特許第5984278号(P5984278)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5984278
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】サービス要求後の遅延
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/06 20090101AFI20160823BHJP
   H04W 74/02 20090101ALI20160823BHJP
【FI】
   H04W76/06
   H04W74/02
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-536752(P2015-536752)
(86)(22)【出願日】2012年10月15日
(65)【公表番号】特表2016-500219(P2016-500219A)
(43)【公表日】2016年1月7日
(86)【国際出願番号】US2012060289
(87)【国際公開番号】WO2014062156
(87)【国際公開日】20140424
【審査請求日】2015年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ベルギウス ハンヌ
(72)【発明者】
【氏名】コスキネン ユッシ−ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】コスケラ ヤルッコ トゥオモ
(72)【発明者】
【氏名】カイッコネン ヨルマ
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−512708(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/137978(WO,A1)
【文献】 NEC, NTT DOCOMO, Panasonic,Handling of re-attach following TAU reject or Service Request reject,3GPP TSG-CT WG1♯71,3GPP,2011年 5月13日,C1-111700
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークによって送信されたサービス拒否を含むメッセージをユーザ機器で受信することと;
前記サービス拒否を含む前記受信メッセージに応答して、タイムアウト期間を開始することと;
無線リソース制御接続解放をネットワークから受信するまで、及び/又は、タイムアウト期間が満了するまで、ネットワークへのアタッチ要求の送信を待機することと;
を含む方法であって、前記送信は、前記無線リソース制御接続解放が前記ユーザ機器によって受信されることなくタイムアウト期間が満了した場合、前記ユーザ機器によって、前記無線リソース制御接続及び前記ネットワークに前記アタッチ要求を送信することを含み、ここで、前記無線リソース制御接続は前記サービス拒否を含む前記メッセージの受信前に確立される、方法
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記アタッチ要求の送信の待機は、前記アタッチ要求と前記無線リソース制御接続解放との間の競合状態を回避することである、方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
前記待機後に前記ネットワークに前記アタッチ要求を送信すること、を含む方法。
【請求項4】
請求項1から請求項のいずれかに記載の方法であって、前記メッセージは、ユーザ機器の識別子が導出されないことを示す第1の表示、及びユーザ機器が非明示的に分離したことを示す第2の表示を含むサービス拒否メッセージを含む、方法。
【請求項5】
請求項1から請求項のいずれかに記載の方法であって、前記メッセージは、cause 9及びcause 10のうちのいずれか1つ以上を含むサービス拒否メッセージを含む、方法。
【請求項6】
少なくとも1つのプロセッサと;
コンピュータプログラムコードを格納する少なくとも一つのメモリと;
を備える装置であって、前記コンピュータプログラムコードは、前記プロセッサに実行されると、前記装置に少なくとも請求項1からのいずれかに記載の方法
を遂行させるように構成される、装置。
【請求項7】
装置の処理手段に実行されると、前記装置に請求項1からのいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項8】
ネットワークによって送信されたサービス拒否を含むメッセージをユーザ機器で受信する手段と;
前記サービス拒否を含む前記受信メッセージに応答して、タイムアウト期間を開始する手段と;
無線リソース制御接続解放をネットワークから受信するまで、及び/又は、タイムアウト期間が満了するまで、ネットワークへのアタッチ要求の送信を待機する手段と;
を備える装置であって、前記送信は、前記無線リソース制御接続解放が前記ユーザ機器によって受信されることなくタイムアウト期間が満了した場合、前記ユーザ機器によって、前記無線リソース制御接続及び前記ネットワークに前記アタッチ要求を送信することを含み、ここで、前記無線リソース制御接続は前記サービス拒否を含む前記メッセージの受信前に確立される、装置
【請求項9】
請求項に記載の装置であって、前記アタッチ要求の送信の待機手段は、前記アタッチ要求と前記無線リソース制御接続解放との間の競合状態を回避する、装置。
【請求項10】
請求項8又は請求項に記載の装置であって、
前記待機後に前記ネットワークに前記アタッチ要求を送信する手段を備える、装置。
【請求項11】
請求項から請求項10のいずれかに記載の装置であって、前記メッセージは、ユーザ機器の識別子が導出されないことを示す第1の表示、及びユーザ機器が非明示的に分離したことを示す第2の表示を含むサービス拒否メッセージを含む、装置。
【請求項12】
請求項から請求項11のいずれかに記載の装置であって、前記メッセージは、cause 9及びcause 10のうちのいずれか1つ以上を含むサービス拒否メッセージを含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願で開示される事項は無線通信に関する。
【背景】
【0002】
標準規格であるロング・ターム・エボリューション(LTE)シリーズは、ユーザ装置の移動機能をサポートするため、発展型パケットシステム(EPS)モビリティ管理(EMM)副層を定義する。EMMはまた、セッション管理副層に対するセッション管理サービス、及びセッション管理副層のショートメッセージサービスエンティティーを提供する。EMMセッション管理手続は、サービス要求、ページング手続、その他これに類するものを含む。非アクセス層(NAS)のシグナリング接続(signaling connection)が、ユーザ機器とネットワークとの間に確立されたとき、EMM手続が通常どおりに実行され、そうでない場合、EMMはNASのシグナリング接続の確立を開始することができる。
【0003】
下記のような1つまたは複数の事象が生じた場合、EMMのサービス要求手続が通常どおり起動する。この1つまたは複数の事象とは、ネットワークに承認待ちのダウンリンク信号があること、ユーザ機器に承認待ちのアップリンク信号があること、ユーザ機器またはネットワークに承認待ちのユーザ・データがあること、ユーザ機器がアイドルモード(例;EMM-IDLE)であること、アイドルモード(例;EMM-IDLE)または接続モード(例;EMM-CONNECTED)のユーザ機器が移動体の発信側/終端側のサーキットスイッチ(CS)のフォールバックまたは1xCSフォールバックを実行することを要求したこと、ネットワークに承認待ちのダウンリンクcdma2000(登録商標)信号があること、または、ユーザ機器に承認待ちのアップリンクcdma2000(登録商標)信号があること、である。さらに、サービス要求手続は、信号、CDMA2000信号、EMM-IDLEモードにあるユーザ・データをダウンリンク伝送するために、ユーザ機器によって開始される場合があり、この場合、ネットワークはページング手続を介してユーザ機器を動作させることができる。
【0004】
ネットワークがサービス要求を受理しない場合、当該ネットワークは、ユーザ機器に、サービス拒否メッセージを送信することができる。さらに、移動管理エンティティー(mobility management entity; MME)等、ネットワーク内のノードは、ユーザ機器からのサービス要求を拒否した理由を定義することができる。例えば、ユーザ機器からのサービス要求を受理しない場合、ネットワークはユーザ機器にサービス拒否メッセージを返信し、そのサービス拒否メッセージに拒否に関する理由コードを含めることができる。
【摘要】
【0005】
サービス要求の遅延のための方法及び装置(コンピュータプログラム製品を含む)が提供される。ある態様では、次の方法が提供される:本方法は、ユーザ機器で、ネットワークによって送信されたサービス拒否を含むメッセージを受信すること、サービス拒否を含む受信メッセージに応答してタイムアウト期間を開始すること、ネットワークから無線リソース制御接続解放を受信するまで、及び/又は、タイムアウト期間が満了するまで、ネットワークにアタッチ要求を送信するのを待機することを含む場合がある。
【0006】
いくつかの例示的実施形態において、下記の詳細な説明及び/または特徴では、多数あるバリエーションのうちの1つが創作及び記載されている場合がある。アタッチ要求の送信の待機は、アタッチ要求と無線リソース制御接続解放との間の競合状態を回避することができる。アタッチ要求の送信の待機後、ネットワークにアタッチ要求を送信することができる。無線リソース制御接続解放が、ユーザ機器で受信されることなく、タイムアウト期間が満了する場合、ユーザ機器はユーザ機器とネットワークとの間の無線リソース制御接続の解放を自律的に開始し、アタッチ要求の送信前に、アタッチ要求を伝搬するための別の無線リソース制御接続を確立することができる。無線リソース制御接続解放がユーザ機器で受信されることなくタイムアウト期間が満了した場合、ユーザ機器は、無線リソース制御接続及びネットワークにアタッチ要求を送信することができる。この無線リソース制御接続は、サービス拒否を含むメッセージの受信前に確立させる場合がある。メッセージは、ユーザ機器の識別子が導出されないことを示す第1の表示、及びユーザ機器が非明示的に分離したことを示す第2の表示を含むサービス拒否メッセージを含むことができる。メッセージは、cause 9及びcause 10のうちのいずれか1つ以上を含むサービス拒否メッセージを含むことができる。
【0007】
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明は、単に、典型的及び説明的なものであって、これに限定されない。更なる特徴やバリエーションが、ここに開示されているもの以外にも加えられることが可能である。例えば、本願で開示された実装例は、開示された特徴の様々な組み合わせやサブコンビネーション、詳細な説明で後述する更なる特徴の様々な組み合わせやサブコンビネーションを対象としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面は具現化されて本明細書の一部を構成し、本願で開示される要旨のいくつかの態様を示す。そして、本明細書の記載と共に、本願に開示された要旨に関連するいくつかの原理の説明の手助けとなる。図面には、
【0009】
図1は、いくつかの例示的実施形態に関連する、アタッチ要求に対して新しい無線リソース制御接続を使用するか、古い無線リソース制御接続を使用するかを決定するために、サービス拒否の後にタイマーを使用するシステムの一例を示している。
【0010】
図2〜5は、いくつかの例示的実施形態に関連する、アタッチ要求(attach request)に対して新しい無線リソース制御接続を使用するか、古い無線リソース制御接続を使用するかを決定するために、サービス拒否の後にタイマーを使用するプロセスの一例を示している。
【0011】
図6は、ある典型的な実施形態に従う無線機の例を描いたものである。
【0012】
図7は、ある典型的な実施形態に従うアクセスポイントの例を描いたものである。
【0013】
図中、同様の符号は同じ又は似たような要素を表すために使用される。
【詳細説明】
【0014】
いくつかの例示的な実施形態において、本願に開示された内容は、サービス拒否をユーザ機器で受信し、後続のアタッチ要求手続が開始された後に生じる、幾分かの実質的な遅延の回避又は減少を実現しうるものである。具体的には、MME、基地局その他これに類するもの等であるネットワークノードが、ユーザ機器にサービス拒否を送信した後に実質的な遅延が生じる。サービス拒否は、cause 9及び/またはcause 10等の、拒否に関する特定の原因情報(cause)を含む。
cause 9は、ネットワークがユーザ機器の識別子(identity )を生成できないことを示す。例えば、ネットワークは、GUTI(globally unique temporary identifier)、S-TMSI(system architecture evolution temporary mobile subscriber identity)、P-TMSI(packet temporary mobile subscriber identity)、ルーチングエリア識別子(RAI;routing area identifier)、及び/または他のあらゆる識別子から、ユーザ機器の識別子を導出できないことがある。それは例えば、ネットワーク内の識別子及び/またはコンテキストとの不一致、または受信メッセージに対する完全性チェックの失敗に起因するユーザ機器の識別子の有効化の失敗等によって生じる。
cause 10は、ユーザ機器が非明示的にネットワークから切り離されたことを明示する。例えば、(非明示的切り離しタイマーが満了した後等の理由で)ネットワークが非明示的にユーザ機器を切り離した場合や、(MME再起動等の理由で)加入者に関連するEMMコンテキスト・データがMMEに存在しない場合MME、ネットワークはcause 10を含むサービス拒否メッセージを送信する。
【0015】
アタッチ要求を開始するユーザ機器にサービス拒否メッセージが送信された後、上記の実質的な遅延が、MME及び/またはユーザ機器が利用可能な特定の実装オプションに対応する場合がある。表1は、実質的な遅延が生じる可能性のある、2つの例示的な状態を示す(実質的な遅延1、実質的な遅延2と記載)。第1の実質的な遅延(実質的な遅延1と記載)は、サービス拒否メッセージがユーザ機器に送信され(または、ユーザ機器によって受信され)、下記の2つの条件が重なった後に生じる。
(1)MMEがコンテキスト解放メッセージを基地局(例えば、eNB(evolved Node B))に送信する。この基地局は接続解放メッセージをユーザ機器に転送し、既存の無線リソース制御(RRC)接続の解放を可能にする。
(2)ユーザ機器が、サービス拒否メッセージが受信された後にアタッチ要求を開始するとき既存の(例えば、古い)RRCシグナリング接続を使用するように構成されている。
システム内での遅延に起因して、MMEがサービス拒否メッセージを送信する時点と、ユーザ機器がRRC接続解放を受信する時点との間で、このように競合状態が生成される場合がある。いくつかの例示的な実装では、この実質的な遅延が、ユーザ機器とネットワークとの間の新たな接続を確立する際に、10秒間の遅延の原因となる場合がある(例えば、NAS層の再アタッチタイマーであるT3411がスタートし、サービス拒否後に第2の(後続の)アタッチ要求メッセージがネットワークに送信された後)。
第2の実質的な遅延(実質的な遅延2と記載)は、サービス拒否メッセージがユーザ機器に送信され(または、ユーザ機器によって受信され)、下記の2つの条件が重なった後に生じる場合がある。
(1)MMEが基地局に解放メッセージを送信しない。そのため、接続解放メッセージがユーザ機器によって受信されず、既存の無線リソース制御(RRC)接続の解放が不可能である。
(2)ユーザ機器が、サービス拒否メッセージの後に開始されるアタッチ要求のために新たなRRCシグナリング接続を使用する。
この第2の実施的な遅延もまた、約10秒間の遅延の原因となる。
【0016】
[表1]
【0017】
いくつかの例示的な実装では、cause 9及び/又は10を含むサービス拒否メッセージをネットワークから受信した場合、ユーザ機器は、所定のタイマーの起動を開始するように構成されている場合がある。ユーザ機器がサービス拒否メッセージを受信した後に、所定のタイマーが満了しており、ネットワークがユーザ機器とネットワークとの間の無線リソース制御(RRC)接続を解放していた場合、ユーザ機器は、アタッチを試みているネットワークに対して、別の(例えば、「新たな」と称す)RRCシグナリング接続の確立を開始することができる。しかし、サービス拒否メッセージの後に所定のタイマーが満了し、ネットワークが、ユーザ機器とネットワークとの間の古い無線リソース制御(RRC)接続を解放していなかった場合、ユーザ機器はその代わりにネットワークへの古いRRCシグナリング接続を使用することができ、及び/またはネットワークへの古いRRC接続を自律的に解放することができる。この場合、新たなRRC接続の確立が開始され、サービス拒否後のアタッチ要求が可能となる(例えば、3GPP TS 36.331, Chapter 5.3.9"RRC connection release requested by upper layers(上位層によって要求されたRRC接続解放)"、またはその他の手続より)。
【0018】
いくつかの例示的実施形態では、サービス拒否後のアタッチ要求のための古い(既存の)RRCシグナリング接続の使用を要求する意図をMMEが信号伝達できるように、所定のタイマーが構成されている場合がある。例えば、この所定のタイマーは、実施的な遅延1に関連して上述したアタッチ要求とRRC接続解放との間の、いわゆる「衝突」を回避するのに十分な持続時間を有するように構成させることが可能であり、古い(既存の)RRCシグナリング接続の使用を要求する意図をMMEが信号伝達するのに十分な長さを有する。いくつかの例示的実施形態では、所定のタイマーは約200ミリ秒でセットされるが、約200ミリ秒より長い値や短い値も同様に使用される場合がある。所定のタイマーはユーザ機器によって設定される場合、ネットワークによって設定される場合、及び/または仕様によって指定される場合がある。
【0019】
追加的な例示を提供する前に、本願で説明される例示的実施形態のいくつかを実装することのできるシステム構成を提示する。
【0020】
図1は、いくつかの例示的実施形態に従うシステム100を示す。システム100は、ユーザ機器114A〜114B等の1つまたは複数のユーザ機器、及び基地局110A〜110C等の1つまたは複数のアクセスポイントを含む。いくつかの例示的実施形態では、基地局110Aはマイクロセル112A等のセルにサービスを提供し、基地局110A〜110Bはピコセルまたはフェムトセル112B等の小規模なセルにサービスを提供することができるが、基地局110Bは同様に他のタイプのセルにサービスを提供することができる。さらに、基地局は、移動管理エンティティー(MME)199、他の基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、コアネットワーク、サービングゲートウェイその他これらに類する、他のネットワークノードへの有線及び/または無線のバックホール・リンクを有する場合がある。MMEは少なくとも1つのプロセッサとコードを含む少なくとも1つのメモリとを含む。このコードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、本願でMMEに関して説明した動作の1つまたは複数を、MMEに提供させる。
【0021】
いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114A〜114Bは、移動機器及び/又は固定デバイスとして実装されてもよい。ユーザ機器114A〜114Bは、しばしば、移動局や移動ユニット、加入者端末、無線端末、タブレット、スマートフォン等と言い表されることがある。ユーザ機器は例えば、無線ハンドヘルドデバイスや、無線プラグインアクセサリ等として実装されてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザ機器は、1つまたは複数のプロセッサ、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ、ストレージ、その他これに類するもの)、1つまたは複数の無線アクセスコンポーネント(例えば、モデム、送受信機、その他これに類するもの)、及び/またはユーザインタフェースを含む場合がある。コンピュータ可読媒体には、コードが含まれている場合があり、このコードがプロセッサで実行されると、1つまたは複数のアプリケーションが提供される。
【0022】
いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114A〜114Bは、マルチモードのユーザ装置として実装されており、このユーザ装置は複数の無線アクセス技術を使用して動作するように構成されている。シングルモードの装置も、使用される場合がある。例えば、ユーザ機器114A〜114Bは、下記の1つまたは複数を含む、複数の無線アクセス技術を使用して操作するように構成されている場合がある。802.11WiFiその他これに類するものである、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、無線LAN(WLAN)技術。Bluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth low energy)、NFC(near field communications)、その他のあらゆる無線アクセス技術。さらに、ユーザ機器114A〜114Bは、複数の無線アクセス技術を用いるアクセスポイントと確立された接続を有するように構成される。
【0023】
いくつかの例示的実施形態では、基地局110A〜110Cは、eNBタイプの基地局として実装される。実施形態によっては、他のタイプの無線アクセスポイントとして実装される場合もある。eNB(evolved Node B)タイプの基地局が使用される場合、基地局110A〜110等の基地局は、標準規格に準拠するように構成されている。この標準規格には、3GPP TS 36.201等のLTE(Long Term Evolution)標準規格、E-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access);LTE物理層;概要、3GPP TS 36.211、E-UTRA;物理チャネル及び変調、3GPP TS 36.212、E-UTRA;多重化及びチャネルコーディング、3GPP TS 36.213、E-UTRA;物理層手続、3GPP TS 36.214、E-UTRA;物理層−測定、これら及びその他の3GPPシリーズの標準規格への将来のあらゆる追加及び改訂(LTE標準規格と総称される)を含む。また、基地局は、セルにサービス提供可能なその他のいかなる無線アクセス技術と同様、WiFi(例えば、IEEE 802.11 シリーズの標準規格)等のWLAN技術を用いてセルにサービス提供するように構成されている。
【0024】
いくつかの例示的実施形態では、システム100は122A〜122B等のアクセスリンクを含む場合がある。アクセスリンク122Aは、ユーザ機器114Aに送信するためのダウンリンク116A、及びユーザ機器114Aから基地局110Aに送信するためのアップリンク126Aを含む場合がある。ダウンリンク116Aは、ユーザ・データ、RRCメッセージ、位置情報等の情報をユーザ機器114Aへ搬送する変調された無線周波数信号を有してもよく、アップリンク126Aは、ユーザ・データ、RRCメッセージ、位置情報、ハンドオーバーに関連する測定レポート等の情報をユーザ機器114Aから基地局110Aへと搬送する、変調された無線周波数信号を有してもよい。アクセスリンク122Bは、基地局110Bからユーザ機器114Bへの送信のためのダウンリンク116Bと、ユーザ機器114Bから基地局110Bへの送信のためのアップリンク126Bとを有する。
【0025】
図1には特定のユーザ機器と特定の基地局との間のアクセスリンクが図示されているが、ユーザ機器及び基地局は他の同様なデバイスへの追加的なリンクを有することもできる。
【0026】
ある例示的実施形態において、ダウンリンク116A及びアップリンク126Aは、無線周波数(RF)信号を表す。RF信号は、上述のように、音声やビデオ、画像、インターネットプロトコル(IP)パケット、制御情報等のデータや、様々な種類の情報及び/又はメッセージを伝搬してもよい。例えば、LTEが用いられている場合、RF信号はOFDMAである。OFDMAは、OFDM(直交周波数分割多重方式)のマルチユーザ・バージョンである。OFDMAにおいては、多重アクセスは、個々のユーザにサブキャリア(サブチャネルまたはトーンとも称される)のグループを割り当てることにより達成される。これらのサブキャリアはBPSK(二位相偏移変調)、QPSK(四位相偏移変調)、QAM(直角位相振幅変調)のいずれかの方式を用いて変調され、前方誤り訂正方式により符号化されたデータを含むシンボル(OFDMAシンボルとも称される)を搬送する。なお、本明細書で開示される技術思想は、OFDMAシステムやLTE、LTE-Advancedに関する応用例に限定されるわけではなく、また前述の標準規格や仕様、及び/または技術に関する応用例に限定されるわけではい。さらに、ダウンリンク116B及びアップリンク126Bは、ダウンリンク116A及びアップリンク126Aに関して上述した技術等に類似する標準規格及び/または技術を用いるように構成されている場合がある。また、ダウンリンク116B及びアップリンク126Bは、WiFi、WiBro、BT-LE、及び/またはその他の無線技術等、様々な標準規格または技術も用いることができる。加えて、それぞれのアクセスリンクは、一方向または双方向の場合がある。
【0027】
図1は、基地局、セル、ユーザ機器の具体的な数と配置を図示しているが、他の数や配置でも同様に実装可能である。
【0028】
図2は、いくつかの例示的実施形態に従うプロセス200を示す。プロセス200の説明は、図1も参照する。
【0029】
前述の通り、いくつかの例示的実施形態において、ネットワークからcause 9及び/またはcause 10を含むサービス拒否メッセージ(service rejection messageまたはservice reject message)を受信した場合、ユーザ機器(UE)114Aは所定のタイマーの開始を起動するように構成されている。サービス拒否メッセージの受信の後、所定のタイマーが満了しており、ネットワークがユーザ機器とネットワークとの間の無線リソース制御(RRC)接続を解放していた場合、ユーザ機器は、アタッチを試みているネットワークに対して、別の(新たな)RRCシグナリング接続の確立を開始することができる。
【0030】
基地局110A(eNBと記載)は、いくつかの例示的実施形態では、MME199にサービス要求メッセージを送信する(202)。この例示的実施形態において、MME199は基地局110Aにサービス拒否204を送信することにより、サービス要求を拒否することができる。いくつかの例示的実施形態によると、次に基地局110Aは、ダウンリンク116Aによって伝搬される第1のRRC接続(「古いRRC接続」ともいう)を通じて、サービス拒否メッセージをユーザ機器114Aに送信することができる(206)。このサービス拒否メッセージは、cause 9(例えば、ユーザ機器の識別子がネットワークによって得られない)、またはcause 10(例えば、ユーザ機器が非明示的に切り離されている)等の理由を表している情報を含むことができる。
【0031】
いくつかの例示的実施形態において、サービス拒否メッセージがユーザ機器114Aによって受信された場合、ユーザ機器114Aは、所定のタイマー(ガードタイマー及びタイマーと記載)を開始することができる(208)
【0032】
いくつかの例示的実施形態において、MME199は、ユーザ機器コンテキストを解放する場合がある(210)。この解放は、基地局110Aによって承認される(212)。いくつかの例示的実施形態において、その後、基地局110Aはユーザ機器114AにRRC接続解放を送信する場合がある(214)。ここで、上記所定のタイマーは満了していない(215)。いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114Aは、ユーザ機器のNAS層に第1のRRC接続についてのRRC接続解放を通知することができる。
【0033】
いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114A(またはこの場合、NAS層)は、第1のRRC接続を解放することができる(218)。この第1のRRC接続の解放が、アタッチ要求をネットワークに送信するトリガとなり、基地局110A等のネットワークへの第2の(新たな)RRCシグナリング接続の開始のトリガとなる。
【0034】
いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114Aは、基地局110Aにランダム・アクセス・プリアンブル・メッセージ(random access preamble message)を送信することにより、第2のRRCシグナリング接続の確立(220A〜220E)を開始する(220A)。基地局110Aは、ランダム・アクセス・レスポンス(random access response)を用いて応答することができる(220B)。続いて、RRC接続要求メッセージを基地局110Aに送信する(220C)。基地局110Aは、RRC接続設定メッセージを用いて応答することができる(220D)。そして、基地局110Aにアタッチ要求を含むRRC接続設定完了メッセージを送信することにより(220E)、第2のRRC接続確立が完了したことを示す。いくつかの例示的実施形態では、基地局110Aは、ユーザ機器114Aのアタッチ要求をMME199に送信することができる(224)。
【0035】
図3は、いくつかの例示的実施形態に従うプロセス300を示す。プロセス300の説明は、図1及び図2も参照する。
【0036】
いくつかの例示的実施形態において、プロセス300は、所定のタイマーが満了しておらず、ユーザ機器とネットワークとの間の古い無線リソース制御(RRC)をMMEが解放していないとき、プロセス200の206でサービス拒否メッセージが受信された後に実装される場合がある。この場合、プロセス200について前述したように、ユーザ機器114Aはアタッチ要求のため、ネットワークへの新たなRRCシグナリング接続ではなく、古いRRCシグナリング接続を使用することができる。
【0037】
基地局110A(eNBと記載)は、いくつかの例示的実施形態では、MME199にサービス要求メッセージを送信する(202)。この例示的実施形態において、MME199は基地局110Aにサービス拒否204を送信することにより、サービス要求を拒否することができる。
【0038】
いくつかの例示的実施形態によると、次に基地局110Aは、ダウンリンク116Aによって伝搬される第1のRRC接続(「古いRRC接続」ともいう)を通じて、サービス拒否メッセージをユーザ機器114Aに送信することができる(306)。サービス拒否メッセージは、cause 9、cause 10、cause 40(例えば、EPSベアラのアクティベートコンテキストがない)を表す情報を含むことができる。
【0039】
サービス拒否メッセージがユーザ機器によって受信された場合、ユーザ機器は、所定のタイマーを開始することができる(308)プロセス200とは異なり、ユーザ機器114Aが第1のRRC接続の解放に関するネットワークからの表示を待つ間に、所定のタイマーが満了する(310)。この例示的実施形態において、所定のタイマーは満了し、MMEはユーザ機器とネットワークとの間の古い(第1の)無線リソース制御(RRC)制御を解放していない。したがって、ユーザ機器は、古い(第1の)RRC接続を通じてアタッチ要求を送信することができる(312)。いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器はこのように、cause 9、cause 10、及び/またはcause 40を含むサービス拒否を受信した後、アタッチメント要求の送信を目的として、古いRRC接続または新たなRRC接続をタイマーに基づいて選択することができる。
【0040】
図4は、いくつかの例示的実施形態に従うプロセス200を示す。プロセス400の説明は、図1も参照する。
【0041】
基地局110A(eNBと記載)は、いくつかの例示的実施形態では、MME199にサービス要求メッセージを送信する(402)。この例示的実施形態において、MME199は基地局110Aにサービス拒否404を送信することにより、サービス要求を拒否することができる。いくつかの例示的実施形態によると、次に基地局110Aは、ダウンリンク116Aによって伝搬される第1のRRC接続(「古いRRC接続」ともいう)を通じて、サービス拒否メッセージをユーザ機器114Aに送信することができる(406)。サービス拒否メッセージは、cause 9、cause 10等を表す情報を含むことができる。いくつかの例示的実施形態において、サービス拒否メッセージがユーザ機器114Aによって受信された場合、ユーザ機器114Aは、所定のタイマー(ガードタイマー及びタイマーと記載)を開始することができる(408)いくつかの例示的実施形態において、MME199は、ユーザ機器コンテキストを解放する場合がある(410)。この解放は、基地局110Aによって承認される(412)。いくつかの例示的実施形態において、その後、基地局110Aはユーザ機器114AにRRC接続解放を送信する場合がある(414)。ここで、所定のタイマーは満了していない(415)。いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114Aは、ユーザ機器のNAS層に第1のRRC接続のRRC接続解放を通知することができる。いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114A(またはこの場合、NAS層)は、第1のRRC接続を解放することができる(418)。この第1のRRC接続の解放が、アタッチ要求をネットワークに送信するトリガとなり、基地局110A等のネットワークへの第2の(新たな)RRCシグナリング接続の開始のトリガとなる。いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器114Aは、420A〜420Eに示すような第2のRRCシグナリング接続の確立を開始することができる。いくつかの例示的実施形態においては、基地局110Aは、MME199にユーザ機器114のアタッチ要求を送信する(424)。
【0042】
図5は、いくつかの例示的実施形態に従うプロセス500を示す。プロセス500の説明は、図1及び図4も参照する。
【0043】
いくつかの例示的実施形態において、プロセス500は、プロセス400の406でサービス拒否メッセージが受信され、ユーザ機器とネットワークとの間の古い無線リソース制御(RRC)をMMEが解放することなく所定のタイマーが満了した後に実装される場合がある。この場合、ユーザ機器は自律的に(例えば、ネットワークによって信号伝達されることなく)、ネットワークへの第1の(例えば、古い)RRCシグナリング接続を解放し、アタッチ要求を送信するために第2のRRCシグナリング接続を使用することができる。
【0044】
いくつかの例示的実施形態によれば、基地局110Aは、サービス要求メッセージをMME199に送信する場合がある(502)。この例示的実施形態において、MME199は基地局110Aにサービス拒否504を送信することにより、サービス要求を拒否することができる。いくつかの例示的実施形態によると、次に基地局110Aは、ダウンリンク116Aによって伝搬される第1のRRC接続(「古いRRC接続」ともいう)を通じて、サービス拒否メッセージをユーザ機器114Aに送信することができる(506)。サービス拒否メッセージは、cause 9、cause 10等を表す情報を含むことができる。いくつかの例示的実施形態において、サービス拒否メッセージがユーザ機器114Aによって受信された場合、ユーザ機器114Aは、所定のタイマーを開始することができる(508)しかし、MME199が第1(古い)のRRC接続の解放に関する表示を提供するのを、ユーザ機器114Aが待つ間に、所定のタイマーが満了する(510)。例示的実施形態において、ユーザ機器114Aは、第1の(古い)RRC接続を自律的に解放し、第2の(例えば、新たな)RRC接続での新たなアタッチ要求を始動させる(518)。メッセージ520A〜520Eは、新たなRRC接続の確立に関連する信号を表し、設定完了すると、基地局110AはMME199にアタッチ要求メッセージを送信することができる(524)。いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器はこのように、特定の原因を含むサービス拒否の後、アタッチメント要求の送信を目的として、古いRRC接続または新たなRRC接続をタイマーに基づいて選択することができる。
【0045】
いくつかの例示的実施形態においては、RRC接続解放プロセスが進行している場合、ユーザ機器114Aは所定のタイマーを開始しないこと、または、アタッチ要求(及びその他のNASメッセージ)の送信を遅らせること、をすることができる。上記は、ユーザ機器のNAS層にRRC接続解放が進行していることを示すRRC信号を用いることによって実装可能である。この時間、NAS層はアタッチ要求プロセスを開始することができないが、その代わり、ある時間待機することができる。例えば、標準規格で規定することができる固定時間、及び/またはユーザ機器によって設定された固定時間、待機することができる。または、接続が解放されることをNAS層に示すRRC信号を待つこともできる。例えば、NAS層はRRC接続プロセスが進行している(例えば、タイマー満了またはRRCからの解放手続完了の表示後、アタッチの初期化が実施されている場合がある)という表示を受信後、アタッチ要求を開始しないように構成することができる。
【0046】
さらに、いくつかの例示的実施形態において、新たなアタッチ接続確立が開始される際、RRC接続解放手続の間にアタッチ要求またはその他何らかのNASメッセージを受信する場合、RRCシグナリング構成は、RRC接続が解放されるまでアタッチ要求を遅らせることも可能である。
【0047】
いくつかの例示的実施形態において、SRB2(signaling radio bearer 2)メッセージは、新たな接続が確立されるのを待っている間バッファリングされることが可能である。また、SRB2バッファ情報は新規に確立された接続を介してネットワークに転送することが可能である。このバッファリングは、RRCによる表示に基づいてPDCPで実施することができる。
【0048】
いくつかの例示的実施形態において、ユーザ機器はRRC接続解放のハンドリングを約60ミリ秒間遅延させず、アタッチ要求のための新たなRRC接続確立を生じさせることができる。
【0049】
いくつかの例示的実施形態において、cause #9及びcause #10を伴うサービス拒否の後、ネットワークはRRC接続を解放することができない。そのため、ユーザ機器(またはこの場合、NAS層)はアタッチ要求のための古いRRCシグナリング接続を使用することができる。
【0050】
図6は、ユーザ機器500のような、無線機器のブロック図を描いたものである。ユーザ機器600は、ダウンリンクで受信を行いアップリンクで送信を行うためのアンテナ620を備えてもよい。ユーザ機器600はさらに、アンテナ620と連動した無線インタフェース640(モデムともいう)を含むことができる。無線インタフェース640は、複数の無線アクセス技術(1つまたは複数のLTE、WLAN、Bluetooth、BT-LE、NFC、 RFID、UWB、ZigBee、その他これに類するものを含む)に対応することができる。無線インタフェース640は、フィルタや(D/Aコンバータのような)変換器、シンボル・デマッパー(symbol demappaer)、逆高速フーリエ変換(IFFT)モジュール等の要素をさらに備えてもよく、ダウンリンクやアップリンクで搬送されるシンボル(OFDMAシンボル等)を処理する。ユーザ機器600はまた、ユーザインタフェース625、プロセッサ630のような少なくとも一つのプロセッサを備えてもよい。プロセッサ630はユーザ機器600を制御する。またプロセッサ630は、メモリ635に格納されるプログラムコードにアクセスしそれを実行する。いくつの例示的実施形態において、メモリ635はコードを含む。このコードが少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、プロセス200、プロセス300、プロセス400、プロセス500等、ユーザ機器に関して本願に記載された1つまたは複数の動作が実行される。例えば、ユーザ機器は古いRRC接続または新たなRRC接続を選択すること、所定のタイマーを監視すること、メッセージを生成すること、タイマーを確立こと、タイマーを監視すること、生成したメッセージをネットワークに送信すること、及び/または、本願で開示されたユーザ機器に関するその他のあらゆる動作を実行することができる。
【0051】
図7は、アクセスポイント700の例示的実装を示す。このアクセスポイント700は、デバイス110Aまたは110Bに実装される場合がある。アクセスポイントは一つ又は複数のアンテナ720を備える。アンテナ720はダウンリンクにおいて送信を行い、アップリンクにおいて受信を行うように構成される。アクセスポイントはさらに、アンテナ720と連動する複数の無線インタフェース740を含む。無線インタフェースは、複数の無線アクセス技術に対応することができる。複数の無線アクセス技術には、1つまたは複数のLTE、WLAN、Bluetooth、BT-LE、NFC、RFID、UWB、ZigBee、その他これに類するものが含まれる。アクセスポイントはまた、プロセッサ730のようなプロセッサを1つまたは複数備えてもよい。このプロセッサ730はアクセスポイント700を制御する。また、このプロセッサ730は、メモリ735に格納されるプログラムコードにアクセスしそれを実行する。いくつの例示的実施形態において、メモリ735はコードを含む。このコードが少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、アクセスポイントに関して本願に記載された1つまたは複数の動作が実行される。無線インタフェース740は、フィルタや(D/Aコンバータのような)変換器、マッパー(mapper)、高速フーリエ変換(FFT)モジュール等の要素をさらに備えてもよく、1又は複数のダウンリンクを通じて送信するシンボルを生成し、例えばアップリンクを通じてシンボルを受信する。さらに、アクセスポイント700は、ユーザ機器との接続を確立すること、RRC接続の確立及び/または再確立のプロセスを含む接続設定を実装すること、メッセージを生成すること、ユーザ機器及び/またはMMEに生成されたメッセージを送信すること、及び/または本願に記載されたアクセスポイント(例えば、基地局)に関するその他のあらゆる動作を実行することができるように構成される場合がある。
【0052】
本願に記載された請求項の範囲、解釈、応用を決して制限することなく、本願で開示された例示的実施形態のうちの1つまたは複数の技術的効果は、いくつかの例示的実装において、ネットワークによって拒否されたサービス要求後の本願に記載された実質的な遅延を低減させる(削除まではいかなくても)ことを含む。ただし、他の技術的効果も同様に得ることができる。
【0053】
本願に記載された内容は、好ましい構成に依拠したシステム、装置、方法、及び/または製造品に具現化される場合がある。例えば、本願に開示される基地局やユーザ機器(又はこれらに含まれる一つ又は複数の要素)、また処理は、プログラムコードを実行するプロセッサや、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、組み込みプロセッサ、FPGA、これらいずれかの組み合わせ、の一つ又は複数により実装されることができる。これらの様々な実装形態は、少なくとも一つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステムにより実行及び/又は解釈されることが可能な一つ又は複数のコンピュータプログラムによる実装形態を含んでもよい。当該プロセッサは特定目的のためのものでも汎用のものでもよく、ストレージシステムや少なくとも一つの入力デバイス、少なくとも一つの出力デバイスに組み合わされて、これらからデータや命令を受け取ったり、これらへデータや命令を送ったりする。このようなコンピュータプログラムは、プログラムやソフトウエア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネンツ、プログラムコード、コードなどと呼ばれることがある。これらコンピュータプログラムはプログラム可能なプロセッサのためのマシン命令を有し、高次レベルの手続きプログラミング言語及び/又はオブジェクトオリエンテッドなプログラミング言語、及び/又はアセンブリ/マシン語によって実装されてもよい。本願においてコンピュータ可読媒体(computer-readable medium)との語句は、マシン命令やデータをプログラム可能なプロセッサに供給するために使用されるコンピュータプログラム製品、コンピュータ可読媒体、コンピュータ可読記憶媒体、装置、デバイス(例えば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能な論理デバイス(PLD))等のいずれを指してもよい。コンピュータ可読媒体は、マシン命令を受け取るものも含む。同様に、本願で開示されるシステムは、プロセッサと、当該プロセッサに組み合わされるメモリとを備えてもよい。このメモリは、本願で開示される処理の一つ又は複数を上記プロセッサに実行させるための一つ又は複数のプログラムを格納していてもよい。
【0054】
本願ではいくつかのバリエーションを説明したが、様々な変形や追加が可能である。特に、更なる特徴やバリエーションが、ここに開示されているもの以外にも加えられることが可能である。さらに、本願で開示された実装例は、開示された特徴の様々な組み合わせやサブコンビネーション、上述の更なる特徴の様々な組み合わせやサブコンビネーションを対象としてもよい。さらに、添付図面に描かれた論理フローや明細書に説明された論理フローは、所望の結果を得るために、直接に示された特定の順序を守る必要はない。様々な実施形態が添付の請求項の範囲に含まれる。
【0055】
本出願で開示した様々な機能が異なる順序および/または同時に実行されてもよい。さらに、前述の機能の1つ又は複数が任意選択できたり、統合されたりしてもよい。本発明の様々な態様が独立請求項に記載されているが、前述の実施形態からの特定事項の他の組合せ、および/または独立請求項の特定事項を備える従属請求項を、請求項に明記された単なる組合せとは別に、本発明の他の態様が備えてもよい。前述の通り、本発明の例示的実施形態が説明されてきたが、これらの記述を限定的な意味で見るべきでないことにも留意されたい。それよりも、添付の特許請求の範囲に定義される発明の範囲を逸脱することなしに、様々な変化や修正が存在する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7