特許第5985280号(P5985280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5985280
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】リチウムイオン二次電池の検査方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/058 20100101AFI20160823BHJP
   G01R 31/36 20060101ALI20160823BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20160823BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
   H01M10/058
   G01R31/36 A
   H01M10/04 Z
   H02J7/00 Q
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-151652(P2012-151652)
(22)【出願日】2012年7月5日
(65)【公開番号】特開2014-17056(P2014-17056A)
(43)【公開日】2014年1月30日
【審査請求日】2015年6月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507357232
【氏名又は名称】オートモーティブエナジーサプライ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】高田 和義
(72)【発明者】
【氏名】伊賀 大輔
【審査官】 松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−209528(JP,A)
【文献】 特開2002−352864(JP,A)
【文献】 特開2005−251538(JP,A)
【文献】 特開2003−100351(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/061754(WO,A1)
【文献】 特開2012−252839(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/058
G01R 31/36
H01M 10/04
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リチウムイオン二次電池の製造後、最初に放電する初期放電段階と、
前記初期放電段階において放電した前記リチウムイオン二次電池を充電する追加充電段階と、
前記追加充電段階において充電した前記リチウムイオン二次電池を放電する追加放電段階と、
前記追加放電段階の後、前記リチウムイオン二次電池の電圧を測定する電圧測定段階と、
前記電圧測定段階において測定された電圧に基づいて前記リチウムイオン二次電池の選別を行う選別段階と、を有し、
前記初期放電段階は、前記リチウムイオン二次電池を第1放電レートで放電する第1初期放電段階と、前記第1初期放電段階後に前記リチウムイオン二次電池の放電を休止する初期放電休止段階と、前記初期放電休止段階後に前記リチウムイオン二次電池を前記第1放電レートより低い第2放電レートで放電する第2初期放電段階と、を有し、
前記追加放電段階は、前記リチウムイオン二次電池を第3放電レートで放電する第1追加放電段階と、前記第1追加放電段階後に前記リチウムイオン二次電池の放電を休止する追加放電休止段階と、前記追加放電休止段階後に前記リチウムイオン二次電池を前記第3放電レートより低い第4放電レートで放電する第2追加放電段階と、を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池の検査方法。
【請求項2】
前記追加充電段階および前記追加放電段階は複数回行うことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
【請求項3】
前記初期放電段階の前に前記リチウムイオン二次電池に対し放置によるエージングを行うことを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
【請求項4】
前記追加充電段階は、前記リチウムイオン二次電池を満充電となるまで充電することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
【請求項5】
前記初期放電段階後で前記追加充電段階前、および前記追加充電段階後で前記追加放電段階前、の少なくともいずれかの間、前記リチウムイオン二次電池を放置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
【請求項6】
前記電圧測定段階は、前記リチウムイオン二次電池に所定量の充電をした後の前記リチウムイオン二次電池の電圧である初期電圧を測定する初期電圧測定段階と、前記初期電圧測定段階で前記初期電圧を測定した後前記リチウムイオン二次電池を所定時間放置したときの前記リチウムイオン二次電池の電圧である遷移電圧を測定する遷移電圧測定段階と、を有し、
前記選別段階は、前記初期電圧測定段階で測定した初期電圧と前記遷移電圧測定段階で測定した遷移電圧との差に基づいて前記リチウムイオン二次電池の選別を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリチウムイオン二次電池の検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
【0003】
自動車用二次電池としては、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用リチウムイオン二次電池と比較して極めて高い出力特性、および高いエネルギを有することが求められている。従って、全ての電池の中で最も高い理論エネルギを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
【0004】
リチウムイオン二次電池の微小短絡不良等の選別検査においては、電池製造後の最初の充放電後に所定量充電した被検査電池の電圧を初期電圧として測定し、さらに所定時間放置後の電圧変動量を測定する。そして、電圧変動量に基づいて電池の良否を判定している。
【0005】
しかし、このような選別検査においては、電池の電圧測定精度を保つために必要な電池の放置時間が長くなるという問題がある。
【0006】
また、電池の製造ばらつきに起因して電池の初期電圧および電圧変動量もばらつくため、電池の良否判定精度が低下するという問題がある。
【0007】
被検査電池の電圧測定精度を上げ電池の放置時間を削減するための従来技術としては次のようなものがある。すなわち、基準電池を用いて、被検査電池と基準電池との電圧差を測定することで電池の測定レベルを下げ、被検査電池の電圧変動の測定分解能を上げることにより、電圧測定精度を上げ電池の放置時間を削減するというものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−145137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記従来技術は、電池の電圧の測定精度を向上させることはできるが、電池の製造ばらつきに起因する電池電圧のばらつきにより、電池の放置時間が増大し、電池の良否判定精度が低下するという問題を解決することができない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係るリチウムイオン二次電池の検査方法は、初期放電段階、追加充電段階、追加放電段階、電圧測定段階、および選別段階を有する。初期放電段階は、リチウムイオン二次電池の製造後、最初に放電する段階である。また、初期放電段階は、第1放電レートで放電する第1初期放電段階と、第1初期放電段階後に放電を休止する初期放電休止段階と、初期放電休止段階後に第1放電レートより低い第2放電レートで放電する第2初期放電段階とを有する。追加充電段階は、初期放電段階において放電したリチウムイオン二次電池を充電する段階である。追加放電段階は、追加充電段階において充電したリチウムイオン二次電池を放電する段階である。また、追加放電段階は、第3放電レートで放電する第1追加放電段階と、第1追加放電段階後に放電を休止する追加放電休止段階と、追加放電休止段階後に前記第3放電レートより低い第4放電レートで放電する第2追加放電段階とを有する。電圧測定段階は、追加放電段階の後、リチウムイオン二次電池の電圧を測定する段階である。選別段階は、電圧測定段階において測定された電圧に基づいてリチウムイオン二次電池の選別を行う段階である。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るリチウムイオン二次電池の検査方法によれば、製造後の電池の最初の放電後に追加の充放電を行う。その際、最初の放電および追加の放電において、放電を一時的に休止させ、放電休止後の放電を休止前より低レートで行う。このような最初の放電および追加の充放電によ、各電極におけるリチウムイオンの授受による双方電極の活性化とリチウムイオンの面内分布ばらつきの低減とリチウムイオンの移動の状態の安定化とにより、電池電圧のばらつきを低減する。これにより、電池の良否判定精度を向上させるとともに、電圧変動量測定に必要な電池放置時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法の検査対象である積層型リチウムイオン二次電池の外観図である。
図2】積層型リチウムイオン二次電池の断面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法を実施したときのリチウムイオン二次電池の電圧変動量を従来例と比較して示すグラフである。
図5】本発明の第2実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
図6】本発明の第3実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
図7】本発明の第4実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照して、本発明に係るリチウムイオン二次電池の検査方法について詳細に説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法の検査対象であるリチウムイオン二次電池の外観図である。図2は、図1に示すリチウムイオン二次電池の断面図である。なお、以下、本実施形態により検査される電池の例として積層型リチウムイオン二次電池について説明するが、本実施形態は積層型リチウムイオン二次電池以外のリチウムイオン二次電池の検査にも適用され得る。例えば、本実施形態は巻回型リチウムイオン二次電池の検査にも適用され得る。
【0015】
図1に示すように、リチウムイオン二次電池10は、例えば、長方形状の扁平な形状を有し、その両側部からそれぞれ電力を取り出すための正極タブ110Aおよび負極タブ110Bが引き出される。発電要素120は、リチウムイオン二次電池10の外装材(例えば、ラミネートフィルム)130によって包まれ、その周囲は熱融着されており、正極タブ110Aおよび負極タブ110Bを引き出した状態で密封される。
【0016】
図2に示すように、リチウムイオン二次電池10の発電要素120は、正極電極をなす正極活物質層210と、負極電極をなす負極活物質層220とが集電体230のそれぞれの面に形成された積層型電池用電極260を複数有する。各積層型電池用電極260は、電解質層240を介して積層されて発電要素120を形成する。隣接する正極活物質層210、電解質層240および負極活物質層220は、一つの単電池200を構成する。したがって、リチウムイオン二次電池10は、単電池200が積層されてなる構成を有する。また、各集電体230のそれぞれ対向する面の外周には、隣接する集電体230間を絶縁するためのシール部材250を設ける。
【0017】
次に、リチウムイオン二次電池10の各部材について説明する。
【0018】
[積層型電池用電極]
積層型電池用電極は、集電体230と、その表面に設けた活物質層210、220とを有する。より詳しくは、一つの集電体の片面に正極活物質層210を、他方の面に負極活物質層220を有する。
【0019】
各活物質層は溶媒に活物質を分散攪拌してなるスラリー材料が使用される。スラリー材料には必要に応じて他の添加剤をさらに含む。溶媒には、例えばN−メチルピロリドン(NMP)が使用され得る。
【0020】
正極活物質層は正極活物質を含む。正極活物質としては、例えば、LiMnやLiNiO等のリチウム−遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物が挙げられる。2種以上の正極活物質が併用されてもよい。上記以外の正極活物質が用いられてもよい。
【0021】
負極活物質層は負極活物質を含む。負極活物質としては、例えば、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、上述したようなリチウム−遷移金属化合物、金属材料、リチウム−金属合金材料が挙げられる。2種以上の負極活物質が併用されてもよい。上記以外の負極活物質が用いられてもよい。
【0022】
正極および負極の活物質層に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは0.01〜100μmであり、より好ましくは1〜50μmである。ただし、この範囲を外れる形態が採用されてもよい。
【0023】
[集電体]
集電体(被塗工部材)230は、導電性を有する薄膜であり、アルミニウム箔、ステンレス箔、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材からなってもよいがこれらに限定されない。例えば、集電体230は、樹脂集電体であってもよい。
【0024】
[電解質層]
電解質層を構成する電解質に特に制限はなく、液体電解質、ならびに高分子ゲル電解質および高分子固体電解質等のポリマー電解質を用いることができる。
【0025】
[シール部材]
リチウムイオン二次電池10においては、通常、各集電体230のそれぞれ対向する面の外周、すなわち、各単電池層200の周囲にシール部材250を設ける。このシール部材250は、電池内で隣り合う集電体230同士が接触することや、発電要素120における単電池層200の端部のわずかな不揃い等に起因する短絡が起こることを防止する目的で設ける。シール部材250を設けることにより、長期間の信頼性および安全性が確保され、高品質のリチウムイオン二次電池10を提供しうる。
【0026】
シール部材250の材料としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性を有するものを用いる。例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴムを用いうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性等の観点から、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂を好適に用いうる。
【0027】
[正極タブおよび負極タブ]
電池外部に電力を取り出す目的で、電池要素120において最大電位および最小電位となる集電体230にそれぞれ電気的に接続したタブ(正極タブ110Aおよび負極タブ110B)を電池の外装材130の外部に引き出すように設ける。
【0028】
タブを構成する材料には高導電性材料を用いる。高導電性材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料を用いることが望ましい。また、軽量、耐食性、高導電性の観点からアルミニウム、銅を用いることがさらに望ましい。
【0029】
[外装材]
外装材130としては、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースを用いることができる。ラミネートフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムを用いることができる。
【0030】
図3は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
【0031】
以下、図3のステップ番号を明示して本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法について説明する。
【0032】
リチウムイオン二次電池10を製造し(S301)、最初の充電である初期充電を行う(S302)。初期充電は、通常、SOC(State Of Charge)が100%となるまで行う充電であり、従来のリチウムイオン二次電池の検査で通常行われている。なお、初期充電は、SOCが100%未満の充電であってもよい。
【0033】
初期充電を行った後、リチウムイオン二次電池10のエージングを行う(S303)。エージングはリチウムイオン二次電池10を放置することにより行う。エージングは、リチウムイオン二次電池10の製造時にリチウムイオン二次電池10内に混入した金属等の異物を溶解除去し検査するための下準備として行われる。エージングを行い、リチウムイオン二次電池を放置することにより、電界液を移動するリチウムイオンの移動の状態を安定化させることができる。このため、電池電圧のばらつきをより低減することができ、電池の良否判定精度を向上させることができる。さらに、リチウムイオン二次電池10内の異物を除去することで、リチウムイオン二次電池10の電圧のばらつきをより低減することができ、電池の良否判定精度を向上させることができる。
【0034】
エージングを行った後、リチウムイオン二次電池10の最初の放電である初期放電を行う(S304)。初期放電は、通常、SOCが0%となるまで行う充電であり、従来のリチウムイオン二次電池の検査で通常行われている。なお、初期放電は、SOCが0%となるまでの放電でなくてもよく、例えばSOCが50%となるまでの放電であってもよい。
【0035】
初期放電を行った後、2度目の充電である追加充電を行う(S305)。
【0036】
追加充電を行うのは、追加充電時に負極において負極材料の格子中へリチウムイオンが挿入されることによる格子の反応によって主に負極を活性化し電気的に安定状態とすることができるからである。
【0037】
下記式は、リチウムイオン挿入による負極における反応を示す化学式である。なお、下記式では、充電における負極の反応とともに放電における負極の反応も併せて示した。
【0038】
【数1】
【0039】
また、後述する追加放電と併せて追加充電を行うことにより、リチウムイオン二次電池10の正極タブ110Aと負極タブ110B間との間において面内分布する(以下、単に「面内分布する」と称する)リチウムイオンを移動させてリチウムイオンの面内分布ばらつきを低減することができる。
【0040】
追加充電は、SOCが100%(満充電)となるまで行うことが望ましい。追加充電をSOCが100%となるまで行うことにより、十分に負極を活性化し電気的に安定状態とすることができる。ただし、SOCが100%未満までの追加充電を行っても負極を活性化し電気的に安定状態とし得る。例えば、SOCが50%となるまでの追加充電を行ってもよい。
【0041】
追加充電を行った後、2度目の放電である追加放電を行う(S306)。追加放電は、SOCが0%となるまで行うことが望ましい。
【0042】
追加放電を行うのは、追加放電時に正極において正極材料の格子中へのリチウムイオンの拡散による格子の反応によって主に正極を活性化し電気的に安定状態とすることができるからである。
【0043】
下記式は、リチウムイオン拡散による正極における反応を示す化学式である。なお、下記式では、放電における正極の反応とともに充電における正極の反応も併せて示した。
【0044】
【数2】
【0045】
また、前述した追加充電と追加放電とを行うことにより、面内分布するリチウムイオンを移動させてリチウムイオンの面内分布ばらつきを低減することができる。これは、追加充電および追加放電を行うことにより、タブ110A、110Bから遠い場所に位置することで移動が遅れるリチウムイオンの当該遅れに起因するリチウムイオンの面内分布ばらつきを低減することができるからである。
【0046】
なお、追加放電をSOCが0%となるまで行うことにより、十分に正極を活性化し電気的に安定状態とすることができる。ただし、SOCが0%となるまでの追加放電を行わなくても正極を活性化し電気的に安定状態とし得る。例えば、SOCが20%となるまでの追加放電を行ってもよい。
【0047】
このように、リチウムイオン二次電池10に対し、追加充電および追加放電を行うことにより、各電極においてリチウムイオンの授受を経験させて双方電極を活性化させる。これにより双方電極においてリチウムイオンの円滑な授受を可能とさせるため、電極電圧を安定化させ、電池電圧のばらつきを低減することができる。
【0048】
また、追加充電および追加放電を行うことにより、面内分布するリチウムイオンを移動させてリチウムイオンの面内分布ばらつきを低減することができる。そして、リチウムイオンの面内分布ばらつきを低減することにより、電池電圧のばらつきを低減することができる。
【0049】
なお、追加充電および追加放電は複数回行うことができる。追加充電および追加放電を複数回行うことにより、リチウムイオン二次電池の両電極をさらに活性化し、リチウムイオンの面内分布ばらつきをさらに低減することができ、電池電圧のばらつきをより低減することができる。
【0050】
追加放電を行った後、リチウムイオン二次電池10の所定量の充電を行う(S307)。このように所定量の充電を行うのは、充電により後述する初期電圧を発生させて、経時による初期電圧の変動量を測定するためである。
【0051】
リチウムイオン二次電池10の所定量の充電は、例えば、SOCが20%の充電とすることができる。なお、ステップS307における充電量は、例えば、電池電圧を測定する測定器の測定精度や充電に要する時間を考慮して適当な値に設定し得る。
【0052】
ステップS307において充電したときのリチウムイオン二次電池10の電圧を初期電圧として測定する(S308)。初期電圧は、例えば、ステップS307における所定量の充電の後、24時間放置時のリチウムイオン二次電池10の電圧とすることができる。なお、初期電圧は、ステップS307における充電直後のリチウムイオン二次電池10の電圧としてもよい。
【0053】
初期電圧を測定した後、リチウムイオン二次電池10を所定時間放置する(S309)。このようにリチウムイオン二次電池10を所定時間放置するのは、リチウムイオン二次電池10内において微小短絡が発生している場合に微小短絡による電圧変動を測定可能な程度まで生じさせるためである。
【0054】
ステップS309でリチウムイオン二次電池10を放置する所定時間は、例えば、96時間(4日間)とすることができる。なお、ステップS309でリチウムイオン二次電池10を放置する所定時間は、電池電圧を測定する測定器の測定精度や検査工程時間を考慮して適当な時間に設定し得る。
【0055】
ステップS309により所定時間放置したリチウムイオン二次電池10の電圧を遷移電圧として測定する(S310)。
【0056】
そして、ステップS308で測定したリチウムイオン二次電池10の初期電圧とステップS310で測定したリチウムイオン二次電池10の遷移電圧との差を電圧変動量として算出する(S311)。
【0057】
ステップS311で算出した電圧変動量に基づいて、リチウムイオン二次電池10の良品または不良品の判断を行うことでリチウムイオン二次電池10の選別を行う(S312)。選別は、リチウムイオン二次電池10の電圧変動量が選別仕様の幅以内の値である場合はそのリチウムイオン二次電池10を良品とし、それ以外の場合はそのリチウムイオン二次電池10を不良品とすることにより行う。
【0058】
良品と判断されたリチウムイオン二次電池10は出荷し(S313)、不良品と判断されたリチウムイオン二次電池10は廃棄する(S314)。
【0059】
(実施例)
本実施形態の実施例について説明する。
【0060】
リチウムイオン二次電池10の電圧変動量ΔVを測定し、そのばらつきについて、本実施形態による実施例と従来例との比較を行った。本実施例および比較例においては、同種のリチウムイオン二次電池セルを用いて、次の条件および方法により電圧変動量ΔVのばらつきをそれぞれ求めた。
【0061】
[条件と方法]
本実施例および従来例の実施条件は、次の通りである。
1.本実施例および従来例とも初期充電によりSOCを100%とした。
2.本実施例および従来例とも初期充電後にエージングを行った。
3.本実施例および従来例とも初期放電によりSOCを0%とした。
4.本実施例においては、追加充電によりSOCを100%とした。
5.本実施例においては、追加放電によりSOCを0%とした。
6.本実施例および従来例とも、上記充放電後、SOCが5%となるまで充電を行った。
7.SOCが5%となるまで充電した後、1時間放置時の電池電圧を初期電圧として測定した。
8.初期電圧測定後、周辺温度を20〜30℃として4日経過時の電池電圧を遷移電圧として測定した。
9.測定した初期電圧と遷移電圧との差を電圧変動量ΔVとして算出した。
【0062】
[結果]
図4は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法を実施したときのリチウムイオン二次電池の電圧変動量を従来例と比較して示す図である。図4のAは、従来のリチウムイオン二次電池の検査方法により測定した電圧変動量を示し、図4のBは、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法により測定した電圧変動量を示している。
【0063】
図4のA、Bは、それぞれ、リチウムイオン二次電池10のセル数と電圧変動量ΔVとの関係を示している。
【0064】
図4のAによれば、リチウムイオン二次電池の検査方法の従来例においては、リチウムイオン二次電池10の電圧変動量ΔVのバラツキσは2.413mVである。一方、図4のBによれば、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法の実施例においては、リチウムイオン二次電池10の電圧変動量ΔVのバラツキσは0.8287mVである。ここで、電圧変動量ΔVのバラツキσは、電圧変動量ΔVの標準偏差を示している。
【0065】
本実施例により、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法によれば電圧変動量ΔVのバラツキσが低減されることが実証された。
【0066】
本実施形態におけるステップS304は本発明の初期放電段階に、ステップS305は追加充電段階に、ステップS306は追加放電段階に、ステップS308、ステップS310、およびステップS311は電圧測定段階にそれぞれ相当する。また、ステップS308は初期電圧測定段階に、ステップS309およびステップS310は遷移電圧測定段階に、ステップS312は選別段階にそれぞれ相当する。
【0067】
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法は以下の効果を奏する。
・製造後の電池の最初の放電後に追加の充放電を行うことにより、各電極におけるリチウムイオンの授受による双方電極の活性化とリチウムイオンの面内分布ばらつきの低減を実現して電池の初期電圧ひいては電圧変動量のばらつきを低減する。これにより、電池の良否判定精度を向上させるとともに、電圧変動量測定に必要な電池放置時間を短縮することができる。
・さらに、追加充電および追加放電を複数回行うことにより、リチウムイオン二次電池の両電極を十分活性化し、リチウムイオンの面内分布ばらつきをより低減することができる。これにより、電池の良否判定精度をより向上させるとともに、電圧変動量測定に必要な電池放置時間をより短縮することができる。
・さらに、初期充電を行った後、リチウムイオン二次電池の放置によるエージングを行うことで電界液を移動するリチウムイオンの移動の状態を安定化し、電池の電圧のばらつきをより低減することができ、電池の良否判定精度をより向上させることができる。
・さらに、追加充電をリチウムイオン二次電池が満充電となるまで行うことにより、十分に負極を活性化し電気的に安定状態とすることができる。これにより、電池の電圧のばらつきをより低減することができ、電池の良否判定精度をより向上させることができる。
・さらに、追加放電後に所定量充電して測定した初期電圧と所定時間放置後に測定した遷移電圧との差に基づいて電池の選別を行うことで、電圧測定器の測定精度や工程時間を最適化した検査を実現でき、電池の良否判定精度をより向上させるとともに検査時間をより短縮することができる。
【0068】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法について説明する。
【0069】
本実施形態は、初期放電後で追加充電前、および追加充電後で追加放電前にリチウムイオン二次電池を所定時間放置する。なお、これ以外の点については、本実施形態は第1実施形態と同じであるため重複となる説明は省略する。
【0070】
図5は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
【0071】
本実施形態においては、初期放電(S504)の後、追加充電(S506)の前にリチウムイオン二次電池10を所定時間放置する(S505)。リチウムイオン二次電池10を放置する所定時間は、例えば、1時間とすることができる。ただし、初期電圧および電圧変動量のばらつきや検査工程時間を考慮して適当な時間とすることができる。
【0072】
さらに、追加充電(S506)の後、追加放電(S508)の前にリチウムイオン二次電池10を所定時間放置する(S507)。リチウムイオン二次電池10を放置する所定時間は、例えば、1時間とすることができる。ただし、初期電圧および電圧変動量のばらつきや検査工程時間を考慮して適当な時間とすることができる。
【0073】
なお、ステップS505におけるリチウムイオン二次電池10の放置およびステップS507におけるリチウムイオン二次電池10の放置のいずれか一方のみを行ってもよい。
【0074】
本実施形態によれば、初期放電後で追加充電前、および追加充電後で追加放電前の少なくともいずれかにおいてリチウムイオン二次電池を放置することにより、電界液を移動するリチウムイオンの移動の状態を安定化させることができる。このため、電池電圧のばらつきをより低減することができ、電池の良否判定精度を向上させることができる。
【0075】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法について説明する。
【0076】
本実施形態は、初期放電および追加放電をCCCV(Constant Current Constant Voltage)放電により行う。なお、これ以外の点については、本実施形態は第1実施形態と同じであるため重複となる説明は省略または簡略化する。
【0077】
CCCV放電とは、放電初期は定電流による放電を行い、リチウムイオン二次電池の電圧が所定値まで下がった後は、電池の電圧を一定にして放電を行う放電方法である。
【0078】
図6は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
【0079】
本実施形態においては、初期充電(S602)および恒温槽内で放置することによるエージング(S603)が実施されたリチウムイオン二次電池10に対し、CCCV放電による初期放電を行う(S604)。
【0080】
CCCV放電による初期放電は、SOCが0〜50%となるまで行うことができる。初期放電は、放電初期においてはCC放電(定電流による放電)を行い、リチウムイオン二次電池10の電圧が、放電終止目標電圧に対し105%〜120%の間の任意の値となった時点でCV放電(定電圧による放電)に切り換えることにより行う。例えば、終止目標電圧を2.5Vとする場合は、リチウムイオン二次電池10の電圧が2.625V〜3.0VとなるまでCC放電を行い、それ以降はCV放電を行うことにより、初期放電を行う。ここで、終止目標電圧とは、放電が終了した時点における目標とする電池の電圧である。
【0081】
CV放電を行う時間は任意に設定することができ、例えば、0.1時間〜3時間のいずれかの時間に設定することができる。
【0082】
本実施形態においては、リチウムイオン二次電池の放電をCCCV放電により行う。従って、CCCV放電におけるCV放電により定電圧放電となるため、単電池として均一に放電することができる。
【0083】
CCCV放電による初期放電を行った後、リチウムイオン二次電池10に対し追加充電を行う(S605)。追加充電は、例えば、SOCが50〜100%となるまで行うことができる。
【0084】
追加充電の後、リチウムイオン二次電池10に対しCCCV放電による追加放電を行う(S606)。
【0085】
CCCV放電による追加放電は、SOCが0〜20%となるまで行うことができる。CCCV放電による追加放電は、放電初期においてはCC放電を行い、リチウムイオン二次電池10の電圧が、放電終止目標電圧に対し105%〜120%の間の任意の値となった時点でCV放電に切り換えることにより行う。例えば、終止目標電圧を2.5Vとする場合は、リチウムイオン二次電池10の電圧が2.625V〜3.0VとなるまでCC放電を行い、それ以降はCV放電を行うことにより、追加放電を行う。
【0086】
CV放電を行う時間は任意に設定することができ、例えば、0.1時間〜3時間のいずれかの時間に設定することができる。
【0087】
CCCV放電による追加放電を行った後、リチウムイオン二次電池10の所定量の充電を行う(S607)。所定量の充電は、例えば、SOCが0.1〜20%の充電とすることができる。
【0088】
所定量の充電を行った後のリチウムイオン二次電池10の電圧を初期電圧として測定する(S608)。
【0089】
初期電圧を測定した後、リチウムイオン二次電池10を所定時間放置する(S609)。リチウムイオン二次電池10の放置における周辺温度は、例えば、20〜30℃とすることができる。
【0090】
所定時間放置した後のリチウムイオン二次電池10の電圧を遷移電圧として測定し(S610)、ステップS608において測定した初期電圧との差を電圧変動量として算出する(S611)。
【0091】
算出された電圧変動量に基づいてリチウムイオン二次電池10の選別を行い(S612)、リチウムイオン二次電池10の出荷(S613)または廃棄(S614)を行う。
【0092】
本実施形態によれば、リチウムイオン二次電池の放電をCCCV放電により行うことにより、CCCV放電により定電圧放電となるため、単電池として均一に放電ができる。これにより、電池電圧のばらつきをより低減することができ、電池の良否判定精度を向上させることができる。
【0093】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法について説明する。
【0094】
本実施形態は、初期放電および追加放電において、放電を一時的に休止する休止時間を設け、かつ、放電休止後の放電を低レートの放電により行う。なお、これ以外の点については、本実施形態は第1実施形態と同じであるため重複となる説明は省略または簡略化する。
【0095】
図7は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法のフローチャートを示す図である。
【0096】
本実施形態においては、初期充電(S702)および恒温槽内で放置することによるエージング(S703)が実施されたリチウムイオン二次電池10に対し、第1初期放電を行う(S704)。
【0097】
本実施形態においては、初期放電において、放電を一時的に休止する休止時間を設け、かつ、放電休止後の初期放電を低レートの放電により行う。第1初期放電は、初期放電における、放電を休止する前の放電である。
【0098】
第1初期放電においては、0.3〜1.0Cの放電レート(第1放電レート)による放電を、SOCが0.1〜50%となるまで行うことができる。
【0099】
第1初期放電の後、放電を一時的に休止する(S705)。放電を休止する時間は、例えば、1〜24時間とすることができる。
【0100】
放電を一時的に休止した後、第2初期放電を行う(S706)。第2初期放電においては、0.05〜0.2Cの低レート(第2放電レート)による放電を、SOCが0〜10%となるまで行うことが望ましい。第2初期放電は、初期放電における、放電を休止した後の低レートの放電である。
【0101】
第2初期放電を行った後、リチウムイオン二次電池10に対し追加充電を行う(S707)。追加充電は、例えば、SOCが50〜100%となるまで行うことができる。
【0102】
追加充電の後、リチウムイオン二次電池10に対し第1追加放電を行う(S708)。
【0103】
本実施形態においては、追加放電において、放電を一時的に休止する休止時間を設け、かつ、放電休止後の追加放電を低レートの放電により行う。第1追加放電は、追加放電における、放電を休止する前の放電である。
【0104】
第1追加放電は、0.3〜1.0Cの放電レート(第3放電レート)による放電を、SOCが0.1〜20%となるまで行う。
【0105】
第1追加放電の後、放電を一時的に休止する(S709)。放電を休止する時間は、例えば、1〜24時間とすることができる。
【0106】
放電を一時的に休止した後、第2追加放電を行う(S710)。第2追加放電においては、0.05〜0.2Cの低レート(第4放電レート)による放電を、SOCが0〜10%となるまで行うことが望ましい。第2追加放電は、追加放電における、放電を休止した後の低レートの放電である。
【0107】
第2追加放電を行った後、リチウムイオン二次電池10の所定量の充電を行う(S711)。所定量の充電は、例えば、SOCが0.1〜20%の充電とすることができる。
【0108】
所定量の充電を行った後のリチウムイオン二次電池10の電圧を初期電圧として測定する(S712)。
【0109】
初期電圧を測定した後、リチウムイオン二次電池10を所定時間放置する(S713)。リチウムイオン二次電池10の放置における周辺温度は、例えば、20〜30℃とすることができる。
【0110】
所定時間放置した後のリチウムイオン二次電池10の電圧を遷移電圧として測定し(S714)、ステップS712において測定した初期電圧との差を電圧変動量として算出する(S715)。
【0111】
算出された電圧変動量に基づいてリチウムイオン二次電池10の選別を行い(S716)、リチウムイオン二次電池10の出荷(S717)または廃棄(S718)を行う。
【0112】
本実施形態におけるステップS704は本発明の第1初期放電段階に、ステップS705は初期放電休止段階に、ステップS706は第2初期放電段階に、それぞれ相当する。また、ステップS708は本発明の第1追加放電段階に、ステップS709は追加放電休止段階に、ステップS710は第2追加放電段階に、それぞれ相当する。
【0113】
本実施形態によれば、初期放電および追加放電において、放電を一時的に休止する休止時間を設け、かつ、放電休止後の放電を低レートの放電により行う。これにより、電界液を移動するリチウムイオンの移動の状態を安定化させることができる。このため、電池電圧のばらつきをより低減することができ、電池の良否判定精度を向上させることができる。
【0114】
以上、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の検査方法について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
【0115】
例えば、上述した実施形態においては、初期電圧および遷移電圧を測定し、その差である電圧変動量に基づいて電池の選別を行っているが、検出しようとする不良モードに応じて、初期電圧のみに基づいて電池の選別を行うこともできる。また、電圧変動量に基づく電池の選別の前に初期電圧のみに基づく電池のスクリーニングを行ってもよい。
【0116】
また、実施形態においては、追加充電および追加放電をエージングより後に行っているが、エージングより前に行ってもよい。
【0117】
また、実施形態においては、追加放電後に所定量の充電を行っているが、追加放電においては、例えばSOCが20%〜5%となるまで放電し、追加放電後の電池電圧を初期電圧として測定してもよい。この場合は、追加放電後に行う所定量の充電を省略することができる。
【0118】
また、第4実施形態においては、第2初期放電の放電レートは第1初期放電の放電レートより低ければよく、実施形態に例示された数値範囲に限定されない。同様に、第2追加放電の放電レートは第1追加放電の放電レートより低ければよく、実施形態に例示された数値範囲に限定されない。
【符号の説明】
【0119】
10 リチウムイオン二次電池、
110A 正極タブ、
110B 負極タブ、
120 発電要素、
130 外装材、
200 単電池、
210 正極活物質層、
220 負極活物質層、
230 集電体、
240 電解質層、
250 シール部材。
図1
図2
図3
図5
図6
図7
図4