(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5984221
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】改善されたダイナミクスを有する可動部位を含む開閉装置
(51)【国際特許分類】
H01H 33/662 20060101AFI20160823BHJP
H01H 33/666 20060101ALI20160823BHJP
H01H 33/42 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
H01H33/662 J
H01H33/666 Z
H01H33/42 H
【請求項の数】15
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-552202(P2013-552202)
(86)(22)【出願日】2012年2月2日
(65)【公表番号】特表2014-504792(P2014-504792A)
(43)【公表日】2014年2月24日
(86)【国際出願番号】EP2012051752
(87)【国際公開番号】WO2012104371
(87)【国際公開日】20120809
【審査請求日】2015年1月29日
(31)【優先権主張番号】1150817
(32)【優先日】2011年2月2日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
(74)【代理人】
【識別番号】100180068
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 怜史
(72)【発明者】
【氏名】ベラール ダヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】デュプラッツ ジャン−ピエール
【審査官】
片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−251589(JP,A)
【文献】
特表2005−510669(JP,A)
【文献】
特開平11−213826(JP,A)
【文献】
特表2009−527877(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 33/662
H01H 33/42
H01H 33/666
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ “開”状態及び “閉”状態と呼ばれる二つの主たる状態の間を移動可能な可動部位(11)を含む開閉装置であって、前記可動部位(11)が、円錐面(13、31)の領域により両端が規定される溝(12)を含む適切な形状によって特徴付けされ、前記円錐面の一方が、肩部(14)に取り付けられ、前記開閉装置は、前記可動部位が向かってスライドするロック部をさらに含み、このロック部は、前記溝が前記ロック部の前方にある場合に、前記溝に入るように、前記可動部位に向かって押され、続いて前記主たる状態の“開”状態に達し、前記ロック部が、前記可動部位の両側の二つの支持部(17)の間に延び、前記可動部位により撓められる、少なくとも一つの弾性ワイヤー(15)を含むことを特徴とする開閉装置。
【請求項2】
前記可動部位(11)が、少なくとも一つの軸対称領域を有すること、
を特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項3】
前記弾性ワイヤーの端部が、前記支持部(17)に挿入され、前記支持部におけるその挿入量が変化すること、
を特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項4】
前記可動部位(11)に課される半径方向の力が、前記弾性ワイヤー(15)の直径、長さ、及び種類の選択によって、及び、前記可動部位(11)の外径及び前記支持部(17)における前記弾性ワイヤー(15)の位置の選択によって、決定されること、
を特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項5】
前記可動部位(11)の移動方向に垂直な方向であり、“閉”状態に向かう前記可動部位の変位動作に対応する方向における、前記弾性ワイヤー(15)の変位を制限するための、第1のストッパー(19)を含むこと、
を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項6】
前記可動部位(11)の移動方向に垂直な方向であり、“開”状態に向かう方向における、前記弾性ワイヤーの変位を制限するための、第2のストッパー(30)を含むこと、
を特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項7】
前記第1のストッパー(19)及び前記第2のストッパー(30)が、前記可動部位(11)の変位方向に垂直であり、前記弾性ワイヤー(15)の直径よりも大きい距離を互いに隔てる、互いに平行な二つの面を規定し、前記距離が、前記可動部位(11)の移動方向における前記弾性ワイヤー(15)の変位を可能とするように選択され、前記変位の振幅が、前記弾性ワイヤー(15)がその弾性を有する範囲内に留まるように、制限されること、
を特徴とする請求項5または6に記載の開閉装置。
【請求項8】
前記弾性ワイヤーに取り付けられるブレード(20)を含み、前記ブレードが、前記可動部位をスライドし、前記溝に侵入可能であること、
を特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項9】
前記ブレードが取り付けられる、補強及び保持用の弾性ワイヤー(22)をさらに含むこと、
を特徴とする請求項8に記載の開閉装置。
【請求項10】
前記ブレード(20)が、前記肩部(14)と前記円錐面(13)とにもたれて、前記溝(12)に侵入すること、
を特徴とする請求項8に記載の開閉装置。
【請求項11】
前記可動部位の両側の二つの支持部の間に延び、前記可動部位により撓められる、第二の弾性ワイヤー(15)を含み、前記第二の弾性ワイヤーが、前記可動部位の両側で、基本的に同じであり、実質的に対称であること、
を特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項12】
前記可動部位が、前記円錐面(13)の隣に、前記溝に向かって広がる円錐面(23)の領域を含み、前記可動部位(11)が“閉”位置に達した際に、前記弾性ワイヤー(15)が前記円錐面を押し付け、前記押し付けが、前記可動部位(11)を“閉”状態とする軸方向の力をもたらすように、前記円錐面(23)の領域の傾斜面が配向されていること、
を特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項13】
前記弾性ワイヤー(15)が摺る可能性のある前記可動部位(11)の領域全体が、前記弾性ワイヤー(15)または前記可動部位(11)を損じる可能性のある、鋭利なエッジを有さないこと、
を特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項14】
前記可動部位(11)には、固定された導体(5)への接続のための、導電性編組線(
24)が取り付けられていること、
を特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項15】
前記可動部位(11)には、前記可動部位を摺り、静止部品(9)における溝に収容され、固定された導体(5)との接続を保証する、少なくとも一つの導電性スプリング(25)が取り付けられていること、
を特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉装置の回路を開状態から閉状態とする、または、同じ回路を閉状態から開状態とするのに特に用いられ、動作のダイナミクスが改善された、可動部位を含む、開閉装置に関する。本発明の用途を見出すことができる好ましい装置は、真空遮断器である。
【背景技術】
【0002】
まず、既知の真空遮断器を、以下に説明する。
図1に示すように、そのような真空遮断器は、ケース(1)の中に、接触した場合に電気的な相互接続状態となり、離れた場合に分離状態となる、固定部位(2)と可動部位(3)とを含む。固定部位(2)は、ケース(1)を貫通する導体(4)に接続され、ケース(1)を貫通する可動部位(3)は、例えばフレキシブルな編組線(6)等の手段により、他の導体(5)に接続される。導体(4及び5)は、不図示の任意の回路に接続される。多様な形態をとり得る作動手段(7)は、可動部位(3)を作動させる。固定されたストッパー(8)は、可動部位(3)の移動を止めることにより、開状態を規定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような手段は、以下に挙げる多様な問題を抱えている。安全上の理由で、開閉装置を、一方の状態、例えば真空遮断器の場合、開状態で、維持することが有用であり、従って、ストッパー(8)に加えて、または代わりに、ロック手段が用いられる。このような手段は、対応位置に達した際に、可動部位(3)の溝(10)に係合する、ブレード(9)を含んでもよい。従って、短所は、ロックを行うまたは外すために、主に独立機構が用いられ、閉作業の前にブレード(9)を外す必要があるために、システムの応答時間が増大する、というものである。特許文献1に一例が示されており、そこでは、ロック手段の駆動は、繰り返し利用にはより適さない、発火手段である。開閉装置において、溝(12)に侵入し、機械的な結合を確立するために、圧縮可能な環状のスプリングも提案されているが、第一に、位置精度が良好ではなく、第二に、小さいサイズのシステムで用いられる場合、可動部位(3)の反復及び往復摩擦により、スプリングが壊れる可能性がある。Bal Seal社のBallatch、及び、Saint Gobain社のOmni Springが、製品の一例であり、スプリングが、閉ループを形成する螺旋状のスプリングから作られている。
【0004】
しかしながら、真空回路遮断器では、信頼性のあるロック手段が、さらに必要であり、これは、ケース(1)の外側と内側との間の圧力差が、閉じた状態に向けて可動部位(3)を移動し、保持する傾向のある力を及ぼし、従って、ロックに失敗した際に、閉じた状態を強いるからである。
【0005】
他の困難性は、ストッパーに到達した際の、移動終了時の衝撃エネルギーから生じる。多くの場合、部品は小さく、繊細であるため、これは開閉装置全体に対して、危険性をもたらし得る。
【0006】
また、所望の位置における良好な保持を保証するために、状態変化の際に生じる力の良好な制御が好ましい。従って、本発明の主たる目的は、可動部位がロック状態に達するまたはロック状態から脱する状態変化の際の、可動部位の動作ダイナミクスの特性を、特に改善されたロック機構によって、改善することである。とりわけ、例えば圧力差に起因する気体静力学的な力に耐え、より大きな力、すなわち、変位手段を駆動する力が可動部位に適用された場合に、自動的に解除されるように良好に校正された、受動的なロックシステムが望ましい。また、このロック手段は、ロック位置に達した際に、衝撃を吸収する、良好な能力をも備える。本発明のある特有の実施形態では、真空回路遮断器が閉じ、固定部位と可動部位とが接触した状態で、この二つの部位間の電気的な接触抵抗が改善されるように、可動部位に作動力が印加される。可動部位と、可動部位に接続される導体との間の電気的接続は、以下に示すように、特に慎重に行われる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一般的な形態で、溝、及び、“ロック”と呼ばれるロック部とを備える可動部位を備える、開閉装置に関し、このロック部は、非ロック状態の場合に、可動部位に対してスライドし、可動部位が“オープン”状態と呼ばれる真空回路遮断器の第一の安定状態に対応する領域に達するロック位置では、該溝に侵入する。可動部位は、両側が円錐面の領域で規定される溝を含む適切な外形により特徴付けされ、該円錐面の一方は、肩部に取り付けられる。このロック部は、可動部位の両側の二つの支持部の間に延び、可動部位により撓められる、少なくとも一つの弾性ワイヤーを含む。
【0008】
本発明は、以下の図面により、多様な形態で、以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2a】“閉”状態に対応する非ロック状態の位置での、本発明の回路遮断器の実施形態の可動部位を示す。
【
図2b】“通過”状態に対応するロック通過状態の位置での、本発明の回路遮断器の実施形態の可動部位を示す。
【
図2c】“過通過”状態に対応するロック過通過状態の位置での、本発明の回路遮断器の実施形態の可動部位を示す。
【
図2d】“開”状態に対応する安定位置のロック状態の位置での、本発明の回路遮断器の実施形態の可動部位を示す。
【
図3a】
図2aの状態における可動部位の軸方向の図である。
【
図3b】
図2bの状態における可動部位の軸方向の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、
図2a及び
図3aを参照されたい。符号(11)が与えられる本発明の可動部位は、さらに、溝(12)を含み、この溝は、一方の側が円錐面(13)により制限され、他方の側が円錐面(31)に先行する平らな肩部(14)により制限され、この円錐面の領域では、可動部位(11)の直径が、肩部(14)に向かって漸進的に増加する。さらに、この装置は、円錐面(13)と同じ側で、可動部位(11)の円柱領域(16)を摺り、溝(12)に対して延びる、二つの弾性ワイヤー(15)を含む(単一のワイヤーでも十分である)。弾性ワイヤー(15)は、“ピアノ線”型の金属スプリングであり、可動部位(11)の可動軸に対して垂直に延びる。この弾性ワイヤーは、円柱領域(16)と接することにより、撓められ、互いに遠ざけられる。この弾性ワイヤーの延在面を、線P1で示す。この弾性ワイヤーの両端部は、侵入量が変化可能な状態で支持部(17)の孔(18)に侵入し、その中で、無視できない摩擦を伴ってスライド可能である。
【0011】
この二つの弾性ワイヤーは、同一面内で保持され、孔(18)と可動部位(11)の形状は、弾性ワイヤーが可動部位(11)の円柱領域(16)に半径方向の力を課すような方法で、弾性ワイヤーを弾性的に変形するように、寸法が決められている。
【0012】
開閉装置が真空回路遮断器の場合に、
図2aに示すような閉位置で当初安定化している可動部位(11)が、開閉装置が真空回路遮断器の場合に開状態に対応する
図2dのロック位置に達するために下方に動くと、弾性ワイヤー(15)は、弾性ワイヤーに適用される曲げに起因する半径方向の力により、溝(12)に入り、これが、
図2b及び
図3bに示される。過通過と同様の、可動部位(11)のさらなる移動が、円錐面(31)の傾斜により妨げられ、可動部位(11)から弾性ワイヤー(15)に向けてのエネルギーの伝達の結果、運動エネルギーが可動部位(11)に残っていても、肩部(14)により、移動が停止する。これらの二つの過通過状態では、弾性ワイヤー(15)は下方に押され、少しの間、同一面ではなくなり(線P1から離れ)、この下方への曲げの結果、ロック位置を大なり小なり一時的に越す、
図2cの状態となり、これにより、ストッパーに達する際の衝撃を減衰する利点を有する。この移動の振幅は、
第2のストッパー(30)のシステムにより、制限される。そして、この装置は、
図2dに示す安定した位置に復帰する。
【0013】
可動部位(11)は、反対方向に移動することにより、ストッパーから離れる。弾性ワイヤー(15)は、円錐面(13)をスライドすることにより、可動部位(11)に適用される力以外の、二つの弾性ワイヤー(15)の分離を促進するために用いられるさらなる手段を用いることなく、溝(12)から離れる。しかしながら、この受動的機構の可逆的特性は、
図3a、
図3b、及び
図4aに示す手段を用いることにより、改善される。可動部位(11)を囲む環状の
第1のストッパー(19)が、肩部(14)から溝(12)へ向かう方向と同じ方向で、弾性ワイヤー(15)を支持し、従って、弾性ワイヤー(15)がその方向へ曲がるのを防ぎ、これにより、弾性ワイヤー(15)が、急激な弛緩なく、溝(12)から確実に離れる。環状の
第1のストッパー(19)と、弾性ワイヤー(15)を保持する方法との他の利点は、真空回路遮断器における気体静力学的力等の力が静止時に可動部位(11)に適用され続ける場合でも、停止位置が正確に規定される、というものである。実際に、
図4bは、
図2cに示す位置での弾性ワイヤー(15)の曲がりを示す。可動部位の可動に起因する弾性ワイヤー(15)の曲がりを制限するために、さらなる
第2のストッパー(30)のシステムが付加されている。
【0014】
図5は、単独で、または共に採用されるのに適した、幾つかの可能な改善を示している。まず、弾性ワイヤー(15)自体は、溝に侵入する必要がなく、曲げに起因する力を伝達するブレード(20)により補完され、溝と弾性ワイヤー(15)の中心領域との間に介在する該ブレードが、可動部位(11)を摺る。このブレード(20)は、一方の側を肩部(14)にあずけ、他方の側を円錐面(13)にあずけて、全幅を占めることが可能な状態で、溝(12)に侵入する先端(21)に形成されてもよい。この二重の支持は、ロック状態において、可動部位(11)の非常に正確な位置を保証する。各先端(21)は、ロック及び非ロックを有用とするのに最適であると見なされるサイズ、丸み等の特性を有する。しかしながら、その動作は変わらず、弾性ワイヤー(15)が撓められ、ブレード(20)が溝(12)に達する際の弾性ワイヤーの部分的な復帰により、ロックが行われる。このデザインでは、ブレードにさらに取り付けられる他の弾性ワイヤー(22)が、ロック力の発生及びブレード(20)の姿勢の維持に関与してもよい。このさらなる弾性ワイヤー(22)は、同様に構成され、弾性ワイヤー(15)と同じ形状で、同じ特性を有する。
図5に示すように、さらなる弾性ワイヤーは、可動部(11)の可動軸に垂直な軸に沿って、弾性ワイヤー(15)と一直線上にあってもよい。他の改良は、コア(16)の円錐面(23)の領域により表わされ、弾性ワイヤー(15)の締め付けが該円錐面(23)の領域に適用される際に、可動部位(11)を開閉装置の他の主要な状態(真空回路遮断器では閉状態)とするために、溝(12)に向かって広がり、可動部位(11)において軸方向の力成分を生じる機能を有し、空気静力学的力が存在する場合にそれを強化することにより、及び、開閉装置における動作または摩擦の結果を補正することにより、良好な安定化と、二つの部位(2)と(3)との間の電気的な接触抵抗の改善が成される。円錐面(23)領域の位置は、開閉装置が“閉”状態に達する際に、弾性ワイヤー(15)またはブレード(20)が、該円錐面の領域に接するように、選択される。
【0015】
本発明の他の態様を、以降に説明する。
図6a、
図6b、及び
図6cは、可動部位(11)とその導体(5)との間の電気的接続が、弾性ワイヤー(15)の外側の可動部位(11)に圧着され、溶接され、またははんだ付けされる、編組線(6)と同様の導電性金属編組線(24)により、または、導電性材料で作られる螺旋ばねを巻き上げることにより形成される環状のスプリング(25)であって、支持部(27)の凹部(26)に収容され、スプリング(25)と導体(5)との間に導電性結合が存在する、環状のスプリングにより、または、支持部(27)を囲む複数の凹部に平行に配置される複数のそのようなスプリング(25)により、提供可能であることを示している。第一の解決策は、低電圧開閉装置により適し、他の解決策は、中電圧開閉装置及び高電圧開閉装置に適している。
【0016】
多様な有利かつ随意の特徴においては、可動部位(11)は、少なくとも一つの軸対称の領域を含み、または、完全に軸対称であり、弾性ワイヤー(15)に対するその配向には、差がない。弾性ワイヤー(15)により可動部位に課される半径方向の力は、ワイヤーの直径、長さ、及び、種類、及び、可動部位(11)の外形の直径、及び、支持部(17)における弾性ワイヤー(15)の位置、従って、弾性ワイヤーが多数ある場合は、可動部位(11)により弾性ワイヤーに課される曲げを決定する、それらの間隔、及び、摩擦力の量の適切な選択によって、任意に決定される。
第1及び第2のストッパー(19及び30)は、可動部位(11)の移動軸に垂直で、互いに弾性ワイヤー(15)の直径よりも大きいある距離を隔てる、互いに平行な二つの面を規定し、その距離は、可動部位(11)の変位の方向における弾性ワイヤー(15)の変位を可能とするように選択され、変位の振幅は、弾性ワイヤー(15)が弾性を有する範囲内に留まるように制限される。さらに、弾性ワイヤー(15)が摺る可能性のある可動部位(11)の全領域は、弾性ワイヤー(15)または可動部位(11)を損じる可能性のある、鋭利なエッジを有さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】US-A-2009/0 141 416