特許第5984259号(P5984259)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5984259
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20160823BHJP
   G06F 3/046 20060101ALI20160823BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20160823BHJP
   G06F 3/03 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
   G06F3/041 560
   G06F3/041 520
   G06F3/046 Q
   G06F3/044 B
   G06F3/044 128
   G06F3/03 400A
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-206556(P2012-206556)
(22)【出願日】2012年9月20日
(65)【公開番号】特開2014-63249(P2014-63249A)
(43)【公開日】2014年4月10日
【審査請求日】2015年9月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000139403
【氏名又は名称】株式会社ワコム
(74)【代理人】
【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
(72)【発明者】
【氏名】桂平 勇次
【審査官】 山崎 慎一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−095701(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/029952(WO,A1)
【文献】 特開2009−020552(JP,A)
【文献】 特開2005−092437(JP,A)
【文献】 特開2004−310598(JP,A)
【文献】 特開2012−022543(JP,A)
【文献】 特開2010−055385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/046
G06F 3/044
G06F 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定周期毎に表示をリフレッシュ可能な表示装置上での指またはスタイラスによる指示位置を検出して入力する位置検出装置において、
前記表示装置上に配置したセンサーであって、直交するX方向とY方向とにそれぞれ複数のX電極及び複数のY電極を配列した実質的に透明なセンサーと、
先端部の電極より交流電界を放射するスタイラスであって、電源と、交流信号を発生する交流信号生成と、前記先端部に加えられる圧力を検出する筆圧検出と、前記筆圧検出によって検出した前記圧力に基づき前記交流信号生成からの出力信号の周波数または振幅を変化させる変調とを設けたスタイラスと、
前記複数のX電極の中から2組の電極を+端および−端として選択するX選択と、
前記複数のY電極の中から2組の電極を+端および−端として選択するY選択と、
前記透明なセンサーから送出する互いに位相が180°ずれた信号を+信号および−信号の駆動信号として生成する駆動信号生成と、
前記X選択および前記Y選択の一方もしくはそれぞれによって選択される前記+端および前記−端に生じる信号の差分を増幅する差動増幅器と、
前記Y選択または前記X選択によって選択された前記+端および前記−端を、前記指によるタッチ検出時には前記駆動信号生成に接続し、前記スタイラスの検出時には前記差動増幅器に接続するように切り替える切替と、
前記X選択によって選択する前記X電極および前記Y選択によって選択する前記Y電極を順次切替えた際に前記差動増幅器に出力される信号強度の分布より、前記指または前記スタイラスによる指示位置を求める処理と、
を設けて、
前記指によるタッチ検出時には、前記Y選択または前記X選択の一方の選択の前記+端および前記−端には、前記駆動信号生成からの前記+信号および前記−信号をそれぞれ供給するとともに、他方の選択の前記+端および前記−端には前記差動増幅器を接続するように構成し、
前記スタイラスの検出時には、前記X選択および前記Y選択の一方もしくはそれぞれの前記+端および前記−端を前記差動増幅器に接続して、前記スタイラスからの信号を検出するようにすると共に、
前記差動増幅器の出力はバンドパスフィルター部に接続されるとともに、前記バンドパスフィルター部の中心周波数を、タッチ検出時には前記駆動信号生成部からの信号周波数と一致させ、スタイラス検出時にはスタイラスから放射される電界の周波数に一致させるように制御する
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
タッチ検出時の前記駆動信号生成からの信号周波数よりも、スタイラスから放射される電界の周波数を高くしたことを特徴とする請求項に記載の位置検出装置。
【請求項3】
前記バンドパスフィルターには、コイルとコンデンサからなる並列共振回路と、前記並列共振回路に並列に接続してオンまたはオフに制御するスイッチとを設けて、前記X選択または前記Y選択による選択電極の切替毎に前記スイッチを一定期間だけオンするように制御したことを特徴とする請求項に記載の位置検出装置。
【請求項4】
前記スタイラスには、筆圧を検出してデジタル化する筆圧検出と、前記電極に加える交流信号を前記筆圧検出が出力するデジタル情報に基づきオンまたはオフとして時系列に変化させるASK変調とを設けたことを特徴とする請求項に記載の位置検出装置。
【請求項5】
一定周期毎に表示をリフレッシュ可能な表示装置上での指またはスタイラスによる指示位置を検出して入力する位置検出装置において、
前記表示装置上に配置したセンサーであって、直交するX方向とY方向とにそれぞれ複数のX電極及び複数のY電極を配列した実質的に透明なセンサーと、
先端部の電極より交流電界を放射するスタイラスであって、電源と、交流信号を発生する交流信号生成部と、前記先端部に加えられる圧力を検出する筆圧検出部と、前記筆圧検出部によって検出した前記圧力に基づき前記交流信号生成部からの出力信号の周波数または振幅を変化させる変調部とを設けたスタイラスと、
前記複数のX電極の中から2組の電極を+端および−端として選択するX選択部と、
前記複数のY電極の中から2組の電極を+端および−端として選択するY選択部と、
前記透明なセンサーから送出する互いに位相が180°ずれた信号を+信号および−信号の駆動信号として生成する駆動信号生成部と、
前記X選択部および前記Y選択部の一方もしくはそれぞれによって選択される前記+端および前記−端に生じる信号の差分を増幅する差動増幅器と、
前記Y選択部または前記X選択部によって選択された前記+端および前記−端を、前記指によるタッチ検出時には前記駆動信号生成に接続し、前記スタイラスの検出時には前記差動増幅器に接続するように切り替える切替部と、
前記X選択部によって選択する前記X電極および前記Y選択部によって選択する前記Y電極を順次切替えた際に前記差動増幅器に出力される信号強度の分布より、前記指または前記スタイラスによる指示位置を求める処理部と、
を設けて、
前記指によるタッチ検出時には、前記Y選択部または前記X選択部の一方の選択部の前記+端および前記−端には、前記駆動信号生成部からの前記+信号および前記−信号をそれぞれ供給するとともに、他方の選択部の前記+端および前記−端には前記差動増幅器を接続するように構成し、
前記スタイラスの検出時には、前記X選択部および前記Y選択部の一方もしくはそれぞれの前記+端および前記−端を前記差動増幅器に接続して、前記スタイラスからの信号を検出するようにすると共に、
前記X選択部または前記Y選択部による前記電極の選択を、前記表示装置のリフレッシュ周期に同期したタイミングで切替えるようにした
ことを特徴とする位置検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置の前面に配置して、指とペン型の位置指示器(以下、ペン型の位置指示器をスタイラスという)の両方による操作を行うことができる透明な位置検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネルを搭載したタブレット型情報端末が多く用いられるようになってきた。この種の装置の中には、指では難しい手書き文字入力や絵やイラストなどの描画を容易に行うため、スタイラスによる入力ができるようにしたものがある。このためのペン入力技術としては、特許文献1(特開昭63-70326公報)に開示された方法が広く用いられている。
【0003】
上記の特許文献1の方法によれば、スタイラスである位置指示器に共振回路を設けて、タブレットとの電磁誘導によって指示位置を検出するが、タブレットを構成するセンサーを表示装置の背面に設ける必要があった。これは、センサーを構成するループコイルに、ある程度の電流を流す必要があるため、センサーを透明化することができないためである。そのため、指によりタッチされた位置の検出(以下、指によりタッチされた位置の検出をタッチ検出という)のためのセンサーと共通化することができず、コストが高くなる、位置検出装置の構造が複雑になる、などの問題がある。また、静電方式のタッチ検出と電磁誘導方式のスタイラス検出(この明細書では、スタイラスにより指示された位置の検出をスタイラス検出という)とでは処理回路も分けなければならず、回路構成が複雑となる。
【0004】
このため、透明センサーを用いたスタイラス検出や、同一のセンサーを用いて指とスタイラスの両方による入力を行えるようにしたりする試みが多くなされている。
【0005】
特許文献1と同一出願人による特許文献2(特開2007-164356号公報)によれば、スタイラスに電気二重層キャパシタを搭載することにより、タブレットを構成するセンサーの透明化を可能としている。しかし、これはタッチ検出を行うものではない。
【0006】
また、特許文献3(特開2005-537570号公報)によれば、表示装置上に配置した透明センサーの各電極に関連付けして配列される差動増幅器からの信号により、スタイラスの指示位置を求めるデジタイザが示されている。しかし、これはタッチ検出を行うものではない。
【0007】
また、特許文献3と同一出願人による特許文献4(特公表2006-517319号公報)には、2種類の異なる相互作用の位置検出として、電磁界を生成する対象物の位置検出と静電容量に基づくタッチ検出とを同一センサーで検出するための理論が実施形態として説明されている。しかし、ここで述べられている理論は、特定の使用環境を想定したものであり、さまざまなノイズ環境で汎用的に実用できる装置を提供できるようなものではない。
【0008】
また、特許文献5(特開平6-250772号公報)には、タブレットとの静電容量結合によりペンの指示位置を求めるとともに、ペンの操作状態に応じて信号の周波数を変えるようにしたものが開示されている。これによればタブレットのセンサーを透明化することも可能であるが、表示装置と組み合わせた際に表示装置が発するノイズの影響により座標位置を正確に求めることは難しい。
【0009】
特許文献5と同一出願人による特許文献6(特開平6-337752号公報)には、タブレットの電極線から2本を選択するアナログマルチプレクサを設けて、これにより選択された2本の電極線からの信号を差動増幅するようにして、外来ノイズの影響を排除するようにしたものが開示されている。しかし、これはタッチ検出を行うものではない。
【0010】
また、特許文献5および6と同一出願人による、特許文献7(特開平8-179871号公報)には、指とスタイラスの両方による入力ができる「タッチパネル兼用透明デジタイザ」が開示されている。この特許文献7では、Y側電極は、スタイラス検出時には信号検出用として動作させ、タッチ検出時には発振信号を供給するように動作させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開昭63-70326公報
【特許文献2】特開2007-164356号公報
【特許文献3】特開2005-537570号公報
【特許文献4】特公表2006-517319号公報
【特許文献5】特開平6-250772号公報
【特許文献6】特開平6-337752号公報
【特許文献7】特開平8-179871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
表示装置と一体かつ透明な位置検出装置を備える入力装置であって、位置検出装置で指とスタイラスの両方による入力を行うためには多くの課題があった。
【0013】
第1の課題は、電磁誘導方式のスタイラスを用いることによる弊害である。特許文献1のような電源レスのスタイラスでは、タブレットから強い電磁気信号を送信するために透明のセンサーとは別に励磁コイルを設けなければならないが、このような励磁コイルは透明化することが困難である。
【0014】
特許文献3ではこの問題を解決するために表示装置の外周に励磁コイルを設けている。しかし、スタイラスが表示装置の中央部に位置するときと周辺部に位置するときとでスタイラスの共振回路に誘導する電圧に大きな違いが発生するため、受信信号処理回路のダイナミックレンジを極めて大きくしなければならないばかりか、最も受信信号の弱い中央部では座標検出を正確に行えないなどの問題がある。また、サイズの大きな表示装置では励磁コイルの面積も大きくなるため、励磁コイルに流す励磁電流を大きくしなければならないので、位置検出装置での消費電流が増えるという問題もある。
【0015】
特許文献2では第1の課題に対して、スタイラス内に電気二重層キャパシタを設けて、これを電源として発振を行うことでタブレットからの送信を不要として、タブレットのセンサーを透明化している。しかし、この方法は、後述する第2の課題を解決するものではない。
【0016】
特許文献4および特許文献5では第1の課題に対して、スタイラスに設けた共振回路の一端を、スタイラスの先端部に設けた電極へ電気的に接続した構成とし、スタイラスにタブレットの電極から信号を供給した際にタブレットとスタイラス間の容量結合を通して共振回路に電圧が誘導され、この誘導電圧に基づく信号を容量結合によりタブレットの電極で検出するようにしている。これによれば、理論的にはタブレットのセンサーを透明化することができるのであるが、容量結合を通して共振回路に誘導される電圧は極めて低いため座標位置を安定に求めることはできない。
【0017】
第2の課題は、電磁誘導方式のスタイラスを用いることによるもう一つの弊害である。電磁誘導方式のスタイラスの位置検出を行うためには、タブレットのセンサーの電極をループ形状とする必要がある。一方、指によるタッチを静電方式で行う場合はライン状の電極でなければならず、指とスタイラスの位置検出とで電極を共通に用いることができない。特許文献4および特許文献5では、前述した通り、共振回路に発生した信号をタブレットとの容量結合により伝達するためタブレットの電極はループ形状とする必要がない。しかし、これらの方法では検出される信号が極めて弱いため、座標を安定に求めることはできない。
【0018】
第3の課題は、表示装置が発するノイズにより座標位置を安定に検出できないという問題である。特許文献3、特許文献4、特許文献6および特許文献7は、いずれも2本の電極を選択して差動増幅器に接続することにより外来ノイズの影響を少なくしているが、後述する第4および第5の課題を解決するものではない。
【0019】
第4の課題は、タブレットを構成するセンサーの透明電極が高抵抗であるため、指またはスタイラスの位置によって検出される信号レベルが極端に違ってくるという問題である。特に指位置の検出においては駆動端に近いほど強く、また受信端に近いほど強く信号が検出される。このため増幅器のゲインを場所に応じて変えるなどの処理をしなければならない。特許文献3、特許文献4、特許文献6および特許文献7は、差動増幅器を用いているので受信電極の配列方向のレベル変動を少なくすることはできるが、駆動電極の配列方向に対するレベル変動は改善されない。
【0020】
第5の課題は、タブレットを構成するセンサーの電極が透明であることによるもう一つの問題である。透明電極は高抵抗であるだけでなく、X軸方向のライン状の電極とY軸方向のライン状電極とが形成する複数の交点の静電容量を均一にすることが難しい。これは、透明センサーの製造上の問題でもあるが、各電極の幅やX、Y間のギャップなどを均一にできないためである。これらは、検出される信号レベルに直接影響を与える。特許文献3、特許文献4において、個々のセンサーやその場所による補正データを設けて検出レベルを補正することを推奨しているのは、この理由によるものである。
【0021】
また、特許文献7では、指がセンサー上に無いときの各交点による信号レベルを基準として、指による僅かな信号レベル低下を検出するようにしているが、この基準レベルは装置毎にも異なるし、同一装置であっても場所によって異なることは明らかであり、同様な補正手段が必要となる。しかし、特許文献3、特許文献4、特許文献7のような方法では個々の装置の特性データを抽出して補正データを組み込まなければならず、装置を大量かつ安価に提供することは困難である。
【0022】
本発明は前述した全ての課題を解決することを目的とする。
【0023】
本発明の第1の目的は、表示装置と一体であって同一の透明センサーにより指とスタイラスのどちらでも操作が可能な位置検出装置を提供することにある。
【0024】
本発明の第2の目的は、表示装置と一体に配置した透明なセンサーを用いて、表示装置が発するノイズに影響されることなく指およびスタイラスの座標位置を正確に検出して入力することができる位置検出装置を提供することにある。
【0025】
本発明の第3の目的は、透明な電極によるセンサーを用い、かつ、装置毎に補正データを測定して組み込んだりする必要が無く、透明な位置検出装置を大量かつ安価に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明では前記目的を達成するため、一定周期毎に表示をリフレッシュ可能な表示装置上での指またはスタイラスによる指示位置を検出して入力する位置検出装置において、前記表示装置上に配置してX電極およびY電極より構成される実質的に透明なセンサーと、前記X電極の中から2組の電極を+端および−端として選択するX選択回路と、前記Y電極の中から2組の電極を+端および−端として選択するY選択回路と、互いに位相が180°ずれた信号を+信号および−信号として生成する駆動信号生成回路と、前記X選択回路および前記Y選択回路の一方もしくはそれぞれによって選択される+端および−端に生じる信号の差分を増幅する差動増幅器と、前記Y選択回路または前記X選択回路によって選択される+端および−端の接続先をタッチ検出時とスタイラス検出時とで前記駆動信号生成回路もしくは前記差動増幅器に切り替える切替回路と、先端部の電極から交流電界を放射するスタイラスと、からなる透明な位置検出装置を提案する。
【0027】
前記位置検出装置がタッチ検出として動作する際には、前記Y選択回路または前記X選択回路の+端および−端には前記駆動信号生成回路からの+信号および−信号をそれぞれ供給するとともに、前記X選択回路または前記Y選択回路の+端および−端には前記差動増幅器を接続するように構成し、前記X選択回路により選択した2組のX電極と前記Y選択回路により選択した2組のY電極とが形成する4つの交点における静電結合によって誘導される信号の合成が前記差動増幅器によって増幅される。このとき、前記4つの交点のいずれの近傍にも指がタッチしていない場合は信号が相殺されて差動増幅器からはほとんど信号が発生しない。また、表示装置等による外来ノイズがあっても相殺される。このとき、4つの交点のいずれかの近傍に指がタッチすると、その交点付近の駆動電極からの電界が指によって吸収されるため、これと交差する受信電極に誘導する信号レベルが低下する。その結果、差動増幅器に入力される信号が不均衡となるため差動増幅器から信号が発生する。
【0028】
前記位置検出装置がスタイラス検出として動作する際には、X選択回路およびY選択回路の一方もしくはそれぞれの+端および−端を前記差動増幅器に接続してスタイラスからの信号を検出するように構成し、+端および−端として選択された2組の電極に誘導される信号の差分が差動増幅器によって増幅される。このとき、スタイラスが、選択された2組の電極近傍に無い場合には、表示装置もしくはその他の外来ノイズが相殺されて差動増幅器からは信号が発生しない。スタイラスが、選択された2組の電極のいずれか近傍に接近すると、接近した方の電極にはスタイラスからの信号が誘導するため差動増幅器から信号が出力される。
【0029】
本発明では、別の形態として、前記差動増幅器の出力をバンドパスフィルター回路に接続して、該バンドパスフィルター回路の中心周波数を、タッチ検出時には前記駆動信号生成回路からの信号周波数と一致させ、スタイラス検出時にはスタイラスから放射する電界の周波数に一致させるようにした透明な位置検出装置を提案する。
【0030】
本発明では、更に別の形態として、前記スタイラスには、筆圧を検出してデジタル化する筆圧検出回路と、電極に加える交流信号を前記筆圧検出回路が出力するデジタル情報に基づきオンまたはオフとして時系列に変化させるASK変調回路とを設けた透明な位置検出装置を提案する。
【0031】
本発明では、更にまた、別の形態として、前記X選択回路またはY選択回路による電極の選択を、表示装置のリフレッシュ周期に同期したタイミングで切替えるようにした透明な位置検出装置を提案する。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、スタイラスから信号を送信するとともに静電結合により座標位置を検出するようにしたので、表示装置上に配置した透明センサーにより指とスタイラスのどちらでも位置検出が可能となる。
【0033】
本発明によれば、2組の受信電極を同時に選択するとともに、差動増幅器を用いてこれらの電極に誘導する信号の差分を検出するようにしたため、表示装置が発するノイズに影響されることなく、指およびスタイラスの座標位置を正確に検出して入力することができる。
【0034】
本発明によれば、タッチ検出において、受信側電極だけでなく駆動側電極も2組の電極を選択して、互いに位相が180°ずれた2つの駆動信号を供給するようにしたため、位置検出領域の全面において、透明センサーの特性のばらつきに影響されることがなく安定にタッチ位置を検出できる。さらに、装置毎に補正データを測定して組み込んだりする必要が無く、透明な位置検出装置を大量かつ安価に提供することができる。
【0035】
本発明の別の形態によれば、スタイラスの筆圧情報をASK変調により送信するようにしたため、帯域幅の狭いフィルター回路を用いることが可能となり、表示装置からのノイズの影響を受けることなく座標位置を安定に検出することができる。
【0036】
本発明の、更に別の形態によれば、透明センサーの電極選択を表示装置のリフレッシュ信号SYNCに同期して行うようにしたため、表示装置からのノイズの影響を受けることなく、座標位置を安定に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明による位置検出装置の実施形態に用いる透明センサーの構成例を示す図である。
図2図1の例の透明センサーの断面図を示す図である。
図3】本発明による位置検出装置の実施形態の構成例を示す図である。
図4】駆動信号が1つしかない従来例における信号伝達経路の例を示す図である。
図5図4の信号伝達経路の等価回路を示す図である。
図6】本発明による位置検出装置の実施形態における信号伝達経路の例を示す図である。
図7図6の信号伝達経路の等価回路を示す図である。
図8】本発明による位置検出装置の実施形態におけるタッチ位置判定方法を説明するための図である。
図9】本発明による位置検出装置の実施形態における選択回路の内部構成を示す図である。
図10】本発明による位置検出装置の実施形態において、タッチ検出におけるX部分スキャン動作を説明するための図である。
図11図10の例のタッチ検出の際の、X部分スキャン動作における信号レベル分布を示す図である。
図12】本発明による位置検出装置の実施形態において、タッチ検出におけるY部分スキャン動作を説明するための図である。
図13図12の例のタッチ検出の際の、Y部分スキャン動作における信号レベル分布を示す図である。
図14】本発明による位置検出装置の実施形態におけるスタイラスの内部構造例を示す図である。
図15】本発明による位置検出装置の実施形態において、スタイラス検出におけるX部分スキャン動作を説明するための図である。
図16】本発明による位置検出装置の実施形態において、スタイラス検出におけるY部分スキャン動作を説明するための図である。
図17】本発明による位置検出装置の実施形態におけるスタイラスの回路例を示す図である。
図18図17の例の回路例における信号波形図である。
図19】本発明による位置検出装置の実施形態で用いるバンドパスフィルター回路の構成例を示す図である。
図20図19の例の回路例における信号波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、本発明による位置検出装置の実施形態における、表示部と一体に組み合わせる透明センサーの構成を示した図である。
【0039】
図1において、11はLCD(Liquid Crystal Display)パネル、12はITO(Indium Tin Oxide)により形成した電極(以下、ITO電極という)を有する透明センサーである。12aはITO電極のラインがX方向に複数配列してなる透明のガラス(以下、ITOガラスという)である。12bはITO電極のラインが、X方向と直交するY方向に複数配列してなるITOガラスである。12cは厚みが均一なPETフィルムである。透明センサー12は、ITOガラス12aとITOガラス12bとを各ITO面を向かい合わせるとともに、間にPET(Polyethylene Terephthalate)フィルム12cを挟んで接着することにより作られている。透明センサー12は、位置検出領域がLCDパネル11の表示領域とちょうど重なるように、LCDパネル11と重ねて配置されている。なお、ITOガラス12a上のX方向に配列された電極(以下、X電極という)X1,X2,X3,・・・およびITOガラス12b上のY方向に配列された電極(以下、Y電極という)Y1,Y2,Y3、・・・はACF(Anisotropic Conductive Film)接続により図示しないフレキシブル基板を経由して、図示しないプリント基板に接続されている。図2は透明センサー12をY電極Yi上で切断した断面図である。
【0040】
図3は本発明による位置検出装置の実施形態の構成図である。図3において、12は透明センサー、13は透明センサー12のX電極に接続されて、X電極X1,X2,X3,・・・の中から2組の電極を+端および−端として選択するX選択回路、14は透明センサー12のY電極に接続されて、Y電極Y1,Y2,Y3、・・・の中から2組の電極を+端および−端として選択するY選択回路である。本実施例ではX電極が40本(X1〜X40)、Y電極が30本(Y1〜Y30)として説明する。
【0041】
15はタッチ検出の際にY電極に駆動信号を供給する駆動信号生成回路で、周波数がf1で発振する発振器16からの信号を反転アンプおよび非反転アンプを経由して、互いに位相が180°ずれた2つの駆動信号を出力する。17は切替回路で、Y選択回路14により選択された+端および−端を、駆動信号生成回路15の出力または後述する差動増幅回路21側のどちらに接続するかを切替える。即ち、本装置をタッチ検出として動作させるときは、コントロール回路18は切替回路17に供給する制御信号aをハイレベル「1」として、切替回路17は駆動信号生成回路15の出力側を選択する。また、本装置をスタイラス検出として動作させるときは、コントロール回路18は制御信号aをロウレベル「0」として、切替回路17は差動増幅回路21側を選択する。
【0042】
19はスタイラスで、周波数がf2の発振器からの出力電圧が先端部の電極およびそれを取り囲む外周電極との間に供給されている。
【0043】
20は切替回路で、X選択回路13により選択された+端および−端または切替回路17を経由してY選択回路14により選択された+端および−端、のどちらかを選択して差動増幅回路21に接続する。即ち、本装置をタッチ検出として動作させるときは、コントロール回路18は切替回路20に供給する制御信号bをロウレベル「0」として、切替回路20はX選択回路13側を選択する。また、本装置をスタイラス検出として動作させ、かつ、スタイラスのX軸座標を求めるときは、コントロール回路18は制御信号bをロウレベル「0」として、切替回路20はX選択回路13側を選択する。また、本装置をスタイラス検出として動作させ、かつ、スタイラスのY軸座標を求めるときは、コントロール回路18は制御信号bをハイレベル「1」として、切替回路20はY選択回路14側を選択する。
【0044】
差動増幅回路21の出力は、ゲインコントロール回路22に接続され、このゲインコントロール回路22において、コントロール回路18からの制御信号cによって適切なレベルの出力信号となるように設定される。
【0045】
23は周波数f1または周波数f2を中心とした所定の帯域幅を有するバンドパスフィルター回路である。このバンドパスフィルター回路23の帯域幅の中心周波数はコントロール回路18からの制御信号dによって切替えられ、本装置をタッチ検出として動作させるときには中心周波数をf1とし、スタイラス検出として動作させるときは中心周波数がf2となるように切替えられる。
【0046】
バンドパスフィルター回路23の出力信号は検波回路24によって検波された後、AD変換回路25に供給され、コントロール回路18からの制御信号eに基づきAD変換回路25によってデジタル値に変換される。AD変換回路25からのデジタルデータfはマイクロプロセッサ26によって読み取られ処理される。
【0047】
コントロール回路18は制御信号hをX選択回路13に供給することにより、X選択回路13は2組のX電極を+端および−端として選択する。また、コントロール回路18は制御信号jをY選択回路14に供給することにより、Y選択回路14は2組のY電極を+端および−端として選択する。
【0048】
26はマイクロプロセッサ(MCU)で、内部にROMおよびRAMを備えるとともにROMに格納されたプログラムによって動作する。
【0049】
マイクロプロセッサ26は、コントロール回路18が所定のタイミングに制御信号a〜fおよびh、jを出力するように、前記プログラムに基づき制御信号gを出力してコントロール回路18を制御する。
【0050】
このように構成した本実施形態の位置検出装置がタッチ検出を行うときの動作について説明する。前述したように、タッチ検出の際には、切替回路17を駆動信号生成回路15側に接続して、Y選択回路14により選択された2つのY電極にそれぞれ位相が互いに180°ずれた2つの駆動信号を供給する。このときY選択回路14が選択する2つのY電極は、一定の本数を隔てて選択するものとし、この間隔は指による接触面の最大径よりもやや長い距離とすることが好ましい。このように、一定の距離を隔てた2つの透明電極に互いに位相が180°ずれた2つの駆動信号を供給することは本発明の特徴の一つである。
【0051】
また、X選択回路13により選択された2つのX電極は、切替回路20を経由して差動増幅回路21に供給される。差動増幅回路21は選択された2つのX電極に誘導する電圧の差分を増幅して出力する。LCDパネル11が発生するノイズは通常は2つのX電極に均等に誘導されるので、このノイズ成分はキャンセルされて差動増幅回路21の出力にはほとんど現れない。このときX選択回路13が選択する2つのX電極は、一定の本数を隔てて選択するものとし、この間隔は指による接触面の最大径よりもやや長い距離とすることが好ましい。
【0052】
このようにタッチ検出動作において、受信側であるX電極を差動動作とするだけでなく、駆動側であるY電極も位相が反転した2つの信号により駆動することは、装置を安定かつ安価に製造することに大きく貢献する。その理由を説明するにあたり、駆動信号が1つであるときの問題についてまず説明する。
【0053】
駆動信号が1つの場合の信号の伝達経路は図4のように示すことができる。図4に示すように、1本のY電極YAと2本のX電極XA,XBとは、交点A、Bにおいてそれぞれ容量Csにより結合される。指が置かれていないときのこれらの交点A,Bにおける容量Csは等しい。
【0054】
RxはX電極XA,XBの交点A、Bから選択端までの抵抗値、RyはY電極YAの交点Aから駆動端までの抵抗値、RsはY電極YAの交点A、B間の抵抗値、Riは差動増幅回路の入力端の抵抗値である。図5はこれを等価回路で示した回路図である。図5において、指が交点A、Bのどちらの近傍にも置かれていない場合について考えると、RyがRsに比較して十分に大きいか、または、RxがRsに比較して十分に大きければ、差動増幅回路には出力信号はあまり現れない。しかし、RsがRxやRyの大きさに対して無視できないくらいになると、差動増幅回路では駆動信号の成分が増幅されてオフセット出力として現れる。このオフセット信号のレベルはX電極XA,XBとY電極YAとの交点A,Bとして選択する場所によって大きく変わることが図5から理解できる。
【0055】
駆動端や受信端に近い領域を交点として選択する場合には、指による信号変化よりも大きなオフセット信号が発生するため、このオフセットレベルを検出領域の全面について予め求めておくというプロセスが不可欠となる。さらに厄介なことに、このオフセットレベルは透明センサーの工程におけるばらつきの影響が大きい。X電極及びY電極の抵抗分布が均一でなかったり、X電極とY電極とを張り合わせる際の間隔が均一でなかったりすると、検出領域内の場所によるオフセットレベルは個々の装置毎に異なる分布となる。このため、装置毎にオフセットレベルの分布を測定して補正データとして取り込むという工程上のプロセスが必要となるのである。
【0056】
本発明では前述したようなオフセット信号を少なくすることができる理由について以下に説明する。
【0057】
図3の信号の伝達経路は図6のように示すことができる。2本のY電極YA,YBと2本のX電極XA,XBとの交点A、B、C、Dでは、X電極XA,XBとY電極YA,YBとがそれぞれ容量Csにより結合される。指が置かれていないときのこれらの交点A、B、C、Dでの容量Csは等しい。
【0058】
RxはX電極XA,XBとY電極YAとの交点A、Bから選択端までの抵抗値、RyはY電極YA,YBとX電極XAとの交点A、Cから駆動端までの抵抗値、RxsはX電極XAとY電極YA,YBとの交点A、C間およびX電極XBとY電極YA,YBとの交点C,D間の抵抗値、RysはY電極YAとX電極XA,XBとの交点A,B間およびY電極YBとX電極XA,XBとの交点C,D間の抵抗値、Riは差動増幅回路21の入力端の抵抗値である。
【0059】
図7は、図6の伝達経路を等価回路で示した回路図である。図7を式で示せば駆動電圧に対する出力オフセットレベルが図5の場合と比較して極めて少なくなることがわかるはずであるが、数式が煩雑となるため図6を用いて簡単に説明する。
【0060】
図6において、交点Aは+側駆動ラインと差動増幅回路21の−側受信ラインとの交点であるから、交点Aの容量は差動増幅回路21の出力を−側に振らせるように作用する。交点Cは−側駆動ラインと差動増幅回路21の−側受信ラインとの交点であるから、交点Cの容量は出力を+側に振らせるように作用する。交点Bは+側駆動ラインと差動増幅回路21の+側受信ラインとの交点であるから、交点Bの容量は出力を+側に振らせるように作用する。交点Dは−側駆動ラインと差動増幅回路21の+側受信ラインとの交点であるから、交点Dの容量は出力を−側に振らせるように作用する。これらの各交点A、B、C、Dの容量による作用の合成が作動増幅回路21の出力に現れる。
【0061】
ここで、各交点A、B、C、Dの容量によって差動増幅回路21の入力端に誘起する起電力の大きさに注目すると、交点Aの容量による起電力が最も大きく、交点Dの容量による起電力が最も小さく、交点Bと交点Cの容量による起電力はその中間である。前述したように交点Aの容量と交点Dの容量はどちらも出力を−側に振らせるように作用するので、交点Aによる起電力が、交点Bや交点Cによる起電力よりも大きいことと、交点Dによる起電力が交点Bや交点Cによる起電力よりも小さいこととがちょうど打ち消しあうことが理解できる。
【0062】
このように本発明の実施例では、LCDパネル11からのノイズをキャンセルするとともに位置検出領域の全面においてオフセット信号が少ないタッチ検出をすることができる。このため透明センサーの工程における特性のばらつきに影響されることなく、安定にタッチ位置を検出できるし、個々の位置検出装置毎の補正データを組み込む必要がない。
【0063】
次に、本実施例で図6のような電極の選択を行った結果、差動増幅回路21から一定以上のレベルの信号が検出された場合、図6の交点A、B、C、Dのうち指が置かれた位置を特定する方法について説明する。
【0064】
図8はその最も確実な方法を示したものである。図6において信号が検出された際の交点A、B、C、Dのうち1箇所だけを含む電極の選択は、図8で、四角の点線で示した4通りがある。これらの4通りの設定を行って信号が検出されたときに含まれる交点に指がタッチされたことがわかる。この方法は一つの例であって、他の方法によって交点A、B、C、Dのどこに指がタッチされたかを判定しても良い。
【0065】
図6および図8で示した方法により図3の全ての電極について動作させれば、透明センサー12上のどの電極交点付近に指がタッチされているかを求めることができる。指がタッチされたことを高速に検出するためには、前述した電極の選択方法をいくつかのステップに分けて行うことが好ましい。指がまだ検出されていない状態では、X選択回路13およびY選択回路14が各+端および−端として選択する本数を1本ではなく、隣接する複数の電極を同時に選択して、広い領域を一括して検出することが望ましい。ここで信号が検出されれば、電極の選択本数をしだいに減らして行くことにより領域を絞り込んでゆくことができる。このような選択を行うための選択回路の構成として図9のような回路を用いることができる。
【0066】
図9は入力端子が40本の例を示したもので、入力端子A1〜A40のそれぞれを+側選択端子SAおよび−側選択端子SBに接続するアナログスイッチS1A〜S40AおよびS1B〜S40Bが設けられている。また、+側データ端子DAおよび−側データ端子DBより設定された各値をクロックCKによってシフトする40ビットのシフトレジスタSR−AおよびSR−Bが設けられている。2組のシフトレジスタSR−AおよびSR−Bの各出力は、アナログスイッチS1A〜S40AおよびS1B〜S40Bの制御信号として接続されている。2つのデータ端子DAおよびDBに値をセットして、クロックCKを供給する動作を繰り返すことによって40個の各入力端子A1〜A40は2つの選択端子SAおよびSBへの接続あるいは非接続を任意に設定することができる。
【0067】
X電極X1〜X40およびY電極Y1〜Y30の配列ピッチは、指の接触面積やスタイラスから放射される電界の領域を考慮して決定すべきであるが、位置検出装置のコストや検出の処理時間を考慮するとあまり細かいピッチで配列することは必ずしも好ましくない。指とスタイラスの両方を検出するのに適した配列ピッチは3mm〜5mm程度の範囲とするのが良い。しかしながら、タッチ位置の検出分解能は、この配列ピッチよりも細かく求める必要があるため、後述する部分スキャン動作により2つの電極間での位置を補間計算する必要がある。
【0068】
図10は指によるタッチ位置のX座標値を正確に求めるためのX部分スキャン動作における図3の電極選択について示した図である。ここでは、前述したステップにより指がX電極X19およびY電極Y22の交点付近にタッチしていることが予めわかっているものとする。マイクロプロセッサ26は、コントロール回路18を経由して、Y選択回路14の+端を3本のY電極Y21〜Y23に同時に接続し、−端をY電極Y22から一定本数n隔てた3本のY電極Y21−n〜Y23−nに同時に接続するように、制御信号を送出する。
【0069】
また、マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、X選択回路13の+端をX電極X17に接続し、−端をX電極X17から一定本数m隔てたX電極X17+mに接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力される信号はAD変換回路25によってデジタル値に変換され、マイクロプロセッサ26によって読み取られる。次いで、マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、X選択回路13の+端をX電極X18に接続し、−端をX電極X18から一定本数m隔てたX電極X18+mに接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力されAD変換されたデータがマイクロプロセッサ26によって読み取られる。同様にして、マイクロプロセッサ26は、X選択回路13の+端をX電極X19、X20、X21と選択した際に差動増幅回路21に出力される信号のレベルを順次求める。
【0070】
図11は、X電極X17〜X21の電極を順次選択したときの信号レベル分布の一例を示したものである。このとき検出された最も高いレベルをVPとし、その両隣の電極を選択した際のレベルをVL,VRとすると、指のX座標は次式により計算することができる。
【0071】
X = Px + (DX/2)*(VR-VL)/(2*VP-VR-VL) ・・・(式1)
(式1)において、Pxはピークレベルが検出された電極(ここではX電極X19)の座標、DXはX電極の配列間隔を表している。
【0072】
前述したX部分スキャン動作では、指が置かれている電極をX側とY側とで共に+側に選択したが、これに限定されるものではなく、X側とY側とで共に−側としても良いし、X側が+でY側が−としても良く、その逆でも良い。
【0073】
また、Y側駆動電極として隣接する3本を同時に選択しているのは、指が移動しても指の接触面を確実に駆動できるようにするためである。この本数は3本よりも多くしても良いが、+側として選択する本数と−側として選択する本数を同数とすることが好ましい。
【0074】
前述したX部分スキャン動作によって指示位置のX座標が求まったら次はY座標を求めるためのY部分スキャン動作を行う。
【0075】
図12は指によるタッチ位置のY座標値を正確に求めるためのY部分スキャン動作における図3の電極選択について示した図である。マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、X選択回路13の+端を3本のX電極X18〜X20に同時に接続し、−端をX電極X18から一定本数p隔てた3本のX電極X18+p〜X20+pに同時に接続するように、制御信号を送出する。
【0076】
また、マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、Y選択回路14の+端をY電極Y20に接続し、−端をY電極Y20から一定本数q隔てたY電極Y20−qに接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力される信号はAD変換回路25によってデジタル値に変換され、マイクロプロセッサ26によって読み取られる。次いで、マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、Y選択回路14の+端をY21に接続し、−端をY21から一定本数q隔てたY電極Y21−qに接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力されAD変換されたデータがマイクロプロセッサ26によって読み取られる。同様にして、マイクロプロセッサ26は、Y選択回路14の+端をY電極Y22、Y23、Y24と選択した際に差動増幅回路21に出力される信号のレベルを順次求める。
【0077】
図13は、Y電極Y20〜Y24の電極を順次選択したときの信号レベル分布の一例を示したものである。このとき検出された最も高いレベルをVPとし、その両隣の電極を選択した際のレベルをVL,VRとすると、指のY座標は次式により計算することができる。
【0078】
Y = Py + (DY/2)*(VR-VL)/(2*VP-VR-VL) ・・・(式2)
上式において、Pyはピークレベルが検出された電極(ここではY電極Y22)の座標、DYはY電極の配列間隔を表している。
【0079】
前述したY部分スキャン動作では、指が置かれている電極をX側とY側とで共に+側に選択したが、X部分スキャン動作のときと同様で、これに限定されるものではない。
【0080】
また、X側受信電極として隣接する3本を同時に選択しているのは、指が移動しても指の接触面下にある電極を確実に選択できるようにするためである。この本数は3本よりも多くしても良いが、+側として選択する本数と−側として選択する本数を同数とすることが好ましい。
【0081】
前述した計算式(式1)および(式2)は一例であって、必ずしも最適な方法とは限らない。最適な計算方法は、電極の幅やピッチ、指の接触面積などによっても変わるものである。
【0082】
図14は、本実施例で用いるスタイラス19の内部構造例を示したものである。図14において、先端部には芯30が設けられ、芯30の内部には電極31が埋め込まれている。芯30の先端部を除いた外周にはシールド電極32が、芯30を取り囲むように設けられている。シールド電極32は、回路において最も電位が安定した部分、例えば電池35のマイナス端(GND)に接続する。このシールド電極32は、スタイラスが透明センサー12上に傾けられて置かれても、検出座標値がずれないようにする効果がある。
【0083】
33は、芯30と物理的に結合されて、芯30を介して加えられる筆圧によって容量が変化する可変容量コンデンサである。34はプリント基板、35は電池である。プリント基板34には、周波数がf2で発振する発振回路が設けられており、その発振出力が電極31に供給される。可変容量コンデンサ33に加えられた筆圧は、後述する動作により2進コード化されて前記発振回路を制御することにより、ASK変調された信号として出力される。
【0084】
このように構成したスタイラス19の座標位置検出方法について以下に説明する。スタイラス検出の際には、図3において、切替回路17を差動増幅回路21側(切替回路20の入力端)に接続する。スタイラスのX方向の位置を求めるときは、コントロール回路18から切替回路20への制御信号bをロウレベル「0」として、X選択回路13側を差動増幅回路21に接続する。スタイラスのY方向の位置を求めるときは、コントロール回路18から切替回路20への制御信号bをハイレベル「1」として、Y選択回路14側を差動増幅回路21に接続する。
【0085】
本実施形態の位置検出装置が、スタイラス19のX座標を検出するときは、コントロール回路18からの制御信号hによりX選択回路13が+端および−端として接続するX電極を一定の本数を隔てて選択するようにする。このとき選択する2つのX電極は、スタイラス19の電極31から放射される電界の放射領域よりもやや広い間隔となる本数を隔てることが好ましい。選択した2つのX電極のどちらの近傍にもスタイラス19が無ければ、差動増幅回路21には信号が出力されない。また、選択した2つのX電極のどちらかの近傍にスタイラス19が置かれていれば、差動増幅回路21の出力には、X電極とスタイラス19の先端部との距離に応じた信号が出力される。X選択回路13によるX電極の選択を順次更新しながら、差動増幅回路21の出力信号のレベルを検出すれば、スタイラス19からの信号を検出することができる。
【0086】
X選択回路13の選択が特定の状態で最も強い信号が検出されたとすると、次に+端として選択したX電極上、もしくは−端として選択したX電極上のどちらにスタイラス19が置かれているかを判断する必要がある。これは、前記特定状態での+端によって選択されたX電極または−端によって選択されたX電極のいずれか一方のみを含む他の選択を行って信号を検出すれば容易に判定することができる。
【0087】
例えば、前記特定状態として電極X19が+端として、電極26が一端として選択された際に最も強い信号が検出されたとすると、スタイラス19は電極X19又は電極X26の近傍に置かれていることが判る。
【0088】
そこで、どちらの電極上に置かれているかを判断するために、X選択回路13が、+端として電極X26を選択し、前記特定状態において選択した電極X19とは反対方向に隔てた電極X35を一端として選択するように制御する。この状態で差動増幅器21において信号が検出されれば、共通に選択した電極X26の近傍にスタイラス19が存在し、信号が検出されなければ電極X19の近傍にスタイラス19が存在することが判る。
【0089】
スタイラス19のY座標を検出するときは、コントロール回路18からの制御信号jによりY選択回路14が+端および−端として接続するY電極を一定の本数を隔てて選択するようにする。このとき選択する2つのY電極は、スタイラス19の電極31から放射される電界の放射領域よりもやや広い間隔となる本数を隔てることが好ましい。前述したのと全く同様な処理によって、スタイラス19が置かれている最も近いY電極を求めることができる。
【0090】
本実施例によるスタイラス19のX座標検出およびY座標検出でも、タッチ検出時と同様に、+側および−側として選択した2つの電極に誘導する信号の差分を検出するので、表示装置等による外来ノイズがあっても相殺され、その影響を受けない。
【0091】
前述の動作により、スタイラス19が、どのX電極およびY電極の近傍にあるかを求めることができた。次に、スタイラス19による指示位置をさらに詳細に求めるためのX部分スキャン動作およびY部分スキャン動作を行う。
【0092】
図15はスタイラス19のX座標値を正確に求めるためのX部分スキャン動作における図3の電極選択について示した図である。ここでは、前述したステップによりスタイラス19が、X電極X19およびY電極Y22の交点付近に置かれていることが予めわかっているものとする。
【0093】
マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、X選択回路13の+端をX電極X17に接続し、−端をX電極X17から一定本数n´隔てたX電極X17+n´に接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力される信号は、AD変換回路25によってデジタル値に変換され、マイクロプロセッサ26によって読み取られる。次いで、マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、X選択回路13の+端をX電極X18に接続し、−端をX電極X18から一定本数n´隔てたX電極X18+n´に接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力されAD変換されたデータがマイクロプロセッサ26によって読み取られる。同様にして、マイクロプロセッサ26は、X選択回路13の+端をX電極X19、X20、X21と選択した際に差動増幅回路21に出力される信号のレベルを順次求める。このときのX電極X17〜X21のそれぞれを順次選択したときの信号レベル分布はタッチ検出のときと同様で図11のような分布となる。この最も高いレベルをVPとし、その両隣の電極を選択した際のレベルをVL,VRとすると、スタイラス19のX座標は、前述した(式1)を用いて計算することができる。
【0094】
前述したX部分スキャン動作では、スタイラスが置かれているX電極を+側に選択したが、これを−側に選択するようにしても良い。
【0095】
図16は、スタイラス19のY座標値を正確に求めるためのY部分スキャン動作における図3の電極選択について示した図である。マイクロプロセッサ26はコントロール回路18を経由して、Y選択回路14の+端をY電極Y20に接続し、−端をY電極Y20から一定本数m´隔てたY電極Y20−m´に接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力される信号はAD変換回路25によってデジタル値に変換され、マイクロプロセッサ26によって読み取られる。次いで、マイクロプロセッサ26は、コントロール回路18を経由して、Y選択回路14の+端をY電極Y21に接続し、−端をY電極Y21から一定本数m´隔てたY電極Y21−m´に接続するように、制御信号を送出する。この状態で差動増幅回路21に出力され、AD変換されたデータがマイクロプロセッサ26によって読み取られる。同様にして、マイクロプロセッサ26は、Y選択回路14の+端をY電極Y22、Y23、Y24と選択した際に、差動増幅回路21に出力される信号のレベルを順次求める。このときのY電極Y20〜Y24のそれぞれを順次選択したときの信号レベル分布はタッチ検出のときと同様で図13のような分布となる。この最も高いレベルをVPとし、その両隣の電極を選択した際のレベルをVL,VRとすると、スタイラス19のY座標は、前述した(式2)を用いて計算することができる。
【0096】
前述したY部分スキャン動作では、スタイラスが置かれているY電極を+側に選択したが、これを−側に選択するようにしても良い。
【0097】
前述した計算式の(式1)および(式2)は一例であって、必ずしも最適な方法とは限らない。最適な計算方法は、電極の幅やピッチ、スタイラスの電極形状によっても変わるものである。
【0098】
図17は、スタイラス19の回路の一例を示したものである。図17において図14と同じものは同一記号で表している。31はスタイラス19の先端部に設けた電極、35は電池、33は筆圧によって容量が変化する可変容量コンデンサである。図17において、コイL1とコンデンサC1およびC2は、周波数がf2で発振する発振回路の一部を構成しており、その発振出力はコイルL1と結合するコイルL2に誘導して、電極31に供給されている。
【0099】
36はCPUで、所定のプログラムに従って動作する。CPU36の出力端子P1からの制御信号pは前述した発振回路に接続され、発振を起動または停止状態に制御する。制御信号pがロウレベル「0」のときは発振を停止し、制御信号pがハイレベル「1」のときは発振を行う。可変容量コンデンサ33は抵抗と並列に接続されて、CPU36の端子P2に接続されている。このP2端子の信号をq、電極31に供給される信号をr、としてスタイラス19の動作を説明する。
【0100】
図18は、図17における信号p、q、rの各波形を示したものである。CPU36は信号pを一定期間ハイレベル「1」の状態を維持して発振回路の動作を継続する。この期間に位置検出装置側では図15および図16で示した座標検出動作を行う。
【0101】
また、CPU36は、この連続送信期間中に可変容量コンデンサ33に加えられる筆圧を検出する。この筆圧検出を行うため、CPU36は前述した連続送信を開始した後、端子P2をハイレベル出力に設定する。これによって信号qはハイレベルとなり、可変容量コンデンサ33は電池35の電圧に充電される。この充電が完了すると、CPU36は、端子P2を入力設定、即ちハイインピーダンス設定とする。これにより、可変容量コンデンサ33に充電された電荷は、これと並列に接続した抵抗によって放電されるため、信号qの電圧は徐々に低下する。CPU36において、P2端子の電圧が所定のしきい値電圧以下になると内部ロジックがロウレベルとなる。CPU36は、P2端子を入力設定に切替えてからP2端子電圧が前記しきい値以下に達するまでの時間を"T"として計測する。この時間"T"は可変容量コンデンサ33の容量、即ち筆圧の大きさによって変化するので、CPU36は筆圧がゼロから最大までの範囲で計測時間"T"を10ビットのデジタル値として求める。
【0102】
前述した連続送信期間が終了すると、しばらくしてCPU36は、この10ビットの筆圧データに応じて端子P1を制御することによりASK変調を行う。即ち、筆圧のデジタル値のビットデータが「0」のときは端子P1をロウレベルとし、ビットデータが「1」のときはハイレベルとする。図18において時間"t"は1ビットのデータを送出する周期である。この周期は、図17のコイルL1による共振特性、図3のバンドパスフィルター回路23の特性、図3のAD変換回路25のサンプリング周期、などを考慮して決定することが好ましい。図18において最初のデータ(Start signal)は、必ず「1」として送出する。これは、後続データのタイミングを、位置検出装置のマイクロプロセッサ26が正確に予測できるようにするためである。
【0103】
図17では、発振をコイルとコンデンサによる共振により行っているため、電源の利用効率が良く、電池35の寿命を延ばす効果がある。この発振回路は、他の方法、例えばセラミック振動子や水晶発振子などを用いても良い。また、本実施形態ではスタイラス19の先端部に加えられる筆圧を検出して送信するようにしたが、単にスイッチ情報のみとしても良いし、筆圧情報に加えて他のスイッチ情報などを併せて送信するようにしても良い。
【0104】
本実施形態では、スタイラス19の信号としてASK変調により筆圧データを送信しているので、用いる周波数の帯域は極めて狭く、バンドパスフィルター回路23の帯域幅を狭くすることができる。これにより、本実施形態の位置検出装置は、表示装置等が出すノイズの影響を受け難いという効果がある。
【0105】
図19は、バンドパスフィルター回路23の具体例を示した図である。18は図3で示したコントロール回路、信号dは図3で示したのと同じ周波数切替信号である。この図19のバンドパスフィルター回路23は、スイッチSW1がオフのときは、コイルL3とコンデンサC3による共振周波数がスタイラスからの信号周波数f2と等しくなるようにし、スイッチSW1がオンのときは、コイルL3とコンデンサC3およびコンデンサC4による共振周波数が発振器16の周波数f1と等しくなるように、L3、C3、C4の各値が調整されている。即ち、スタイラス検出時には、信号dによりスイッチSW1をオフ状態とし、タッチ検出時にはスイッチSW1をオン状態として用いる。
【0106】
本実施形態で、タッチ検出時の周波数f1よりもスタイラス検出時の周波数f2を高くしているのは理由がある。指によるタッチは、透明センサー12にある程度の面積で接触するが、スタイラス先端の電極31はあまり太くすることができない。そのため、同一センサーで信号を受信するためには、スタイラス19から放射する信号の周波数はタッチ検出の場合よりも高くすることが好ましい。
【0107】
図19において、信号mはコントロール回路18から出力する制御信号で、この制御信号mによってスイッチSW2がオンし、バンドパスフィルター回路23の出力がミューティングされる。本実施形態では、外来ノイズに対する周波数選択性を良くするため、LC共振回路により極めて帯域の狭いバンドパスフィルター回路23を用いているので、X選択回路13およびY選択回路14により電極を切替えた後にも、切替える前の入力信号による電気的振動がコイルL3およびコンデンサC3に発生している。スイッチSW2は、この残留振動の消滅を待つことなく、素早く次の信号検出ができるようにすることを目的としている。
【0108】
図20は、図19に示した構成のバンドパスフィルター回路23の動作を示した図である。X選択回路13およびY選択回路14によるX電極及びY電極の切替は、この制御信号mの開始(ロウレベル「0」からハイレベル「1」に立ち上がる)時刻に行うことが好ましい。本発明では、この制御信号mの開始時刻を表示装置のリフレッシュ信号SYNCに同期させることを提案する。
【0109】
LCDなどの表示装置の多くは、リフレッシュ信号SYNCに同期したタイミングで強いノイズを放射する。リフレッシュ信号SYNCから制御信号mの開始時刻までの時間を調整して、表示装置が放射する主なノイズの期間がちょうど制御信号mがハイレベル「1」となって、スイッチSW2がオンとなっている期間となるようにすれば、表示装置によるノイズの影響を受けることなく、極めて安定な座標検出を行うことができる。
【0110】
本実施例においてコントロール回路18は、マイクロプロセッサ26の処理が集中することを避けるためであり、コントロール回路18は無くても良い。
【0111】
本実施例では透明センサー12の電極を透明の導電材であるITOパターンにより構成したが、これを、実質的に透明と見なせるような導電材、例えば幅が30μm以下で非常に細い導電材を繋ぎ合わせて実質的に透明の面状パターンとして形成しても良い。
【符号の説明】
【0112】
11…LCDパネル、12…透明センサー、13…X選択回路、14…Y選択回路、15…駆動信号生成回路、16…発振器、17、20…切替回路、18…コントロール回路、19…スタイラス、21…差動増幅回路、22…ゲインコントロール回路、23…バンドパスフィルター回路、24…検波回路、25…AD変換回路、26…マイクロプロセッサ、30…芯、31…電極、32…シールド電極、33…可変容量コンデンサ、34…プリント基板、35…電池、36…CPU
図1
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