(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記変調回路が、前記位置指示器情報によりASK変調を行うデータ送信期間と、ASK変調を行わず連続した送信を行う連続送信期間とを交互に繰り返すようにした、ことを特徴とする請求項12記載の位置検出装置。
前記位置指示器に、筆圧を検出して所定ビット数の筆圧情報に変換する筆圧検出回路を設けて、少なくとも前記筆圧情報が前記位置指示器情報に含まれることを特徴とする請求項4〜5のいずれか、または請求項11〜13のいずれかに記載の位置検出装置。
前記位置指示器に、筆圧を検出する筆圧検出回路を設けて、前記交流信号発生回路が発生する信号の周波数を前記検出した筆圧に応じて変化させるようにした、ことを特徴とする請求項5または請求項11〜13のいずれかに記載の位置検出装置。
前記タブレットに、検出した前記位置指示器の前記電気残量を表示する電気残量表示手段を設けた、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか、または請求項11〜15のいずれかに記載の位置検出装置。
前記タブレットに、検出した前記位置指示器の前記電気残量をホストコンピュータに送出する電気残量情報送出手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか、または請求項11〜15のいずれかに記載の位置検出装置。
前記変調回路が、前記位置指示器情報によりASK変調を行うデータ送信期間と、ASK変調を行わず連続した送信を行う連続送信期間とを交互に繰り返すようにした、ことを特徴とする請求項19に記載の位置指示器。
筆圧を検出して所定ビット数の筆圧情報に変換する筆圧検出回路を設けて、少なくとも前記筆圧情報が前記位置指示器情報に含まれることを特徴とする請求項9〜10のいずれか、または請求項18〜20のいずれかに記載の位置指示器。
筆圧を検出する筆圧検出回路を設けて、前記交流信号発生回路が発生する信号の周波数を前記検出した筆圧に応じて変化させるようにした、ことを特徴とする請求項10または請求項18〜20のいずれかに記載の位置指示器。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態における位置指示器の内部構造を示したものである。本実施形態では、タブレットとの静電結合により座標位置を求めるペン形状の位置指示器について示す。なお、この明細書において、位置検出装置とは、タブレットと位置指示器とからなる装置であり、また、タブレットとは、専用の電子ペンないし、その他のペン形状の物体(指を含む)の位置を、タブレットに内蔵したセンサにより読み取るようにする装置(ポインティングデバイス)である。
【0013】
図1において、11はペン芯、12はペン芯11の内部に組み込まれた電極、13はペン芯11と物理的に接続されてペン芯11に加えられる筆圧に応じて容量が変化する可変容量コンデンサ、14は電気二重層キャパシタ、15は電気二重層キャパシタ14を非接触で充電するためのコイル、16はプリント基板である。
【0014】
図2は本発明の第1の実施形態による位置指示器の回路構成を示したもので、
図1と同一なものは同一符号にて示す。即ち、12は電極、13は可変容量コンデンサ、14は電気二重層キャパシタ、15はコイルである。17は電圧変換回路で、コイル171,172、コンデンサ173、ダイオード174、およびスイッチ18により構成されている。電圧変換回路17は、SEPICと呼ばれる周知の電圧変換回路であり、昇圧および降圧の両方を行うことができ、電気二重層キャパシタ14に蓄えられた電源より一定の電圧を生成してコンデンサ19に蓄える。本実施形態ではコンデンサ19に蓄えられる一定電圧が1.5V(ボルト)であるものとして説明を行う。
【0015】
20は電圧検出器で、入力電圧が1.5V以上の時にはハイレベル(入力電圧と同じ電圧)を出力し、入力電圧が1.5Vに達しない時にはロウレベル(0V)を出力する。21はマイクロプロセッサで、コンデンサ19に蓄えられた電圧を電源として動作する。
【0016】
22は発振回路で、コイルL1と2つのコンデンサC1およびC2からなる共振回路の共振周波数の信号を発生する。発振回路22により生成された信号はコイルL1とコイルL2からなるトランスによって昇圧されて電極12に供給される。発振回路22はコンデンサ19に蓄えられた電源によって動作する。
【0017】
発振回路22にはマイクロプロセッサ21の出力端子P2から制御信号pが供給され、発振回路22では、この制御信号pのレベルに応じてASK(Amplitude Shift Keying)変調が行われる。即ち、マイクロプロセッサ21は、後述する所定のタイミングで出力端子P2をハイレベルまたはロウレベルに変化させて、出力端子P2がハイレベルの時には発振回路22は発振を行い、出力端子P2がロウレベルの時には発振回路22は発振を停止する。
【0018】
可変容量コンデンサ13には抵抗Rが並列に接続され、その一端はマイクロプロセッサ21の入出力端子P3に接続されている。入出力端子P3が出力状態の時には、入出力端子P3にはハイレベルが出力されるため、可変容量コンデンサ13は1.5Vに充電される。入出力端子P3が入力状態の時には、入出力端子P3はハイインピーダンス状態となるため、可変容量コンデンサ13に蓄えられた電荷は、並列に接続した抵抗Rを介してゆっくり放電される。このため、入出力端子P3の電圧は徐々に低下してゆく。入出力端子P3が入力状態の時には、マイクロプロセッサ21は、入出力端子P3に関し、入出力端子P3の電圧と一定のしきい値Vthとを比較するコンパレータとして動作する。このしきい値Vthを本実施形態では電源電圧の2分の1、即ち0.75Vとして説明する。
【0019】
図3は本実施形態の動作を示したもので、
図2における信号(p)、信号(q)、信号(r)の変化の様子を示している。マイクロプロセッサ21は、端子P2(信号(p))が一定期間ハイレベルを維持するように制御する。これによって電極12からは一定期間連続して信号(r)を放射する(
図3の、連続送信期間)。この連続送信期間中に、マイクロプロセッサ21は、入出力端子P3を制御して可変容量コンデンサ13に加えられた筆圧を求める。即ち、マイクロプロセッサ21は、入出力端子P3を出力状態とすることにより可変容量コンデンサ13を充電する。
【0020】
次いで、マイクロプロセッサ21は、入出力端子P3を入力状態に切替える。このとき、可変容量コンデンサ13に蓄えられた電荷はこれと並列に接続した抵抗Rによって放電されるため、可変容量コンデンサ13の電圧(q)は徐々に低下する。端子P3を入力状態に切替えてから電圧(q)が0.75V以下に低下するまでの時間Tpを求める。可変容量コンデンサ13は、ペン芯11に加えられる筆圧に応じた静電容量となっているので、この時間Tpが求める筆圧に相当するものである。本実施形態では、マイクロプロセッサ21は筆圧を10ビットの値(2進コード)として求める。
【0021】
この連続送信期間を終了すると、マイクロプロセッサ21は、所定の周期(Td)で端子P2(信号(p))をハイレベルまたはロウレベルに制御することによりASK変調を行う。このとき、所定の周期(Td)の初回は必ずハイレベルとする(
図3の、スタート信号)。これは、以降のデータ送出タイミングをタブレット側で正確に判定することができるようにするためである。
【0022】
スタート信号に続いて、11ビットの送信データを順次送信する。この11ビットの送信データには、前述した動作により求めた10ビットの筆圧データと、後述する1ビットで表される電源残量情報とが含まれる。送信データ(2進コード)が「0」のときは端子P2をロウレベルとして、送信データ(2進コード)が「1」のときは端子P2をハイレベルとして制御する。
図3では、送信する筆圧のデータが「1010111010」、電源残量情報のデータが「1」の場合について示している。
【0023】
本実施形態では
図3の動作が繰り返し行われるが、マイクロプロセッサ21は前述した動作と同時に、コンデンサ19に蓄えられる電圧が一定電圧(1.5V)となるように出力端子P1の制御を行う。
【0024】
すなわち、マイクロプロセッサ21は定期的に入力端子P0の電圧を検出する。前述したように電圧検出器20は、コンデンサ19の電圧が1.5V以上の時にはハイレベル(入力電圧と同じ電圧)を出力し、1.5Vに達しない時にはロウレベル(0V)を出力するので、マイクロプロセッサ21は、入力端子P0による検出結果がロウレベルであれば、出力端子P1からスイッチ18に対してパルス信号を出力する。このパルス信号により電気二重層キャパシタ14に蓄えられた電荷がコンデンサ19に移動されるため、コンデンサ19の電圧が上昇する。この時に1回のパルスによって移動する電荷の量は電気二重層キャパシタ14の電圧が高いほど多くなる。一方、コンデンサ19に蓄えられる電源からの消費はほぼ一定であるから、マイクロプロセッサ21は、電気二重層キャパシタ14に蓄えられた電荷の残量が少なくなるにつれて出力端子P1から送出するパルスの頻度を多くする。
【0025】
図4は電気二重層キャパシタの電圧と、マイクロプロセッサ21の出力端子P1から送出するパルスのパルス発生回数との関係を示したものである。マイクロプロセッサ21は、出力端子P1から送出するパルスが一定回数(たとえば40回)に達する毎に、
図3に示した電源残量情報(2進コード)を「1」として送出する。また、
図3の電源残量情報のデータを出力するまでに、出力端子P1から送出するパルスが前記一定回数に達しなければ電源残量情報を「0」として送出を行う。そのため、電気二重層キャパシタ14が満杯に充電された直後では電源残量情報が「1」として送出される頻度は低く、時間が経過して電気二重層キャパシタ14に蓄えられている電源の残量が少なくなるほど電源残量情報が「1」として送出される頻度が高くなる。
【0026】
すなわち、電気二重層キャパシタ14に蓄えられている電源の残量は、電源残量情報が「1」として送出される頻度に応じたものとなっているので、当該電源残量情報が「1」として送出される頻度を検出することで、位置指示器に蓄えられた電源の残量を、検出した頻度に応じた複数段階で認識することができる。この場合に、この位置指示器に蓄えられた電源の残量は、位置指示器のマイクロプロセッサ21において認識できることは勿論であるので、位置指示器自身において、表示装置を設けて電源の残量を表示することができる。また、電源残量情報を受信するタブレットにおいては、位置指示器から、「1」として送出された電源残量情報の受信頻度を検出することで、当該位置指示器に蓄えられた電源の残量を認識できるので、表示画面に、位置指示器の電源の残量を表示することができる。
【0027】
図5は本実施形態に用いるタブレットの構成を示したものである。
図5において、50は
図1および
図2に示した位置指示器、51は透明なガラスを基材とするタブレットセンサーである。タブレットセンサー51の表面にはX方向に配列したX電極群が、裏面にはX方向と直交するY方向に配列したY電極群がそれぞれ設けられている。これらのX電極群およびY電極群は、例えばITO(Indium Tin Oxide)により透明な電極として形成されている。また、タブレットセンサー51は図示しない表示装置の上に配置されており、その表示箇所を位置指示器50で直接入力することができるようになっている。52はX電極群およびY電極群の中から1本の電極を選択する選択回路である。本実施形態ではX電極が40本(X1〜X40)、Y電極が30本(Y1〜Y30)として説明する。選択回路52により選択された電極は増幅回路53に接続され、位置指示器50からの信号が、選択された電極により検出されて増幅回路53により増幅される。
【0028】
増幅回路53の出力はバンドパスフィルター回路54に供給されて、位置指示器50から送信される周波数の成分のみが抽出される。バンドパスフィルター回路54の出力信号は検波回路55によって検波され、検波回路55の出力信号はサンプルホールド回路56に供給されて、所定のタイミングでサンプルホールドされた後、AD(Analog to Digital)変換回路57によってデジタル値に変換される。このデジタルデータはマイクロプロセッサ58によって読み取られ処理される。
【0029】
マイクロプロセッサ58は、内部にROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備えるとともに、ROMに格納されたプログラムによって動作し、サンプルホールド回路56、AD変換回路57、および選択回路52に、それぞれ制御信号を送出する。
【0030】
図6は、タブレットセンサー51上において、位置指示器50のおよそのX方向位置を求めるためのX軸全面スキャン動作について示したものである。マイクロプロセッサ58は、選択回路52に対して電極X1を選択するような制御信号を送出して、そのときにAD変換回路57から出力されるデータを信号レベルとして読み取る。同様にして、マイクロプロセッサ58は、選択回路52による選択を、電極X2、X3、X4・・と順次切り替えながら信号レベルを読み取る。このとき、電極X1〜X40の全ての電極で検出される信号レベルが所定値に達していなければ、マイクロプロセッサ58は、位置指示器50はタブレットセンサー51上に無いものと判断して、
図6の動作を繰り返す。電極X1〜X40のいずれかの電極から所定値以上のレベルの信号が検出された場合には、マイクロプロセッサ58は、最も高い信号レベルが検出されたX電極の番号(
図6では電極X11)を記憶する。
【0031】
位置指示器50が電極X11付近にあることが判ったら、マイクロプロセッサ58は、
図7に示すような部分スキャンへの移行動作を行う。この部分スキャンへの移行動作は、位置指示器50が
図3に示すような動作を繰り返すときに、マイクロプロセッサ58が、位置指示器50からの連続送信期間の開始時刻を検出することにより、位置指示器50の動作とタイミングを合わせるとともに、Y電極(Y1〜Y30)についておよその位置を求めるための動作である。
【0032】
図7において、マイクロプロセッサ58は選択回路52に対して、前述したX軸全面スキャン動作において求まった電極X11を選択するように制御信号を送出する。このとき、位置指示器50から送信される信号に対応した信号が電極X11に誘導され、検波回路55にはその信号レベルに対応した電圧が発生する。マイクロプロセッサ58は、一定の周期でサンプルホールド回路56およびAD変換回路57を動作させて、その信号レベルを読み取る。この、サンプルホールド回路56およびAD変換回路57を動作させる周期は、位置指示器50がデータ送信期間に送信する周期(Td)よりも十分に短い時間とする。
【0033】
マイクロプロセッサ58は、AD変換回路57により出力される信号レベルが一定時間(Ts)継続して所定値以上であったときに、位置指示器50の連続送信期間が開始されたと判断して、Y軸全面スキャン動作へ移行する(
図7)。この時間(Ts)は、位置指示器50がデータ送信期間に送信する周期(Td)よりも十分に長い時間とする。
【0034】
マイクロプロセッサ58は、選択回路52を制御して、電極Y1からY30までを順次選択して、AD変換回路57からの信号レベルを読み取る。このときマイクロプロセッサ58は、最も大きい信号レベルが検出された電極を記憶しておく。本実施形態では、電極Y20から最も大きい信号レベルが検出されたものとして説明を行う。
【0035】
選択回路52が最後の電極Y30を選択して信号レベルの検出を終了したら、マイクロプロセッサ58は位置指示器50からの連続送信期間の終了を待つための動作を行う。マイクロプロセッサ58は、選択回路52が電極X11を選択するように制御を行う。このとき、位置指示器50からの送信が継続していれば、マイクロプロセッサ58では、前述した所定値以上のレベルの信号が検出される。受信信号レベルが所定値に達しなくなった時刻が位置指示器50からの連続送信の終了時刻となる。続いて、位置指示器50はデータ送信期間となるが、このとき位置指示器50のタブレットセンサー51における詳細な位置が求まっていないため、ここではデータは読まずに
図8に示す部分スキャン動作へ移行する。
【0036】
マイクロプロセッサ58は、電極X11を選択した状態で、AD変換回路57から出力される信号レベルが一定時間(Ts)継続して所定値以上であったときに、位置指示器50の連続送信期間が開始されたと判断して、座標検出動作へ移行する(
図8のステップ1)。この時間(Ts)は、
図7で説明したのと同様で、位置指示器50がデータ送信期間に送信する周期(Td)よりも十分に長い時間とする。
【0037】
マイクロプロセッサ58は、位置指示器50からの信号のX座標を求めるため、選択回路52が電極X11を中心とする5本の電極(X9〜X13)を順次選択して、AD変換回路57を動作させて信号レベルを読み取る(ステップ1)。このとき、マイクロプロセッサ58は、最も高い信号レベルが検出された電極の番号(ここではX11)、およびその信号レベル(VPX)、またその両隣の電極により検出されたレベルVAX、VBXを保存する(ステップ1)。
【0038】
次にマイクロプロセッサ58は、位置指示器50からの信号のY座標を求めるため、選択回路52が電極Y20を中心とする5本の電極(Y18〜Y22)を順次選択して、信号レベルを読み取る(ステップ1)。このとき、マイクロプロセッサ58は、最も高い信号レベルが検出された電極の番号(ここではY20)、およびその信号レベル(VPY)、またその両隣の電極により検出されたレベルVAY、VBYを保存する(ステップ1)。ここで求まった信号レベルVPX、VAX、VBX、VPY、VAY、VBY、は後述する計算式による座標値の計算に用いられる。
【0039】
次いで、マイクロプロセッサ58は、位置指示器50からの連続送信期間の終了を待つための動作を行う。マイクロプロセッサ58は、選択回路52が前述した座標検出動作においてピークが検出された電極X11を選択するように制御を行う。このとき、受信される信号レベルが所定値に達しなくなった時刻が位置指示器50からの連続送信の終了時刻となる(ステップ1)。
【0040】
マイクロプロセッサ58は、位置指示器50からの連続送信の終了を検出すると、筆圧データに先立って送信されるスタート信号のタイミングを検出する動作に入る(ステップ2)。マイクロプロセッサ58は、電極X11を選択した状態でサンプルホールド回路56およびAD変換回路57を繰り返し起動するように制御して、信号レベルが前述した所定値以上となった時刻をt1として記憶する。マイクロプロセッサ58は、時刻t1から一定時間Twだけ待った時刻より位置指示器からのデータ受信動作を開始する(ステップ2)。この時間Twは、位置指示器50からのスタート信号の送信を終了した後、タブレットで受信される信号レベルがほぼ無くなるまでとし、予め求めておいた時間とする。
【0041】
マイクロプロセッサ58は、前述した待ち時間がTwに達すると同時に、図示しないタイマーを起動する。このタイマーはゼロから前述したTdの時間(位置指示器からのデータ送信周期)に一致する値までを繰り返しカウントする(ステップ2)。タイマーの1周期の動作期間中、マイクロプロセッサ58はサンプルホールド回路56およびAD変換回路57を繰り返し起動して信号レベルを読み取る。マイクロプロセッサ58は、この間の信号レベルが一度も前述した所定値に達しなければ、位置指示器50からの送信が無かったものと判断してその回のデータを「0」として保存し、その間に所定値以上の信号レベルが検出された場合には位置指示器からの送信が有ったものと判断してその回のデータを「1」として保存する(ステップ2)。
【0042】
マイクロプロセッサ58は、前述したタイマーのカウントを11回行い、11ビットのデータを保存する。この11ビットのデータは
図3において示した11ビットのデータに対応するもので、最初の10ビットは筆圧データであり、最後の1ビットが電源残量情報である。
図8では、筆圧データが「1010111010」、電源残量情報が「1」の場合について示している。
【0043】
マイクロプロセッサ58は、保存した11ビットのデータの最後のデータ、すなわち、電池残量情報の過去のデータ及び今回受信したデータとから、位置指示器の電気二重層キャパシタの電源の残量を認識する。すなわち、マイクロプロセッサ58は、保存した11ビットのデータの最後のデータの電池残量情報が「1」となっているか否か判別し、電池残量情報が「1」であれば、「1」となっている電池残量情報を受信した過去の時点と、今回の受信時点との時間間隔を検出して、その時間間隔から、電源残量情報が「1」として送出される頻度を検出する。そして、検出した頻度に対応した
図4に示したパルス回数を推定し、推定したパルス回数に対応する電気二重層キャパシタの電圧を判定することで、位置指示器の電気二重層キャパシタ14の電源の残量を認定する。なお、マイクロプロセッサ58は、「1」となっている電池残量情報を受信した過去の時点と、今回の受信時点との時間間隔と、電気二重層キャパシタの電源の残量との対応テーブルを予め記憶しておき、その対応テーブルから電気二重層キャパシタ14の電源の残量を認定するようにしてもよい。
【0044】
そして、マイクロプロセッサ58は、その電源の残量の認定結果に基づいて、例えば
図9に示すように、本実施形態のタブレットの表示装置の表示画面DSPの上部に設けられた、位置指示器の電源の残量表示部BTに、当該位置指示器の電源の残量を複数段階または連続的に変化させて表示するようにする。
【0045】
また、タブレットがホストコンピュータに接続されている場合には、
図10に示すように、マイクロプロセッサ58は、検出した位置指示器の電気残量を、ホストコンピュータに送出する電気残量情報送出手段581を備えるようにしてもよい。その場合には、ホストコンピュータは、受信した位置指示器の電気残量に基づいて、その表示装置の画面に、位置指示器の電気残量を表示させることができる。
【0046】
なお、図示は省略したが、位置指示器のマイクロプロセッサ21は、スイッチ18に供給するパルス回数を把握することができるので、
図4の特性図から電気二重層キャパシタ14の電圧を認定することできる。そこで、位置指示器自身の筐体の側周面の適切な位置にLCDや有機EL表示素子からなる表示部を設け、その表示部の表示画面に、電気二重層キャパシタ14の電源の残量を表示するようにすることもできる。
【0047】
なお、ステップ2ではX電極の中から最大レベルが検出された電極(X11)を選択してデータの受信を行ったが、Y電極の中で最大レベルが検出された電極(Y20)を選択してデータの受信を行っても良い。
【0048】
マイクロプロセッサ58は、ステップ2において11ビットのデータ受信を終了すると、位置指示器からの連続送信期間の開始を検出する動作(ステップ1)へ移行して、
図8の動作を繰り返し行う。
【0049】
次に、前述したステップ1において求められた受信レベルより位置指示器50の座標位置を求める方法について説明する。
【0050】
ステップ1で求められた受信レベルVPX、VAX、VBX、VPY、VAY、VBY、より位置指示器50の座標値(X、Y)は次式によりそれぞれ計算される。
【0051】
X=Px+(Dx/2)×((VBX−VAX)/(2×VPX−VAX−VBX))・・・(式1)
但し、PxはX軸で最大レベルが検出されたX電極(ここではX11)の座標位置とし、DxはX電極間の配列ピッチ、とする。
【0052】
Y=Py+(Dy/2)×((VBY−VAY)/(2×VPY−VAY−VBY))・・・(式2)
但し、PyはY軸で最大レベルが検出されたY電極(ここではY20)の座標位置とし、DyはY電極間の配列ピッチ、とする。
【0053】
本実施形態による位置指示器によれば、電気二重層キャパシタ14に蓄えられている電源の残量計測と電源の電圧変換とを共通に行うことができるので、回路の構成が簡略化できるとともに消費電流を少なく抑えることができるという利点がある。
【0054】
また、位置指示器からタブレットに送信する情報として1ビットを追加するだけで、タブレットにおいて複数段階の電池残量を表すことができ、位置指示器からのデータの転送レートを落とすことがない。
【0055】
本実施形態では、電圧変換回路17のコイル171,172やコンデンサ173の定数を調整するとともにスイッチ18を制御するパルス幅を調整して、コンデンサ19の電圧変動を少なくすることが好ましい。
【0056】
なお、上述の実施形態の説明では、本実施形態による位置指示器は、
図3の動作を繰り返すこととしたが、1回の動作を終えるとしばらく送信を停止して、この間にタブレットで他の動作、たとえば指によるタッチ位置の検出を行うようにしても良い。
【0057】
また、上述の実施形態の説明では、位置指示器から送信する情報を筆圧と電源残量情報のみとしたが、送信するビット数を増やして他の情報、たとえばスイッチ等の操作情報を送信するようにしても良い。
【0058】
また、上述の実施形態の説明では、位置指示器の筆圧情報を2進コードで表してASK変調により送信するようにしたが、筆圧に応じて送信する周波数を変化させるようにしても良い。
【0059】
また、上述の実施形態の説明では、位置指示器の制御をマイクロプロセッサ21により行ったが、マイクロプロセッサの代わりにロジック回路を用いて行っても良い。
【0060】
また、上述の実施形態の説明では、選択回路52により選択する電極を1本のみとしたが、隣接する複数本を同時に選択するようにしても良い。また、X電極群とY電極群についてそれぞれを選択するとともに、増幅回路、バンドパスフィルター回路、検波回路、サンプルホールド回路およびAD変換回路をX電極側とY電極側にそれぞれ設けて同時に検出するようにしても良い。
【0061】
また、上述の実施形態の説明では、位置指示器に電極12を設けて、タブレットとの静電結合により座標位置を求めるようにしているが、電極12の代わりにコイルを設けて、コイルに交流電流を流すことによりタブレットとの電磁誘導による位置検出を行うようにしても良い。その場合、タブレットの構成としてはタブレットセンサー51に配列するのは電極ではなく、X方向およびY方向にループコイルを配列する点が異なるのみで、他の動作は全く同じである。この場合、電極12の代わりに設けるコイルは充電用のコイル15と共通にしても良いし、異なるものであっても良い。
【0062】
[第2の実施形態]
図11は本発明の第2の実施形態による位置指示器の回路構成を示したものである。本実施形態の位置指示器の内部構造は
図1と同様である。
図11において、第1の実施形態による位置指示器と同一構成のものは
図2と同一符号で示す。即ち、12は電極、13は可変容量コンデンサ、14は電気二重層キャパシタ、15はコイル、19はコンデンサである。また、31は充電回路で、コイル15に誘導される起電力により電気二重層キャパシタ14を充電する回路である。
【0063】
23は電圧変換回路で、電気二重層キャパシタ14に蓄えられた電源より一定の電圧を生成してコンデンサ19に蓄える。本実施形態でもコンデンサ19に蓄えられる一定電圧は1.5Vであるものとする。この電圧変換回路23は
図2における電圧変換回路17と同様な構成としても良いし、他の構成としても良い。
【0064】
24は発振回路、25はASK変調回路で、これらは
図2における発振回路22と同じ回路構成であっても良いし、他の構成であっても良い。
【0065】
本実施形態が第1の実施形態の構成と異なるのは、電気二重層キャパシタ14の電圧をAD変換回路26によって検出して、マイクロプロセッサ27がその電圧を読み取っている点である。本実施形態において、電極12から送信する信号のタイミング、および可変容量コンデンサ13による筆圧検出動作は
図3に示したものと全く同様に行われる。
【0066】
本実施形態では、マイクロプロセッサ27は、AD変換回路26によって求めた電圧に応じて
図3に示した電源残量情報を「1」とする頻度を変えるようにする。例えば、電気二重層キャパシタ14の電圧範囲が10段階(n=1〜10)で表される場合、検出された値がnであれば、マイクロプロセッサ27は、
図3の動作をn回行う毎に1回だけ電源残量情報を「1」として送信する。
【0067】
本実施形態では、位置指示器の電源として電気二重層キャパシタを用いたが、充電可能な電池を用いても良い。
【0068】
本実施形態では位置指示器の制御をマイクロプロセッサ27により行ったが、マイクロプロセッサの代わりにロジック回路を用いて行っても良い。
【0069】
[第3の実施形態]
図12は本発明の第3の実施形態による位置指示器の回路構成を示したものである。本実施形態では、筆圧によって送信する信号の周波数を変えるようにした例について示す。
図12において第2の実施形態による位置指示器と同一構成のものは
図11と同一符号で示す。即ち、12は電極、13は可変容量コンデンサ、14は電気二重層キャパシタ、15はコイル、19はコンデンサ、23は電圧変換回路、25はASK変調回路、26はAD変換回路、27はマイクロプロセッサである。また、31は充電回路で、コイル15に誘導される起電力により電気二重層キャパシタ14を充電する回路である。
【0070】
28は発振回路で、コイル29とコンデンサ30および可変容量コンデンサ13による共振周波数で発振を行う。可変容量コンデンサ13は、第1の実施形態および第2の実施形態で用いたものと同じもので、筆圧によって容量が変化する。本実施形態では可変容量コンデンサ13を発振回路28における共振回路中に設けているので、加えられる筆圧に応じて電極12から送信される信号の周波数が変化する。なお、本実施形態でも位置指示器の内部構造は
図1と同じである。
【0071】
図13は本実施形態における位置指示器の動作を示したもので、
図12における信号(p)、信号(r)の変化の様子を示している。マイクロプロセッサ27は、信号(p)を制御して、送信期間(例えば2msec)と、送信停止期間(例えば8msec)を交互に繰り返す。各送信期間の最後には、一旦送信を停止した後、1ビットで表される電源残量情報を送信する。
【0072】
この場合の電源残量情報は、マイクロプロセッサ27によって、第2の実施形態と全く同様に送信される。即ち、マイクロプロセッサ27は、AD変換回路26によって検出された電気二重層キャパシタ14の電圧に応じて電源残量情報を「1」とする頻度を変えるようにしている。
【0073】
送信期間に送信される信号の周波数が可変容量コンデンサ13に加えられる筆圧に応じて変化する点が本実施形態の特徴である。
【0074】
図14は本実施形態で用いるタブレットの構成図である。本実施形態のタブレットでは、位置指示器からの間欠的な信号送信の周期が判っているものとして、位置指示器からの送信期間には位置指示器の座標および筆圧を求め、送信停止期間には指によるタッチ位置の検出を行う。
【0075】
図14において、60は
図12に示したものと同一の構成の位置指示器で、この位置指示器60から送信する信号の周波数をf1とする。51は第1の実施形態で用いたのと同じタブレットセンサーである。61はX電極群の中から1本の電極を選択するX選択回路、62はY電極群の中から1本の電極を選択するY選択回路である。63は、本実施形態のタブレットをタッチ検出として動作させる際にY電極に送信信号を供給するための発振器で、発振周波数をf2とする。64は切替回路で、Y選択回路62により選択されたY電極を、発振器63または後述する増幅回路側のどちらに接続するかを切り替える。即ち、本実施形態のタブレットをタッチ検出用として動作させるときはマイクロプロセッサ70から切替回路64への制御信号eをハイレベル(1)として発振器63側を選択する。また、本実施形態のタブレットが位置指示器60を検出するときは、マイクロプロセッサ70は、制御信号eをロウレベル(0)として増幅回路側を選択する。
【0076】
65は切替回路で、X選択回路61により選択されたX電極、または切替回路64を経由してY選択回路62により選択されたY電極、のどちらかを選択して増幅回路66に接続する。即ち、本実施形態のタブレットをタッチ検出用として動作させるときは、マイクロプロセッサ70は、切替回路65への制御信号fをロウレベル(0)として、X選択回路61側を選択する。また、本実施形態のタブレットが位置指示器60を検出する動作をし、位置指示器60のX軸座標を求めるときは、マイクロプロセッサ70は、制御信号fをロウレベル(0)として、X選択回路61側を選択する。また、本実施形態のタブレットが位置指示器60を検出する動作をし、位置指示器60のY軸座標を求めるときは、マイクロプロセッサ70は、制御信号fをハイレベル(1)として、Y選択回路62側を選択する。
【0077】
増幅回路66の出力は、周波数f1または周波数f2を中心とした所定の帯域幅を有するバンドパスフィルター回路67に接続される。このバンドパスフィルター回路67の中心周波数はマイクロプロセッサ70からの制御信号gによって切り替えられ、本実施形態のタブレットが位置指示器60を検出する動作を行うときには中心周波数が周波数f1となり、タッチ検出動作を行うときは中心周波数が周波数f2となるように切り替える。なお、バンドパスフィルター回路67が、中心周波数が周波数f1として動作するときの帯域幅は、位置指示器60の筆圧変化による送信周波数の変化幅と比べて十分に大きいものとする。
【0078】
バンドパスフィルター回路67の出力信号は検波回路68によって検波され、マイクロプロセッサ70からの制御信号hに基づきAD変換回路69によってデジタル値に変換される。AD変換回路69からのデジタルデータjはマイクロプロセッサ70によって読み取られ処理される。
【0079】
バンドパスフィルター回路67の出力信号は周波数測定回路71にも供給される。周波数測定回路71は、これに供給される信号の周波数を詳細に測定し、その測定した周波数情報をマイクロプロセッサ70に供給する。この周波数測定回路71の構成としては、カウンター回路を設けて一定の時間内に入力される信号の波数をカウントしても良いし、コンパレータを設けて所定回数の入力信号の立ち上りまたは立下りがカウントされる間の時間を測定するようにしても良い。マイクロプロセッサ70では周波数測定回路71からの周波数情報に基づき位置指示器60の筆圧情報を求める。
【0080】
図15は、本実施形態の位置指示器60による座標位置および電気二重層キャパシタ14の電源残量を求める動作について示したものである。なお、位置指示器60のタブレットセンサー51上のおよその位置の検出は、第1の実施形態と同様にして行うことができる。即ち、マイクロプロセッサ70は、切替回路64に対する制御信号eをロウレベル(0)とすると共に、バンドパスフィルター回路67の中心周波数が周波数f1となるように制御信号gを送出して、
図6および
図7と同じようにして、位置指示器60のタブレットセンサー51上のおよその位置を求めることができる。本実施形態では、位置指示器60が電極X11および電極Y20の交点付近にあるものとして説明を行う。
【0081】
マイクロプロセッサ70は、切替回路65への制御信号fをロウレベル(0)として、電極X11を選択した状態で、AD変換回路69から出力される信号レベルが一定時間(Ts)継続して所定値以上であったときに、位置指示器60の連続送信期間が開始されたと判断して、座標検出動作へ移行する(
図15のステップ1)。マイクロプロセッサ70は、位置指示器60からの信号のX座標を求めるため、X選択回路61が電極X11を中心とする5本の電極(X9〜X13)を順次選択して、AD変換回路69を動作させて信号レベルを読み取る(ステップ1)。このとき、マイクロプロセッサ70は、最も高い信号レベルが検出された電極の番号(ここではX11)、およびその信号レベル(VPX)、またその両隣の電極により検出されたレベルVAX、VBXを保存する(ステップ1)。
【0082】
次にマイクロプロセッサ70は、位置指示器60からの信号のY座標を求めるため、切替回路65への制御信号fをハイレベル(1)として、Y選択回路62側を選択する。マイクロプロセッサ70は、Y選択回路62がY20を中心とする5本の電極(Y18〜Y22)を順次選択して、信号レベルを読み取る(ステップ1)。このとき、マイクロプロセッサ70は、最も高い信号レベルが検出された電極の番号(ここではY20)、およびその信号レベル(VPY)、またその両隣の電極により検出されたレベルをVAY、VBYとして保存する(ステップ1)。ここで求まった信号レベルVPX、VAX、VBX、VPY、VAY、VBY、より、前述した(式1)および式(2)を用いて、マイクロプロセッサ70は、位置指示器60の座標位置を計算する。
【0083】
次いで、マイクロプロセッサ70は位置指示器60からの連続送信期間の終了を待つための動作を行う。マイクロプロセッサ70は、切替回路65への制御信号fをロウレベル(0)とするとともに、X選択回路61に対して前述した座標検出動作においてピークが検出された電極X11を選択するように制御を行う。このとき、受信される信号レベルが所定値に達しなくなった時刻が位置指示器60からの連続送信の終了時刻となる(ステップ1)。
【0084】
マイクロプロセッサ70は、位置指示器60からの連続送信期間の終了を検出すると、電極X11を選択した状態で、所定時間(
図13において、連続送信期間が終了してから電源残量情報の送信が終了するまでの時間)信号を受信する。この間に所定値以上のレベルの信号が検出されれば、マイクロプロセッサ70は、位置指示器60からの電源残量情報を「1」として保存し、所定値以上のレベルの信号が検出されなければ電源残量情報を「0」として保存する。
図15は電源残量情報が「1」であった場合について示している(ステップ2)。
【0085】
電源残量情報の受信が終了すると、位置指示器60は送信停止期間となる(
図13)ので、本実施形態のタブレットでは、この間にタッチ検出動作を行う。本実施形態のタブレットでは、このタッチ検出動作は位置指示器60からの次の送信が開始する前に終了して、再び
図15に示した動作を行い、位置指示器60の検出動作とタッチ検出動作とを交互に繰り返す。このとき、マイクロプロセッサ70は、位置指示器からの電源残量情報が「1」として検出される頻度より電気二重層キャパシタ14に蓄えられている電源の残量を求めることができる。
【0086】
なお、本実施形態のタブレットでのタッチ検出動作は次のように行われる。マイクロプロセッサ70は、切替回路64に対する制御信号eをハイレベル(1)、切替回路65に対する制御信号fをロウレベル(0)とし、バンドパスフィルター回路67の中心周波数が周波数f2となるように制御信号gを送出する。この状態では、発振器63からの送信信号がX電極とY電極の交点の容量結合により受信されてAD変換回路69によりその信号レベルが求められる(ステップ3)。マイクロプロセッサ70は、X選択回路61およびY選択回路62に対する制御を行い、X電極とY電極の全ての交点の容量結合による信号レベルを求める。本実施形態のタブレットでは、指が無いときの各交点での信号レベル(基準レベル)が予め求められているので、X電極とY電極の各交点を選択したときの受信レベルを基準レベルと比較することにより、選択した交点付近に指が有るか、無いかを判定することができる(ステップ3)。
【0087】
前述したタッチ検出動作は、位置指示器60の送信停止期間(この例では8msec)中に行う必要があるが、X電極とY電極の交点の選択を複数回に分けて行っても良い。
【0088】
本実施形態では、位置指示器の電源として電気二重層キャパシタを用いたが、充電可能な電池を用いても良い。
【0089】
本実施形態では、送信する信号の周波数を可変容量コンデンサ13によって変えるようにしたが、コイル29のインダクタンスを変えることにより行っても良い。
【0090】
[他の実施形態または変形例]
なお、上述の実施形態では、位置指示器は、位置指示器情報の一部のビットとして残量情報をタブレットに送信するようにしたが、位置指示器情報とは別途独立に残量情報をタブレットに送信するようにしてもよい。
【0091】
また、残量情報は1ビットの情報としたが、検出された電源の残量(電気残量)に応じた変化頻度で変化をさせることができればよいので、2ビット以上であっても勿論よい。