(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5984976
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】ハイドロフォイル
(51)【国際特許分類】
B63B 1/26 20060101AFI20160823BHJP
B63B 41/00 20060101ALI20160823BHJP
B63B 35/79 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
B63B1/26
B63B41/00
B63B35/79 A
【請求項の数】18
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-14489(P2015-14489)
(22)【出願日】2015年1月28日
(65)【公開番号】特開2015-147572(P2015-147572A)
(43)【公開日】2015年8月20日
【審査請求日】2015年1月28日
(31)【優先権主張番号】10 2014 101 536.3
(32)【優先日】2014年2月7日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】20 2014 103 591.5
(32)【優先日】2014年8月1日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599075863
【氏名又は名称】エレルゴン・アントリーブステヒニク・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ELLERGON Antriebstechnik GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(72)【発明者】
【氏名】コーネリアス ガイスリンガー
【審査官】
中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2002/0115363(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2001/0010200(US,A1)
【文献】
実開昭60−050093(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0305698(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 35/79−35/81,
41/00, 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボードに締結するための第1の端部(7)を有するキールフィン(3)と、
進行方向の前後に配置され、前記キールフィン(3)の第2の端部(8)に連結された前翼(5)および後翼(6)と
を備えるハイドロフォイル(1)において、
連結棒(4)が、前記キールフィン(3)の前記第2の端部(8)に配置され、前記翼(5、6)を前記キールフィン(3)に取外し可能に連結し、
プレート(20)が、前記キールフィン(3)の外側ならびに前記前翼(5)および前記後翼(6)の少なくとも一方の外側に配置され、取外し可能な締結手段(21)によって、前記前翼(5)および前記後翼(6)の少なくとも一方を前記キールフィン(3)に取外し可能に締結するように前記連結棒(4)に固定されることを特徴とする、ハイドロフォイル。
【請求項2】
前記プレート(20)が、前記第2の端部(8)ならびに前記前翼(5)および前記後翼(6)の一方または両方に沿って延びる凹所(22)内に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のハイドロフォイル。
【請求項3】
前記プレート(20)が、前記凹所(22)にポジティブフィット態様で収容されることを特徴とする、請求項2に記載のハイドロフォイル。
【請求項4】
前記凹所(22)が、前記キールフィン側に前記第2の端部(8)内の溝として形成されることを特徴とする、請求項2または3に記載のハイドロフォイル。
【請求項5】
前記プレート(20)が、前記第2の端部(8)の外面形状と対応する前記前翼(5)および前記後翼(6)の外面形状とを間断なく継続させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項6】
前記プレート(20)が、金属、繊維複合材料、または前記材料を組み合わせたものから選択された材料で製作されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項7】
締結手段(21)として、前記プレート(20)の外側から挿入され、前記連結棒(4)に螺合されるねじ付きボルト(23、24)が設けられることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項8】
前記プレート(20)が棒状設計構造を有し、進行方向に延びることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項9】
前記プレート(20)が前記連結棒(4)と平行に延びることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項10】
前記連結棒(4)が進行方向に延び、前記キールフィン(3)の前記第2の端部(8)に取外し可能に締結され、
前記前翼(5)が、前記連結棒(4)の前端(10)に取外し可能に締結され、
前記後翼(6)が、前記連結棒(4)の後端(11)に取外し可能に締結されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項11】
前記キールフィン(3)が、前記キールフィン(3)の前記第2の端部(8)に前記連結棒(4)用の受け部を形成することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項12】
前記キールフィン(3)が、前記キールフィン(3)の前記第2の端部(8)に、前記連結棒(4)が挿通される受け部として通路開口(9)を形成することを特徴とする、請求項11に記載のハイドロフォイル。
【請求項13】
前記キールフィン(3)が繊維複合材料で製作されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項14】
前記連結棒(4)が金属で製作されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項15】
前記連結棒(4)が、鋼材、チタン合金、アルミニウム合金、繊維複合材料、または前記材料を組み合わせたものから選択された材料で製作されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項16】
前記連結棒(4)が一定の直径を有することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項17】
前記連結棒(4)は、直径が10〜25mmの範囲内にあり、かつ/または、長さが400〜900mmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載のハイドロフォイル。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一項に記載のハイドロフォイル(1)を有するボード(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボードに締結するための第1の端部を有するキールフィン(keel fin)と、進行方向に前後に配置され、キールフィンの第2の端部に連結された前翼(front wing)および後翼(rear wing)とを備えるハイドロフォイル(水中翼)に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプのハイドロフォイルは、流動抵抗を低減するためにカイトサーフィンまたは水上バイクに乗る間にボードが水中から上がることを可能にする。その過程で、キールフィンのごく一部および2つの翼は水中に沈められたままである。
【0003】
米国特許出願公開第2005/0266746号明細書から知られているような従来のハイドロフォイルは、様々な目的に対して限られた適応性しか有しておりず、ハイドロフォイルの寸法が大きくなる。加えて、キールフィンと翼との間の連結領域は運転中に生じる力のために強い応力を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上述した態様を考慮して改良型のハイドロフォイルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、ボードに締結するための第1の端部を有するキールフィンと、進行方向に前後に配置され、キールフィンの第2の端部に連結された前翼および後翼とを備えるハイドロフォイルであって、連結棒が、キールフィンの第2の端部に配置され、前翼および後翼をキールフィンに取外し可能に連結し、プレートが、キールフィンの外側ならびに前翼および後翼の少なくとも一方の外側に配置され、取外し可能な締結手段によって、前翼および後翼の少なくとも一方をキールフィンに取外し可能に締結するように連結棒に固定(brace)される、ハイドロフォイルによって達成される。
【0006】
前翼は一般にキールフィン寄りに配置されるので、前翼は一般に上述したようにキールフィンに締結される。しかし、それに対応して後翼または両方の翼をキールフィンに取り付けることも可能である。
【0007】
連結棒は曲げモーメントを吸収することができるのに対して、プレートは、主として、関連の翼とキールフィンとの間のねじりモーメントを伝達するために使用される。
【0008】
前翼および後翼ならびに連結棒は、必要なら容易に交換され得る。
【0009】
モジュラー設計のために、特に、連結棒の長さを選択することにより、かつ、異なる前翼および後翼を使用することによる前翼および後翼の形状により、様々な目的でハイドロフォイルのハンドリング特性に影響を与えることが可能である。
【0010】
加えて、それぞれの個々の構成要素が材料技術の観点から最適化されてもよく、その結果として、とりわけ、キールフィンと翼との間の連結領域内の強度特性および剛性が改善され得る。
【0011】
連結棒は非常に狭くなるように設計され得るので、水中での抵抗はさらに低減され得る。
【0012】
さらに、ハイドロフォイルは非常にコンパクトに畳み込まれてもよく、このことは特に航空機での旅行に有利である。
【0013】
大表面での力の導入がプレートによって可能となり、連結において大きな張力を可能にする。摩耗効果および沈下効果は、締結手段を単純に締めることによって抑制され得る。このことは、特にキールフィンおよび/または両方の翼が繊維複合材料で製作されるときに有利である。ねじ山は鋼材要素内に位置し、正確で耐摩耗性の連結をもたらす。
【0014】
プレートは、キールフィンの第2の端部および翼の一方もしくは両方に沿って延びる凹所内に配置してもよい。ねじりモーメントの伝達は、この態様でさらに改善される。この目的のために、プレートは、凹所にポジティブフィット態様(positive−fit manner)で収容されることが好ましい。
【0015】
加えて、凹所は、キール側に第2の端部内の溝として形成されてもよく、その結果として、プレートは、前翼および後翼を、随意に連結棒も取り付けたり取り外したりするために容易にアクセス可能である。しかし、横方向配置も同様に可能である。
【0016】
より有利な流れプロファイルに関して、プレートはハイドロフォイルの外面形状に組み込まれてもよい。この目的のために、プレートは、キールフィンの第2の端部の外面形状と関連の翼の外面形状とを間断なく継続させることが好ましい。特にコンパクトな設計が、上記要素を均一な平面状に連結することによって達成される。
【0017】
別の実施形態によれば、プレートは金属で製作され、それにより翼およびキールフィンが繊維複合材料で製作される場合に高張力を可能にする。プレートは、繊維複合材料との境界面での締付連結の支持ベースを広げるからである。
【0018】
締結手段として、プレートの外側から挿入され、連結棒に螺合されるねじ付きボルトが設けられてもよい。この配置構成により翼および連結棒を交換することが可能になる。連結棒のねじ山およびねじ支持、ならびに鋼材または他の金属材料で製作されたプレートにより、特に正確で耐摩耗性の連結が可能になる。
【0019】
プレートは細長い設計構造を有していてもよく、大部分はハイドロフォイルを装備したカイトボードの進行方向に延びる。プレートは連結棒と平行に延びることが好ましい。
【0020】
連結棒は、キールフィンの第2の端部に上述した態様で取外し可能に締結され得る。加えて、翼を連結棒に取外し可能に締結すること、特に前翼を連結棒の前端に取外し可能に締結することが行われるとよい。さらに、後翼もまた連結棒の後端に取外し可能に締結され得る。
【0021】
キールフィンは、キールフィンの第2の端部に好ましくは連結棒用の受け部を形成し、それにより、特に安定した力支持(force bracing)およびトルク支持(torque bracing)を達成する。特に、キールフィンは、キールフィンの第2の端部に、連結棒が挿通される通路開口の形をとる受け部を形成してもよい。
【0022】
キールフィンは、任意で翼も、繊維複合材料で製作されることが好ましい。
【0023】
対照的に、コンパクトで安定した設計に関して、連結棒は金属で製作することができ、この場合は特に鋼材、チタン合金、およびアルミニウム合金が適している。しかし、連結棒は繊維複合材料で製作されてもよい。金属のねじ付きスリーブが、プレートに対して支持ないしは補強するために、任意で、繊維複合材料に埋め込まれてもよい。
【0024】
別の実施形態によれば、一定直径を有する連結棒が使用され、この連結棒は様々な長さで容易に製造される。特に、連結棒の長さは400〜900mmの範囲内で変更されてもよい。
【0025】
連結棒に適した直径は10〜25mmの範囲内である。
【0026】
さらに、上述した目的は、上述したタイプのハイドロフォイルを有するボードによって達成される。
【0027】
本発明について、下記の図面に示されている例示的な諸実施形態を参照して以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の第1の例示的な実施形態によるハイドロフォイルの立体図である。
【
図4】連結棒の回転を阻止するための第1の変形形態を示す図である。
【
図5】回転を阻止するための第2の変形形態を示す図である。
【
図6】回転を阻止するための第3の変形形態を示す図である。
【
図7】ハイドロフォイルを有するボードの1つの例示的な実施形態を示す図である。
【
図8】本発明の第2の例示的な実施形態によるハイドロフォイルの立体詳細図である。
【
図9】翼をキールフィンに連結する領域の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1の例示的な実施形態は、カイトサーフィンおよび水上バイクに乗るのに適したボード2(
図7参照)に締結するためのハイドロフォイル1を示す。
【0030】
ハイドロフォイル1は、キールフィン3(マストまたはストラットと呼ばれることもある)、連結棒4、すなわち胴体、前翼5、および後翼6を備える。これらの構成要素は標準化境界面によって互いに連結され、したがって、これらの構成要素は個々に交換され得る。このことは、様々な目的にフレキシブルに適応することができるモジュラーシステムをもたらす。
【0031】
キールフィン3は、ボード2に締結するための第1の端部7と連結棒4に接合するための第2の端部8とを有する。キールフィンは、高さが約700〜1000mmであり、厚さが約10〜30mmであり、進行方向の長さが約80〜150mmであることが好ましい。キールフィン3は、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)やガラス繊維強化プラスチック(GFRP)などの繊維複合材料で製作される。しかし、キールフィン3は、アルミニウム合金または積層複合材料で製作されてもよい。
【0032】
第1の端部7はフランジ状締結部13を形成していてもよく、フランジ状締結部13は、キールフィン3の残りの断面積より大きいボードの底部側の支持面2を形成する。
【0033】
キールフィン3の第2の端部8は、連結棒4が挿通され得る通路開口9の形をとる受け部を有する。通路開口9の代わりに、受け部は、1つの長手方向側面に開口する凹所として、特に連結棒4が固着される溝12として設計されてもよい。
【0034】
前翼5および後翼6は連結棒4を介してキールフィン3に締結される。サーフィン中、翼5,6に生じる力は、通路開口9内の連結棒4を介してキールフィン3に対して支持される。連結棒4は、キールフィン3において連結棒4の長手方向軸線Aを中心に回転するのを阻止される。このことは、例えば、連結棒4および通路開口9の適切なプロファイリングにより、または適切な締結手段を用いて達成され得る。
【0035】
円形断面を有する連結棒4の一形状では、連結棒4は、例えば
図4に示されているように、追加の長手方向ピン14を用いて回転するのを阻止され得る。この目的のために、ヘッド15が連結棒4上に一体的に形成されるかまたは連結棒4に締結され、ヘッド15は、キールフィン3の第2の端部8に対して軸線方向に支持される。長手方向ピン14はヘッド15から端部8の中にまで延び、したがってヘッド15および端部8は互いに対して明確に位置付けられる。長手方向ピンは、通路開口9を貫通して延びる連結棒4の一部16の長手方向軸線Aに対して半径方向にずらされ、長手方向軸線Aと平行に走っていてもよい。長手方向ピン14は細長い板として設計されてもよい。細長い板は、外側でハイドロフォイル1上にねじ留めされてもよい。翼5または翼6の一方がヘッド15に取外し可能に締結されてもよい。加えて、ヘッド15を翼5または翼6の一方に組み込むことも可能であり、したがって、関連の翼に取外し可能に連結される連結棒4の回転防止保護は、ヘッド15と連結棒4との間にその特定の翼を設けることによって行われる。
【0036】
加えて、連結棒4は、
図5に示されているように、長手方向軸線Aに対して横方向に、端部8の中および連結棒4の中へ延びるボルト17またはピンを用いて回転するのを阻止され得る。
【0037】
別の代替方法は、
図6に示されているように、正方形プロファイル18を有する連結棒4を使用することである。
【0038】
連結棒4は、金属、好ましくは鋼材、チタン合金、またはアルミニウム合金で製作される。連結棒4の直径は10〜25mmの範囲内にあり、その結果として水中の流動抵抗は低いままである。連結棒4の長さは400〜900mmの範囲内にあることが好ましい。
【0039】
簡単な製造および取付けに関して、連結棒4は一定直径で設計されてもよい。しかし、通路開口9または溝12内へ導かれる領域などの部分だけが一定断面積で設計されることも可能である。
【0040】
前翼5および後翼6は進行方向に前後に配置され、連結棒4のそれぞれの端部に取外し可能に締結される。特に、前翼5は連結棒4の前端10に位置し、後翼6は連結棒4の後端11に位置し、したがって前翼5はキールフィン3の前に配置され、後翼6はキールフィン3の後ろに配置される。
【0041】
連結棒4をキールフィン3に締結すること、ならびに、前翼5および後翼6を連結棒4に締結することは、いずれの場合も取り外し可能な設計とする。その結果、翼5および6の位置を変えるために異なる長さの連結棒4がキールフィン3に締結されてもよい。加えて、異なる前翼5および後翼6が連結棒4に締結されてもよい。
【0042】
翼5および6は、繊維複合材料、特に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)もしくはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、または積層複合材料で製作されてもよい。
【0043】
ハイドロフォイル1を組み立てる場合、最初に、所望の長さを有する連結棒4が、連結棒4を通路開口9から挿入することによってキールフィン3に取り付けられる。所望の翼5および6はその後で連結棒4に締結される。キールフィン3上の受け部が開口溝12として設計された場合、最初に2つの翼5および6を連結棒4に取り付け、次いでそのユニット全体をキールフィン3上に取り付けることも可能である。
【0044】
ハイドロフォイル1は、例えばこのようにして装備されたボード2のハンドリング特性を変えるために、連結棒4および/または翼5,6を交換し、随意にキールフィン3も交換することによって非常に容易に分解され得る。
【0045】
モジュラー設計により、様々なボード2にハイドロフォイル1が装備されることを容易に可能にするモジュラーシステムも可能となる。
【0046】
モジュラーシステムの範囲内で、連結棒を翼の一方と共にユニットとして構成することも可能である。この場合、当該翼および連結棒は、いつも一緒に取り付けられたり取り外されたりせざるを得ない。この目的のために、例えば、前翼は連結棒とともに、繊維複合材料で製作された一体構成要素として作られてもよい。金属で製作された適切なスリーブなどを埋め込むことにより任意の所要のねじ部が設けられてもよい。
【0047】
ハイドロフォイル1は、運搬のために非常にコンパクトに畳み込まれてもよい。
【0048】
図8および
図9は、前翼5をキールフィン3に連結する領域があるために第1の例示的な実施形態とは異なる第2の例示的な実施形態を示す。これらの違いについて以下により詳細に説明する。他の点では、第2の例示的な実施形態は第1の例示的な実施形態に対応する。
【0049】
第2の例示的な実施形態のハイドロフォイル1は、第1の例示的な実施形態の場合と同じく、キールフィン3の第2の端部8上に位置しかつ翼5,6をキールフィン3に取外し可能に連結する連結棒4を有する。
【0050】
連結棒4は、キールフィン3内に設けられた通路開口9を貫通して延び、前翼5および後翼6はそれぞれ連結棒4の前端10および後端11に締結される。簡単な製造に関して、連結棒4は円形断面で設計される。しかし、上記で既に説明したように他の断面プロファイルも可能である。
【0051】
前翼5を締結する場合、プレート20が追加的に設けられ、プレート20は、キールフィン3の外側および前翼5の外側に位置し、したがって両方の構成要素3、5と部分的に重なる。プレート20は、前翼5をキールフィン3に取外し可能に締結するために、取外し可能な締結手段21によって連結棒4に固定される。キールフィン3の端部8および当該の翼はプレート20を介して互いに対して配置され、したがって各構成要素の中にある
図4による長手方向ピン14は場合により不要になる可能性もある。
【0052】
後翼6をキールフィン3に対応する方法で締結することも可能である。加えて、翼5および6は共に、共用のプレート20を介して、または翼5および6自体のプレート20を介してキールフィン3に取外し可能に締結され得る。この目的のために、特定のプレート20は連結棒4に対して固定される。
【0053】
この固定は、連結棒4の長手延長方向Aに対して横方向に行われることが好ましい。
【0054】
図示の例示的な実施形態では、プレート20は、進行方向に細長い設計になっていてもよく、好ましくは連結棒4と平行に延びるものであり、キール側に取り付けられる。しかし、ハイドロフォイル1の側面上に締結することも可能である。
【0055】
プレート20を収容するためには、キールフィン3上に凹所22が設けられ、関連の翼5の中まで続いていてもよい。凹所22は、キールフィン3の第2の端部8に沿ってかつ2つの翼5および6の少なくとも一方に沿って延びることが好ましい。
【0056】
図示の例示的な実施形態では、プレート20は、プレート20が第2の端部8の外面形状と関連の翼5または翼6の外面形状とを間断なく継続させるような態様で、凹所22に収容される。加えて、プレート20は、凹所22にポジティブフィット態様で収容されてもよい。
【0057】
プレート20ならびに連結棒4は金属で製作されるのに対して、キールフィン3ならびに翼5および翼6は繊維複合材料で製作されることが好ましい。しかし、プレート20も繊維複合材料で製作されてもよい。締結手段21として、プレート20の外側から挿入され、連結棒4に螺合されるねじ付きボルトが使用されてもよい。
【0058】
図8および
図9による図示の例示的な実施形態では、連結棒4の前端10に前翼5を取外し可能に締結するために2つのねじ付きボルト23が設けられ、通路開口9を貫通して延びる連結棒4の一部16にキールフィン3を取外し可能に締結するために2つの追加のねじ付きボルト24が設けられる。プレート20は、対応するボアホール25および26を有する。同様に、連結棒4に対して横方向に延びる開口27および28が、前翼5およびキールフィン3にそれぞれ設けられる。ねじ付きボルト23および24がそれぞれねじ込まれる、対応するねじ付き開口29および30が連結棒4に設けられる。しかし、ねじ付きボルト23および24の数は、必要に応じてより少なくまたはより多く選択されてもよい。ねじ付きボルト23および24の代わりに他の締結手段が使用されてもよい。例えば、追加の工具を用いずに手で締められかつ/または緩められ得るクイック締付装置が考えられる。
【0059】
上記で説明した締結概念では、連結棒4は曲げモーメントを吸収することができ、プレート20は主としてねじりモーメントを伝達するために使用される。
【0060】
大表面の、力のポジティブフィット導入により、キールフィン3ならびに翼5および6は繊維複合材料で製作されることが可能になり、金属プレート20は連結棒4と共に、モジュラーシステムの安定した正確で耐摩耗性の連結を可能にする。加えて、コンパクトな流線形の設計が上記要素を均一な平面状に連結することによって達成される。
【0061】
繊維複合材料における摩耗効果および沈下効果は、締結手段21を増し締めすることによって容易に除去され得る。
【0062】
本発明について、例示的な諸実施形態を参照しながらより詳細に説明してきた。しかし、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明は特許請求の範囲によって定義されるすべての実施形態を包含する。特に、個々の技術的特徴が互いに組み合わされてもよいが、このことが明白に記載されていなくても、そのような組合せが技術的に可能であることを条件とする。
【符号の説明】
【0063】
1…ハイドロフォイル、2…ボード、3…キールフィン、4…連結棒、5…前翼、6…後翼、7,8…端部、9…通路開口、10…前端、11…後端、12…開口溝、13…フランジ状締結部、14…ピン、15…ヘッド、17…ボルト、18…正方形プロファイル、20…プレート、21…締結手段、22…凹所、23,24…ボルト、25…ボアホール、27,28…開口。