(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る野球ゲーム盤は、
図1に示すように、野球場を模したゲーム盤本体10を有する。ゲーム盤本体10は、バッティング部35や投球部41を設けるグランド部、及び、グランド部の周囲に設けられるスタンド部15、更に、投球部41の後方に位置するバックスクリーン17などを形成した上面板11と、上面板11の周囲から上下方向に設けられる本体周壁部13を有する。
【0012】
尚、本発明の実施形態において、前後左右の方向は、投球部41からバッティング部35の方向を向いたピッチャーの視線に合わせ、バッティング部35の方向を前方として説明する。
【0013】
上面板11には、バッティング部35の前方に3個の捕球部23としての窪みが形成されている。発射されたボールが中央の窪みに入れば「ストライク」、左右の窪みに入れば「ボール」がカウントされる。
【0014】
また、上面板11には、グラウンド部のファースト、セカンド、サード、ショート、センター、ライト、レフトの野手位置にも野手捕球部21として窪みが形成されている。打球が野手捕球部21に入ると「アウト」がカウントとされる。
【0015】
そして、野手捕球部21の後方には、野手を模した人形を差込み固定する野手立設部31として穴が各野手捕球部21に3個ずつ設けられている。
【0016】
更に、上面板11には、ライトスタンド及びレフトスタンドの直前のグランド部に、スタンド部15に沿って受入口25として複数の窪みが形成されている。ファールゾーンに位置する受入口25は「ファール」とされ、フェアゾーンに位置する受入口25は、適宜、「アウト」「一塁打」「二塁打」「三塁打」などとされる。
【0017】
そして、上面板11には、グランド部の一塁、二塁、三塁、の各塁の位置に、ランナーを模した人形を差し込み可能とする走者立設部33として穴が設けられている。
【0018】
また、上面板11には、グランド部のホームベースの位置に、バッティング部35が設けられている。バッティング部35には、図示しないホームベースが描かれ、ホームベースの後方に可動プレート151を配置している。
【0019】
そして、上面板11の上面には、ホームベースの左右に、後述する回転軸93の上端が露出されている。この回転軸93の中心に設けた回転穴95に、図示しない模擬バット若しくは模擬バットを有するバッター人形を差し込み、模擬バットの回転を可能とする。
【0020】
更に、上面板11の略中央には、投球部41が設けられている。投球部41には、ボールを発射する発射穴44が上面板11に設けられている。発射穴44は、発射部43を形成する。また、投球部41には、発射穴44を覆う発射カバー47と、上面板11の下方に後述する発射機構と、発射カバー47の後方にボール収納部45とが設けられている。
【0021】
ボール収納部45は、上面板11の上面に立設する周壁部46を有し、複数個のボールを周壁部46により囲むことができる。更に、ボール収納部45の底部が傾斜面とされ、ボール収納部45の内部に設けるボール充填穴からボールが上面板11の下方に落下可能とされる。
【0022】
そして、バックスクリーン17の後方において、上面板11の外側に上面板11の高さよりも低い高さの投球操作部55が形成される。投球操作部55には、投球ツマミ143と変化球ツマミ185とが配置されている。捕球部23前方において、上面板11の外側に上面板11の高さよりも低い高さの打撃操作部51が形成される。打撃操作部51には、打撃ツマミ89が配置されている。
【0023】
打撃ツマミ89は、後述するバッティング機構の打撃アーム81の先端に形成され、打撃操作穴52から打撃操作部51の上方に突出する。投球ツマミ143は、後述する投球機構の投球杆131の後端に形成され、投球操作穴56から投球操作部55の上方に突出する。変化球ツマミ185は、変化球杆181の後端に形成され、変化球操作穴57から投球操作部55の上方に突出する。
【0024】
尚、打撃操作穴52及び変化球操作穴57は、打撃ツマミ89及び変化球ツマミ185を前後にのみ移動可能とするように、打撃ツマミ89及び変化球ツマミ185の前後方向にのみ長い長穴とされる。投球操作穴56は、投球ツマミ143を前後左右に移動可能とするように、投球ツマミ143の前後方向に長く、かつ左右方向に広い長穴とされる。
【0025】
バッティング機構は、
図2及び
図3に示すように、打撃操作部51の下方からバッティング部35の下方を介して、上面板11の下方に配置される。更に、バッティング機構は、バッティング部35と投球部41との中間下方までの上面板11の裏面を覆うように設けるバッティング機構カバー60に収納される。
【0026】
バッティング機構カバー60は、
図4に示すように、前方に突出し、捕球部23の下方を覆うように左右に幅が広がっている。バッティング機構カバー60の長さは、バッティング部35と投球部41との中間に至る長さとする。バッティング機構カバー60の前端は、ゲーム盤本体10の角部に合わせて三角形とし、バッティング機構カバー60の後端は、円弧状とする。更に、バッティング機構カバー60は、平板の底板61と、この底板61の周縁に立設された周壁63とを有する。
【0027】
そして、バッティング機構カバー60は、底板61の後端近傍に、投球部41とバッティング部35との中間で発射穴44とホームベースの中心とを結ぶ線上の上面板11の下面に固着させる磁石68を保持する磁石保持部65を有する。磁石保持部65は、上方に突出している。
【0028】
また、バッティング機構カバー60は、磁石保持部65の前方に前後方向に溝を形成するように前後方向に延びる2本の棒状の操作杆規制部78を有し、底板61の略中央左右に可動プレート151の平板部153を上面板11の高さに支持するプレート支持部75を有し、プレート支持部75の左右外側と底板61の前端部近傍とには前後方向に延びる棒状のアーム誘導部71を有する。アーム誘導部71により打撃アーム81を左右から挟持することで、打撃アーム81が前後方向に摺動可能に支持される。
【0029】
更に、バッティング機構カバー60は、底板61の略中央に設けたプレート支持部75の左右外側に設けたアーム誘導部71の更に左右外側に、回転軸受部73を有する。回転軸受部73により回転軸93の下端が回転可能に支持される
【0030】
そして、打撃アーム81は、前方を前後方向に延びる棒状の基部本体部83とし、基部本体部83の前端から上方に立設させた打撃ツマミ89を有し、基部本体部83の後端から更に後方に向けて左右に間隙を有して平行に配置される2本の棒状とされた平行本体部85を有し、平行本体部85の外側面にラック部87を有する。
【0031】
打撃アーム81は、基部本体部83の両側を底板61前端近傍に設けたアーム誘導部71に挟持され、平行本体部85の両外側を各々底板61の略中央左右に設けたアーム誘導部71に挟まれるように規制され、
図2及び
図3に示したように、平行本体部85の後端に配置する打撃バネ79によりバッティング機構カバー60の後方に付勢される。
【0032】
従って、基部本体部83の前端から立設された打撃ツマミ89の上端が打撃操作部51の打撃操作穴52から打撃操作部51の上方に突出した状態とし、打撃ツマミ89が指先で前方に移動され、打撃バネ79が伸びた状態で指が打撃ツマミ89から離されると、打撃バネ79により打撃アーム81はゲーム盤本体10の後方へ急速に移動する。
【0033】
また、底板61の中央左右に設けたアーム誘導部71の外側に配置され、打撃アーム81の平行本体部85の外側に位置する回転軸受部73には、
図2及び
図3に示したように回転軸93を取り付ける。
【0034】
回転軸93は、軸中心を上下方向として水平方向に回転可能に回転軸受部73に支持されるものであって、打撃アーム81に設けたラック部87と噛合するピニオン部91を有し、回転軸93の上端中心には回転穴95を有する。回転軸93の上端は、上面板11の上面に露出させる。
【0035】
尚、打撃アーム81の前後移動によって、この回転軸93が回転する角度は150度乃至180度程度とされる。
【0036】
そして、バッティング機構カバー60の内部に、変化球機構とする可動プレート151が収納される。
【0037】
可動プレート151は、
図4に示すように、長方形の平板形状とされる平板部153を有し、平板部153の後端左右に外側に突出する突起状の軸部155を有する。可動プレート151は、軸部155により、軸部155を中心に平板部153の前端を上下方向に回動可能として底板61に設けたプレート支持部75に支持される。
【0038】
そして、平板部153が底板61と平行で水平なとき、平板部153の上面は上面板11の上面と同一面とする。平板部153は、上面板11に設けた長方形の穴と同一の大きさとし、上面板11の一部は平板部153で形成される。変化球ツマミ185を操作することにより、ボールがバッティング部35において上面板11の下に落下可能となる。
【0039】
また、この平板部153の前端は、平板部153の上面よりも低い位置で前方に僅かに突出する係止部157を有する。係止部157を上面板11の下面に当接することで、平板部153の前端が上面板11よりも上方に回動することを阻止している。
【0040】
更に、可動プレート151は、平板部153の後端から下方に垂下する板状の垂下部161を有する。垂下部161の後方面に変化球杆181の前端である押圧部183が当接される。
【0041】
変化球杆181は、長尺棒状の形状とされ、前端部及びその近傍部分がバッティング機構カバー60の内部に収納され、
図3に示したように、プレート保持バネ165により前方に付勢される。変化球杆181の前端である押圧部183を可動プレート151における垂下部161の後面に当接させることで、垂下部161の下方が前方へ押圧される。
【0042】
尚、変化球杆181の先端である押圧部183の下方は、バッティング機構カバー60の底板61に設けた前後方向の溝を形成する操作杆規制部78に挟まれ、押圧部183は左右方向への移動が規制されて前後方向のみに移動可能とされる。
【0043】
上記の構成により、垂下部161の下端は変化球杆181の前端により前方に押圧され、通常は、平板部153の上面が上面板11の上面と同一平面を形成している。しかし、変化球杆181が後退すると、平板部153は自重によりその前端を降下させるように回動する。
【0044】
そして、平板部153は、平板部153の前端が降下したとき、降下した前端が誘導部材171に当接する。
【0045】
誘導部材171は、
図2及び
図3に示したように、平板部153の幅に合わせた入口部172を備えた誘導路173を有する。誘導路173の両側が段部174とされることで、ボールが誘導路173に沿って転がるようにしている。誘導路173は、3個の捕球部23の内の左の捕球部23である「ボール」カウントの捕球部23にボールを導くようにしている。
【0046】
また、変化球杆181の後端部分近傍は、投球操作部カバー100に収納される。変化球杆181の後端近傍に立設された変化球ツマミ185が投球操作部55の変化球操作穴57から投球操作部55の上方に突出する。
【0047】
そして、投球操作部カバー100は、投球操作部55と同じ横幅とされ、投球操作部55から投球操作部55と投球部41との中間までの前後長さとされる略長方形の底板101と、この底板101の周囲に立設された周壁103を有する。投球操作部カバー100は、投球操作部55及び投球操作部55から投球操作部55と投球部41との中間までの上面板11の裏面を覆うカバーであって、変化球杆181の後端近傍や投球杆ホルダー111の後端部分及び投球杆131の後端部分を収納する。
【0048】
底板101の中間部側方に、前後方向に僅かな長さを有する操作杆規制突起109が設けられる。変化球杆181の後端近傍部分の下面に設けた溝に操作杆規制突起109が挿入されることで、変化球杆181が前後方向にのみ移動可能とする。
【0049】
また、底板101の前端中央部分に相当する周壁103に、上方を広くし、段部を介して下方の幅を僅かに狭くした切欠き部分104が設けられる。底板101の前端近傍の中央部分に、円柱状の回動軸受107が設けられている。
【0050】
回動軸受107に支持される投球機構は、長尺棒状の投球杆131と投球杆131を保持する投球杆ホルダー111で形成される。投球杆131は、投球操作部55の内部から投球部41の下方に至る長さで形成されている。
【0051】
この投球杆ホルダー111は、
図4及び
図5に示すように、長尺板状の底部113と底部113の左右両側に立設された長尺板状の側壁部115を有する。この底部113と底部113の左右に設けた側壁部115により、長尺棒状の投球杆131が保持され、投球杆131が前後方向にのみ移動可能とする。
【0052】
尚、側壁部115の高さはボール189の直径よりも僅かに大きくし、左右の側壁部115内側の間隔はボール189の直径と略等しくすることで、投球杆ホルダー111の内部に投球杆131と共にボール189が収納可能とされる。
【0053】
そして、この投球杆ホルダー111は、底部113の中央やや後方に回動軸穴117を有する。投球杆ホルダー111は、この回動軸穴117により投球操作部カバー100に設けた回動軸受107に取り付けられ、左右に各々5度程度の範囲で回動可能とされる。
【0054】
尚、回動軸穴117を中心とする円を形成するように側壁部115から円弧状に両外側に突出する鍔部118が設けられる。投球操作部カバー100の周壁103における前端中央部分に設けた切欠き部分104の段部に鍔部118が載置された状態で、投球杆ホルダー111が切欠き部分104に挿入され、投球杆ホルダー111の回動が安定する。
【0055】
また、投球杆ホルダー111は、底部113の前端近傍に傾斜部121を有する。傾斜部121は、緩やかに湾曲して底部113から上昇する形状とされて側壁部115よりも僅かに高い先端を前方に有する。この先端は、上面板11の上面近くまでの高さとされ、上面板11の発射穴44に位置される。
【0056】
尚、傾斜部121は、投球杆ホルダー111の軸線に沿って中央に前後方向の溝を有し、左右の側壁部115に沿って形成される。この溝に後述する投球杆131の先端突起137が挿入可能とされる。
【0057】
そして、側壁部115の前端には、側壁部115の上端から各々左右に広がるカバー板119が設けられる。左右の側壁部115よりも広い左右幅とされる発射穴44に対し、側壁部115外側に生じる開口をカバー板119で塞ぐようにして、投球杆ホルダー111の前端を発射穴44の下方で左右に移動させても、側壁部115の外側に発射穴44の開口が生じないようにしている。
【0058】
また、投球杆ホルダー111は、カバー板119の後端よりも僅かに後方においてボール受部123を有する。ボール受部123は、左右の側壁部115の上方を各々左右に広げ、左右の側壁部115の上方の間隙を広げることにより、形成されている。
【0059】
ボール受部123は、上面板11のボール収納部45の前端に設けた透孔であるボール充填穴49(
図6参照)の下方に配置される。ボール受部123により、投球杆ホルダー111の回動軸穴117を中心に投球杆ホルダー111の前端を左右に移動させた場合にも、ボール充填穴49から落下するボール189を左右の側壁部115の間に確実に落下させることができるようにする。
【0060】
更に、投球杆ホルダー111は、ボール受部123よりも後方において、底部113から突出する2本の棒状体によるバネ受け部125を有する。バネ受け部125により、投球杆131を前方に付勢する投球バネ145の後端を保持する。
【0061】
そして、投球杆131の前端近傍部分には、
図4及び
図5に示すように、角柱形状の投球本体部133が形成されている。投球本体部133の左右幅は、ボール189の直径と略等しくしている。
【0062】
また、投球本体部133は、投球杆131の軸方向に沿って投球バネ145の伸長時長さに近い前後方向長さとされる溝穴であって、投球本体部133の上面から下面に貫通する溝穴とされたバネ収納部134を有する。更に、投球本体部133は、バネ収納部134の前端壁から後端壁の近くまで伸びる棒状のバネ保持部135をバネ収納部134の内部に有する。
【0063】
バネ保持部135は、つる巻状の投球バネ145を貫通し、バネ保持部135の後端が投球杆ホルダー111の底部113に設けたバネ受け部125である2本の棒状体の間に挿入される。投球バネ145の前端をバネ収納部134の前端壁に当接し、投球バネ145の後端をバネ受け部125に当接させて、投球バネ145を僅かに圧縮状態として保持する。
【0064】
そして、投球杆131は、投球本体部133の前端中央部から前方に突出する板状の先端突起137を有し、先端突起137の前後方向中間部に、先端突起137の上方からU字形状に切欠くことにより形成したボール保持部138を有する。
【0065】
また、先端突起137は、ボールの直径よりも大きな高さを有し、ボール保持部138よりも前方部分の先端突起137の高さは低くされる。
【0066】
そして、ボール保持部138よりも後方部分の先端突起137の上端近傍から左右方向に僅かに突出する板状の穴塞ぎ部139が設けられる。穴塞ぎ部139の上面は、投球本体部133の上面と同一高さとし、先端突起137の上端面は、投球本体部133の上面よりも僅かに高くしている。
【0067】
先端突起137の上端面を上面板11の裏面に僅かに接触させて、先端突起137の上端面と穴塞ぎ部139とにより、ボール充填穴49の下方を塞ぐことができるようにしている。
【0068】
尚、先端突起137は、投球杆ホルダー111の前端に設けた傾斜部121の中央に設けた前後方向の溝に挿入可能な左右方向の厚みとされる。
【0069】
そして、投球杆131は、投球本体部133から後方に延びる連結部141を有し、連結部141の後端から上方に立設される投球ツマミ143を有する。
【0070】
投球ツマミ143は、扇方形状とされるツマミ保護板147のツマミ挿入穴149を貫通して、投球ツマミ143の上端を投球操作部55の投球操作穴56から上方に突出させる。
【0071】
尚、ツマミ保護板147に設けたツマミ挿入穴149は、前後方向に長軸を有する長穴とされ、投球杆131の後端に設けた投球ツマミ143と共に左右に移動可能とされる。一方、ツマミ挿入穴149の前後方向の移動は、投球操作部55の上面板裏側に設けた突出部に規制される。ツマミ保護板147は、投球ツマミ143が前後左右に移動可能とされる投球操作穴56に生じる投球杆131の左右部分の間隙を塞ぐ。
【0072】
従って、投球杆131の後端を左右に移動させても投球操作穴56における投球杆131の左右に生じる間隙をツマミ保護板147で塞ぎつつ、投球ツマミ143をツマミ挿入穴149に沿った前後移動を可能とすることができる。
【0073】
そして、この投球機構を備えた野球ゲーム盤では、まず、
図6の(a)に示した投球杆131が投球杆ホルダー111の前方に位置して先端突起137の後方近傍の上端面や穴塞ぎ部139がボール充填穴49を塞いでいる状態から、指で投球ツマミ143を操作して投球バネ145を一層圧縮するように投球杆131を後方に移動させる。次に、
図6の(b)に示すように、ボール保持部138がボール充填穴49の下方に位置するように投球本体部133を後退させると、ボール充填穴49からボール189がボール保持部138に落下する。
【0074】
このとき、投球杆ホルダー111のボール受部123は、側壁部115の上方を左右に広げてボール189の直径よりも広い幅とされているため、ボール189を投球杆ホルダー111の左右の側壁部115の間に確実に落下させることができる。更に、ボール受部123は上方を左右に広げているが、下方はボール189の直径に合わせた側壁部115の幅としているため、ボール受部123に落下したボール189の左右を側壁部115により確実に規制することができる。
【0075】
また、落下したボール189は、投球杆131の投球本体部133の前方に設けた先端突起137に形成されたボール保持部138に保持される。そして、落下したボール189は、後方がボール保持部138の後方立ち上り部分で規制され、ボール保持部138の下端に形成された半球形状に収納されるため、前後方向の移動も確実に規制さるように位置が決定され、次のボール189がボール充填穴49から落下することを阻止する。
【0076】
次に、
図6の(c)に示すように、投球杆131を僅かに前方に移動させるように投球ツマミ143の位置を調整すると、先端突起137の上端面や穴塞ぎ部139によりボール充填穴49の下方を塞ぎ、ボール保持部138に1個だけのボール189を保持し、投球杆131の前後位置を調整することにより投球バネ145の圧縮状態を調整することができる。
【0077】
この様に投球ツマミ143の位置を調整して投球杆131の前後位置を調整し、投球ツマミ143から指を離すと、投球杆131は圧縮された投球バネ145の弾発力により、前方へ移動し、
図6の(d)に示すように、ボール保持部138を形成した先端突起137を傾斜部121の溝に挿入することになる。
【0078】
このため、ボール保持部138に保持されたボール189は傾斜部121に沿って上昇し、発射穴44から上面板11の上面に飛び出すように放出され、発射カバー47の内面に当たって、投球部41からバッティング部35に向けて上面板11を転がるようにして発射されることになる。
【0079】
そして、この投球杆131は、投球杆ホルダー111と共に投球部41からバッティング部35に描かれたホームベースの中央に向けた軸線に対して左右方向に各々5度程度だけ投球操作部55と投球部41との中間に位置する回動軸穴117を中心として回動可能とされているため、ボール189の発射方向をホームベースの中央に向けるだけでなく、左右に僅かにホームベースの中央から外す方向にボール189を発射することができる。
【0080】
更に、投球部41とバッティング部35とのほぼ中間位置の上面板11裏面には、磁石68を固定している。磁石68により、ホームベース中央に向けて発射したボール189は磁石68の真上を通過して直進するが、僅かに左右にずらせた方向に発射されたボール189は、磁石68の中心からずれた位置を通過するため、磁石68により進行コースが曲げられることになる。
【0081】
そして、発射速度が遅いと磁石68の影響を大きく受け、発射速度が速いと磁石68の影響が小さくなるため、発射方向を変化させてストライクコースの真ん中へのストレートボールの投球だけでなく、アウトコースやインコースへのストレートに近い早い球や、アウトコースやインコースへの緩い球でコースを変化させる変化球の投球を模した発射が可能となる。
【0082】
また、この野球ゲーム盤は、投球操作部55と投球部41との中間を回転中心として左右に回転揺動可能とした投球機構を上面板11の下に設けており、発射穴44を覆う発射カバー47を設けているため、投球方向を打者側遊技者に判別し難くし、ボール189を傾斜部121により上面板11の下から発射穴44を介して上面板11の上に発射することができる。
【0083】
更に、変化球ツマミ185を後方に引き、変化球杆181を後方に移動させると可動プレート151の前端が降下し、バットの旋回範囲でボール189を上面板11の下に落として空振りをさせることもでき、変化に富んだ投手と打者との対決ゲームを楽しむことができる。
【0084】
そして、投球ツマミ143を左右に移動させつつ、指先で投球バネ145の圧縮強さを調整するように投球ツマミ143の前後位置を調整することにより、インコースやアウトコースの投球方向と、ボールスピードに緩急を与えることができ、ストレートの速度やカーブ又はシュートの変化度を調整することができることとなり、投球ツマミ143の位置を前後左右に位置調整する単純な操作で、種々のボールの投球を行って楽しむことができる。
【0085】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る野球ゲーム盤を説明する。
図7に示すゲーム盤本体200は、第1の実施形態に係るゲーム盤本体10の発射カバー47に換えて、前後移動可能な発射カバー247としたものである。このゲーム盤本体200は、発射カバー247が
後端に位置する場合には、ボールを空中に浮かせて、投球部41とバッティング部35の間でボールがバウンドするように投球することができる。発射カバー247が
前端に位置する場合には、第1の実施形態と同様に、ボールが転がるように投球することができる。
【0086】
従って、以下の説明においては発射カバー247が前後移動する構造を中心に説明し、第1の実施形態で説明した部材等については同じ符号を付して、その説明は省略又は簡略化する。
【0087】
図7において、発射カバー247は、発射穴44における前後方向に長い左右2箇所の縁部244により、前後方向に移動可能に支持されている。具体的には、縁部244に、上方向に平坦部を有する縦断面視L字状の段部を前後に長く形成し、この段部の平坦部に沿って発射カバー247の左右2箇所の端縁下面がスライド可能に支持されるよう構成されている。
【0088】
図8,
図9に示すように、発射カバー247は、その基部の左側辺から左方に突出される連結部248が形成されている。連結部248は、発射カバー247の基部の左側辺から左方に突出される板状の水平板241と、この水平板241の左側辺から下方垂直に延設される垂直板242と、この垂直板242の左側に設けられる連結ブロック243により形成されている。
【0089】
連結ブロック243は、前後に長い矩形のスライド穴249が形成されている。このスライド穴249には、長尺棒状に形成される変化球杆281の中央やや前よりの位置から上方に突出するスライド突起287がスライド可能に係合されている。従って、発射カバー247は、このスライド穴249の前後の長さ分だけ、変化球杆281に対して相対的に前後移動可能とされて、変化球杆281に連結されている。
【0090】
また、発射カバー用バネ246は、両端に環状の係止部が形成されている。発射カバー用バネ246は、その両端の係止部の一端を連結部248よりも後方に形成される図示しない上面板11の下面の係止部に係止され、その両端の係止部の他端を連結部248の水平板241前端付近における水平板241の下面に形成される係止部245と係止される。これにより、発射カバー247は、後方に付勢される。
【0091】
一方、変化球杆281の前端部分には、押圧部材280が連結されている。押圧部材280は、略平板状に形成されている。押圧部材280の右側前端部分は押圧部283とされ、可動プレート151の垂下部161の後面に当接可能に形成されている。
【0092】
押圧部材280の左側辺部には、連結ブロック286が設けられている。連結ブロック286には、前後に長い矩形のスライド穴282が開けられている。このスライド穴282には、変化球杆281の前端部分近傍に上方に向けて突設されるスライド突起285がスライド可能に係合されている。従って、押圧部材280は、このスライド穴282の前後長さ分だけ変化球杆281に対して相対的に前後移動可能とされている。
【0093】
また、押圧部材用バネ265は、両端に環状の係止部が形成されている。押圧部材用バネ265は、その環状の係止部の一端を押圧部材280よりも前方に形成される図示しない上面板11の下面の係止部に係止され、その環状の係止部の他端は押圧部材280の上面に設けられた係止部284に係止される。これにより、押圧部材280は、前方に付勢される。
【0094】
ここで、
図8の状態では、発射カバー用バネ246及び押圧部材用バネ265は自然長とされる。従って、変化球杆281,発射カバー247及び押圧部材280の前後方向の位置は、
図8の状態がデフォルトとなる。このデフォルトの状態においては、発射カバー247の連結部248におけるスライド穴249の前端に変化球杆281のスライド突起287が当接され、押圧部材280のスライド穴282の後端に変化球杆281のスライド突起285が当接している。このとき、発射カバー247は後退端に位置しており、傾斜部121の前方側上方は開放されている。さらに、押圧部材280は前方端に位置しており、押圧部283が可動プレート151の垂下部161の後面に当接される。
【0095】
図8の状態で投球ツマミ143を後方に引いて投球操作を行うと、傾斜部121の前方側上方は開放されているので、傾斜部121に沿って上昇したボールは、発射カバー247の内面に当たることなく、発射穴44からそのまま空中に放出され、投球部41とバッティング部35の間でバウンドするように投球される。
【0096】
次に、
図8のデフォルトの状態から変化球杆281の変化球ツマミ185を前方に移動させると、
図10に示す状態となる。このとき、デフォルトの位置ではスライド穴249の前端にスライド突起287が当接されているので、発射カバー247は変化球杆281と共に前方に移動する。
【0097】
さらに、押圧部材280は、デフォルトの位置ではスライド穴282の後端にスライド突起285が位置しているので、変化球杆281が前方に移動しても、押圧部材280は移動しない。そして、変化球杆281は、スライド穴282の前端にスライド突起285が当接するまで前方側に移動する。
【0098】
このとき、傾斜部121の前方側上方は、発射カバー247により覆われることとなる。従って、
図10の状態で投球操作を行うと、傾斜部121に沿って上昇したボールは、発射穴44から放出された後、発射カバー247の内面に当たって、上面板11を転がるようにして投球される。
【0099】
次に、
図8のデフォルトの状態から変化球杆281の変化球ツマミ185を後方に移動させると、
図11に示す状態となる。このとき、デフォルトの位置ではスライド穴249の前端にスライド突起287が当接されているので、発射カバー247は変化球杆281と共に後方に移動しない。そして、変化球杆281は、スライド突起287がスライド穴249の前端から後端に当接するまで移動する。
【0100】
さらに、押圧部材280は、デフォルトの位置ではスライド穴282の後端に変化球杆281のスライド突起285が当接されているので、変化球杆281と共に後方に移動する。すると、押圧部材280の押圧部283が可動プレート151の垂下部161の後面から離間して、自重により可動プレート151の平板部153が下方に移動する。
【0101】
このとき、傾斜部121の前方側上方は、開放されている。従って、
図11の状態で投球操作を行うと、傾斜部121に沿って上昇したボールは、発射穴44からそのまま空中に放出され、投球部41とバッティング部35の間でバウンドするように投球される。そして、可動プレート151の平板部153が下方に下がっているので、投球操作により発射されたボールは、バッティング部35において上面板11の下に落下する。
【0102】
このようにして、発射カバー247を変化球杆281の操作により前後に動かすことにより、投球部41から発射されるボールを空中に向けて発射させたり、上面板11上を転がるようにして発射させたり変化させることができ、第1の実施形態に比べてより一層変化に富んだ投球をさせることができる。
【0103】
なお、投球部41から上面板11上を転がるようにボールを発射させて、可動プレート151により上面板11の下に落下させる場合には、一旦変化球ツマミ185を前方に移動させて投球ツマミ143によりボールを発射させて、その後すぐに変化球ツマミ185を後方に移動させて可動プレート151の平板部153を下方に下げることで、ボールを上面板11の下に落下させることができる。
【0104】
また、本実施形態においては、変化球杆281の先端に可動プレート151を動作させるための押圧部材280等の構造を設けているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、変化球杆281は発射カバー247のみと固定的に連結させ、可動プレート151を動作させる押圧部材280を動作させる部材は、別途設けるように構成する、又は可動プレート151を設けることなく、上面板11からボールが落下しないようにすることもできる。
【0105】
以上のような本発明の実施形態によれば、下記の態様の野球ゲーム盤を提供することができる。
【0106】
第1の態様に係る野球ゲーム盤は、野球場を模したゲーム盤本体にグランド部やスタンド部を備えた上面板を有し、前記グランド部とされた前記上面板略中央に投球部を有し、前記グランド部とされた前記上面板における前方部分にバッティング部を有し、前記上面板の前方外方部分に打撃操作部を有し、前記上面板の後方外方部分に
カバーを備えた投球操作部を有し、前記投球操作部の内部から前記投球部の下方に至る長さの投球杆を有する野球ゲーム盤であって、
回動軸穴を中心とする円を形成するように側壁部から円弧状に両外側に突出する鍔部が形成されたホルダーを有し、前記投球操作部の前記カバーは、周壁に形成された切欠き部と回動軸受とを有し、前記ホルダーが前記回動軸穴と回動軸受とにより回動可能に取り付けられ、前記投球杆は、前記
上面板の下方の前記ホルダーに配置され、前記回動軸受を回動中心として前記上面板と平行に左右に回動可能とされ、前記上面板上のボール収納部から落下するボールを受けるボール保持部を先端に備え、投球バネにより前記投球杆を急激に前方に移動させたとき、前記ボール保持部に保持した前記上面板の下方に位置するボールを、前記上面板に設けた発射穴から前記上面板の上面に放出して前記バッティング部に向けて発射する。
【0107】
この構成によれば、ボールの発射方向を左右に変化させ、ストレートのボールによる真ん中のストライクのみでなく、インコースやアウトコースにストレートのボールを投げるような投球発射を行うことができ、投球の変化幅を広げることができるため、より面白味の有る野球ゲームを楽しむことができる。
【0108】
第2の態様に係る野球ゲーム盤は、第1の態様に係る野球ゲーム盤であって、前記投球部と前記バッティング部の中間位置の前記上面板の裏面に、磁石を有する。
【0109】
この構成によれば、インコースやアウトコースへの投球に際し、ボールの速度により磁石の影響による投球コースの変化を加えることができ、より一層面白味の有る野球ゲームを楽しむことができる。
【0110】
第3の態様に係る野球ゲーム盤は、前記上面板の下方に、長尺棒状に形成され、前後方向に移動可能な変化球杆を有し、前記投球部は、前記発射穴をカバーして前記発射穴の周縁により前後方向に移動可能に支持されて、前記変化球杆と連結される発射カバーを備える。
【0111】
この構成によれば、発射カバーを前後に移動させることにより、ボールが発射される発射穴の上方を開放したり覆ったりすることができるので、発射穴の上方を開放した場合には空中にボールが浮くように投球することができ、発射穴の上方が覆われた場合には上面板上をボールが転がるように投球することができる。従って、さらに変化に富んだ投球により、野球ゲームをより一層楽しむことができる。
【0112】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0113】
例えば、上記実施形態は、磁石68を磁石保持部65の上端に固定しているが、磁石68を左右に移動させるようにすることもできる。磁石保持部65の上端にL字状のリンク部材を設け、更に、このリンク部材は、磁石保持部65から前方に延びるアームと磁石保持部65から側方に延びるアームを備え、磁石保持部65を回動軸として回動可能とする。磁石保持部65から前方に延びるアームの先端に磁石68を固定し、磁石保持部65から側方に延びるアームの先端を棒状の操作杆の前端と係合させる。この操作杆を変化球杆181と平行として投球操作部カバー100に操作杆の後端を収納し、操作杆の後端に立設する操作ツマミの先端を投球操作部55の上面に突出させる。この操作ツマミを前後に操作することにより、磁石68をバッティング部35と投球部41との間で左右に移動させる。
【0114】
そして、この構成によれば、磁石68を固定している場合よりも、一層多くの変化投球の発射ができ、より一層面白味の有る野球ゲームを楽しむことができる。