(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5985514
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】デュアル燃料回路を有するガスタービンの燃焼室用の噴射装置および少なくとも1つのそのような噴射装置が設けられた燃焼室
(51)【国際特許分類】
F02C 7/22 20060101AFI20160823BHJP
F23R 3/14 20060101ALI20160823BHJP
F23R 3/28 20060101ALI20160823BHJP
F23R 3/36 20060101ALI20160823BHJP
F23R 3/52 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
F02C7/22 A
F23R3/14
F23R3/28 B
F23R3/28 D
F23R3/36
F23R3/52
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-552244(P2013-552244)
(86)(22)【出願日】2012年1月27日
(65)【公表番号】特表2014-504696(P2014-504696A)
(43)【公表日】2014年2月24日
(86)【国際出願番号】FR2012050177
(87)【国際公開番号】WO2012104525
(87)【国際公開日】20120809
【審査請求日】2015年1月21日
(31)【優先権主張番号】1150807
(32)【優先日】2011年2月2日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】501107994
【氏名又は名称】ターボメカ
【氏名又は名称原語表記】TURBOMECA
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カレル,ベルナール・ジヨセフ・ジヤン−ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ダバ,ジヤン−リユツク
【審査官】
瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0193272(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0012042(US,A1)
【文献】
特開2006−258041(JP,A)
【文献】
特開2008−180495(JP,A)
【文献】
特表2010−506131(JP,A)
【文献】
特開2007−183094(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02C 7/22
F23D 11/10,11/38
F23R 3/14, 3/26, 3/28, 3/34, 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアル燃料供給回路(C1、C2)および空気回路(C3)を備える、ガスタービン燃焼室(3)用の噴射装置(1、1’)であって、燃料供給回路(C1、C2)が、ガスタービン燃焼室(3)の点火を引き起こし、次いであらゆる飛行モードで作動することができる起動燃料供給回路(C1)、および起動に続くあらゆる飛行モードで作動することができる主要燃料供給回路(C2)からなることと、燃料供給回路(C1、C2)が、長手方向軸(X’、X)を有する共通チューブ(11、11’)内に作製された平行な導管(12a、12b)を有することと、起動燃料供給回路(C1)の導管(12a)が、一方の端部(12e)において、共通チューブ(11、11’)を延ばす球状の噴射装置本体(11s)の中心内に実質的に開口することと、そのような端部(12e)上では、導管が噴射リング(7)を収容しており、噴射リングは、旋回装置(4)の中央壁(14)を通り抜ける中央チャネル(41)からガスタービン燃焼室(3)の内部に燃料を発射する前に、燃料を回転させることができることと、主要燃料供給回路(C2)の導管(12b)が、中央チャネル(41)の周りの中央壁(14)内に径方向に配置されたジェットチャネル(42)に面する、噴射装置本体(11s)内に作製された環状チャネル(16)内に開口することと、空気回路(C3)が、噴射装置本体(11s)と、噴射装置本体(11s)を取り囲み、旋回装置(4)がそこから中に開口する開口部(15)を有するシース(5、5’)とからなる2つの同心の球形部分間に誘導されることとを特徴とする、噴射装置。
【請求項2】
旋回装置(4)が、起動燃料供給回路(C1)の端部(12e)を噴射装置の中心内に配置し、噴射装置の出力部上の空気および燃料ジェット(Ca、Cs)を、ガスタービン燃焼室(3)の内部で選択された方向に配向するために、噴射装置の長手方向軸(X’X)に対して傾斜位置に位置する、請求項1に記載の噴射装置。
【請求項3】
起動燃料供給回路(C1)の導管(12a)が、その端部(12e)上に、噴射リング(7)を収容する円筒状の凹部(21)を示す、請求項1に記載の噴射装置。
【請求項4】
中央チャネル(41)が、これが中に開口するガスタービン燃焼室(3)の内側部分に向かって先細になる円錐形状で作製される、請求項1に記載の噴射装置。
【請求項5】
旋回装置(4)が傾斜フィン(40)を備え、ジェットチャネル(42)が、中央チャネル(41)の軸(Y’Y)に対して傾斜した配向(K’K)であり、旋回装置(4)の傾斜フィン(40)の傾斜に対して反対回転にあることを示す、請求項1に記載の噴射装置。
【請求項6】
起動燃料供給回路(C1)の噴射リング(7)が、らせん状である、請求項1に記載の噴射装置。
【請求項7】
主要燃料供給回路(C2)の環状チャネル(16)が、それ自体ループ状でなく、燃料が沈滞し得るいかなる「デッド」ゾーンも形成しないような端部(16e)を示している、請求項1に記載の噴射装置。
【請求項8】
ジェットチャネル(42)の数が、旋回装置(4)の傾斜フィン(40)の数の倍数に等しい、請求項5に記載の噴射装置。
【請求項9】
請求項1に記載の少なくとも1つのデュアル回路噴射装置(1、1’)と、単一回路噴射装置(100)とが設けられた燃焼室であって、噴射装置(1、1’;100)のすべてが、ガスタービン燃焼室(3)を取り囲むケーシング(2)上に位置合わせして装着され、内筒(6)の長手方向軸に対して平行な少なくとも1つのラインに沿って配置されたポート(60)を通って内筒(6)を横断することを特徴とする、燃焼室。
【請求項10】
デュアル回路噴射装置(1、1’)が、点火プラグ(101)に向かって配向され、それにより、前記デュアル回路噴射装置は、旋回装置(4)の出力部上の空気/燃料コーン(Ca、Cs)を燃焼室(3)の底部(3f)に向かって配向して発射することができる、請求項9に記載の燃焼室。
【請求項11】
噴射装置のライン上で隣り合わない2つのデュアル回路噴射装置(1、1’)が設けられることを特徴とする、請求項9に記載の燃焼室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デュアル燃料噴射回路を備える、特にターボエンジン向けのガスタービンの燃焼室用の噴射装置に関する。本発明はまた、少なくとも1つのそのようなデュアル回路の噴射装置と、単一回路噴射装置とが設けられた燃焼室にも関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮空気および燃料の適切な混合物が、一般に、複数の噴射装置によって燃焼室内に噴射される。噴射装置は、好ましくは燃焼室の底部内に配置された内筒の壁上に装着される。このため、さまざまな噴射装置からの混合物が一様に分散されることが可能になる。
【0003】
各々の噴射装置では、ノズルが、燃料をマニホールドの端部内に導入する。燃料は、心合わせガイド内で調整される。空気供給源は、ガス機械の圧縮機の最後の段であり、空気は、環状式に噴射装置内に導入される。空気および燃料は、一般に、反対回転に向けられたチャネルまたはスピンを有する旋回装置内に導入され、次いで、燃料粒子が混合器を介して空気中に噴出される。所定の距離に位置するプラグによって点火された混合物は、燃焼室内で燃え尽きる。発生したガスは、このとき推進または機械的なエネルギーを発生させるために使用される高い運動エネルギーを有する。
【0004】
現在、燃焼室の点火は、起動専用にされている2つの噴射装置によって行われ、各々の起動噴射装置は、プラグに結合されている。他の噴射装置は、起動後の作動状態、すなわち、加速または減速の過渡状態および飛行安定化状態専用にされている。そのような構造は、噴射装置一式を支持する内筒上の利用可能な特有の起動噴射装置、したがって、そのような噴射装置の余分の重量および特有の装着ポート、ならびにその結果生じる余分の制御装置の配置を有する必要がある。
【0005】
さらには、デュアル燃料供給回路、すなわち補助回路および主要回路を有する噴射装置が設けられた燃焼室が存在する。補助回路は、アイドル作動、すなわち低負荷専用にされており、一方で主要回路またはその両方は、中間および安定化の定格でバイアスが掛けられている。全開出力では、両方の回路間の流量の比は逆にされ、主要回路は、専用のまたは独自の燃料供給体になる。そのような分散は、たとえば、当出願者の名義で出願された特許文献である仏国特許第2,906,868号明細書または仏国特許第2,896,030号明細書に開示される。
【0006】
しかしながら、そのようなデュアル回路噴射装置は、その構造が高起動速度においていかなる混合物の放出も可能にしないため、起動段階において使用されるようには適合されていない。これが、特有の噴射装置の存在が、上記で述べられた欠点を伴いながら継続している理由である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】仏国特許発明第2906868号明細書
【特許文献2】仏国特許発明第2896030号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、余分のコストまたは質量を伴うことなくいかなる飛行定格にも使用されるように適合された起動噴射装置を設けることによってそのような問題を解決することを目的とする。そのようにするために、そのような起動噴射装置は、デュアル燃料供給回路および空気回路の特定の形を有する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
より正確には、本発明の目的は、デュアル燃料供給回路および空気回路を備える、ガスタービン燃焼室用の噴射装置を提供することである。燃料噴射回路は、燃焼室点火を引き起こし、次いであらゆる飛行モードで作動することができる起動燃料供給回路、および起動に続くあらゆる飛行モードで作動することができる主要燃料供給回路からなる。燃料供給回路は、長手方向軸を有する共通のチューブ内に作製された平行な導管を有する。起動回路の導管は、一方の端部において、共通のチューブを延ばす球状の噴射装置本体の中心内に実質的に開口する。そのような端部上では、導管は噴射リングを収容しており、この噴射リングは、旋回装置の中央壁を通り抜ける中央チャネルから燃焼室の内部に燃料を発射する前に、燃料を回転させることができる。主要回路の導管は、中央チャネルの周りの主要壁内に径方向に配置されたジェットチャネルに面する、本体内に作製された環状チャネル内に開口する。空気回路は、噴射装置本体と、噴射装置本体を取り囲み、旋回装置がそこから中に開口する開口部を有するシースとからなる2つの同心の球形部分間に誘導される。
【0010】
したがって、本発明による噴射装置は、その二重の球状構造によりその大きさを極めて低減することを示している。
【0011】
さらには、中央起動回路は、主要回路の環状チャネル内の燃料循環によっていかなるコークス化からも熱的に保護される。主要回路はそれ自体、球体間空間内で循環する周囲空気流によって熱的に保護される。
【0012】
有利には、旋回装置は、噴射装置の長手方向軸に対して傾斜位置に位置する。そのような傾斜の形は、起動回路の端部が噴射装置の中心に配置されること、および空気および燃料のジェットが、燃焼室の底部内に配置されたプラグの方向に配向されることを可能にする。
【0013】
特定の実施形態によれば、
−起動回路の燃料導管は、その端部上に、リングを収容する円筒状の凹部を示し、
−中央チャネルは、これが中に開口する燃焼室の内側部分に向かって先細になる円錐形状で作製され、
−径方向チャネルは、中央チャネルの軸に対して傾斜した配向であり、旋回装置のフィンの傾斜に対して反対回転であることを示し、噴射装置出口上の空気流は、このとき主要回路の燃料コーンを取り囲む空気コーンを形成し、
−起動回路の噴射リングはらせん状であり、
−主要燃料供給回路の環状チャネルは、それ自体ループ状ではなく、燃料が沈滞し得るいかなる「デッド」ゾーンも形成しないような端部を示しており、
−径方向チャネルの数は、旋回装置のフィンの数の倍数に等しい。
【0014】
本発明はまた、上記で示された少なくとも1つのデュアル回路噴射装置と、単一回路噴射装置とが設けられた燃焼室にも関する。すべての噴射装置は、燃焼室を取り囲むケーシング上に位置合わせして装着され、内筒の長手方向軸に対して平行な少なくとも1つのラインに沿って配置されたポートを通って内筒を横断する。
【0015】
デュアル回路噴射装置は点火プラグに向かって配向され、それにより、そのような噴射装置は、旋回装置の出力部上の空気/燃料コーンを燃焼室の底部に向かって配向して発射させることができる。
【0016】
好ましい実施形態では、燃焼室は、噴射装置のライン上で隣り合わない2つのデュアル回路噴射装置が設けられる。
【0017】
本発明の他の特性および利点は、添付の図を参照して後続の詳細な例示的な実施形態を読み取ることにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1a】本発明による例示的なデュアル回路噴射装置の展開図である。
【
図1b】本発明による例示的なデュアル回路噴射装置の断面図である。
【
図3】上記で示されたデュアル回路噴射装置および単一回路噴射装置が設けられた燃焼室の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1aおよび
図1bそれぞれの分解図および断面図を参照すると、本発明による噴射装置1は、環状燃焼室3のケーシング2上の締め付けフランジ10と、噴射装置に関する長手方向軸X’Xを有する共通チューブ11と、中央壁14、および軸X’Xに対して傾斜する対称軸Y’Yを有する円形の旋回装置4とを備える。そのような中央壁14は、シース5に当接する内筒6内に空気/燃料混合物をシース5の開口部15から発射することを可能にする。旋回装置4は、中央壁14の周囲上に定間隔で分散されたそのような旋回装置のフィン40が、開口部15の縁に対して自己調整式および自己調心式に当接するようにサイズ設定される。
【0020】
デュアル燃料噴射回路は、燃焼室3の点火を引き起こし、あらゆる飛行速度で作動することができる起動燃料供給回路C1、および起動に続くあらゆる飛行速度で作動することができる主要燃料供給回路C2からなる。
【0021】
回路C1およびC2は、燃料供給マニホールド(図示せず)に結合される。そのような回路は、チューブ11内に延びながらそのようなチューブ内に収容された封止スリーブ13aおよび13b上に当接する、それぞれ12aおよび12bの平行な長手方向の導管に結合して、締め付けフランジ10内に形成されたアクセス穿孔部2a、2bから作製される。そのような導管は、長手方向軸X’Xに対して平行にチューブ11内に延び、中央壁14から燃焼室3内に開口する。
【0022】
起動回路C1に関すれば、導管12aは、一方の端部12e上において、実質的にはチューブ11の延長部内の半球の噴射装置本体11sの中心内に開口する。さらには、そのような端部上では、導管12aは、旋回装置4の軸Y’Yに結合された傾斜軸を有する円筒状の凹部21内に、らせん状の燃料リング7を収容する。有利には、凹部21は円錐端部21cを有し、この円錐端部21cは、旋回装置4の中央壁14を貫通して、旋回装置4または凹部21の軸Y’Y内に結合された軸を有する中央チャネル41に結合される。そのような中央チャネル41は、燃焼室3内に開口する。
【0023】
主要回路C2に関して言えば、ノズル8が、有利には、フランジ10のアクセス穿孔部2b内に装着される。そのようなノズルは、飛行段階にしたがって変化する燃料の流量を較正することができる。エルボ12cの後では、長手方向の導管12bは、軸Y’Yに対して平行である最終部分12f内に配向され、球状本体11s内に配置された環状チャネル16内に開口する。そのような環状チャネル16は、有利には2つの端部16eを有する。換言すれば、そのようなチャネルは、それ自体ループ状ではない。したがって、燃料が沈滞し得る「デッド」ゾーンは形成されない。
【0024】
環状チャネル16は、環状チャネル16のループ状でない形状を出現させる適切なろう付け部20によって中央壁上にろう付けされる。そのような環状チャネル16は、径方向に配置され、中央チャネル41の周りに等しく分散されたジェットチャネル42と連通する。有利には、そのようなジェットチャネルは同じ直径を有する。径方向チャネル42は、有利には、中央チャネル41の軸Y’Yに対して対称的に傾斜された軸K’Kにしたがって、旋回装置4のフィン40の傾斜に対して反対回転の配向を有する(特に
図1bを参照のこと)。有利には、径方向チャネル42の数は、旋回装置4のフィン40の数の倍数に等しい。
【0025】
さらには、最後の圧縮段から入来する空気などの入力部F
E上の空気流は、チューブ11を延ばす広げられたカバー17内に形成された開口部170を横断し、次いで空気回路C3内で誘導され、この回路では、空気は、球体間空間「E」内に循環する。そのような空間「E」は、噴射装置本体11sによって、また部分的には噴射装置本体11sを取り囲む球状部5s内のシース5によって設けられた同心球形の2つの部分間に形成される。シースはまた、円形断面の円筒状部分5cも有し、この部分は、内筒6に対する、およびチューブ11の広げられたカバー17に対する当接部が設けられることを可能にする。したがって、本発明による噴射装置は、そのような球体間通路により最小限の大きさを有する。
【0026】
さらには、中央起動回路C1は、主要回路C2の環状チャネル16内の燃料の循環流によってコークス化から熱的に保護され、そのような主要回路は、それ自体、空気回路C3の球体間空間「E」内に循環する周囲空気流Fによって熱的に保護される。
【0027】
噴射装置出力部1上では、空気流Fsは、有利には、フィン40間を通りながら、主要回路C2の燃料放出コーン「E」を取り囲む空気コーンCaを形成する。
【0028】
図2aおよび
図2bの斜視図および断面図を参照する代替の実施形態によれば、図示された噴射装置1’は、ここでも先行例の要素を有する。したがってそのような同一の要素は、同じ参照番号で表されており、そのような要素の先行説明は、その構造およびその機能において
図2aおよび
図2bに直接的にあてはまる。
【0029】
本質的にはその変更は、長手方向チューブ11とシース5の間の接続形態からくるものである。
図2aおよび
図2b上に示された例では、チューブ11’は、回路C3内の空気流F
E用のアクセス開口部170を形成する広げられたカバー17を有さない。ここでは、チューブ11’は、球状本体11sによって直接的に延ばされる。また、シース5’は、その円筒状部分において上に延ばされ、フランジ10上に締め付けられる。回路C3’内の空気流F
E用の通過開口部170’は、このとき、フランジ10の側の、シース5’の円筒状部分内に配置される。凹部21の円錐端部21cは、旋回装置4の中央壁14を横断し、中央チャネル41として作動される。
【0030】
図3を参照すると、部分斜視図は、内筒6の壁上に装着された噴射装置、すなわち、上記で示したような2つのデュアル回路噴射装置1および7つの単一回路噴射装置100が設けられた燃焼室3を示している。燃焼室は、一部の噴射装置を完全に、また燃焼室の底側3fからプラグ101を示すように部分的に分解される。
【0031】
噴射装置1、100のすべては、燃焼室3の環状リム上に定間隔で装着される。ポート60は、噴射装置1、100のシース5を封入するためにチューブ6内に設けられている。
【0032】
デュアル回路噴射装置1は、点火プラグ101に向かって配向される。ジェットチャネル42および中央チャネル41の傾斜配向により、デュアル回路噴射装置1は、旋回装置の出力部上の空気/燃料コーンCa/Csを燃焼室3の底部3fに向かって発射することができる。点火後、火炎は底部3fに向かって方向付けられ、戻され、反対側の出力部3sを通って外に出る。
【0033】
図示される例では、2つのデュアル回路噴射装置1は、デュアル回路噴射装置1の配向をプラグ101に向けて容易にするように単一回路噴射装置100によって分離される。
【0034】
本発明は、開示され表された実施形態に限定されない。たとえば、噴射装置本体は、共通チューブの開口部サイズまたは直径に応じて多かれ少なかれ完全な球形部分を形成することができる。さらには、内筒内にさまざまな噴射装置ラインを形成することが可能である。