(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記可動部(7)は、その第2端(34)において、前記能動部(12)の反対側に、広がった基礎(35)を有することを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の可変鏡。
前記可動部(7)は、前記反射面(3)の反対側である前記膜(2)の背面(4)に固定され、炭素繊維/エポキシマトリックス系の複合材料、ガラス繊維または金属製バーから形成される剛性のある物質から単体に形成される棒材により形成されることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の可変鏡。
前記可動部(7)は、相互に独立しており、それぞれ相互に分離された複数の前記接着接合(8)によって前記変形可能な膜(2)に接続されることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の可変鏡。
前記反射面(3)の二次的粗さ(Rq)は、前記可動部(7)を有する膜(2)の接着接合後、7nmより低く、または5nmより低く、または4nmより低く、または3nm以下であることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の可変鏡。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、可変鏡1に関し、いくつかの光学的応用またはその他、たとえば天文学、医学特に眼科学、遠隔通信、計測学等の分野において、波面を調整、特に是正するよう意図された可変鏡1に特に関する。
【0018】
その目的のため、可変鏡1は、入射光線を反射するように意図された反射面3と、「背面」4と称される反対面とを有する変形可能な膜2を有する。
【0019】
膜2は、
図1に示されるように、前記膜2により覆われる中空の筐体を形成する、好ましくは剛性の支持部5上に設けられている。
【0020】
当然、膜2を構成する物質および厚さe2は、共鳴周波数閾値に関した制約を考慮しつつ、必要な柔軟性を備える前記膜2を特に提供するように選択される。
【0021】
そのため、前記膜は、ポリマーフィルムまたは薄いシリコンシートから形成され、50μm以下の厚さ、好ましくは10μm以下、実質的には3μmから5μmの厚さを有する。
【0022】
好ましくは、前記膜の厚さe2は、反射面3および背面4が実質的に平行なように、実質的に一定である。
【0023】
同様に、反射面3および/または背面4は、いかなる盛り上がりや粗さがなく、好ましくは実質的に規則的で滑らかであるので、特に膜2を容易に作成することを可能にする。
【0024】
当然、前記膜2、特に反射面3の理想的な平均プロファイルP
0は、いかなる平均粗さでもよい。
【0025】
例として、可変鏡1の矢状面πの静止状態において好適に考慮される平均プロファイルP
0は、
図2、3および4に示されるように、反射面が実質的に平面的であるように、実質的に直線的である。
【0026】
反射面3が隆起した好適には凸面のプロファイルを有して、たとえば
図1に示されたように、球状のコップ等のコップのように形成されるように、前記平均プロファイルP
0は、わずかに好ましくは規則的に湾曲している。
【0027】
図においては、その回転軸を好適に構成する鏡1の中心光軸は、実質的に垂直方向と平行に延びる。
【0028】
加えて、支持部5と同様に、膜2を横方向に区切る外形は、いかなる形状でもよいが、
図1に示されるように、好ましくは正多角形または円に対応し、鏡は、実質的に円筒またはディスク形状である。
【0029】
本発明によれば、支持部5は、前記膜2を変形するように適合された少なくとも1つのアクチュエータ6が備えられ、当該アクチュエータは、その目的のため、接着接合8によって膜2に固定される、少なくとも1つの可動部7を含む。
【0030】
好ましくは、鏡1は、構造およびサイズについて好適に実質的に同一の、複数のアクチュエータ6を含み、したがって複数の可動部7は相互に独立であり、全て可変膜2に接続されている。
【0031】
特に好ましい方法において、アクチュエータは、膜の横方向外形内で分布され、たとえば実質的に四角形または六角形の規則的なメッシュ状ネットワークの交点に従って、特に支持部により区切られた筐体内に収容される。
【0032】
ここで、前記アクチュエータ6、特に関連した可動部7は、膜2を四角形に切出し、よって、各セルの移動が個別に制御されるマトリックスに膜を分割するようにしている。
【0033】
例として、約15mmの直径を有する膜2を有する鏡は、52個のアクチュエータを有する。
【0034】
特に、図に示されるように、可動部7は、移動されるように配置され、実質的に移動において、反射面の平均プロファイルP
0に実質的に直角、特に底部から頂部およびその逆に、そして
図1から3および5Aから5Fにおいて実質的に垂直方向に、移動後の位置に膜2を局所的に駆動する。
【0035】
図示されない実施形態において、いくつかの接着接合8、または全ての接着接合8は、広範または全体的に膜2の背面4を覆う、実質的に連続的かつ均一な層を形成するように、相互に接続されうる。
【0036】
しかしながら、特に好ましい方法では、可動部7は、相互に分離される複数の接着接合8によって変形可能な膜2にそれぞれ接続される。
【0037】
有利なことに、各可動部7が一滴に分離された、定量の接着剤により個別に固定されることにより、後述するように、組み付けに必要とされる接着剤量を制限できるだけではなく、作成されたユニットの組み付け精度および軽度を得られ、表面状態を改善することが可能となる。
【0038】
さらに、可動部7および膜2間において個別かつ実質的に点状の接合部15の作成は、必要であれば、膜を破壊することなく当該膜から可動部7を分離できるので、たとえば1つまたはいくつかの不良な可動部7を容易に取り換えたりすることができる。これは、連続的な接着層により特に強固な接続が形成される場合には、扱いにくく、または不可能ですらある。
【0039】
さらに、接着剤の量を最小限化することは、鏡が低気圧の応用、たとえば特に低温保持装置内の「真空下」において使用される場合に観察される脱ガス効果をかなり制限することが可能となることがわかる。
【0040】
当然、接着剤の特性、特に剛性、粘着性、硬化時間、熱動作等は、意図する適応に応用される。そのため、接着部8は、たとえばシリコンタイプのエラストマー接着剤により好適に形成される。
【0041】
さらに、図に示されるように、アクチュエータ6および膜2の間、特に可動部7および背面4の間において、これら2要素を同時かつ実質的に湿らせることによって、接着部18は直接的な接合を形成する。
【0042】
加えて、本発明は、特定種のアクチュエータ6にいかようにも限定されず、支持部5の底部5Aに近づけたり遠ざけたり動かすように可動部7よって膜2の移動を発生させたり制御したりするために、たとえば機械的、電気的、電磁気的、圧電性、空気式、水圧式、熱起源等による移動、変形または拡張を生成するいかなる種類の技術もとりわけ実装できることに留意されるべきである。
【0043】
そのように、アクチュエータ6は、支持部5と共にたとえば固定部9を含み、固定部9とは異なって、固定部9に対して自由に動くように設けられた可動部7を押し出すための部材を形成するように、当該支持部5の底部5Aにその目的のために提供された筐体に好適に挿入される。
【0044】
したがって、
図1に示された第1実施形態によれば、固定部9はコイルタイプの電磁気性インダクタにより形成される一方、可動部7はソレノイドのジェネレータ軸に沿って動くことのできる強磁性の可動な軸芯により形成される。
【0045】
図2に示された第2の実施形態によれば、固定部9は、可動部7に印加される磁界の強度および極性を制御するための電磁石によって形成される。可動部7自身は、強磁性の部材からなり、または、たとえば小球の形態の永久磁石10と共にその基部に提供される。
【0046】
当然、可動部7が円筒状、空気式、水圧式またはねじ式等の棒材を構成することは、十分に考え得る。
【0047】
反対に、
図3に示された第3の実施形態によれば、アクチュエータ6は、スペーサと同様に、支持部5の底部5Aを膜2に直接接続する調整可能な高さの円柱により形成される。
【0048】
前記円柱は、圧電性部材の本質的な長手方向の拡張または縮小を引き起こすことによって、その高さよって底部5Aから膜2を離隔する距離が変更および制御されるように、圧電部材に形成される少なくとも一部を含み、または、全体的に圧電性の棒材に形成される。
【0049】
本発明の重要な特性によれば、可動部7は、接着接合8の外側に位置する主体11を有し、可動部7および部材2間の接合部15を
確保するために、接着剤が能動部12の側壁14に接着するように、主体11は、部分的にまたは全体的に接着接合8
に侵入する能動部12に続く。
【0050】
ここで述べられたように、「側壁」14は、能動部12を横方向に区切る外壁要素を示し、主体11から最も離れている能動部12の自由端12Aに伸長する。前記自由端は、膜2近傍の接着接合8に位置する。
【0051】
換言すると、可動部7特に能動部12は、主体11を能動部12の自由端12Aに接続する中心線(XX’)に実質的に沿って好適に伸長する。当該中心線は、能動部12が膜2に接近し、接着接合8に
侵入する全般的な方向に実質的に対応する一方、側壁14は、中心線(XX’)に対して能動部12の横の境界を示すために、中心線(XX’)周りで螺旋状に巻かれて閉じる表面に対応する。
【0052】
有利のため、側壁14の少なくとも一部の接着剤により湿らせることは、能動部12上の前記接着剤の表面領域および分布を最適化し、良好な接着を
保証し、したがって膜1への可動部7の固定を強化することができる。
【0053】
特に、そのような構成は、接合部15を単なる胴付きに限定しないことを可能とし、接着接合8が、膜2の背面4と能動部の自由端12Aを区切る単一上壁との間の空間において、溢れ出すことなく閉じ込められたフィルムを形成する。
【0054】
以下に詳細に説明されるように、とりわけ、膜2の反対側に位置する能動部12の上壁の表面領域が特に制限されたり、実質的に点在および皆無である場合を含んで、特に堅牢かつ信頼性のある接合部15を作成することが可能である。
【0055】
好ましくは、中心線(XX’)は、実質的に鏡1の光軸に平行であり、一層特に、図に示されるように膜2に実質的に直角である。
【0056】
さらに、可動部7および特にその主体11は、好ましくは実質的に好ましくは円状の基体の円筒形状であり、「ジェネレータ軸」と称される平均線(XX’)に好ましくは実質的に沿って伸長する棒材により好適に形成される。
【0057】
有利のため、接着接合8は、一方では反射面3に実質的に平行な背面4に接着して広がり、他方では前記背面4を実質的に横断するまたは直角な方向に沿って伸長する、可動部の側壁14に(少なくとも)接着する。
【0058】
したがって、一方では可動部7の能動部12と、他方ではそれに沿って膜を移動させる、可動膜のジェネレータ軸(XX’)に横断的なまたは実質的に垂直な膜2の背面4との間に、(層または単なる点状の)接着接合を配置することによって、可動部7と膜2とを接続することが可能となる。
【0059】
実に、発明者らは、可動部7の能動部12の側壁14に属する、第1の特別にプロファイル化された接着コーティング表面14Aを含む、少なくとも2つの接着表面4A,14Aを、同じ接着接合8により自由に一体的に湿らせることによって、低度の接着フットプリントで、十分に簡潔かつ堅牢な接合部15を得られることを知得した。こうすることで、後述のように、湿らせる程度と、背面4の一部を形成し、可動部7により横断的に特に実質的に垂直に接近される第2接着コーティング表面4Aとを制御特に制限することを可能とする。ここで、前記第2接着コーティング表面4Aは、有利に実質的に「平坦」、平滑および規則正しく、前記可動部の先端に対向し、接合性能が減退または軽減されることなく後者のジェネレータ軸(XX’)に実質的に垂直でありうる。好ましくは、可動部7特に棒材は、図面上では垂直な、十分な機能的ストロークに沿って膜2を変形するように備えられた試みと比較して、特に十分に硬い部材により単体に形成される。
【0060】
各アクチュエータ6は、よって単一の一体型可動部7と共に有利に備えられる。さらに、前記部材およびより一般的に可動部7は、軽量であり、容易に低コストで機械加工できる。
【0061】
例により、そのような棒材は、炭素繊維/エポキシマトリックス系の複合材料、ガラス繊維または金属製バーから形成される。
【0062】
本発明のその他の重要な特徴によれば、能動部12は、主体11の断面S
11とは異なる、側壁14によって区切られる断面積S
12を有する。
【0063】
述べられたように、「断面」は、主体11の可動部7の部分、特に能動部12の部分をそれぞれ示し、可動部7の延長の平均線に対して横断的に考慮され、当該平均線は、主体から能動部12の端部に延びる。
【0064】
可動部がジェネレータ軸(XX’)の棒材により形成される場合、断面は、このジェネレータ軸に実質的に垂直に計測された断面に対応する。ここで、ジェネレータ軸はさらに、好ましくは実質的に可動部7が膜に接近する大まかな方向に対応し、接着接合へ
侵入し、移動されるものである。
【0065】
特に有利な方法では、本願発明による可動部7の差別化された構成は、反射面3の表面状態を顕著に改善することを可能とし、前記反射面3の実際の表面が、実質的に−少なくとも論理上では‐後者に望まれる理想的な平均プロファイルP
0に近い。
【0066】
実に、発明者らは、既知の可動部により鏡を形成することにより、各可動部7が反射面にプリントスルーを刻み込むという事実により、反射面3に無視できない隆起が生成されたことを知得した。しかし、前記可動部、特に特別に研究された形状を有する能動部分を提供することにより、この現象を軽減できる。特に、発明者らは、接着剤により可動部7の端部を湿らせる間、接着剤が毛細管現象により可動部に沿って上昇する傾向があり、これにより、前記可動部7と接着剤が配置される背面4との間に圧力を生成するという効果を有する凹凸レンズを形成することを知得した。
【0067】
さらに、これらの圧力は、圧縮または縮小現象の源にあり、膜2の局所的湾曲を引き起こす。膜2は、接着剤中に埋め込まれた可動部7端部の近傍において狭くなる傾向がある。
【0068】
既知の可動部の膜への組み付けは、よって、現時点まで、前記部材を局所的に湾曲し、実質的に掻く可動部のちょうど上に隆起20をそこに刻み込む効果があった。
【0069】
反対に、
図4に示されるように、本発明に係る鏡1および可動部7、特に能動部12の特別なプロファイルの特別な構成は、鏡1の反射面3における接合部15によって誘発されるプリントスルーを制限し、特に膜2、特に反射面3の表面状態の質を悪化させる隆起20の大きさを軽減することにより、前記プリントスルー効果を軽減することを有利に可能とする。
【0070】
特に、本発明に係る組み付けに起因する、残留プリントスルーの可能性は、断面が主体11から接着剤中の端部浸漬まで比較的幅広かつ不変である可動部によって残された場合よりも、ずっと小さいことが知得された。
【0071】
有利には、本発明は、反射面3上に顕著な粗さを生成しないように、可動部7、特に能動部12の湿潤を微調整することを可能とする。
【0072】
さらに、その配置およびサイズによって能動部12から主体11を区別するそのような構成は、プリントスルー現象を反射面3において実質的に回避する一方、比較的重要なサイズおよび特に断面積、したがって張力および圧縮について優秀な硬度および特に良好な剛性を有する、強化された主体11を維持することを可能とする。
【0073】
例により、主体は、200μm以上の直径を有することができ、好適には実質的に200μmから400μmの間を含む。
【0074】
より信頼性のある、速く再現性のある動作の伝達は、よって、固定部9特に支持部5と可動部7に接続された膜2との間で取得されうる。
【0075】
鏡1は、よって、不安定性または動的制御エラーに悩まされることなく、信頼性および高速度を取得することができる。
【0076】
以下では、記載の便宜のため、「浸漬部25」は、接着接合8に埋め込まれた可動部7特に能動部12の部分を示す。「出現部」26は、可動部7、特に接着接合8の外側に位置して膜2に実質的に対向し、場合によっては、特に支持部5および膜2によって区切られた筐体内に閉じ込められた空気中にさらされる能動部12を示す。
【0077】
実際、これはしたがって、能動部12の前記出現部26および浸漬部25間において間隔を形成する接着剤‐空気接点27である。そのような間隔は、
図4および6における点線に示された湿潤線によって側面14上において実体化される。
【0078】
可能な実施形態において、主体11および能動部12間の断面変化は、たとえば
図5D、5Eにおける場合のように、全体的でなければ少なくとも部分的に、可動部7の出現部26において、すなわち接着接合8の外側である。
【0079】
能動部12の断面S
12は、主体11に対して変更されているが、
図5、5Eの場合のように、出現部26から浸漬部25までを含んで、実質的に一定に連続する。
【0080】
しかしながら、
図5A、5B、5Cの例に対応するその他の好ましい実施形態によれば、接着接合8に埋め込まれた能動部12の浸漬部25は、その断面S
12の少なくとも1つのサイズ変形を示す。
【0081】
換言すると、能動部12は、特に、その浸漬部25すなわち接着剤‐空気接点27および背面4の近傍または実質的に対向して位置する前記能動部12の自由端との間に含まれる、浸漬部25に沿った、その断面S
12特にその表面領域の少なくとも1変形またはいくつかの一連の変形を好適に示す。
【0082】
当然、能動部12の断面S
12のサイズ変形の本質は、いかようにも限定されず、狭小部分、すなわち側壁14の外形を形成する点の全てまたは一部からジェネレータ軸(XX’)までの距離の減少、または反対に、拡大部分、すなわち前記側壁14からジェネレータ軸(XX’)までの距離の上昇からなる。
【0083】
また、能動部12は、前記ジェネレータ軸(XX’)に沿って段階付けられる、断面S
12のいくつかの一連の変形を示す。
【0084】
したがって、図示されない実施形態によれば、側壁14は、突出するフランジおよび/または反対に実質的にリング形状の後退する溝を形成し、いずれか一方は、接着接合8によって覆われるように好適に意図されるとも解される。
【0085】
加えて、能動部12の断面S
12の変形は、
図5Eに特に示されるように、肩状の1またはいくつかの急な段階30により形成されると解される。
【0086】
しかしながら、能動部12は、推移長さ31を有し、これに沿ってその断面S
12は漸進的に変化する。
【0087】
有利には、前記ジェネレータ軸(XX’)に沿って非定点的な距離にわたって縦に伸長する、実質的に連続的かつ平滑な当該部分の漸進的変化は、特に、主体11の側壁に対して、および/またはジェネレータ軸(XX’)に対して、能動部12の側壁14を湾曲および/または傾斜することにより取得される。
【0088】
好ましくは、前記推移長さ31は、
図5A、5Bおよび5Cに特に示されるように、大部分にわたってまたは能動部12の全長にわたって伸長する。ここで、前記推移長さ31は、特有かつ単調であり、すなわち、断面S
12の狭小または反対に広大に、排他的に選定される。
【0089】
好ましくは、
図5A、5Bおよび5Cに示されるように、推移長さ31は、接着剤‐空気接点27の一側上において拡張する。すなわち、出現部26に開始する断面S
12の変化は、浸漬部25に、そして後者を通って有利に連続する。推移長さ31は、出現部26および浸漬部25の両方にわたって分布する。
【0090】
当然、そのような構成は、可動部7の配置およびサイズの特徴、特に能動部12のプロファイル、接着接合を形成するために使用された接着剤の量、前記接着接合内における能動部12の埋め込みすなわち
侵入の程度に依存する。
【0091】
特に好ましくは、能動部12の断面S
12は、全ての図に示されるように、少なくとも1の狭小化を示すように変化する。
【0092】
特に、そのように本発明を構成する好適な実施形態によれば、能動部12は、可動部7の第1端33において先端32を形成するように、漸進的に先細りする。
【0093】
換言すると、能動部12は、可動部7の端部が、先細り、その断面を特に断面S
11を先行する主体の断面S
11に対する全般的な減少を維持するように、狭くなる終点を好適に有する。
【0094】
したがって、側壁14は、接着接合8への能動部12の
侵入方向に漸進的に折りたたみ、ジェネレータ軸(XX’)に向けて収斂する傾向がある。これは、前記能動部12が、その断面S12が背面4に近づくに連れて減少して、その形状が特にくさびを想起させる形状の、
侵入および湿潤のプロファイルされた先端を構成するようである。
【0095】
実質的に全体的なまたは先端部が平面状に切り取られたそのような収斂は、実質的に連続するプロファイルによって形成され、上述したように推移長さ31を形成する。ここで、前記実質的に連続するプロファイルは、
図5A、5Bの実線に示されるように特に直線状であり、反対に
図5Cに示されるように湾曲および特に凸形状すなわち外側に隆起するか、または
図5Bの点線に示されるように凹形状である。
【0096】
特に、先端32は、
図1、5Aおよび6に示されるように実質的に円錐形であり、
図2、3、4および5Bに示されるように実質的に載頭円錐形であり、
図5Cに示されるように実質的に放射ドーム形状であり、
図5Bに示されるように仮帽状または双曲線状である。
【0097】
能動部の堅実性を維持しつつ、特に良好な能動部の機械加工を簡略化するために、載頭円錐形状またはドーム形状の先端が好適に好まれる。
【0098】
さらに、先端32の自由端12Aは、たとえば研磨により、鈍角、平坦または丸い。
【0099】
加えて、先端の収斂はまた、その外径がたとえば実質的に載頭円錐または仮帽の仮想包絡線に内接する、半棒型の先端を形成するように、好ましくは相互に同心で段に構成された、1またはいくつかの肩部30により個別的に取得される。
【0100】
したがって、先端は特にその断面が主体11よりも実質的に一定かつ狭い円筒形状を有し、減少する直径に整列された、優先的に少なくとも2つの連続する同心円筒を含む。
図5Eに示されるように、各円筒は、それを先行する円筒の直径よりも小さい。
【0101】
当然、上述のように、先端32の配置は、1またはいくつかのプロファイルの組合せからなってもよい。
【0102】
鋭い先端を有する可動部の使用は、特に唯一の分離した極小の接着接合8を用いる接合部15は、背面の非常に低い表面領域のみを占める場合、各可動部7および膜2間において、外見上定点的な接続を取得することを可能とすることに留意すべきである。
【0103】
例により、接合部15によって占められる、特に分離した接合8を形成する接着を覆われる膜2の表面は、厳格に1mmよりも低い、特に600μm以下の全交差サイズD
8を有する。
【0104】
そのような外見上定点的な組立部品は、可動部がほとんど接合部15およびその近傍における膜2の特性および振る舞いに影響せず、特に、そのプロファイルが平面または曲面であるかに関わらず、プロファイルを変更することなく、実質的に前記膜の静止状態においてプロファイルP
0に続くことをさらに可能とする。
【0105】
好適には、先端32は特有であり、単体であり、実質的にジェネレータ軸(XX’)上に中心付けられる。前記先端、特に能動部12および依然一般的に、可動部7全体は、前記ジェネレータ軸(XX’)周りの回転配置を好適に有する。
【0106】
加えて、特に優先的な方法では、先端32は、接着接合8に部分的に(だけ)埋め込まれる。
【0107】
換言すると、能動部23特に先端32は、接着剤‐空気接点27が実質的に主体11に接続される先端の広い基部と、膜2に向けられた前記先端32の先細りの自由端との間にあるように、接着接合8に完全に埋め込まれない。
【0108】
有利には、そのような構成は、一方では浸漬部25のサイズ、特に前記浸漬部の能動部12の断面の直径を制限する。他方、そのような構成は、可動部7への接着接合の良好な接着を
保証するために十分な側壁14の表面領域全体を維持し、したがって、前記可動部7の膜2への良好な固定を維持する。
【0109】
そのような構成は、接合8を形成するために必要とされる接着剤の量を特に制限し、さらに能動部12に沿って接着剤が上がることを制御特に制限する。したがって、これは、接合部15によって膜2に与えられる圧力の顕著な低減に、したがってプリントスルー効果の軽減に貢献する。
【0110】
接着剤の外側において先端部分の出現を保障するために、または個別の構造的な構成によって、基部およびその自由端の間で計測される先端32の長さL
32は、能動部12の長さに好適に相当し、接着接合8の合計高さ、または背面4および接着剤‐空気接点27間の「湿潤高さ」H
8以上である。接着接合8の合計高さH
8は、特に100〜300μmを実質的に含み、特に200μm近くであり、先端32の長さL32の長さは、300〜500μm間を実質的に含み、特に400μm近くである。
【0111】
したがって、接着剤は、好適には先端32を半分、特に、側壁14の高さおよび推移長さ31の半分の高さまで実質的に湿らせる。
【0112】
したがって、接合は、実質的に砂時計を想起させる形状の双円錐構造を有することができ、その幅広な基部が背面4に接着する接着接合8によって形成された、上部の柔軟性のある円錐を含む。背面4は、上部円錐の頂点を通って上部円錐に実質的に
侵入する先端32によって形成された、下部の硬い円錐に接続される。
【0113】
好ましくは、接着接合8は、(それぞれ)接着剤の一滴により形成され
、反射面3に実質的に平行
する背面4を、侵入する先端32
の頂点
に接着する。
【0114】
加えて、可動部7が一度組み付けられると、能動部すなわち先端32の自由端12Aは、背面4からたとえば背面4から約20〜40μmの距離で有利に奥まっている。
【0115】
したがって、能動部12特にその自由端12と膜2との間に含まれ、膜2を分離する接着接合の残留厚さR8は、好ましくは50μm以下であり、優先的に実質的に20〜30μmである。
【0116】
加えて、先端32の頂部角度α、および場合によっては前記先端32が実質的に内接する想定包絡線は、15〜45度を含み、特に20〜30度または40度近くである。
【0117】
特に、優先的な方法では、可動部7を有する膜2の接着接合後における、反射面3の二次的粗さRqは、7nm(ナノメートル)以下であり、または6nmに等しく、好ましくは5nm以下であり、優先的に4nm以下であり、3nm以下でさえある。
【0118】
上述のように、「二乗平均平方根粗さ」を表す「RMS粗さ」とも呼ばれる「二次的粗さRq」は、ISO4287に準拠して実行された粗さ計測を示し、以下の公式に相当する。
【0120】
優先的な実施形態によれば、上記粗さ値は、少なくとも15mmのオーダーの基部長さにわたっており、膜2の合計の直径に相当する。
【0121】
比較により、既知の方法によって平面ミラーについて今日まで得られた最良の二次的粗さは、7〜10nmよりも大きいオーダーであり、これは2〜3倍高い値である。
【0122】
本発明に係る前記鏡1の品質、解像度および精度は、よって大いに改善され、本発明に係る鏡1の反射面3の表面の「列」状態は、可動部の組み付け操作によって追加的にほとんど妨げられない。
【0123】
さらに、発明者らは、既知の鏡によって今日まで得られ、最良の取得可能な結果を反映すると考慮された粗さ値は、全体的に突出したプロファイル特に放射状プロファイルを有する膜2を提供するように、前記既知の鏡内で試行された時、急速に悪化(すなわち上昇)していたことを知得した。
【0124】
そのような悪化は、可動部特に従来技術において使用される磁化ディスクが対向する膜を有し、その直径が1mm近く、その剛性が前記膜2の本質的な剛性よりも非常に高い、比較的延長された接触表面を有するという事実によって説明される。
【0125】
したがって、硬いディスクに接合された領域が屈曲できないので、膜を突出したプロファイルとなるように湾曲するように試みられた時、前記膜よって反射表面の本来の区分が、比較的広い小平面の連続に分裂する傾向がある。小平面は、実質的に平面的であり、規則的な曲面を維持するのではなく、分断した線に沿って相互に対して傾斜することが観測された。
【0126】
反対に、本発明に係る鏡は、各可動部7および膜2間の外見上の定点的接続を、特に低い直径の接着剤の滴によって覆われた非常に鋭い先端32によって形成することを可能とする。接着剤の滴は、アクチュエータが実質的に膜プロファイルP
0に従うことを可能とし、膜プロファイルP
0がどのようなものであっても、それに干渉することなく、特に局所的に「是正」する傾向もない(波面を補正するために必要とされる、制御された自発的変形を除く)。
【0127】
したがって、膜2の変形における平面の発生が、特に実質的に回避されうる。
【0128】
有利には、本発明に係る鏡1の性能および表面状態は、たとえば規則的かつ凹状および特に球状または放射状等、特に膜1に突出する論理的平均プロファイルP
0が与えられる場合、比較的に膜2の非平面形状に若干感度を有する。
【0129】
加えて、実質的に柔軟性を維持する膜2は、いかなる点において特に接合部15のちょうど上部かつ極近傍において、静止状態および本来の柔軟性の限界におけるその正味プロファイルに対して、鏡1の空間分解能を改善する特に微細で正確かつ空間的に差別化された態様で、前記膜2を局所的に変形することを可能とする。
【0130】
当然、本発明は、膜2に接着により固定された少なくとも1つの可動部7を有する可変鏡に関する。膜2の接着接合8および可動部7は、反射面3の2次的粗さが上記値に相当するように、相対的に選択される。
【0131】
加えて、十分な発明を構成する優先的な特徴によれば、
図2、3および6に特に示されるように、能動部12の反対側に、幅広い基礎35を第2端34に有する。
【0132】
好ましくは、前記幅広い基礎35は、幹部36によって、能動部12を形成する先端32に接続される。
【0133】
有利には、
図3に示される第3の実施形態の場合のように、基礎35は、支持部5に対して直接的に接して支えるために、可動部に台座を提供する。基礎35が、特に好適には実質的にジェネレータ軸(XX’)に垂直で、十分な平坦度を有する広く拡張した底部を形成するという事実によって、良好な座部という利点を有する。
【0134】
図2に示された第2の実施形態によれば、前記基礎35は、裏面および底部5Aから離れて、スペーサを形成する可動部7を介する自由吊持で、永久磁石10を膜2に持ち上げる特に吊るすことを可能とする、重要な結合表面を提供する。
【0135】
有利には、そのようなスペーサは、膜2から特に接合部15から磁石を後退させるように、磁石を脇に押しやることを可能とし、よって前記膜の直近の剛性のある要素の範囲を最小化する。前記膜の極近傍において、基本的に柔軟性を維持する接続が形成されうる。
【0136】
特に、比較的大きい接合部15よりもずっと大きく、よって頑丈で扱いおよび組み付けが容易なアクチュエータ6特に磁石10を使用する一方で、実質的に定点的な接触が、可動部7および膜2の間で維持されうる。
【0137】
さらに、磁石10がディスクによって形成される場合、基礎35の直径は、有利には実質的に前記ディスクの直径と等しく、これは、たとえば基礎35下等、前記基礎35に対して磁石10を固定するように磁石10を追加する必要がある場合に特に、可動部7特に先端32に対する磁石の相対的な中心付けを顕著に促す。
【0138】
鏡の構成を除く可動部7および前記可動部と膜2との間の接続の本質または構成の十分な発明を構成する優先的な特徴によれば、基礎35または可動部7は全体として強磁性である。
【0139】
一実施形態によれば、そのような強磁性基礎35は、前記基礎35上において前記磁石10を保持することが基本的または排他的に磁性接着により
保証されるように、有利に受動的に磁石10に引き寄せられる。
【0140】
基礎35は、大きい強磁性物質から形成され、または、たとえば基礎35および/または主体11の棒材を部分的または全体的に覆うコーティングの形態で、強磁性物質を有する。ここで、前記コーティングは、特にオーバーモールディングまたはリソグラフィーおよび金属付着により形成されうる。
【0141】
有利には、前記磁石が前記基礎の受け取り側表面から最も近くに、特に後者と直接接触して位置する場合、基礎35上の磁石10により及ぼされる磁性引力は、第3の手段によって基礎/磁石の接合を強固にする必要がないように、特にこれら2要素を組み合わせるために接合を使用する必要がないように、膜2上のアクチュエータ6によって及ぼされる、最大伸長加力の値より高い値を有するように選択される。
【0142】
そのように、適切な十分に幅広な表面領域は、特に磁石および相互に対向する基礎の横断接触表面について定義される。
【0143】
したがって、アクチュエータ6特にその可動部分の構造および組立を顕著に簡略化すると解される。なぜなら、対応する基礎35に対して単に載置することによって、単なる磁石の引力によりその固定を同時に得るために、永久磁石10を追加する必要があるのみだからである。
【0144】
さらに、磁性引力によって、そして、場合によっては基礎35および磁石10を適切な寸法に形成することによって、特に後者を等しいまたは実質的に対応する形状およびサイズで提供することによって、前記基礎に対する前記磁石の自動的な中心付けが達成される。これは、組付け作業を簡略化し、バランスの良いアクチュエータを直接的に達成できる。
【0145】
さらに、そのような組付けの可逆性は、アクチュエータ6を簡単にかつ非破壊的に取り除く必要がある場合、たとえば欠陥のあるアクチュエータを取り除いたりバランスを取り直したり、または不適当な組付けを補正する必要がある場合等において、基礎35から磁石10を分離することを可能とする。そのように、本発明に係るモジュール式の設計は、必要があれば、欠陥部品のみを取り除くことができ、鏡内で再利用するためにその他の要素のほとんどを良い状態に維持し、製造中またはメンテナンス操作中の不良品発生率を抑制することを可能とする。
【0146】
その他の実施形態によれば、上記において既に考慮されたように、可動部7は、磁化された強磁性物質の単体から直接形成され、発明それ自体を構成する優先的な特徴に従って、膜2の作動に貢献する永久磁石を本質的に形成するように、有利に永久磁性を維持することができる。
【0147】
換言すると、可動部7は、上記構成のうちいずれか一つに従って、一方では主体11を有し、他方では能動部12および特に先端32を有するように、鋭く形成される一体型永久磁石によって形成される。
【0148】
そのような磁気化された可動部は、いかなる適した技術によって形成されてもよく、たとえばモールディングまたは焼結によって形成される。
【0149】
前記永久磁石は、ジェネレータ軸(XX’)に沿った列状に異なる断面のいくつかの長さを有し、連続的に同一の強磁性物質から形成され、好ましくは
図35に示されるように幅広い基礎35を形成する下部終端長さは、狭い円筒の幹部を形成する中間長さ36有し、その直径は基礎35のそれよりも小さい。基礎35は、膜2から空間的に離隔するためのスペーサとして作用し、上部終端長さは、前記磁石が前記膜に吊持される固定先端32を形成する。
【0150】
磁石が棒材上に追加されるか可動部7と一体的であるかについて、可動部7は、直径が好適に実質的に基礎35に等しい永久磁石を、膜2に特に背面4に吊るすことを可能とする。
【0151】
全ての場合において、考慮されたどの実施形態においても、基礎35は、アクチュエータ6効率および信頼性、よって膜2の駆動を改善することを可能とする。
【0152】
有利には、好ましくは単体として、幅広い基礎35および先端32の両者を含む可動部は、一方では組み付け中の安定性および取扱い性を、他方では堅牢な接触しかし膜2との低干渉を組み合わせることを可能とする。
【0153】
示唆により、基礎35の直径は、たとえば幹部36の2から3倍に相当する。
【0154】
たとえば、可動部7の全体的な長さは、1〜3mmの間を実質的に含み、好適には1.5mmである。幹部36の直径は、200〜500μmを含み、好適には300μm近くである。基礎35の直径は800μm〜1mmを含む。
【0155】
基礎35の高さは、幹部36および前記基礎35を含む主体11の合計長さの好ましくは30%、好ましくは20%、優先的には15%〜20%より低い。
【0156】
当然、当該技術に精通した者は、鏡1および膜2のサイズ、同様に、制御に必要とされる精度または望まれる表面状態の関数として、鏡1特に可動部7および能動部12の構成を応用することができる。
【0157】
そのように、相互との分離または組合せで、前記先端が全体的または部分的に接着接合8に導入される構成がいかなるものでも、可動部7の端部における先端32の実装に関して、上記記載のいずれか一つを考慮することは十分に考え得る。
【0158】
当然、本発明はまた、上記に記載のように可変鏡1を製造するための方法に関し、ここで、前記膜2を局所的に変形するように応用された可動部7は、当該膜に接着によって固定される。
【0159】
本発明の特徴によれば、前記方法は、少なくとも、アクチュエータの可動部7の主体11の端部33において、側壁14によって区切られる断面S
12を有する能動部12が形成され、断面S
12は主体11の断面S
11とは異なり、能動部12の側壁14の少なくとも一部に前記膜2を接続する接着接合8を形成することによって、可動部7は膜2に接着によって固定して、アクチュエータの可動部をプロファイリングするステップ(a)と、可動部7が膜2に接着により固定され、可動部12の側壁14の少なくとも一部に前記膜2を接続する接着接合8を形成することにより、組付けするステップ(b)とを有する。
【0160】
当然、可動部7のプロファイリングために適用されるいかなる種類の方法、特にモールディング、引き抜き、研磨、機械加工、切断等を実装することが考えられる。
【0161】
当然、このプロファイリングは、接合中の反射面3上において、接合15特に可動部7によって誘発されるプリントスルーを軽減するように形成され、シミュレーションまたは実験的に計測されうる様々な形状に対応する。
【0162】
好ましくは、ステップ(a)のプロファイリングは、可動部7の第1端33を先細りさせる先端32の形成の結果となる。
【0163】
特に、十分な発明を構成する特徴によれば、本発明に係る能動部12の存在または不在に依存することなく、ステップ(b)の組付けは、可動部7の端部33が粘着性レジストと接触して配置され、特にプロファイルされた能動部12が実質的に液状粘着性バルクに接触され、または、先端32は、毛細管現象によって前記端部を湿潤する接着剤の滴を取り込むために、前記接着剤のまとまりにわずかに浸漬される、接着性のコーティングを移行するサブステップ(b1)と、可動部7の接着性にコーティングされた端部は、膜2の背面4に対して適用される、接合のサブステップ(b2)と、を含む。
【0164】
有利には、そのような方法は、膜2
に対して膜2に可動部7の適切な固定を
確保するのにちょうど必要かつ十分な最小量に、取り込まれ適用された接着剤量を規定し、よってプリントスルー現象を規定することを可能とする。
【0165】
さらにそのような方法は、膜2と共に構成される場合、可動部7の特に正確かつ正規の方法を保障することを可能とする。
【0166】
そのように、接着性コーティングのサブステップ(b1)および/または接合の(b2)は、一度に一可動部だけ個別に操作されるものの、それらは特に優先的に集合的に実行される。全部でなければ複数の鏡可動部は、選択されたネットワーク構成に従って各操作中、可動部を配置および把持することを可能とする適切な把持部により、可動部の部分的なバッチまたは好ましくは全グループ毎に、同時に、処理され、接着性コーティングされて膜の背面に適用される。
【0167】
有利には、接触して接着コーティングが実行されるサブステップ(b1)の移行が実行される接着剤のまとまりは、一表面上に接着コーティングを有するストリップの形態であり、そのサイズは可動部7によって占められる表面領域以上であり、好適には実質的に平面状であり、それに対して前記可動部の全ての突出先端が同時に適用され、好ましくは前記面に実質的に垂直方向の接近動作に従う。前記可動部は、実質的にその確実な構成において適切な支持によりそれ自身相互に横方向に維持される。
【0168】
当然、平面的膜に好適に適応する本方法は、膜を変形するステップ(c)を有する。前記膜2は、たとえば放射状または球状のプロファイル等、平面的ではない平均プロファイルP
0が備えられる。
【0169】
有利には、サブステップ(b1)の接着コーティングの移行中、および接合のサブステップ(b2)中、接着剤が能動部12の側壁14に沿って、特に先端32の推移長さ31に沿って部分的に上昇できるが、前記接着剤が実質的に主体11から特に先端32の幅広い基部から後退されて維持されるように、可動部7特にその能動部12を形成する先端32の埋め込みが制御される。
【0170】
特に、サブステップ(b2)の接合中、圧縮力がかけられて、背面4に先端32が近付けられると、取り込まれた接着剤の滴は、前記背面に有利には自由に接着して広がる。一方、それは実質的に押し込まれて、前記先端32によって押し出され、少なくとも前記先端の一部が接着接合外側に維持されるように確認される。
【0171】
それにより、推移長さ31の漸進的変化は、接着剤への可動部8の埋め込み程度を調整することが可能となることが留意されるべきである。
【0172】
したがって、いかような調整が選択されたとしても、能動部12の特定プロファイルにより提供される反プリントスルー機能の利益を維持する間進歩的方法で、膜2および側壁14上の接着コーティングの実質表面領域、よって接合15の機械的強度および剛性に対する前記膜の静止状態における位置を微調整することが考慮されうる。
【0173】
当然、本方法は次に、接着接合8が「硬化」される、ポリマー化または「乾燥」のステップを含む。
【0174】
したがって、本発明は、平面的鏡またはドーム状の鏡の両方に適用されうる多目的方法により、優れた仕上がり、高精度、アクチュエータ6によるその膜の構成の動的変更中における良好な速度、すなわち低反応時間と共に、良好な機械的および熱的安定性を有する可変鏡を形成することを可能とする。当該方法は、比較的単純、小型で、比較的組み付け、修正または修理が容易な構造を維持する一方、場合によっては、アクチュエータの空間的密度および鏡の反射表面の調整の空間分解能を上昇する。