特許第5984773号(P5984773)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5984773
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】ミニショベル
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/08 20060101AFI20160823BHJP
【FI】
   E02F9/08 Z
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-202349(P2013-202349)
(22)【出願日】2013年9月27日
(65)【公開番号】特開2015-68013(P2015-68013A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2015年2月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安藤 裕之
【審査官】 桐山 愛世
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−012513(JP,A)
【文献】 特開2000−170205(JP,A)
【文献】 特開2013−122153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/28−3/413
9/00−9/18
9/24−9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回体と、この旋回体に取り付けられ、ブーム、アームと、平爪及び掘削爪のいずれかが選択的に取り付けられるアダプタを有するバケットを含む作業装置と、上記旋回体に設けられた運転席と、上記運転席を覆うキャノピーと、上記運転席の前方位置に設けられた前手摺と、この前手摺に設けられ、上記平爪または上記掘削爪が収納される爪収納部とを備え、前記ブームが前記前手摺の前方の位置で前記旋回体に支持されミニショベルにおいて、
上記爪収納部は、前記前手摺に固定された後面板と、この後面板に連設され下方に向って傾斜した傾斜板とを有し、
上記爪収納部の下方に、当該爪収納部の内部と外部とを連通させる開放部を設けたことを特徴とするミニショベル
【請求項2】
請求項1に記載のミニショベルにおいて、
上記爪収納部は、上記前手摺に固定され前記後面板の前側位置に配置され前面板を有し、上記前面板の下端と上記傾斜板とによって上記開放部を形成したことを特徴とするミニショベル
【請求項3】
請求項2に記載のミニショベルにおいて、
上記後面板と上記傾斜板とを別体に設けており、これらの後面板と傾斜板とを互いに締結する締結具を設けたことを特徴とするミニショベル
【請求項4】
請求項2に記載のミニショベルにおいて、
上記爪収納部は、この爪収納部に収納された上記平爪の下端が係止される係止部を有することを特徴とするミニショベル
【請求項5】
請求項2に記載のミニショベルにおいて、
上記傾斜板は、複数の穴部を有することを特徴とするミニショベル
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転席の前方位置に設けられた前手摺に取り付けられ、平爪または掘削爪が収納される爪収納部を備えたミニショベルに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術として特許文献1に示されるものがある。この特許文献1には、小型機械であるミニショベルが開示されている。このミニショベルの運転席の前方位置に前手摺が設けられ、この前手摺に、バケットのアダプタに選択的に装着される平爪または掘削爪が収納される有底の爪収納部が取り付けられている。
【0003】
例えば地面のならし作業を行うときには、バケットのアダプタに平爪が装着され、土砂等の掘削作業を行うときには、バケットのアダプタに平爪に代えて掘削爪が装着される。例えばバケットのアダプタに平爪が装着されるときには、バケットのアダプタから取り外された掘削爪が爪収納部に収納され、バケットのアダプタに掘削爪が装着されるときには、バケットのアダプタから取り外された平爪が爪収納部に収納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−12513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した爪収納部を備えた従来技術にあって、掘削作業が行われる間、バケットに付着した土砂等の付着物や掘削対象の粒状物が爪収納部内へこぼれ落ちることがある。また、平爪や掘削爪に付着した付着物が、平爪や掘削爪の爪収納部への収納時に、爪収納部内において剥離することがある。これらによって従来技術は、爪収納部内に付着物や粒状物等の堆積物が堆積しやすい。
【0006】
したがって従来技術は、爪収納部内に平爪や掘削爪を収納した際に、爪収納部内に堆積した堆積物によって平爪や掘削爪が浮き上がり、当該ミニショベルに作業に伴う大きな振動が伝えられたときなどに、爪収納部から平爪や掘削爪が飛び出して落下する懸念がある。また、爪収納部内の堆積物の除去が煩雑になり、この爪収納部に対する清掃作業の能率向上を見込めない問題もある。
【0007】
本発明は、上述した従来技術における実情からなされたもので、その目的は、爪収納部内の堆積物を少なく抑えながら平爪または掘削爪を収納させることができるミニショベルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明は、旋回体と、この旋回体に取り付けられ、ブーム、アームと、平爪及び掘削爪のいずれかが選択的に取り付けられるアダプタを有するバケットを含む作業装置と、上記旋回体に設けられた運転席と、上記運転席を覆うキャノピーと、上記運転席の前方位置に設けられた前手摺と、この前手摺に設けられ、上記平爪または上記掘削爪が収納される爪収納部とを備え、前記ブームが前記前手摺の前方の位置で前記旋回体に支持されミニショベルにおいて、上記爪収納部は、前記前手摺に固定された後面板と、この後面版板に連設され下方に向って傾斜した傾斜板とを有し、上記爪収納部の下方に、当該爪収納部の内部と外部とを連通させる開放部を設けたことを特徴としている。
【0009】
このように構成した本発明は、爪収納部の下方に、爪収納部の内部と外部とを連通させる開放部を設けてあることから、作業に伴ってバケットに付着している付着物、あるいは掘削対象の粒状物が爪収納部へこぼれ落ちても、また、平爪や掘削爪に付着している付着物が爪収納部内において剥がれ落ちても、それらの付着物や粒状物を後面板及び傾斜板によって円滑に下方へ案内して開放部から爪収納部の外部へ落下させることができる。すなわち本発明は、爪収納部内の堆積物を少なく抑えながら、爪収納部へ平爪または掘削爪を収納させることができる。
【0010】
また本発明は、上記発明において、上記爪収納部は、上記前手摺に固定され前記後面板の前側位置に配置され前面板を有し、上記前面板の下端と上記傾斜板とによって上記開放部を形成したことを特徴としている。このように構成した本発明は、爪収納部へこぼれ落ちた付着物や粒状物、あるいは爪収納部内において剥がれ落ちた付着物を、前面板の下端と傾斜板によって形成した開口部から円滑に爪収納部の前側下方へ排出させることができる。
【0011】
また本発明は、上記発明において、上記後面板と上記傾斜板とを別体に設け、これらの後面板と傾斜板とを互いに締結する締結具を設けたことを特徴としている。このように構成した本発明は、傾斜角度の異なる傾斜板を複数枚用意しておき、それらのいずれかを選択的に後面板に締結することにより、開放部の大きさを付着物に応じて調整することができる。
【0012】
また本発明は、上記発明において、上記爪収納部は、この爪収納部に収納された上記平爪の下端が係止される係止部を有することを特徴としている。このように構成した本発明は、平爪を爪収納部に収納した際に、平爪の下端が係止部に係止されるので、平爪を安定した状態で爪収納部内に保持させることができる。
【0013】
また本発明は、上記発明において、上記傾斜板は、複数の穴部を有することを特徴としている。このように構成した本発明は、爪収納部へこぼれ落ちた付着物や粒状物、あるいは爪収納部内において剥がれ落ちた付着物を傾斜板の複数の穴部からも外部へ落下させることができ、排出効率を高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、爪収納部内の堆積物を少なく抑えながら、爪収納部へ平爪または掘削爪を収納させることができる。すなわち本発明は、平爪や掘削爪を従来のような堆積物に起因する浮き上がりによる落下の懸念無く、爪収納部に安定して保持させることができる。また、本発明は、爪収納部内の堆積物を少なく抑えることができるので、従来に比べて爪収納部の清掃が簡単になり、この爪収納部の清掃作業の能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係るミニショベルの一実施形態を示す側面図である。
図2】第1実施形態に係るミニショベルの正面図である。
図3】第1実施形態に備えられる前手摺及び爪収納部を示す正面図である。
図4図3のA−A断面図である。
図5図3のB−B断面図である。
図6】第1実施形態に備えられる爪収納部に平爪を収納した状態を示す斜視図である。
図7図6の要部拡大側断面図である。
図8】第1実施形態に備えられる爪収納部に掘削爪を収納する状態を示す斜視図である。
図9】本発明の第2実施形態の要部を示す図で、(a)図は一部を破断して示した斜視図、(b)図は(a)図の拡大側面図である。
図10】本発明の第3実施形態の要部を示す図で、(a)図は斜視図、(b)図は(a)図の拡大側断面図である。
図11】本発明の第4実施形態の要部を示す図で、(a)図は一部を破断して示した斜視図、(b)図は(a)図の拡大側断面図である。
図12】本発明の第5実施形態の要部を示す図で、爪収納部の一部を除いて示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るミニショベルの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施形態を構成するミニショベルを示す側面図、図2は第1実施形態に係るミニショベルの正面図である。
【0018】
本発明に係るミニショベルは、図1,2に示すように、走行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2と、この旋回体2に取り付けられ、上下方向に回動可能で、土砂の掘削作業、土砂のならし作業等を行う作業装置3とを備えている。走行体1及び旋回体2は、車体を構成している。作業装置3は、旋回体2に取り付けられるブーム4と、このブーム4の先端に取り付けられるアーム5と、このアーム5の先端に取り付けられるバケット6とを含んでいる。バケット6は、土砂等のならし作業に活用される後述の平爪21及び土砂等の掘削作業に活用される掘削爪25のいずれかが選択的に取り付けられるアダプタを有している。
【0019】
旋回体2上には運転席7を配置してあり、この運転席7を覆うようにキャノピ8を設けてある。運転席7の前側位置には前手摺10を取り付けてあり、運転席7の右側方には横手摺11を取り付けてある。前手摺10の下方位置には、平爪21あるいは後述の掘削爪25が収納される爪収納部20を設けてある。なお、同図1,2に示すように、ブーム4は、前手摺10の前方の位置で旋回体2に支持されている。
【0020】
一般にミニショベルは、小型機械であることから機器搭載スペースに制約を受けている。これに伴って、前手摺10を爪収納部20の設置場所として活用している。また、前手摺10の下方位置に爪収納部20を設けたことにより、運転席7に座ったオペレータの操作時における作業視界を広く確保している。
【0021】
図3は第1実施形態に備えられる前手摺及び爪収納部を示す正面図、図4図3のA−A断面図、図5図3のB−B断面図、図6は第1実施形態に備えられる爪収納部に平爪を収納した状態を示す斜視図、図7図6の要部拡大側断面図、図8は第1実施形態に備えられる爪収納部に掘削爪を収納する状態を示す斜視図である。
【0022】
上述した前手摺10は、例えばパイプ部材を折り曲げ形成して製作したものであり、図3,6に示すように、例えば第1立設部10aと、この第1立設部10aに連設された傾斜部10bと、第1立設部10aに対向するように配置した第2立設部10cと、傾斜部10b及び第2立設部10cに連設され、水平方向に延びる横設部10dとから成っている。第1立設部10aの下端10a1及び第2立設部10cの下端10c1は、保持板22に溶接されている。図4に示すように、保持板22は、複数のボルト穴22a,22b,22c,22dを有している。これらのボルト穴22a〜22dに挿入されたボルトによって、保持板22は運転席7のフロアプレートに固定されている。
【0023】
なお、前手摺10の第1立設部10aには、前手摺10と横手摺11とを互いに固定する際に活用されるブラケット24を取り付けてある。また、横設部10dと、第2立設部10cとにわたって、L字状の照明ブラケット23を取り付けてある。この照明ブラケット23に、当該ミニショベルの前方を照らす図示しない照明装置が取り付けられる。
【0024】
この第1実施形態は、爪収納部20の下方に、爪収納部20の内部と外部とを連通させる開放部30を設けてある。
【0025】
図4,5に示すように、爪収納部20は、前手摺10に固定され前側位置に配置される長尺の前面板20aと、この前面板20aに対向して後側位置に配置され前手摺10に固定される後面板20bと、この後面板20bに連設され、前側下方に向って傾斜する傾斜板20cとを有している。後面板20bと傾斜板20cは、1枚の長尺の板材を折り曲げて製作してある。前面板20aの下端20a3と傾斜板20cとによって上述した開放部30が形成されている。
【0026】
図4に示すように、爪収納部20の前面板20aの一方の端部を形成する折り曲げ部20a1が前手摺10の第1立設部10aに溶接され、他方の端部を形成する折り曲げ部20a2が前手摺10の第2立設部10cに溶接されている。前面板20に折り曲げ部20a1,20a2を形成して、これらの折り曲げ部20a1,20a2を、それぞれ第1立設部10a、第2立設部10cに溶接することにより、平爪21及び掘削爪25の収納空間が形成されている。また、爪収納部20の後面板20bの一方の端部20b1が前手摺10の第1立設部10aに溶接され、他方の端部20b2が前手摺10の第2立設部10cに溶接されている。
【0027】
図7に示すように、爪収納部20に収納される平爪21は、板部材21aと、この板部材21aに一体に設けられた爪部材21bとから成っており、爪部材21bがバケット6の上述したアダプタに装着される。この第1実施形態は、爪収納部20の前面板20aと後面板20bとの間隔を、爪収納部20へ平爪21が収納された際に、例えば板部材21aが前面板20aに押圧されて係止され、爪部材21bが後面板20bに係止されて保持される寸法に設定してある。これに伴い、同図7に示すように、平爪21の板部材21aの下端20a3が開放部30に臨む保持形態となっている。
【0028】
図8に示すように、平爪21に代えて掘削爪25が爪収納部20に収納される場合は、掘削爪25の前側部分、及び後側部分が、爪収納部20の前面板20aと後面板20bとによって保持され、掘削爪25の下端が爪収納部20の傾斜板20cに係止されるようになっている。
【0029】
このように構成した第1実施形態は、爪収納部20の下方に、爪収納部20の内部と外部とを連通させる開放部30を設けてあることから、作業に伴ってバケット6に付着している付着物、あるいは掘削対象の粒状物が爪収納部20へこぼれ落ちても、また、平爪21や掘削爪25に付着している付着物が爪収納部20内において剥がれ落ちても、それらの付着物や粒状物を開放部30から爪収納部20の外部へ落下させることができる。すなわち、この第1実施形態は、爪収納部20の堆積物を少なく抑えながら、爪収納部20へ平爪21または掘削爪25を収納させることができる。
【0030】
これにより第1実施形態は、平爪21や掘削爪25の堆積物に起因する浮き上がりによる落下の懸念無く、爪収納部20に安定して保持させることができる。また、この第1実施形態は、爪収納部20の堆積物を少なく抑えることができるので、爪収納部20の清掃が簡単になり、この爪収納部20の清掃作業の能率を向上させることができる。
【0031】
また、この第1実施形態は、爪収納部20へこぼれ落ちた付着物や粒状物、あるいは爪収納部20内において剥がれ落ちた付着物を、傾斜板20cによって円滑に爪収納部20の前側下方へ排出させることができる。
【0032】
図9は本発明の第2実施形態の要部を示す図で、(a)図は一部を破断して示した斜視図、(b)図は(a)図の拡大側面図である。
【0033】
この図9に示す第2実施形態は、爪収納部20を構成する後面板20bと傾斜板20cとを別体に設け、これらの後面板20bと傾斜板20cとを互いに締結する締結具、例えば複数のボルト26を設けてある。その他の構成は、上述した第1実施形態と同等である。
【0034】
このように構成した第2実施形態は、第1実施形態と同等の作用効果が得られる他、傾斜角度の異なる傾斜板20cを複数枚用意しておき、それらのいずれかを選択的に後面板20bに締結することにより、開放部30の大きさを付着物に応じて調整することができる。
【0035】
図10は本発明の第3実施形態の要部を示す図で、(a)図は斜視図、(b)図は(a)図の拡大側断面図、図11は本発明の第4実施形態の要部を示す図で、(a)図は一部を破断して示した斜視図、(b)図は(a)図の拡大側断面図である。
【0036】
これらの図11,12に示す第3実施形態、第4実施形態は、爪収納部20が、この爪収納部20に収納された平爪21の下端21a1が係止される係止部を有している。その他の構成は上述した第1実施形態と同等である。
【0037】
図10に示す第3実施形態は、爪収納部20の前面板20aの下端に、爪収納部20に収納された平爪21の下端21a1が係止される係止部、すなわち係止片20dを備えている。
【0038】
図11に示す第4実施形態は、爪収納部20の後面板20bと傾斜板20cとの境界部に、平爪21の板部材21aの下端21a1が係止される係止部、すなわち係止段部20eを形成してある。
【0039】
これらの図10,11に示す第3実施形態及び第4実施形態にあっては、第1実施形態と同等の作用効果が得られる他、平爪21を爪収納部20に収納した際に、平爪21の板部材21aの下端21a1が、係止片20dあるいは係止段部20eに係止されるので、平爪21を安定して状態で爪収納部20内に保持させることができる。
【0040】
図12は本発明の第5実施形態の要部を示す図で、爪収納部の一部を除いて示した図である。なお、この図12は、傾斜板20cを明確にするために、爪収納部20の前面板20aを除いて示したものである。
【0041】
この図12に示す第5実施形態は、傾斜板20cが複数の穴部20c1を有している。その他の構成は上述した第1実施形態と同等である。
【0042】
この第5実施形態にあっては、第1実施形態と同等の作用効果が得られる他、爪収納部20へこぼれ落ちた付着物や粒状物、あるいは爪収納部20内において剥がれ落ちた付着物を傾斜板20cの複数の穴部20c1からも外部へ落下させることができ、付着物あるいは粒状物の排出効率を高めることができる。
【符号の説明】
【0043】
2 旋回体(車体)
3 作業装置
6 バケット
7 運転席
10 前手摺
10a 第1立設部
10c 第2立設部
20 爪収納部
20a 前面板
20a1 折り曲げ部
20a2 折り曲げ部
20a3 下端
20b 後面板
20b1 端部
20b2 端部
20c 傾斜板
20c1 穴部
20d 係止片(係止部)
20e 係止段部(係止部)
21 平爪
21a 板部材
21a1 下端
21b 爪部材
25 掘削爪
26 ボルト(締結具)
30 開放部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12