(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、イベントはある程度の時間に亘って継続することが一般的であるので、上記のようにイベントが発生した瞬間の時刻を映像データとともに記録するだけでは、イベントが継続している時間帯に撮影された映像(例えばイベントの開始時点から終了時点までの範囲の映像)を特定することができない。そのため、映像の範囲の特定は最終的には人が行う必要があり、この特定作業には閲覧者の煩雑な操作が伴う。例えば、映像の巻き戻し等を閲覧者が繰り返して行うことでイベントの有無を確認し、イベントが継続している時間帯の映像を特定する必要があった。また、上記の特許文献1−3に記載の発明によっても、イベントが継続している時間帯の映像を特定することは容易ではない。
【0009】
本発明の目的は、イベントが継続している時間帯に取得された映像データを簡便に特定することが可能な映像データ配信装置、映像データ配信システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、イベントの発生時間を示すアラームが含まれ複数のセグメントデータに分割された映像データを記憶装置から取得し、前記複数のセグメントデータのうち
前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータを再生するためのプレイリストを作成するプレイリスト作成手段と、プレイリストを送信する送信手段と、を有し、
前記映像データには、前記イベントの種類を示すイベント識別情報が対応付けられており、前記アラームは、前記イベントの種類に応じて、前記イベントの開始時刻又は前記イベントの途中時刻のいずれかを示す情報であり、前記プレイリスト作成手段は、
前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータ及び後の時間のセグメントデータのうちの少なくとも一方の取得要求を通信回線を介して再生装置から受けた場合
において、
前記イベントの開始時刻を示す前記アラームが前記映像データに含まれている場合、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータを含まず、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも後の時間のセグメントデータを含むデータを再生するための新たなプレイリストを作成し、前記イベントの途中時刻を示す前記アラームが前記映像データに含まれている場合、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータと後の時間のセグメントデータとを含むデータを再生するための新たなプレイリストを作成し、前記送信手段は
前記新たなプレイリストを送信する、ことを特徴とする映像データ配信装置である。
【0012】
請求項
2に係る発明は、請求項
1に記載の映像データ配信装置であって、前記プレイリスト作成手段は、前記映像データに複数のアラームが含まれている場合、各アラームに対応するイベント毎にプレイリストを作成し、各イベントに対応するプレイリストを結合し、前記送信手段は、前記結合されたプレイリストを送信する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項
3に係る発明は、映像データ配信装置と、通信回線を介して前記映像データ配信装置に接続された再生装置と、を備えた映像データ配信システムであって、前記映像データ配信装置は、イベントの発生時間を示すアラームが含まれ複数のセグメントデータに分割された映像データを記憶装置から取得し、前記複数のセグメントデータのうち
前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータを再生するためのプレイリストを作成するプレイリスト作成手段と、プレイリストを前記再生装置に送信する送信手段と、を有し、
前記映像データには、前記イベントの種類を示すイベント識別情報が対応付けられており、前記アラームは、前記イベントの種類に応じて、前記イベントの開始時刻又は前記イベントの途中時刻のいずれかを示す情報であり、前記再生装置は、プレイリストに従ってセグメントデータを前記映像データ配信装置から受信して映像を再生し、
前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータ及び後の時間のセグメントデータのうちの少なくとも一方の取得要求を前記映像データ配信装置に送信し、前記プレイリスト作成手段は、前記取得要求を前記再生装置から受けた場合
において、
前記イベントの開始時刻を示す前記アラームが前記映像データに含まれている場合、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータを含まず、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも後の時間のセグメントデータを含むデータを再生するための新たなプレイリストを作成し、前記イベントの途中時刻を示す前記アラームが前記映像データに含まれている場合、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータと後の時間のセグメントデータとを含むデータを再生するための新たなプレイリストを作成し、前記送信手段は
前記新たなプレイリストを前記再生装置に送信する、ことを特徴とする映像データ配信システムである。
【0015】
請求項
4に記載の発明は、請求項
3に記載の映像データ配信システムであって、前記プレイリスト作成手段は、前記映像データに複数のアラームが含まれている場合、各アラームに対応するイベント毎にプレイリストを作成し、各イベントに対応するプレイリストを結合し、前記送信手段は、前記結合されたプレイリストを前記再生装置に送信する、ことを特徴とする。
【0016】
請求項
5に記載の発明は、請求項
3又は請求項
4に記載の映像データ配信システムであって、前記プレイリスト作成手段は、アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータ及び後の時間のセグメントデータが前記再生装置によって指定されていない場合、アラームが示す時間に対応するセグメントデータと後の時間のセグメントデータとを再生するための新たなプレイリストを作成する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項
6に記載の発明は、請求項
3から請求項
5のいずれか一項に記載の映像データ配信システムであって、前記再生装置は、プレイリストに従って映像を再生しているときに、取得対象となるセグメントデータの指定をユーザから受け付けなかった場合、再生中のセグメントデータよりも後の時間のセグメントデータの取得要求を前記映像データ配信装置に送信する、ことを特徴とする。
【0018】
請求項
7に記載の発明は、請求項
3から請求項
5のいずれか一項に記載の映像データ配信システムであって、前記再生装置は、プレイリストに従って映像を再生しているときに、取得対象となるセグメントデータの指定をユーザから受け付けなかった場合、プレイリストに従って映像を繰り返し再生する、ことを特徴とする。
【0019】
請求項
8に記載の発明は、請求項
3から請求項
5のいずれか一項に記載の映像データ配信システムであって、前記再生装置は、プレイリストに従った再生が終了した場合、新たなセグメントデータの取得要求を前記映像データ配信装置に送信する、ことを特徴とする。
【0020】
請求項
9に記載の発明は、請求項
3から請求項
8のいずれか一項に記載の映像データ配信システムであって、前記再生装置は、前記後の時間のセグメントデータの取得要求を前記映像データ配信装置に送信して
前記新たなプレイリストを受信した場合、
前記新たなプレイリストのうち前記後の時間のセグメントデータのみを再生する、ことを特徴とする。
【0021】
請求項
10に記載の発明は、請求項
3から請求項
8のいずれか一項に記載の映像データ配信システムであって、前記再生装置は、前記映像データ配信装置から
前記新たなプレイリストを受信した場合、
前記新たなプレイリストに新たに追加されたセグメントデータ以外のセグメントデータを早送りで再生する、ことを特徴とする。
【0022】
請求項
11に記載の発明は、請求項
3から請求項
8のいずれか一項に記載の映像データ配信システムであって、前記再生装置は、セグメントデータを時間的に逆方向に再生する、ことを特徴とする。
【0023】
請求項
12に記載の発明は、コンピュータに、イベントの発生時間を示すアラームが含まれ複数のセグメントデータに分割された映像データを記憶装置から取得し、前記複数のセグメントデータのうち
前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータを再生するためのプレイリストを作成するステップと、プレイリストを送信するステップと、
前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータ及び後の時間のセグメントデータのうちの少なくとも一方の取得要求を通信回線を介して再生装置から受けた場合、アラームが示す時間に対応するセグメントデータと前記取得要求の対象となるセグメントデータとを再生するための新たなプレイリストを作成するステップと、
前記新たなプレイリストを送信するステップと、を実行させ
、前記映像データには、前記イベントの種類を示すイベント識別情報が対応付けられており、前記アラームは、前記イベントの種類に応じて、前記イベントの開始時刻又は前記イベントの途中時刻のいずれかを示す情報であり、前記新たなプレイリストを作成するステップにおいては、前記イベントの開始時刻を示す前記アラームが前記映像データに含まれている場合、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータを含まず、前記アラームが示す時間に対応するセグメントデータよりも後の時間のセグメントデータを含むデータを再生するための前記新たなプレイリストを作成し、前記イベントの途中時刻を示す前記アラームが前記映像データに含まれている場合、前記アラームを示す時間に対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータと後の時間のセグメントデータとを含むデータを再生するための新たなプレイリストを作成する、ことを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、閲覧者の煩雑な作業を必要とせずに、イベントが継続している時間帯に取得された映像データを簡便に特定することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に、本発明の実施形態に係る映像データ配信システムの一例を示す。本実施形態に係る映像データ配信システム1は、映像データ配信装置10と再生装置50とを含む。映像データ配信装置10と再生装置50とは、例えばLANやWAN等のネットワークN(通信回線)を介して接続されている。なお、
図1には1つの再生装置50のみが示されているが、複数の再生装置50がネットワークNに接続されていてもよい。映像データ配信装置10は、記憶装置12と、分割部14と、プレイリスト作成部16と、送受信部18とを備えている。
【0027】
記憶装置12には映像データが記憶されている。一例として、記憶装置12には、ビル等の建物に設置された監視カメラによって取得された映像データが記憶されている。映像データにはイベント発生時間情報が付帯されており、そのイベント発生時間情報は、その映像データを取得した監視カメラの撮影エリア内でイベントが発生した日時を示す。イベント発生時間情報は、人の指示によって手動で映像データに付帯されてもよいし、センサによってイベントを検知した場合には自動で映像データに付帯されてもよいし、画像処理によって映像データを解析することでイベントを検知した場合には自動で映像データに付与されてもよい。イベント発生時間情報を手動で映像データに付帯させる場合、映像データを再生し、閲覧者が映像データを見ることでイベントの有無を判断し、イベント発生時間情報の付帯の指示を与えることが考えられる。一方、イベント発生時間情報を自動で映像データに付帯させる場合、監視カメラ自体又は監視カメラ周辺に温度センサや人感センサ等のセンサを設けておき、センサによってイベントが検知された日時を示す情報を、イベント発生時間情報として映像データに付帯させることが考えられる。例えば温度センサを用いる場合、感知エリアの温度が設定値以上となった日時を示す情報を、イベント発生時間情報として映像データに付帯させる。人感センサを用いる場合、感知エリア内に入った人間を検知した日時を示す情報を、イベント発生時間情報として映像データに付帯させる。また、映像データには、イベントの種類を示すイベント識別情報が付帯されていてもよい。イベントには、例えば、建物内への人の侵入や放置物の滞留等がある。イベント識別情報は、人の指示によって手動で映像データに付帯されてもよいし、映像解析等の処理によってイベントの種類を特定した場合には自動で映像データに付帯されてもよい。また、複数の監視カメラによって撮影する場合、映像データには、当該映像データを取得した監視カメラを識別するためのカメラ識別情報が付帯されていてもよい。イベント発生時間情報、イベント識別情報及びカメラ識別情報は、映像データ配信装置10にて映像データに付帯されてもよいし、別の画像処理装置等にて映像データに付帯されてもよい。なお、イベント発生時間情報がアラームの一例に相当する。
【0028】
分割部14は映像データを記憶装置12から読み込み、映像データを単位時間長さの複数のセグメントデータに分割する。または、分割部14は、映像データをファイルサイズで分割し、時間の情報を映像データに別途所持させてもよい。例えば
図2に示すように、分割部14は、時刻00:00〜01:40の間の映像データ100を受け、映像データ100を10秒間隔(単位時間)で分割することで、再生時間が10秒間の複数のセグメントデータ110を生成する。
図2に示す例では、分割によって10個のセグメントデータ110(セグメントデータA〜J)が生成されている。以下の説明では、分割後の各セグメントデータ110を、セグメントデータA〜Jと称する場合がある。なお、
図2に示す例では単位時間の長さを10秒間としているが、この長さは一例であり、10秒以外の長さを単位時間としてもよい。なお、映像データ配信装置10以外の別の装置にて映像データが複数のセグメントデータに分割され、複数のセグメントデータに分割された状態の映像データが、記憶装置12に予め記憶されていてもよい。この場合、映像データ配信装置10に分割部14を設けなくてもよい。
【0029】
プレイリスト作成部16は、映像データ100(セグメントデータ110)を再生するためのプレイリストを作成する。ここでは、HLS(HTTP Live Streaming)を利用したデータ配信システムを例にして説明する。プレイリストは、一例として、各セグメントデータ110を指し示すURI(Uniform Resource Identifier)の一覧や、各セグメントデータ110の格納場所を示すアドレスの一覧である。
図3にプレイリストの一例を示す。
図3に示すプレイリスト200には、一例として、セグメントデータA〜Jを指し示すURIが記述されている。
【0030】
本実施形態では、プレイリスト作成部16は、イベント発生時間情報(以下、「アラーム」と称する)が示す時間を含む時間帯のセグメントデータ(以下、「アラームに対応するセグメントデータ」と称する)を特定し、特定したセグメントデータを再生するためのプレイリストを作成する。例えば、プレイリスト作成部16は、特定したセグメントデータのURIが記述されたプレイリストを作成する。これにより、当該特定されたセグメントデータが再生範囲となる。
【0031】
また、プレイリスト作成部16は、アラームに対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータ及び後の時間のセグメントデータのうちの少なくとも一方の追加要求を再生装置50から受けた場合、追加要求対象のセグメントデータとアラームに対応するセグメントデータとを再生するための新たなプレイリストを作成する。例えば、プレイリスト作成部16は、追加要求対象のセグメントデータのURIと、アラームに対応するセグメントデータのURIとが記述されたプレイリストを作成する。これにより、追加要求対象のセグメントデータとアラームに対応するセグメントデータとが、再生範囲となる。
【0032】
送受信部18は、ネットワークNを介してプレイリストを再生装置50に送信する。また、送受信部18は、プレイリストの取得要求やセグメントデータの追加要求等を、ネットワークNを介して再生装置50から受信する。
【0033】
なお、映像データが記憶されている記憶装置12は、映像データ配信装置10に設けられていてもよいし、映像データ配信装置10以外の別の装置であって映像データを配信する装置に設けられていてもよい。記憶装置12が映像データ配信装置10に設けられている場合、送受信部18は、再生装置50からのアクセスに応じてセグメントデータを再生装置50に送信する。
【0034】
再生装置50は、例えば図示しない表示部、送受信部及びユーザーインターフェース等を備えている。再生装置50は、ネットワークNを介してプレイリストを映像データ配信装置10から受信する。また、再生装置50は、プレイリストに記述されているURIや格納場所等に基づき、ネットワークNを介してセグメントデータにアクセスし、当該セグメントデータを受信して映像を再生する。記憶装置12が映像データ配信装置10に設けられている場合、再生装置50は、映像データ配信装置10にアクセスし、記憶装置12に記憶されているセグメントデータを取得する。一方、記憶装置12が映像データ配信装置10以外の別の配信装置に設けられている場合、再生装置50は、当該別の配信装置にアクセスし、記憶装置12に記憶されているセグメントデータを取得する。閲覧者は、再生装置50によって再生される映像を見ることでイベントを確認することができる。
【0035】
次に、
図4に示すフローチャートを参照して、映像データ配信装置10の動作の一例を説明する。
【0036】
まず、監視カメラによって映像データが取得されると、当該映像データは記憶装置12に記憶される。分割部14は記憶装置12から映像データを読み込み、映像データを複数のセグメントデータに分割する(S01)。次に、プレイリスト作成部16は、セグメントデータのうち、アラームに対応するセグメントデータを特定し(S02)、特定したセグメントデータのURIが記述されたプレイリストを作成する(S03)。そして、送受信部18は、プレイリストを再生装置50に送信する(S04)。その後、映像データ配信装置10は待機し、セグメントデータの追加を行わない場合(S05,No)、処理は終了する。例えば、所定時間経過してもセグメントデータの追加要求が再生装置50から映像データ配信装置10に送信されなかった場合や、セグメントデータの追加完了の通知が再生装置50から映像データ配信装置10に送信された場合、セグメントデータの追加が行われないことになる。一方、前方の時間及び後方の時間のうちの少なくとも一方のセグメントデータの追加要求が再生装置50から映像データ配信装置10に送信された場合(S05,Yes)、プレイリスト作成部16は、追加要求対象のセグメントデータを追加し(S06)、当該追加されたセグメントデータのURIを既に作成されたプレイリストに記述することで新たなプレイリストを作成する(S03)。そして、送受信部18は新たなプレイリストを再生装置50に送信する(S04)。以降、ステップS03〜S06の処理を繰り返し実行する。
【0037】
次に、
図5に示すフローチャートを参照して、再生装置50の動作の一例を説明する。まず、再生装置50はプレイリストを映像データ配信装置10から取得する(S10)。例えば、閲覧者が、イベント識別情報が示すイベントに基づき、映像の閲覧を希望する撮影日時、撮影カメラ、撮影場所又はチャンネル等の閲覧希望条件を特定し、再生装置50のユーザーインターフェースを用いることで閲覧希望条件を指定すると、再生装置50は、閲覧希望条件に合致するプレイリストの取得要求を映像データ配信装置10に送信し、プレイリストを映像データ配信装置10から取得する。再生装置50は、プレイリストに記述されているURIに従ってセグメントデータにアクセスし、セグメントデータを受信し(S11)、当該セグメントデータの映像を再生する(S12)。そして、閲覧者は、再生されているセグメントデータの映像を見ながら、セグメントデータの追加の有無を判定する(S13)。セグメントデータを追加する場合、閲覧者は、例えば再生装置50のユーザーインターフェースを用いることで、再生されているセグメントデータの前の時間及び後の時間のうちの少なくとも一方のセグメントデータの追加を指示する。一方、セグメントデータを追加しない場合、閲覧者は、再生装置50のユーザーインターフェースを用いることで、セグメントデータの追加処理の完了を指示する。セグメントデータを追加する場合(S14,Yes)、再生装置50は、セグメントデータの追加要求を映像データ配信装置10に送信し(S16)、その追加要求に対応する新たなプレイリストを映像データ配信装置10から取得する(S10)。以降、ステップS10〜S16の処理を繰り返し実行する。一方、セグメントデータを追加しない場合(S14,No)、再生装置50は、追加処理の完了を映像データ配信装置10に送信する(S15)。または、所定時間が経過しても閲覧者から何も入力が無い場合、再生装置50は、追加処理の完了を映像データ配信装置10に送信してもよい。また別の例として、所定時間が経過しても閲覧者から何も入力が無い場合、再生装置50は、セグメントデータの追加要求を映像データ配信装置10に送信してもよいし、再生中のセグメントデータの映像を繰り返し再生してもよい。例えば、所定時間が経過しても閲覧者から何も入力が無い場合、再生装置50は、映像が尻切れ状態であると判定し、後の時間のセグメントデータの追加要求を映像データ配信装置10に送信してもよい。
【0038】
(動作例1)
次に、
図6に示すシーケンス図及び
図7を参照して、映像データ配信システムの動作の一例(動作例1)を説明する。例えば
図7に示すように、映像データ100は、分割部14によって複数のセグメントデータ110(セグメントデータA〜J)に分割されて記憶装置12に記憶されているものとする。また、セグメントデータDの途中時刻からセグメントデータFの途中時刻に亘ってイベント310が発生し、イベント310の開始時刻を示すアラーム311が映像データ100に設定されているものとする。開始時刻にアラームが発生するイベントの例としては、建物や部屋等への「人の侵入」がある。例えば、人感センサによって人を感知する場合、感知エリアに侵入したタイミングで人感センサが人を感知するので、イベント(人の侵入)の開始時刻にアラームが設定されることがある。一方、閲覧者がアラームを設定する場合も、人が建物等のエリアに侵入したタイミングでイベントの発生を指示することが考えられるので、イベントの開始時刻にアラームが設定されることがある。
【0039】
まず、閲覧者が再生装置50を用いることで、映像の閲覧を希望する撮影日時や撮影カメラ等の閲覧希望条件を指定すると、再生装置50は、その閲覧希望条件に合致するプレイリストの取得要求を映像データ配信装置10に送信する(S20)。映像データ配信装置10のプレイリスト作成部16は、プレイリストの取得要求を再生装置50から受けると、閲覧希望条件に合致する映像データ100に基づいてプレイリストを作成する。プレイリスト作成部16は、例えば、閲覧希望条件が示す撮影日や撮影カメラによって撮影された映像データ100を対象にしてプレイリストを作成する。
図7に示す例では、プレイリスト作成部16は、映像データ100に設定されたアラーム311を検出し(S21)、セグメントデータA〜Jのうち、アラーム311に対応するセグメントデータDを特定し(S22)、セグメントデータDのURIが記述されたプレイリスト211を作成する(S23)。そして、送受信部18はプレイリスト211を再生装置50に送信する(S24)。
【0040】
再生装置50はプレイリスト211を受信し、プレイリスト211に記述されているURIに従ってセグメントデータDにアクセスし、セグメントデータDを受信し(S25)、セグメントデータDの映像を再生する(S26)。そして、閲覧者は、再生されているセグメントデータDの映像を見ながら、セグメントデータの追加の有無を判定する(S27)。
図7に示す例では、セグメントデータDの開始時刻にはイベント310は発生しておらず、イベント310の始点(先頭)はセグメントデータDに表されている。一方、イベント310の終点(末尾)はセグメントデータDに表されておらず映像は尻切れの状態となっているため、閲覧者は、再生装置50のユーザーインターフェースを用いることで、セグメントデータDよりも後の時間のセグメントデータEの追加を要求することが考えられる。閲覧者がセグメントデータEの追加を指示すると、再生装置50は、セグメントデータEの追加要求(判定結果)を映像データ配信装置10に送信する(S28)。
【0041】
映像データ配信装置10は再生装置50から判定結果を受信し、当該判定結果に応じた処理を行う(S29)。セグメントデータEの追加要求が再生装置50から映像データ配信装置10に送信された場合、プレイリスト作成部16は、セグメントデータD,EのURIが記述された新たなプレイリスト212を作成する(S23)。そして、送受信部18は、新たなプレイリスト212を再生装置50に送信する(S24)。このように、セグメントデータの追加要求がなされると、プレイリストが更新されることになる。
【0042】
再生装置50はプレイリスト212を受信し、プレイリスト212に従ってセグメントデータD,Eを受信し(S25)、セグメントデータD,Eの映像を再生する(S26)。そして、閲覧者は、再生されているセグメントデータD,Eの映像を見ながら、セグメントデータの追加の有無を判定する(S27)。
図7に示す例では、セグメントデータEにおいてイベント310は継続中であり映像は尻切れの状態であるため、閲覧者は、セグメントデータEよりも後の時間のセグメントデータFの追加を要求することが考えられる。閲覧者がセグメントデータFの追加を指示すると、再生装置50は、セグメントデータFの追加要求(判定結果)を映像データ配信装置10に送信する(S28)。
【0043】
なお、再生対象のセグメントデータが複数あり、映像が尻切れの状態になっていると閲覧者が判定した場合、再生装置50は、複数のセグメントデータのうち末尾のセグメントデータのみを再生するようにしてもよい。例えば、再生装置50は、セグメントデータD,Eのうち末尾のセグメントデータEのみを再生するようにしてもよい。イベント310の始点(先頭)はセグメントデータDに映されているので、再生範囲の先頭は確認済みといえる。これに対して、イベント310の終点(末尾)はセグメントデータDに映されていないため、末尾に新たに追加されたセグメントデータEのみを再生することで、より迅速にイベントの終点を確認することができる。または、再生装置50は、セグメントデータDを早送りして再生し、セグメントデータEを通常の速さで再生してもよい。これによっても、より迅速にイベントの終点を確認することができる。また、プレイリスト作成部16は、セグメントデータEのみのプレイリストを作成してもよい。これにより、新たに追加された末尾のセグメントデータEのみが再生装置50にて再生されることになるため、より迅速にイベントの終点を確認することができる。
【0044】
プレイリスト作成部16は、セグメントデータFの追加要求を再生装置50から受けると、セグメントデータD,E,FのURIが記述された新たなプレイリスト213を作成する(S23)。そして、送受信部18は、新たなプレイリスト213を再生装置50に送信する(S24)。
【0045】
再生装置50はプレイリスト213を受信し、プレイリスト213に従ってセグメントデータD,E,Fを受信し(S25)、セグメントデータD,E,Fの映像を再生する(S26)。そして、閲覧者は、再生されているセグメントデータD,E,Fの映像を見ながら、セグメントデータの追加の有無を判定する(S27)。この場合、上記のように、再生装置50は、末尾のセグメントデータFのみを再生してもよいし、セグメントデータD,Eを早送りで再生してもよい。または、プレイリスト作成部16は、セグメントデータFのみのプレイリストを作成してもよく、この場合、新たに追加された末尾のセグメントデータFのみが再生装置50にて再生される。
図7に示す例では、セグメントデータFの途中でイベント310が終了しているため、閲覧者は、セグメントデータの追加処理の完了を指示することが考えられる。閲覧者が追加処理の完了を指示すると、再生装置50は、追加処理の完了(判定結果)を映像データ配信装置10に送信する(S28)。映像データ配信装置10は、追加処理完了の通知を再生装置50から受信すると、プレイリスト作成処理を終了する(S29)。
【0046】
なお、閲覧者は、一度に複数のセグメントデータの追加を要求してもよい。例えば、セグメントデータDのURIのみが記述されたプレイリスト211が再生されている場合、閲覧者は、セグメントデータE,Fの追加要求を一度に行ってもよい。この場合、プレイリスト作成部16は、セグメントデータD,E,FのURIが記述された新たなプレイリスト213を作成し、送受信部18は、新たなプレイリスト213を再生装置50に送信する。そして、再生装置50は、新たなプレイリスト213に従ってセグメントデータを再生する。
【0047】
以上のように、映像データ100をセグメントデータA〜Jに分割し、アラーム311を基準にしてプレイリストを作成し、閲覧者の要望に応じてセグメントデータ単位で再生範囲を変えることで、閲覧者の煩雑な作業を必要とせずに、イベント310が撮影された時間帯の映像データを簡便に特定して再生することが可能となる。すなわち、閲覧者は、映像データの巻き戻し等を繰り返すことなく、閲覧を希望する映像データの範囲を簡便に特定して再生することが可能となる。従来であれば、映像データ100の全体を再生装置50にて再生し、閲覧者が映像データ100の巻き戻し等を繰り返すことで、イベント310が映し出された映像の範囲を特定する必要があったが、本実施形態に係る映像データ配信装置10によると、そのような煩わしい操作を行わなくても、イベント310が映し出された映像を特定することができる。例えば、イベント310が「人の侵入」であり、イベント310の開示時刻のみにアラーム311が設定されている場合であっても、イベント310の開始時刻から終了時刻までの範囲を含む必要最小限の映像データを簡便に特定して再生することが可能となる。このように、閲覧者による検索作業を軽減することができる点からして、映像データ配信装置10は、閲覧者による検索作業を支援する機能を備えているともいえる。
【0048】
(動作例2)
次に、
図6に示すシーケンス図及び
図8を参照して、映像データ配信システムの別の動作例(動作例2)を説明する。動作例2では、例えば
図8に示すように、セグメントデータDの途中時刻からセグメントデータFの途中時刻に亘ってイベント320が発生し、イベント320の途中時刻を示すアラーム321が映像データ100に設定されているものとする。途中時刻にアラームが発生するイベントの例としては、「放置物の滞留(物の放置)」がある。例えば、センサによって物の放置を検知する場合、感知エリアに物が搬入されて物の移動が止まったタイミング(滞留したタイミング)で、センサが物の放置を感知するので、イベント(物の放置)の途中時刻にアラームが設定されることがある。閲覧者がアラームを設定する場合も、物が建物等のエリアに搬入されて物の移動が止まったタイミングでイベントの発生を指示することが考えられるので、イベントの途中時刻にアラームが設定されることがある。
【0049】
まず、動作例1と同様に、再生装置50は、プレイリストの取得要求を映像データ配信装置10に送信する(S20)。
図8に示す例では、プレイリスト作成部16は、映像データ100に設定されたアラーム321を検出し(S21)、セグメントデータA〜Jのうち、アラーム321に対応するセグメントデータEを特定し(S22)、セグメントデータEのURIが記述されたプレイリスト221を作成する(S23)。そして、送受信部18は、プレイリスト221を再生装置50に送信する(S24)。
【0050】
再生装置50はプレイリスト221を受信し、プレイリスト221に従ってセグメントデータEを受信し(S25)、セグメントデータEの映像を再生する(S26)。そして、閲覧者は、セグメントデータの追加の有無を判定する(S27)。
図8に示す例では、セグメントデータEの開始時刻ではイベント320は既に発生しており、イベント320の始点(先頭)はセグメントデータEに表されていない。すなわち、映像は頭切れの状態となっている。そのため、閲覧者は、セグメントデータEよりも前の時間のセグメントデータDの追加を要求することが考えられる。また、イベント320の終点(末尾)もセグメントデータEに表されておらず映像は尻切れの状態となっているため、閲覧者は、セグメントデータEよりも後の時間のセグメントデータFの追加を要求することが考えられる。ここでは一例として、閲覧者がセグメントデータDの追加を要求する場合について説明するが、セグメントデータEの追加を要求してもよく、また、セグメントデータD,E両方の追加を一度に要求してもよい。閲覧者がセグメントデータDの追加を指示すると、再生装置50は、セグメントデータDの追加要求(判定結果)を映像データ配信装置10に送信する(S28)。なお、映像が頭切れの状態になっていると閲覧者が判定した場合、再生装置50は、再生中のセグメントデータEを時間的に逆方向に再生(逆再生)してもよい。これにより、閲覧者は、映像が頭切れの状態になっているのか否かを、容易に確認することが可能となる。
【0051】
プレイリスト作成部16は、セグメントデータDの追加要求を再生装置50から受けると、セグメントデータD,EのURIが記述された新たなプレイリスト222を作成する(S23)。そして、送受信部18は新たなプレイリスト222を再生装置50に送信する(S24)。
【0052】
再生装置50はプレイリスト222を受信し、プレイリスト222に従ってセグメントデータD,Eを受信し(S25)、それらの映像を再生する(S26)。そして、閲覧者は、セグメントデータの追加の有無を判定する(S27)。
図8に示す例では、イベント320の始点(先頭)はセグメントデータDに表されているが、イベント320の終点(末尾)はセグメントデータEに表されていない。そのため、閲覧者は、セグメントデータEよりも後の時間のセグメントデータFの追加を要求することが考えられる。閲覧者がセグメントデータFの追加を指示すると、再生装置50は、セグメントデータFの追加要求(判定結果)を映像データ配信装置10に送信する(S28)。プレイリスト作成部16は、セグメントデータD,E,FのURIが記述された新たなプレイリスト223を作成する(S23)。そして、送受信部18は、新たなプレイリスト223を再生装置50に送信する(S24)。
【0053】
再生装置50はプレイリスト223を受信し、プレイリスト223に従ってセグメントデータD,E,Fを受信し(S25)、それらの映像を再生する(S26)。そして、閲覧者は、セグメントデータの追加の有無を判定する。(S27)。
図8に示す例では、セグメントデータFの途中でイベント320が終了しているため、閲覧者は、セグメントデータの追加処理の完了を指示することが考えられる。閲覧者が追加処理の完了を指示すると、再生装置50は、追加処理の完了(判定結果)を映像データ配信装置10に送信し(S28)、映像データ配信装置10はプレイリスト作成処理を終了する(S29)。
【0054】
動作例2においても、動作例1と同様に、閲覧者の煩雑な作業を必要とせずに、イベント320が撮影された時間帯の映像データを簡便に特定して再生することが可能となる。例えば、イベント320が「物の放置」であり、イベント320の途中時刻のみにアラーム321が設定されている場合であっても、イベント320の開始時刻から終了時刻までの範囲を含む必要最小限の映像データを簡便に特定して再生することが可能となる。
【0055】
(複数のイベントが存在する場合)
上述した動作例1,2においては、映像データ100に1つのイベント(イベント310又は320)が映されている場合について説明したが、複数のイベントが映されている場合であっても、映像データ配信装置10は、各イベントについてプレイリストを作成して再生装置50に送信することができる。例えば
図9に示すように、映像データ100に2つのイベント(イベント330,340)が映されている場合、映像データ配信装置10は、イベント330,340のそれぞれに対応するプレイリストを作成して再生装置50に送信する。そして、イベント330,340のそれぞれについて再生範囲が確定された場合、映像データ配信装置10は、イベント330,340のそれぞれのプレイリストを1つに纏めて再生装置50に送信する。
図9に示す例では、プレイリスト作成部16は、アラーム331を基準にしてセグメントデータBのURIが記述されたプレイリストを作成し、閲覧者の要望によってセグメントデータCを追加し、セグメントデータB,CのURIが記述されたプレイリストを作成する。さらに、プレイリスト作成部16は、アラーム341を基準にしてセグメントデータGのURIが記述されたプレイリストを作成し、閲覧者の要望によってセグメントデータF,Hを追加し、セグメントデータF,G,HのURIが記述されたプレイリストを作成する。そして、イベント330,340のそれぞれについてセグメントデータの追加処理が完了して再生範囲が確定した場合、プレイリスト作成部16は、イベント330用のプレイリストとイベント340用のプレイリストとを合成し、セグメントデータB,C,F,G,HのURIが記述されたプレイリストを作成する。これにより、アラーム331,341に対応するセグメントデータB,G、及び、閲覧者によって指定されたセグメントデータC,F,Hのみが再生されるプレイリストが作成されることになる。すなわち、イベントが映されているセグメントデータのみが再生されるプレイリストが作成されることになる。合成後のプレイリストを再生装置50にて再生すると、イベントが映されているセグメントデータB,C,F,G,Hのみが再生されるので、複数のイベントが映像データ100に映されている場合であっても、閲覧者は必要な範囲のみを再生してイベントの内容を迅速に確認することが可能となる。
【0056】
また、1つのイベントの再生範囲を特定したら、自動的に次のイベントの再生範囲を特定するようにしてもよい。例えば、プレイリスト作成部16は、時間が相対的早いアラーム331に対応するイベント330についてのプレイリストを先に作成し、次に、時間が相対的に遅いアラーム341に対応するイベント340についてのプレイリストを作成するようにしてもよい。
【0057】
(イベントの種類に応じた処理)
また、映像データにイベント識別情報が付帯されている場合、プレイリスト作成部16は、再生装置50から追加要求され得るセグメントデータを、イベント識別情報が示すイベントの種類に応じて決定し、アラームに対応するセグメントデータと当該決定されたセグメントデータとを再生するためのプレイリストを作成してもよい。すなわち、プレイリスト作成部16は、アラームに対応するセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータ及び後の時間のセグメントデータのうちの少なくとも一方を、イベントの種類に応じて選択し、アラームに対応するセグメントデータと選択されたセグメントデータとを再生するためのプレイリストを作成する。
【0058】
例えば
図7に示す動作例1においては、イベント310は「人の侵入」であるため、「人の侵入」を示すイベント識別情報が映像データ100に付帯されていることがある。イベントが「人の侵入」の場合、アラームの後にイベントが継続すると推定されるため、プレイリスト作成部16は、アラームに対応するセグメントデータDとともに、その後の時間のセグメントデータEについてもプレイリストに追加してもよい。結果として、プレイリスト作成部16は、セグメントデータD,EのURIが記述されたプレイリスト212を作成して再生装置50に送信する。
【0059】
また、
図8に示す動作例2においては、イベント320は「物の放置」であるため、「物の放置」を示すイベント識別情報が映像データ100に付帯されていることがある。イベントが「物の放置」の場合、アラームの前後にイベントが継続すると推定されるため、プレイリスト作成部16は、アラームに対応するセグメントデータEとともに、その前後の時間のセグメントデータD,Fについてもプレイリストに追加してもよい。結果として、プレイリスト作成部16は、セグメントデータD,E,FのURIが記述されたプレイリスト223を作成して再生装置50に送信する。
【0060】
以上のように、イベントの種類に応じたプレイリストを作成することで、閲覧者によるセグメントデータの追加の手間を省くことができるため、イベントに応じた再生範囲をより簡便に特定することが可能となる。
【0061】
(自動的にセグメントデータを追加する場合)
また、別の例として、再生装置50にてプレイリストの再生が終了した場合、映像データ配信装置10は、自動的にセグメントデータを追加して新たなプレイリストを再生装置50に送信してもよい。この場合、閲覧者が再生装置50にて追加処理の停止を指示すると、映像データ配信装置10は、セグメントデータの自動追加の処理を停止する。例えばプレイリストの再生が終了すると、再生装置50は、その終了の通知を映像データ配信装置10に送信する。プレイリスト作成部16は、その終了の通知を受けると、再生装置50に既に送信されたプレイリストに、新たなセグメントデータのURIを追加することで新たなプレイリストを作成する。例えば、プレイリスト作成部16は、先頭のセグメントデータよりも前の時間のセグメントデータ、及び、末尾のセグメントデータよりも後の時間のセグメントデータのうち、少なくとも一方のセグメントデータのURIが記述された新たなプレイリストを作成する。例えば、自動的に追加する時間の方向を、閲覧者が予め設定しておいてもよい。新たなプレイリストは再生装置50に送信され、当該新たなプレイリストに従ってセグメントデータが再生されることになる。このように、自動でセグメントデータを追加して再生することで、イベントに対応する再生範囲をより簡便に特定して再生することができる。
【0062】
(再生装置50による再生範囲の変更)
上述した実施形態では、映像データ配信装置10がプレイリストを作成して再生装置50に送信する場合について説明したが、再生装置50が、セグメントデータ単位で再生範囲を変えてもよい。この場合、複数のセグメントデータA〜Jに分割された状態の映像データ100が再生装置50に入力され、再生装置50は、まず、アラームに対応するセグメントデータを再生する。そして、閲覧者からの追加要求がある場合、再生装置50は、追加要求対象のセグメントデータを追加して再生する。このように再生装置50が再生範囲を変える処理を行った場合も、閲覧者による煩雑な作業を必要とせずに、イベントに対応する再生範囲を簡便に特定して再生することができる。
【0063】
上述した映像データ配信装置10は図示しないCPU等のプロセッサを備えている。プロセッサは、図示しないメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、分割部14、プレイリスト作成部16及び送受信部18のそれぞれの機能を実現する。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を介して又はネットワーク等の通信回線を介してハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置に記憶される。なお、上記プログラムはハードディスクドライブ等の記憶装置に予め記憶されていてもよい。ハードディスクドライブ等の記憶装置に記憶されたプログラムがRAM等のメモリに読み出されてCPU等のプロセッサによって実行されることにより、分割部14、プレイリスト作成部16及び送受信部18のそれぞれの機能が実現される。また、再生装置50は、図示しないCPU等のプロセッサと、図示しないメモリとを備えている。例えばハードディスクドライブ等の記憶装置に記憶されたプログラムがRAM等のメモリに読み出されてCPU等のプロセッサによって実行されることにより、再生装置50の機能が実現される。