上のFFTを利用する一実施形態における32ポイントのFFT)を有する実施形態に対応している。
【表6】
したがって表6からわかるように、上述した実施形態において、最大PHYデータユニット期間が20msである場合、低レートモードのデータユニットのデータ部分の長さ(バイトで表す)を表すために、最大12ビットが必要となる。
【0069】
以下の表7は、別の実施形態において、低レートモードのPHYデータユニット(バイトで表す)のデータ部分の長さを示すために、低レートモードのSIGフィールド(例えば図6CのSIGフィールド346)のサブフィールドで必要なビット数を示す。表7のビットカウントは、低レートモードのチャネル帯域幅が1MHzであり、空間ストリームの最大数(NSS)が8であり、最大MCSインデックス値が0であり(BPSK,1/2符号レートに対応している)、低レートモードのPHYデータユニットが、2回の繰り返しを利用して生成され、FFTサイズが、通常モードのPHYデータユニットを生成するために利用される最小FFTサイズの半分のFFTサイズ(例えば、通常モードが64ポイントまたはこれ以上のFFTを利用する一実施形態における32ポイントのFFT)を有する実施形態に対応している。
【表7】
表6の場合同様、上述した実施形態において、最大PHYデータユニット期間が20msである場合、低レートモードのPHYデータユニットのデータ部分の長さ(バイトで表す)を表すために、最大12ビットが必要となる。また別の実施形態では、低レートモードのPHYデータユニットが1MHzチャネル帯域幅、および、1つの時空間ストリームに限定されている場合、データ部分の長さを表すためには9ビットのみが必要である。
【0070】
他の考慮要件によっても、低レートモードのPHYデータユニットのSIGフィールドビット数に制約を課したり、低レートモードのPHYデータユニットのSIGフィールドビット数の低減を許可したりすることができる。例えば様々な実施形態では、低レートモードは、累積、マルチユーザオペレーション、STBC、複数の符号化タイプ、および/または、節電モード(Tx_OP)を許可しないことで、対応するサブフィールドをSIGフィールドから省き、および/または、1つのSIGフィールドのみの利用を許可する(例えば、低レートモードがMU PHYデータユニットを許可しない実施形態では、第2のSIGフィールドを省くことができる)。別の例として、一実施形態では、低レートモードは、1つのMCSのみを許可することで(例えば、通常モードの最低MCS、または、通常モードの最低MCS未満のMCS)、MCSサブフィールドを省くことができる。幾つかの実施形態では、SIGフィールドのビットカウントが、CRCビットの数を低減させることで低減させられる(通常モードのPHYデータユニットについて上述した通りである)。
【0071】
上述したもの等の考察および技術を考慮に入れて、以下の表8は、一実施形態では、低レートモードの、長距離データユニットのSIGフィールド(例えば図6CのSIGフィールド346)の様々なサブフィールドのビットカウントの例をリストしている。
【表8】
【0072】
幾つかの実施形態では、上の表8にリストにしたサブフィールドが、図示されているものと異なる順序で配置される。例えば、様々な実施形態では、テールビットサブフィールドは、SIGフィールドの最終サブフィールドであり、および/または、BWサブフィールドが、SIGフィールドの第1のサブフィールドである、等である。さらに、様々な実施形態では、表8にリストされている一定のビットカウントが、異なっていたり、表8に示されている一定のサブフィールドが省かれていたり、および/または、表8に示されていない、更なるサブフィールドが含まれている。例えば、低レートモードが1MHzチャネル帯域幅しか許可しない一実施形態では、長さサブフィールドは、9情報ビットのみを含み、SIGフィールドは、BWサブフィールドが排除されているが、符号化およびショートGIサブフィールドを含み(例えば、それぞれ1情報ビットを含み)、および/または、保留されているサブフィールドを含む(例えば、3ビットを含む)。表9は、別の実施形態における低レートモードのSIGフィールドのビットカウントの例をリストしており、この実施形態では、低レートモードが、1つの帯域幅(例えば1MHz)に制限されており、SIGフィールドが、受信デバイスに対して更なるタイプのPHY情報を示している。
【表9】
様々な実施形態では、サブフィールドが、上の表9にリストにしたものとは異なる順序であり、一定のビットカウントが、表9に示したものと異なっており、SIGフィールドから、表9に示す一定のサブフィールドが排除されており、および/または、SIGフィールドが、表9に示されていない追加のサブフィールドを含む。
【0073】
図7から図12を参照して後述する実施形態では、長距離データユニットのSIGフィールドのビットカウントが、より効率的にサウンディングオペレーションに関するPHY情報を表すことによって、短距離データユニットのSIGフィールドと比べて(例えば、IEEE802.11nおよびIEEE802.11acのPHYデータユニットと比べて)低減されている。これに代えて(またはこれに加えて)、幾つかの実施形態では、低レートモード(例えば低帯域幅モード)のPHYデータユニットのSIGフィールドのビットカウントが、より効率的にサウンディングオペレーションに関するPHY情報を表すことにより、通常モードのPHYデータユニットのSIGフィールドと比べて低減されている。
【0074】
概して、サウンディングは、MIMOチャネルトレーニングによるビームフォーミングの送信を促すために、データ/ペイロード部分のない「ヌルデータパケット」(NDP)を利用する。IEEE802.11n規格は、図2のPHYデータユニット100に類似しているが、データ部分112を含まないNDPを指定している。同様に、IEEE802.11ac規格は、図4のPHYデータユニット170に類似しているが、データ部分190を含まないNDPを指定している。一実施形態では、長距離通信プロトコルに準拠しているNDPは、図6Aのデータユニット300(通常モード)、または、図6Cのデータユニット340(低レートモード)に類似しているが、それぞれデータ部分312またはデータ部分352が排除されたフォーマットを有している。長距離通信プロトコルのNDPの様々なフォーマットの例が、米国特許出願第13/477,920号明細書(タイトル「Sounding Packet Format for Long Range WLAN」、2012年5月22日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。
【0075】
IEEE802.11nおよび802.11ac規格においては、データパケットのパラメータNSTS(ここでは「データのNSTS」と称される)が、時空間ストリームの数であり、この代わりに、NDPのパラメータNSTS(ここでは「サウンディングのNSTS」と称される)が、送信アンテナの数を示すために利用される。一実施形態では、長距離通信プロトコルのデータパケットが、NSTSを利用して、データパケットの時空間ストリームの数を示し、さらに、NDPの送信アンテナの数も示す。IEEE802.11nおよび802.11ac規格においては、SIGフィールドは、パケットがデータパケットまたはNDPのいずれかに関わらず、同様にNSTSを示す。特に、IEEE802.11nのPHYデータユニットのSIGフィールドは(データパケットであってもNDPであっても)、MCSおよびSTBCサブフィールドの組み合わせによってNSTSを示し、IEEE802.11acのPHYデータユニットのSIGフィールドは(データパケットであってもNDPであっても)、専用NSTSサブフィールドを利用してNSTSを示す。この結果、サウンディングについてのNSTSの最大許容値が、データについての最大許容NSTSより大きいシナリオでは(サウンディングモードの送信アンテナの最大数が、データモードの時空間ストリームの最大数より大きいシナリオでは)、サウンディングオペレーションのサポートにおいては、データパケットだけに必要となるよりも多いSIGフィールドのビットカウントが必要となりうる。例えば、データのためのNSTSが1つだけであるが、サウンディングのためのNSTSは1、2、3、または4のいずれかでありうるシステムでは、専用NSTSサブフィールド(例えば、IEEE802.11acなどにおけるもの等)が、データのためのNSTSを示すために必要となりうるビットに加えて、2つの追加ビットを含んで良い。
【0076】
図7から図12を参照して以下に記載する実施形態では、1以上のSIGサブフィールドにPHY情報がオーバロードされ、SIGフィールドが、対応する、より多数のSIGフィールドビットを含むことなく、サウンディングのためのNSTSのより大きい値のレンジを示すことができるようにする(データのためのNSTSの値のレンジと比較して)。説明をしやすくする目的から、図7から図12の設計および技術は、低レートモード、長距離データユニットについて説明される。しかし幾つかの実施形態では、図7から図12の設計および技術は、より具体的には、低帯域幅モードのPHYデータユニットに適用される。さらに、様々な他の実施形態では、図7から図12の設計および技術が、この代わりに、すべての長距離データユニット(例えば通常モードおよび低レートモードの両方)に、および/または、他のタイプのPHYデータユニットに適用される。
【0077】
図7は、一実施形態における、低レートモードの、長距離データユニットのSIGフィールド400の一例のフォーマットを示す。一実施形態では、SIGフィールド400が、図6CのPHYデータユニット340の、SIGフィールド346の位置に含まれている。一実施形態では、SIGフィールド400は、データパケットとNDPの両方に含まれている。図7の実施形態では、SIGフィールド400が、サウンディングのためのMCS/NSTSサブフィールド402、累積サブフィールド404、符号サブフィールド406、ショートGIサブフィールド410、平滑化サブフィールド412、データのためのNSTSサブフィールド414、STBCサブフィールド416、長さサブフィールド420、CRCサブフィールド422、および、テールビットサブフィールド424を含む。本実施形態では、各サブフィールドのビットカウントが、図7の各サブフィールドそれぞれについて示されている(例えばサウンディングのためのMCS/NSTSサブフィールド402に4ビット、累積サブフィールド404に1ビット等)。
【0078】
SIGフィールド400では、サウンディングのためのMCS/NSTSサブフィールド402の機能は、長さサブフィールド420の情報ビットにより示される長さ値(例えばバイトで表される)に依存している。例えば、一実施形態では、長さサブフィールド420が、ゼロの長さのデータ部分を示している場合、PHYデータユニットがNDPであり、サブフィールド402が、NDPに関するサウンディングについてのNSTSを示している。この逆に、本実施形態では、長さサブフィールド420が、非ゼロの長さのデータ部分を示している場合にhs、PHYデータユニットがデータパケットであり、サウンディングのためのMCS/NSTSサブフィールド402が、データパケットのMCSを示している。したがって、受信デバイスは、サウンディングのためのMCS/NSTSサブフィールド402の機能を、長さサブフィールド420の情報ビットを解析することにより決定することができる。このようにすることで、サウンディングについての最大NSTSが、データについての最大NSTSより大きいシステムであっても、SIGフィールド400にサウンディングについてのNSTSを表すための追加の情報ビットが不要となる。他の実施形態では、長さサブフィールド420の長さ値がゼロである場合、MCSサブフィールド402以外の1以上のサブフィールドを、代わりに(またはこれに加えて)目的付しなおす(repurposed)。例えば、様々な実施形態では、長さサブフィールド420が、ゼロの長さのデータ部分を示している場合、MCSサブフィールド402、累積サブフィールド404、符号サブフィールド406、ショートGIサブフィールド410、および、STBCサブフィールド416の1以上からの情報ビットを利用して、サウンディングについてのNSTSを表す。幾つかの実施形態では、目的付しなおされたサブフィールド(1または複数)の情報ビットのサブセットのみを利用して、サウンディングについてのNSTSを示す。例えば、サウンディングについての最大NSTSが4であるが(つまり、サウンディングについてのNSTSが、2ビットのみで表されてよい)、サウンディングについてのMCS/NSTSサブフィールド402が、データパケットのMCSインデックス値を示すために、4ビットを必要とする一実施形態では、サウンディングのためのMCS/NSTSサブフィールド402の4ビットのうち2つのみを利用して、NDPを生成するときの、サウンディングのついてのNSTSを示す。
【0079】
幾つかの実施形態では、長さサブフィールド420の他の(またはこれに追加される)1以上のSIGサブフィールドが、一実施形態では、PHYデータユニットがデータ部分か、NDPか、を決定するために利用される(したがって、MCSサブフィールド402か、および/または、他のサブフィールドかが目的付しなおされる)。さらに幾つかの実施形態では、NDPの目的付けしなおしの際に、サウンディングについてのNSTS以外のサウンディング関連のPHY情報が、この代わりに(またはこれに加えて)、MCSサブフィールド402(および/または他のサブフィールド(1または複数))に示される。
【0080】
様々な他の実施形態では、SIGフィールド400の他のサブフィールドが、省かれたり、示されているものと異なる数の情報ビットを含んだりする。例えば、データ部分をもつ、低レートモードのPHYデータユニットが、複数の時空間ストリームを含むことが許可されていないある実施形態では、データのためのNSTSサブフィールド414が省かれる。他の例としては、MCSサブフィールド402、累積サブフィールド404、符号サブフィールド406、ショートGIサブフィールド410、平滑化サブフィールド412、および/または、STBCサブフィールド416のいずれかが、対応するサブフィールド(1または複数)が、低レートモードのPHYデータユニットについて利用されない実施形態では省かれる(サウンディングのためのNSTS用として目的付けしなおされうる少なくとも1つのサブフィールドが残っている場合に限り)。例えば、低レートモードのPHYデータユニットが、1つのMCSのみを利用することができる一実施形態では、長さサブフィールド420がゼロの長さ値を示している場合、MCSサブフィールド402が省かれ、代わりに、ショートGIサブフィールド410を、サウンディングのためのNSTSを示すよう、目的付けしなおすことができる。
【0081】
図8は、一実施形態における、無線通信システムにおける送信のために、データパケットとNDPとを生成する方法450の一例のフロー図である。方法450は、ある実施形態では、ネットワークインタフェース(例えば、図1のAP14のネットワークインタフェース16、または、図1のクライアントステーション25−1のネットワークインタフェース27など)に実装される。概して、データパケットは、方法450のセクション452で生成され、NDPは、方法450のセクション454で生成される。一実施形態では、データパケットは、図6Cの低レートモードのPHYデータユニット340に類似した低レートモードのPHYデータユニットであり、NDPは、低レートモードのPHYデータユニット340に類似しているが、データ部分352が省かれた、低レートモードのPHYデータユニットである。別の実施形態では、データパケットは、図6Aの通常モードのPHYデータユニット300に類似した通常モードのPHYデータユニットであり、NDPは、通常モードのPHYデータユニット300に類似しているが、データ部分312が省かれた、通常モードのPHYデータユニットである。また別の実施形態では、データパケットとNDPとが、他のタイプのPHYデータユニットである。
【0082】
ブロック460で、データパケットSIGフィールドを生成する。SIGフィールドは、受信デバイスに対して特定の第1のPHYパラメータを示すサブフィールド(つまり、受信デバイスが、該データパケットの第1のPHYパラメータの値を決定するために解析することができるサブフィールド)を含み、受信デバイスに対して特定の第2のPHYパラメータを示すサブフィールドは排除されている。幾つかの実施形態では、第1のPHYパラメータが、概してデータパケットと関連付けられているが、NDPとは関連付けられていないPHYパラメータであり、第2のPHYパラメータは、概してNDPと関連付けられているが、データパケットとは関連付けられていないPHYパラメータである。例えば、様々な実施形態において、第1のPHYパラメータは、MCS(例えばデータパケットのMCSインデックス)、符号化タイプ(例えば、データパケットにBCCまたはLDPC符号化のいずれが利用されているか)、累積情報(例えば、データパケットに累積が利用されているか)、STBC情報(例えば、STBCがデータパケットに利用されているか)、および、ショートGI情報(例えば、データパケットにショートまたはロングガードインターバルのいずれが利用されているか)のいずれかであり、第2のPHYパラメータが、サウンディングのためのNSTSである。幾つかの実施形態では、第2のPHYパラメータを示すサブフィールドは、単にSIGフィールドに含めたくないからという理由から、第2のPHYパラメータを示すサブフィールドを含めるか、排除するか、に関して、個別の、具体的な決定を行う必要性なく、SIGフィールドから「排除」される。様々な実施形態では、ブロック460で生成されるSIGフィールドに、1以上の更なるサブフィールド(例えば、長さ、CRC、および/または、テールビットサブフィールド等)を含める。
【0083】
ブロック462で、データパケットのデータフィールドを生成する。ブロック460で生成されるSIGフィールドが、長さサブフィールドを含む実施形態では、ブロック462で生成されたデータフィールドの長さは、長さサブフィールドに示される値(例えば、様々な実施形態では、バイト、または、OFDMシンボルの数で表される)に対応している。
【0084】
ブロック464で、NDPのSIGフィールドを生成する。NDPのSIGフィールドは、第2のPHYパラメータ(つまり、サウンディングのためのNSTS等の、ブロック462で生成されたSIGフィールドにサブフィールドが含まれていないPHYパラメータ)を示すサブフィールドを含み、第1のPHYパラメータ(つまり、例えばMCS等の、ブロック460で生成されたサブフィールドに含まれているPHYパラメータ)を示すサブフィールドが排除されている。
【0085】
幾つかの実施形態では、長距離通信プロトコルが、(ブロック460で生成された)データパケットの第1のPHYパラメータを示すサブフィールドと、(ブロック464で生成された)データパケットの第2のPHYパラメータを示すサブフィールドとを、同じサブフィールドとして定義する(例えば、SIGフィールド内で同じビット位置(1または複数)を占有しており、パケットがそれぞれデータパケットまたはNDPであるかに基づいて、第1または第2のPHYパラメータであるかが、サブフィールドによって示される)。したがってこれらの実施形態では、データパケットであるPHYデータユニットのための第1のPHYパラメータを示すサブフィールドを、NDPであるPHYデータユニットのための第2のPHYパラメータを示すよう、効果的に目的付けしなおす。これら実施形態の幾つかでは、第1のPHYパラメータを示すデータパケットのサブフィールドの情報ビットのサブセットのみを、NDPの第2のPHYパラメータを示すように目的付けしなおす。これら実施形態の他のものにおいては、第1のPHYパラメータを示すデータパケットのサブフィールドの情報ビットの全てを、NDPの第2のPHYパラメータを示すように目的付けしなおす。
【0086】
一部の実施形態では、ブロック460で生成されたデータパケットSIGフィールドが、さらに、受信デバイスに対して第3のPHYパラメータを示すサブフィールドを含み、ブロック464で生成されたNDP SIGフィールドが、さらに、受信デバイスに対して、同じ、第3のPHYパラメータを示すサブフィールドを含む。例えば、一実施形態では、データパケットSIGフィールドとNDP SIGフィールドとが両方とも、長さサブフィールドを含む。この実施形態では、データパケットの生成が、ブロック462で生成したデータフィールドの長さに対応している非ゼロの値に、長さサブフィールドを設定することを含み、NDPの生成が、長さサブフィールドをゼロに設定することを含む。
【0087】
幾つかの実施形態では、方法450は、図8に示されていない更なるブロックを含む。例えば一実施形態では、方法450が、データパケットのSTFが生成されるブロックと、データパケットの1以上のLTFが生成されるブロックと、NDPのSTFが生成されるブロックと、NDPの1以上のLTFが生成されるブロックとを含む。
【0088】
図9は、一実施形態における、受信されたパケットからPHY情報を検出するための方法470の一例のフロー図である。方法470は、ある実施形態では、ネットワークインタフェース(例えば、図1のAP14のネットワークインタフェース16、または、図1のクライアントステーション25−1のネットワークインタフェース27など)に実装される。図8の方法450が、PHYデータユニットを生成するために、AP14のネットワークインタフェース16に実装される一実施形態およびシナリオでは、図9の方法470が、これらデータユニットからPHY情報を検出するために、クライアントステーション25−1のネットワークインタフェース27に実装される(またはこの逆であってもよい)。
【0089】
ブロック472で、パケットが受信される。受信されたパケットは、第1のサブフィールドと第2のサブフィールドとを少なくとも含むSIGフィールドを含み、第1のサブフィールドが第1のPHYパラメータを示している。一実施形態では、受信されたパケットがNDPである場合には、受信されたパケットは、図6Cの低レートモードのPHYデータユニット340に類似しており、データ部分352が省かれている、低レートモードのPHYデータユニットである。別の実施形態では、受信されたパケットがNDPである場合には、受信されたパケットは、図6Aの通常モードのPHYデータユニット300に類似しており、データ部分312が省かれた、通常モードのPHYデータユニットである。また別の実施形態では、受信されたパケットが、異なるタイプのPHYデータユニットである。一実施形態では、受信されたパケットの第1のサブフィールドが示す第1のPHYパラメータが、受信されたパケットのデータ部分の長さであり、長さは、データパケットに対しては非ゼロの値であり、NDPに対してはゼロである。他の実施形態では、第1のPHYパラメータは、受信されたパケットがデータパケットであるかNDPであるかを区別するべく受信デバイスが利用するために適した、別のPHYパラメータである。
【0090】
ブロック474で、ブロック472で受信されたパケットSIGフィールドの第2のサブフィールドが、第2のPHYパラメータまたは第3のPHYパラメータを示すか、決定する。幾つかの実施形態では、第2のPHYパラメータは、データパケットと関連付けられているが、NDPとは関連付けられていないPHYパラメータであり、第3のPHYパラメータは、NDPと関連付けられているが、データパケットとは関連付けられていないPHYパラメータである。例えば様々な実施形態において、第2のPHYパラメータは、MCS、符号化タイプ、累積情報、STBC情報、および、ショートGI情報のいずれかであってよく、第3のPHYパラメータは、サウンディングのためのNSTSであってよい。
【0091】
ブロック474における決定は、ブロック472で受信されたパケットSIGフィールドの第1のサブフィールドに含まれる情報ビットに基づいている。例えば、第1のサブフィールドが長さサブフィールドである実施形態では、ブロック474で、長さサブフィールドの情報ビットが、データパケットに対応している長さ値を示している場合(例えば、非ゼロの長さ、またはデータパケットの最小のデータ部分の長さを上回る長さなど)、第2のサブフィールドが、第2のPHYパラメータを示しており、長さサブフィールドの情報ビットが、ゼロの長さ値を示している場合(つまり、長さが、データ部分を持たないNDPに対応している)、第2のサブフィールドが、第3のPHYパラメータを示している、と決定される。
【0092】
ブロック474で、第2のサブフィールドが、第2のPHYパラメータを示していると決定された場合には、フローはブロック476に進む。ブロック476で、ブロック472で受信されたパケットについて、第2のPHYパラメータの値が、第2のサブフィールドの情報ビットに基づいて決定される。例えば、第2のPHYパラメータがMCSである実施形態では、ブロック472で受信されたパケットのMCSが決定される。
【0093】
ブロック474で、第2のサブフィールドが第3のPHYパラメータを示していると決定された場合には、フローはブロック480に進む。ブロック480で、ブロック472で受信されたパケットについて、第3のPHYパラメータの値が、第2のサブフィールドの情報ビットに基づいて決定される。例えば、第3のPHYパラメータがサウンディングのためのNSTSである実施形態では、ブロック472で受信されたパケットのサウンディングのためのNSTSの値が決定される。
【0094】
幾つかの実施形態では、ブロック476における決定を行うために利用される情報ビットの数が、ブロック480における決定を行うために利用される情報ビットの数未満であり、この逆であってもよい。他の実施形態では、同じ数の情報ビットをブロック476および580で利用する。
【0095】
幾つかのシナリオでは、方法470が、データパケットおよびNDPの両方を含む複数のパケットそれぞれについて繰り返される。さらに幾つかの実施形態では、方法470は、図9に示されていない更なるブロックを含む。例えば一実施形態では、受信されたパケットが、第4のPHYパラメータまたは第5のPHYパラメータを示す第3のサブフィールドを含み、方法470は、第3のサブフィールドが、第4のPHYパラメータまたは第5のPHYパラメータを示すかを決定するブロックを含む。例えば、一実施形態では、第4のPHYパラメータが、データパケットに関連付けられているが、NDPとは関連付けられていない更なるPHYパラメータであり、第5のPHYパラメータが、NDPと関連付けられているが、データパケットとは関連付けられていない追加のPHYパラメータであり、どちらのPHYパラメータが第3のサブフィールドによって示されているかの決定は、受信されたパケットが、データパケットであるかNDPであるかの決定に基づいている(例えば、長さサブフィールドの値に基づいている)。
【0096】
図10は、別の実施形態における、低レートモードの長距離データユニットのSIGフィールド500の一例のフォーマットを示す。ある実施形態において、SIGフィールド500は、図6CのPHYデータユニット340の、SIGフィールド346の位置に含まれる。SIGフィールド500は、ある実施形態において、データパケットおよびNDPの両方に含まれる。図10の例示的な実施形態では、SIGフィールド500が、MCSサブフィールド502、累積サブフィールド504、符号サブフィールド506、ショートGIサブフィールド510、平滑化サブフィールド512、データのためのNSTSサブフィールド514、STBCサブフィールド516、サウンディングのための長さ/NSTSサブフィールド520、CRCサブフィールド522、および、テールビットサブフィールド524を含む。本実施形態では、各サブフィールドのビットカウントが、図10の各サブフィールドそれぞれについて示されている(例えばMCSサブフィールド502に4ビット等)。
【0097】
例であるSIGフィールド500のサウンディングのための長さ/NSTSサブフィールド520は、概して、PHYデータユニットのデータ部分の長さを(バイトで)示す。しかし、一定の長さ値が、NDPに対応している。幾つかの実施形態ではデータパケットのデータ部分の可能な限り最小の長さ未満の任意の長さ値が、PHYデータユニットがNDPであることを示す。例えば、サウンディングサブフィールド520が、バイトでデータ部分の長さを示しており、全てのデータパケットが、少なくとも3バイト長のデータ部分を含んでいる(例えば、サービスフィールド、MACヘッダ、および/または、データ部分の他の情報を許可するために)一実施形態では、サウンディングサブフィールド520のゼロ、1、または2バイトの長さ値が、パケットがNDPであることを示す。図10のSIGフィールドフォーマットの例では、複数の長さ値が1つのNDPに対応しているという事実を利用して、サウンディングサブフィールド520に、更なるPHY情報をオーバロードする。特に、ある実施形態では、データパケットのデータ部分の許容可能な長さに対応していない2以上の長さ値を、2以上のサウンディングのためのNSTSの値にマッピングする。例えば、全てのデータパケットが、少なくとも長さが3バイトのデータ部分を含む一実施形態では、ゼロバイトの長さ値が、NSTS=2のNDPを示し、1バイトの長さ値が、NSTS=3のNDPを示し、2バイトの長さ値が、NSTS=4のNDPを示し、2バイトを超える長さ値が、指定されている長さ値をもつデータ部分をもつデータパケットを示す。このようにすることで、サウンディングについての最大NSTSが、データについての最大NSTSより大きいシステムであっても、サウンディングについてのNSTSを表すために追加の情報ビットが不要となる。
【0098】
他の実施形態では、サウンディングについてのNSTS以外のサウンディング関連のPHY情報が、この代わりに(またはこれに加えて)、データ部分の許容可能な最小の長さ未満の長さ値によって示される。さらに、幾つかの実施形態では、サウンディングについてのNSTSの値(または別のサウンディング関連のPHYパラメータ)が、この代わりに(またはこれに加えて)、データ部分の許容可能な最小の長さ未満の長さ以外の長さ値によって示される。例えば、サウンディングサブフィールド520が11ビット長であり、バイトで長さが示されており(つまり、ゼロから2047バイトの長さ値レンジを表す)、データパケットのデータ部分が、少なくとも3バイトとしてのみ許可され、2046バイトを超えることは許可されない一実施形態では、0、1、2、および2047の長さ値が、サウンディングのためのNSTSのそれぞれ異なる値にマッピングされる。
【0099】
様々な他の実施形態では、SIGフィールド500の他のサブフィールドが、省かれたり、示されているものと異なる数の情報ビットを含んだりする。例えば、データ部分をもつ、低レートモードのPHYデータユニットが、複数の時空間ストリームを含むことが許可されていないある実施形態では、データのためのNSTSサブフィールド514が省かれる。他の例としては、MCSサブフィールド502、累積サブフィールド504、符号サブフィールド506、ショートGIサブフィールド510、平滑化サブフィールド512、および/または、STBCサブフィールド516のいずれかが、対応するサブフィールド(1または複数)が、低レートモードのPHYデータユニットについて利用されない実施形態では省かれる。例えば、低レートモードのPHYデータユニットが、1つのMCSのみを利用することができる一実施形態では、MCSサブフィールド502を省くことができる。
【0100】
図11は、ある実施形態における、無線通信システムにおける送信のために、データパケットとNDPとを生成する方法550の一例のフロー図である。方法550は、ある実施形態では、ネットワークインタフェース(例えば、図1のAP14のネットワークインタフェース16、または、図1のクライアントステーション25−1のネットワークインタフェース27など)に実装される。概して、データパケットは、方法550のセクション552で生成され、NDPは、方法550のセクション554で生成される。一実施形態では、データパケットは、図6Cの低レートモードのPHYデータユニット340に類似した低レートモードのPHYデータユニットであり、NDPは、低レートモードのPHYデータユニット340に類似しているが、データ部分352が省かれた、低レートモードのPHYデータユニットである。別の実施形態では、データパケットは、図6Aの通常モードのPHYデータユニット300に類似した通常モードのPHYデータユニットであり、NDPは、通常モードのPHYデータユニット300に類似しているが、データ部分312が省かれた、通常モードのPHYデータユニットである。また別の実施形態では、データパケットとNDPとが、他のタイプのPHYデータユニットである。例えば、方法550で生成されるパケットのそれぞれ(データパケットおよびNDP両方を含む)は、長距離通信プロトコル等の通信プロトコルが定義する第1のSIGサブフィールドを含む。一実施形態では、例えば、長距離通信プロトコルが、第1のSIGサブフィールドに割り当てられている各パケットSIGフィールド内のビットの位置を定義しており(パケットがデータパケットであるかNDPであるかに関わらず)、これにより、受信デバイスが、第1のSIGサブフィールドに含まれる情報が、どこに見つけられるか分かるようになっている。さらに、長距離通信プロトコルは、ある実施形態では、データパケットのデータ部分が、ゼロより大きい、少なくとも一定の最小長さをもつこと(たとえば、少なくとも2バイト長、または、少なくとも3バイト長)のみを許可する。
【0101】
ブロック560で、受信デバイスに、データパケットのデータ部分の長さを示すために、データパケットの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成し、示される長さは、少なくとも長距離通信プロトコルが指定する最小長さである。例えば、一実施形態では、情報ビットが、データパケットのデータ部分の、バイトで表される長さを示す。様々な実施形態では、ブロック560で、データパケットの1以上の更なるSIGサブフィールドの情報ビット(例えば、CRCおよび/またはテールビットサブフィールドの情報ビット)が生成される。
【0102】
ブロック562で、データパケットのデータフィールドを生成する。ある実施形態では、データフィールドの長さは、ブロック560で生成された第1のSIGサブフィールドの情報ビットが示す長さに対応している。例えば、データパケットの第1のSIGサブフィールドが100バイトの長さを示す一実施形態およびシナリオでは、ブロック562で生成されるデータフィールドが、100バイト長である。
【0103】
ブロック564で、受信デバイスに、NDPに関連する、長さではないPHYパラメータの値を示すために、NDPの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成する。例えば、一実施形態では、情報ビットは、NDPに関連するサウンディングのためのNSTSの値を示すために生成される。より一般的には、様々な実施形態では、NDPの第1のSIGサブフィールドの情報ビットは、概してNDPに関連付けられるが、データパケットには関連付けられないPHYパラメータの値を示すよう生成される。一実施形態では、NDPの第1のSIGサブフィールドの情報ビットは、データ部分の実際の長さを示すために利用されないが、データパケットのデータ部分の許容可能な最小の長さ未満の長さ値にマッピングすることができる。様々な実施形態では、ブロック564で、NDPの1以上の更なるSIGサブフィールドの情報ビット(例えば、CRCおよび/またはテールビットサブフィールドの情報ビット)が生成される。
【0104】
幾つかの実施形態では、方法550は、図11に示されていない更なるブロックを含む。例えば一実施形態では、方法550が、少なくとも一部、第2のNDPの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成することで(たとえば、長距離通信プロトコルが定義するように)、受信デバイスに、第2のNDPに関連する、長さではないPHYパラメータの値を示すために、第2のNDPが生成されるブロックが含まれている。例えば、一実施形態およびシナリオでは、第1のNDPに関連する、長さではないPHYパラメータの値は、サウンディングのためのNSTSが1であり、第2のNDPに関連する、長さではないPHYパラメータの値は、サウンディングのためのNSTSが2である。ある実施形態では、第2のNDPの第1のSIGサブフィールドの情報ビットは、データ部分の実際の長さを示すために利用されないが、データパケットのデータ部分の許容可能な最小の長さ未満の長さ値にマッピングすることができる。例えば、データパケットのデータ部分について許可されている最小長さが2バイトである一実施形態およびシナリオでは、第1のNDPの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを、ゼロバイトの長さ値にマッピングすることができ、第2のNDPの第1のSIGサブフィールドの情報ビットを、1バイトの長さ値にマッピングすることができる。
【0105】
図12は、ある実施形態における、受信されたパケットからPHY情報を検出するための方法570の一例のフロー図である。方法570は、ある実施形態では、ネットワークインタフェース(例えば、図1のAP14のネットワークインタフェース16、または、図1のクライアントステーション25−1のネットワークインタフェース27など)に実装される。図11の方法550が、PHYデータユニットを生成するために、AP14のネットワークインタフェース16に実装される一実施形態およびシナリオでは、図12の方法570が、これらデータユニットからPHY情報を検出するために、クライアントステーション25−1のネットワークインタフェース27に実装される(またはこの逆であってもよい)。
【0106】
ブロック572で、パケットが受信される。受信されたパケットは、少なくとも第1のサブフィールドを含むSIGフィールドを含む。ある実施形態では、第1のサブフィールドが、長距離通信プロトコルで定義されている。たとえば一実施形態では、長距離通信プロトコルが、第1のサブフィールドに割り当てられたSIGフィールド内のビットの位置を定義している(SIGフィールドがデータパケットまたはNDPのいずれに含まれようとも)。一実施形態では、受信されたパケットがNDPである場合には、受信されたパケットは、図6Cの低レートモードのPHYデータユニット340に類似しており、データ部分352が省かれた、低レートモードのPHYデータユニットである。別の実施形態では、受信されたパケットがNDPである場合には、受信されたパケットは、図6Aの通常モードのPHYデータユニット300に類似しており、データ部分312が省かれた、通常モードのPHYデータユニットである。また別の実施形態では、受信されたパケットが、異なるタイプのPHYデータユニットである。
【0107】
ブロック574で、ブロック572で受信されたパケットSIGフィールドの第1のサブフィールドの情報ビットが、データパケットの最小のデータ部分の長さ(例えばバイトで表される)より大きい、または該最小長さに等しい長さ値に対応しているか、決定する。ある実施形態では、長距離通信プロトコルによって最小長さが指定されている、および/または、本質的に要求される。様々な実施形態では、最小長さは2バイト、3バイト、または、その他の適切な値である(および/または、その他の適切な長さの単位である)。ブロック574における決定は、ブロック572で受信されたパケットSIGフィールドの第1のサブフィールドに含まれる情報ビットに基づいている。
【0108】
ブロック574で、情報ビットが、データパケットの最小のデータ部分の長さより大きい、または、または該最小長さに等しい長さ値に対応している、と決定されると、フローはブロック576に進む。ブロック576で、ブロック572で受信されたパケットが、第1のサブフィールドの情報ビットが指定する長さをもつデータ部分をもつデータパケットである、と決定される。
【0109】
ブロック574で、情報ビットが、データパケットの最小のデータ部分の長さ未満である長さ値に対応している、と決定されると、フローはブロック580に進む。ブロック580で、ブロック572で受信されたパケットが、第1のサブフィールドの情報ビットが指定する、長さではないPHYパラメータの値をもつNDPであると決定される。長さではないPHYパラメータは、ある実施形態では、概してNDPと関連付けられているが、データパケットとは関連付けられていないPHYパラメータである。例えば、一実施形態では、長さではないPHYパラメータは、サウンディングのためのNSTSである。
【0110】
幾つかのシナリオでは、方法570は、データパケットおよびNDPを両方とも含む複数のパケットのそれぞれについて繰り返される。例えば、一つの実施形態およびシナリオでは、ブロック572で第1のパケットが受信され、ブロック574で、第1のパケットの第1のサブフィールドの情報ビットが、最小のデータ部分の長さより大きい第1の長さに対応していると決定され、ブロック576で、第1のパケットが、第1の長さをもつデータ部分をもつデータパケットであると決定される。本実施形態およびシナリオの説明を続けると、第2のパケットがブロック572で受信され、ブロック574で、第2のパケットの第1のサブフィールドの情報ビットが、最小のデータ部分の長さより小さい第2の長さ(例えばゼロバイト)に対応していると決定され、ブロック580で、第2のパケットが、第1の長さではないPHYパラメータの値(例えばサウンディングのためのNSTSの値)に関連付けられているNDPであると決定される。本実施形態およびシナリオの説明を続けると、第3のパケットがブロック572で受信され、ブロック574で、第3のパケットの第1のサブフィールドの情報ビットが、第2の長さより大きいが、依然として最小のデータ部分の長さより小さい第3の長さ(例えば1バイト)に対応している、と決定され、ブロック580で、第3のパケットが、第2の長さではないPHYパラメータの値(例えば、サウンディングのためのNSTSの第1の値とは異なる、サウンディングのためのNSTSの第2の値)に関連付けられているNDPであると決定される。
【0111】
図7から図12を参照して上述した実施形態の幾つかにおいては、PHYデータユニットからSERVICEフィールドを除去することで、および、SIGフィールドのスクランブラシードの全て(または一部)を含めることで、各PHYデータユニットのオーバヘッドPHY情報の量がさらに減らされる。SERVICEフィールドを除去して、スクランブラシードの一部または全てをSIGフィールドに移動させる技術の例は、米国特許出願第13/491,527号明細書(タイトル「Physical layer Frame Format for Long Range WLAN」、2012年6月7日提出)に記載されており、この全体をここに参照として組み込む。
【0112】
上述した様々なブロック、オペレーション、および技術の少なくとも幾つかは、ハードウェア、ファームウェア命令を実行するプロセッサ、ソフトウェア命令を実行するプロセッサ、またはこれらの任意の組み合わせを利用して実装されてよい。ソフトウェアまたはファームウェア命令を実行するプロセッサを利用して実装される場合、ソフトウェアまたはファームウェア命令は、磁気ディスク、光ディスク、または、RAMまたはROMまたはフラッシュメモリ内のその他の記憶媒体、プロセッサ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ等のコンピュータ可読メモリに格納されてよい。同様に、ソフトウェアまたはファームウェア命令は、任意の公知または所望の配信方法(例えば、コンピュータ可読ディスクまたはその他の搬送可能なコンピュータ記憶メカニズム上で、または通信媒体を介して、を含む)によってユーザまたはシステムに配信されてよい。通信媒体は通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または、搬送波またはその他の搬送メカニズム等の変調されたデータ信号のその他のデータとして実現される。「変調されたデータ信号」という用語は、信号に情報を符号化するように、その特性の1以上が設定または変更された信号のことを意味してよい。例としてであり限定ではないが、通信媒体は、有線ネットワークまたはダイレクトワイヤ接続等の有線媒体、および、アコースティック、ラジオ周波数、赤外線、その他の無線媒体等の無線媒体を含む。したがって、ソフトウェアまたはファームウェア命令は、ユーザまたはシステムに、電話回線、DSLライン、ケーブルテレビ回線、光ファイバ回線、無線通信チャネル、インターネット等の通信チャネルを介して配信されてよい(これらは、これらのソフトウェアを、搬送可能記憶媒体を介して提供することと同じ、または、入れ替え可能な概念として解釈される)。ソフトウェアまたはファームウェア命令は、プロセッサにより実行されると、プロセッサに様々な動作を実行させるマシン可読命令を含んでよい。
【0113】
ハードウェアに実装されると、ハードウェアは、離散したコンポーネント、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)等のうち1以上を含んでよい。
【0114】
本発明を、特定の例を参照して記載してきたが、これらはあくまで例示のみを目的としており、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲を逸脱せずに、開示された実施形態に対して、変更、追加、および/または、削除を実行することもできる。本発明の例を下記の各項目として示す。
[項目1]
無線通信システムでの送信用のパケットを生成する方法であって、
データパケットを生成する段階と、
ヌルデータパケットを生成する段階と
を備え、
上記データパケットを生成する段階は、
データパケット信号フィールド(データパケットSIGフィールド)を生成する段階であって、上記データパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のデータパケットSIGサブフィールドを含む、段階と、
データフィールドを生成する段階と
を有し、
上記ヌルデータパケットを生成する段階は、
ヌルデータパケットSIGフィールドを生成する段階であって、上記ヌルデータパケットSIGフィールドは、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示す第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む、段階
を有し、
(i)上記データパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して上記第2のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されており、(ii)上記ヌルデータパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して上記第1のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されている、方法。
[項目2]
上記データパケットSIGフィールドを生成する段階は、
上記第1のデータパケットSIGサブフィールドに、第1の数の情報ビットを生成する段階を含み、
上記ヌルデータパケットSIGフィールドを生成する段階は、
上記第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドに、第2の数の情報ビットを生成する段階を含み、
上記第2の数の情報ビットは、上記第1の数の情報ビット以下である、項目1に記載の方法。
[項目3]
上記データパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、第3のPHYパラメータを示す第2のデータパケットSIGサブフィールドを含み、
上記ヌルデータパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、上記第3のPHYパラメータを示す第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む、
項目1に記載の方法。
[項目4]
上記第3のPHYパラメータは、上記パケットそれぞれのデータ部分の長さであり、
上記データパケットを生成する段階は、
上記第2のデータパケットSIGサブフィールドを、上記データフィールドの長さに対応している非ゼロの値に設定する段階を有し、
上記ヌルデータパケットを生成する段階は、
上記第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドをゼロに設定する段階を有する、項目3に記載の方法。
[項目5]
上記第1のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
上記第2のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、項目1に記載の方法。
[項目6]
ネットワークインタフェースを備える通信デバイスであって、
上記ネットワークインタフェースは、
少なくとも一部、受信デバイスに対して第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のデータパケットSIGサブフィールドを含むデータパケット信号フィールド(データパケットSIGフィールド)を生成して、データフィールドを生成することにより、データパケットを生成して、
少なくとも一部、受信デバイスに対して第2のPHYパラメータを示す第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含むヌルデータパケットSIGフィールドを生成することにより、ヌルデータパケットを生成し、
(i)上記データパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して上記第2のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されており、(ii)上記ヌルデータパケットSIGフィールドからは、受信デバイスに対して上記第1のPHYパラメータを示すSIGサブフィールドが排除されている、通信デバイス。
[項目7]
上記ネットワークインタフェースは、
少なくとも一部、上記第1のデータパケットSIGサブフィールドに、第1の数の情報ビットを生成することにより、上記データパケットSIGフィールドを生成し、
少なくとも一部、上記第1のヌルデータパケットSIGサブフィールドに、第2の数の情報ビットを生成することにより、上記ヌルデータパケットSIGフィールドを生成し、
上記第2の数の情報ビットは、上記第1の数の情報ビット以下である、
項目6に記載の通信デバイス。
[項目8]
上記データパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、第3のPHYパラメータを示す第2のデータパケットSIGサブフィールドを含み、
上記ヌルデータパケットSIGフィールドはさらに、受信デバイスに対して、上記第3のPHYパラメータを示す第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドを含む、
項目6に記載の通信デバイス。
[項目9]
上記第3のPHYパラメータは、パケットのデータ部分の長さであり、
上記ネットワークインタフェースは、
少なくとも一部、上記第2のデータパケットSIGサブフィールドを、上記データフィールドの上記長さに対応している非ゼロの値に設定することにより、上記データパケットを生成し、
少なくとも一部、上記第2のヌルデータパケットSIGサブフィールドをゼロに設定することにより、上記ヌルデータパケットを生成する、項目8に記載の通信デバイス。
[項目10]
上記第1のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
上記第2のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、項目6に記載の通信デバイス。
[項目11]
受信されたパケットから物理層(PHY)情報を検出する方法であって、
上記方法は、
複数のパケットを受信する段階を備え、
上記複数のパケットのうちの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットの上記SIGフィールドは、(i)第1のPHYパラメータを示す第1のSIGサブフィールドと、(ii)第2のSIGサブフィールドとを含み、
上記方法は、
上記複数のパケットのうちの第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、上記第1のパケットの上記第2のSIGサブフィールドが、上記第1のPHYパラメータとは異なる第2のPHYパラメータを示すと決定する段階を備え、
上記第2のPHYパラメータは、データパケットに関連付けられており、
上記方法は、
上記第1のパケットの上記第2のSIGサブフィールドが、上記第2のPHYパラメータを示すと決定されることに呼応して、上記第1のパケットの上記第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、上記第1のパケットの上記第2のPHYパラメータの値を決定する段階と、
上記複数のパケットの第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、上記第2のパケットの上記第2のSIGサブフィールドが、上記第1のPHYパラメータと異なり、上記第2のPHYパラメータと異なる、第3のPHYパラメータを示す、と決定する段階と
を備え、
上記第3のPHYパラメータは、ヌルデータパケットに関連付けられており、
上記方法は、
上記第2のパケットの上記第2のSIGサブフィールドが、上記第3のPHYパラメータを示すと決定したことに呼応して、上記第2のパケットの上記第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて上記第1のパケットの上記第3のPHYパラメータの値を決定する段階を備える、方法。
[項目12]
上記第1のパケットの上記第2のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、上記第2のパケットの上記第2のSIGサブフィールドの上記情報ビットと比較して、数が(i)等しい、または、(ii)少ない、項目11に記載の方法。
[項目13]
上記第1のPHYパラメータは、上記パケットそれぞれのデータ部分の長さである、項目11に記載の方法。
[項目14]
上記複数のパケットのうちの上記第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第1のパケットの上記第2のSIGサブフィールドが、上記第2のPHYパラメータを示すと決定する段階は、
上記第1のパケットの上記データ部分の上記長さがデータパケットに対応していると決定する段階を有し、
上記複数のパケットの上記第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第2のパケットの上記第2のSIGサブフィールドが、上記第3のPHYパラメータを示す、と決定する段階は、
上記第2のパケットにデータ部分がないと決定する段階を有する、項目13に記載の方法。
[項目15]
上記第2のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
上記第3のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、項目11に記載の方法。
[項目16]
ネットワークインタフェースを備える通信デバイスであって、
上記ネットワークインタフェースは、
パケットを受信し、
上記パケットは信号フィールド(SIGフィールド)を含み、
上記SIGフィールドは、(i)第1の物理層パラメータ(第1のPHYパラメータ)を示す第1のSIGサブフィールドと、(ii)第2のSIGサブフィールドとを含み、
上記ネットワークインタフェースは、
上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、上記第2のSIGサブフィールドが、第2のPHYパラメータまたは第3のPHYパラメータのいずれを示すかを決定して、上記第2のPHYパラメータは、(i)上記第1のPHYパラメータと異なり、(ii)データパケットと関連付けられており、
上記第3のPHYパラメータは、(i)上記第1のPHYパラメータおよび上記第2のPHYパラメータと異なり、(ii)ヌルデータパケットと関連付けられており、
上記ネットワークインタフェースは、
上記第2のSIGサブフィールドが、上記第2のPHYパラメータまたは上記第3のPHYパラメータのいずれを示すか決定されたことに呼応して、上記第2のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、(i)上記パケットについての上記第2のPHYパラメータの値、または(ii)上記パケットについての上記第3のPHYパラメータの値のいずれかを決定する、通信デバイス。
[項目17]
上記第1のPHYパラメータは、上記パケットそれぞれのデータ部分の長さである、項目16に記載の通信デバイス。
[項目18]
上記ネットワークインタフェースは、上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第2のSIGサブフィールドが、上記第2のPHYパラメータまたは上記第3のPHYパラメータのいずれを示しているか、少なくとも一部、上記パケットの上記データ部分の上記長さが、データパケットまたはヌルデータパケットのいずれに対応しているかを決定することにより、決定する、項目17に記載の通信デバイス。
[項目19]
上記ネットワークインタフェースは、
上記パケットの上記データ部分の上記長さが、データパケットまたはヌルデータパケットのいずれに対応しているかを、少なくとも一部、上記パケットの上記データ部分の上記長さが、ゼロまたは非ゼロの値であるかを決定することにより、決定する、項目18に記載の通信デバイス。
[項目20]
上記第2のPHYパラメータは、変調符号化スキーム(MCS)、符号化タイプ、累積情報、時空間ブロック符号化(STBC)情報、または、ショートガードインターバル(SGI)情報の1つであり、
上記第3のPHYパラメータは、時空間ストリームの数である、項目16に記載の通信デバイス。
[項目21]
無線通信システムでの送信用のデータパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを生成する方法であって、
上記データパケットのぞれぞれは、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、上記ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、上記複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットの上記SIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含み、
上記方法は、
上記複数のパケットのうちの第1のデータパケットを生成する段階を備え、
上記第1のデータパケットを生成する段階は、
上記第1のデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成する段階と、
上記第1のデータパケットの上記データ部分を生成する段階と
を有し、上記第1のデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、受信デバイスに対して、上記第1のデータパケットの上記データ部分に対応する第1の長さを示し、上記第1の長さは、少なくとも上記最小長さであり、
上記方法は、
上記複数のパケットの第1のヌルデータパケットを生成する段階
を備え、
上記第1のヌルデータパケットを生成する段階は、
上記第1のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成する段階を有し、
上記第1のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、受信デバイスに対して、上記第1のヌルデータパケットに関連付けられている第1の物理層パラメータの値(第1のPHYパラメータの値)を示し、上記第1のPHYパラメータの値は、長さ値ではない、方法。
[項目22]
上記複数のパケットの第2のヌルデータパケットを生成する段階をさらに備え、
上記第2のヌルデータパケットを生成する段階は、
上記第2のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成する段階を有し、
上記第2のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、受信デバイスに対して、上記第2のヌルデータパケットに関連付けられている第2のPHYパラメータの値を示し、
上記第2のPHYパラメータの値は、(i)長さ値ではなく、(ii)上記第1のPHYパラメータの値と異なる、項目21に記載の方法。
[項目23]
上記第1のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、上記最小長さ未満の第2の長さに対応しており、
上記第2のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、上記第2の長さより大きく上記最小長さ未満の第3の長さに対応している、項目22に記載の方法。
[項目24]
上記最小長さは、少なくとも2バイトであり、
上記第2の長さはゼロバイトであり、
上記第3の長さは1バイトである、項目23に記載の方法。
[項目25]
上記第1のPHYパラメータの値は第1の数の時空間ストリームであり、
上記第2のPHYパラメータの値は、上記第1の数の時空間ストリームとは異なる、第2の数の時空間ストリームである、項目22に記載の方法。
[項目26]
上記第1のデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記第1のデータパケットの上記SIGフィールド内の第1の位置に位置しており、
上記第1のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記第1のヌルデータパケットの上記SIGフィールド内の第1の位置に位置しており、
上記第2のヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記第2のヌルデータパケットの上記SIGフィールド内の第1の位置に位置している、項目22に記載の方法。
[項目27]
ネットワークインタフェースを備える通信デバイスであって、
上記ネットワークインタフェースは、
データパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを生成し、上記データパケットのそれぞれが、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、上記ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、上記複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、各パケットの上記SIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含み、
上記データパケットおよび上記ヌルデータパケットを含む上記複数のパケットを生成することは、少なくとも一部、
上記複数のパケットのデータパケットを生成することと、
上記複数のパケットのヌルデータパケットを生成することと、によって行われ、
上記複数のパケットの上記データパケットを生成することは、少なくとも一部、
上記データパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成することと、
上記データパケットの上記データ部分を生成することとによって行われ、
上記データパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、受信デバイスに対して、上記データパケットのデータ部分に対応する第1の長さを示し、上記第1の長さは、少なくとも上記最小長さであり、
上記複数のパケットの上記ヌルデータパケットを生成することは、少なくとも一部、
上記ヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットを生成することによって行われ、
上記ヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、受信デバイスに対して、上記ヌルデータパケットに関連付けられている第1の物理層パラメータの値(第1のPHYパラメータの値)を示し、上記第1のPHYパラメータの値は、長さ値ではない、通信デバイス。
[項目28]
上記第1のPHYパラメータの値は、時空間ストリームの数である、項目27に記載の通信デバイス。
[項目29]
上記ヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットは、上記最小長さ未満の第2の長さに対応している、項目27に記載の通信デバイス。
[項目30]
上記データパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記データパケットの上記SIGフィールド内の第1の位置に位置しており、
上記ヌルデータパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記ヌルデータパケットの上記SIGフィールド内の第1の位置に位置している、項目27に記載の通信デバイス。
[項目31]
受信されたパケットの物理層情報(PHY情報)を検出する方法であって、
上記方法は、
データパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを受信する段階を備え、
上記データパケットのぞれぞれは、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、
上記ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、
上記複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、
各パケットの上記SIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含み、
上記方法は、
上記複数のパケットの第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、上記第1のパケットが、上記最小長さ以上の第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定する段階と、
上記複数のパケットの第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、上記第2のパケットが、長さ値ではない第1のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階と、
上記複数のパケットの第3のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの情報ビットに基づいて、上記第3のパケットが、第2のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階と
を備え、
上記第2のPHYパラメータの値は、(i)長さ値ではなく、(ii)上記第1のPHYパラメータの値と異なる、方法。
[項目32]
上記第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第1のパケットが、上記第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定する段階は、
上記第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットが上記第1の長さを示しているときに、上記第1のパケットが、上記第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定する段階を有し、
上記第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第2のパケットが、上記第1のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階は、
上記第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットが、上記最小長さ未満の第2の長さを示しているときに、上記第2のパケットが、上記第1のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階を有し、
上記第3のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第3のパケットが、第2のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階は、
上記第3のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットが、上記第2の長さより大きく上記最小長さより小さい第3の長さを示しているときに、上記第3のパケットが、第2のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階を有する、項目31に記載の方法。
[項目33]
上記第1のPHYパラメータの値は第1の数の時空間ストリームであり、
上記第2のPHYパラメータの値は、上記第1の数の時空間ストリームとは異なる、第2の数の時空間ストリームである、項目31に記載の方法。
[項目34]
上記第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第1のパケットが、上記第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定する段階は、
上記第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットが上記第1の長さを示しているときに、上記第1のパケットが、上記第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定する段階を有し、
上記第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第2のパケットが、上記第1のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階は、
上記第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットが、上記最小長さ未満の第2の長さを示しているときに、上記第2のパケットが、上記第1の数の時空間ストリームに関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階を有し、
上記第3のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットに基づいて、上記第3のパケットが、上記第2のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階は、
上記第3のパケットの上記第1のSIGサブフィールドの上記情報ビットが、上記第2の長さより大きく上記最小長さより小さい第3の長さを示しているときに、上記第3のパケットが、上記第2の数の時空間ストリームに関連付けられているヌルデータパケットであると決定する段階を有する、
項目33に記載の方法。
[項目35]
上記最小長さは、少なくとも2バイトであり、
上記第2の長さはゼロバイトであり、
上記第3の長さは1バイトである、項目34に記載の方法。
[項目36]
上記第1のパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記第1のパケットの上記SIGフィールド内の第1の位置に位置しており、
上記第2のパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記第2のパケットの上記SIGフィールド内の上記第1の位置に位置しており、
上記第3のパケットの上記第1のSIGサブフィールドは、上記第3のパケットの上記SIGフィールド内の上記第1の位置に位置している、項目31に記載の方法。
[項目37]
ネットワークインタフェースを備える通信デバイスであって、
上記ネットワークインタフェースは、データパケットおよびヌルデータパケットを含む複数のパケットを受信し、
上記データパケットのそれぞれが、ゼロより大きい最小長さを少なくとも有するデータ部分を含み、
上記ヌルデータパケットのそれぞれは、データ部分を含まず、
上記複数のパケットの各パケットは、信号フィールド(SIGフィールド)を含み、
各パケットの上記SIGフィールドは、第1のSIGサブフィールドを含み、
上記ネットワークインタフェースは、
上記複数のパケットの各パケットが、(i)上記各パケットの上記第1のSIGサブフィールドが、第1のセットの情報ビットを含んでいるとき、上記最小長さ以上の第1の長さを有するデータ部分を含むデータパケットであると決定し、(ii)上記各パケットの上記第1のSIGサブフィールドが、上記第1のセットの情報ビットとは異なる第2のセットの情報ビットを含んでいるとき、第1のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定し、又は、(iii)上記各パケットの上記第1のSIGサブフィールドが、上記第1のセットの情報ビットおよび上記第2のセットの情報ビットと異なる第3のセットの情報ビットを含んでいるとき、上記第1のPHYパラメータの値と異なる第2のPHYパラメータの値に関連付けられているヌルデータパケットであると決定し、
上記第1のPHYパラメータの値は長さ値ではなく、
上記第2のPHYパラメータの値は長さ値ではない、通信デバイス。
[項目38]
上記第1のセットの情報ビットは、上記第1の長さを示しており、
上記第2のセットの情報ビットは、上記最小長さより小さい第2の長さを示しており、
上記第3のセットの情報ビットは、上記第2の長さより大きく上記最小長さより小さい第3の長さを示している、項目37に記載の通信デバイス。
[項目39]
上記最小長さは、少なくとも2バイトであり、
上記第2の長さはゼロバイトであり、
上記第3の長さは1バイトである、項目38に記載の通信デバイス。
[項目40]
上記第1のPHYパラメータの値は第1の数の時空間ストリームであり、
上記第2のPHYパラメータの値は、上記第1の数の時空間ストリームとは異なる、第2の数の時空間ストリームである、項目37に記載の通信デバイス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10
図11
図12