【課題を解決するための手段】
【0007】
本第1発明による水田作業機は、
運転座席が装備された自走車体と、
前記自走車体から自走車体後方向きに上下揺動操作自在に延出されたリンク機構と、
前記リンク機構の上下揺動操作によって前記自走車体に対して一体に昇降操作される状態で前記リンク機構に支持され、農用資材を圃場に供給する第1供給作業部及び第2供給作業部を備え、
前記第1供給作業部に、農用資材を貯留する第1タンクと、前記第1タンクの下部に連結され、前記第1タンクから農用資材を繰り出す第1繰出部と、前記第1繰出部からの農用資材を圃場に供給する第1供給部とを備え、
前記第2供給作業部に、農用資材を貯留する第2タンクと、前記第2タンクの下部に連結され、前記第2タンクから農用資材を繰り出す第2繰出部と、前記第2繰出部からの農用資材を圃場に供給する第2供給部とを備え、
前記第1タンク及び前記第2タンクに、自走車体上方向きに開口した投入口、及び前記投入口を開閉する蓋体を備え、
自走車体平面視で前記第1タンクが前記第2タンクよりも車体前方側に前記第2タンクと車体前後方向に並んで位置し、かつ自走車体側面視で前記第1タンクが前記第2タンクよりも高い配置高さに位置する状態で前記第1タンク及び前記第2タンクを配備し、
前記第1タンクの蓋体を、この蓋体の自走車体後方側部位に位置する自走車体横向きの開閉軸芯まわりに上下揺動開閉自在に構成し、
前記第2タンクの蓋体を、この蓋体の自走車体前方側部位に位置する自走車体横向きの開閉軸芯まわりに上下揺動開閉自在に構成し
、
前記第1供給作業部及び前記第2供給作業部は、前記リンク機構の後部に連結された作業装置フレームに支持されており、
車体側面視において、前記第1タンクの前端が前記リンク機構の上方における前記リンク機構の前後幅内箇所に位置していることを特徴とする。
【0008】
本第1発明の構成によると、第1及び第2タンクに農用資材を投入すると、第1タンクに投入した農用資材は、第1繰出部によって第1タンクから繰り出され、第1供給部によって第1繰出部から受け継がれて圃場に供給される。第2タンクに投入した農用資材は、第2繰出部によって第2タンクから繰り出され、第2供給部によって第2繰出部から受け継がれて圃場に供給される。
【0009】
第1タンクが第2タンクよりも車体前方側に位置し、第1タンクが第2タンクよりも高い配置高さに位置するという位置関係に第1タンクと第2タンクとの位置関係があることにより、リンク機構の上昇操作によって第1供給作業部を上昇させることで第1タンクを自走車体に対して上昇させた際、第1タンクの対自走車体高さが第1タンクに車体上から農用資材を投入するのに好都合な対自走車体高さになり、リンク機構の下降操作によって第2供給作業部を下降させることで第2タンクを自走車体に対して下降させた際、第2タンクの対地高さが第2タンクに地上から農用資材を投入するのに好都合な対地高さになるようにできる。
【0010】
第1タンクの蓋体を、この蓋体の自走車体後方側部位に位置する自走車体横向きの開閉軸芯まわりに上下揺動開閉自在に構成してあることにより、第1タンクに第1タンク前方の車体上から農用資材を投入する際、第1タンクの蓋体を自走車体後方側に上昇揺動させて第1タンクの投入口を開くことになり、蓋体が第1タンクに農用資材を投入することの障害物になり難い。
第2タンクの蓋体を、この蓋体の自走車体前方側部位に位置する自走車体横向きの開閉軸芯まわりに上下揺動開閉自在に構成してあることにより、第2タンクに第2タンク後方の地上から農用資材を投入する際、第2タンクの蓋体を自走車体前方側に上昇揺動させて第2タンクの投入口を開くことになり、蓋体が第2タンクに農用資材を投入することの障害物になり難い。
【0011】
従って、本第1発明によると、種子と肥料、薬剤と種子、2品種の肥料など2種類の農用資材を第1タンクと第2タンクとに入れ分けることにより、2種類の農用資材を圃場に供給する供給作業を行うことができるものでありながら、第1タンク及び第2タンクのいずれに農用資材を投入する場合でも、第1タンク及び第2タンクを適切な対自走車体高さや対地高さに位置させることができて、かつ蓋体が障害物になり難くて投入し易い。
【0012】
本第2発明では、前記第1繰出部と、前記第2タンクにおける閉じ状態の前記蓋体の上端とが同じ配置高さに位置する。
【0013】
本第2発明の構成によると、第1タンクの全体が第2タンクに対して自走車体上方側に位置ずれした位置関係に第1タンクと第2タンクとの位置関係がなり、第1タンク及び第2タンクの容量を大にすることによって、第1タンク及び第2タンクの自走車体前後方向での大きさが大きくなっても、第1タンクの後端部の直下やその付近に第2タンクの前端部が位置するなど、第1タンクと第2タンクとを自走車体前後方向に極力寄り合う状態で配備できる。
【0014】
従って、本第2発明によると、第1タンク及び第2タンクを大容量タンクにし、第1タンク及び第2タンクに農用資材を補給するための作業中断回数を少なく済ませて能率よく作業できる水田作業機を、第1タンク及び第2タンクを自走車体前後方向長さが極力短いスペースに設置したコンパクトな状態で得ることができる。
【0015】
本第3発明では、前記第1タンクの下部に連結され、前記第1タンクを支持する自走車体横向きの第1支持フレームを備え、前記第1支持フレームが前記第2タンクの閉じ状態の蓋体の上端よりも高い配置高さに位置する。
【0016】
本第3発明の構成によると、第1タンクの全体またはほぼ全体が第2タンクに対して自走車体上方側に位置ずれした位置関係に第1タンクと第2タンクとの位置関係がなり、第1タンク及び第2タンクの容量を大にすることによって、第1タンク及び第2タンクの自走車体前後方向での大きさが大きくなっても、第1タンクと第2タンクとを自走車体前後方向に極力寄り合う状態で配備できる。
【0017】
従って、本第3発明によると、第1タンク及び第2タンクを大容量タンクにし、第1タンク及び第2タンクに農用資材を補給するための作業中断回数を少なく済ませて能率よく作業できる水田作業機を、第1タンク及び第2タンクを自走車体前後方向長さが極力短いスペースに設置したコンパクトな状態で得ることができる。
【0018】
本第4発明では、前記第1タンクの下端が前記第2タンクにおける閉じ状態の前記蓋体の上端よりも高い配置高さに位置する。
【0019】
本第4発明の構成によると、第1タンクの全体が第2タンクに対して自走車体上方側に位置ずれした位置関係に第1タンクと第2タンクとの位置関係がなり、第1タンク及び第2タンクの容量を大にすることによって、第1タンク及び第2タンクの自走車体前後方向での大きさが大きくなっても、第1タンクと第2タンクとを自走車体前後方向に極力寄り合う状態で配備できる。
【0020】
従って、本第4発明によると、第1タンク及び第2タンクを大容量タンクにし、第1タンク及び第2タンクに農用資材を補給するための作業中断回数を少なく済ませて能率よく作業できる水田作業機を、第1タンク及び第2タンクを自走車体前後方向長さが極力短いスペースに設置したコンパクトな状態で得ることができる。
【0021】
本第5発
明は、
運転座席が装備された自走車体と、
前記自走車体から自走車体後方向きに上下揺動操作自在に延出されたリンク機構と、
前記リンク機構の上下揺動操作によって前記自走車体に対して一体に昇降操作される状態で前記リンク機構に支持され、農用資材を圃場に供給する第1供給作業部及び第2供給作業部を備え、
前記第1供給作業部に、農用資材を貯留する第1タンクと、前記第1タンクの下部に連結され、前記第1タンクから農用資材を繰り出す第1繰出部と、前記第1繰出部からの農用資材を圃場に供給する第1供給部とを備え、
前記第2供給作業部に、農用資材を貯留する第2タンクと、前記第2タンクの下部に連結され、前記第2タンクから農用資材を繰り出す第2繰出部と、前記第2繰出部からの農用資材を圃場に供給する第2供給部とを備え、
前記第1タンク及び前記第2タンクに、自走車体上方向きに開口した投入口、及び前記投入口を開閉する蓋体を備え、
自走車体平面視で前記第1タンクが前記第2タンクよりも車体前方側に前記第2タンクと車体前後方向に並んで位置し、かつ自走車体側面視で前記第1タンクが前記第2タンクよりも高い配置高さに位置する状態で前記第1タンク及び前記第2タンクを配備し、
前記第1タンクの蓋体を、この蓋体の自走車体後方側部位に位置する自走車体横向きの開閉軸芯まわりに上下揺動開閉自在に構成し、
前記第2タンクの蓋体を、この蓋体の自走車体前方側部位に位置する自走車体横向きの開閉軸芯まわりに上下揺動開閉自在に構成し、
前記リンク機構に自走車体前後向きのローリング軸芯まわりにローリング自在に支持され、前記第1供給作業部及び前記第2供給作業部を支持する自走車体横向きのメインフレームと、
前記第1タンクの下部に連結され、前記第1タンクを支持する自走車体横向きの第1支持フレームと、
前記第2タンクの下部に連結され、前記第2タンクを支持する自走車体横向きの第2支持フレームとを備え、
前記第1支持フレームが前記メインフレームの上方に位置し、
前記第2支持フレームが前記メインフレームの後方に前記第1支持フレームよりも低い配置高さで位置している
ことを特徴とする。
【0022】
本第5発明の構成によると、自走車体が硬盤の傾斜や凹凸によって左右に傾斜しても、リンク機構に対するメインフレームのローリングにより、第1供給作業部及び第2供給作業部が圃場面に対して平行又はほぼ平行な状態に維持されるようにできる。
【0023】
第1支持フレームがメインフレームの上方に位置し、第2支持フレームがメインフレームの後方に第1支持フレームよりも低い配置高さで位置した簡素な構造のフレーム構造体によって第1供給作業部及び第2供給作業部を支持させながら、第1タンクが第2タンクよりも車体前方側に位置し、第1タンクが第2タンクよりも高い配置高さに位置するという位置関係で第1タンク及び第2タンクを支持させることができ、かつ、第1供給作業部及び第2供給作業部をローリング自在に支持させることができる。
【0024】
従って、本第5発明によると、
段落〔0008〕〜〔0011〕に記載された作用、効果と同じ作用、効果を備え、さらに、2種類の農用資材を圃場に供給する供給作業を行うことができるのみならず、第1タンク及び第2タンクのいずれにも農用資材を投入し易く、かつ自走車体の左右傾斜にかかわらず、第1供給作業部及び第2供給作業部を圃場面に対して平行又はほぼ平行な状態に維持できる水田作業機を、簡素な構造のフレーム構造によって軽量な状態で得ることができる。
【0025】
本第6発明では、前記第1支持フレームの自走車体横方向での複数個所に上端側が各別に連結され、下端側が前記メインフレーム側に連結された複数の自走車体上下向きの第1連結部材を備えている。
【0026】
本第6発明の構成によると、第1支持フレームとメインフレームとを複数の第1連結部材による連結によって強固に連結することができ、第1供給作業部の自走車体横方向での作業範囲を広くすることによって、メインフレーム及び第1支持フレームの自走車体横方向長さが長くなっても、メインフレーム及び第1支持フレームを歪み難くできる。
【0027】
従って、本第6発明によると、第1供給作業部の自走車体横方向での作業範囲を広くして能率よく作業できる水田作業機を、メインフレーム及び第1支持フレームの歪みによる左右の作業深さの相違が生じにくい状態で得ることができる。
【0028】
本第7発明では、自走車体横方向での複数個所で前記第2支持フレーム側に後端側が各別に連結され、前端側が前記メインフレームに連結された複数の自走車体前後向きの第2連結部材を備えている。
【0029】
本第7発明の構成によると、第2支持フレームとメインフレームとを複数の第2連結部材による連結によって強固に連結することができ、第2供給作業部の自走車体横方向での作業範囲を広くすることによって、メインフレーム及び第2支持フレームの自走車体横方向長さが長くなっても、メインフレーム及び第2支持フレームを歪み難くできる。
【0030】
従って、本第7発明によると、第2供給作業部の自走車体横方向での作業範囲を広くして能率よく作業できる水田作業機を、メインフレーム及び第2支持フレームの歪みによる左右の作業深さの相違が生じにくい状態で得ることができる。
【0031】
本第8発明では、前記メインフレーム側に前端側が連結され、後端側が前記第2支持フレーム側に連結され、後端部が前記第2支持フレームよりも自走車体後方側に位置する車体前後向きの支持フレームを備え、前記支持フレームの後端部に、脱着自在な農用資材散布装置のための連結部を設けてある。
【0032】
本第8発明の構成によると、支持フレームの連結部に農用資材散布装置を連結すれば、農用資材散布装置の荷重が掛かる支持フレームがメインフレームと第2支持フレームとによって支持されることにより、簡素な構造の支持フレームを採用しても、農用資材散布装置を強固に支持させることができる。
【0033】
支持フレームの連結部に農用資材散布装置を連結することにより、第1供給作業部と第2供給作業部とによって2種類の農用資材を圃場に供給する供給作業を行うに併せ、農用散布装置によって薬剤などの農用資材を散布する散布作業を行うことができる。
【0034】
従って、本第8発明によると、第1供給作業部と第2供給作業部とによって種子と肥料とを圃場に供給しながら、農用資材散布装置によって薬剤を圃場に供給するなど、3種類の農用資材を圃場に供給するのに一挙に行うことができるのみならず、簡素な構造の支持フレームを採用して安価にできる。
【0035】
本第9発明では、前記自走車体に、前記運転座席の後方箇所に配置した作業用ステップ、及び前記作業用ステップの上方に自走車体横向きに配置した手摺りを備え、前記手摺りが最上昇位置に上昇した状態の前記第1タンクの投入口よりも高い配置高さに位置する。
【0036】
本第9発明の構成によると、第1タンクに農用資材を投入するのに、作業用ステップ及び手摺りを使用して身体を安定させながら、かつ農用資材が入っている袋などの容器を手摺りに載せて支持させながらできる。
【0037】
従って、本第9発明によると、第1タンクに農用資材を投入するのに、リンク機構の上昇操作によって第1タンクを適切な対自走車体高さに持ち上げることができるのに加え、身体を安定させながら、かつ容器を手摺りに支持させながらできて、楽にかつ迅速にできる。