特許第5985436号(P5985436)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5985436
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】パイロット式3位置切換弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/42 20060101AFI20160823BHJP
【FI】
   F16K31/42 A
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-102456(P2013-102456)
(22)【出願日】2013年5月14日
(65)【公開番号】特開2014-222100(P2014-222100A)
(43)【公開日】2014年11月27日
【審査請求日】2014年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000106760
【氏名又は名称】CKD株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 新治
【審査官】 北村 一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−100948(JP,A)
【文献】 実開平02−058104(JP,U)
【文献】 実開昭63−198805(JP,U)
【文献】 特開昭50−131129(JP,A)
【文献】 実開昭60−108858(JP,U)
【文献】 特開2006−002849(JP,A)
【文献】 実開平05−001081(JP,U)
【文献】 特開2005−061505(JP,A)
【文献】 米国特許第4385642(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/36−31/42
F16K 11/00−11/24
F16K 31/06−31/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブケーシングには、給気ポート、第1出力ポート、第2出力ポート、第1排気ポート、及び第2排気ポートにそれぞれ連通する収容孔が形成されており、前記収容孔にはスプール弁が往復動可能に収容されており、前記スプール弁を中立位置に保持する復帰ばねを備え、前記第1出力ポート及び前記第2出力ポートから出力される流体によってアクチュエータのピストンロッドを往復動させるパイロット式3位置切換弁であって、
前記第1出力ポートに連通する第1連通部と、
前記第2出力ポートに連通する第2連通部と、
前記第1連通部に連通するとともに外部に連通する第1排気部と、
前記第2連通部に連通するとともに外部に連通する第2排気部と、
前記第1連通部と前記第1排気部との連通状態を切り換える第1切換部と、
前記第2連通部と前記第2排気部との連通状態を切り換える第2切換部と、を有する切換機構部を備え
前記切換機構部は、前記バルブケーシングの上面に設けられており、非通電時に前記スプール弁が前記復帰ばねによって中立位置に復帰し、全てのポート同士の連通が遮断された状態において、前記第1切換部における前記第1連通部と前記第1排気部との連通状態の切り換え、及び前記第2切換部における前記第2連通部と前記第2排気部との連通状態の切り換えを手動操作により切り換える手動操作部を有していることを特徴とするパイロット式3位置切換弁。
【請求項2】
前記切換機構部は、前記第1連通部及び前記第2連通部に連通する弁室を有し、
前記弁室には、前記第1切換部と、前記第2切換部と、前記弁室内における前記第1連通部と前記第2連通部との間を遮断する遮断部と、を有する弁体が往復動可能に収容されていることを特徴とする請求項1に記載のパイロット式3位置切換弁。
【請求項3】
前記切換機構部は、前記第1連通部及び前記第2連通部に連通する弁室を有し、
前記弁室には、前記第1切換部を有する第1弁体と、前記第2切換部を有する第2弁体とが往復動可能に収容されており、
前記第1弁体及び前記第2弁体の少なくとも一方は、前記弁室内における前記第1連通部と前記第2連通部との間を遮断する遮断部を有していることを特徴とする請求項1に記載のパイロット式3位置切換弁。
【請求項4】
前記第1切換部には第1シール部材が設けられており、
前記第1連通部及び前記第1排気部の少なくとも一方は、前記第1シール部材の幅よりも小さい孔であり、
前記第2切換部には第2シール部材が設けられており、
前記第2連通部及び前記第2排気部の少なくとも一方は、前記第2シール部材の幅よりも小さい孔であることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のパイロット式3位置切換弁。
【請求項5】
前記第1連通部及び前記第1排気部の少なくとも一方は、複数の前記孔によりされるとともに、
前記第2連通部及び前記第2排気部の少なくとも一方は、複数の前記孔により形成されていることを特徴とする請求項に記載のパイロット式3位置切換弁。
【請求項6】
前記第1排気部は前記第1排気ポートに連通しているとともに、前記第2排気部は前記第2排気ポートに連通していることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のパイロット式3位置切換弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイロット式3位置切換弁に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のものとして、例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1のパイロット式3位置切換弁は、スプール弁の両端に配設された復帰ばねの復帰力により、スプール弁を中立位置に保持させるものである。
【0003】
パイロット式3位置切換弁のバルブケーシングには、給気ポートと、第1及び第2出力ポートと、第1及び第2排気ポートとが形成されている。また、バルブケーシングには、各ポートに連通する収容孔が形成されており、収容孔にはスプール弁が往復動可能に収容されている。さらに、バルブケーシングにおけるスプール弁の一端側には第1ピストン室が形成されるとともに、バルブケーシングにおけるスプール弁の他端側には第2ピストン室が形成されている。第1ピストン室には第1ピストンが往復動可能に収容されるとともに、第2ピストン室には第2ピストンが往復動可能に収容されている。そして、第1ピストンにより第1ピストン室に第1パイロット圧作用室が区画されるとともに、第2ピストンにより第2ピストン室に第2パイロット圧作用室が区画されている。スプール弁は、第1及び第2パイロット圧作用室に対するパイロット圧の供給に基づいて収容孔内を往復動する。
【0004】
第1パイロット圧作用室にパイロット圧が供給されると、スプール弁が一方のストローク端に達する。すると、給気ポートと第1出力ポートとが連通するとともに、第2出力ポートと第2排気ポートとが連通し、第1出力ポートと第1排気ポートとが遮断され、給気ポートから供給された圧縮空気が第1出力ポートを介してアクチュエータに供給される。その結果、アクチュエータのピストンロッドが一方のストローク端に向けて移動する。
【0005】
第2パイロット圧作用室にパイロット圧が供給されると、スプール弁が他方のストローク端に達する。すると、給気ポートと第2出力ポートとが連通するとともに、第1出力ポートと第1排気ポートとが連通し、第2出力ポートと第2排気ポートとが遮断され、給気ポートから供給された圧縮空気が第2出力ポートを介してアクチュエータに供給される。その結果、アクチュエータのピストンロッドが他方のストローク端に向けて移動する。
【0006】
第1パイロット圧作用室及び第2パイロット圧作用室へのパイロット圧の供給が行われなくなると、スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰し、隣接する全てのポート同士の連通が遮断される。すると、第1出力ポートとアクチュエータとの間、及び第2出力ポートとアクチュエータとの間に圧縮空気が充填され、アクチュエータのピストンロッドの往復動が非常停止される。
【0007】
また、パイロット式3位置切換弁においては、スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰したときに、第1出力ポートと第1排気ポートとが連通するとともに、第2出力ポートと第2排気ポートとが連通し、給気ポートと第1出力ポートとが遮断されるとともに、給気ポートと第2出力ポートとが遮断されるように構成されたものもある。これによれば、スプール弁を中立位置に復帰させることで、アクチュエータのピストンロッドの位置を、手動で調整することができる。
【0008】
ところで、このようなパイロット式3位置切換弁は、マニホールドベース上に複数連設して使用されることから、他のパイロット式3位置切換弁から排気された圧縮空気が、マニホールドベースに形成された共通の排気通路を介して第1排気ポート及び第2排気ポートへ逆流する虞がある。そこで、このようなパイロット式3位置切換弁においては、特許文献2のような逆止弁を第1排気ポート及び第2排気ポートに設けることで、第1排気ポート及び第2排気ポートでの圧縮空気の逆流を規制することが考えられている。これによれば、第1排気ポート及び第2排気ポートへ圧縮空気が逆流することで、スプール弁及びアクチュエータのピストンロッドが誤動作してしまうことが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−182728号公報
【特許文献2】特許第4004630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰することで、隣接する全てのポート同士の連通が遮断されるパイロット式3位置切換弁においては、スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰した状態では、第1出力ポートとアクチュエータとの間、及び第2出力ポートとアクチュエータとの間に圧縮空気が充填されている。このため、スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰した状態において、アクチュエータのピストンロッドの位置を手動で調整することができない。
【0011】
また、スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰することで、第1出力ポートと第1排気ポートとが連通するとともに、第2出力ポートと第2排気ポートとが連通するパイロット式3位置切換弁において、特許文献2のような逆止弁を第1排気ポート及び第2排気ポートに設ける場合がある。この場合において、アクチュエータのピストンロッドを手動で動かそうとしたときに、例えば、アクチュエータから第1出力ポート及び第1排気ポートの逆止弁を介して外部へ圧縮空気が排気される。しかし、外部から第2排気ポート及び第2出力ポートを介したアクチュエータへの圧縮空気の吸い込み作用が、第2排気ポートの逆止弁により規制されてしまう。このため、アクチュエータのピストンロッドを手動で動かしても、元の位置に戻ってしまい、アクチュエータのピストンロッドの位置を手動で調整することができない。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰した状態において、アクチュエータのピストンロッドの位置を手動で調整することができるパイロット式3位置切換弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するパイロット式3位置切換弁は、バルブケーシングには、給気ポート、第1出力ポート、第2出力ポート、第1排気ポート、及び第2排気ポートにそれぞれ連通する収容孔が形成されており、前記収容孔にはスプール弁が往復動可能に収容されており、前記スプール弁を中立位置に保持する復帰ばねを備え、前記第1出力ポート及び前記第2出力ポートから出力される流体によってアクチュエータのピストンロッドを往復動させるパイロット式3位置切換弁であって、前記第1出力ポートに連通する第1連通部と、前記第2出力ポートに連通する第2連通部と、前記第1連通部に連通するとともに外部に連通する第1排気部と、前記第2連通部に連通するとともに外部に連通する第2排気部と、前記第1連通部と前記第1排気部との連通状態を切り換える第1切換部と、前記第2連通部と前記第2排気部との連通状態を切り換える第2切換部と、を有する切換機構部を備え、前記切換機構部は、前記バルブケーシングの上面に設けられており、非通電時に前記スプール弁が前記復帰ばねによって中立位置に復帰し、全てのポート同士の連通が遮断された状態において、前記第1切換部における前記第1連通部と前記第1排気部との連通状態の切り換え、及び前記第2切換部における前記第2連通部と前記第2排気部との連通状態の切り換えを手動操作により切り換える手動操作部を有している。
【0015】
上記パイロット式3位置切換弁において、前記切換機構部は、前記第1連通部及び前記第2連通部に連通する弁室を有し、前記弁室には、前記第1切換部と、前記第2切換部と、前記弁室内における前記第1連通部と前記第2連通部との間を遮断する遮断部と、を有する弁体が往復動可能に収容されていることが好ましい。
【0016】
上記パイロット式3位置切換弁において、前記切換機構部は、前記第1連通部及び前記第2連通部に連通する弁室を有し、前記弁室には、前記第1切換部を有する第1弁体と、前記第2切換部を有する第2弁体とが往復動可能に収容されており、前記第1弁体及び前記第2弁体の少なくとも一方は、前記弁室内における前記第1連通部と前記第2連通部との間を遮断する遮断部を有していることが好ましい。
【0017】
上記パイロット式3位置切換弁において、前記第1切換部には第1シール部材が設けられており、前記第1連通部及び前記第1排気部の少なくとも一方は、前記第1シール部材の幅よりも小さい孔であり、前記第2切換部には第2シール部材が設けられており、前記第2連通部及び前記第2排気部の少なくとも一方は、前記第2シール部材の幅よりも小さい孔であることが好ましい。
【0018】
上記パイロット式3位置切換弁において、前記第1連通部及び前記第1排気部の少なくとも一方は、複数の前記孔によりされるとともに、前記第2連通部及び前記第2排気部の少なくとも一方は、複数の前記孔により形成されていることが好ましい。
【0019】
上記パイロット式3位置切換弁において、前記第1排気部は前記第1排気ポートに連通しているとともに、前記第2排気部は前記第2排気ポートに連通していることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、スプール弁が復帰ばねの復帰力によって中立位置に復帰した状態において、アクチュエータのピストンロッドの位置を手動で調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】第1の実施形態におけるパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図2】スプール弁が第2ピストン室側のストローク端に達した状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図3】スプール弁が第1ピストン室側のストローク端に達した状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図4】弁体が第2切換位置に位置している状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図5】第2の実施形態における弁体が第1切換位置に位置している状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図6】弁体が第2切換位置に位置している状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図7】別の実施形態における弁体が第2切換位置に位置している状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図8】別の実施形態における第1弁体及び第2弁体が第1切換位置に位置している状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
図9】別の実施形態における第1弁体及び第2弁体が第2切換位置に位置している状態を示すパイロット式3位置切換弁の部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1図4にしたがって説明する。
図1に示すように、パイロット式3位置切換弁10のバルブケーシング11には、給気ポート12、第1出力ポート13、第2出力ポート14、第1排気ポート15及び第2排気ポート16が形成されている。給気ポート12、第1出力ポート13、第2出力ポート14、第1排気ポート15及び第2排気ポート16は、バルブケーシング11の長さ方向において、一端側から他端側にかけて第1排気ポート15、第1出力ポート13、給気ポート12、第2出力ポート14及び第2排気ポート16の順に並んで配置されている。
【0024】
バルブケーシング11には、バルブケーシング11の長さ方向に延びる収容孔17が形成されている。収容孔17は、給気ポート12、第1出力ポート13、第2出力ポート14、第1排気ポート15及び第2排気ポート16にそれぞれ連通している。収容孔17内には、圧縮空気(流体)の流路を切り換えるスプール弁18が往復動可能に収容されている。
【0025】
収容孔17において、第1排気ポート15と第1出力ポート13との間には第1弁座21が形成されている。また、収容孔17において、第1出力ポート13と給気ポート12との間には第2弁座22が形成されている。さらに、収容孔17において、給気ポート12と第2出力ポート14との間には第3弁座23が形成されている。また、収容孔17において、第2出力ポート14と第2排気ポート16との間には第4弁座24が形成されている。
【0026】
スプール弁18には、スプール弁18の軸方向において互いに離間して配置される第1〜第4弁部31〜34が設けられている。第1〜第4弁部31〜34の直径は、スプール弁18の軸径よりも大きく設定されている。第1〜第4弁部31〜34の外周面には、第1〜第4弁座21〜24に着座して第1〜第4弁座21〜24と第1弁部31〜34との間をそれぞれシールする環状のパッキン35が装着されている。
【0027】
バルブケーシング11におけるスプール弁18の一端部側には、ピストン室としての第1ピストン室41が形成されている。第1ピストン室41と第1排気ポート15との間は、スプール弁18の一端側に設けられた第1大径部36のパッキン36sによりシールされている。第1ピストン室41にはピストンとしての第1ピストン41aが往復動可能に収容されている。第1ピストン41aは、スプール弁18の一端部に装着されている。そして、第1ピストン41aにより第1ピストン室41にパイロット圧作用室としての第1パイロット圧作用室51が区画されている。
【0028】
バルブケーシング11におけるスプール弁18の他端部側には、ピストン室としての第2ピストン室42が形成されている。第2ピストン室42にはピストンとしての第2ピストン42aが往復動可能に収容されている。第2ピストン42aは、スプール弁18の他端部に装着されている。そして、第2ピストン42aにより第2ピストン室42にパイロット圧作用室としての第2パイロット圧作用室52が区画されている。
【0029】
バルブケーシング11内において、収容孔17と第2ピストン室42との間には、ばね収容室25が形成されている。ばね収容室25と第2ピストン室42とは貫通孔25hを介して連通している。スプール弁18の他端部は、ばね収容室25及び貫通孔25hを貫通して第2ピストン室42まで延びている。ばね収容室25と第2排気ポート16との間は、スプール弁18の他端側に設けられた第2大径部37のパッキン37sによりシールされている。
【0030】
ばね収容室25には、第2大径部37の端面に当接する環状の第1ばね受け部26が収容されている。また、ばね収容室25には、貫通孔25h周りに当接するとともに第1ばね受け部26に対向配置される環状の第2ばね受け部27が収容されている。そして、ばね収容室25における第1ばね受け部26と第2ばね受け部27との間には復帰ばね28が収容されている。復帰ばね28の一端は第1ばね受け部26に当接するとともに、他端は第2ばね受け部27に当接している。
【0031】
バルブケーシング11の一端側端面には、第1パイロット弁部61が設けられている。第1パイロット弁部61は、パイロット圧を制御する第1電磁駆動部61a(図1において二点鎖線で示す)を備えている。また、バルブケーシング11の他端側端面には、第2パイロット弁部62が設けられている。第2パイロット弁部62は、パイロット圧を制御する第2電磁駆動部62a(図1において二点鎖線で示す)を備えている。なお、第1パイロット弁部61及び第2パイロット弁部62は、第1電磁駆動部61a及び第2電磁駆動部62aへの通電によって開閉される公知の電磁弁であるため、その詳細な説明を省略する。本実施形態のパイロット式3位置切換弁10は、第1パイロット弁部61及び第2パイロット弁部62が搭載されたダブルソレノイドタイプのものである。
【0032】
スプール弁18は、第1パイロット圧作用室51及び第2パイロット圧作用室52に対するパイロット圧の供給に基づいて収容孔17内を往復動する。具体的には、第1パイロット圧作用室51は、第1パイロット流路(図示せず)を介して給気ポート12に連通している。第1パイロット流路は、第1パイロット弁部61により開閉される。また、第2パイロット圧作用室52は、第2パイロット流路(図示せず)を介して給気ポート12に連通している。第2パイロット流路は、第2パイロット弁部62により開閉される。
【0033】
図2に示すように、第1電磁駆動部61aへの通電のみがオンになると、第1パイロット弁部61が開弁して、第1パイロット圧作用室51にパイロット圧として圧縮空気(パイロット流体)が供給される。すると、第1パイロット圧作用室51に供給された圧縮空気によるパイロット圧が復帰ばね28のばね力に打ち勝って、第1ピストン41aが第2ピストン室42側へ押圧されて、スプール弁18が第2ピストン室42側へ移動する。その結果、給気ポート12と第1出力ポート13とが連通するとともに、第2出力ポート14と第2排気ポート16とが連通し、第1出力ポートと第1排気ポート15とが遮断される。そして、給気ポート12から供給された圧縮空気が第1出力ポート13を介してアクチュエータ29に供給される。第1出力ポート13からアクチュエータ29に圧縮空気が供給されると、アクチュエータ29のピストンロッド29aが一方のストローク端まで移動する。
【0034】
図3に示すように、第2電磁駆動部62aへの通電のみがオンになると、第2パイロット弁部62が開弁して、第2パイロット圧作用室52に圧縮空気が供給される。すると、第2パイロット圧作用室52に供給された圧縮空気によるパイロット圧が復帰ばね28のばね力に打ち勝って、第2ピストン42aが第1ピストン室41側へ押圧されて、スプール弁18が第1ピストン室41側へ移動する。その結果、給気ポート12と第2出力ポート14とが連通するとともに、第1出力ポート13と第1排気ポート15とが連通し、第2出力ポート14と第2排気ポート16とが遮断される。そして、給気ポート12から供給された圧縮空気が第2出力ポート14を介してアクチュエータ29に供給される。第2出力ポート14からアクチュエータ29に圧縮空気が供給されると、アクチュエータ29のピストンロッド29aが他方のストローク端まで移動する。
【0035】
図1に示すように、第1電磁駆動部61a及び第2電磁駆動部62aへの通電が共にオフになると、第1パイロット弁部61及び第2パイロット弁部62が閉弁して、第1パイロット圧作用室51及び第2パイロット圧作用室52への圧縮空気の供給が行われなくなる。すると、スプール弁18が復帰ばね28の復帰力によって中立位置に復帰し、隣接する全てのポート12,13,14,15,16同士の連通が遮断される。その結果、第1出力ポート13とアクチュエータ29との間、及び第2出力ポート14とアクチュエータ29との間に圧縮空気が充填され、アクチュエータ29のピストンロッド29aの往復動がストロークの中間位置で非常停止する。すなわち、復帰ばね28は、スプール弁18を中立位置に保持するようにばね力が設定されている。
【0036】
バルブケーシング11の上面には、ガスケット44を介して切換機構部45の本体部45aが設けられている。本体部45aには、第1出力ポート13に連通する第1連通部46と、第2出力ポート14に連通する第2連通部47とが形成されている。第1連通部46及び第2連通部47は、複数(本実施形態では3つ)の孔46h,47hにより形成されている。
【0037】
本体部45aには、スプール弁18の軸方向に沿って延びる弁室48が形成されている。弁室48は、第1連通部46及び第2連通部47に連通している。さらに、本体部45aには、弁室48における第1連通部46側に連通するとともに外部に連通する第1排気部49と、弁室48における第2連通部47側に連通するとともに外部に連通する第2排気部50とが形成されている。第1排気部49及び第2排気部50は、複数(本実施形態では3つ)の孔49h,50hにより形成されている。
【0038】
弁室48には円柱状の弁体55が往復動可能に収容されている。弁体55は、弁室48内における第1連通部46と第2連通部47との間を遮断する遮断部56と、弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通状態を切り換える第1切換部57と、弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通状態を切り換える第2切換部58とを有している。遮断部56、第1切換部57及び第2切換部58の直径は、弁体55の軸径よりも大きく設定されている。
【0039】
遮断部56の外周面には環状のシール部材56sが装着されている。第1切換部57の外周面には第1シール部材57sが装着されている。第2切換部58の外周面には第2シール部材58sが装着されている。孔46h,47h、49h,50hは、第1シール部材57s及び第2シール部材58sにおける弁体55の往復動に沿った幅よりも小さい孔である。
【0040】
弁体55の端部には、第1切換部57における弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通状態の切り換え、及び第2切換部58における弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通状態の切り換えを手動操作により切り換える手動操作部59が設けられている。
【0041】
手動操作部59が第2パイロット弁部62側に移動すると、弁体55が第2パイロット弁部62側に移動する。すると、第1切換部57が第1連通部46と第1排気部49との間に位置するとともに、第2切換部58が第2連通部47と第2排気部50との間に位置する第1切換位置に弁体55が配置される。これにより、第1切換部57の第1シール部材57sにより弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通が遮断されるとともに、第2切換部58の第2シール部材58sにより弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通が遮断される。
【0042】
図4に示すように、手動操作部59が第1パイロット弁部61側に移動すると、弁体55が第1パイロット弁部61側に移動する。すると、第1切換部57が第1排気部49を跨いで第1排気部49よりも第1連通部46とは反対側に位置するとともに、第2切換部58が第2連通部47を跨いで第1連通部46と第2連通部47との間に位置する第2切換位置に弁体55が配置される。これにより、弁室48を介して第1連通部46と第1排気部49とが連通するとともに、弁室48を介して第2連通部47と第2排気部50とが連通する。
【0043】
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
スプール弁18が復帰ばね28の復帰力によって中立位置に復帰し、隣接する全てのポート12,13,14,15,16同士の連通が遮断された状態において、弁体55を、第1切換位置から第2切換位置に切り換える。すると、弁室48を介して第1連通部46と第1排気部49とが連通するとともに、弁室48を介して第2連通部47と第2排気部50とが連通する。これにより、第1出力ポート13とアクチュエータ29との間に充填されていた圧縮空気が、第1連通部46、弁室48及び第1排気部49を介して外部に排気されるとともに、第2出力ポート14とアクチュエータ29との間に充填されていた圧縮空気が、第2連通部47、弁室48及び第2排気部50を介して外部に排気される。その結果、アクチュエータ29のピストンロッド29aの位置を手動で調整することが可能となる。
【0044】
第1の実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)切換機構部45は、第1出力ポート13に連通する第1連通部46と、第2出力ポート14に連通する第2連通部47と、第1連通部46に連通するとともに外部に連通する第1排気部49と、第2連通部47に連通するとともに外部に連通する第2排気部50とを有する。さらに、切換機構部45は、第1連通部46と第1排気部49との連通状態を切り換える第1切換部57と、第2連通部47と第2排気部50との連通状態を切り換える第2切換部58とを有する。そして、スプール弁18が復帰ばね28の復帰力によって中立位置に復帰し、隣接する全てのポート12,13,14,15,16同士の連通が遮断された状態において、第1切換部57により第1連通部46と第1排気部49とを連通状態とするとともに、第2切換部58により第2連通部47と第2排気部50とを連通状態とする。これにより、第1出力ポート13とアクチュエータ29との間に充填されていた圧縮空気を、第1連通部46及び第1排気部49を介して外部に排気することができるとともに、第2出力ポート14とアクチュエータ29との間に充填されていた圧縮空気を、第2連通部47及び第2排気部50を介して外部に排気することができる。その結果、アクチュエータ29のピストンロッド29aの位置を手動で調整することができる。
【0045】
(2)弁体55に、第1切換部57における弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通状態の切り換え、及び第2切換部58における弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通状態の切り換えを手動操作により切り換える手動操作部59を設けた。これによれば、弁体55の切換動作を電気制御により行う必要が無いため、パイロット式3位置切換弁10の電気制御を簡素化させることができる。
【0046】
(3)弁室48には、第1切換部57と、第2切換部58と、遮断部56とを有する弁体55が往復動可能に収容されている。これによれば、弁体55を往復動させるだけで、第1切換部57における弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通状態の切り換え、及び第2切換部58における弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通状態の切り換えを同期して行うことができる。
【0047】
(4)第1連通部46及び第1排気部49は、第1シール部材57sにおける弁体55の往復動に沿った幅よりも小さい孔46h,49hであり、第2連通部47及び第2排気部50は、第2シール部材58sにおける弁体55の往復動に沿った幅よりも小さい孔である。これによれば、例えば、第1切換部57及び第2切換部58が第1排気部49及び第2連通部47を跨ぐ際に、第1シール部材57s及び第2シール部材58sが撓み難くなるため、第1シール部材57s及び第2シール部材58sへの抵抗を緩和させることができる。
【0048】
(5)第1連通部46及び第1排気部49を、複数の孔46h,49hにより形成するとともに、第2連通部47及び第2排気部50を、複数の孔47h,50hにより形成した。これによれば、第1連通部46及び第1排気部49を一つの孔46h,49hにより形成するとともに、第2連通部47及び第2排気部50を一つの孔47h,50hにより形成する場合に比べると、第1連通部46、第1排気部49、第2連通部47、及び第2排気部50を通過する圧縮空気の流量を多くすることができる。その結果、第1出力ポート13とアクチュエータ29との間、及び第2出力ポート14とアクチュエータ29との間に充填されていた圧縮空気を迅速に外部に排気することができる。
【0049】
(6)バルブケーシング11の上面に切換機構部45を設けた。これによれば、パイロット式3位置切換弁10の小型化に寄与する。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図5及び図6にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第1の実施形態と同一構成について同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0050】
図5に示すように、スプール弁18が復帰ばね28の復帰力によって中立位置に復帰したときには、第1出力ポート13と第1排気ポート15とが連通するとともに、第2出力ポート14と第2排気ポート16とが連通し、給気ポート12と第1出力ポート13とが遮断されるとともに、給気ポート12と第2出力ポート14とが遮断される。
【0051】
また、第1排気ポート15及び第2排気ポート16には逆止弁65が設けられている。この逆止弁65は、パイロット式3位置切換弁10が、マニホールドベース(図示せず)上に複数連設して使用されることから、他のパイロット式3位置切換弁10から排気された圧縮空気が、マニホールドベースに形成された共通の排気通路を介して第1排気ポート15及び第2排気ポート16へ逆流することを規制するものである。そして、逆止弁65が、第1排気ポート15及び第2排気ポート16に設けられていることにより、第1排気ポート15及び第2排気ポート16へ圧縮空気が逆流することで、スプール弁18及びアクチュエータ29のピストンロッド29aが誤動作してしまうことが防止されている。
【0052】
次に、第2の実施形態の作用について説明する。
スプール弁18が復帰ばね28の復帰力によって中立位置に復帰した状態において、例えば、アクチュエータ29のピストンロッド29aを他端側へ手動で動かそうとしたときに、アクチュエータ29から第1出力ポート13及び第1排気ポート15の逆止弁65を介して外部へ圧縮空気が排気される。しかし、外部から第2排気ポート16及び第2出力ポート14を介したアクチュエータ29への圧縮空気の吸い込み作用が、第2排気ポート16の逆止弁65により規制される。このため、アクチュエータ29のピストンロッド29aを手動で動かしても、元の位置に戻ってしまい、アクチュエータ29のピストンロッド29aの位置を手動で調整することができない。
【0053】
図6に示すように、本実施形態では、スプール弁18が復帰ばね28の復帰力によって中立位置に復帰した状態において、アクチュエータ29のピストンロッド29aを手動で動かしたい場合には、弁体55を、第1切換位置から第2切換位置に切り換える。すると、第1出力ポート13と外部とが第1連通部46、弁室48及び第1排気部49を介して連通するとともに、第2出力ポート14と外部とが第2連通部47、弁室48及び第2排気部50を介して連通する。
【0054】
よって、例えば、アクチュエータ29のピストンロッド29aを他端側へ手動で動かそうとしたときに、アクチュエータ29から第1出力ポート13、第1連通部46、弁室48、及び第1排気部49を介して外部へ圧縮空気が排気される。さらに、外部から第2排気部50、弁室48、第2連通部47、及び第2出力ポート14を介したアクチュエータ29への圧縮空気の吸い込み作用が生じる。その結果、アクチュエータ29のピストンロッド29aの位置を手動で調整することが可能となる。
【0055】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
図7に示すように、第1排気部49Aが第1排気ポート15に連通しているとともに、第2排気部50Aが第2排気ポート16に連通していてもよい。第1排気部49Aと第1排気ポート15とは、バルブケーシング11に形成された第1連通通路71を介して連通している。第2排気部50Aと第2排気ポート16とは、バルブケーシング11に形成された第2連通通路72を介して連通している。これによれば、第1出力ポート13とアクチュエータ29との間、及び第2出力ポート14とアクチュエータ29との間に充填されていた圧縮空気を、既存の構成である第1排気ポート15及び第2排気ポート16を介して外部に排気することができるため、排気箇所を極力少なくすることができる。
【0056】
図8及び図9に示すように、弁室48に、円柱状の第1弁体55A及び第2弁体55Bが往復動可能に収容されていてもよい。第1弁体55Aは、弁室48内における第1連通部46と第2連通部47との間を遮断する遮断部56Aと、弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通状態を切り換える第1切換部57Aとを有する。第2弁体55Bは、弁室48内における第1連通部46と第2連通部47との間を遮断する遮断部56Bと、弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通状態を切り換える第2切換部58Aとを有している。遮断部56A及び第1切換部57Aの直径は、第1弁体55Aの軸径よりも大きく設定されている。遮断部56B及び第2切換部58Aの直径は、第2弁体55Bの軸径よりも大きく設定されている。
【0057】
第1弁体55Aの端部には、第1切換部57Aにおける弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通状態の切り換えを手動操作により切り換える手動操作部としての第1手動操作部59Aが設けられている。第2弁体55Bの端部には、第2切換部58Aにおける弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通状態の切り換えを手動操作により切り換える手動操作部としての第2手動操作部59Bが設けられている。
【0058】
第1手動操作部59Aが第1パイロット弁部61側に移動すると、第1弁体55Aが第1パイロット弁部61側に移動する。すると、第1切換部57Aが第1連通部46と第1排気部49との間に位置する第1切換位置に第1弁体55Aが配置される。第2手動操作部59Bが第2パイロット弁部62側に移動すると、第2弁体55Bが第2パイロット弁部62側に移動する。すると、第2切換部58Aが第2連通部47と第2排気部50との間に位置する第1切換位置に第2弁体55Bが配置される。
【0059】
図9に示すように、第1手動操作部59Aが第2パイロット弁部62側に移動すると、第1弁体55Aが第2パイロット弁部62側に移動する。すると、第1切換部57Aが第1連通部46を跨いで第1連通部46と第2連通部47との間に位置する第2切換位置に第1弁体55Aが配置される。第2手動操作部59Bが第1パイロット弁部61側に移動すると、第2弁体55Bが第1パイロット弁部61側に移動する。すると、第2切換部58Aが第2連通部47を跨いで第1連通部46と第2連通部47との間に位置する第2切換位置に第2弁体55Bが配置される。
【0060】
これによれば、弁室48を介した第1連通部46と第1排気部49との連通のタイミングと、弁室48を介した第2連通部47と第2排気部50との連通のタイミングとをずらすことができる。
【0061】
図8及び図9に示す実施形態において、第1弁体55Aの遮断部56Aを削除してもよいし、第2弁体55Bの遮断部56Bを削除してもよい。要は、第1弁体55A及び第2弁体55Bの少なくとも一方に遮断部56A,56Bが設けられていればよい。
【0062】
・ 上記各実施形態において、第1連通部46及び第1排気部49を一つの孔46h,49hにより形成してもよいし、第2連通部47及び第2排気部50を一つの孔47h,50hにより形成してもよい。
【0063】
・ 上記各実施形態において、第1連通部46及び第1排気部49を二つ又は四つ以上の孔46h,49hにより形成してもよいし、第2連通部47及び第2排気部50を二つ又は四つ以上の孔47h,50hにより形成してもよい。
【0064】
・ 上記各実施形態において、第1連通部46及び第1排気部49を、第1シール部材57sにおける弁体55の往復動に沿った幅よりも大きい孔で形成するとともに、第2連通部47及び第2排気部50を、第2シール部材58sにおける弁体55の往復動に沿った幅よりも大きい孔で形成してもよい。
【0065】
・ 上記各実施形態において、弁体55の切換動作を電気制御により行ってもよい。
・ 上記各実施形態において、パイロット式3位置切換弁10は、一つのパイロット弁部が搭載されたシングルソレノイドタイプのものであってもよい。
【0066】
・ 上記各実施形態において、パイロット流体としては、圧縮空気に限らず、圧縮された流体であれば他の流体でもよい。
【符号の説明】
【0067】
10…パイロット式3位置切換弁、11…バルブケーシング、12…給気ポート、13…第1出力ポート、14…第2出力ポート、15…第1排気ポート、16…第2排気ポート、17…収容孔、18…スプール弁、28…復帰ばね、29…アクチュエータ、29a…ピストンロッド、45…切換機構部、46…第1連通部、46h,47h,49h,50h…孔、47…第2連通部、48…弁室、49,49A…第1排気部、50,50A…第2排気部、55…弁体、55A…第1弁体、55B…第2弁体、56,56A,56B…遮断部、57,57A…第1切換部、57s…第1シール部材、58,58A…第2切換部、58s…第2シール部材、59…手動操作部、59A…手動操作部としての第1手動操作部、59B…手動操作部としての第2手動操作部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9